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▲2007年▲21参▲九州沖縄
651
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/23(月) 18:13:30
外山氏、一歩リード 本社情勢調査
2007年07月20日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000120707200002
朝日新聞社は17、18の両日、参院選宮崎選挙区(改選数1)について、県内の有権者を対象にした電話による選挙情勢調査を実施し、取材で得た情報を合わせて序盤の情勢を総合的に探った。調査時点では、外山氏が混戦から抜け出し、小斉平氏と長峯氏が懸命に追い上げている。しかし、同時点では4割以上の人たちが投票態度を明らかにしておらず、情勢は終盤にかけて変わる可能性がある。
外山氏は05年9月の衆院選で3区から立候補して落選。今回は立候補表明が6月初旬と遅れたうえ、衆院1、2区の有権者への知名度不足が懸念されたが、非自民勢力の統一候補として推薦を受けた各党の支持層に浸透している。民主支持層の7割、社民支持層の半数以上から支援を得ている。ただ、無党派層からの支持は4分の1程度にとどまる。年齢別では40代と60代の男性から厚い支持を獲得。地域別では、県央、県北、県南でほぼ均等に浸透している。
自民が、元自民参院議員の長峯氏陣営との分裂含みの状態になるなか、小斉平氏が固めた自民支持層は6割。残る自民支持層の2割程度は長峯氏に流れ、1割は東氏が支持を取り付けている。連立政権を組む公明支持層からの支持は、半数に届いていない。自民が宮崎に縁のある中山恭子・首相補佐官を比例区に擁立したことに公明が反発、自公の選挙協力が得られていないのが響いているようだ。農林漁業者層の支持が目立つ。
長峯氏は自民支持層以外に、公明支持層にも食い込む。一部の地域で公明と選挙協力を結んだ結果とみられる。無党派層の2割以上の支持を得ている。しかし、地盤とする県南以外では支持の広がりはみられない。
組織を持たない東氏は、社民支持層の一部に食い込んでいるものの、他の支持層に大きく切り込むまでには至らず、伸び悩んでいる。01年参院選では無党派層の多くの支持を得たが、今回は無党派層からの支持は2割に届いていない。
馬場氏は共産支持層以外には浸透しておらず、苦戦している。立候補表明が公示直前の6月下旬にずれ込んだ井野氏は、勢いがみられない。
652
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/23(月) 18:17:47
「最重視」大物続々
2007年07月22日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000120707220001
決起大会を前にした女性の集いであいさつをする安倍首相婦人の昭恵さん=延岡市川原町の陣営事務所で
演説後、通行人らと握手をする岡田・元民主党代表(右)=宮崎市橘通東4丁目で
参院選宮崎選挙区(改選数1)の応援のため、自民党が、安倍首相ら「大物」を相次ぎ宮崎に投入している。現職の再選を目指し、同選挙区を「最重点地域」と位置づけているからだ。無所属新顔を推す民主党も「勝てる選挙区」と踏んで、幹部を次々に宮崎に送り込んでおり、選挙戦は終盤に向けて激しさを増している。
21日に安倍首相の妻昭恵さんが延岡市に入った。自民現職の小斉平敏文氏(57)の応援でマイクを握り、「今の自民党は逆風の中にあるが、年金問題などの課題に取り組んでいる最中だ。この改革を止めないで」と訴えた。小斉平氏は「こんな強力な応援はない」と昭恵さんを持ち上げた。女性を中心に約700人(陣営発表)の聴衆が集まった。
23日には、小泉前首相が宮崎市に入る。もともとは15日に来る予定だったが、台風4号で延期されていた。
自民党側は、19日に安倍首相が宮崎市と都城市入りしたほか、1日には中川秀直幹事長も小斉平氏の総決起大会に出席。24日には、佐藤ゆかり衆院議員の応援演説を宮崎市で予定している。
党本部が党首級や名前の知られた議員らを次々に宮崎入りさせるのは、独自に行った調査で厳しい情勢結果が出たためだ。「気を抜けば負けかねない」(県連幹部)との判断がある。
安倍首相が来県した19日の街頭演説では小斉平氏も、民主などが推薦する外山斎氏(31)を念頭に「抜きつ抜かれつの勝負です。勝つか負けるか分からないからこそ、総理が来てくれた」と聴衆に呼びかけた。
その外山氏陣営に加わる民主党も、党首級を次々に宮崎に送り込んでいる。20日には、宮崎市に岡田克也・元代表が応援に訪れた。
岡田元代表は、商店街を約1時間にわたって練り歩き、通行人らに握手を求めた。その後に開かれた、外山氏を推薦する民主、社民、国民新の3党合同の街頭演説会でもマイクを握り、「自公政権は侮れないが、一人ひとりが本気になれば、新しい政治を実現できる。外山候補を勝たせてもらいたい」と呼びかけた。
18日には鳩山由紀夫幹事長が応援に入っており、24日には「無党派層の支持を取り付けられる」(県連幹部)として、今回は非改選の蓮舫参院議員を宮崎入りさせる。民主党本部の幹部は「勝ち目があるからこそ、人も金も出す」と説明する。
外山氏を非自民勢力の統一候補として民主党とともに担ぐ社民党も、公示前の6日に又市征治幹事長が合同演説に訪れた。
共産新顔の馬場洋光氏(38)陣営には、23日、25日にそれぞれ衆参国会議員が応援に来県の予定。共生新党新顔の井野元裕氏(38)陣営には、22日に建築家の黒川紀章党首らが宮崎市で街頭演説する。
宮崎選挙区には、ほかに無所属元職の長峯基氏(66)、無所属新顔の東治男氏(62)の2人が立候補している。
653
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/23(月) 18:18:54
中山首相補佐官 宮崎市で遊説
2007年07月23日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000120707230002
「選挙区は自民、比例区は公明」という自民と公明両党の選挙協力が九州で唯一結ばれていない宮崎。自民が選挙区で分裂含みなのに加え、同党本部が宮崎にゆかりが深い首相補佐官の中山恭子氏を比例区に立てたことに公明の反発が強いためだ。その恭子氏が22日、夫・成彬衆院議員の地盤の宮崎市で街頭遊説をした。連立与党を組む両党だが、選挙戦後半に入っても溝は埋まっていない。
恭子氏はこの日、県内数カ所で街頭演説し、拉致問題の解決を訴えた。宮崎市内での演説には成彬氏も同席。自民県連幹部も応援のマイクを握った。中高年の女性らが足を止め、恭子氏の演説に耳を傾けた。
「恭子氏が宮崎に入るたびに比例区票をごっそり持っていかれる」
公明の支持母体・創価学会の幹部は不快感を隠さない。公明は、福岡県が地盤の木庭健太郎氏(比例区)の再選を目指しているが、宮崎で知名度の高い恭子氏は木庭氏の得票を減らす要因になると見ているからだ。
公明は現在、自民現職の小斉平敏文氏からの推薦願いを保留している。自民が一枚岩になるのかが見極められないのも理由の一つだ。今年1月の知事選で自民は分裂。県連が推す候補を公明も推薦したが、惨敗した。
木庭氏は「公明の支持者が自民候補を応援しても、宮崎では肝心の自民の支持者がどうするのかわからない」と二の舞を避けたい地元の公明の立場を代弁する。
一方で、今回無所属で出た元自民党参院議員の長峯基氏が公明に接近。自民分裂の「火種」でもある長峯氏と公明の「協力」が一部地域で進んでいる。こうした事情もあり、公明は自主投票にする公算が膨らんでいる。
選挙戦は激戦模様で、自民県連は公明票の上積みを是が非でも欲しいところ。県連幹部は「支持者名簿を公明に渡した。デタラメな名簿でないことを分かってくれるはずだ」と公明の色よい返事を待っている。
654
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/23(月) 23:37:44
2007年7月22日(日) 朝刊 1面
残り1週間 無党派層に照準/西銘・糸数氏、スパート 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707221300_01.html
参院選は二十九日の投開票日まで残り一週間となった。沖縄選挙区(改選数一)で一騎打ちとなった自民党公認で現職の西銘順志郎氏(57)=公明推薦=と、野党統一候補で元参院議員、糸数慶子氏(59)=社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=は二十一日、遊説や決起集会などを精力的にこなした。終盤戦に向け、両陣営はラストスパート。支持団体や地域の基礎票を固め、当落の鍵を握る無党派層獲得に全力を挙げる。
西銘氏は早朝から石垣市に入り、繁華街や人通りの多い交差点でスポット演説を展開。「仲井真県政発展のためにも国政を安定させなければならない」と強調し、「(年金問題など)自民党が一つになって取り組む責任がある。アゲンストの風だが、残された期間、全力で戦う」と訴えた。夜は石垣支部総決起大会に出席し、支持者らとともに気勢を上げた。
糸数氏は午前中、革新地盤の中部を重点的に遊説、各地でスポット演説を行った。北谷町ではイベント会場やフリーマーケット会場に足を運び、スキンシップ作戦で若者たちに支持を訴えた。午後、沖縄市と北中城村で開かれた総決起大会では「辺野古の海や山原の森を破壊する現政権に美しい国はつくれない。沖縄からノーを突きつけよう」と呼び掛けた。
655
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 00:44:55
参院選鹿児島選挙区 皆吉氏、加治屋氏競る
本社世論調査 8割「関心ある」
(07/22 07:49)
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=5636
第21回参院選投開票を29日に控え、南日本新聞社は19−21日の3日間、鹿児島県内の有権者を対象に電話による世論調査を行った。3人が立候補した鹿児島選挙区(改選数1)は、民主新人の皆吉稲生氏(57)と自民現職の加治屋義人氏(69)が競り合い、共産新人の山口陽規氏(54)が続いている。「関心がある」としたのは80.5%で前回(04年)を11.7ポイント上回り関心の高さがうかがえる。だが、「投票する人をまだ決めていない」とした人が36.2%に上り情勢は流動的で、投票日まで予断を許さない状況だ。
調査は県内の有権者がいる世帯の1176件を対象に行い833人から回答を得た。「投票する人は決めたか」「だれに投票するか」など8項目を質問した。
参院選に対して「大いに関心がある」としたのは44.1%、「少しは関心がある」は36.4%だった。年代別には40代以上はいずれの年代層も「関心がある」が85%を超えており、特に60代は91.0%が関心を示している。
皆吉氏は20代から60代までの各年代で浸透、加治屋氏は70歳以上での支持が高い。山口氏は60代以上の支持者が多い。男女別には、皆吉氏は男性からの支持が高く、加治屋氏と山口氏は女性からの支持がやや高い。
支持政党別にみると、皆吉氏は民主支持層の80%強を固め、党県連合の支持を取り付けた社民の支持層の50%超から支持を得る。さらに、自民や公明支持層にも食い込む。加治屋氏は自民支持層の50%以上を固め、推薦を得た公明支持層の30%超に浸透。山口氏は共産の70%以上を固めた。
職業別にみると、皆吉氏は農林漁業、事務・技術職のほか、商工サービス業などから広く支持を得ている。加治屋氏は農林漁業のほか、専業主婦や商工サービス業に浸透している。山口氏は現業職や専業主婦から支持を得る。皆吉氏は有権者10万人以上の市、加治屋氏は有権者10万人未満の市で浸透している。山口氏は有権者10万人未満の市で支持が多い。地域別では皆吉氏が鹿児島市や姶良地区を含む県北部、加治屋氏は大隅地区や離島を含めた県南部で健闘している。
比例代表で、投票する政党や候補者を「決めている」人は44.9%、「だいたい決めている」は16.8%。「まだ決めていない」人は35.2%いる。投票する政党では、民主と自民が拮抗(きっこう)、公明、社民、共産などが続いている。
【調査の方法】鹿児島県内の有権者を対象に19日−21日、RDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで無作為に電話番号を発生させてかける電話調査法で、電話帳に番号を掲載していない人も調査できる。無作為に発生させた番号のうち、実際に有権者がいる世帯にかかったのは1176件、うち833人から回答を得た。回答率は70.8%。内訳は男45.8%、女54.2%だった。
656
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 08:09:50
2007参院選 首相と民主・鳩山氏が県内で舌戦 讀賣佐賀
川崎候補の応援演説をする鳩山幹事長
川上候補や党への支持を求めて演説する安倍首相
終盤戦に向け参院選佐賀選挙区(改選定数1)では23日、安倍首相が県都・佐賀市、民主党の鳩山由紀夫幹事長が県西部の伊万里市で支持拡大に舌戦を繰り広げ、選挙戦の追い込みムードに拍車がかかった。
安倍首相は16日に佐賀市と鳥栖市で街頭演説を予定していたが、新潟県中越沖地震で中止。仕切り直しは月曜日の午後にもかかわらず、幹事長時代の2004年参院選公示前に行った時を上回る約1200人(主催者発表)が詰めかけた。
同党新人・川上義幸候補(52)は計画通り、唐津市などで街宣を行って、首相とのそろい踏みはなかったが、首相は「(副知事時代に)一緒に仕事をしていた古川知事が太鼓判を押し、信頼を得ている人材。みなさんの力を結集してほしい。同じうま年生まれで、このえとの馬はよく走る。もっと仕事をさせてほしい」と即戦力を力説した。
夜は小池百合子・防衛相が唐津市での総決起大会に出席した。
鳩山幹事長は公示前日の11日に続く来県となり、同選挙区での自民の21連勝阻止への意気込みを示した。前回は、無党派も多い佐賀市と鳥栖市で演説をしたが、今回は「保守地盤が厚い地域で票の掘り起こしを」(県連幹部)として、同党新人・川崎稔候補(46)の応援に伊万里市へ駆けつけた。
鳩山幹事長は「安倍首相は『成長か逆行か』と言っているが、成長の陰に生まれている多くの社会的弱者を救うのが政治」と主張。川崎候補は疲弊した地域経済を立て直すために再挑戦しているとし、「将来をしっかりとつかみ取っていける候補」と支持を求めた。
演説後、鳩山幹事長は「支持層の幅が広がっているようだ。『自民党を倒せ』と握手する力が強い」と手応えを感じた様子だった。
一方、新人の中尾純子候補(54)を擁立する共産党は、今後、中央からの応援の予定などはないが、県委員会の平林正勝委員長は「安倍首相が来ようと、民主党の小沢代表が来ようと、佐賀のことを一番知っているのは佐賀の候補。中尾候補の対応で十分だ」と自信を見せている。
(2007年7月24日 読売新聞)
657
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 08:10:59
質問状に久間氏「回答は参院選後」・・・県内被爆者団体「不誠実」 讀賣長崎
県内の被爆者5団体は23日、久間章生前防衛相の原爆投下を巡る発言を受けて送った公開質問状に対し、久間氏から「参院選後に回答する」という文書が届いたことを明らかにした。5団体は同日、「不誠実な態度」と批判し、直ちに回答を求める文書を送付した。
質問状は▽原爆投下は間違いだったと思うか▽非核三原則の法制化についての考え――など7項目で、同日を回答期限としていた。
(2007年7月24日 読売新聞)
658
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 08:12:06
各陣営とも総力戦展開 応援に国会議員ら続々 讀賣大分
別府市の街頭で支持を訴える亀井氏(左)
参院選大分選挙区(改選定数1)は終盤に入り、各党は、応援弁士を続々と県内に投入している。23日、国民新党の亀井静香代表代行は現職・後藤博子候補(59)のバックアップで3度目の来県をし、自民党は、猪口邦子衆院議員を新人・礒崎陽輔候補(49)の応援に送り出した。
亀井氏は別府市で後藤候補とともに街頭に立ち、年金問題に触れて自民党を批判。同じ野党で“寄り合い所帯”の民主党については「混ぜご飯みたいな政党」と露骨に対抗意識をあらわにし、演説後は「大分で負けるわけにはいかない」と意気込んだ。
県内入りは2度目となる猪口氏は大分市の公民館で国政報告会を開き、礒崎候補への支援を求めた。自民党は中川幹事長も2度県内入りするなど、公示前後で延べ20人超の国会議員らを投入。党本部の異例の支援ぶりに、県議、市議らもフル回転している。
民主党県連が支援する無所属新人・矢野大和候補(51)は党公認でないため、党幹部クラスの来県は困難。だが、同日、松原仁、山井和則の両衆院議員が駆けつけ、支持を訴えた。
このほか、社民党推薦の無所属新人・松本文六候補(64)の陣営には、これまで福島党首が2度来援し、村山富市・元首相も県内集会に頻繁に駆け付けている。共産党新人・山下魁候補(30)陣営には24日に赤嶺政賢衆院議員が駆け付ける。
(2007年7月24日 読売新聞)
659
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:00:25
川崎、川上氏 大接戦―参院選本社世論調査 (07年7月22日) 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1065&mode=0&classId=2&blockId=547943&newsMode=article
未定37%、無党派層カギ
中尾氏苦戦 「年金」が最大関心
佐賀新聞社は19〜21日の3日間、参院選佐賀選挙区(改選数1)の世論調査を実施した。本社取材も加味して分析した結果、民主新人の川崎稔氏(46)と自民新人の川上義幸氏(52)が大接戦を演じ、自民が20連勝したこれまでの選挙構図とは違う様相を見せている。共産新人の中尾純子氏(54)は2人の争いに押され苦戦。ただ、投票する人を「まだ決めていない」が37.4%を占める。勝敗の鍵を握る無党派層の動向を含め、最後まで予断を許さない展開となりそうだ。比例代表は民主が一歩リードしている。
比例、民主一歩リード
自民の「公認候補差し替え」で全国注目区となった佐賀選挙区。激戦を反映し、86%が今回の選挙に「関心がある」とし、前回調査(2004年の参院選)を約10ポイント上回った。「投票に行く」と答えた人も95.5%に上った。「年金選挙」ともいわれる今選挙を象徴し、争点も「年金・社会保障」に51.7%が集中した。
川崎氏は民主支持層の8割以上を固めた。社民支持層も確実に取り込み、無党派層にも浸透。40、50代の支持が比較的高い。地域別では大票田の佐賀市のほか、鳥栖市や多久市などで比較的優位に戦いを進める一方、郡部で伸び悩む。
川上氏は県内全域で満遍なく支持を広げている。ただ、年金記録不備や「政治とカネ」の問題などで自民支持者の“離反”が見られる。推薦を受けた公明支持層は固めつつあるが、無党派層への食い込みはいまひとつだ。
中尾氏は伸び悩んでいる。鳥栖市や武雄市、鹿島市で健闘しているが、共産支持層をもうひとつ固めきれていない。
職業別に見ると、川崎氏は商工業や会社員の支持が高い。川上氏は公務員のほか農政協議会の推薦を受け、農林漁業者に浸透。半面、佐賀商工共済訴訟の影響からか商工業者の支持が低い。中尾氏は主婦層に食い込む。
比例代表は56.3%が投票先を決定。自民支持層が民主を選ぶ傾向が見られ、民主が一歩リード、自民が追う展開となっている。
年金問題解決 期待の政党―「どことも言えぬ」4割
自民29%、民主は26%
参院選最大の争点になった年金記録不備問題。与野党がそれぞれに対応策を示すが、佐賀新聞社の世論調査で「解決を期待できる政党」を聞いたところ、自民党が29%で民主党より約3ポイント高かった。政権与党への現実的な期待が、わずかながら上回った格好だ。もっとも、4割弱は「どことも言えない」と回答。有権者の政治不信をうかがわせた。
「宙に浮いた」約5000万件の記録について政府が照合と結果通知の前倒しなどを打ち出す中、回答は自民党が29%、民主党が25.9%で、以下公明党と共産党が2.7%、社民党が1.1%などの結果となった。最も多かったのは「どことも言えない」の37.6%だった。
このうち自民と民主に限って内訳をみると、男女別では女性で自民が民主より高かったのに対し、男性では民主が自民を上回った。年代別では、20代が同率だったのを除いて40、60、70代が自民、30、50代が民主と支持が分かれた。
職業別も分散した。農林漁業、団体職員、主婦、無職、学生は自民への期待が上回り、商工業・自営、会社員、公務員は民主が勝った。支持政党別では、自らが支持する政党への期待が最も高かったが、自民支持層の15.7%は民主に、民主支持層の8.6%は自民に流れた。全体の約3割を占める無党派層は、民主が21.3%で自民を8.4ポイント上回った。
ただ「どことも言えない」は、20代から50代までのいずれの年代でも最多で、無党派層では約6割に上った。記録不備が長年の政治と行政の“怠慢”の結果だけに、不信感は根強いようだ。
調査方法
コンピューターで電話番号を無作為に発生させて電話をかけるRDD法で実施。県内有権者を市町ごとに比例配分、700人から有効回答を得た。NBCラジオ佐賀と共同で行った。
660
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:02:37
【参院選 県内世論調査詳報】(1)争点・関心度 (07年7月22日) 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1065&mode=0&classId=2&blockId=547976&newsMode=article
自民、民主、共産の新人3人が激戦を繰り広げる参院選佐賀選挙区。佐賀新聞社とNBCラジオ佐賀が合同で実施した世論調査では、最大の争点である「年金問題」をはじめ、有権者の高い関心が浮かび上がった。選挙戦も中盤。各候補は何を訴え、有権者は1票をどのように投じるのか。調査結果を詳報する。
【争点】「年金」重視 5割越す―20代は7割近く
「景気・雇用」10% 「格差是正」「改憲」8%
争点は「年金・社会保障」が半数を超えて51.7%。与野党の激しい攻防が他の争点をぼかし、この後には大きく離れて「景気・雇用対策」の9.9%が続き、「格差是正」「憲法改正」「政治と金」はいずれも8%台でほぼ並んだ。
「年金・社会保障」を年代別で見ると、将来を不安視する表れか、最も多く挙げたのが20代で67.9%。70代以上の37.1%を除き、各年代とも50%以上となり、世代を超えて重視する。男女や職業別では、大きな差は見られなかった。
争点と年代別の関係では、「景気・雇用」や「格差是正」は働き盛りの40代が多く挙げており、「憲法改正」や「政治と金」は60代、70代以上に比較的多い。「教育改革」は子育て世代の30代に高い傾向が出た。
--------------------------------------------------------------------------------
【関心度】前回上回る86% 20代もアップ
「関心がある」「少しはある」を合わせると86%になり、前回(04年)を10.9ポイントも上回った。年代別で見ても前回をいずれも上回り、年金問題をはじめ景気・雇用対策、格差是正など暮らしに直結した争点が、世代に関係なく関心度を高めているといえそうだ。
年代別で見ると、60代の93.7%が最も多く、次いで70代以上の91.5%。50代も89.8%に上った。関心度は若い世代ほど低くなり、20代は66.1%にとどまったが、それでも前回を14.7ポイントも上回る結果が出た。
男女別では「関心がある」は男性が68.7%、女性が56.1%と差がついたが、「少しはある」を合わせると同率の86%になった。職業別で「関心がある」が最も高かったのは73.1%の「商工業・自営」だった。
661
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:04:11
【参院選 県内世論調査詳報】(2)投票基準・支持政党・候補者の支持層分析 (07年7月22日) 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1065&mode=0&classId=2&blockId=547978&newsMode=article
自民、民主、共産の新人3人が激戦を繰り広げる参院選佐賀選挙区。佐賀新聞社とNBCラジオ佐賀が合同で実施した世論調査では、最大の争点である「年金問題」をはじめ、有権者の高い関心が浮かび上がった。選挙戦も中盤。各候補は何を訴え、有権者は1票をどのように投じるのか。調査結果を詳報する。
【投票基準】(1)政策(2)人物・人柄
「政策」が37.3%で最も多く、「人物・人柄」27.3%、「政党」22.7%、「団体・組織・地域の人に頼まれて」8.3%の順になった。公的年金制度に対する不安や不信、景気・雇用対策など、争点が明確になる中、候補者や政党が掲げる具体策や実効性を見極めようとする傾向がうかがえる。
年代別では、20代と40代で「政策」が40%を超えており、若年層や働き盛りの世代の政策重視が顕著。一方、年齢が高くなると「人物・人柄」重視の傾向が強く、70代以上は「人物・人柄」「政策」「政党」の順だった。
性別でみると、男女とも「政策」が高い傾向が出たが、男性は「政党」、女性は「人物・人柄」を挙げる割合が高かった。
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【支持政党】自民40%、民主16%強―無党派層が拡大
支持政党は自民が40.1%を占めたものの、2004年の前回参院選時に比べ、1.3ポイント減。民主は前回より0.3ポイント高い16.6%で微増。一方支持政党なしが前回より2.2ポイント増の32.1%で、佐賀でも無党派層の拡大傾向がでている。
公明は前回と同じ3.6%で、共産は2.3%と1ポイント上昇した。社民は2.1%で前回に続き、減少傾向に歯止めがかかっていない。
比例代表での投票との関係をみると、民主支持者の88%が民主に投票するのに対し、自民支持者が自民に投票するのは70.3%にとどまった。逆に自民支持者の22.5%が民主に投票すると答え、自民票の一部が民主に流れてる“ねじれ現象”が生じている。
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【候補者の支持層分析】
支持政党別では
普段の支持政党が選挙区の投票にどう結びついているかを探るため、各候補に投票すると答えた人の支持政党の割合を分析した。
川崎氏に投票すると答えた人をみると、民主支持者が42.9%。次いで「支持政党なし」が27.5%と高く、無党派層も取り込んでいる状況がうかがえる。自民支持者も2割弱を占め、支援を受けている社民は4.8%だった。
川上氏は自民支持者が75.1%、推薦を受けている公明が7.0%。両党を合わせると8割を超え、組織力を生かして支持基盤を固めているようだ。その一方で、「支持政党なし」は12.9%にとどまっている。
中尾氏は共産支持者が30.0%、「支持政党なし」が40.0%となっている。二大政党の流れに批判的な有権者の支持を得ているようだ。
地域別では
各候補の地域ごとの浸透具合をみるため、選挙区でだれに投票するかを決めていると答えた人の衆院選小選挙区別の割合を出した。
川崎氏に投票すると答えた人は1区が41.8%、2区が23.3%、3区が34.9%。佐賀市や鳥栖市などで支持を集めている一方、県中西部の2区が十分に浸透できていないようだ。3区は他候補と激しく競り合っている。
川上氏は1区が31.4%、2区が34.6%、3区が34.0%。県内全域で満遍なく浸透しているが、佐賀市や鳥栖市など浮動票が多いとみられる地域の浸透が2、3区に比べるとやや弱い。
中尾氏は1区が50.0%、2区が5.0%、3区が45.0%。佐賀市や鳥栖市、唐津市などで支持を得ているが、郡部の浸透がいまひとつのようだ。
争点別では
今選挙の争点とされるさまざまな課題に対し、有権者はどの候補に期待しているのか。選挙区で投票する候補を決めていると答えた人を争点別に分析した。
年金問題を争点に挙げた人が投票するとした候補は川崎、川上両氏がほぼ4割ずつで並ぶ。最も関心が集まっているテーマだが、有権者の判断は分かれているようだ。
ほかの争点をみると、「政治と金」や格差是正については川崎氏が支持を集め、景気・雇用対策や教育改革では川上氏に期待が寄せられている。
中尾氏は憲法改正や年金問題などを争点とする人から支持を得ている。
662
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:09:55
「比例」攻防も激化 (07年7月23日) 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1065&mode=0&classId=2&blockId=548332&newsMode=article
三つどもえの戦いが熱を帯びる参院選佐賀選挙区の一方で、「比例代表」の攻防も激しさを増してきた。協力体制を組む与党に対し、過半数割れに追い込みたい野党。県内の主要5党は支持拡大に向け、組織固め、浮動票の獲得に力を注いでいる。
自公 蜜月ぶりアピール
民主 逆転へ上積み狙う
選挙戦中盤の18日、公明の木庭健太郎・比例候補の演説会が佐賀市文化会館で開かれた。1800人収容の大ホールはほぼ満員。ステージには自民の川上義幸候補が立ち、「選挙区は川上、比例は木庭先生をお願いしたい」と訴えた。合同形式で開くのは今回が初めてで、蜜月の関係を強くアピールした。
1999年の自公連立政権誕生後、選挙区と比例代表の選挙協力(バーター)が全国的に拡大。県内でも定着した感があり、公明は6万票に届くようになった。今回は6万2000票を目標に掲げ、連携強化を図っている。
ただ、協力関係を続ける中で不満も出ている。2005年の衆院選佐賀1区で、公明の得票は03年の衆院選と比べ200票増にとどまった。「自民候補のために、あれだけ頑張ったのに」。公明の支援者からは“見返り”の少なさに、不満の声が漏れた。
今も一部には不信感が残っているが、一方の自民は農政協議会をはじめ、支持団体や職域支部ごとに比例候補を抱え、簡単に「比例は公明」と言えないのが実情だ。
自民は前回参院選で約16万票を獲得。県連幹部は今回の目標について「前回の数字が一つの目安」とだけ述べ、明確に示さない。高い目標を掲げれば公明の不信感を招きかねず、苦しい「お家の事情」がうかがえる。
対する民主は政権交代の実現に向け、選挙区勝利とともに比例の上積みを狙う。前回参院選は約13万3000票で、自民に2万7000票差まで迫った。県連幹部は「15万票。そこまで届けば逆転できる」と意気込む。
共産は選挙区候補の街演や個人演説会で比例の呼びかけを徹底。党首討論が可能になる10議席獲得が党の目標で、県内は3万票を目指す。
選挙区の候補擁立を見送った社民は、比例に集中した運動を展開。支持労組などを軸に、前回参院選より1万5000票増の4万票を狙う。
29日の投票まで、ラスト1週間の戦い。県内各党は消長をかけ、最後の追い込みに拍車をかける。
【写真】自民との合同形式で開かれた公明比例代表候補の演説会。比例の攻防も激しさを増している=佐賀市文化会館
663
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:39:51
小嶺、大久保氏が接戦 長崎新聞・NBC電話世論調査
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kiji/072201.html
第二十一回参院選は、二十九日の投票まで残り一週間となった。長崎新聞社はNBC長崎放送と共同で、新人三人が一議席を争う長崎選挙区の情勢を探るため十九−二十一日の三日間、県内全域を対象に電話世論調査を実施。取材を加味し分析した結果、元国見高サッカー部総監督の小嶺忠敏候補(62)=自民党公認、公明党推薦=と、元県議の大久保潔重候補(41)=民主党公認、国民新党推薦=が接戦を展開している。元西彼大瀬戸町議の渕瀬栄子候補(51)=共産党公認=は出遅れている。ただ、調査時点で回答者の約二割が誰に投票するか決めておらず、無党派層の動向を中心に選挙戦の行方は予断を許さない状況。
小嶺候補は、国会議員を軸に県議、市町議員、比例代表候補を推す職域支部による党営選挙を展開。抜群の知名度を生かし、県内十三市のうち、佐世保、島原、大村などで優勢、離島や郡部でも安定した戦いを見せる。推薦を受けた公明党支持層の八割以上を着実にまとめた。
大久保候補は、民主党や連合長崎などでつくる参院選対策六団体懇話会を中心に戦う。全有権者の三割を占める長崎市や、諫早市などでリード。民主、社民支持層をほぼ固め、「支持政党なし」の無党派層を三候補の中で最も多く取り込む。自民支持層の一部にも食い込んでいる。
渕瀬候補は、先行する二候補の激戦に阻まれ苦しい戦い。各地で街頭演説を繰り返し、年金問題や増税などで自公政権を批判するが、都市部以外の広がりがなく、共産党支持層をも完全にまとめきれていない。
政党支持率は、自民が37・7%、民主16・9%、公明3・4%、共産2・8%、社民2・2%。二〇〇四年の前回参院選時の調査と比べると、自民は約3ポイント、公明は1ポイントそれぞれダウン。民主、共産、社民はほぼ横ばい。「支持政党なし」は約5ポイント増え31・5%だった。
投票の判断材料では、年金問題を重視する人が圧倒的に多く55・9%に上った。憲法改正問題が15・8%で続いた。
投票動向では、投票に「必ず行く」と答えた人が86・3%と前回を約5ポイント上回り、安倍政権初めての大型国政選挙への関心の高さをうかがわせた。
▽調査の方法=19、20、21の3日間、県内の有権者を対象にRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで電話番号を無作為に発生させ、地域や年代などを考慮した上で1000人から回答が得られるまで電話をかけ、分析した。
2007年7月22日長崎新聞掲載
664
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:41:38
世論調査分析 「関心ある」78.6% 西日本宮崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/miyazaki/20070724/20070724_002.shtml
西日本新聞社は参院選の動向を探るため、選挙戦中盤の19日から21日までの3日間、電話世論調査を実施。宮崎選挙区(改選数1)は小斉平敏文氏(自現)と外山斎(いつき)氏(無新)が接戦を繰り広げ、これを長峯基氏(無元)が猛追。ほかの3人は東治男氏(無新)が伸び悩み、馬場洋光氏(共新)と井野元裕氏(諸新)がともに苦戦している情勢が分かった。しかし、回答者の4割近くは投票する候補者をまだ決めておらず、選挙戦終盤の展開次第で情勢は変わる可能性もある。同調査から今参院選における県内有権者の関心度や争点、比例代表の投票動向などを探った。
■関心度
今回の参院選について「大いに関心がある」は39.8%、「少しは関心がある」が38.8%で、合わせて78.6%が関心を示した。2004年の前回参院選調査時と比較して4.2ポイント増加した。
年代別にみると、40代‐70歳以上の各世代は、調査対象者の80%以上が「関心がある」としており、20、30代でも60%以上が「関心がある」としている。
ただ、投票する候補者を決めている回答者は62.8%。決めていない回答者は37%で、前回に比べ7ポイント増えている。中でもミドル層の態度未定が30代で57.6%、40代で51.2%と目立ち、この層の動向が選挙情勢を左右しそうだ。
■比例代表
比例代表で投票する政党を聞いたところ、自民27.7%▽民主17.6%▽公明6.6%▽共産2.4%▽社民3.9%‐だった。
自民と民主の比較では年齢別で自民が40代を除く各世代で民主を上回った。40代は民主が31.5%で、自民の11%を大きく上回った。性別では男性が自民29.4%、民主23.3%と拮抗(きっこう)しているのに対し、女性は自民26.3%、民主12.6%と差が開いている。
「支持政党なし」の無党派層は17.2%が民主、11.9%が自民に投票すると回答。民主が一歩リードしているようだ。
ただ、「分からない・無回答」が39.2%に及び、情勢は流動的だ。
◆世論調査方法
19日から21日までの3日間、県内の有権者を対象にRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで無作為に電話番号を発生させてかける電話調査法で、電話帳に番号を載せていない人も調査できる。回答を得た有権者数は513人。
■「年金」に厳しい目
■争点
「投票する際に重視する政策課題」は、「年金」が40.6%でトップだった。男性で42.7%、女性で38.8%が挙げた。年代別では30代が48.1%と最も高かった。
年金問題に対する政府の対策については「評価しない」が63.7%だったの対し、「評価する」は31.6%。記録不備など社会保険庁の相次ぐ不手際が、将来の社会保障の行方に不安を感じていた有権者の怒りに火をつけ、年金問題に厳しい目を注いでいることが浮き彫りになっている。
「年金」に続き、「政治とカネ」(14.6%)、「格差是正」(11.8%)、「憲法改正」(9.7%)を争点に挙げる回答者が多かった。
=2007/07/24付 西日本新聞朝刊=
2007年07月24日00時44分
665
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:44:27
県内世論調査分析(上) 新人4氏追い上げ 西日本福岡
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/fukuoka/20070723/20070723_001.shtml
●岩本氏・無党派層に最も浸透 松山氏・農林漁業に厚い支持
29日に投開票される参院選福岡選挙区(改選数2)について、西日本新聞社は電話世論調査の結果に取材を加味して中盤情勢を分析した。民主現職の岩本司氏と自民現職の松山政司氏が抜け出して2議席を分け合う勢いで、共産新人の田中美由紀氏、社民新人の金岩秀郎氏ら新人4人が続いている。ただし、世論調査回答者の約5割は投票態度を明確にしておらず、情勢は変わる可能性がある。
岩本氏は「支持政党なし」の無党派層に最も浸透している。年金記録不備問題を争点に自民に攻勢を懸け、民主支持層の7割近くを固めただけでなく、自民、公明、社民支持層の一部にも食い込む。地域別では、特に北九州市西部、筑豊地区で支持が広がっている。
団体や企業を軸に組織選挙を展開している松山氏は、出身の京築地区をはじめ県内全域で満遍なく支持を集める。職業別では農林漁業への浸透が目立つ。だが、年金問題や相次ぐ閣僚の辞任・失言などで逆風の選挙戦。自民支持層を5割弱しかまとめておらず、推薦を受けた公明の支持層の支持も約4割にとどまる。
県内で最も有権者が多い福岡都市圏では、岩本氏と松山氏が競り合っている。
田中氏は共産支持層の7割弱をまとめ、女性よりも男性の支持が強い。金岩氏は社民支持層の5割程度に浸透、職業別では管理職の支持が高い。両氏とも20、30代の支持が伸び悩んでいる。維新政党・新風新人の馬場能久氏、共生新党新人の秀南高行氏は苦しい。
=2007/07/23付 西日本新聞朝刊=
666
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:46:38
九州新幹線西九州ルート 佐賀の有権者 6割が「不要」 世論調査
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070723/20070723_002.shtml
西日本新聞社が佐賀県で行った世論調査で、九州新幹線西九州(長崎)ルートは「必要としていない」とする有権者が6割に上った。西九州ルートは国の予算が計上されながら着工できない状況が続いているが、建設に対する県民の強い異論が浮き彫りになった。
調査は参院選世論調査の一環で、809人から有効回答を得た。「九州新幹線西九州ルートは必要と思うか」の問いに対し、「必要ない」は36.7%、「どちらかといえば必要ない」は22.4%で、計59.1%が必要性を感じていない。
「必要」(16.7%)「どちらかといえば必要」(17.3%)は合わせて30%台にとどまった。県内10市のうち、多久市を除く9市で「不要」が「必要」を上回った。
着工は、並行在来線となるJR長崎線(肥前山口−諫早)の全沿線自治体がJR九州からの経営分離に同意することが条件。だが、沿線で反対姿勢を示す鹿島市では「不要」が86.3%を占めた。
=2007/07/23付 西日本新聞朝刊=
県内世論調査 比例代表、自民リード 「関心ある」79%
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070723/20070723_001.shtml
西日本新聞社が県内で実施した世論調査のうち参院選比例代表の投票動向では、自民が民主をリードした。ただ、ほぼ半数が、投票する政党について「分からない」などと回答している。また、参院選に「大いに関心がある」「少しは関心がある」と答えた回答者の合計は79.3%だった。
× ×
▼比例代表
比例代表では、有権者の半数以上が投票する政党を決めている。
自民は、自民支持層の6割程度を固めた。「支持政党なし」の無党派層の支持は1割止まり。職業別では、農林漁業者や管理職、主婦などから支持を得ている。年齢別では、50代以上の支持率が高い。地域別では、唐津市や多久市、小城市などで優位な戦い。
民主は、民主支持層の6割に浸透。社民支持層にも食い込んでいる。無党派層の支持は、1割台にとどまっている。地域別では、鳥栖市での支持が高い。佐賀市では自民と互角となっている。年代別では、30代の支持率の高さが目立つ。職業別では、商工サービス業で支持を集めている。
公明は公明支持層の8割超、共産、社民はそれぞれの支持層の7割近くを固めている。
「普段支持する政党」は、自民が31.9%で最多で、民主の14.4%が続いた。以下、公明3.6%、共産2.4%、社民2.1%など。
▼関心度
関心度についての調査では「大いに関心がある」が41.8%、「少しは関心がある」が37.5%で、合計すると79.3%。前回参院選(2004年)での調査と比べると、8.3ポイント上昇した。
安倍政権となって初の大型国政選挙となる今回の参院選では、自民、民主両党が「天下分け目の決戦」と位置付け、しのぎを削っている。年金記録不備問題に加えて、県内では九州新幹線西九州(長崎)ルート建設の是非も争点に浮上していることもあり「あまり関心がない」は15.4%、「全く関心がない」は5.2%だった。
年代別にみると「関心がある」と答えたのは、60代の86.6%を最高に、40代以上はいずれも80%を超えている。しかし、20代は50%台と、若者の政治離れをうかがわせた。
職業別では、管理職の90%超、農林漁業者の90%近くが「関心がある」としているが、学生は半数にとどまった。
=2007/07/23付 西日本新聞朝刊=
667
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:47:41
久間発言 8割ノー 「投票の参考にせず」4割超で最多 世論調査分析 西日本長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/nagasaki/20070723/20070723_001.shtml
参院選の情勢を探るため西日本新聞社が県内で実施した世論調査では、久間章生前防衛相の原爆投下「しょうがない」発言や、年金問題での政府の対策についての受け止め方、重視する政策課題などを質問した。調査結果を項目別に分析する。
久間章生前防衛相の原爆投下「しょうがない」発言に対して全体の79.5%が反対で、賛成は8.3%。しかし、投票の際に参考にするかどうかとなると、「発言内容に反対だが、投票の参考にはしない」(45.8%)が「発言内容に反対で、投票の参考にする」(33.7%)を上回った。
衆院小選挙区別にみると、3区だけが「発言に反対で、投票の参考にする」が「参考にしない」より多かった。他の小選挙区は発言内容に反対しながらも「参考にしない」が多く、中でも久間氏の地元の2区は「参考にしない」(54.8%)が「参考にする」(22.6%)の2倍以上だった。
自民、公明支持層の5割超は「発言内容に反対で、投票の参考にしない」。民主支持層と無党派層は「参考にする」と「参考にしない」がともに約4割。社民支持層の約8割、国民新支持層の約7割は「参考にする」と答えた。年代別では20代の半数以上が「投票の参考にする」と回答したのが目立った。
●批判的意見が過半数
▼政府の年金対策
「あまり評価できない」「評価できない」を合わせて、批判的な意見が過半数を占めた。「十分に評価できる」「ある程度評価できる」は合わせても3割足らずにとどまった。
自民支持層では「評価できる」(47.3%)が「評価できない」(46.0%)を若干上回ったが、公明支持層では批判的意見が肯定的意見に比べ約5ポイント多く逆転。与党支持者の間でも評価が割れた。
民主支持層では批判的意見が8割以上を占め、共産支持層の約5割、社民支持層の約8割も批判的な評価を下した。
◇
●「年金問題」に集中 社民層は「憲法改正」
▼政策課題
「投票する際に重視する政策課題」で最も回答が多かったのは「年金問題」(39.6%)。他の「政治とカネ」(10.4%)▽「格差是正」(同)▽「憲法改正」(8.3%)▽「教育改革」(同)などを大きく引き離し、関心の高さを示した。
「年金問題」は全年代を通じて多く、特に働き盛りの40代は46.7%、50代は45.6%が重視する課題に挙げた。支持政党別でも自民、民主、公明、共産各党の支持層がトップに挙げたのが「年金問題」で、無党派層の約3割も占めた。
一方、社民支持層のトップは「憲法改正」(45.4%)で「年金問題」(28.9%)を上回り、他党との違いを見せた。
職業別でみても、「年金問題」はほとんどの職業で最多。二番手に挙げた課題は、管理職は「憲法改正」(20.1%)、専業主婦は「教育改革」(15.5%)、現業職は「格差是正」(15.7%)だった。
× ×
◆世論調査の方法 19−21日の3日間、県内の有権者を対象にコンピューターで無作為に発生させた電話番号にかける電話調査を実施。実際に有権者がいる世帯にかかったのは1114件。このうち807人から回答を得た。回答率は72.4%。
=2007/07/23付 西日本新聞朝刊=
668
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:49:41
熊本県
世論調査分析(中)参院選 8割超が「関心ある」 比例は民主と自民が競る 西日本熊本
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kumamoto/20070723/20070723_002.shtml
▼争 点
最大の争点は年金問題で42.7%に上った。政治とカネの13.3%、憲法改正の11.4%と続く。
年金問題に対する政府の対応について「評価できない」「あまり評価できない」が計60.3%で、有権者の厳しい視線をうかがわせた。
支持政党別では、自民支持層の50.2%、民主支持層の44.3%が年金問題を重視し、社民と国民新の支持層は7割前後の高い数字を示した。
公明支持層の44.9%は教育改革、共産支持層の46.5%が格差是正を争点に挙げていた。
▼関心度 投票率を左右する選挙への関心度では「大いに関心がある」が約半数に達した。「少しは関心がある」と合わせると82.4%で、無党派層の多い熊本市でも77.9%に上った。
投票率が59.61%だった3年前の前回参院選の調査では「関心がある」は県全体で計71.6%だったことから、今回は投票率のアップが期待される。
年齢別では、50代の関心度が最も高く94%。職業別では、農林漁業や管理職、学生が9割以上の高い関心を示した。
▼比 例 比例での投票行動については、民主と自民が激しく競り合っている。自民支持層のうち「自民に投票する」としたのは5割に届かず、「民主に投票する」が2割弱あった。自民県連が比例候補を推薦した公明は約5%だった。
性別で見ると、男性で自民と民主が2割以上を占め、ほぼ互角。女性は民主が自民をやや上回っている。年代別では20代で自民が民主をややリードしているのに対し、40、50代では民主が先行している。
=2007/07/23付 西日本新聞朝刊=
669
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/24(火) 09:50:34
参院選「関心ある」82% 九州7県世論調査 前回比10ポイントアップ
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070723/20070723_001.shtml
西日本新聞社が九州7県で実施した参院選の世論調査(19−21日)で、有権者が2004年の前回参院選よりも高い関心を持っていることがうかがえる。支持政党と比例代表で投票する政党との関係や、無党派層の意識にも、選挙情勢を左右しそうな特徴が見られる。
今回の参院選に「大いに関心がある」「少しは関心がある」と回答した有権者は合わせて82.3%。前回よりも10.3ポイント高かった。「あまり関心がない」「全く関心がない」は合わせて10%台。
「大いに関心がある」「少しは関心がある」の合計割合を支持政党別にみると、社民95.4%、民主94.3%、共産87.8%、自民87.4%、公明80.5%で、野党支持層が与党支持層よりも高い傾向が表れた。無党派層は70.4%。
前回の関心度は01年参院選の調査に比べて10.6ポイント低かったが、投票率(選挙区)は56.57%で、前々回とほぼ同じだった。今回の調査の高い関心度が、そのまま投票率に結び付くとは限らない。
◇
●支持政党なし28.7%
「支持政党なし」と答えた無党派層は28.7%。このうち、比例代表で民主に投票すると答えた有権者は18.4%で、自民と回答した8.3%を引き離した。
県別では鹿児島県で両党の開きが最も大きく、民主33.2%に対し自民5.5%。長崎県でも民主26.1%、自民4.8%と開いた。佐賀県は民主13.5%に対し、自民10.8%で最も差が小さかった。
民主、自民以外の投票先は九州全体で、公明3.3%、社民2.5%、共産2.1%など。ただし、態度未定など「分からない」という回答が6割を超えている。
◇
●自民支持率3.5ポイント増 38.9% 年金に不満、投票は?
九州7県の政党支持率は、自民が最も高く38.9%。次いで民主13.8%、公明4.6%、社民2.7%、共産1.7%の順。前回の参院選の調査と比べ、自民が3.5ポイント増加したのに対し、民主は0.5ポイント低下。公明、社民、共産も微減だった。
その半面、自民は選挙区、比例代表とも苦戦。普段は自民を支持している有権者も年金問題への不満が根強く、支持政党と今回の投票行動が必ずしも一致しないことを示唆している。
県別に見ても、鹿児島では自民の支持率が九州で最も高いにもかかわらず、比例代表は民主優位の情勢。熊本や長崎でも同様の傾向がみられる。
=2007/07/23付 西日本新聞朝刊=
670
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 08:19:30
(1)農村部 異変あり 「牙城」攻める民主 自民、引き締め躍起 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/gekitou/gekitou01.cfm
与野党が「天下分け目の決戦」と位置付ける参院選は投開票まで一週間となった。全国の勝敗を左右する「一人区」の熊本選挙区は各党が総力戦を展開。松岡利勝前農相の死去に伴う衆院熊本3区補選も絡み、その行方は混とんとしている。「自民王国」と言われる県政界にどんな風が吹くのか。終盤を迎えた激闘を追った。(同日選取材班)
県内有数の農業地帯・八代市。青空が広がった十七日、民主新人の松野信夫の選挙カーがイ草を刈り取る農家の横を駆け抜けた。「大規模農家を優遇する自民党の政策は小規模農家の切り捨てだ」。松野は農地の前で声を張り上げた。
出陣式で麦わら帽子をかぶりトラクターを操って登場した松野は「農家が選挙カーに手を振ってくれる」と手応えを口にする。
■絞る照準
結党以来、都市型政党と言われてきた民主党。国政選挙の度に、郡部で自民党に差を付けられ、苦杯をなめてきた。しかし、今回は「農家への戸別所得補償」を掲げ、農村部を抱える地方の「一人区」に照準を絞る。
二十一日昼すぎ。九州で議席奪取に執念を燃やす党代表・小沢一郎は阿蘇の山ろくに立った。三月以降、五度目の来熊となった小沢は自ら、遊説地に阿蘇郡南阿蘇村を選定。「民主が政権を取れば、小規模でも農業ができる政策を実現する」と力説し、集まった住民に笑顔を振りまいた。
実際、選挙の争点となっている年金問題も絡み、固い保守基盤を誇った農村地域で高齢者を中心に変化の兆しが見えつつある。「民主の選挙カーがこの地域に回ってくるなんて…。以前なら考えられなかった」。八代市北新地のイ草農家(67)は苦笑いすると「自民党も大事だが、農業は厳しくなるばかり。考えさせられます」。
「牙城」の票田に手を突っ込まれた形の自民。公示以降、国会議員や県議ら地方議員、農業団体が中核となり、現職・三浦一水の運動を全面支援。連日、各地でミニ集会や決起大会を重ねる。保守系の首長にも協力を求め、農村部の浸透と引き締めに躍起だ。
「農政も年金問題も、民主党の対案は財源的な裏打ちがない。うちのエンジンがかかるのは後半戦だ」と三浦選対の自民県議。十八日夜は松野の八代入りに合わせるように、八代市で総決起集会を開催。千人を超す支持者や支援団体を集め、組織の力を見せつけた。
危機感から県内行脚を始めた県農業者政治連盟委員長の園田俊宏は「三浦を落とせば、県農政の窓口が永田町から消える。支持を徹底してほしい」と各JAの組合長にげきを飛ばす。
■合併の影
ただ、組織戦という自民の得意技に平成の大合併が影を落とす。県内市町村数はこの六年で九十四から四十八に半減。首長や議員など選挙を支えてきた地域の“司令塔”が次々といなくなった。
「首長や業界団体の代表に頼めば選挙は安泰、という時代は終わった。合併で残った議員が動くしかないが、とても地域の隅々までは…」。自らも県議選の選挙区合併で旧牛深市から天草市に統合された党県連幹事長の西岡勝成の表情は曇る。
選挙期間で最後の日曜日となった二十二日。「自民苦戦」を予測する報道各社の世論調査が伝わる中、自民県連は支持団体に緊急支援を要請。熊本市の辛島公園に団体の代表を集め、同日から各団体でローラー作戦を始めるよう依頼した。
「今日が再スタート。みなさんの力で、県内隅々まで三浦の声を届けて下さい」。支持者に何度も頭を下げながら、党県連幹部は自らに言い聞かせるように言った。「すべての組織を動員して必ず巻き返す」(文中敬称略)
熊本日日新聞2007年7月23日朝刊
671
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 08:24:50
2)視界不良 無党派層、動き読めず 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/gekitou/gekitou02.cfm
安倍首相が参加してあった自民党の決起大会。熊本市には連日、与野党の幹部がテコ入れのため訪れている(候補者名などはぼかしてあります)=23日午前11時40分ごろ、熊本市の辛島公園(横井誠)
「今回の参院選は、このまま改革を進めて日本経済を成長させるのか、再び混乱の時代に戻すのか、を問う選挙だ。改革を進めるわれわれに力を与えて下さい」
二十三日正午。自民党や公明党、各種団体の幟(のぼり)がはためく熊本市の辛島公園で、自民党総裁(首相)の安倍晋三はそう叫ぶと現職候補・三浦一水の名前を連呼した。
「首相の来熊をきっかけに勢いをつけたい」。支持者の握手攻めにあう安倍の姿を目で追いながら、集会を仕切った党県連幹部は、終盤の追い込みに期待を込めた。
県内有権者の三分の一強の約五十三万人を抱える熊本市。与野党は選挙戦終盤に入り、多くの無党派層を持つ大票田に戦力を重点投入する。
■票 田
「無党派層といっても多くは保守層。党の政策を丁寧に説明すれば支持は得られる」。この三日間、首相はじめ、小池百合子、伊吹文明と連続して閣僚を迎え入れた熊本市選対本部長の衆院議員・木原稔は「市内で(民主と)互角に戦う余地はある」と話す。
ただ、三年前の参院選。自民候補は当選したものの熊本市に限れば、民主候補に競り負けた。昨秋の市長選でも推薦候補が大敗を喫した。同市選対の中核となる県議・市議団の後援会などに今春の統一地方選の疲れが残る中、ベテラン市議の一人は「無党派層に支持を広げるのは口で言うほど容易ではない」。
対する民主党。熊本市は同党にとって「組織力で劣る郡部をカバーするため、絶対に負けられない重要地区」と県連代表の鎌田聡。公示前から党本部幹部が次々と入り、年金問題などで“空中戦”を仕掛ける。
安倍を追うように二十三日夕、熊本市に入った党幹事長の鳩山由紀夫は新人候補の松野信夫と住宅地や祭りの会場を訪れ「みなさんの一票で自民党におきゅうをすえましょう」と訴えて回った。
とはいえ、気まぐれな無党派層の「風」を民主党も読み切れてはいない。「郵政解散となった二〇〇五年総選挙で無党派層は小泉自民党に流れた。今回、無党派層が最終的にどう動くのか」。松野陣営の選挙長を務める衆院議員・松野頼久は票の行方に気をもむ。
■埋 没
さらに、参院選熊本選挙区の行方を不透明にしているのが、松岡利勝前農相の死去に伴う衆院熊本3区補選の影響だ。補選では自民系の無所属二人がともに三浦を支持。一方で民主、共産の両党はそれぞれ公認候補を立て、参院選との相乗効果を狙う。
しかし、過熱する補選の戦いに3区内で参院選はかすみがちだ。三浦陣営の幹部は「支持母体の農業団体も議員の後援会も、各組織内で補選の対応が割れており、なかなか(参院選に)集中できない」と漏らす。
前農相の死去や自民系の分裂、公認候補を立てて3区の有権者と接触を増やした民主、共産の両党。「もともと3区は保守層が強い農村地域。参院選にどう影響してくるのか」。民主党県連幹部には期待と不安が交錯する。(文中敬称略)
熊本日日新聞2007年7月24日朝刊
672
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 08:43:26
終盤戦引き締め追い込みを図る 3陣営支持訴え奔走 選対会議や街頭演説も 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/nagasaki/20070724/20070724_002.shtml
1議席をめぐり3人の新人が激戦を繰り広げる参院選長崎選挙区も、いよいよ終盤戦。報道各社の世論調査を受けて3候補の陣営は23日、地方議員らを集めた選対会議を開いて引き締めを図ったり、候補者らが県内各地をきめ細かく回り支持を呼び掛けたりした。投開票日の29日に向け、各陣営ともラストスパートに入った。
自民新人の小嶺忠敏氏(62)は23日、壱岐市で遊説後、長崎市の繁華街で安倍晋三首相と街頭演説。公示後二度目の来援となった安倍首相は「これからの教育再生に必要な人材。ぜひ当選させてほしい」と小嶺氏の名を連呼し支持を訴えた。
小嶺氏陣営は劣勢が伝えられる長崎市の県議らを集めて同市内で選対会議を開催。選対幹部らがハッパを掛けた。
県内遊説が2巡目に入った共産新人の渕瀬栄子氏(51)は同日、諫早市役所前などで街頭演説。自民、民主の政策を批判し「確かな野党の共産党が伸びれば政治は変わる」と強調した。世論調査では選挙区で厳しい戦いが伝えられており、21日には穀田恵二党国対委員長が長崎入りするなどてこ入れに懸命。渕瀬氏は「終盤で支持を広げていける」と力を込めた。
民主新人の大久保潔重氏(41)は22日、公示後初めて長崎市に入り、島原市から25台の自転車で駆けつけた同級生らの声援を受け、若さをアピール。民主党参院議員の来援も受け、支持を呼び掛けた。23日は島原半島などを遊説。南島原市の街頭では「政権交代を実現させ、消えた年金問題、医療、介護保険など民主党にやらせてほしい」と訴えた。
=2007/07/24付 西日本新聞朝刊=
673
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 08:58:34
【参院選】各党幹部ら相次ぎ来県 大分
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1185202800=11852392771762=1
街頭演説する民主党の松原仁副幹事長
街頭演説する公明党の浜四津敏子代表代行
参院選の投票日まで一週間を切った二十三日、主要政党の幹部らが相次いで県入り。大分選挙区の候補者や九州地区を拠点にする比例代表候補への支持を訴えた。(順不同)
▽民主党 松原仁副幹事長が大分市中心部で街頭演説し、党県連推薦の無所属新人、矢野大和氏(51)への支持を訴えた。
松原氏は年金問題などに対する安倍政権の対応を批判した上で「二大政党制による政権交代の仕組みを実現しなければならない」と強調。「矢野氏は党と問題意識を共有しており、党国会議員のほとんどが応援している。矢野氏を支えてほしい」と呼び掛けた。
同市内にある矢野氏の総合選対事務所も訪れ、スタッフを激励した。
▽国民新党 亀井静香代表代行が別府市中心部で街頭演説。政権交代の必要性を訴えながら「一週間あれば十分間に合う。後藤博子候補(59)=党公認=は大分県でただ一人の女性国会議員。皆さんの力でもう一度国会に送ってほしい」と述べ、支持を呼び掛けた。
▽自民党 猪口邦子元少子化担当相が来県。大分市内の三カ所であった集会では、安倍政権の実績を強調した上で、党新人の礒崎陽輔候補(49)について「政策通で即戦力になる人。大分のために国政へ送り出してほしい」と支援を呼び掛けた。
▽公明党 浜四津敏子代表代行(参院議員)が比例代表で九州の重点候補にしている現職の木庭健太郎氏(55)への支持を訴えた。
大分市の若草公園であった決起集会で「政治は結果が問われる世界。これまで自公連立で数多くの政策を実現してきたが、民主党が実現した政策はゼロ」と与党の実績を強調。「大分県内では(木庭氏の)十万票獲得を実現しよう」と訴え、大分選挙区で推薦した自民党新人の礒崎候補への支援も呼び掛けた。
674
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 09:20:53
7月24日のながさきニュース
長崎新聞
久間氏「参院選後に」 原爆認識質問状への回答
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20070724/06.shtml
長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)など被爆者五団体が、久間章生前防衛相に原爆投下の歴史認識などで見解を求める質問状を出していた問題で、久間氏は二十三日までに「参院選後に回答する」と文書で返信した。
質問状は七月十日付で久間氏側に送り、同二十三日までに書面で回答するよう要請。文書は同日朝届いた。
被爆者五団体は返信内容を「不誠実」と判断し、久間氏に即日、抗議文を送付。原爆投下を「しょうがない」とした発言に対し、「一片の謝罪の言葉もない。参院選が済めばほとぼりが冷めるという計算があるのなら、思い違いだ」と批判。「なぜ発言が出たのか、原爆に関する認識をどう持っているのか明確にしてほしい」と求めた。
質問状では、「米国による原爆投下は間違いだったと思うか」−など七点をただしている。
長崎被災協の山田拓民事務局長は「回答までに二週間の期間を設けていたにもかかわらず、延期の理由が示されていない。けしからん」と話した。
675
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 09:23:34
>>617
>>663
■ 参院選長崎選挙区 長崎新聞・NBC世論調査
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kikaku4/index.html
参院選の投票日を前に、長崎新聞社は十九日から二十一日までの三日間、NBC長崎放送と共同で県内全域を対象に電話世論調査を実施。元国見高サッカー部総監督で自民新人の小嶺忠敏(62)、元西彼大瀬戸町議で共産新人の渕瀬栄子(51)、元県議で民主新人の大久保潔重(41)の三候補について、取材を加味しながら戦いぶりを分析したほか、有権者の投票動向や支持政党、候補に望む政策などを多角的に探った。(グラフの数字は小数第二位を四捨五入)
▽調査の方法=19、20、21の3日間、県内の有権者を対象にRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで電話番号を無作為に発生させ、地域や年代などを考慮した上で1000人から回答が得られるまで電話をかけ、分析した。
小嶺忠敏候補 自民/知名度抜群、広く浸透 佐世保、島原、大村で優勢
政治経験は全くないが、高校サッカーの「名将」として抜群の知名度を生かし市部、郡部とも満遍なく支持を集めている。国会議員の後援会組織を軸に県議、市町議員、党職域支部による党営選挙を展開する一方、サッカー関係者らによる勝手連が下支え。この結果、十三市のうち佐世保、島原、大村などで優勢に立つ。
中でも、金子知事や朝長佐世保市長の支援を受ける佐世保市は安定した戦い。小嶺候補の出身地・南島原、島原、雲仙の旧南高三市でもリードしている。四月の県議選で自民党公認候補の四人全員が落選し、苦戦が予想されていた五島、対馬、壱岐の各市と新上五島町では下馬評を覆し、民主候補に競り勝っている。
公明党との選挙協力では、同党支持層の八割以上をまとめた。六十代、七十歳以上の圧倒的な支持を集め、職業別では農林漁業や主婦層に浸透。また、小嶺候補を選んだ理由では「政党を支持」が三割を超えトップ。
久間章生前防衛相の発言を投票の判断材料の一番手に挙げた人は、全体の約一割にすぎず、年金問題も含め陣営が懸念していた悪影響はさほど出ていない。
選挙戦終盤に向け、民主候補にリードを許す大票田・長崎市でいかに巻き返すかが鍵。無党派層を意識しながら、知名度をどう票に結び付けるかが問われそうだ。
渕瀬栄子候補 共産/暮らし守る政策訴え 憲法改正問題が判断材料
二〇〇五年の衆院選長崎2区に続き、二度目の国政挑戦。与党との対決姿勢を鮮明に示し、党県委員会や党地区委員会、女性後援会などが一体となって選挙活動を展開する。しかし、二大政党の流れに押され、自民、民主の両候補に大きく水をあけられている。
暮らしを守る政策を掲げ街頭演説を重ねる。年金問題ではすべての加入者、受給者に納付記録を送る必要性を主張。国保税の引き下げ、最低賃金引き上げなど国民の生活改善も強調する。原爆投下をめぐる久間章生前防衛相発言の批判も続け、憲法九条堅持を訴える。
しかし、思うように支持拡大に結び付いていない。共産党支持者の三割近くを民主候補に、一割強を自民候補に浸食され、無党派層の取り込みは一割に満たない。格差是正を訴えるが、パート労働者や無職の有権者にも浸透していない。
支持者の五割は政策を評価して選び、憲法改正問題を投票の判断材料としている。ただし、久間前防衛相の発言を「悪い」と答えた人の支持はごくわずかだ。
長崎市など都市部で一定の支持を得るが、他の地域は苦戦。年齢別では六十代の支持が相対的に高いが、若い世代で伸び悩んでいる。
今後は、まず共産支持者の取りこぼしをおさえることが絶対条件。その上で無党派層への浸透が課題となりそう。
676
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 09:24:17
大久保潔重候補 民主/大票田で優位な戦い 無党派層の3割おさえる
都市部に強い民主党の特徴を生かし、最大票田の長崎市で他候補をリード、出身地の諫早市でも優位に戦いを進めている。佐世保市や島原半島などは自民候補を追う展開。離島、郡部では競り合いを演じている。
国政への挑戦は二〇〇五年衆院選に次ぎ二度目。長崎2区以外での知名度不足が課題だったが、街頭演説や支持者回りを重ね「ようやく自民候補の背中が見えてきた」(陣営幹部)状況。
民主党支持層の約八割を固め、共闘態勢が不安視されていた社民党も約九割に浸透。無党派層は候補者中トップの約三割をおさえ、自民党支持層の一部にも食い込んでいる。
性別や年代別では、四十、五十代で他候補を引き離し、二十、三十代では自民候補と競り合う。職業別では自営自由業、会社員で他候補を上回っているが、農林漁業や主婦については自民候補に後れを取っている。
年金問題や中小企業対策など、候補者の政策に期待して支持する人が最も多い。一方、政党や「組織・団体・職場・地元支援」で選んだ人は、自民候補を下回っている。年金問題や久間章生前防衛相の発言問題も、当初の予想ほど重要な争点とはなっていない。労組主体の選挙態勢は「終盤追い込み型」となりがちで、今後、自民への逆風をどう支持拡大につなげていくかが注目される。
候補者選択理由
長崎選挙区で投票する候補者を選んだ理由は、「政策」が最も多く、全体の27・9%を占めた。「政党」は、ほぼ同率の26・6%と続いた。前回参院選に比べると、「政党」を判断基準にした割合は同率の26・6%だったが、「政策」は22・7%から5・2ポイント上昇。党のブランドよりも、政策を重視している有権者が少しずつ増えてきているとみてよさそうだ。
一方、「ほかにいない」も前回参院選の15・1%から4・5ポイント伸び、19・6%と目立っている。候補者を選ぶための判断材料に欠け、消去法的に候補者を選んでいる有権者が増えてきているとみられる。「組織・団体・職場・地元推薦」は16・1%だった。
候補者別にみると、自民候補支持者の中では、「政党」を理由に選んだ人が全体の34・6%を占め最多。「組織・団体・職場・地元推薦」が22・8%と続いた。
民主候補支持者では、「政策」が全体の33・5%を占め最多。「ほかにいない」が23・8%と続いた。
共産候補支持者では、「政策」を理由とする人が全体の51・3%を占めた。「ほかにいない」が25・6%と続き、民主と同様の傾向が出た。
自民候補は政党、民主候補と共産候補は政策が主な選択理由となっており、対照的な傾向が示された。
677
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 09:25:05
投票動向
投票に「必ず行く」と答えたのは全体で86・3%(男88・2%、女84・7%)。三年前の前回参院選より5・1ポイント上回った。「できれば行くつもり」を含めると、二十−七十歳以上の六つの年代すべてが90%を突破。投票率が前回60・14%を超えるか注目される。「行かない」は1・6%だった。
「必ず行く」を年代別(七十歳以上は今回新設)に見ると、二十−六十代でいずれも前回を上回った。中でも二十代は20ポイント以上も上昇し、70%を超えた。年金記録漏れ問題など国民の暮らしに直結する事柄が最大の争点に浮上したことが影響し、政治離れが指摘される若者層も強い関心を寄せていることが見て取れる。
各年代・性別で「必ず行く」の比率が最も高かったのは七十歳以上男の96・8%。最も低かったのは三十代女の65・7%。逆に「行かない」が最も多かったのは、二十代男の11・5%だった。
「投票する候補を決めているか」の問いで、「まだ決めていない」と回答したのは全体の二割。前回参院選(三割)より、意中の候補を決めている比率は高いようだ。
投票の判断材料
「投票の判断材料」について、社会保険庁のずさんな管理や政府の対応の遅れに批判が集まった「年金問題」が55・9%でトップ。有権者は、各候補や政党が街頭演説やマニフェストでどんな解決策を示すかに最も注目しているようだ。
大きく差が開いて「憲法改正問題」が15・8%と続く。五月に改正手続きを定めた国民投票法が成立したが、この後、年金問題や閣僚の「政治とカネ」の問題などが相次ぎ噴出。改憲論議が盛り上がらず、争点としてはかすんだ。
久間章生前防衛相の原爆投下に関する発言を判断材料にした人は11・2%。有権者にとって、久間発言はさほどの判断材料にはなっていないようだ。
ただ、久間発言を判断材料にすると答えた人の中だけで見ると、発言を「悪い」と思う人は92・9%。「良い」の1・8%を圧倒した。
次に、投票する候補を「決めている」「だいたい決めている」とした人を対象に、各候補の支持者別に何を判断材料に挙げたか分析した。
自民党候補支持者は「年金問題」(59・1%)を最も重視。民主党候補支持者も同様(59・5%)だ。これに対し、共産党候補支持者は「憲法改正問題」を判断材料にしている人が48・4%でトップ。支持候補によって判断材料はくっきりと分かれている。
678
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 09:26:05
期待する政治
「期待する政治」の質問に対し、最多となる全体の41・7%が「社会保障の充実」を挙げた。少子高齢化の影響で、社会保障の担い手不足などが懸念される中、年金問題が急浮上。老後に不安を抱える有権者がいかに多いかを物語っている。
「景気対策・雇用確保」が29・6%と続いた。「いざなぎ超え」といわれる景気回復基調を、地方ではあまり実感できていないことを示しているようだ。また本県では有効求人倍率も低迷を続けており、雇用の確保が急務となっている現状が、あらためて浮き彫りになったといえるだろう。
「財政再建」は12・6%だったが、「地方分権の推進」「北朝鮮イラク問題」は少数。有権者の関心の的は、生活に直結した政策といえそうだ。
候補別に見ると、民主候補支持者の中では「社会保障の充実」を求める人が42・1%と最も多く、共産候補支持者でも同様の傾向。
「北朝鮮イラク問題」だけで見ると、注目している人の57・7%が自民候補支持者。安倍政権の看板政策への期待が見て取れる。
支持政党
政党別では37・7%が自民党を支持し、他党を引き離す。年金記録不備問題や「政治とカネ」で自民は強い逆風を受けているが、本県では根強い支持を保つ。二〇〇四年参院選(40・5%)に比べ、支持率は低下した。
与野党逆転を狙う民主党は16・9%。前回参院選(16・5%)に比べ若干伸びた。連立を維持する公明、さらに共産、社民の順。「支持政党なし」は31・5%と三割台に乗った。前回(26・1%)より5ポイント以上増えた。これに「分からない」と加えると約36%。有権者の政党離れはまた進んでいる。
性別で見ると、男女とも約四割が自民を支持。女性が男性を上回る。民主は男性が約二割、女性が約一割の支持。男性が女性を上回る。「支持政党なし」は男女とも約三割を占め、女性が上回った。
年代別は、自民が六十代、七十歳以上でそれぞれ約五割の支持を集めている。民主党は四十代−七十歳以上で、いずれも支持が約二割。また「支持政党なし」は二十代で約六割、三十代で約五割と若い世代ほど多かった。
2007年7月23日長崎新聞掲載
679
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 09:32:40
長崎市
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kikaku5/01.html
勝敗分ける最大票田
無党派層の動き予測できず
二十三日夕、長崎市中心部の鉄橋。小嶺忠敏候補(62)=自民=の応援で三度目の同市入りとなった安倍晋三首相は、少し手前で車を降り、市民と握手しながら街宣車に上った。「小嶺」の名前を七回連呼して演説を締めた後、首相は小走りに横断歩道を渡り、国道の反対側にいた市民とも握手。異例のパフォーマンスで驚かせた。
全有権者の31%が集中する最大票田長崎市。二〇〇四年の前回参院選は、三期目を目指した自民現職が、民主新人に約四万票差で敗れた。このうち、長崎市の票差は三万九千票。「長崎市の結果が勝敗を分ける」と各陣営の見方は一致する。だが、無党派層の投票行動が予測できず、不安を抱えながら動いている。
逆風を意識する自民党県連は、小嶺候補の知名度を生かし、週末は中心商店街で握手戦術。実際の票固めは国会議員、県議、市議、金子知事の後援会組織、党職域支部に加え、サッカー関係者らの勝手連が別動隊で動く。「長崎市で民主候補と互角の戦いなら、頭一つ抜け出せる」と陣営幹部は見る。
最大票田の長崎市で候補者らの訴えを聞く市民=鉄橋
一方、「終盤追い込み」の労組型選挙で臨む大久保潔重候補(41)=民主=陣営。だが、かつてない追い風を受けながら、いつも通りの序盤の動きの鈍さに、他陣営から「戦略ミス」と指摘される始末。新聞各紙の世論調査結果がそろって接戦を伝えたのを機に、総合選対長の高石哲夫連合長崎会長は「この選挙で勝てないと(今後の国政選挙で)もう勝てない」と、ようやく火が付いた。
ムードメーカーは三菱重工労組長船支部。原田敏春委員長は二十一日、「組合員一人十票の獲得」「県議、市議の支持者回りの徹底」を指示。二十二日から支持者の確認作業も始まった。
民主が労組なら、自民は会社側からアプローチする。公示前、谷川弥一自民党県連会長が三菱重工長崎造船所を訪ね協力要請。これを受け、三菱長船の協力会社を集めた会合が持たれ、小嶺候補が支援を要請した。八江利春党県議は「手応えはあった」と笑みを浮かべるが、労組関係者は「自民は三菱の労使関係がよく分かっていない」と余裕の表情で返す。
二大政党の激突にかすみがちな渕瀬栄子候補(51)=共産=は終盤、長崎市を中心に年金問題や憲法改正、格差社会など政策面で自公政権批判を徹底する。
2007年7月24日長崎新聞掲載
680
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 14:23:38
’07参院選ふくおか:中盤の情勢 毎日新聞特別世論調査(その2止) /福岡
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/area/fukuoka/news/20070722ddlk40010202000c.html
◆内閣支持率
◇「評価する」29%「評価しない」55%
安倍政権に対しては、29%が「評価する」と支持し、55%が「評価しない」と不支持に立った。年金問題、政治とカネの問題などへの風当たりの強さが福岡でもうかがえた。
性別では、男性が支持28%、不支持59%。女性は支持31%、不支持51%で、男性の方が不支持の度合いが若干強かった。年代別では、50代と70代以上に「評価する」が多く、逆に「評価せず」は30代、40代に多かった。
「評価しない」と回答した人は、比例で「自民に投票する」と答えた人の2割以上に達した。さらに、「投票に必ず行く」「多分行く」と答えた人の57%も「評価しない」とした。衆院小選挙区で見ると、「評価せず」が最も多かったのは11区で71%。「評価する」の最多は10区で51%だった。【山本泰久】
◆年金対策
◇「解決すると思わない」76%
◇改革論議、民主の主張に軍配 与党・政府取り組みに不信感
今回の参院選で最大の争点となっているのが「年金問題」。政府の取り組み方、与野党の主張の違いにも、有権者は敏感に反応している。
特に「消えた年金問題」で政府が打ち出した「年度内の名前の照合作業」などの対策に対し、「解決すると思わない」としたのは76%。「解決すると思う」は13%で圧倒的に政府対策を疑問視する人が多かった。
また、年金制度改革論議で、自民・公明の「現行の保険料方式維持」と、民主の「最低保障部分を税金でまかなう」というそれぞれの主張に対しては、民主に「説得力がある」と軍配を上げた人は41%。自民・公明の主張を取った人は24%にとどまった。無回答は35%だった。
民主の主張は、安倍内閣の政策・実績を「評価する」と回答した人の27%からも支持されており、年金問題に対する与党、政府の取り組み方に不信感や疑問を抱いている人が多いようだ。【山本泰久】
◆比例代表
◇「政党に投票」64% 民主、自民の順で多数に
比例代表の投票行動分析では、「政党」に入れるとした人は64%。「政党の候補者個人」に入れるとした人は19%。「決めていない・無回答」は17%だった。
「政党に投票する」と回答した人たちが選んだ政党は、民主、自民の順で多く、2党で多数を占める形となった。共産、社民、公明、新党日本、国民新党などを選んだ人は、2党に比べて大幅に少なかった。男女別では、男性の4割以上、女性の3割近くが民主。自民を選んだのは、男女とも全体の2割近くだった。
「候補者個人に入れる」とした人たちの支持政党を見ると、公明、自民、民主それぞれがきっ抗し、「支持政党はない」は2割近かった。【山本泰久】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2007年7月22日
681
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 14:25:22
’07参院選おおいた:猪口議員、応援で大分入り 年金問題で首相を擁護 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/area/oita/news/20070724ddlk44010580000c.html
前内閣府特命担当大臣(少子化・男女共同参画)の猪口邦子・衆院議員が23日、大分選挙区の自民新人候補の応援で大分入りした。
大分市内3公民館で国政報告したほか、市内のホテルでは元大分1区衆院議員の比例候補の女性支持者の前で「(この比例候補が)どれだけ安倍首相の力になっているか。大変な選挙ですが、候補が訴える福祉などの政策実現のため、勝ち上がってほしい」とエール。支持者が「選挙区も自民」とは必ずしもなっていないため、「皆さんの力で勝たせると、いろいろなことをお願いできる」と支持を呼びかけた。
年金問題をきっかけにした全国的な自民への逆風について「安倍首相は『責任追及より、即応する方が先決』として、議員数の多さを見越して次々と法を可決させた」と擁護。「民営化まで何年もかかった国鉄、郵政と違い、社会保険庁解体の早さが象徴する実行力に注目を」と訴えた。【梅山崇】
毎日新聞 2007年7月24日
682
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 14:26:08
’07衆参ダブル選くまもと:党の「顔」駆ける 安倍、鳩山両氏が熊本で激突 /熊本
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/area/kumamoto/news/20070724ddlk43010489000c.html
自民現職と民主新人を軸に激しい選挙戦となっている参院選熊本選挙区では23日、安倍晋三首相が公示後初めて熊本入りする一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長も熊本市内を遊説、両党の「顔」が激突した。
安倍首相はまず、今月初旬の集中豪雨で被災した美里町の現場などを視察した後、熊本市の辛島公園で開かれた自民現職、三浦一水候補(53)の集会に参加。約2500人(主催者発表)を前に「景気回復の兆しを皆さんの家計にも拡大し、格差を是正します。さらに地域再生や教育再生を進めます」と訴え、年金問題では「ぬるま湯体質の社会保険庁を解体し、私の内閣ですべて解決する」と強調した。
公明党県本部の幹部や潮谷義子知事も壇上に上り、潮谷知事は「今後の熊本県を考えた時、選挙区は三浦さん、比例代表は(公明現職の)木庭健太郎さんをお願いします」と態度を鮮明にした。
一方、民主党の鳩山幹事長は午後、民主新人の松野信夫候補(56)とともに熊本市西部の団地などを街頭演説して回った。「自民党は、小泉前首相が『やらない』と断言したサラリーマン増税を、前回衆院選で勝った途端にやった。今回の参院選は、皆さんのための政治を取り戻すための戦いです」と述べ、握りこぶしを作った。
松野候補も「二大政党の中で政権を交代させないと、自民党のような官僚との癒着が起きる。怒りの1票をお願いします」と支持を求めた。
共産新人の橋田芳昭候補(51)はこの日、阿蘇市や小国町など補選が行われている衆院3区地域を遊説し「事務所費問題が次々と出てきている。政治とカネの問題をしっかりと追及できるのは私たちだけ」と訴えた。【笠井光俊】
毎日新聞 2007年7月24日
683
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/25(水) 14:27:40
’07参院選かごしま:安倍首相が27日に再度、鹿児島入り /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/area/kagoshima/news/20070725ddlk46010015000c.html
◇民主も鳩山氏ら再来援
29日投票の参院選鹿児島選挙区(改選数1)で、安倍晋三首相が27日に再び鹿児島入りする。鹿児島、熊本と激戦区を駆け足で回り、議席死守を訴える構え。民主党も25日に鳩山由紀夫幹事長を再度投入。最終盤まで自民、民主両党が大物を投入してテコ入れを図るかつてない混戦模様だ。
安倍首相はJR九州新幹線の川内駅前で正午、出水駅前で午後1時半、遊説する。19日に鹿児島中央駅前と霧島市民会館の2カ所で遊説したばかりだが、その後「横一線」の状況が伝えられ、再度の応援となったらしい。
対する民主の鳩山幹事長も19日の霧島市に続いて2度目。鹿児島市と姶良町で遊説の予定。岡田克也副代表も27日、薩摩川内市、いちき串木野市などで街頭遊説する。【神崎真一】
毎日新聞 2007年7月25日
684
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/26(木) 11:15:24
【参院選】政見放送の内容誤り 候補が陳謝 大分
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1185375600=118540955517215=1
参院選の大分選挙区に立候補している新人候補が、政見放送での発言内容に誤りがあったとして、二十四日に佐伯市内であった合同個人演説会の中で陳謝した。
政見放送には、佐伯市内に産婦人科医がいなくなったと言及する内容があった。市内では現在、一病院が産婦人科の診療をしており、放送後に「なくなったら困る」「大丈夫なのか」といった問い合わせが相次いだという。
病院は市医師会とも相談して打ち消しに努めているが、規定により政見放送は再収録ができず、誤りが分かった後も同じ内容のまま放送されている。
同候補は「事実誤認であり、大変申し訳ない。心から深くおわび申し上げます」と頭を下げた。
685
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/26(木) 15:38:51
参院選世論調査、投票意欲75.4%に上昇…自民支持04年同時期下回る 讀賣佐賀
<関心度>
「大いに関心がある」54・7%。「多少は関心がある」22・7%を合わせると、計77・4%になり、前回調査より4・1ポイント増えた。「あまり関心がない」は14・6%、「全く関心がない」は6・7%。無回答は1・3%で、いずれも前回調査よりやや減った。
「大いにある」「多少はある」との回答を男女別で見ると、男83・2%、女73・1%だった。「大いにある」について年代別で見ると、前回調査に比べ、30、40歳代での落ち込みが目立った。一番高かったのは、50歳代の64・5%だった。
支持政党別では、民主党7割、共産党6割、社民党9割と野党の反応がよく、与党の自民党と公明党は6割弱だった。無党派層は前回調査よりやや低い4割弱だった。
<投票に行くか>
投票に「必ず行く(期日前投票を含む)」は前回調査比4・3ポイント増の75・4%。前回04年の参院選時の76・8%(実際の投票率62・03%)に近づく結果となった。12年に1度、統一地方選と同じ年に実施される際の参院選は投票率の低さが指摘されるが、前回同時に行われた1995年は、56%(同42・54%)。このまま投票意欲の高さが維持されれば、同年に比べ、かなり投票率が高くなることが見込まれそうだ。
都市部、郡部とも70%を超え、年代別では、前回調査で唯一80%を超えた60歳代が85%とアップ。50、70歳以上もこの年代に続いて80%を超え、中高年層での意欲の高さがさらに強まった。
支持政党別の主な結果は、民主党の83・3%を最高に、自民、公明、共産、社民の各党支持者とも7割以上となった。無党派層は63・1%だった。
ほかの回答は、「なるべく行く」19・2%(前回20・7%)、「たぶん行かない」2・6%(同4・3%)「行かない」1・9%(同2・7%)、無回答0・9%(同1・1%)だった。
<内閣支持率>
安倍内閣を「支持する」としたのは33・2%で前回調査比3・9ポイント、「支持しない」は46・5%で同4ポイント、それぞれほぼ同じ幅で増えた。「その他」が前回調査で24・4%だったのが、16・7%に減っており、態度をより明確にしていると言えそうだ。「無回答」はほぼ同じ3・6%だった。
都市部、郡部の地域別で見ると、いずれも不支持が支持を上回る結果は同じだった。そのなかで、人口10万人以上の都市で「支持しない」が52・7%と、前回調査より11・5ポイント増え、「支持する」は2・5ポイント減の28・4%。都市部でより不支持ムードが強まったことがうかがえる。
年代別では、支持が不支持を上回ったのは70歳以上だけになった。前回調査で70歳代以上とともに支持の方が上回った60歳代は今回、不支持が多い方に転じた。
職業別では、農林水産業の6割が支持。逆に事務技術職ではほぼ同率で不支持となった点が際立った。専業主婦の不支持が前回調査より伸びて4割強になったのも目立った。
<政党支持率>
一番支持を集めたのは自民党だったが、前回調査比2ポイント減の30・6%。年金問題で自民に逆風が吹いた前回04年参院選時(32・8%)を下回った。
民主党は、同1・2ポイント減の22・5%。少し落ちたものの、05年の衆院選時(16・8%)を上回り、前回参院選時(20・5%)の状態を維持している。
公明党は4・3%、共産党3%、社民党1・3%、国民新党と新党日本が各0・1%と、前回調査より公明、社民が微減、共産が微増した。
「支持政党なし」の無党派層は、前回調査比4・4ポイント増の29・1%。前回衆院選(24・2%)を上回り、前回参院選(29・3%)のレベルにまで増えた。
そのうち、投票に「必ず行く」との回答が前回比4・5ポイント増の24・4%になり、「なるべく行くつもり」とした回答との合計は同12・5ポイント増の64・3%。投票意欲が高まりつつあると言え、さらに大きなカギを握る存在になりつつあると言えそうだ。
都市部と郡部の地域別で見た場合は、いずれも自民党がトップというのは同じ。前回調査で、民主が従来弱いとされた郡部で県平均を上回る結果だったが、今回はやや下回った。
(2007年7月26日 読売新聞)
686
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/26(木) 15:39:32
「大いに関心」11ポイント増65%…参院選世論調査 讀賣長崎
読売新聞社が23〜25日に実施した参院選の世論調査で、「大いに関心がある」と答えた県内の有権者は65%となった。14〜16日の前回調査に比べて11ポイントと大幅に上昇しており、選挙戦終盤になって有権者の関心がより高まっていることをうかがわせた。
◎関心度
参院選への関心は、「大いにある」「多少はある」が計79%で、前回より5ポイント上昇。逆に「全くない」「あまりない」は計20%となり、5ポイント下回った。
「大いにある」と答えた有権者を年代別にみると、最高は70歳代の74%。若いほど関心が低い傾向は変わらず、ほかは60歳代72%、50歳代65%、40歳代58%、30歳代47%、20歳代49%となった。
支持政党別では、主要5政党のうち、最高は民主の83%で、前回より11ポイント上昇。共産が82%で続いた。自民は18ポイント伸びて71%。公明は75%、社民は63%だった。
◎投票に行くか
「必ず」「なるべく」とした有権者は計92%で前回より2ポイント下落。「行かない」「たぶん行かない」は1ポイント上昇の計6%だった。
年代別で「必ず行く」が最高だったのは70歳代の86%。関心度と同じく若いほど投票意欲が低い傾向で、30歳代の49%が最低だった。
職業別では、前回は55%にとどまった農林水産業が83%と大幅に上昇。商工サービス業、管理専門職もそれぞれ82%と高い割合を示した。
支持政党別では、社民88%、民主87%、自民83%、共産82%、公明67%などとなった。
◎政党支持率
政党支持率は、自民が30%でトップを維持したが、前回より4ポイント後退。続く民主も2ポイント下落し、24%となった。支持政党のない無党派層も28%に上り、前回までと同様に大きな割合を占めた。
公明の支持率は3%、共産は1%、社民は2%で、いずれも前回に比べほぼ横ばいだった。
自民、民主の支持層を年代別にみると、自民が最も支持を集めたのは70歳代の41%。民主は50歳代の30%が最高だった。職業別では、自民は農林水産業の45%、民主は商工サービス業の34%がそれぞれ最高だった。
◎内閣支持率
安倍内閣の支持率は31%で、前回より1ポイント上昇とほぼ横ばい。不支持は2ポイントアップの45%となった。
支持政党別にみると、与党は自民の支持率が76%で前回比10ポイント、公明が38%で同14ポイントの伸び。一方、野党は社民の不支持が88%で28ポイントと大きく伸び、民主も6ポイント上昇の82%、共産も82%に上るなど、選挙戦が進むにつれ、より態度が鮮明になる傾向が表れた。
職業別で支持率が高かったのは農林水産業で45%。これに専業主婦の40%が続いた。事務技術職は18%と低迷した。
(2007年7月26日 読売新聞)
687
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/26(木) 15:39:57
「関心ある」78・7%、「必ず投票行く」前回比2・2ポイント上昇…参院選世論調査 讀賣熊本
読売新聞社が実施した参院選についての世論調査で、選挙に関心がある人は78・7%で、今月中旬の前回調査を3・3ポイント上回った。県内の政党支持率は自民党31・2%、民主党24・7%でその差は前回より2・4ポイント開いた。内閣支持率は依然として「支持しない」が「支持する」を上回っている。事実上、自民、民主の一騎打ちとなっている熊本選挙区の勝敗の行方は予断を許さない状況だ。
「大いにある」(59・7%)と「多少はある」(19%)を合わせると78・7%。前回の計75・4%よりアップし、3年前の62・6%を大きく上回った。
地区別では熊本市で最も高く、「大いに」「多少」を合わせた「関心がある」層は8割強となっている。年代別では30歳代以上から6割を超え、最高は60歳代の88・8%。職業別では農林水産業がトップ。「大いにある」とした人のうち、7割強が「必ず投票に行く」と答えた。
「必ず行く」(75・3%)、「なるべく行く」(16・9%)の合計は92・2%。前回と比べ、「必ず行く」は2・2ポイント上がり、「なるべく」は3・9ポイント下がった。年代別では前回と同じく20歳代から5割を超え、50歳代以上の割合が高い。職業別では農林水産業の「必ず」「なるべく」は100%を維持している。
支持政党別では、「必ず」と答えた人の割合は公明党が88%で最も高い。自民党84・9%、民主党84・4%、共産党75%、社民党66・7%だった。無党派層の「必ず」と「なるべく」は計79・6%で前回を10ポイント下回った。
前回と同様に、「支持しない」(42・6%)が「支持する」(33%)を上回った。ただ、「支持しない」はわずかながら減っており、特に半数を超えていた熊本市では47・9%と改善傾向を示した。支持政党別では、自民、公明の7割強が支持する一方で、民主、社民、共産の8割弱が不支持。無党派層の不支持は6ポイント余りダウンし、5割を下回った。年齢が高くなるほど、支持割合が増える傾向にある。
自民党が31・2%でトップ。次いで民主党(24・7%)。前回と比べ、自民党は1・5ポイントアップし、民主党は0・9ポイントダウンし、若干差は開いた。公明党(3・1%)、共産党(1・5%)、社民党(1・1%)の順番。無党派層(支持政党なし)は25・4%で前回並みだった。熊本市では民主党がリードし、郡部では自民党が民主党を離した。
(2007年7月26日 読売新聞)
688
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/26(木) 15:40:36
参院選世論調査・大分…「関心ある」2ポイント増77% 讀賣大分
【関心度】
今回の参院選に関心があると答えた人の内訳は、「大いに」が前回比2ポイント増の56%、「多少は」は前回と同じ21%。
【投票に行くか】
投票については、「必ず行く」が2ポイント増の80%、「なるべく行く」は2ポイント減の14%だった。
投票へ「必ず行く」と回答した人を年代別にみると、30歳代以上で60%を超え、60歳代は91%、70歳代以上は86%と高かった。職業別では、自由業が9割弱、農林水産業、管理専門職でそれぞれ8割を超えた。
【内閣支持率】
安倍内閣を「支持する」は、前回調査より1・2ポイント下がって30%、「支持しない」も4ポイント下がり44・8%となった。その代わりに「その他」が5・7ポイント増えて22・8%となった。
職業別では、「支持する」割合が高かったのは農林水産業だけで、他の職業では「支持しない」と考える人が多かった。年齢別では70歳代を除いて、いずれも「支持しない」の割合が高かった。
【政党支持率】
前回調査に比べ、自民党が2・2ポイント増の30・3%で引き続きトップ。民主党は0・6ポイント減の19・3%、社民党は2・5ポイント減の5%、公明党は0・6ポイント減の3・7%、共産党は0・7ポイント減の1・5%、国民新党0・8ポイント増の1・4%と続いた。自民、民主で政党支持の5割を占める2大政党化が顕著に表れた。
自民党は地域別では軒並み、職業別では自由業を除いてトップ。年齢別では40、60、70歳代で支持が高く、20、30、50歳代では民主党が浸透していた。
(2007年7月26日 読売新聞)
689
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/26(木) 15:41:13
「関心ある」県内有権者76%…参院選世論調査 讀賣宮崎
選挙戦も残すところあと3日となった参院選で、読売新聞社が23〜25日に実施した世論調査で、参院選に「関心がある」と答えた県内の有権者は76%となり、序盤の14〜16日に実施した前回調査に比べて3ポイント増えた。投票に「必ず行く」との回答は1ポイント増の74%となり、有権者の意識が高まっている。
■関心度
選挙の関心度(小数点以下は四捨五入)は「大いにある」44%、「多少はある」32%で、合わせて76%が「関心がある」と回答した。
「関心がある」と答えたのは男性80%、女性73%。ともに前回より3ポイント上昇した。年代別では、60歳代が最高で87%。70歳以上の83%、50歳代の82%と続く。最も低い20歳代は5割で、前回調査と同じだった。
支持政党別では、社民党支持者が9割近くと最も高い。「支持政党なし」の無党派層は63%で、前回から3ポイント増。
関心が「あまりない」は18%、「全くない」は6%だった。
■投票に行くか
「投票に行くか」(小数点以下は四捨五入)の質問には「必ず行く」74%、「なるべく行く」19%で、計93%が「投票に行く」と答え、前回調査とほぼ同じ。
「必ず行く」は、男性76%、女性73%といずれも前回より微増。年代別では60歳代の91%が最も高く、70歳以上も82%だったが、年代が下がるほど低下。最も低い20歳代は4分の1程度で、前回よりも下がった。
支持政党別では、「必ず行く」は公明党支持者が9割近くと最高。「支持政党なし」の無党派層は前回並みの6割だった。
「多分行かない」は4%、「行かない」は3%だった。
■内閣支持率
「支持する」は5・2ポイント増の32・6%。「支持しない」も4ポイント増の51・5%となり、過半数を占めた。その他・無回答は15・9%だった。
年代別では、前回調査同様、年代が上がるほど支持が多く、下がるほど不支持が多い傾向。支持が最多だったのは60歳代の44%で、不支持が多かったのは20歳代で8割近くに達した。
■政党支持率
政党別では、「支持する」は自民党支持層で6割半ばとなり、前回よりやや低下。公明党支持層は4割半ばにとどまり、大きく下がった。不支持は民主、共産、社民の各支持者で9割前後。「支持政党なし」の無党派層は「支持する」が11ポイント増の19%だったが、「支持しない」も7ポイント増の61%となった。
自民が5・1ポイント増の34・7%で支持率は最多。民主も前回調査より、2・6ポイント増の22・1%となった。公明は0・6ポイント増の5%、共産は前回と同じ1・5%、社民は1ポイント減の4・9%。「支持政党なし」の無党派層は2・6ポイント減の29・2%だった。
自民党は前回同様、60歳代、70歳以上で約4割、50歳代で約3割の支持。職業別では、農林水産業者の6割近くが支持している。民主党は年代別の大きな偏りはない。職業別では、商工サービス業の3割が支持。
公明党も年代に大きな偏りがない。共産、社民両党は50歳代以上の支持者が多い。
「支持政党なし」は30歳代で6割近くに達した。職業別では、管理専門職で4割を超えている。
調査は、23〜25日に県内の有権者を対象に、無作為に作成した番号に電話をかける方法で実施。有権者在住が判明した世帯1177件のうち、780人から回答を得た(回答率66・3%)。
(2007年7月26日 読売新聞)
690
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:20:02
2007年7月26日(木) 朝刊 1面
無党派獲得へ総力/西銘・糸数氏 三日攻防 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707261300_02.html
参院選沖縄選挙区は、二十六日から三日攻防に入る。自民公認で現職の西銘順志郎氏(57)=公明推薦=と、野党統一候補で無所属の元参院議員、糸数慶子氏(59)=社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=は、基礎票を固めつつ無党派層の取り込みに総力を挙げる。
西銘氏は午前八時から那覇市内の企業を訪問し、朝礼などで支持を訴えた。午後は浦添市内や嘉手納町内でスポット演説を繰り広げた。夕方からは南風原、豊見城、小禄支部の総決起大会に参加し、「国政の安定は仲井真知事の公約実現につながり、県政の発展が県民の幸せにつながる」と強調。那覇空港の拡張整備や年金問題などに全力を尽くす姿勢を示した。
糸数氏は浦添市内での朝立ちで通勤者へアピール。午前中は同市内の企業を訪問し、午後は街宣カーで遊説した。夕方からは那覇市内で街頭演説を行い、応援のため来県した社民党の福島瑞穂党首とともに「年金、歴史教科書問題などで県民の怒りが渦巻いている、平和の一議席を勝ち取ろう」と訴えた。その後、浦添支部の決起大会で勝利へ向けて気勢を上げた。
2007年7月26日(木) 夕刊 1面
三日攻防突入 終盤 熱烈アピール
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707261700_03.html
参院選沖縄選挙区は二十六日、三日攻防に突入した。改選一議席を争う自民公認で現職の西銘順志郎氏(57)=公明推薦=と、野党統一候補で無所属の元参院議員、糸数慶子氏(59)=社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=は、朝早くから国道沿いや市場などで熱のこもったアピールを展開した。
西銘陣営は、青い鉢巻きを締めた支持者が早朝から、那覇市の泊高橋から明治橋まで国道58号の沿道を埋め尽くし「ホップ、ステップ、ジャンプ、ニシメ!」と通勤者らに熱烈なPR。西銘氏は久茂地交差点など同市内で演説し、「全県で確かな手応えを感じる。県政発展のために何としても自公政権の安定維持が必要。残された三日間、力を貸してほしい」と訴えた。
糸数氏は午前五時から那覇市の農連市場でスキンシップ作戦。「庶民の代表として頑張る。力を貸して」と訴えると、有権者から「今度こそ負けないで」という激励やカチャーシーでの“カリー”付けがあり、得意のガッツポーズで応えた。運動員とともにガンバロー三唱で気合を入れた後は沖縄市の企業朝礼に参加。選対スタッフは同市与儀で熱く支援を求めた。
691
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:23:12
2007年7月20日(金) 朝刊 29面
米車両、学校・直売所侵入
校内で方向転換
うるま・沖縄高等養護 沖縄
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707201300_04.html
【うるま】十八日午後五時前、うるま市田場の県立沖縄高等養護学校(塩浜康男校長、生徒数百二十四人)の校内に米軍車両とみられる装甲車が入り込み、方向転換して引き返していたことが十九日に分かった。人身へ被害や施設の破損はない。同校では知的障害のある生徒が寄宿生活を送っており、同時間帯は部活動で校内をランニングする生徒も数多くいた。塩浜校長は「いつ事故が起こるか分からない。生徒たちも動揺している」と怒りを隠せない。
県外出張中の仲村守和県教育長は「教育の場である学校内に米軍車両が入ることはあってはならない。強く抗議する。このようなことが二度と起こらないよう関係機関に強く要請していきたい」とコメントを発表、週明け、二十三日にも仲村教育長が那覇防衛施設局などへ抗議する考えを示した。
車両が学校敷地内に入ったのは十八日午後四時五十三分ごろ。付近を通行していた目撃者によると、車両は県道10号を与勝方面から学校のある県道224号に右折。その後左側にある校門に前方から入って車体を方向転換し、そのまま来た道を引き返したという。
同校では校門前で生徒が生産した野菜を無人販売しており、車で買い求める客がいることから門扉は開けた状態だった。
学校正面に設置された監視カメラが当時の様子をとらえており、片側四車輪の装甲車が約四十秒間にわたり校内に入り込み、校内を走る生徒の前で転回している。
現場を目撃した高等部一年の男子生徒は「走っていると黒い車が目の前に来ていた。あんなに大きな車を見たのは初めて」と話している。
◇ ◇ ◇
買い物客ら、不安げ
宜野座
【宜野座】宜野座村漢那の村加工直売センター「未来ぎのざ」の駐車場に十八日夕方、米軍の装甲車両五台が乗りつけた。同村は、通行量が多い国道329号に面する同センターへの来客への影響などから、米軍車両の乗り入れを行わないよう、那覇防衛施設局を通して米軍に申し入れた。
同村によると、金武町方面から来た米軍の装甲車両が十八日午後五時四十五分ごろに二台、午後六時ごろに三台、それぞれ同センター内の駐車場内に乗りつけ、五分ほど駐車していたという。乗っていた米兵が、車両を点検する姿も見られたという。村の特産品販売所などがある同センターには当時、買い物客や観光客もおり、不安そうな表情で見ていたという。
村企画課の担当者は「再び乗り入れられたら困る。今後乗り入れがないよう、米軍にはしっかりと指導してほしい」と話した。
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:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:24:02
知事、装甲車侵入に抗議/米軍に再発防止求める 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707201700_01.html
仲井真弘多知事は二十日午前の定例記者会見で、うるま市の県立沖縄高等養護学校内に米軍車両とみられる装甲車が侵入した件について、「(日米)地位協定上読めるか読めないか以前の問題。養護学校に断りなく入ってUターンするのは常識以前の問題だ。地位協定を持ち出す以前にやるべきではない。理解不能だ」と述べ、強い抗議の意を示した。
この件を受け、県は十九日午後、基地対策課長が外務省沖縄事務所と那覇防衛施設局に対し、再発防止と兵員の教育を米軍に申し入れるよう電話で要請。週明けに関係機関への要請行動を予定する県教育庁に同行する方向で調整している。
仲井真知事はまた、二十二日来県予定の小池百合子防衛相と会談したい意向を示し、「普天間移設などについて私の考えを申し上げ、いい形で再編の流れがセットできるようお願いしたい」と述べた。
ただ、政府や県、地元・名護市などでつくる移設協議会の早期開催については「選挙公約である(普天間飛行場の)三年をめどとした閉鎖状態の実現、沖合へ寄せたらどうかという名護市の人の意見をくみ入れてほしい。一ミリも動かさないというのは理解不能で、ここがセットできれば協議会を開く意味があると思う」と述べ、地元意向を棚上げしての協議会開催は困難との認識を示した。
沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」をめぐる日本軍関与の記述を修正・削除した高校歴史教科書検定意見を撤回させるため、超党派による県民大会開催の動きが出ていることについては「テーマとしては県民大会にふさわしい。もっとも効果的なら当然やるべきだと思う」と賛意を示しつつ、「まだ、開くべきがどうか答えが出せていない。(県議会や市長会などの)団体の意向を踏まえて考えたい」と述べ、自身の参加も含めて現時点では態度を保留した。
◇ ◇ ◇
「傍若無人」怒りの声/首長、米軍を批判
【うるま】うるま市の県立沖縄高等養護学校と宜野座村の直売所に米軍の装甲車が相次いで侵入した問題で二十日、周辺首長や議会関係者から「傍若無人」「あってはならないこと」などと米軍の行動に怒りの声が上がった。この日、終業式を迎えた同養護学校では父母らから不安の声が聞かれた。うるま市議会では同日午前、基地対策委員会のメンバーが集まり、委員会開催の準備を進めるなど、動きが広がった。
うるま市議会の東浜光雄基地対策委員長は「施設間移動は公道を利用するもの。地位協定上、民間地に入り込むことは明らかにできないし、あってはならない。強く抗議したい」と述べ、近日中に特別委員会を開く考えだ。
同市の知念恒男市長は「詳細について現在調べているところ。責任の所在が確認でき次第、対応策を考えたい」と話した。同市は那覇防衛施設局の調査結果が判明した段階で対応を決めるとしている。
北谷町の野国昌春町長は「装甲車が学校に入ってUターンしないといけない理由はない」と強く批判。「傍若無人の行動で、自分勝手にやることは好ましくない。県なども厳重に申し入れるべきだ」と憤った。
また、嘉手納町の宮城篤実町長は一般論と断った上で、「米軍車両だろうが、民間車両だろうが自分の敷地でない所に許可なく立ち入ることは権利の侵害。どのような経緯でこうなったのか調べる必要がある」と指摘した。
【宜野座】宜野座村漢那の村加工直売センター「未来ぎのざ」の駐車場に、米軍車両が乗り入れたことに、仲宗根勲副村長は二十日、「民間地域への車両乗り入れは危険なのでやめてほしい」と話し不快感を示した。
仲宗根副村長は、米軍の運用で基地間の移動は認められているとした上で、「多くの住民が使う場所で、危険にさらされる可能性が高いので、車両の乗り入れはやめてほしい」と語った。今後の対応については、出張中の東肇村長が帰り次第検討するという。
693
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:25:13
「あり得ぬ」父母ら動揺
【うるま】「あり得ない問題が起きて動揺している―」。米軍の装甲車が無断で侵入した県立沖縄高等養護学校では二十日午前、終業式が行われ、参観した父母や関係者からは不安の声が聞かれた。
塩浜康男校長は全校生徒百二十四人と父母らを前に、「学校に戦争に使う車が入ってきた。戦車のような物を実際に見た生徒五、六人はとても怖かったと思う。あってはならないことが起きてしまった」と、侵入の経緯を説明。生徒に対し「被害はないので、安心してください」と呼び掛けた。
関係者によると、装甲車が校内に侵入したのは十八日の午後四時五十三分ごろから約四十秒間。正門から突然侵入し、方向転換して引き返した。同時間帯は生徒たちが部活動で校内をランニングしていた最中だった。装甲車を目撃した生徒は「陸軍が入ってきた」と教師らに話していたという。
同校では二十日午後二時からPTA評議委員会を開き、保護者に対して説明を行うほか、ビデオの確認を行うため午後一時に同校を訪れる那覇防衛施設局の職員にも説明する。
おいの終業式に参加した女性=那覇市=は「新聞報道を見てびっくりした。まさか学校に米軍が入ってくるなんて」と不安な表情で話した。
塩浜校長は「ビデオを見ただけでも大きな威圧感がある。養護学校には、大きな音や見慣れないものを見るとパニックを起こす生徒もおり、許せる問題ではない」と怒りをあらわにし、市の基地対策課を通して問題の事実確認を求めている。
694
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:28:38
2007年7月21日(土) 朝刊 1・29面
うるま議会 抗議検討/装甲車侵入
米軍「方向誤った」 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707211300_01.html
【うるま】米軍の装甲車が市田場の県立沖縄高等養護学校(塩浜康男校長、生徒数百二十四人)に無断で侵入した問題で、那覇防衛施設局職員、うるま市の知念恒男市長と市議会の基地対策特別委員会のメンバーらが二十日午後、次々と同校を訪れ、塩浜校長の説明を受けながら、侵入現場の確認や監視カメラのビデオ映像を確認した。
基地対策特別委員会は二十三日にも委員会を開き、抗議決議案の文面を検討することにしている。施設局側は「ご心配をおかけしても申し訳ありません。今後こういうことのないよう申し入れたい」と謝罪した。
一方で米軍は施設局を通じ「海兵隊所属の軽装甲車がキャンプ・シュワブへ向かう途中、一台が方向を誤り、養護学校に侵入した。校内で方向転換して車列に戻った」と回答したものの、どの部隊が、どこからどこに向かっていたのかという問い合わせについては「運用上の理由」という説明で回答を拒否したという。
◇ ◇ ◇
部活中 立ちすくむ生徒/校長説明 再発防止訴え
【うるま】米軍の装甲車が侵入した県立沖縄高等養護学校は二十日、マスコミや関係者への対応に追われた。同日、終業式が行われた校内では、夏休みを前にした生徒たちの笑顔とは裏腹に、塩浜康男校長や教諭らが深刻な表情で次々と訪問する那覇防衛施設局職員や知念恒男うるま市長、保護者に対する説明の対応に当たった。
「部活中に装甲車を目の当たりにして、立ちすくんだ生徒もいた」
施設局側への説明で塩浜校長はこう話し、再発防止を訴えた。同局職員は神妙な顔つきで「申し訳ありません」と謝罪した。
市議会基地対策特別委員会(東浜光雄委員長)のメンバー四人をはじめ知念市長と島袋俊夫議長も同問題の経緯について塩浜校長から説明を受けた。
東浜委員長は「ビデオを見る限り、一歩間違えば養護学校の子どもたちの命にかかわる問題だ。勝手に校内に侵入し恐怖を与えた米軍の行為は、人権を無視したものと言わざるを得ない」と厳しく批判した。
知念市長は「ビデオを見て怒りを感じ、施設局から聞いた米軍の説明も納得がいかない。由々しき問題だ」と強調。「市民や県民に大きな不安を与えた米軍の責任は大きい。運用上の問題という言い回しですべて米軍の都合のいいように片付けられては困る。施設局からもっと詳細な情報を得た上で、具体的な抗議の方法を考えたい」と述べた。
また終業式後に開かれたPTA評議委員会では、塩浜校長が約二十人の父母に同問題の経緯を説明。保護者からは「子どもたちに何かあったらと考えると怖い」「許せない行為だ」などの不安の声が挙がった。
永山盛正PTA会長は「びっくりしたとしか言いようがない。子どもたちのことを考えると許せない行為だ」と話した。
一方、同問題について、防衛施設庁の渡部厚施設部長は同日の定例会見で、日米地位協定第五条二項で定める「基地間の移動」に該当しないとの認識を示した上で、事実関係に照らして地位協定上の問題を整理する考えを示している。
同問題で沖縄平和運動センターと中部地区労は二十四日午後零時十五分から北中城村石平の在沖米軍司令部ゲート前で緊急抗議集会を開く。また社民党県連(照屋寛徳委員長)、護憲ネットワーク県議団(新川秀清団長)は二十日、県教育庁を訪ね、米軍と日本政府に対し、強く抗議するよう要請した。
695
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:30:45
2007年7月25日(水) 朝刊 28面
装甲車侵入/宜野座議会きょう抗議 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707251300_04.html
【宜野座】宜野座村漢那の村加工直売センター「未来ぎのざ」に米軍の装甲車が乗り入れた問題で、東肇宜野座村長は二十四日、那覇防衛施設局を訪れ、小柳真樹事業部長に対して、再発防止を申し入れた。また、村議会米軍基地関係対策調査特別委員会(當眞淳委員長)も同日、会合を開き抗議することを決めた。二十五日午前、臨時議会を開いて、抗議文と意見書を可決した後、午後にも那覇防衛施設局を訪れ、意見書を手渡す予定。
施設局への申し入れで、東村長は装甲車の乗り入れについて「危険な行為であり、住民に不安を与えた。このようなことを起こさないでほしい」と抗議。在沖米軍に対して強く抗議するよう申し入れた。
小柳部長は、村からあった苦情を伝えて海兵隊に事実関係を照会した、と説明。「局としては米軍の運用に当たっては公共の安全に妥当な配慮をすることは当然であり、住民に不安を与えることがないよう、また住民の感情に十分配慮するよう、機会あるたびに申し入れていきたい」と答えた。
一方、抗議決議案は、買い物客や観光客の多く居る同センター内に装甲車が乗り入れたことで、安全が脅かされ、周辺住民に不安を与えたと指摘。今後、このような乗り入れがないよう求めている。
抗議文は在沖米海兵隊司令官、要請文は県知事と県議会議長あてに郵送する。
◇ ◇ ◇
仲村県教育長 海兵隊に抗議
【北中城】うるま市の県立沖縄高等養護学校に米軍の装甲車が侵入した問題で、県の仲村守和教育長は二十四日、北中城村石平のキャンプ瑞慶覧を訪れ、在沖米海兵隊外交政策部(G5)に抗議と再発防止を申し入れた。
仲村教育長によると、対応したG5のラリー・ホルコム部長(大佐)は「良き隣人として兵員の教育に努めたい」と謝罪。再発防止に向け、指導を徹底する認識を示した。
校内に侵入した理由については「隊員の判断で、詳しくは分からない」と述べたという。
仲村教育長は「学校内への侵入は言語道断で、憤りを感じている。日米地位協定以前に、人間として非常識な行為だ」と批判した。同基地前では同日午後、沖縄平和運動センターと中部地区労が緊急抗議集会を開いた。
696
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:32:02
2007年7月25日(水) 夕刊 1面
装甲車侵入/宜野座議会 抗議決議可決 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707251700_01.html
【宜野座】宜野座村漢那の村加工直売センター「未来ぎのざ」駐車場に十八日、米軍の装甲車両が相次いで侵入した問題で、同村議会(小渡久和議長)は二十五日午前、臨時議会を開き、抗議決議と意見書、要請決議を全会一致で可決した。午後にも那覇防衛施設局を訪れ、意見書を手渡す予定。
抗議決議では、買い物客や観光客の多くいる同センター内に装甲車が侵入したことで、村民や利用者を不安に陥れたと指摘。地域住民の人権・生命・財産を守る立場から、民間地侵入に対して強く抗議し、再発防止のための対策を早急に講ずるよう求めている。
抗議決議は在沖米海兵隊司令官、要請文は県知事と県議会議長あて。いずれも郵送する。
2007年7月26日(木) 夕刊 1面
うるま議会、抗議決議/装甲車侵入
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707261700_01.html
【うるま】うるま市田場の県立沖縄高等養護学校敷地内に米海兵隊の装甲車両が侵入した事件で、うるま市議会(島袋俊夫議長)は二十六日午前、臨時会を開き、同校への米軍装甲車無断侵入に対する抗議決議と意見書を全会一致で可決した。
決議では「安全であるべき学校敷地内に装甲車で無断侵入するという米軍の行動は、常識では考えられない非常識の極みであり人権無視。一歩間違えば養護学校の生徒たちの命にかかわる重大な問題であり、米兵の傍若無人な行為に強い憤りを感じる」と今回の米軍の行為を強く批判した。
また、米軍側が車両の所属や事件の経緯を「運用上の理由」として明らかにしていないことについては、「学校施設への無断侵入が日米地位協定違反であることは明白。米軍の無謀な行動が生徒の恐怖感をあおり、不安を与えたことは県民に対する人命無視の表れであり、県民感情を無視した行動は断じて容認できない」として、事件に厳重に抗議するとともに、詳細の解明と再発防止の徹底を強く求めている。
抗議決議は駐日米国大使、在日米軍司令官、在沖米国総領事、在沖米海兵隊基地司令官に、意見書は衆参両院議長、首相、外相、防衛相、沖縄および北方担当大臣、防衛施設庁長官、外務省沖縄担当大使、那覇防衛施設局長あて。
島袋俊夫議長と東浜光雄基地対策特別委員長ら市議団、石川邦吉うるま市副市長らは同日午後、在沖米海兵隊司令部や外務省沖縄事務所、那覇防衛施設局、在沖米国総領事館を訪れ抗議する。
697
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:48:07
外山、小斉平氏が接戦 懸命に追う長峯、東氏 本紙世論調査
08:20 宮崎日日
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/?itemid=626&catid=74&blogid=13
宮崎日日新聞社と共同通信社は24―26日、第21回参院選宮崎選挙区(改選数一)で2回目の電話による世論調査を行い、取材を加味して情勢を分析した。
民主、社民、国民新が推す無所属新人の外山斎(いつき)氏(31)、自民現職の小斉平敏文氏(57)が大接戦を展開。無所属元職の長峯基氏(66)、無所属新人の東治男氏(62)は懸命に追い、共産新人の馬場洋光氏(38)、共生新の新人井野元裕氏(38)は支持拡大に努めている。調査対象の3割が誰に投票するかを決めておらず、真夏の選挙戦は最後までもつれそうだ。
非自民勢力を結集する外山氏は連合宮崎傘下の労働組合や自治労などが動いて支持を広げ、普段の支持政党別で民主支持層の約4割、社民支持層の6割を固める。公明、共産の一部も取り込む。無党派層への浸透度はまだ2割強にとどまるが、他候補に勝る。20―30代、60代に強みを見せ、県央や県南で支持を集める。
党や推薦団体による組織選を展開する小斉平氏は自民支持層の5割近くを固め、連立政権を組む公明支持層からの一部も取り込む。40―50代、70代で優勢。終盤になって農民連盟などの動きが活発化し、農林漁業者の票を上積みして5割近くを固める。商工サービス業の支持も得る。県北の都市部で強さを発揮、県央や県南・県西でも健闘する。
長峯氏は自民支持層の2割弱の支持を得ているほか、非自民層にも浸透し、民主の2割強を切り崩す。公明支持層の約2割も取り込む。若者層のほか、40―60代への支持を広げ、農林漁業、事務・技術職に浸透。19―21日の前回調査時と比べ、県北の都市部や西都・児湯で支持を集める一方、地元の県西、県南で伸び悩みも。
組織や団体に頼らない草の根で浸透を図る東氏は民主支持層の一部を取り込み、外山に続いて無党派層からの支持を集める。40―50代が中心で、自由業に浸透。県北の郡部や西都・児湯地域で優位に進める。
馬場氏は共産党支持者の4割未満に浸透するが、党以外への広がりに苦心。60代と学生などの20代の支持が多い。井野氏は立候補の出遅れを挽回(ばんかい)できていない。
698
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:57:21
参院熊本選挙区 危機感強める農政連
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070725000001
県農協青壮年部協議会のメンバーと、候補者の遊説支援の準備をする河野大介委員長(左端)=玉東町
参院選熊本選挙区に公認候補を担ぐ県農業者政治連盟(県農政連、園田俊宏委員長)が、組合員数減少と、都市部を中心とした農政離れに危機感を強めている。頼ってきた農林族松岡利勝前農相を亡くした上、共闘する自民党への風当たりも強く、組織票の流出も懸念されるためだ。農家票の動きが注目される。
「支持拡大のお願いを末端まで徹底して、最後まで頑張り抜きましょう」。二十四日午前、熊本市のJA熊本中央会。県農政連の実働部隊、県農協青壮年部協議会(県青協)の河野大介委員長(35)は、女性組織協議会と候補支援の打ち合わせ後、慌ただしく地区役員に携帯電話で指揮した。
県内約三百人の県青協役員は地元を中心に担当地区を決め、票の取りまとめに走っている。決め手は、農家に限らず農村世帯の一軒一軒を回るローラー作戦だが「農政や農業そのものに関心が薄い住民も増え、せめて農家票を取りこぼさないよう回っている」と河野委員長。
大票田熊本市の横田健総支部長(JA熊本市組合長)も「組合員の農政離れは都市部で顕著だ。旧飽託郡を除いた旧熊本市域でその傾向が強い」と打ち明ける。会社勤めや借地収入で農外収入を得る農家も増え「選挙の最大争点が農政ではなくなり、農協との結びつきも希薄になった」。組織の締め付けどころか票読みにも苦心するのが実態という。
一方、農家の結びつきが強い農業地帯のJA球磨。組合長の平田國明総支部長が指揮しているが、農家はタバコ収穫と田植え作業がピークで「選挙の取り掛かりが遅れた」。加えて平田総支部長は「自民農政は弱者切り捨て、との反発もある」と言い、一部農家の自民離れを憂慮している。
また、八代市郡をまとめる八代総支部の一部では「自民政権が始めた減反政策への不満は根強い」=男性(57)、「毎選挙の組織締め付けに閉口する」=同(50)や、「農業政策を公約に掲げた民主に政権を取らせてみてもいい」=同(74)=といった声さえ出ている。
県農政連を構成するのはJA正組合員とJA職員の計十万二千六百人(〇五年四月現在)。このうち実際に会費を納める加入者は全県で91・7%、熊本市は74・5%にとどまる。
農業が中心の主業農家は全体の約三割と少なく、「農協軍団」といわれるJAも経営統合で十五に減った。園田委員長は「昔三十万票といわれた組織の弱体化は著しい。農家の意思をどうまとめ、発言力をどう確保していくかの岐路でもある」と話している。(同日選取材班)
熊本日日新聞2007年7月25日朝刊
699
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 08:58:41
(3)正念場 存亡かける共産、社民 自公共闘、不協和音も 熊日
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/gekitou/gekitou03.cfm
参院選は熊本選挙区と合わせ、比例代表をめぐる争いもヒートアップしている(コラージュ)
「目指せ九州110万票」。21日、公明党比例代表候補・木庭健太郎の演説会場となった菊池郡菊陽町のショッピングセンター前。過去最多票の目標を入れたテーマ曲が流れ、来熊した党代表・太田昭宏は「火の玉となり、何があろうと勝たなくてはならない」と絶叫。聴衆も熱狂的な声援で応えた。
太田は山鹿市でも演説、熊本選挙区の自民現職・三浦一水の選対本部長で党県連会長・古閑三博も木庭応援のマイクを握った。
■同 列
自公は県内で異例の共闘態勢をとる。公明が三浦、自民県連が木庭を相互に推薦。比例候補三十五人を抱える自民が、木庭を公認並みに扱う。「三浦勝利には十万超の票を持つ公明の支援が欠かせない」。古閑は公言する。
三浦の地元鹿本郡市では、自民の比例候補をそっちのけにして、比例の集票は木庭に一本化。農政連鹿本総支部などと二人三脚で支援する。自民党県連幹部は「公明党と(支持母体の)創価学会の要求はかつてない厳しさだ」と話す。ただ公明党県本部は「最近の選挙はこっちが票を出すばかり。自民党はきちんと選挙に取り組んでこなかった」と不満を漏らす。
盤石にも見える公明党の支持基盤だが、熊本日日新聞の世論調査などでは支持率はやや下降気味。公明党県本部幹事長・城下広作は「支持率低下はショックだが、何としても過去最多の十三万九千票を県内で獲得したい」
しかし双方の支援団体からは不協和音も聞こえてくる。創価学会幹部が「会員には前防衛相の原爆発言など自民党への怒りが渦巻いている」と明かせば、自民党の比例候補を支援する県薬剤師会役員は「自民党県連はおかしい。選挙区の候補者がそんなに創価学会の票がほしいなら、公明党から出馬すればいい」と憤る。自公共闘で票を積み増したい公明党には楽観できない状況だ。
■浮 沈
一方、共産、社民は党の存亡がかかる。
「比例の県内目標は六万票。奮起が求められる」。共産党県委員長・久保山啓介は公示日の十二日、参院熊本選挙区に出馬した橋田芳昭の出発式で力を込めた。
一九九八年の参院選では県内で八万票弱の比例票を獲得した。しかし〇一年約三万五千票、〇四年約三万七千票と低迷。〇五年の総選挙は一部の小選挙区で候補者を立てずに比例に集中したものの、得票を減らした。
今回の同日選では衆院熊本3区補選にも候補を擁立し、比例票の掘り起こしに余念がない。
社民党県連合は、九州を重点地区とする比例候補の当選を目指し街宣やビラ配りを続ける。県内の得票目標は七万票。前回は三万二千票余りだった。「党の存亡をかけた戦い。護憲を貫き実現させる」。代表・森川生朗は意気込む。熊本選挙区の候補者擁立を断念し、憲法観が近い民主新人・松野信夫に「選挙協力」する。
ただ争点になるとみられていた憲法改正論議は、年金記録漏れなどの陰に隠れてかすみがち。護憲の共産と社民には正念場の夏だ。 (文中敬称略)
熊本日日新聞2007年7月25日朝刊
700
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/27(金) 21:02:02
参院選かごしま 皆吉氏、加治屋氏が激戦/鹿児島選挙区
9割「関心ある」 共同通信調査
(07/27 07:48)
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=5720
共同通信社は25、26両日、参院選に向けて有権者の意識動向を探るため、全国電話世論調査(第5回トレンド調査)を実施、比例代表で投票する政党や候補者を「民主党」と答えた人は27.4%で、「自民党」の21.5%を上回り、終盤にきても民主党好調、自民党劣勢の流れが変わっていないことが浮き彫りになった。ただ両党間の差は5.9ポイントで、今月14、15両日の第4回トレンド調査(8.9ポイント差)に比べて縮まった。
また24日から26日にかけて、鹿児島など21選挙区で電話世論調査を実施、取材を加味して情勢を探ると、民主党は激戦の続く改選1人区で好調を維持。3人区の一部で民主党が2議席目を確保する勢いだ。3人が立候補した鹿児島選挙区(改選数1)は、民主新人の皆吉稲生氏(57)と自民現職の加治屋義人氏(69)の激戦が続いており、共産新人の山口陽規氏(54)が追っている。
鹿児島県内で参院選に「関心がある」としたのは92%で、非常に関心は高いといえそうだ。選挙区で「投票する人をまだ決めていない」とした人は23%おり、投票日直前まで情勢が変化する可能性がある。
参院選に「大いに関心がある」としたのは47%、「少しは関心がある」は45%だった。
年代別にみると、皆吉氏は30代、50代から45%近い支持を得ており、特に50代男性からの支持が高い。加治屋氏は70歳以上の42%から支持を受け、特に同年代の男性から人気がある。山口氏は20代に浸透している。
支持政党別には、皆吉氏が民主支持層と社民支持層の大方を固め、自民支持層にも食い込んでいる。加治屋氏は自民支持層の半数近くに浸透、推薦を得た公明支持層も取り込む。山口氏は共産支持層を手堅く固めている。
職業別には、皆吉氏が商工サービス業の53%から支持を得ているほか、現業職、専業主婦、事務・技術職、農林漁業に浸透。加治屋氏は農林漁業の35%から支持を得ている。山口氏は事務・技術職、商工サービス業の支持が高い。
比例代表では、投票する政党か候補者を「まだ決めていない」人は29%。投票する政党では自民、民主が拮抗(きっこう)、公明、共産、社民が続いている。
701
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 07:43:48
礒崎氏、リードわずか/終盤情勢 本社調査
2007年07月27日 朝日大分
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000707270001
朝日新聞社は24、25の両日、参院大分選挙区(改選数1)について、県内の有権者を対象にした電話による選挙情勢調査を実施し、取材で得た情報とあわせて総合的に終盤の情勢を探った。激戦の中、礒崎がわずかにリードした状況で逃げ切りを図る。矢野と松本が激しく追い上げており、逆転の可能性もある。後藤、山下は伸び悩んでいる。ただ、調査時点で投票態度を明らかにした人は6割に満たず、情勢は流動的だ。 (敬称略)
投票態度を明らかにした人を分析すると、序盤調査と同じく、礒崎がリードを保っているが、終盤調査では、矢野、松本に対する差はわずかなものになっている。
礒崎は安倍首相をはじめ党幹部や「小泉チルドレン」らの応援も受け、与党の候補であることを強く訴える選挙戦。自民支持層の7割超と、推薦を受ける公明支持層の大半を手堅く固めている。民主支持層の1割近くにも食い込んでいる。無党派層の支持は序盤調査と同じく1割台にとどまっている。
県全域で安定した支持を集めている。特に県中部では松本、県北部では矢野に水をあけている。年代別の支持は60代以上で4割、20代でも3割を占める。農林漁業者層や主婦層、無職層でも4割ほどの強い支持が出ている。
矢野は民主支持層への浸透が序盤調査では5割。終盤調査でも大きな変化はみられない。投票態度を明らかにしていない人が、民主支持層にはまだ3割いる。矢野は21日に民主党に入党し、陣営も都市部など人口の多い地域を中心に、選挙ポスターに党名とロゴマークを入れたシールを張って、「民主の矢野」としての浸透を図っている。
無党派層では3割を超える支持が出ており、2割台かそれ以下にとどまる他の4候補に水をあけている。まだ7割が「投票態度を決めていない」としている無党派層にどれだけ浸透できるかが鍵だ。
年代別の支持は40代で3割あるが、20代や70歳以上で2割に届かない。
松本は、旧総評系労組が主導する組織選挙が機能している。推薦を受ける社民の支持層はほぼ固めきった。民主支持層からも3割近い支持が出ている。
無党派層への浸透は、序盤調査では矢野と分け合っていたが、終盤調査では矢野に水をあけられつつある。県南部、北部に比べ、県中部で伸び悩んでいる。20代では3人に1人の支持を得る浸透ぶりだが、同世代の60代は弱い。
後藤は6年前に公認を得た自民や、民主の支持層への食い込みが、序盤調査では2割前後あったが、終盤調査ではともに1割ほどにとどまっている。無党派層には2割の支持が出ている。県選出初の女性国会議員をアピールするが、女性からの支持でも礒崎、矢野、松本に及ばない。
山下は序盤調査で20代の支持が2割を超えるなど若年層で好感度が高かったが、終盤調査では全般的に勢いがない。共産の8割を固めるが、無党派層で1割の支持が出ているほかは、広がりが見られない。
後藤 博子59 党副幹事長 国現(1)
松本 文六64 医療法人理事長 無新 〈社〉
礒崎 陽輔49 〈元〉総務省参事官 自新 〈公〉
山下 魁30 党県委員 共新
矢野 大和51 〈元〉佐伯市職員 無新
(届け出順。敬称略。丸数字は当選回数。四角囲み政党は推薦。矢野氏は民主県連推薦)
調査方法 24、25の両日、県内の有権者に対し、「朝日RDD」による電話調査を実施した。対象者の選び方は無作為3段抽出法。コンピューターで無作為に発生させた番号サンプルのうち、有権者のいる家庭用番号に電話がかかったのは1765件で、そのうち1010人から有効回答を得た。回答率は57%。
702
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 07:44:46
終盤情勢本社調査 外山氏が引き離す
2007年07月27日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000120707270001
朝日新聞社は24、25の両日、参院選宮崎選挙区(改選数1)について県内の有権者を対象にした電話による選挙情勢調査を実施し、取材で得た情報とあわせて総合的に終盤の情勢を探った。無所属新顔の外山斎氏(31)=民主、社民、国民新推薦=が他候補を引き離している。自民現職の小斉平敏文氏(57)は懸命に追い上げている。無所属元職の長峯基氏(66)、無所属新顔の東治男氏(62)、共産新顔の馬場洋光氏(38)、共生新党新顔の井野元裕氏(38)は伸び悩んでいる。ただ調査時点で投票態度を明らかにした人は6割余りにとどまっており、情勢は流動的だ。
投票態度を明らかにした人を分析すると、外山氏は序盤調査時(17〜18日)よりも着実に浸透している。民主支持層の8割を固め、無党派層の5割に浸透している。序盤では民主支持層の支持は7割、無党派層は2割強だった。さらに自民支持層の1割を取り込んでいる。年代別では、20代の5割から支持を集めている。
小斉平、長峯両陣営に分裂含みとなっている自民。小斉平氏は、自民支持層の6割程度に浸透しているが、序盤とあまり変化はみられない。公明支持層では半数の支持を得ている。職業別では農林漁業者層からの支持が厚い。
01年参院選で小斉平氏に公認を奪われた元自民党参院議員、長峯氏の自民支持層への浸透は2割ほどで、伸び悩んでいる。ただ小斉平氏が、長峯氏に自民支持層を切り崩されていることはうかがえる。
東氏は、社民支持層の一部に食い込んでいるものの、無党派層の支持は2割に届かず、支持拡大に懸命だ。馬場氏は共産支持層以外に浸透が目立たない。立候補表明が公示直前にずれ込んだ井野氏は、苦戦している。
■ 6万482人が期日前投票 25日まで、前回上回る ■
県選管は26日、参院選公示翌日の13日から25日までの13日間に、6万482人が期日前投票を済ませたと発表した。前回04年参院選の同時期を128人上回った。公示後3日間の利用者は、台風4号の影響で04年時の半分以下に低迷していた。
内訳は、宮崎市1万8238人(04年同時期比434人増)、都城市7543人(同670人増)、延岡市7512人(同1394人減)など。
703
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 08:30:29
最後の1日まで全力…参院選の3候補 讀賣佐賀
参院選佐賀選挙区(改選定数1)で、自民党新人・川上義幸(52)、民主党新人・川崎稔(46)、共産党新人・中尾純子(54)の3候補が繰り広げた選挙戦も28日で17日間の戦いの幕を閉じる。年金記録漏れ問題への対応のほか、閣僚の失言、「政治とカネ」など与党への逆風が吹くなか、有権者の関心が高まっている。安倍内閣にとって初の国政選挙に、有権者がどのような判断を下すのか、注目される。
佐賀選挙区では、自民が1959年以降、4回の補選を含め20連勝中。今回は、党本部主導で全国で唯一、自民の公認候補が差し替えられた選挙区としても注目を集めた。自民は安倍首相や中川秀直幹事長、麻生太郎外相ら閣僚や党幹部を続々と投入して総力戦で臨んできた。
年金問題などで全国的に勢いが加速した民主も、重点地区として岡田克也副代表や鳩山由紀夫幹事長が佐賀入りし、激しい舌戦を展開。羽田孜元首相も企業回りをするなどして支持拡大に努め、自民現職に肉薄しながら惜敗した前回04年の雪辱へ一丸となった選挙戦を繰り広げてきた。
一方、共産は中尾候補や県議、市議、町議らが、地道に街頭演説をしながら支持を訴えた。格差社会の是正や改憲反対などのほか、九州新幹線長崎(西九州)ルート建設などを例に挙げながら、税金の無駄遣い阻止などに地域的課題も交えて党の政策をアピールしてきた。
投票は29日午前7時〜午後8時(一部地域を除く)。開票は午後8時50分に鹿島市などがスタート、同9時半までの間に全23市町で始まる。同日深夜には大勢が判明する見込み。選挙人名簿登録者数は11日現在、69万7582人。
(2007年7月28日 読売新聞)
704
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 08:31:00
あす投票・3陣営手応え十分 讀賣長崎
参院選は29日、投開票される。長崎選挙区(改選定数1)に立候補した3候補は27日、大票田の長崎、佐世保両市などで支持を訴えた。最終日の追い込みをかける3陣営の選対幹部に、選挙戦の手応えや勝算を聞いた。
■小嶺忠敏陣営
北村誠吾・選対本部長
支援者の間で、勝利を求める強い思いが日々、高まっている。演説会に足を運んでくれる支持者も予想以上に増えてきた。与党への厳しい状況は陣営を引き締める材料になっており、手応えは十分に感じている。何が起きるか分からないのが選挙戦。「お願いします」の一言運動を徹底し、最後の瞬間まで油断することなく戦いたい。
■渕瀬栄子陣営
寺田敏之・選対事務局長
公示以降、候補は県内全域を2巡したが、「暮らしと憲法を守ってくれるのは共産党しかない」という有権者の声が、日増しに大きくなっているのを感じた。選挙戦も残りわずかだが、誰に投票するか迷っている有権者に対し、「自民党政治の対極にいる共産党への1票こそが、政治を変える大きな力になる」と最後まで全力で訴えたい。
■大久保潔重陣営
高石哲夫・総合選対長
知名度不足をいかに克服するかを最大の課題として選挙戦に臨んできたが、日を追うごとに手応えは強まっている。この接戦で最後に競り負けないためには、もう1歩前に出なければならない。野党に追い風という雰囲気が油断につながらないよう、29日に投票箱のふたが閉まるまで、後援会や労組などの組織固めを徹底し、勝利をつかみたい。
(2007年7月28日 読売新聞)
705
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 08:32:02
6候補最後の訴え あす投票 讀賣宮崎
参院選は29日、投開票される。宮崎選挙区(改選定数1)に立候補している6候補は28日、大票田の宮崎市を中心に回り、17日間の熱戦を締めくくる。
無所属で前参院議員の長峯基候補(66)は午前8時過ぎ、宮崎市の事務所を出発。同市内の学園木花台や小松など住宅地などを中心に遊説する。その後、午後7時45分から事務所で帰陣式を開く。
自民党現職の小斉平敏文候補(57)は午前8時、宮崎市のJA・AZMホール前を出発し、国富町、綾町を選挙カーで回る。その後、宮崎市中心部の「まつり えれこっちゃ みやざき」会場を歩く。
無所属新人の東治男候補(62)は午前8時、宮崎市の事務所を出発し、同市北部一円を遊説する。夕方、市役所前から市中心部のデパート前周辺まで歩いて支持を呼び掛け、事務所に戻って帰陣式。
無所属新人の外山斎候補(31)は午前8時半、日南事務所を出発し、清武町や国富町を経て宮崎市内へ。午後は市南部などを重点的に回り、午後7時半から宮崎事務所で帰陣式を開いて締めくくる。
共生新党新人の井野元裕候補(38)は午前8時、宮崎市の事務所を出発し、市内を選挙カーで回る。午後には、市中心部で歩行遊説を行い、最後の支持を訴えながら練り歩く。午後8時に事務所で帰陣式。
共産党新人の馬場洋光候補(38)は午前8時、宮崎市の事務所を出発し、市内一円を遊説。午後7時にJR南宮崎駅前の商店街で街頭演説する。同50分に同市の事務所に戻り、マイク納め式を開く。
(2007年7月28日 読売新聞)
706
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 08:32:27
参院選 あす投票 3候補「最後のお願い」 讀賣鹿児島
参院選は29日投開票される。鹿児島選挙区(改選定数1)では、自民党現職の加治屋義人候補(69)、共産党新人の山口陽規候補(54)、民主党新人の皆吉稲生候補(57)の3人が27日、選挙カーで各地を回り、街頭演説で支持を訴えた。28日は、3陣営とも大票田・鹿児島市にターゲットを絞り、「最後のお願い」を展開し、17日間の選挙戦を終える。
■加治屋候補■ 27日は、薩摩川内市や出水市で街頭演説をしたほか、鹿児島市で個人演説会に臨んだ。
JR出水駅前では「心の中で涙を流しながら、『皆さん助けてほしい』という思いで戦っている」と有権者に訴えた。社会資本整備や農業振興などを重視する考えをしっかりと説明。最後は安倍首相を引き合いに出し、「総理に免じて、美しい国づくりを支える一人としてご支援いただけませんか」と声を張り上げた。
28日は安倍首相夫人・昭恵さんの応援を受け、鹿児島市のJR鹿児島中央駅や天文館で街頭演説。夕方からは昭恵さんとともに天文館を練り歩き、無党派層への支持拡大を図る。
■山口候補■ 27日は、5日ぶりに鹿児島市に戻っての街頭活動を展開した。共産党の県議、同市議が同乗した選挙カーで市内を駆け回り、スーパー前など十数か所でマイクを握った。「政府・与党が生み出した貧困と格差を何としても正したい。消費税率引き上げに反対し、庶民の生活を守る政治を実現する」と強調した。また、憲法改正を目指す安倍政権を批判し、「平和を守るのは共産党」と護憲を訴えた。
28日は午前中、同市吉野地区を回った後、午後には市中心部入り。週末の買い物客らをターゲットに政策を訴える。夜は、同市の真砂本町公園で打ち上げ演説を行い、マイクを納める。
■皆吉候補■ 27日は、薩摩川内市といちき串木野市で街頭演説し、鹿児島市で個人演説会をこなした。
薩摩川内市の百貨店前では正午ごろ、日焼けした顔に水色の半袖シャツ姿で、松下忠洋・元自民党衆院議員らと登壇。「格差社会で皆さんの暮らしが壊されている。まじめに働いて報われる社会にしなければ」と声を張り上げた。年金記録漏れ問題については「安倍さんの頭に私たちの老後のことは入っていない」と批判した。
28日は鹿児島市中心部や桜島を選挙カーで回り、夕方には天文館を練り歩き、買い物客らにアピール。午後8時前に同市鴨池新町の事務所に戻る。
(2007年7月28日 読売新聞)
707
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 09:21:11
2007年7月27日(金) 朝刊 1面
糸数氏優位 西銘氏苦戦 本紙・朝日新聞調査
投票へ高い関心/4割が態度保留 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707271300_01.html
二十九日投開票の第二十一回参院選が直前に迫る中、沖縄タイムス社と朝日新聞社は二十四、二十五の両日、沖縄選挙区(改選数一)について、有権者を対象に電話による選挙情勢調査を実施した。その結果と本紙取材班の分析を加味して総合的に終盤の情勢を探ったところ、野党統一候補で無所属の元参院議員、糸数慶子氏(59)=社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=が引き続き優位を保ち、自民公認で現職の西銘順志郎氏(57)=公明推薦=は苦しい戦いが続いている。
ただ、調査時点で投票態度を決めていない有権者が四割近くおり、今後、情勢が変わる可能性もある。
調査はRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。十七、十八日に続き、今回の参院選で二回目の調査。
糸数氏は推薦を受けている社民、社大、共産、民主の支持層をがっちり固めているほか、自民と公明の支持層にも一部食い込んでいる。「支持政党なし」あるいは「答えない・わからない」の無党派層の支持も七割を超える。年代別でも男女ともに幅広い支持を得ており、女性の二十代と四十代では七割を超える。
一方、西銘氏は自民支持層と公明支持層の八割方をまとめ、さらに支持拡大を図る。
糸数氏を推薦している国民新党の支持層からは糸数氏を上回る支持を得ており、無党派層からは約三割の支持を得ている。年代別では七十歳以上、職業別では農林漁業者の支持がそれぞれ高い。
地域別でみると、米軍普天間飛行場の移設問題を抱える名護市など北部地区では、糸数氏を西銘氏が激しく追う構図。
革新地盤の中部と大票田・那覇市や南部では、糸数氏の安定した戦いぶりが目立ち、宮古・八重山地区も、糸数氏が西銘氏を大きく引き離している。
参院選への関心度は、「大いに関心がある」(47%)と「少しは関心ある」(43%)を合わせて九割が関心を示し、投票意欲も約八割が「必ず(投票に)行く」と回答。有権者の関心の高さがうかがえる。
調査の方法
二十四、二十五の両日、県内の有権者に対し「朝日RDD」による電話調査を実施した。対象者の選び方は無作為の三段抽出法。コンピューターで無作為に発生させた番号サンプルのうち、有権者のいる家庭用番号にかかったのは千六百八件で、そのうち千五人から有効回答を得た。回答率は63%。
708
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 09:35:01
投票率各陣営が注視 県内無党派層の動向カギ 熊日
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070727000001
参院選と衆院熊本3区補選は二十九日の投開票日まであと二日。各陣営は当落に影響する投票率の行方に気をもんでいる。期日前投票の好調な出足を「高い関心」の表れととらえ、投票率は上昇するとの見方がある半面、夏の行楽シーズン真っただ中で低迷するとの声もある。各陣営の最終盤の追い込みと無党派層の動向が行方を左右しそうだ。
参院熊本選挙区の投票率は過去五回、60%前後で推移。ただ、一九九五(平成七)年だけは過去最低の52・94%と大きく落ち込んだ。同年は十二年ごとに統一地方選と重なる「亥(い)年」で、「支援者、有権者の選挙疲れ」が要因とされる。同じく亥年の八三年、七一年も前後と比べて落ち込んだ。今回もその「亥年」の選挙に当たる。
しかし、先の熊本日日新聞社の世論調査では、「選挙に関心がある」人は84・2%に上り、前回〇四年の調査を12ポイント上回っている。家計に直結する年金記録不備問題が有権者の関心を引きつけたほか、県内有権者の18%を占める衆院3区で、松岡利勝前農相の死去に伴う補選が加わったことも反映しているようだ。
実際、期日前投票の利用者は、二十二日まで十日間の累計で、前回同時期を23・8%上回っている。〇三年に導入された同制度が浸透したとの見方がある一方、二割超の伸びは関心の高さの表れという指摘もある。
共産党県委員会の安達安人選挙対策部長は「投票率は前回〇四年の59・61%より増え、60%台前半になるのでは」とみる。民主党県連の田尻将博幹事長も「自民の牙城だった農村部で、経験したことのない手応えを感じている。60%は超えるだろう」。
自民党県連にも「期日前投票の出足を見ると、前回を数ポイント上回るかもしれない」(前川收政調会長)との声が出始めた。
とはいえ、投票率は前回を下回るとの声も根強い。「亥年」の定説に加え、通常国会の会期延長で投票日が夏休みムードにどっぷり浸かる七月末にずれ込んだ。前回は熊本県を主地盤とした比例候補が四人出馬し選挙戦が盛り上がったが、今回はそれもない。
一方、3区補選の投票率は、共産新人を除く三陣営が前回〇五年総選挙の76・22%を下回ると読む。「前回の郵政解散の時の盛り上がりはない」「前回より六千人余り増えた有権者は、関心が薄いとみられる若年層が多い」などが理由。読み切れない無党派層の反応を横目に、70%を挟み前後数ポイントの範囲で予想は割れている。(同日選取材班)
熊本日日新聞2007年7月27日朝刊
709
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 09:35:20
参院熊本選挙区 松野、三浦氏が横一線
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070727000002
参院選熊本選挙区(改選一議席)で共同通信社が二十四日から二十六日までの三日間実施した電話世論調査に、熊本日日新聞社は独自の取材を加味して最終盤の情勢を探った。その結果、民主新人の松野信夫氏(56)と自民現職の三浦一水氏(53)が依然として横一線で競り合い、共産新人の橋田芳昭氏(51)は伸び悩んでいる。ただ、四分の一が態度を決めていない。
松野氏は、大票田の熊本市で街頭演説を繰り返し、無党派層の取り込みに全力を挙げている。小沢一郎代表ら党幹部が連日来熊し、農家への戸別所得補償制度などを訴え農山村地域での底上げを狙う。
民主支持層の八割強、社民支持層の七割以上の支持を固め、自民や共産支持層にも食い込む勢い。無党派層の四割近くに支持を広げた。
三浦氏は、党所属国会議員や地方議員、推薦団体・企業がフル回転。熊本市で総力戦を展開し、熊本市以外でも三―四割を固め、さらに浸透中。経済成長による地域浮揚などを掲げ、安倍晋三首相ら閣僚が次々に来熊。最重要選挙区の一つとなっている。
ただ、自民支持層の支持率が五割台と伸び悩んでおり、支持固めを急ぐ。公明支持層の七割弱をまとめた。
橋田氏は、貧困と格差の解消、憲法九条の堅持など独自の政策を前面に打ち出している。無党派層への食い込みを目指し遊説を熊本市内に集中させている。共産支持層の七割近くを固めた。(同日選取材班)
熊本日日新聞2007年7月27日朝刊
710
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 09:38:32
佐賀選挙区 川崎、川上氏しのぎ削る (07年7月27日) 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1065&mode=0&classId=2&blockId=557332&newsMode=article
参院選比例投票先 終盤調査―民主27%、差は縮まる
共同通信社は25、26両日、参院選に向けて有権者の意識動向を探るため、全国電話世論調査(第5回トレンド調査)を実施、比例代表で投票する政党や候補者を「民主党」と答えた人は27.4%で、「自民党」の21.5%を上回り、終盤にきても民主党好調、自民党劣勢の流れが変わっていないことが浮き彫りになった。ただ両党間の差は5.9ポイントで、今月14、15両日の第4回トレンド調査(8.9ポイント差)に比べて縮まった。
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このうち、自民、民主、共産の新人3人が争う佐賀選挙区(改選数1)は民主の川崎稔氏(46)が先行し、自民の川上義幸氏(52)が猛追している。共産の中尾純子氏(54)は伸び悩んでいる。投票する人を「まだ決めていない」がなお33%あり、未決定者の動向が勝敗を左右しそうだ。
川崎氏は民主支持層に加え、無党派層の支持が広がっている。自民支持層にも食い込みを見せる。年代別では40代と50代の支持率が高い。職業別に見ると商工サービス業や自由業などに浸透している。
川上氏は自民と、推薦を受けた公明支持層を固めつつある。一方で、無党派層への浸透がもうひとつ。年代別に見ると、60代と70歳以上の支持が多い。職業別では主婦層に支持を広げている。
中尾氏は2人の接戦に押され、全般的に厳しい情勢。年代別では40代、職業では商工サービス業に比較的食い込んでいる。
選挙には約76%が「関心がある」と答え、投票する人を「決めている」「だいたい決めている」は約67%で前回調査時(19〜21日)から約4ポイント増えた。
調査は佐賀新聞社と共同通信社が合同で行い、電話が通じた713件のうち、527人から回答を得た。
711
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:14:39
自民党か身内か 礒崎、松本陣営 医師会票めぐり攻防 大分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/oita/20070726/20070726_002.shtml
29日投開票の参院選大分選挙区(改選数1)で“医師会票”をめぐり、自民新人の礒崎陽輔氏(49)=公明推薦=と、無所属新人の松本文六氏(64)=社民推薦=が激しい攻防を続けている。
県医師会の政治団体、県医師連盟(約900人)は自民の有力支持団体で、昨年12月に礒崎氏を推薦した。一方、医師の松本氏は医師連盟会員で“身内候補”。診療報酬の引き下げや、療養病床の削減など医師を取り巻く環境が厳しさを増す中、両陣営はそれぞれ政党、個人に焦点を当て支持を訴える。
礒崎陣営は県医師連盟役員などと連携。礒崎氏は「医師確保対策を強力に進める」「医療保険制度を堅持する」などと会員への働き掛けを強める。陣営幹部は「与党でなければ政策が実現しないことは医師の方々もよく分かっておられるはず」と語り、松本氏支持の動きをけん制。県医師連盟の半澤一邦副委員長は「松本先生を応援する会員は当然いるが、少ないはずだ」としている。
対する松本陣営は、松本氏の個人的なつながりを重視。22日は病院や老人福祉施設などを重点的に回った。松本氏を応援する医師は「知り合いの医師に電話をすると、『(医師連盟の関係上)表立っては動けないが、分かっている』と言う返事が目立つ」という。陣営幹部は「これまで革新系がなかなか回れなかった医療関係にも浸透している。反応は上々だ」と手応えを語る。
=2007/07/26付 西日本新聞朝刊=
2007年07月26日00時27分
712
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:15:59
参院選比例代表 「自公」足並み戻らず 自民県議ら衛藤氏支援 西日本大分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/oita/20070728/20070728_002.shtml
自民党に復党して参院選比例代表に立候補した衛藤晟一候補(59)=元厚生労働副大臣=を支援する「推薦団体連絡協議会(勝手連)」が選挙戦最終盤に向けて活動を活発化している。選挙区と比例代表で相互に支援する「自公協力」とは裏腹に、一部の自民党県議や市議が前面に立って衛藤氏支援に動き、ねじれた構図のまま決戦の日を迎えることになりそうだ。
「衛藤晟一を落とすということは、安倍首相を落とすということだ」‐。25日、大分市内で開催された勝手連代表者会議で代表者の1人は会場を埋めた約300人にげきを飛ばした。会議の冒頭には勝手連の選対本部長を務める渕健児県議があいさつ。会場には秦野恭義・党市連会長ら複数の市議の顔もあった。
衛藤氏の比例代表出馬を発端に緊張関係が続いた自公関係は、公示直前に自民県連が公明党比例代表の現職を「支持」、公明党は大分選挙区の自民新人を「推薦」とすることで修復。しかし、当初から自民県連内に「党公認の衛藤氏を支援するのが筋」との声があり、公示後は半ば公然と「選挙区も比例も自民」で動く議員が出ている。
ただ、復党条件で衛藤氏本人が県内で活動できない不自由さは否めない。勝手連の堀田庫士幹事長は「地盤の大分市や親族がいる県南はともかく、県北は知名度が低い。本人が入れれば…」と漏らす。勝手連は衛藤氏個人票の目標を8万に置き、集会や電話などで20万人に投票を呼び掛けている。堀田幹事長は「あと一歩。総動員で声を掛けたい」と全力を挙げる決意を示した。
=2007/07/28付 西日本新聞朝刊=
2007年07月28日00時59分
713
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:19:48
参院選政見放送 発言内容誤り 松本氏が謝罪 西日本大分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/oita/20070727/20070727_001.shtml
参院選大分選挙区(改選数1)の政見放送で立候補している無所属新人の松本文六氏(64)が、佐伯市内の病院で産婦人科の診察が行われているにもかかわらず、同市から産婦人科医がいなくなったと誤った内容の発言をしていることが分かり、松本氏は同市内で24日にあった合同個人演説会などで訂正、謝罪した。
県選管によると、政見放送の実施規定で収録後に内容の変更はできない。このため、誤りが判明した後も政見放送は再収録や訂正をできず、そのまま放送された。
=2007/07/27付 西日本新聞朝刊=
714
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:21:41
参院選投票率の行方は… 下がる?「地方選で選挙疲れ」 上がる?「同日選で関心高く」 西日本熊本
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kumamoto/20070725/20070725_001.shtml
参院選熊本選挙区と衆院熊本3区補選の投開票日まであとわずか。各陣営が激しく競り合う中、気になるのが投票率の行方だ。西日本新聞の世論調査では前回(2004年)調査より回答者の関心が高い結果が出ているものの、統一地方選と同じ年に重なる参院選は投票率が下がる傾向にある。ダブル選となった今回の有権者の動向は−。
過去の参院選熊本選挙区の投票率は2004年59.61%、01年62.24%、1998年62.62%で推移。だが統一地方選と重なった95年は52.94%にとどまり、その前回(92年)より8.31ポイント下がっている。「支持者の選挙疲れ」が主な原因とみられ、やはり統一地方選と重なった83年も、その前回より16.11ポイント下がる低調ぶりだ。
また、過去5回の投開票日は6月半ばから7月初めだったが、今回は通常国会の会期延長で29日にずれこんだ。世間は夏休みムードに入っており「有権者の関心は薄れ、投票率は前回を下回る」(自民党県連)という見方は根強い。
一方、西日本新聞の世論調査では今回の参院選に「大いに関心がある」「少しは関心がある」の合計は回答者の8割を超えており、前回より15%増。「1人区」をめぐる与野党の攻防に加え、松岡利勝前農相の死去に伴う衆院熊本3区補選と同日選となったことも影響しているようだ。単純比較はできないものの、過去に衆参同日選となった1980、86年の投票率はいずれも前回より上昇している。
年金問題などで与党への逆風が吹く中、野党陣営からは「無党派層に投票へ行くよう呼び掛けたい」(民主党県連)「有権者の思いが反映された投票行動であってほしい」(共産党県委員会)など投票率アップに期待する声も。
県選管によると、参院選熊本選挙区の投開票日一週間前(22日現在)の期日前投票数は前回同期比の2割増。仮に投票率が前回並みの60%となった場合、各陣営は「当選ラインは40万票台を超える」という見方で一致している。
=2007/07/25付 西日本新聞朝刊=
715
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:22:12
参院選熊本選挙区 「全国の勝敗占う」1人区 終盤 党幹部ら次々来県
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kumamoto/20070727/20070727_001.shtml
自民現職と民主新人が激しく競り合う参院選熊本選挙区は、両党が終盤になっても党幹部や閣僚を次々と投入する異例の展開となっている。27日には安倍晋三首相の公示後2度目の熊本入りも予定されており、熊本選挙区は「1人区」をめぐる与野党攻防の主戦場として注目を集めている。
26日夜、玉名市で開かれた自民現職の集会。自民党の中川昭一政調会長は「熊本は全国の勝敗を占う選挙区。ここで負けるわけにはいかない」と支持を訴えた。
全国で与党の苦戦が伝えられる中、自民は一週間ごとに行っている独自の世論調査から、熊本選挙区を「あと一押しで勝てる」と判断。27日には安倍首相が熊本、八代両市で街頭遊説するほか、選挙戦最終日の28日も麻生太郎外相の来援を決めた。自民県連幹部は「知名度の高さで有権者の支持を固めたい」と意気込む。
民主党は菅直人代表代行が27日、熊本市や菊陽町で遊説。菅代表代行の熊本入りは公示後3回目で「今回は商店街や団地を回り、生活重視の姿勢をアピールする」(民主党県連幹部)狙いだ。同じ日には演説に定評がある蓮舫参院議員も繁華街でマイクを握る。
一方、共産新人は26日から最終日までの3日間、熊本市を重点に遊説し、支持を訴える構え。各陣営とも「勝敗の鍵は都市部の無党派層が握る」とみており、選挙戦の行方は最終日まで予断を許さない状況だ。
=2007/07/27付 西日本新聞朝刊=
716
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:23:04
佐藤ゆかり氏、蓮舫氏… 終盤戦「女性パワー」続々 比例・上原氏も支持訴え 宮崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/miyazaki/20070726/20070726_001.shtml
終盤戦に入った参院選は24、25日にかけて自民、民主両党の有名女性議員や宮崎市出身の比例代表の女性候補らが続々と宮崎入りした。各氏とも「女性の力で政治を変えよう」と女性票確保へ支持を訴えた。
与野党ともに「最重点区」と位置付ける宮崎選挙区には、選挙戦中盤に、自民党総裁の安倍晋三首相夫妻や民主党幹事長の鳩山由紀夫氏ら党首級が続々来援した。
双方ともさらなる引き締めを図ろうと、24日は、自民現職と民主推薦の無所属新人の両陣営が「女性の集い」を開催。郵政造反組の刺客として注目された「小泉チルドレン」の佐藤ゆかり衆院議員(自民)と蓮舫参院議員(民主)がそれぞれ熱弁を振るった。
また、宮崎市出身で社民比例代表候補の上原公子氏は25日、宮崎市の橘通などで街頭演説し「宮崎で育ててもらった恩に報いるよう頑張りたい」と懸命に訴えた。この日は、土井たか子氏も同市内で街頭演説した。
=2007/07/26付 西日本新聞朝刊=
717
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:23:32
投票率 「亥年選挙」でダウン? 年金に関心高く上昇? 行方に気をもむ各陣営 宮崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/miyazaki/20070727/20070727_001.shtml
参院選の投票(29日)が迫っている。今回はこれまで以上に投票率が当落に影響するとみられているだけに、宮崎選挙区に立候補している6氏の陣営は、その行方に気をもんでいる。
今年は12年に1回、統一地方選と参院選が重なる亥(い)年選挙の年。選挙疲れから全国的に参院選の投票率が低下する傾向を示しており、県内も例外ではない。過去最低の投票率46.99%を記録したのも、前回の亥年選挙の年(1995年)だった。ほかに4回あった亥年選挙の年の参院選も前後の参院選に比べ、投票率が落ち込んでいる。
さらに今年は1月の出直し知事選が加わり、選挙疲れが増している。4月の県議選、宮崎市議選とも投票率は過去最低だった。「うんざり感がある」と漏らす陣営関係者もおり、セオリー通り投票率は低下するとみる。
一方で「生活に直結した年金問題が争点に浮上、関心は高い」として投票率は上向くとみる陣営関係者も。台風4号の影響で序盤低調だった期日前投票が25日現在で6万482人と前回同時期とほぼ同数になるまで持ち直している。
=2007/07/27付 西日本新聞朝刊=
718
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:25:03
参院選最終盤へ 九州1人区接戦続く トレンド・情勢調査
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070727/20070727_001.shtml
共同通信社が24日から3日間、参院選で激戦となっている21選挙区を対象に実施した電話調査では、自民党が熊本、宮崎で巻き返す一方、鹿児島では民主党がわずかにリードするなど、九州でも予断を許さない競り合いが続いていることが浮き彫りとなった。調査結果に取材も加味して、最終盤の情勢を探った。 (敬称略)
◇
●川崎優位追う川上
▼佐賀
無党派層の支持を広げて優位に戦いを進める民主の新人川崎稔を、自民の新人川上義幸が追う。
川崎は民主、社民支持層の大部分をまとめ、20−50代で強い。佐賀市など都市部で川上を引き離し、自民牙城の北西部でも互角の戦い。
候補差し替えで出遅れた川上は公明支持層の7割を固めたが、依然として自民支持層をつかみきれない。とくに40代で川崎に水をあけられ、保守地盤でも苦戦。
共産新人の中尾純子は厳しい戦い。
× ×
●大久保と小嶺競る
▼長崎
民主大久保潔重と自民小嶺忠敏の両新人が接戦。大久保は民主、社民支持層の8割を手堅くまとめ無党派層にも食い込む。前防衛相久間章生の原爆投下発言を批判し大票田の長崎市で浸透。20代や50−60代で支持を広げる。
高校サッカー指導者として知名度がある小嶺は無党派層でも一定の支持を集める。3回にわたって首相安倍晋三が応援に入っているが、5割程度にとどまる自民、公明支持層をきちんと固めきれるかどうかにかかっている。共産新人の渕瀬栄子は伸びていない。
× ×
●松野と三浦が互角
▼熊本
民主新人の松野信夫と3選を目指す自民三浦一水が互角で激しく競る。
松野は民主支持層の8割をまとめ、協力関係にある社民支持層の7割も固めた。自民支持層の一部にも食い込むほか、無党派層にも支持を広げ、大票田の熊本市では三浦に差をつける。
三浦は自民支持層の半数程度しかまとめられていないが、農村部で優勢。首相安倍晋三ら党幹部による相次ぐてこ入れを受け、最終盤になって、支持団体や県議らの動きがよくなっている。
共産新人の橋田芳昭は伸びない。
× ×
●外山と小斉平伯仲
▼宮崎
民主、社民、国民新が推薦する無所属の外山斎と自民の小斉平敏文が激しく競り合い、無所属の長峯基が追っている。
外山は社民支持層をまとめ、無党派層にも食い込むが、民主支持層のまとまりはいま一歩。小斉平は党支持団体を引き締めるが、長峯との保守分裂選挙の影響で自民支持層の5割弱しか固め切れず、公明の協力も限定的だ。
長峯は民主、公明、自民支持層からそれぞれ一定の支持を得て追い上げるが、無党派層に弱い。共産馬場洋光は厳しい。
× ×
●皆吉と競り 加治屋苦戦
▼鹿児島
民主の新人皆吉稲生と、再選を目指す自民加治屋義人が競り合う。
有力労組から応援を受け、元自民党議員も陣営に取り込んだ皆吉は70歳以上を除くすべての年代で支持を広げ、民主支持層の9割近く、社民支持層の8割を固めた。
加治屋は分厚いはずの自民支持層の半数程度しか固められていないのが苦戦理由。公明支持層も取り込み、浸透している大隅半島や離島など郡部票に加え、自民幹部を連日投入して組織の引き締めを図る。
共産新人の山口陽規は広がりがない。
× ×
【激戦区調査の方法】
激戦となった21選挙区の有権者を対象に24−26の3日間、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施。1人区は500人、2、3人区は800人、5人区は1000人からの回答を目標とした。21選挙区で実際に有権者がいる世帯にかかったのは計1万7779件、うち1万3234人から回答を得た。
=2007/07/27付 西日本新聞朝刊=
719
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:27:31
参院選への対応、好対照な2人 長崎市長と佐世保市長
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kiji/072701.html
自民、民主、共産の新人三人が一議席を争う参院選長崎選挙区。県都・長崎の田上富久市長(50)は「中立」を保つ一方、第二都市・佐世保の朝長則男市長(58)は自民候補を全面支援している。四月の市長選で初当選したばかりの二人だが、就任後初めての国政選挙で、好対照な行動を見せる。
参院選公示前日の十一日、自民党県連の末吉光徳幹事長ら県議、市議が長崎市役所を訪ね、自民候補への支援を要請。だが、田上市長は首を縦に振らなかった。「最初から『中立』の態度を決め、話を聞き置くという雰囲気だった」と県議の一人は振り返る。
一方、朝長市長は公示前から総決起大会や後援会発足式など、主な行事に必ず顔を出している。公示日は、公務の日程を変更して出陣式に駆け付けたほど。二十三日に佐世保市入りした安倍晋三首相の街頭演説でも、応援弁士を買って出た。
田上氏は伊藤前市長の射殺事件に伴い、市統計課長を辞めて市長選に補充立候補、伊藤氏の娘婿に九百五十三票差で競り勝った。「市民の力を結集してまちづくりを進める、と呼び掛けている立場。特定の候補者や政党を応援できない」
一方、早くから佐世保市長選に狙いを定めていた朝長氏は、自民党市議、県議を経て、市長選で前市長が推す元市助役を破った。「軍商すみ分け問題を抱える佐世保市にとって政権与党とのパイプは大事。信念に基づき自民候補を支援している」と語る。
田上氏は以前から政治家を志していたわけではなく、その上実質三日間の選挙戦だったため、政党や企業などとのつながりがほとんどない。これに対し、自民党歴の長い朝長氏は、革新陣営と関係が良好だった前市長との対抗上も、多少の波風を覚悟で政権与党に顔向けしておいた方がいいとの判断とみられる。
無党派層が多く、情勢が読みにくいとされる両市。二人の判断が今後の市政運営にどう影響するのかもまた、注目される。
2007年7月27日長崎新聞掲載
720
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:28:52
諫早市
「地元」と「与党」支持混とん 長崎
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kikaku5/02.html
有権者11万人どう審判
公示日の十二日、諫早公園。小嶺忠敏候補(62)=自民=と大久保潔重候補(41)=民主=の諫早地区出陣式が立て続けに開かれた。両陣営の支持者が慌ただしく入れ替わる中、ある保守系市議は会場の隅に居残った。「本来なら自民。でも支持者が二手に分かれ、立ち位置が難しいんです」
有権者が十一万人を超える諫早市は大久保候補の地元。「自分の支持者が当然のように大久保に流れ、締め付けも今は逆効果」。別の自民市議はため息を漏らす。
二〇〇三年の県議選諫早市区に三十七歳で初当選。二年後の衆院選長崎2区では、現職の久間章生氏を相手に市内で約三千票差に迫った大久保候補の名前は、市内全域に浸透している。
四月の県議選諫早市区では、大久保候補の後継指名を受けた三菱重工労組出身の市議が、知名度と準備不足をはねのけ上位初当選。連合長崎が側面支援する大久保後援会の組織力は選挙を重ねるごとに充実し、自民支持の各種業界団体に揺さぶりをかける。ある建設会社幹部は「会社は小嶺だが、最近は公共事業も減り、与党をやるメリットはない。地元の若い候補に託したい」と話す。
必勝を目指し、気勢を上げる支持者=諫早市中心部
一方、本年度で完成する諫早湾干拓事業などいくつもの国営事業を抱え、小嶺候補を担いだ久間氏や政権与党の貢献を評価する声も根強い。久間氏の男性支持者(68)は「与党でなければ国とのパイプはなくなり、諫早は衰退する」。吉次市長は小嶺候補の個人演説会などに再三姿を見せ、支持を鮮明にしている。
大久保陣営の不安材料は、市内で多数派を占める自民県議や市議の存在。二十日夜、同市内であった小嶺候補の個人演説会で、自民党県連の野本三雄総務会長は「(諫早は)厳しいといわれるが、持ち直してきた」とあいさつ。逆風の中、動きが鈍いとされた議員も「重い腰を上げ始めた」とささやかれるだけに、大久保選対幹部は「そう簡単にはいかない」と、自民の終盤の巻き返しに危機感を募らせている。
渕瀬栄子候補(51)=共産=は、諫干事業など大型公共事業に反対の立場を明確にし、他候補との政策の違いをアピール。「自民対民主」の対立軸の切り崩しに懸命だ。
2007年7月25日長崎新聞掲載
721
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:30:46
離 島
「保守王国」の変化注目 長崎
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kikaku5/03.html
勝っても負けても小差か
厳しい一次産業、少子高齢化と人口減、財政難など深刻な問題を抱える本県の離島では近年、「保守王国」とは言い切れない選挙結果が目立つ。四月の県議選では、五島、対馬、壱岐、南松の離島四選挙区で自民候補が全滅した。
谷川弥一(自民・長崎3区)と山田正彦(民主・比例九州)両衆院議員の「代理戦争」とされた県議選五島市区は、自民候補が民主推薦現職の山田博司氏に約三千九百票の大差で敗れ、自民に衝撃を与えた。前年の県議補選に続く敗北。党支部関係者は、従来選挙で貢献してきた町長らが自治体合併でいなくなり、組織の立て直しが急務とするが、見通しが立つ前に「逆風」の中、参院選に突入した。
「負けてばかりで、どうなっとっとか五島は、と言われる」。十九日、同市内の街頭で小嶺忠敏候補(62)=自民=の応援演説に立った谷川議員は、危機感をのぞかせながらも与党の優位性を強調。前日の集会では、「与党が頼り」とする中尾郁子市長、中尾弘一ごとう農協組合長、公明市議らもひな壇に座った。
「県議選は山田県議が足で稼いだ結果で、参院選とは別物。五島はやはり保守が強く、しっかり回れば票は出る」。側面支援する木場弥一郎元福江市長は語る。
「保守王国」の変化が注目される中、候補者の訴えを聞く有権者=五島市内
大久保潔重候補(41)=民主=は十七日、山田県議、山田衆院議員らと福江島を巡り、久賀島や玉之浦町は、犬塚直史参院議員(長崎選挙区)が別行動で奔走。山田県議は、大久保候補の祖母が三井楽出身として「離島から国会議員を」と声を張り上げた。
同県議らの後援会を軸に連合などが協力し、一部建設会社や特定郵便局長OBらの政治団体「大樹」関係者も支援。「県議選の勢いは続いている」。選対本部長の草野久幸市議は自信を見せる。
有権者約三万一千人の対馬市。両陣営は市内で「勝っても負けても数百票差の激戦」とみる。
県議選は、永留邦次元市議が自民現職に二百三十二票差で勝利。十九日、対馬入りした大久保候補の傍らで、永留県議は「もう一度反乱を」と訴えた。一方、小嶺候補や谷川議員らは十六日、南部地区農漁業集落などを重点的に回った。
「マスコミは自民、民主の二大政党を吹聴するが、島のためには共産党」。渕瀬栄子候補(51)=共産=は十九日、五島市の街頭でアピール。市議を軸に、票の積み上げを目指す。
2007年7月26日長崎新聞掲載
722
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:31:52
島原半島
熱気の陰に複雑な思い 長崎
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kikaku5/04.html
県議選のしこりもうわさに
二十六日夜、島原市内で開かれた小嶺忠敏候補(62)=自民=の個人演説会。公示後最大規模となった集会で、当選に向け、支持者らが気勢を上げた。
この日を選挙戦のヤマ場と位置付けた小嶺陣営。小嶺候補支援を表明している金子知事は、半島内の経済界トップらに電話をかけ、動員を督励。安倍晋三首相の昭恵夫人や丹羽雄哉自民党総務会長も応援に駆け付け、「あと一押し」と強調。会場は熱気に包まれた。
南島原市で生まれ、島原商高(島原市)、国見高(雲仙市)をサッカーで全国制覇に導いた小嶺候補。島原半島は農業産出額が県内の四割を占める“農業どころ”で保守層は厚く、大量得票をもくろむ。知名度は抜群で、半島内に多くの教え子もいるが、「サッカーで地域を盛り上げてほしかった」と複雑な表情を見せる市民も少なくない。
候補者に見送られ、演説会場を出る有権者=島原市内
島原、雲仙の両市長が小嶺候補支援を明確にする一方、南島原市は盛り上がりを欠く。後援会長の高田勇元知事が松島南島原市長に開催を打診した「島原半島決起集会」は見送られ、公示後の個人演説会もない。その理由の一つに、松島市長と、同市選出の県議・末吉光徳自民党県連幹事長の確執がうわさされる。
県議選で長年しのぎを削ったことで両者の溝は埋まらず、「県連から情報が直接入らず、『松島は小嶺(の支援)をしない』とのうわさまで流された」(松島市長後援会幹部)。末吉県議は「県連の対応が忙しく時間がつくれない」と言う。
また、原爆投下は「しょうがない」と発言した久間章生前防衛相(長崎2区)も、「野党の標的になるだけ」(関係者)として公示後の地元入りを控えており、十分な支援ができない状況。二十六日の個人演説会に久間氏の妻が駆け付け、参加者に「ご迷惑を掛けました」と頭を下げ続けた。
一方、年金記録問題などで追い風を受ける大久保潔重候補(41)=民主=。二十三日に父親の出生地、雲仙市国見町で開いた個人演説会では、「島原半島は私のルーツ」と強調した。
陣営が期待するのが、比例代表の西岡武夫候補(71)=民主=との相乗効果。西岡候補は半島内に選挙区候補をしのぐ数のポスターを張り、個人演説会では大久保候補の支持を呼び掛ける。
渕瀬栄子候補(51)=共産=は、市議を帯同し街頭演説。久間氏の発言を痛烈に批判し、護憲や格差是正を強く訴える。
2007年7月27日長崎新聞掲載
723
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 10:33:00
しこり
市長選の分裂いまだに 長崎
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2007/sannin/kikaku5/05.html
微妙な空気を残した衆院選
「市長選で敵対した人間とは一緒に参院選を戦えない」
五月中旬、小嶺忠敏候補(62)=自民=の地元選対設置に向け、佐世保市内であった打ち合わせ会。四月の市長選で初当選した朝長氏の後援会などから関係者約十人が集まった中で、朝長派の一人が拒絶感をあらわにした。総合選対本部が作成した後援者名簿に、朝長氏の対立候補を推した有力者の名前があったからだ。異論は出ず、その人物が地元選対に名を連ねることはなかった。
元自民衆院議員の光武市長=当時=が擁立した元市助役を、自公の推薦を取り付けた朝長氏が激戦の末、破った市長選。元市助役を担いだ団体の幹部は言う。「(朝長氏が全面支援する小嶺候補を)手のひらを返したように応援することはできない」。保守分裂の「しこり」は解消されないまま横たわっている。
佐世保市内で最後の屋外集会を開き、支持を訴える小嶺候補(右)と大久保候補
「県は一つ。力を合わせてほしい」。今月十日、市内の会館。市長選で元市助役側に付いた企業や団体関係者も出席した小嶺候補の県北地区後援会発足式で、金子知事は融和を求めるように呼び掛けた。だが、陣営が選挙戦終盤の引き締めのため二十五日に開いた緊急会議は空席が目立つ始末。「(元市助役の支援者は)後援会に名を連ねても会合にあまり顔を出さないんだ」。陣営の一人はため息をつく。
一方の大久保潔重候補(41)=民主=陣営。民主は四月の県議選佐世保市区で初めて二議席を獲得し勢いに乗るが、参院選長崎選挙区で手を携える社民との間で「しこり」を懸念する声もある。
二〇〇四年の前回参院選。社民は、自民現職を破った民主の犬塚直史氏を支援した。翌年の衆院選長崎4区をにらんだ民主へのけん制でもあったが、衆院選では候補者を一本化できず、反自民を掲げた民主、社民は4区で共倒れに終わった。
民主が作製した大久保候補のポスターやリーフレットを、社民が系統の労組などに配布したのは今月初め。大久保陣営の一人は「五月に準備できていたことは社民も把握していたはず。(自発的に)早く配ってほしかったが、しこりの感情は理解しているのでこちらも強くは頼めない」と微妙な空気を説明する。
基地を抱える佐世保で護憲や反基地運動を支え、旧社会党時代には党委員長を輩出した社民。「護憲を訴えなければ社民支持層の共感は得られない」土地柄だが、小沢一郎民主党代表の政治塾出身でもある大久保候補には社民関係者の間に「犬塚氏と違って改憲のイメージが強い」との警戒感があるのも事実だ。
こうした自民、民主の内情を渕瀬栄子候補(51)=共産=の陣営は「自分たちは市民が直面する問題解消を訴えるだけ」と冷ややかに見ている。
2007年7月28日長崎新聞掲載
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/28(土) 11:04:03
【参院選】参院選、あす投開票 大分合同
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1185548400=11855834402170=1
大分選挙区(改選数一)は、やや先行する礒崎氏を矢野氏と松本氏が競り合いながら激しく追い上げる展開で最終盤を迎えた。後藤氏、山下氏は苦戦している。
礒崎氏は与党への支持を訴え、各衆院選挙区支部、市町村支部ごとに党の議員や支持団体を通じて懸命に保守票を固める。党本部も進出企業などを中心にてこ入れを図る。推薦する公明党の支持層にも浸透してきた。
矢野氏は公示後に民主党に入党し、党派色を前面に出して党支持層を固め、浮動票の獲得にも全力を挙げる。党への追い風とボランティアのネットワークで票を上積み。党支持の民間労組も都市部で活発に動く。
松本氏は県平和運動センター加盟労組を軸にした各地区の選対組織がフル回転して組織票を固める。経営する病院関係者や労組員OBらの後援会も活発な動き。年金や医療の問題を訴えて、浮動票の取り込みを図る。
後藤氏は郵政関係者などが広げた支持票を固める一方、街頭演説を重ねて若年者や女性への浸透に懸命。政党ビラの配布による党の知名度アップにも力を入れる。山下氏は終盤に県入りした党の国会議員らとともに、比例代表と連動して支持拡大を図る。党の地方議員も懸命に動いている。
選挙戦最終日の二十八日は、五陣営とも選挙カーの行程を大分、別府両市に絞って、最後の票の上積みを目指す。党幹部なども応援のため来県。麻生太郎外相はJR別府駅前など、民主党の前原誠司前代表はJR大分駅前など、社民党の福島瑞穂党首は大分市中央町などでそれぞれ街頭演説をする。
725
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:34:09
岩本さん100万票圧勝
松山さん実績V2 讀賣福岡
当選を決め支持者らと万歳する松山さん(中央)(29日午後8時33分、福岡市中央区で)
手をあげ、支持者にあいさつをする岩本さん(29日午後8時13分、福岡市中央区の事務所で)
29日投開票された参院選の福岡選挙区(改選定数2)では、民主党現職の岩本司さん(43)が100万票を超える大量得票で念願の1位当選を果たし、自民党現職の松山政司さん(48)(公明党推薦)とともに再選を決めた。与党批判の追い風に乗った岩本さんは、3年前の前回、民主党の大久保勉氏が得た約84万票を超え史上最多得票。前回に続き、民主党がトップをとった。松山さんは、厚い支持組織を手堅くまとめた。共産党新人の田中美由紀さん(33)、社民党新人の金岩秀郎さん(44)は、2大政党対決のはざまで伸び悩んだ。維新政党・新風の新人、馬場能久さん(57)、共生新党新人の秀南高行さん(32)は及ばなかった。投票率は54・83%で前回を0・01ポイント下回った。
▼民主・岩本さん
「政権交代への大きな足掛かりができたぞ」――。再選が決まり、福岡市中央区警固の事務所にグレーのスーツ姿で現れた岩本さん。真っ黒に日焼けした顔をほころばせ、党県連や連合福岡の幹部らとがっちり握手を交わした。
岩本さんは「多くの方々から年金や増税への怒りの声をいただいた。有権者の声をストレートに国会に伝えていき、年金問題の解決などに取り組んでいきたい」と高らかに宣言した。
選対本部長を務めた松本龍・党県連代表(衆院福岡1区)が「時代が大きく動き始めた。我々は勝利に慢心することなく、有権者の負託に応えていかなければならない」と声を張り上げると、大きな拍手がわき起こった。
街頭演説では、年金や子育て支援などに加え、1期目で、イラクを戦争直前に視察した行動派としての実績を強調した。「ライバル候補との違いは何か。体を張ってやるかやらないか。私は負けたくない」
有権者の声をじかに聞くため、6月中旬から1か月半かけて、県内66市町村を回り、自転車をこいだ。また約17万人を擁する連合福岡の強力な後押しも受け、年金記録漏れ問題や閣僚の失言により、吹き荒れた大きな風をつかんだ。
▼自民・松山
福岡市中央区の事務所近くのホテルの広間で開票速報を見守った松山陣営。早々に当選確実が伝えられると、詰めかけた支持者から「よしっ」と声が上がり、拍手がわき起こった。
ただ、自民党の大敗が報じられ、あいさつに立った党県連幹部からは「今こそ結束を」と、政局の混迷を意識した言葉が漏れた。
間もなく姿を現した松山さんも厳しい表情で壇上に上がり、「大変厳しい風を感じながらの戦いだった。皆さんの恩に報いるためにも、地域活性化などにしっかり取り組みたい」と決意表明。女性支持者から花束を渡され、ようやく顔をほころばせた。
年金記録漏れ問題で与党への逆風が吹き荒れる中、閣僚の失言も飛び出し、苦戦を余儀なくされた。
街頭で、年金問題への陳謝と説明を繰り返す一方、経済産業政務官を始め、要職を経験した1期目の実績を強調、「政治を不安定にさせるわけにはいかない」と与党への支持を求めた。
党国会議員、県議らと二人三脚で県内を駆け回り、安倍首相や麻生外相ら大物も応援に駆けつけた。党支持層や推薦を得た約1000団体へ着実に浸透を図り、選挙協力を結んだ公明党の支持層もまとめた。
(2007年7月30日 読売新聞)
726
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:35:02
川崎さん歴史的勝利…2007年参院選 讀賣佐賀
肩を組んで喜びを爆発させる川崎稔さん(左から2人目)と家族ら(29日午後11時41分、佐賀市の事務所で)
29日投開票された参院選佐賀選挙区(改選定数1)は、民主党新人・川崎稔さん(46)が、自民党新人・川上義幸さん(52)と共産党新人・中尾純子さん(54)を破って初当選し、半世紀近く続く自民の同選挙区での連勝を20で止めた。川崎さんは年金記録漏れ問題や閣僚の失言などによる全国的な追い風に乗り、国民新党や連合の推薦、社民党県連合の支持を得て、都市部を中心に着実に浸透。無党派層に加え、保守層の自民批判票も引き寄せ、前回04年参院選の雪辱を果たした。川上さんは、候補差し替えで出馬表明が5月末と出遅れた上に、知名度不足を最後まで解消できなかった。格差社会是正などを訴えた中尾さんも及ばなかった。投票率は、62・86%で、前回の62・03%を上回った。
佐賀市神野東の川崎さんの事務所では、当選確実の報が伝えられると、陣営幹部や駆けつけた支援者らは「ついに勝ったぞ!」と口々に叫び、事務所内は一気に歓喜が広がった。
間もなく川崎さんが事務所に姿を見せ、「3年間、支えてくれた皆さまのおかげで、この歴史的勝利を得ることができました。佐賀のため日本のため頑張っていきたい。国民県民の目線で政治を行うことの大切さを改めて感じました」とあいさつすると、雰囲気は最高潮に達した。
川崎さんは知名度アップのために、県内を歩いて横断するなど、対立候補にはできないことをやろうと決め、実践してきた。県選出の民主党国会議員らとともに、自民党批判層や無党派層の票の掘り起こしにも力を注ぎ、全国的に民主党に吹いた追い風に乗った。
選挙戦の間、自身の優勢が伝えられても「自分の訴えを続けるだけ」と冷静だった川崎さんも、この日ばかりは、拳を何度も突き上げて全身で喜びを表していた。
「力及ばず申し訳ありません」と支持者に頭を下げる川上さん(29日午後11時21分、佐賀市兵庫南の事務所で)
5月末の立候補表明から県内をめいっぱい駆け回った川上さんが、敗戦を受けて佐賀市兵庫南の事務所で支持者らの前に姿を見せると、陣営幹部や支持者が、拍手で労をねぎらった。
「佐賀のために役立ちたい」。その思いで副知事を辞職しての立候補を決断、要請を受け入れたのが5月24日。その日のうちに辞職して、出遅れを取り戻そうと、レンタカーを使って地道なあいさつ回りを始めた。
後援会づくりも、県OBや自民党県連の支援を受けて6月末までに県内全域で地区後援会を急ピッチで整えた。企業・団体の推薦も約670にまで広がり、公明の支援も受けたが、自民への逆風と知名度不足をはね返せなかった。
川上さんは「精いっぱい頑張ったが、結果は結果として真摯(しんし)に受け止める。申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
中尾さんは佐賀市神野東の事務所で、テレビの開票速報を見守った。落選が決まると、党県委員会の幹部や支持者らから労をねぎらわれ、「応援していただき、ありがとうございました」と、深々と頭を下げた。
初めて臨む国政選挙。国保税の1人1万円の引き下げや、就学前の子どもの医療費の無料化などを公約に掲げ、税金の無駄遣い防止などを訴え、地道に街頭演説を繰り返した。年金問題などで高まる自民党への批判を追い風に、支持の拡大を図ろうと民主党との政策の違いも積極的に訴えたが、及ばなかった。
(2007年7月30日 読売新聞)
727
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:36:46
大久保さん激戦制す・・・参院選長崎選挙区 讀賣長崎
花束を手に支持者と握手する大久保さん(29日午後10時22分、長崎市の事務所で)
29日に投開票された参院選の長崎選挙区(改選定数1)は、民主党新人の前県議・大久保潔重さん(41)(国民新推薦)が、自民党新人の元県立国見高サッカー部総監督・小嶺忠敏さん(62)(公明推薦)、共産党新人の党県委員・渕瀬栄子さん(51)の2人を破り、初当選を果たした。民主党は2004年の前回参院選でも、長崎選挙区で自民党現職を破っており、県内の参院2議席を独占。自民党は初めて参院の県内議席をすべて失った。今回の結果が、今後の県政界にも波及するのは必至だ。大久保さんは、地域間格差による県民生活の低迷を強調し、与党批判と自身の若さをアピール。民主、社民両党の共闘組織「6団体懇話会」を軸に、労組中心の組織選挙を展開し、知名度不足を克服した。小嶺さんは、国見高を高校サッカーの名門に育てた知名度を生かし、教育改革や九州新幹線長崎(西九州)ルート建設による経済活性化を強調。自民党国会議員らによる「党営選挙」を進めたが、年金記録漏れ問題などの逆風に加え、久間章生・前防衛相(衆院長崎2区)が原爆投下を「しょうがない」と発言した問題が響き、激戦を乗り切れなかった。
当選が伝わった瞬間、長崎市元船町の大久保さんの事務所は歓喜の渦に包まれた。「勝ったぞ」「よくやった」――。集まった支持者らは互いに抱き合い、大久保さんは万歳を繰り返して喜びを爆発させた。
2003年の県議選で初当選して以来、約4年間で4度目の選挙。05年の衆院選長崎2区では、自民党総務会長だった久間前防衛相を相手に善戦したが、選挙区を一歩出ると、自らの名前はほとんど知られていなかった。
知名度不足を克服しようと、年明け以降、県全域を地道に回り、離島にも足しげく渡った。選挙戦に入ってからは、ポロシャツ姿で運動し、自転車にも乗るなど若い力をアピールした。「苦しい戦いだった。小嶺さんの知名度に吹き飛ばされないように、本当に必死だった」
そして、風は吹いた。「政治を変えてほしい」「暮らしをどうにかしてほしい」。自民党への批判は強まり、有権者からは、こうした願いを何度も託された。久間前防衛相の発言にも「核兵器廃絶を願う被爆地・長崎の心を踏みにじった」と怒りの声を上げた。
当初は劣勢も伝えられた中、追い風に乗って手にした国政への切符。「皆さんに支えられて念願をかなえられた。初心を忘れず、長崎の政治を変えたい」。上気した顔で決意を語った。
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:37:41
小嶺さん知名度生かせず・・・自民党県連会長が辞任の意向 讀賣長崎
落選が決まり、小嶺さん(左)の手を握り、頭を下げる谷川弥一自民党県連会長(29日午後10時10分、長崎市の事務所で)
「だめだったか」「信じられない」――。敗北が確実になった長崎市元船町の小嶺さんの事務所では、かたずを飲んで開票の行方を見守っていた支持者らが、がっくりと肩を落とし、ため息を漏らした。
自民党の候補者擁立が難航する中、久間前防衛相の肝いりで立候補が決定。今回の参院選は、県内の残る1議席の死守が党の使命だっただけに、小嶺さんが持つ抜群の知名度に期待が寄せられた。
しかし、その知名度があだとなり、党内には楽観ムードが広がった。4月の統一地方選を戦った「選挙疲れ」もあり、参院選への切り替えはいっこうに進まないまま。自民党への全国的な逆風は日増しに強まり、公示直前には、小嶺さんを担いだ久間前防衛相の発言問題まで飛び出した。小嶺さんにとって生まれて初めての選挙戦は、降りかかる火の粉を打ち払う展開になった。
懸命に巻き返しを図ったが、勝利をつかめなかった小嶺さん。日焼けした顔に疲労をにじませ、「私の力不足が原因。支えてくれた人たちに感謝したい」と唇をかんだ。
谷川弥一・党県連会長(衆院長崎3区)は「こういう結果になり、本当に申し訳ない。県、日本の将来を考えると、本当にこれでいいのかなと思っている」と述べ、県連会長を辞任する意向を示した。
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:38:29
参院選・・・追い風、松野さん
農村部にも浸透、9年ぶり民主議席 讀賣熊本
初当選を決め、支持者と笑顔で握手する松野さん(29日午後8時55分、熊本市の事務所で)
自民、民主両党がしのぎを削った注目の参院選熊本選挙区(改選定数1)。29日に行われた投開票で、民主党新人の党県連副代表・松野信夫さん(56)(国民新党推薦)が、自民党現職の三浦一水さん(53)(公明党推薦)と共産党新人の党県委員・橋田芳昭さん(51)を破り、初当選を果たした。民主党の議席獲得は、改選定数が2から1に減る前の1998年の選挙以来、9年ぶり。松野さんは、年金、「政治とカネ」問題などを巡る安倍内閣への有権者の不満を追い風に、優位に選挙戦を進めた。小沢代表ら党幹部も繰り返し来県し、自民党支持者が多い農村部に浸透を図ったことが功を奏した。三浦さんは2期12年の実績を訴え、安倍首相らの党幹部も来援し、総力戦で追い上げたが、逆風をはね返せなかった。熊本選挙区は▽当日有権者数 149万6506人▽投票者数 94万4426人▽投票率 63・11%(前回59・61%)。
熊本市世安町の松野さんの事務所では、テレビで当選確実を伝える速報が流れると、集まった支持者から一斉に歓声と拍手がわき起こった。真っ黒に日焼けした松野さんは「今の政治を変えたいと願った有権者のみなさんの勝利。熊本の政治で、新たな歴史の一ページが開かれた」と深々と頭を下げた。
2005年の総選挙で自民党候補に敗れた衆院熊本2区からの再起を目指していたが、小沢代表から直々に出馬を請われ、「天下分け目の歴史的な戦い。逃げるわけにはいかない」と覚悟を決めた。
厚い保守地盤と組織力に支えられた自民党現職との戦い。労組票を固める従来の戦術に加え、自民党支持層の多い農村部に積極的に入っていき、戸別所得補償制度など党の農業政策を訴えた。遊説では年金問題や増税、赤城農相の事務所費問題などを追及、都市部だけでなく弱点だった郡部でも支持を広げた。
党本部も全国29の1人区の中で重点選挙区の一つに位置付け、強力にテコ入れ。小沢代表や鳩山幹事長ら党幹部の来援も相次ぎ、衆院熊本3区補選の党公認候補とも連動して票の掘り起こしを図った。年金問題や「政治とカネ」の問題などでの追い風に加え、農村部に重点を置いた戦術が効果を上げた。
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:39:42
礒崎さん混戦制す 参院選・大分選挙区
1年かけた挑戦実る 讀賣大分
バンザイして当選を喜ぶ礒崎さん(中央)(29日午後10時55分、大分市田室町のホテルで)
“年金逆風”をはねのけて初当選――。29日投開票された参院選。5人が1議席を争う混戦となった大分選挙区では、自民党新人・礒崎陽輔さん(49)が、民主党県連の全面支援を受けた無所属新人・矢野大和さん(51)、社民党推薦の同・松本文六さん(64)、国民新党現職・後藤博子さん(59)、共産党新人・山下魁さん(30)を破り、非改選と合わせた同選挙区の野党2議席独占を阻止した。投票率は63・04%(前回64・57%)。当日有権者数は99万5038人(男46万2109人、女53万2929人)だった。
「当選できたのは県民のみなさんのおかげ。この1年駆け回って、与党はもっと地方を大事にしないといけないと感じた。初心を忘れずに命がけで頑張る」。当選の連絡を受け、大分市のホテルの宴会場に姿を見せた礒崎さんは、ステージに上がり、国政への意気込みを力強く表明し、支持者らと固い握手をした。
「自民党を変え、政治を変え、そして日本を変えていく」。そんな思いで政治家を志し、党県連の全国公募に応募。大阪府堺市で財政局長を務めるなど、国、地方の両方の現場で地方自治に携わった実績が認められ、候補予定者に決定。昨夏に24年間勤めた総務省を辞めてからは、他候補よりいち早く、県内各地をくまなく回り顔を売り込んだ。
だが、新人で「地盤・看板・カバン(資金)」はなく、顔も名前もなかなか覚えてもらえない壁にぶつかった。総務省出身という「官僚」へのイメージの悪さもつきまとい、頭の下げ方で悩んだ時期もあった。
しかし、「県民の生活が厳しいことを本当に肌身に感じた。なんとかしなければならない」と、郷里への思いを率直に訴えて、有権者の心をつかんだ。
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:40:04
明暗分けた政党間協力
参院選・大分選挙区解説 讀賣大分
今選挙の勝敗を左右した大きな要因は、政党間の選挙協力だった。自公協力が成立した礒崎さんに対し、矢野さん、松本さんは従来選挙協力を続けてきた民主党県連、社民党県連合が分裂し、それぞれ擁立した候補。野党側が“自滅”し、与党候補の当選を許した格好となった。
礒崎陣営にも、全国と同じように年金問題などを背景にした逆風が吹き荒れたが、それを、公明票で補ってしのいだ。一方、民主党県連の支援を受けた矢野さん、社民党が推薦した松本さんは、それぞれの組織票に追い風分を上乗せし、必死に迫ったが、結局、党単独では及ばなかった。
次期国政選挙へ向け、民主党県連、社民党県連合がどう関係修復していくのか。「一本化が成功していれば勝てる選挙だった」との見方も強く、今後、敗戦責任を問う声が上がる可能性もある。分裂の傷跡が癒えるには時間がかかりそうだ。「大分方式」の今後の行方が注目される。(田中誠也)
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:46:29
[参院選]若い力、外山さん歓喜 讀賣宮崎
駆けつけた支持者と握手を交わす外山さん(左)と妻の千草さん(29日午後8時12分、宮崎市別府町の労働福祉会館で)
29日に投開票された参院選宮崎選挙区は、激戦の末、民主党、社民党、国民新党が推薦した無所属新人の外山斎さん(31)が初当選を果たした。年金の記録漏れや前防衛相の発言問題で自民党に逆風が吹く中、外山さんは非自民の力を結集、一部自民党支持者や無党派層も広く取り込んだ。自民党公認で現職の小斉平敏文さん(57)は、支持団体を中心に組織票を固めたが、有権者の自民党離れが響いた。無所属で新人の東治男さん(62)は、知名度を生かして無党派層に訴えかけたが届かなかった。無所属で前参院議員の長峯基さん(66)は保守、無党派層を取り込めなかった。共産党公認で新人の馬場洋光さん(38)は、他党支持者などに支持が広がらず、共生新党公認で新人の井野元裕さん(38)は準備不足が否めなかった。
「宮崎から国政を変える第一歩だ」。外山さんは、宮崎市別府町の労働福祉会館で当選の一報を聞き、歓喜の声を上げた。同館に集まった支援者に「いつきコール」と握手攻めで迎えられ、「政治を国民の手に取り戻そうという願いが届きました。一日も早く、県民の皆様のために仕事をしたい」と感極まった声であいさつ。妻の千草さん(26)と深々と頭を下げた。
午後8時に民放テレビが当選確実の一報を流すと、支援者は次々に携帯電話をかけて「今、当確が出たぞ」と声を弾ませた。「よかった」「すごいよ」。顔をくしゃくしゃにして涙ぐむ女性の姿もあった。
2005年の衆院選宮崎3区から民主党公認で出馬し、落選。次期衆院選同区に同党公認で再挑戦する予定だったが、生活苦を訴える有権者の声を耳にして「国民の目線に立たない政治を直ちに改めないといけない」と出馬を決意。民主党県連副代表を辞して挑んだ戦いだった。
選挙戦では、政権交代を訴えるとともに、「若い世代だからこそ子や孫の代に責任が持てる」と若さも前面に出し、無党派層の取り込みも図った。
出馬表明(6月1日)が遅れ、当初は「無名の新人」だったが、国会の会期延長で日程が繰り下がったこともあり、県内をくまなく回れた。非自民候補がほかに4人いたが、誰よりも年金記録漏れ問題などによる野党への追い風に乗り切った。
街頭では、外山さんが手を差し出すと、立ち上がって握手に応じる人や、「若さで頑張れ」と肩をたたいて激励する人もいた。
「東国原知事の誕生で宮崎は変わろうとしている。県民の改革意欲を日本を動かす大きな力にしたい」。有権者の期待を一身に集めた堂々の勝利だった。
支持者に敗戦の弁を語る小斉平さん(右)(29日午後8時56分、宮崎市島之内の事務所で)
■自民・小斉平さん「力不足」
宮崎市島之内の小斉平さんの事務所では、集まった支持者らの表情が厳しかった。落選が判明すると、小斉平さんは「結果の責任は私にあり、皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と頭を下げた。
同党県連は、1月の知事選など、過去分裂を繰り返してきた反省から「挙党態勢」を掲げた。3人の衆院議員が各選挙区で小斉平選対の本部長を務め、万全を期したはずだった。
安倍首相や小泉前首相も来県し、組織票固めに力を注いだ。道路や医療など「都市と地方の格差解消」を訴え続けた。選対幹部は「どうして差が縮まらないのか最後までわからない選挙戦だった」とがっくりと肩を落とした。
■東さん再挑戦実らず
宮崎市橘通西の東さんの事務所では、落選が決まると、支持者から「なぜだ」と落胆の声が上がり、涙ぐむ女性もいた。
姿を見せた東さんは、「自民、民主の大きな対立からはじき出された。個人の力の弱さを痛感した」と、支持者に頭を下げた。
東さんは、2001年の参院選では連合宮崎、民主党、社民党などの推薦で出馬。17万余りの票を得たが、次点に泣き、今回再挑戦した。
しかし、今回は連合宮崎などが遅れて出馬を表明した外山さんを推薦。組織票を持たない東さんは、「しがらみのなさ」や「東国原知事の県政を国政からサポートする」と訴えて無党派層への支持を図ったが、浸透しきれなかった。
■3氏も落胆
無所属で前参院議員の長峯さんは引退を表明した。自民党の批判票を取り込めなかった。共産党新人の馬場さんは同党支持層以外に広がりを欠いた。共生新党新人の井野さんは知名度不足が響いた。
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:47:03
自民・加治屋さんが議席死守 2007参院選 讀賣鹿児島
自民が牙城(がじょう)を接戦で死守――。参院選は29日投開票され、鹿児島選挙区(改選定数1)では、自民党現職の加治屋義人さん(69)(公明推薦)が民主党新人の皆吉稲生さん(57)(国民新推薦)、共産党新人の山口陽規さん(54)を破り、再選を果たした。加治屋さんは年金記録漏れ問題で逆風が吹く中、自民党の組織力を生かして支持基盤の引き締めを図った。公明党との選挙協力も功を奏し、保守層切り崩しを図った皆吉さんの猛追をかわした。
鹿児島市照国町の加治屋さんの事務所では、支持者がテレビの前に陣取り、当選確実の知らせが流れると、「やったー」と歓声が上がった。加治屋さんが姿を現すと、事務所の熱気は最高潮に。加治屋さんは支援者の握手攻めにあい、真っ黒に日焼けした手でしっかりと応えながら、「ありがとう、ありがとう」と何度も頭を下げた。
選挙戦では、保守層切り崩しを図る民主党の攻勢や年金記録漏れ問題による逆風で、一時は劣勢と伝えられた。街頭や集会で「助けていただけませんか」と訴える加治屋さんは悲壮感をまとっていた。しかし終盤、その懸命な姿が自民党や陣営、友好団体の引き締めにつながった。
加治屋さんは「本当に厳しい戦いだった。みなさんの支援のおかげ」と声をうわずらせ、「これからも、農林水産の振興や鹿児島の発展に尽くす」と語った。
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:47:27
「やはり壁は厚かった」民主・皆吉さん沈痛な表情 讀賣鹿児島
「やはり壁は厚かったか……」。鹿児島市鴨池新町の皆吉さんの事務所は、「加治屋さんとの互角以上の戦い」との感触を得ていただけに、落選が決まると、陣営幹部や支持者は肩を落としていた。
選挙戦は優勢だった。年金記録漏れ問題などで自民党に逆風が吹き荒れる中、農村部で民主党が掲げる農家の戸別所得補償制度を紹介する「農業チラシ」を配布するなど、戦略的に保守層の取り込みを進めた。しかし、終盤、組織力を使って引き締めを図った加治屋さん陣営の巻き返しで、自民党の底力を見せつけられる結果となった。「今回こそ勝てると思ったのに」。歴史的勝利を確信していた陣営幹部は言葉を失っていた。3年前に次いで2度目の参院選への挑戦だった皆吉さんは「チャンスをつかむことができず、申し訳ない」と沈痛な表情で支持者にわびた。
(2007年7月30日 読売新聞)
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:47:47
投票率60・67% 年金問題など関心高まる 讀賣鹿児島
参院選鹿児島選挙区の投票率は60・67%(男60・98%、女60・41%)だった。2004年の前回(62・87%)に比べ2・2ポイント下回ったが、01年の前々回(57・44%)と比べると3・23ポイント上昇した。
今回の当日有権者数は142万1620人(男65万4731人、女76万6889人)、投票者数は86万2489人(男39万9237人、女46万3252人)だった。
04年は、新人同士が争う知事選と同日だったことから、参院選への有権者の関心も高かった。今回、それにほぼ並ぶ投票率を記録したことについて、鹿児島選挙区の各陣営は「夏休みに入ってからの投票日というマイナス要因を、社会保険庁の年金記録漏れ問題などが争点となって、参院選への有権者の関心が高まり、投票意欲を底上げし、カバーしたのではないか」と分析していた。
(2007年7月30日 読売新聞)
736
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 13:48:07
糸数氏が2度目の当選、自民現職・西銘氏下す…参院沖縄選挙区 讀賣沖縄
沖縄選挙区(改選定数1)では、前参院議員の糸数慶子氏(59)(無所属=民主・共産・社民・国民新推薦)が、現職の西銘順志郎氏(57)(自民=公明推薦)を破り、2度目の当選を果たした。
糸数氏は、米海兵隊普天間飛行場の県内移設反対を訴えたほか、年金記録漏れ問題などで与党批判を展開。この3年で全県選挙が3度目という知名度の高さに加え、文部科学省が沖縄戦での集団自決の記述を修正した教科書検定問題も追い風となり、昨年11月の知事選、今年4月の参院補選と続いた野党候補の連敗に歯止めをかけた。
西銘氏は、経済界や仲井真弘多知事の全面的な支援を受け、徹底した組織選挙を展開したが、1期目の実績のアピールが最後まで浸透せず、与党への逆風も克服できなかった。
(2007年7月30日 読売新聞)
737
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:05:32
自民県連ため息 「本当に負けたのか」 熊本
http://kumanichi.com/news/local/index.cfm?id=20070730200004&cid=main
険しい表情で三浦一水さんの敗戦の弁を聞く自民県連幹部や国会議員=29日午後9時20分すぎ、熊本市の事務所(横井誠)
「本当に負けたのか」。三浦一水さん(53)の三選を目指した自民党。開票状況を見守ろうと熊本市水前寺の党県連会館に集まった幹部らは、早々に入った民主新人の当確速報にあぜん。近くの選挙事務所に急いだ古閑三博会長は「なぜだ…」とため息をもらした。
年金記録不備問題や相次いだ閣僚の失言…。「相手候補との勝負ではなく、自民党への批判、逆風との戦いだった」と三浦さん。二人区時代には改選二議席を独占したこともあった党勢は危機的状況に追い込まれた。「『政治とカネ』の問題も熊本が震源地だった。失言も最後まで続き、風を押し返せなかった」と西岡勝成幹事長。
一部にあった楽観ムードを打ち消そうと、県連の大号令で終盤、地方議員や推薦団体がフル回転。安倍晋三総裁(首相)も二度来熊したが、及ばなかった。三浦さんと公明党比例代表候補を、自公で相互推薦する異例の選挙協力も結果的には不発に。
支持者の前に立った古閑会長は「お世話になりました」と言葉少な。沈痛な面持ちで頭を下げた。(小多崇)
738
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:09:45
<解説>参院熊本選挙区 保守基盤の地殻変動
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070730000004
参院選の開票作業をする熊本市職員ら=29日午後9時40分ごろ、同市総合体育館(坂本明彦)
自民、民主両党が総力戦で臨んだ参院選熊本選挙区は民主新人の松野信夫氏に軍配が上がった。年金問題などで自民に大きな逆風があったとはいえ、「自民王国」とされる県内で、定数一の戦いに敗れたことは保守基盤の地殻変動をうかがわせる。
一方、公明党も加えた分厚い与党の壁を突き崩した民主党は、県内でも国政選挙レベルで二大政党制への足掛かりを築いたといえる。今後、中央政界の政局流動化も絡み、県内の衆院小選挙区をはじめとする選挙戦に影響を与えるのは必至だ。
自民退潮の兆しはすでにあった。郵政解散で自民が圧勝した二〇〇五年の衆院選を除き、〇四年の参院選、〇三年の衆院選と、いずれの国政選挙でも熊本市で民主党に二〜三万票の差を付けられ、無党派層の多い都市部の劣勢は明白だった。
それをカバーしてきたのが、創価学会という強固な組織票を持つ公明党の協力と、牙城である農山村地域の底堅い支持だった。ところが今回、その必勝パターンに変化が起きた。
自民党を支える農業団体や建設業界の組織力が弱まる中、農政重視を打ち出した民主の選挙戦略で、牙城に食い込まれた。また、協力への明確な見返りを求める公明党に対し、自民党県連は比例代表で公明党候補の推薦を決定。自民友好団体の一部からは「党にも多くの比例代表候補を抱えているのに」と疑問の声が漏れた。
これに対し、民主党は三月以降、小沢一郎代表が五回も熊本入りするなど本部直轄で、乏しい組織力を補う広報戦略を展開。衆院熊本3区補選にも公認候補を擁立することで党の存在感をアピールし、自民批判票の掘り起こしに成功した。
自民党県連内で今後、責任問題が浮上することは確実。党運営や選挙戦略の抜本的な見直しも迫られることになる。来春の知事選を含め、県政界は波乱含みとなる。(毛利聖一)
熊本日日新聞2007年7月30日朝刊
739
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:11:50
県内出口調査分析 熊本日日
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070730000005
●熊本選挙区 松野氏、各年代で支持
二十九日投開票の参院選熊本選挙区で、共同通信社と熊本日日新聞社は有権者千四百四十一人を対象に出口調査を実施した。民主新人の松野信夫氏に「投票した」と答えた人は、二十代後半〜六十代で51・7〜61・7%に上り、各年代層で半数を超える人が支持した。一方、自民前職の三浦一水氏では、50%を超えたのは二十代前半と七十代にとどまった。
回答者全体で見ると、松野氏に「投票した」と答えた人は52・0%。三浦氏は44・7%。共産新人の橋田芳昭氏は3・3%どまり。共産は民主、自民の争いの中で埋没した格好だ。
候補者別に各年代の支持を分析すると、松野氏は三十代で61・7%、二十代後半で58・8%の高い支持を得た。三浦氏は二十代前半の52・3%と、七十代の51・2%が高かったが、ほかは50%を割った。橋田氏は各年代とも低迷した。
普段の支持政党別では、松野氏に対しては民主支持の93・8%に加え、自民支持の28・9%も投票した、とした。三浦氏に対しては、自民支持の70・5%にとどまった。橋田氏も共産支持の59・5%どまりだった。
支持政党なしの無党派層は62・4%が松野氏に集中した。(井村知章)
●衆院3区補選 「保守分裂」裏付け
松岡利勝前農相の死去に伴う二十九日投開票の衆院熊本3区補選の出口調査で、無所属元職の坂本哲志氏に「投票した」と答えた人は39・0%。同新人の荒木義行氏は35・2%だった。民主同の後藤英友氏は21・9%、共産同の松岡徹氏は1・8%にとどまった。
調査は、熊本日日新聞、熊本放送、共同通信が共同で、選挙区内の有権者九百六十人を対象に実施した。
「ふだん自民党を支持している」(44・3%)回答者のうち、坂本氏に投票したのは42・8%、荒木氏は47・8%と割れた。自民系両候補による保守分裂の激しい選挙戦を裏付けた。
補選は、二〇〇五年の前回総選挙で約八万六千票を集めた「松岡前農相票」の行方が注目を集めた。「前回、松岡前農相に投票した」(36・3%)回答者のうち、前農相後援会の後押しを受けた荒木氏への投票は57・5%と最多だった。
しかし、坂本氏も25・9%を獲得しており、「政治とカネ」の問題などで改革を訴えた坂本氏が「松岡票」を一部取り込んだといえそうだ。後藤氏への投票も14・1%あり、参院選での民主の勢いが補選にも表れたようだ。
(辻尚宏)
熊本日日新聞2007年7月30日朝刊
740
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:13:40
同日選 当選者に聞く 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070730000010
参院選と衆院熊本3区補選は29日投開票され、参院選熊本選挙区は民主新人の松野信夫氏(56)が初当選、衆院3区補選は無所属元職の坂本哲志氏(56)が返り咲きを果たした。両氏は30日未明、熊本日日新聞社のインタビューに対し、今後取り組む政策などを語った。
●「農業政策に取り組む」 松野信夫さん(参院選熊本選挙区)
―きん差の勝利だったが勝因は。
「よくぞ勝ったという思い。選対が本当に一生懸命運動してくれた。『政治とカネ』の問題や閣僚の相次ぐ失言などで、自民党支持者も同党に愛想を尽かしていた。民主党に追い風だったことは間違いない。従来は自民支持の農業生産者や商店主からの支援も大きい」
―任期の六年間で重点的に取り組む課題を。
「選挙戦でも訴えてきたが、まずは農業問題。規模拡大路線の自民党農政に対し生産者は拒否反応を示している。民主党のマニフェストに盛り込んだ戸別所得補償制度の実現を目指す。また、弁護士の経験を生かし税金の無駄遣いに徹底的にメスを入れる。特殊法人や国の特別会計、天下り問題などを追及していく」
―「政治とカネ」の問題に、どう対応する。
「赤城徳彦農相の事務所費問題でも明らかなように、まだ解決したとは到底言えない。与党が改正した政治資金規正法は、経常経費の領収書添付対象を政治資金管理団体に限っており、“ザル法”だ。秋の臨時国会では再改正が必要だ」
―民主党は改憲派と護憲派が混在。憲法改正に対する考えを。
「参院選では大きな争点にならなかったが、任期中に国民投票法案が施行される。憲法九条は堅持するという立場で行動する。党内の議論はこれからだが、護憲派として主張していく」
―水俣病、川辺川ダム問題への対処は。
「水俣病未認定患者救済で、与党プロジェクトチームは新たな救済策の概要を示しているが、一九九五年の政府解決策より一時金が下回る内容では裁判原告は納得しないだろう。民主党内で対案づくりの中心になりたい。川辺川ダム建設は中止し、ダムに頼らない治水対策の実現と、水没予定地を抱える五木村への支援策を実施すべきだ」
―元衆院議員だが、参議院議員との違いは。
「国会をリードしていくのはやはり衆院。しかし参院は解散がないので、腰を据えて政策の研究や実現にじっくり取り組める利点がある。『良識の府』として、参院の独自性についての議論も必要だと思う」(野方信助)
741
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:15:54
参院選 逆風かわし加治屋氏再選 組織力で劣勢挽回 民主の追撃を振り切る 鹿児島
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/kagoshima/20070730/20070730_003.shtml
当選し、万歳する加治屋義人候補=30日午前0時20分ごろ、鹿児島市照国町の選挙事務所
参院選鹿児島選挙区(改選数1)の投票が29日、繰り上げを除く1280カ所で行われ、即日開票の結果、自民党前職の加治屋義人氏(69)=公明党推薦=が、民主党新人の皆吉稲生氏(57)=国民新党推薦、社民党県連合支持=、共産党新人の山口陽規氏(54)を破り、再選を果たした。年金問題、閣僚の相次ぐ問題発言など、自民党への逆風の中、安倍晋三首相ら党幹部によるてこ入れなどが奏功。県農政連や公明党の推薦も受けた加治屋氏が、皆吉氏の追撃を振り切った。
「本当に厳しい戦いだった。皆さんのおかげ。本当にありがとうございました」
年金問題や自民閣僚の問題発言による逆風、民主の猛追をかわしての勝利。鹿児島市照国町の加治屋氏の選挙事務所は、「当選確実」の報が入ると「やったー」という歓声に包まれた。支持者の万歳が繰り返される中、加治屋氏は目を潤ませ、何度も頭を下げた。
事務所天井にまで張り巡らされた数百枚の団体・企業からの推薦状。世論調査で劣勢が伝えられるたびに、高校球児だった加治屋氏にちなんだ「9回裏攻撃!」を合言葉に、陣営は組織の引き締めを強めてきた。
加治屋氏は「逆風からのスタート。9回裏二死満塁で遊撃手の後ろにポテンヒットという感じだ。公明党の協力、国会議員や県会議員、支援団体の方々には本当に頑張っていただいた」と選挙戦を振り返った。
県選出国会議員や県議らも地元で小まめな運動を展開。安倍晋三首相や小泉純一郎前首相ら大物も鹿児島入りし、てこ入れ。「鹿児島はどうしても負けられない」という自民の意気込みを示し、終盤にかけての大きな追い風になった。
「保守の伝統を保つことが鹿児島を発展させること。県民の期待、重い責任を背負って本県の発展と国政に取り組んでいきたい」。加治屋氏はそう力を込めた。
=2007/07/30付 西日本新聞朝刊=
2007年07月30日11時30分
742
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:16:24
31歳外山氏が圧勝 参院選宮崎選挙区 自民批判追い風に 史上最年少に19万票
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/miyazaki/20070730/20070730_004.shtml
参院選は29日投開票され、宮崎選挙区(改選数1)は、民主、社民などが推薦した無所属新人の外山斎氏(31)が、自民前職の小斉平敏文氏(57)ら5人を大差で破り、初当選した。31歳での当選は同選挙区で史上最年少。自民は前回(2004年)に続き公認候補が敗れ、非改選を含め参議院の議席を失った。連合宮崎と民主、社民などが共闘する「非自民系会議」の枠組みで戦った外山氏は自民批判に加え、31歳の若さをアピールし幅広い支持を集めた。再選を目指した小斉平氏は年金問題の逆風をはね返せず、無所属元職の長峯基氏(66)との保守分裂も響き、引き離された。投票率は56.79%。
議員経験ゼロで政治手腕が「未知数」ともいえる若い外山氏が保守の牙城を崩し、自民の国会議員を衆院だけの3人に減らしたことで、県政界は大きく変動しそうだ。自民は1月の知事選に続き、業界や団体を動員して集票する組織型選挙が通用せず、根底から問い直されることとなった。
外山氏は6月になって出馬表明。出遅れ感は否めなかったが、選挙戦では、連合宮崎を中心とした選挙態勢を組み、民主の公認並みの支援で鳩山由紀夫幹事長らが次々とてこ入れして急速に支持を広げた。
「横暴な政治を止める。宮崎から日本を変える」と利権政治の打破と政治の変革を強調し、無党派層に浸透、自民支持層も一部切り崩した。宮崎など都市部で票を伸ばし、年金記録不備問題での与党への強い批判の「風」もつかんだ。
小斉平氏は県農民連盟など1800超の団体・企業の推薦を得て組織をフル回転。国会議員を地域選対本部長に据え一枚岩を目指したが、前々回(01年)同様に長峯氏と保守分裂選挙を繰り広げた上に、自民候補としては九州で唯一、公明が推薦を見送り、当選圏まで票を積み重ねることができなかった。
長峯氏は主地盤の県南を中心に保守や公明の支持層の票を固めたが、ほかの地域や無党派層に浸透できず、涙をのんだ。
前々回、次点と健闘した無所属新人の東治男氏(62)は障害者福祉の充実を掲げたが、届かなかった。共産新人の馬場洋光氏(38)は、年金や憲法問題を中心に訴えたが、支持を拡大できなかった。共生新新人の井野元裕氏(38)は、出遅れが響き及ばなかった。
=2007/07/30付 西日本新聞朝刊=
2007年07月30日03時06分
743
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:18:04
またも「変革の風」 外山さん、若さ無党派浸透
08:39 宮崎
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=699
「国政にも変革の風が吹いた」―。29日投開票の参院選宮崎選挙区で、無所属新人で31歳の外山斎さんが6候補による激戦を制し、国政への切符を手にした。年金記録不備問題や「政治とカネ」などをめぐる政治不信の大きなうねりは保守王国をのみ込んだ。
民主、社民、国民新党の推薦を受ける一方、「若さ」と「しがらみのなさ」をアピールし「反自民」の受け皿となり無党派層にも浸透した。
外山さんは当選確実の報を受け午後8時10分ごろ、宮崎市別府町の県労働福祉会館に現れた。グレーのスーツに白いワイシャツ姿。日焼けした顔に笑みもこぼれ、歓喜に沸く支持者らとがっちりと握手し壇上に立った。
万歳三唱した後、外山さんは「県民の皆さまのために1日も早く仕事をしたい。政治に対する不満が強い。しがらみの政治を崩し、有権者との距離感をなくしたい」と終始落ち着いた表情で、国政に臨む決意を披露。ともに選挙を戦った妻千草さん(26)は傍らで涙をぬぐった。
2005年の衆院宮崎3区出馬以来、2度目の挑戦でつかんだ国政の舞台。政治家としての経験はなく手腕は未知数だが、民主党県連の井上紀代子代表(60)は「議員は現場の声を聴いてこそ育つ。県民の声を聴き、真摯(しんし)に勉強をして政策通の政治家になって」とエールを送った。
【写真】当選確実の報を受けて、関係者から祝福される外山さん=29日午後8時10分、宮崎市・県労働福祉会館
744
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:21:20
参院選初当選の外山氏が会派入り意向
12:40 宮崎
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=707
29日投開票の参院選宮崎選挙区(改選数1)で初当選した無所属新人の外山斎(いつき)氏(31)は30日、県庁で会見に臨み、今後の政治活動について「1人での議員活動は難しい」と、無所属のまま会派入りする意向を示した。
外山氏は「自分は自民へのアレルギーと反発の受け皿になった。投票していただいた人を裏切らないためにも、保守以外の会派を検討したい」と述べた。政党入りについては「参院に政党政治はなじまないとの考えで立候補したので、任期6年間ない」と断言した。
外山氏は民主党県連副代表を務めていたが、今年6月に離党し、無所属で立候補。民主、社民、国民新党の推薦を受けて19万6685票を獲得し、全国の選挙区最年少で当選した。
【写真】当選から一夜明け、県庁記者室でインタビューに応える外山斎氏=30日午前10時55分、県庁記者室
745
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:58:01
糸数氏圧勝 返り咲き/参院選
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707301300_01.html
参院選沖縄選挙区(改選一)は二十九日投票され、即日開票の結果、野党統一候補で無所属の元職、糸数慶子氏(59)=社民、社大、共産、民主、国民新党推薦=が全県選挙で最高得票となる三十七万六千四百六十票を獲得。自民公認で前職の西銘順志郎氏(57)=公明推薦=に十二万七千三百二十四票の大差で返り咲きを果たした。
糸数氏は、年金問題や歴史教科書検定問題などで安倍政権批判を展開し、「沖縄から政治を変えよう」と与野党逆転を訴え、「平和の一議席」を奪還した。
西銘氏は六年間の実績を訴えながら「自立への一議席」を掲げ、県政・国政との連携をアピールしたが、年金問題などの「逆風」で苦戦を強いられ、二期目の鬼門を突破できなかった。県知事選、参院補選を連勝した自公態勢にとっては手痛い敗北で、国政与党の退潮の影響を受け、県内政局が流動化する可能性も出てきた。
沖縄選挙区の投票率は60・32%で、主要選挙で過去最低だった四月の参院補選を12・51ポイント上回り、二〇〇四年の前回参院選を6・08ポイント上回った。
与野党を代表する有力候補の一騎打ちとなり、年金問題や改憲論議、米軍普天間飛行場移設などの基地問題、経済振興などを争点に、総力戦が繰り広げられた。
糸数氏は「年金問題は政府与党の失政。憲法改悪で戦争ができる国を狙っている」などと政権批判を強め、与野党逆転を訴えた。県知事選や参院補選の連敗で危機感を持つ革新支持層の動きも活発化。沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」の日本軍関与の記述が削除された高校歴史教科書検定への反発で、運動は草の根的な広がりを見せ、保守内部の政権批判票も取り込んだ。
県知事選など全県選挙を三度経験した抜群の知名度も生かし、都市部をはじめ全県で圧勝。大票田の那覇市をはじめ、全十一市を制する地滑り的な大勝となった。
西銘氏は「自立への一議席」を前面に打ち出し、国政安定による県政発展を訴えたが「逆風」を受けた。知事選、参院補選と連勝を重ねた自民、公明、経済界の組織力が今選挙では発揮できなかった。
全面的に支援した仲井真弘多知事の求心力低下は避けられず、来年の県議選や次期衆院選などの人選、態勢づくりにも大きく影響しそうだ。
糸数慶子(いとかず・けいこ)
1947年生まれ、読谷村出身。読谷高校卒業後、バス会社に入社し、平和ガイドとして沖縄戦の状況を説明するなど平和運動に携わった。92年県議選で初当選、3期12年務めた。2004年7月参院選沖縄選挙区初当選。06年11月の県知事選に立候補した。
平和憲法守る
糸数慶子氏の話 国政運営が県民、国民から懸け離れており、政権を変えてほしいという思いが当選につながった。年金や暮らし、教科書改ざんの問題を改めさせ、平和憲法を守っていく。基地問題では、縮小と即時撤去の訴えが受け入れられた。新基地を造らせないということを国会で訴えたい。沖縄の立場を理解する議員を増やし、市民グループとも連携して活動していきたい。
逆風強過ぎた
西銘順志郎氏の話 年金問題や政治と金の問題、加えて県内では歴史教科書問題など、出だしから空気が重かった。いくら笛を吹いても踊ってくれないような状況があった。一つ一つ丁寧に説明し、終盤は確かな手応えを感じることができるようになったが、あまりにも逆風が強過ぎた。いずれにしても、私の不徳の致すところ。ご支援をいただいた皆さんには感謝したい。
746
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:58:26
沖縄政策に不満噴出/解説
参院沖縄選挙区(改選数一)で、野党統一候補の糸数慶子氏(59)が「平和の一議席」を奪還、大勝したことは、年金問題や改憲論議などで強硬姿勢を示す安倍政権の改革路線に「ノー」を突きつけたことを意味する。「政治とカネ」や失言など度重なる閣僚の不祥事だけではなく、沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」をめぐる教科書検定問題、海上自衛隊の名護市辺野古沖の事前調査参加など、沖縄の歴史認識や復帰後の複雑な感情を無視した同政権の沖縄政策に対する怒りが噴出した結果だ。(07年参院選取材班・与那原良彦)
沖縄タイムス社と共同通信社などの出口調査を見ると、糸数氏は社民、共産、民主など推薦を受けた政党の支持層の九割前後を固め、無党派層からも約八割の支持を得た。さらに、自民、公明支持層の三割弱が糸数氏に投票したもようだ。
西銘陣営の幹部は「逆風の中、政府、与党に『ヤーチュー(お灸)しよう』という不満がわき上がったのだろう」との見方を示したが、安倍政権批判が西銘氏大敗につながった可能性は大きい。
一方、糸数氏は「追い風」を受けての勝利だといえ、これで野党陣営の立て直しが図られたと取るのは早計だ。
安倍政権を批判する姿勢は共通するものの、改憲や日米安保などで主張が違う政党の共闘は「野合批判」が付きまとい、実際の政権交代の政策協定は容易ではない。
国政の場において、資金力などで勝る民主党が今後、党勢を伸ばせば、県内の共闘のバランスが崩れる恐れがある。
労組は弱体化し、政治離れは否めない。復帰運動や多くの選挙戦を戦ってきた革新活動家の高齢化、基地問題よりも生活や経済振興を重視した有権者の動向も見逃せない。今回の参院選も基地問題の争点は薄れ、年金問題などの生活密着問題が最大の争点になった。政策の練り直しも必要になる。
豊富な運動量を誇る自民、公明の与党態勢は今回、経済界の動員力を軸にした勝利の方程式を発揮できなかった。今後の立て直しが迫られるが、経済界の一部からは「応援しても見返りはない。選挙応援を見直したい」と強い不満の声も聞かれる。
経済界主導の選挙戦は政治家の動員力を低下させ、経済界依存を強めてきたが、その主体を担ってきた建設業界が業績悪化に苦しむように“選挙負担”に悲鳴も上がる。参院で民主党が第一党になったことを機に、自公一辺倒だった経済界の対応が変化する可能性も否定できない。
来年六月には県議選がある。民主、そうぞうの候補者増も予想され、乱立傾向が強まると予想される。
県内政局の流動化は、仲井真県政の不安定化につながりかねない。早期解散が現実味を帯びてきた次期衆院選も含め、県内では、新たな政治枠組みが構築される可能性が高まってきた。
知事、西銘氏敗北「残念」
仲井真弘多知事は二十九日夜、西銘順志郎氏の敗北について「私の公約実現に向けた強力なパートナーが一人いなくなるのは非常に残念。ベテランの敗北は政策を展開していく上でも影響は大きい」と落胆した口調で語った。那覇市内の西銘選対で記者団の質問に答えた。
西銘氏の敗因については、年金記録不備問題や閣僚の問題発言などを挙げ、「われわれの陣営も一生懸命やったが、有権者に対するアピール度が足りなかった」と与党への逆風が大きな敗因との認識を示した。
また、米軍普天間飛行場の移設に向けた事前調査への海自艦投入や「集団自決(強制集団死)」をめぐる教科書検定問題などを念頭に「政府の対応も県民感情を逆なでするものだった」と指摘し、政府の沖縄への配慮不足も敗因の一つとの認識も強くにじませた。
747
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 18:59:20
基地政策に影響なし/政府
【東京】参院選で与党の議席が過半数を割り、沖縄選挙区で糸数慶子氏が当選したことを受け、政府側は「これで政府の沖縄政策が変わることはない」「基地政策は合意通り進める」などと冷静に受け止めている。
沖縄選挙区の争点の一つである基地問題で、糸数氏は米軍普天間飛行場の即時閉鎖・返還を主張したが、防衛省幹部は「普天間移設はすでに実施段階に入っている。合意通りに進めていくだけだ」と淡々と語った。
民主が参院の第一党となったことにも「(米軍再編への協力度合いに応じて地方自治体に交付金を支給することを柱とした)米軍再編推進法が五月の通常国会で成立済みだ」と述べ、基地政策に影響はないとの見方を強調した。
内閣府幹部も沖縄選挙区の結果について、全国的な与党への逆風が沖縄にも影響したとの見方を示した上で、「内閣府など政府の沖縄政策への不信任とは受け止めていない」と指摘。
与党の大敗に「沖縄で直ちに基地問題などへの対応が劇的に変わるとは思わないが、慎重さが求められてくるのではないか」と述べ、普天間移設などで強硬的な姿勢を取りづらくなるとの認識を示した。
普天間移設への「姿勢変わらず」/名護市長
島袋吉和名護市長は二十九日夜、米軍普天間飛行場の県内移設に反対する糸数慶子氏が当選したことについて「年金や政治資金の問題で政府への逆風が強く、普天間飛行場の移設問題は争点の一つだが、(結果としては)争点にはならなかった」との認識を示した。
その上で「名護市の代替施設を可能な限り沖合へ寄せてくれというスタンス、県と連携して普天間飛行場の三年以内の閉鎖状態を求める姿勢は変わらない。沖縄の保守候補が負けたからといって、国が移設計画を高飛車に進めるようなことがあってはならない」とくぎを刺した。
県内投票率 上昇60・32%
参院選沖縄選挙区の最終投票率は60・32%で、前回(二〇〇四年七月)を6・08ポイント、過去最低だった〇七年四月の同選挙区補欠選挙を12・51ポイント上回った。参院選で60%を超えたのは一九八九年以来、十八年ぶりとなる。
全国的な争点となった年金問題などのほか、県内では高校歴史教科書の検定問題への関心の高さなどが背景にあるとみられる。期日前投票が有権者の12・38%に当たる十三万二百四十四人で、同制度施行後最高だった二〇〇六年知事選を一万九千六百三十八人上回ったことも投票率アップにつながった。
十一市平均が59・70%、郡部が62・44%。東村と久米島町を除く市町村で前回を上回った。男女別では男性が59・53%、女性が61・08%。
県内の参院選の投票率は一九九二年に58・51%と初めて60%を割り込んだ。九八年に58・98%と若干回復したが、その後は二〇〇四年、〇七年補欠選と過去最低を更新していた。
県内テレビ各局3分内に「当確」
参院選沖縄選挙区の投票が締め切られた二十九日午後八時、テレビ各局は選挙特報番組で糸数慶子さん(59)の当確を次々に速報した。琉球朝日放送(QAB)が同午後八時、琉球放送(RBC)と沖縄テレビ(OTV)は同一分、NHK沖縄放送局は同二分にそれぞれ当確を伝えた。沖縄タイムス社は同八分に、当確を伝える電子号外をホームページ上に掲載した。
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 19:01:32
慶子スマイル復活/教科書・基地問題へ意欲 沖縄T
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200707301300_02.html
「政治を県民、国民の手に取り戻す」。二十九日の参院選沖縄選挙区で圧勝し、国政への返り咲きを果たした糸数慶子さん(59)は、引き締まった表情で抱負を語った。歓喜に沸く選対本部で、孫から受け取った花の冠を頭に載せると、笑顔がはじけた。「与野党逆転の訴えが受け入れられた」と振り返り、「県民の支持を基盤に、沖縄の課題を訴える」ときっぱり。一方、西銘順志郎さん(57)は「あまりにも強い逆風が吹き過ぎた」と悔しさを隠さず、「私の不徳の致すところ」と頭を下げた。投票終了と同時に糸数さんの当確が速報され、選対本部は静まり返った。
挫折越えたくましく
午後八時から民放各社が当選確実を相次いで報じた直後、糸数さんは那覇市銘苅の選対本部に入った。突然電気ブレーカーが落ち、事務所の照明が消えたが、暗闇の中でも構わず支持者と固い握手を繰り返した。
「初めて敗北を味わったことが、参院選にかける意気込みにつながった」。報道陣に囲まれ、昨年の知事選を振り返った。県議選三期、参院選一期と連戦連勝の政治生活で、初めて経験した挫折だった。
再出発となった今回は長かった髪を切り、選対本部が発足する前から一人で朝の街頭に立った。台風が直撃した公示翌日の十三日朝も街頭に出ようとして、スタッフに必死に止められた。
「支持者を見つけたら、すぐ駆け寄って握手。走り回るので、追っかけるのが大変でした」と、ウグイス嬢の親里利希さん(28)。選対幹部や家族も「後がない危機感がばねになった」「すごいファイトだった」と、そろって舌を巻いた。
再び獲得した「平和の一議席」。糸数さんは報道陣に硬い表情の理由を問われ、「県民の思いを受け止めてしっかり活動したいと、緊張した顔になったと思います」と、白い歯をのぞかせた。「年金、教科書改ざん、基地…」と、当選後に取り組む課題を七つも列挙し、全力投球を誓った。
「この気持ち、この思い、すべて沖縄のために」。沖縄の平和を訴え続けた政治活動、平和ガイドの経験と重なるキャッチフレーズ。選挙中は口にしようとするたびに涙ぐんでしまったが、最後の支持者へのあいさつではきちんと言い切った。「私の魂のすべてを沖縄のためにかけます」。最後は晴れやかな表情を浮かべた。
◇ ◇ ◇
「逆風、四つも五つも…」/西銘さん、心境複雑
那覇市牧志の西銘さんの選対本部。情勢の劣勢が伝えられ、開票前から重苦しい雰囲気に包まれた。午後八時すぎ、各テレビ局が次々に「糸数さん当確」を伝えると、さらに沈黙が広がった。集まった支持者から「随分早く出たな」のつぶやきも。
午後八時四十分ごろ、選対本部に入った西銘さんは、拍手で出迎えられ、支援を受けた仲井真弘多県知事や、選対幹部と握手を交わした。報道陣のインタビューに応じ「開票もしないうちに相手候補に当確が出て、気持ちの整理がついていない」と複雑な心境を吐露。
年金や歴史教科書などの問題を挙げて「逆風が四つも五つも重なり、嵐のようだった」と苦しい選挙を振り返った。今後の政治活動については「今のところ白紙の状態」とだけ述べた。
最後は支持者に「ありがとうございました」と頭を下げ、一人一人と握手を交わし選対本部を後にした。
那覇市前島の自営業、新嘉喜嘉枝子さん(59)は「あんなに燃えたのはなんだったのか。落選を信じられない」とぼうぜんとした表情で語った。
749
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 19:28:26
民主新人の川崎氏当選 参院選佐賀選挙区
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&blockId=561768&newsMode=article
第21回参院選は29日投開票が行われ、参院選佐賀選挙区(改選数1)は民主新人の川崎稔氏(46)が21万452票を獲得し、自民新人の川上義幸氏(52)に2万1000票余りの差をつけて初当選を飾った。川崎氏は年金や税金の「無駄遣い一掃」を前面に打ち出し、支持基盤を固めた上で無党派層にも浸透。約2万票差で苦杯をなめた前回の雪辱を果たし、1959年からほぼ半世紀続いた自民の連勝にストップをかけた。
連合佐賀や社民県連の支援を受けた川崎氏は年金の記録不備、佐賀商工共済組合、「政治とカネ」の問題など自民への逆風が吹く中で、序盤から優位に選挙戦を展開。日銀出身として金融・経済の専門的な知識と経験をアピールし、幅広い支持を得た。
中盤以降は組織力に勝る自民の追い上げにあったが、衆院佐賀1、2区の国会議員後援会も一体となって運動。前回は食い込めなかった農村部でも支持を広げ、参院選20連勝中(補選を含む)の自民を阻んだ。
公認候補差し替えで出遅れた川上氏は県農政協議会をはじめ、企業や団体など約600の推薦を受け、組織的な戦いを進めた。副知事としての実績、国交省出身として中央とのパイプなどを訴え、必死の追い上げ。推薦を受けた公明県本部とも共闘して浸透を図ったが、出遅れは最後まで響き、劣勢をばん回できなかった。
共産新人の中尾純子氏(54)は「貧困と格差」の解消や護憲を軸に運動を展開したが、民主と自民の激しい争いの中で存在感を示せなかった。得票は2万5028票にとどまり、前回を約1万4000票下回った。
投票率は62・86%で、前回(62・03%)を0・83ポイント上回った。
【写真】歴史的な勝利を収め、手を上げて喜ぶ川崎稔氏。右は涙を浮かべる妻和子さん=午後11時20分ごろ、佐賀市の事務所
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:17:05
参院選鹿児島選挙区 加治屋さん「逆転」笑顔
自民「薄氷の思い」
(07/30 07:31)
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=5775
激戦の末に再選を決め、支持者らとバンザイをして喜ぶ加治屋義人さん=30日午前0時20分、鹿児島市照国町 “保守王国”鹿児島で自民が牙城を死守した。年金記録不備や閣僚の失言、「政治とカネ」問題で与党に猛烈な逆風が吹いた29日の参院選。鹿児島選挙区は、安倍政権下での改革続行を訴えた自民前職の加治屋義人さん(69)が、民主新人の皆吉稲生さん(57)とのまれに見る大接戦を制した。歓喜に包まれる陣営。加治屋さんは「本県発展のために努力する」と感激した面持ち。民主は選挙区議席獲得の悲願にあと一歩届かなかった。
「本当に厳しい戦い。薄氷の思いだった。が、見事に逆転勝ちだ」。鹿児島市照国町の自民・加治屋義人さんの選挙事務所。民主・皆吉稲生さんとの大接戦を、不安な表情で見守っていた支持者らは、「当確」が決まると、割れんばかりの拍手とともに喜びを爆発させた。
30日午前零時すぎ、英子夫人とともに事務所に現れた加治屋さん。「よくやった」など支持者の歓声と拍手に出迎えられた。連日の猛暑の中、支持を訴え県内を駆け回った顔は真っ黒。その疲れを吹き飛ばすかのような満面の笑顔で両手を上げて歓声に応え、「ありがとうございました」と深々と頭を下げた。
鹿児島市議、県議時代には3回のトップ当選。国政初挑戦の2001年参院選でも“小泉ブーム”の追い風に乗り、圧倒的な強さで他を寄せ付けなかった。今回は一転、相次ぐ閣僚辞任や住民税負担増など安倍政権への国民の不満が募る中、年金記録不備問題が大きな逆風になった。
陣営は「まじめに直球」をキャッチフレーズに、誠実な人柄をアピール。参院農林水産委員長としての実績など農政通も前面に打ち出しながら、県選出国会議員や県議会議員、地方議員まで総動員し、公明党の推薦も得ながら戦いを展開した。
2期目に向け、加治屋さんは「県政発展のために国会議員や県議、地方議員としっかりスクラムを組んで努力したい」と力強く抱負を語った。
751
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:17:47
参院選 「長い夜」泣き笑い 尾辻さん「悲壮感と責任感」
逆風の中23万票
(07/30 14:47) 鹿児島
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=5792
選挙事務所に詰める支持者の手を握り、応援への礼を言う尾辻秀久さん=30日未明、鹿児島市下荒田1丁目 自民惨敗、民主躍進となった今回の参院選。鹿児島選挙区をはじめ、各地の選挙区で自民・民主が大接戦を繰り広げ、比例代表候補の当落判明は未明から早朝にもつれこんだ。県出身の比例代表候補は、自民前職の尾辻秀久さん(66)が当選、民主新人の叶芳和さん(64)は落選し、明暗を分けた。
「遅くまでお待たせし申し訳ない。皆さんのおかげで、悔いのない戦いができた」。4期目の当選を決めた自民・尾辻さん。鹿児島市下荒田1丁目の事務所に30日未明、姿を現すと、待ちわびた支持者から盛んな拍手と歓声がわき起こった。
約23万票を積み上げ前回と同じ比例7位での当選。しかし、吹き荒れる逆風の中、厳しい戦いを強いられた。
公明との選挙協力で、比例代表の自民票は分散。支持基盤の日本遺族会も会員が高齢化し票が目減り。県内各地を精力的に回り、支持を固めた。「これ以上の社会保障費カットは抑えたい」。弱者や地方の立場に立った政策を訴えた。
午前4時半すぎに事務所から宿泊先のホテルに戻り、一睡もせず朝を迎えた。「個人では満足できる戦いといえるかもしれないが、とてもそんな気分ではない。悲壮感と責任感でいっぱい」。表情を引き締め、午後零時半の飛行機で上京するため鹿児島空港に向かった。
■奄美党及ばず/叶さん
「期待に応えられず残念」と語る叶芳和さん=30日早朝、奄美市名瀬末広町の選挙事務所 「奄美党」を掲げ奄美を中心に戦った叶さんの奄美市名瀬末広町の事務所は30日早朝、落選の報が伝わると静まりかえった。
公示5日前に立候補を決めた。投票日まで残り1週間でようやくポスターが出そろうなど出遅れた。遊説場所は、奄美と、出身者の多い鹿児島市や関東、関西、福岡、沖縄に限定。「奄美の振興を実現させれば、全国のふるさと再生のモデルになる」と訴えた。
昨春の奄美市長選では、非自民勢力を結集。今回は地域限定の草の根の戦いで全国区に挑んだ。しかし、奄美市の得票が市長選の半数にとどまるなど伸び悩んだ。「盛り上げられなかったことは私の力不足。出遅れも響いた」と静かに語った。
752
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:18:28
参院選鹿児島選挙区 皆吉さん「力不足」
支持者ぼうぜん/民主
(07/30 07:27)
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=5776
追い上げ及ばず、支持者らに深々と頭を下げる皆吉稲生さん=30日午前0時41分、鹿児島市鴨池新町 30日未明、加治屋義人さん「当確」の報が流れると、民主・皆吉稲生さんの鹿児島市鴨池新町の事務所は重苦しい雰囲気に包まれた。一時はテレビで皆吉さん当確が流れたほどの大接戦。「どうしてなんだ」と支持者はぼうぜんと立ちつくした。前回に続き厚い保守の壁に阻まれた。
党は小沢一郎代表、鳩山由紀夫幹事長ら幹部が相次ぎ鹿児島入りして選挙戦を後押し。年金記録不備や閣僚の事務所費問題などの“敵失”もあり、終盤まで横一線の戦いを展開した。地方や生活を重視した格差是正策を前面に押し出し、「鹿児島から政治を変えよう」と訴えたが、あと一歩及ばなかった。
国民新党や京セラ労組などの支援も取り付けたが、頼みの労組は組合員数減少で弱体化。組織戦の弱さを露呈した。選対委員長の川内博史さんは「与野党逆転の大チャンスだった。今回ばかりは“よくやった”ではすまない。勝たなくてはならなかった。何が足りなかったかはこれから考える」とくちびるをかんだ。
支持者のねぎらいの拍手に迎えられた皆吉さんは「私の主張を受け入れていただき、手応えは感じていた。敗因はただただ私の力不足です」と深々と頭を下げた。
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:24:05
名将も不敗神話も逆風に無力 長崎・小嶺氏 「原爆発言」反発強く 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/nagasaki/20070730/20070730_014.shtml
落選にうなだれる小嶺忠敏氏=29日午後10時6分、長崎市元船町の事務所
29日投開票された第21回参院選は、九州・沖縄の8選挙区(改選数計9)でも開票が進み、全議席が確定した。全選挙区で候補者を擁立した自民は、福岡と大分、鹿児島で各1議席を獲得したが、佐賀、長崎、熊本、宮崎、沖縄で計5議席を失った。一方、野党勢力は民主が4議席を得るなど計6議席を獲得し躍進した。この結果、非改選も含めると、長崎、宮崎、沖縄の3県が「自民空白区」となった。
福岡を除く1人区のうち、佐賀、長崎、熊本、鹿児島の4選挙区で自民と民主の直接対決となったが、自民は鹿児島を除く3選挙区で敗れた。
また、宮崎では民主などが推薦した無所属候補が自民候補を破った。沖縄でも民主、共産、社民などが推薦した無所属候補が自民候補を大差で退けた。
自民は改選数2の福岡で民主と議席を分け合ったが、得票数でトップの民主候補に差をつけられた。大分は、自民候補が民主県連が推す無所属候補らに競り勝った。
スポーツ刈りの頭を深々と下げる姿に、グラウンドでは見せたことのない疲れがにじんでいた。「私の力不足。厳しかった」。29日午後10時すぎ、長崎選挙区(改選数1)の自民新人、小嶺忠敏氏(62)は、長崎市の選挙事務所で敗北宣言した。高校サッカー部指導者として全国大会で17回優勝し、初の県民栄誉賞を受けた名将も、年金問題と原爆投下「しょうがない」発言に反発する民意の嵐の中では、ただ翻(ほん)弄(ろう)されるばかりだった。
出馬の打診は昨年12月。同県選出の久間章生前防衛相からだった。「サッカーしか知らない。金もない」。いったん断ったが、母ミツキさん=6月7日に97歳で死去=から「お世話になった恩返しをする番だ」と諭され、腹を決めた。
自民党が目を付けたのは抜群の知名度。久間氏は「会う人に『やあ、やあ』と言うだけでいいから」と当選を請け合った。別の国会議員も「選挙戦術は『小嶺』の名前だ」。同党県連内は楽観ムードだった。
5月に入っても、議員が同行し支援者宅を回る「引き回し」さえなく、小嶺氏は1日中事務所にいることもしばしば。「何をしたらいいのか、だれも教えてくれない」とこぼすこともあった。6月30日、そんな状況が、久間氏の「しょうがない」の一言で一変した。
「父は沖縄で戦死した。戦争、原爆には絶対反対です」。演説では必ず反戦姿勢をアピール。ポスターの党名も急きょ小さくし、「久間隠し」「自民隠し」に腐心したが、久間発言への怒りは「想像以上」(陣営幹部)だった。
「自民党から出るならきちんと謝れ」「口先だけで平和を語るな」。街で、電話で、自民支持者からも容赦ない批判を浴びた。「監督の方が楽だ」。平山相太、徳永悠平両選手ら、応援に駆け付けた教え子のJリーガーに思わず弱音を吐いた。
安倍晋三首相が公示後二度目の長崎入りをした23日。「こんなに苦戦するとは思わなかった」。街頭演説で漏らした「本音」に、聴衆は静まり返った。
そして迎えた投票日。選挙とは一体何だったのか。敗戦の弁を語った小嶺氏は、こわばった顔で振り返った。
「選挙ってのは、スポーツの世界とはかけ離れたものがあるんじゃないかな」
=2007/07/30付 西日本新聞朝刊=
2007年07月30日11時20分
754
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:24:49
大久保氏、自公の壁破る 小嶺氏、1歩及ばず 自民 組織力低下浮き彫り 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/nagasaki/20070730/20070730_010.shtml
花束を受け取り笑顔を見せる民主新人の大久保潔重氏=29日午後10時ごろ、長崎市の事務所
参院選長崎選挙区(改選数1)は29日投票され、即日開票の結果、民主党新人の大久保潔重氏(41)が、接戦を制して初当選を果たした。久間章生前防衛相の原爆投下「しょうがない」発言など安倍政権に対する批判票を幅広く取り込んでの勝利で、民主は非改選の1議席を合わせて県内参院2議席を独占した。大久保氏と激戦を繰り広げた自民党新人の小嶺忠敏氏(62)は1歩届かず、自民は前回参院選に続く連敗。組織力の低下が浮き彫りになった。共産新人の渕瀬栄子氏(51)は及ばなかった。
選挙戦は年金問題を最大争点に小嶺氏が先行、大久保氏が追う展開。重点区を象徴するように両陣営とも党首級を相次いで投入するなど中盤以降、抜きつ抜かれつの激しい攻防を繰り広げた。
大久保氏は、元県議の経験を踏まえ、即戦力をアピールしつつ、都市と地方で広がる格差など安倍政権批判を繰り返し主張。「長崎から政治の流れを変えよう」と訴え、民主の主地盤である長崎市をはじめ、郡部や離島で保守層にも浸透した。
また前回衆院選のしこりが残る社民党県連合との選挙協力も、連合長崎が接着剤となり融和。労組票を手堅くまとめ、公示前の早い段階から各地で繰り広げた朝立ちなどの運動も功を奏した。
小嶺氏は自民、公明の全面支援に加え、国見高校時代の教え子らでつくる後援会や金子原二郎知事ら県内首長が後押し。38年間の教育現場での経験に基づく教育再生を掲げたが、陣営にまとまりを欠き、政権批判をかわしきれなかった。
渕瀬氏は、憲法改正反対など「確かな野党」としての存在感を強調。しかし、2大政党化の潮流の中で伸び悩んだ。
=2007/07/30付 西日本新聞朝刊=
2007年07月30日11時20分
755
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:25:31
大久保氏 「政治 良い方向に」 追い風受け有利に展開 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/nagasaki/20070730/20070730_012.shtml
「国民のため、政治を良い方向に変えるために尽くしていきたい」。初当選を果たした大久保潔重氏が長崎市元船町の事務所に詰め掛けた支援者に向かって呼び掛けると、大歓声と拍手がわき起こった。
昨年12月の立候補表明以降、若さを武器に県内をくまなく回ってきた。しかし事実上の一騎打ちとなった相手の自民新人、小嶺忠敏氏は17回も全国を制した高校サッカーの名将。民主党が4月に実施した調査では、大久保氏の認知度は小嶺氏の85%に対し3分の1にも満たない23.6%。背中すら見えない状況だった。
その後、年金問題や閣僚の不祥事が相次ぎ、さらに長崎2区選出の久間章生前防衛相が原爆投下を「しょうがない」と発言。「敵失」による強力な追い風を受け、野党にとってかつてないほど有利な状況がそろった。
終盤戦では、知名度不足を補うために街頭演説を増やす一方で、民主党の支持母体である労組の引き締めに奔走。小嶺氏を推す自民、公明の連立与党勢の反転攻勢も退けた。
=2007/07/30付 西日本新聞朝刊=
2007年07月30日02時56分
756
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:26:35
民主・川崎氏「壁」破る 自民の牙城で初当選 川上氏「逆風」はね返せず 佐賀
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/saga/20070730/20070730_004.shtml
初当選を果たし、支持者らと万歳する川崎稔氏(中央)
参院選佐賀選挙区(改選数1)は29日投票、即日開票され、民主新人の川崎稔氏(46)が、自民新人の川上義幸氏(52)、共産新人の中尾純子氏(54)を破って、初当選を果たした。民主は、21連勝を目指していた自民を下し、初の参院議席を獲得した。前回に続いて2回目の挑戦となった川崎氏は、年金問題を最大の争点に掲げ、佐賀市や鳥栖市などの都市部だけでなく郡部でも支持を広げ、激戦を制した。川上氏は、全国で唯一、自民の公認候補差し替えにより5月に立候補を表明。党幹部クラスが相次ぎ応援に駆けつけ、徹底した組織選挙を展開したが、自民への逆風とともに出遅れが響いた。
川崎氏は、自民現職に2万票差に迫りながら及ばなかった3年前の参院選から、地元活動を続けてきた。最大の支持団体である連合佐賀や、社民県連合の支援を受けて運動を展開。前回衆院選で民主が2議席を獲得したことに加えて、4月の県議選で新県議が誕生した佐賀市や神埼市を拠点に支持拡大を図った。
選挙戦では徹底して年金記録不備問題を訴えた。「生活が第一。年金の安心を取り戻そう」と呼び掛け「反自民票」の取り込みを目指した。また、党が掲げた農村の戸別所得補償制度を打ち出し、農業者へも攻勢を強めた結果、佐賀市や鳥栖市などの都市部だけでなく、自民の主地盤だった郡部でも支持を広げ、民主として初の参院議席を勝ち取った。
川上氏は、自民党本部の公認候補差し替えで、立候補表明は公示の1カ月半前の5月と大きく出遅れたが、農業団体や商工会、企業など600を超える推薦を取り付け組織戦を展開。公明の推薦も受け、党本部は安倍晋三首相や中川秀直幹事長ら党幹部クラスを相次いで佐賀入りさせるなど総力戦で臨んだ。
しかし、年金問題のほか、粉飾決算の末、破産した佐賀商工共済協同組合の幹部に、自民県連会長だった陣内孝雄・前参院議員が名を連ねていたことから、激しい逆風にさらされた。副知事時代の実績を強調し批判をかわそうとしたが、1959年の参院選以来、独占してきた議席を守ることはできなかった。
中尾氏は、年金問題や改憲問題を争点に掲げ「確かな野党」の必要性を訴えたが、2大政党の激戦を前に、支持拡大を果たせなかった。
=2007/07/30付 西日本新聞朝刊=
2007年07月30日11時25分
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:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:52:57
【参院選】矢野さん涙「わたしに責任」 大分合同
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1185721200=11857584882440=1
矢野さん(左)の労をねぎらう吉良州司民主党県連代表=29日午後11時すぎ
落選を受けコメントする松本さん=29日午後10時52分
矢野大和さん(51)は約二百人の支持者と、大分市内のホテルで開票結果を待った。
情勢不利が伝わると、唇を真一文字に結び、目にはうっすらと涙。会場からは「あぁ」と力ない声が漏れた。矢野さんは気持ちを落ち着かせ「すべての責任はわたしにある。応援、本当にありがとうございました」と一礼。支持者から「立派だったよ」と拍手が起きた。
「訴え反映できず」
大分市の全労済ソレイユで支持者らは松本文六さん(64)落選の報に沈痛な表情。重野安正選対委員長は「松本さんの思いを今後の糧にしたい」、松本さんは「医療、年金などに対する悲痛な訴えを国政の場に反映できず残念」と頭を下げた。
「新しい党で浸透できず」
後藤博子さん(59)は大分市大津町の選挙事務所で、支持者らに「新しい党で組織がなく、浸透できなかった」と敗戦の弁。大分県唯一の女性国会議員の議席を失い、無念さをにじませた。今後の政治活動は「まだ決めていない」と話した。
「平和を守る活動続ける」
山下魁さん(30)は大分市中津留の選挙事務所で開票を見守った。落選したが、姫島村、日田市で前回参院選の選挙区票を大きく上回る結果。「より地域に密着し、暮らしと平和を守る取り組みを続ける」と、日焼けした顔を引き締めた。
758
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/30(月) 20:55:34
【参院選】自民〝敵失〟で面目 礒崎氏当選 大分合同
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1185721200=118576049916881=1
作業に追われる開票所=大分市の県総合体育館
04年の24万票を下回る
◆解説◆連立与党と野党四党が推す五人が争った大分選挙区は、自民党新人の礒崎陽輔氏が野党側の追撃を抑えて初当選した。自民党は二〇〇四年の現職の大敗を契機に初めて候補者公募で「勝てる候補」を選び、負けが許されない戦いだっただけに、面目を保った格好だ。
だが、礒崎氏の得票は〇四年の現職の二十四万票を下回り、結果的に民主、社民両党の選挙協力が破たんした”敵失”に救われた感は否めない。地方議員の減少や支部と支持団体の組織力低下で保守地盤が揺らぐ中、組織が一丸となり、県民に幅広く浸透する戦いができたかを十分検証する必要がある。
また衛藤晟一元衆院議員の比例出馬問題でぎくしゃくした公明党との選挙協力は両党の支持者にわだかまりが残り、今後の協力関係をどう再構築するかも課題だ。
一方、独自候補を立てた民主、社民両党はいずれも単独で自公勢力を超えることができなかった。民主党県連が支援した矢野大和氏と社民党推薦の松本文六氏の得票合計は礒崎氏の得票を大きく上回った。結果として与党批判票を結集できなかった両党の責任は大きい。両党は今後も国政選挙で独自候補を立てて勢力伸長を図るか、再び共闘関係を模索するか。構成組織が”また裂き”になり存在感を発揮できなかった連合大分を含め、岐路に立たされている。
後藤博子氏は「自民党の勝利阻止」を掲げたが与党批判票を分散させた。共産党は公認候補の票を伸ばす一定の成果を得た。
参院選挙区の議席は「裏表」を自民、民主両党が分け合う形に。県関係の国会議員数は選挙前の自民三人対野党五人から「四対四」となった。
民主党が躍進する中、大分選挙区は自民党新人が議席を勝ち取った。候補を一本化できず、”風”を生かせなかった野党。激戦が終わり、各党の複雑な思いが交錯した。
自 民
「手放しでは喜べぬ」
幹部らが集まった大分市内のホテルは、全国的な民主党の優勢に重苦しい空気だったが、礒崎氏当確の情報が入ると支援者は喜びを爆発させた。衛藤征士郎党県連会長は「初めて候補者を公募した選挙。落選すればこの方式が続かなくなるところだった」とほっとした様子。「手放しでは喜べない。反省すべき点は反省が必要」と気を引き締めていた。
公 明
「勝利の原動力になれた」
竹中万寿夫党県本部代表は、比例代表の九州地区重点候補・木庭健太郎氏が早々と当確を決めたことに「ほっとしている」と胸をなで下ろし、未明まで全国の比例票の推移を注視。選挙協力した自民党の礒崎氏の当選については、「与党への逆風の中、しっかり自公協力ができた。公明が勝利の原動力になれた」。
民 主
「ほぼ互角、底力示せた」
大分市府内町のホテルでテレビの開票速報を見つめていた県連幹部らは、党の躍進に高揚したムード。だが、選挙区では激戦の末、矢野氏が敗れ、吉良州司代表は「わたし自身の力量不足を申し訳なく思う。互角というところまで追い上げ、草の根の底力は示せた」と敗戦の弁。「(党への)”風”をうまく受け止めることができなかった」と肩を落とした。
共 産
「自公への怒りに結び付く」
党県委員会の事務所では、幹部らが開票速報を見守った。前回参院選を上回る選挙区の得票に「県民の共感を得た」と林田澄孝県委員長。「自公政治に対する怒りが票に結び付いた。選挙区で議席に挑戦できる出発点に立てた」と手応え。
国 民 新
「力不足…党勢の拡大が急務」
大分市大津町の後藤氏の選挙事務所で開票を見守っていた土居一皓常任幹事は、落選が決まると「組織が確定できないままの戦い。力不足だった。」と険しい表情。「大分で自民党が議席を獲得して残念。党勢の拡大が急務だ」と話した。
759
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:23:55
民主前回より8万票増 自民は1万5000票減らす 讀賣福岡
県内の比例選の開票結果のうち、個人名票と政党名票を合わせた政党の総得票は、民主党が82万1551票(案分票の小数点以下は切り捨て、得票率37・67%)で、3年前の前回に続いて第一党の座を維持。前回より約8万票増え、福岡選挙区で党公認候補が過去最高の100万票を超える票を獲得した勢いが反映された結果となった。
自民党は55万2688票(同25・34%)で前回より約1万5000票減らして2位。47万票獲得を目標に掲げていた公明党は38万9719票(同17・87%)にとどまった。共産党は14万8103票(同6・79%)、社民党は10万5021票(同4・82%)だった。
個人名での得票では、県出身の公明党の木庭健太郎さんが30万3532票を獲得し群を抜いてトップ。郵政造反組で、国政への返り咲きを果たした国民新党の自見庄三郎さんは3万8610票。元直方市議で、今回初当選を飾った民主党の大島九州男さんは2万9827票だった。
そのほか、著名な候補者では、自民党から出馬したテレビ番組でおなじみの弁護士、丸山和也さんが1万1386票、「ヤンキー先生」で知られる義家弘介さんが7300票、プロゴルファー・横峯さくら選手の父、横峯良郎さんが民主党候補として、9171票を獲得した。
(2007年7月31日 読売新聞)
760
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:24:46
県議ら自民支持団体回り 民主「小沢方式」を徹底 讀賣福岡
「とにかく驚いています。6年前の3倍以上なんですから」。再選から一夜明けた30日朝、福岡選挙区で過去最多の100万票を獲得して圧勝した民主党の岩本司(43)は福岡市内の事務所で、長い選挙戦の疲れも吹き飛んだとばかりに、日焼け顔をほころばせた。
小泉旋風のあおりで自民党候補の後じんを拝し、32万票台にとどまった6年前とは逆に、今回は風を味方につけた。だが、選対事務局長を務めた参院議員の大久保勉は「風だけが勝因ではない」と言い切る。
◇
公示を約1か月後に控えた6月中旬。岩本の事務所に、4月の統一地方選で当選した新人県議、市議ら20人ほどが集められた。
選対幹部が意外な指示を飛ばした。「農協、建設業組合……。自民党の支持団体を1人20団体ずつ回ってきなさい」。自民党の足元から攻め込む「小沢方式」。ある新人県議は「おそるおそる訪ねたが、相手先がきちんと話を聞いてくれたので驚いた」という。
大久保は「縁遠かった団体でも、顔を見せて話すことで『民主党でも大丈夫なんだ』と安心感を与えることができた。地方議員が増えたことで弱点だった足腰が強まり、地道な活動が可能となった」と振り返る。
6年ぶりに合同選対を組んだ連合福岡(山口正三会長、約17万人)の支援も大きかった。今回、岩本のトップ当選と傘下労組の比例選候補7人の上位当選を目標に掲げ、組合員を大量動員し、期日前投票も盛んに呼びかけた。今回、傘下労組が支援した比例選候補の県内総得票は、3年前より約2万6000票多い約8万6000票に達した。「比例選との相乗効果も選挙区の大量得票につながった」。会長の山口は胸を張る。
◇
都市部に強いとされていた民主党だが、今回は郡部も含めほぼ全域で他候補を上回った。次期衆院選に期待が膨らむが、大久保は「自民党もこのままでは済まさないだろう。次期衆院選は、激戦の1人区を勝ち抜いた佐賀や長崎県から、こちらが学ぶ番だ」。
選挙戦終盤。「自民党に入れた人も、今度ばかりは民主党」。絶叫する岩本に有権者が駆け寄った。「選挙でいいことばかり言うけど、公約をちゃんと守ってよ」
歴史的大勝に沸く民主党。しかし、有権者の政治不信は根深い。「今度ばかりは民主党」で投票した人を「次も民主党」と思わせることができるか。真の地力が問われるのはこれからだ。(文中敬称略)
◇
民主党の空前の得票で参院選福岡選挙区の戦いは幕を閉じた。「烈風」が吹いた選挙戦を振り返り、今後を展望する。
(2007年7月31日 読売新聞)
761
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:26:09
佐賀選挙区川崎さん 全市町で得票率伸ばす 鹿島、小城両市で50%突破 讀賣佐賀
■佐賀選挙区
川崎さんは、前回04年に比べ約3万3300票も上積みし、21万452票。得票率も6・7ポイント増の49・6%と大きく伸びた。04年の結果を合併で枠組みが変わった現在の市町に計算し直して比較すると、全市町で得票率を伸ばし、全体的には自民候補以外で初めて50%の大台を射程に入れた好調ぶりだった。
市郡別の平均得票率は、10市で50%、13町で48・1%だった。特に、衆院佐賀2区の鹿島、小城両市で50%を突破したのが目立つ。
大票田の3市では、県都・佐賀市が得票率53・2%で1万1946票、合併で有権者が10万人台の規模になった唐津市でも同47・3%で813票リードした。鳥栖市では同55%で5186票の差をつけた。
唐津市と並ぶ同3区の大票田である伊万里、武雄両市で前回は引き離されたが、今回は逆に伊万里市で上回り、武雄市でも差を縮めたのも大きな特徴だ。
町では、前回3357票の差を付けられた白石町で同47・6%と善戦。差を61票まで縮めた。前回680票の差を付けられた江北町では同51・6%で、今回は逆に431票引き離した。有田町も同じ傾向で同48・7%を占め、275票のリードを築いた。
こうした結果について、民主党県連の園田泰郎代表代行は年金記録漏れ問題や閣僚の失言などで、「民主党への風が佐賀でも強く吹いた。自民党がとくに強かったところも含め、幅広い有権者が安倍政権に『ノー』を突きつけたことの表れだ」と分析した。
川上さんは、公明の推薦も得て、18万9212票。ほぼ前回と同じ投票率のなか、前回より7888票減らした。自民が強かった郡部で46%。川崎さんに2・1ポイントの差を付けられ、各町別で川崎さんを上回ったのは4町にとどまった。10市で上回ったのは、武雄、嬉野の2市だった。
中尾さんは、2万5028票。前回より1万4073票減らし、得票率は5・9%。前回より3・5ポイント下がり、同じ野党の民主が躍進したことに比べると、厳しい結果となった。
■比例選
県内主要政党の得票率は、自民がトップを続けていたが、民主が35・96%で初めて自民を追い越した。前回04年比で3・5ポイント伸ばし、比例でも勢いを見せつけた。自民は35・20%で同約3・9ポイント落とした。
公明13・51パーセント、共産4・11パーセント、社民6・04パーセントはいずれも微減だった。
(2007年7月31日 読売新聞)
762
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:26:46
喜びかみしめ、国道でお礼…参院選で初当選の大久保さん 讀賣長崎
街頭で当選のあいさつをする大久保潔重さん
参院選長崎選挙区で初当選した民主党の大久保潔重さん(41)は30日朝、地元・諫早市の後援会事務所に姿を見せ、選挙結果を伝える新聞を広げ、改めて喜びをかみしめた。
選挙は、高い知名度を誇る自民党候補との一騎打ち。年金記録漏れ問題に加え、久間章生前防衛相の原爆投下を巡る発言など自民党への逆風が吹き続けたが、「相手は知名度があるので、いつひっくり返されるか、常に危機感を持っていた」と激戦を振り返った。
午前2時半ごろに就寝、同6時には目が覚めたという大久保さんは、選挙期間中と同じ赤いポロシャツ姿。時折かかってくる支持者らからのお祝いの電話に答えていた。
このあと、妻の貴美さん(38)とともに、市内の国道交差点に立ち、行き交う通勤のマイカーなどに向かってハンドマイクを握り、「ありがとうございました。大変お世話になりました」などと声を張り上げた。
(2007年7月31日 読売新聞)
763
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:27:27
大久保さん、都市部中心に浸透…小嶺さんに競り勝つ 讀賣長崎
29日に投開票された参院選長崎選挙区(改選定数1)は、民主党新人の前県議・大久保潔重さん(41)(国民新推薦)が、自民党新人の元県立国見高サッカー部総監督・小嶺忠敏さん(62)(公明推薦)にわずか2万1806票差で競り勝つ結果となった。与党批判の追い風に乗った大久保さんは、長崎市など無党派層の多い都市部を中心に、県全域で満遍なく浸透した。
得票率は大久保さんが49%、小嶺さんが46%で、2人の差はわずか3ポイント。2004年の前回より2・9ポイント縮まっており、激戦ぶりを物語った。
初当選した大久保さんの得票を市町別にみると、小嶺さんの得票を上回ったのは、県内23市町のうち、長崎、佐世保、諫早の大票田3市と、長崎市近郊の長与、時津2町。久間章生・前防衛相(衆院長崎2区)の原爆投下を巡る発言の影響が注目された被爆地の長崎市では、11万2463票を獲得し、小嶺さんを2万6823票引き離した。
小嶺さんは、地盤の島原半島3市などで優勢だったほか、郡部や合併前に町村部だった市などで優位に立った。しかし、自民党支持層が多い郡部などで大久保さんに差を詰め寄られ、都市部での劣勢を巻き返せなかった。
共産党新人の党県委員・渕瀬栄子さん(51)は、前回の党新人より1万1710票下回った。憲法改正反対など党の独自性を強調したが、得票アップにはつながらなかった。
(2007年7月31日 読売新聞)
764
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:27:55
民主党が最多得票、西岡さんも当選…県内比例選 讀賣長崎
比例選の県内の得票状況をみると、民主党は前回に続き、個人、政党票の合計でトップ。主要5政党では唯一、前回より得票数を伸ばしており、得票率は7・46ポイントと上昇した。
一方、自民党は4・32ポイント下がり、民主党に大きく水をあけられた。長崎選挙区で自民党と選挙協力を結び、比例選では県内12万票の獲得を目指した公明党は2・26ポイントマイナスと振るわなかった。共産党も0・75ポイント下げ、目標の5万5000票に及ばなかった。社民党は2・04ポイント後退した。
また、県出身で民主党現職の元文相・西岡武夫さんは、集中的に運動した地盤の県内で最多となる約8万3000票の個人票を獲得し、当選を果たした。
(2007年7月31日 読売新聞)
765
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:28:26
ダブル選から一夜明け、喜びかみしめる当選候補
参院選の松野さんと衆院補選の坂本さん 讀賣熊本
支持者へ当選のあいさつをする松野さん
笑顔で朝刊を開く坂本さん
参院選熊本選挙区と衆院熊本3区補欠選挙の投開票から一夜明けた30日、当選を果たした民主党新人の松野信夫さん(56)と無所属元議員の坂本哲志さん(56)は改めて喜びをかみしめた。
松野さんは熊本市世安町の事務所で記者会見、「『今の政治を変えてほしい』という皆さんの期待に国政の場でしっかり応える。増税反対を訴え、税金の無駄遣いを徹底して追及していきたい」と抱負を語った。
選挙戦について「年金問題や政治とカネ、大臣の失言が続き、追い風が吹いた。党の農業政策への関心が広がったことも大きかったと思う」と分析した。約2年ぶりの国政復帰となるが、「水俣病や川辺川ダム問題など県政の課題にもしっかりと取り組んでいきたい」と述べた。
午前7時ごろ起床。支持者へのあいさつ回りや報道各社のインタビューなどに追われた。「4か月間走り続けた。家族とゆっくり温泉にでも行きたい」と日焼けした顔をほころばせた。
一方、坂本さんは大津町の事務所で会見し、「政治とカネの問題に対して、期待に応えなければいけないという責任感でいっぱい」と述べた。
午前7時から大津町と南阿蘇村で辻(つじ)立ちをしてから事務所に姿を現し、支持者らと握手を交わしたり、新聞各紙に目を通したりした。
会見では日焼けした顔を引き締め、「地域振興を図るとともに、『政治とカネ』に関して、自らの政治資金は、1円から領収書を付けるなどオープンにする」と抱負を語った。自民党への復党については「後援会や県選出の国会議員らと相談したうえで入党準備を進めていきたい」と改めて意欲を見せた。
(2007年7月31日 読売新聞)
766
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:29:19
礒崎さん景気回復に意欲 参院選一夜明け笑顔で抱負 讀賣大分
当選を祝う支援者に笑顔で応じる礒崎さん(大分市東大道の事務所で)
参院選の投開票から一夜明けた30日、大分選挙区で初当選した自民党新人・礒崎陽輔さん(49)は大分市の事務所で報道陣の取材に応じ、「景気回復のためにバランスある財源の配分に取り組む」と国政への意欲を語った。一方、次点で民主党県連が全面支援した無所属新人・矢野大和さん(51)の陣営は野党乱立を敗因に挙げ、次いで票を獲得した社民党推薦の無所属新人・松本文六さん(64)は善戦できたと受け止めた。
礒崎さんは30日午前9時ごろ、クールビズ姿のすがすがしい表情で事務所に姿を現し、報道陣に応じた。国政への意欲のほか、勝因も語り、「地方財政の改革など当たり前のことを訴え、それが浸透した」と分析した。
ただ、得票は19万9523票で自民党としては、「55年体制」以降、過去最少得票にとどまり、他候補の総得票数(40万超)の半分にも満たなかった。参院は与党が過半数を大幅に割り込み、国会運営が困難な状態となった。これについては、「政策については(野党と)十分に話し合えば通じるところはある」と語った。
民主党県連が全面支援した矢野さんは、吉良州司・党県連代表とともに佐伯市の事務所に姿を現し、「17万人もの方々が投票してくれたことを誇りに思う」とスタッフらの労をねぎらった。
吉良代表は記者団の取材に応じ、従来の国政選挙で協力関係を続けてきた社民党県連合との候補者調整ができなかったことに関し、「決して社民がダメだと言ったわけではなく、ほかの候補がいいと判断しただけ」と語った。敗因については、社民党との分裂とはせず、「(国民新党の)後藤博子さんの出馬で票が流れた」とした。
一方、松本さんは社民党県連合の重野安正代表らと県内各地の支援団体などへあいさつ回りをした。
2000年以降5回の衆参両院選挙で、民主、社民両党が協力し連合大分が支援してきた「大分方式」が崩壊し、松本さんは単独での戦いを余儀なくされたが、14万287票を獲得。同県連合幹部は「(党勢の衰退という)厳しい戦況で、力を発揮してうまく獲得できたと思う」と話していた。
(2007年7月31日 読売新聞)
767
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:31:29
外山さん「最重要課題は年金改革」…無所属としての活動表明 讀賣宮崎
県庁で心境や今後の取り組みについて会見する外山さん
参院選宮崎選挙区(改選定数1)で初当選した外山さんは一夜明けた30日、県庁で記者会見し、「一票を投じた人の期待、投じなかった人の批判を受け止め、一日でも早く県民、国民のために働きたい」と抱負を語った。また、政党に入らず、無所属議員として活動することを表明した。主なやりとりは次の通り。
――勝因は
「県民の自民党に対するアレルギーが強く、自分がその受け皿になれた。加えて、自民党を支持してきた農業者や建設業などは自民党におきゅうを据えないといけないという気持ちで投じてくれた。若い柔軟な発想で古い体質を壊してほしいという期待もあったと受け止めている」
――東国原知事誕生で県民意識が変わったことも影響したか
「一人ひとりに政治を変える意識が芽生え、多大な影響があったと思う」
――政党入りしない理由は
「参院に政党政治はなじまないという考えを貫きたい。参院会派については、民主党・新緑風会も視野に入れているが、色々考えたい。保守系会派には入らない」
――最も取り組みたいことは
「最重要課題は年金制度改革。今の制度は、国民が信頼できなくなっているので、抜本的改革が必要。格差解消にも全力で取り組む。また、衆院のコピーと言われる参院のあり方も見直すべきだ」
――公示前、街頭に張ったポスターが、県選管から撤去指導を受けたが
「ボランティアが張ったものだが、誤解を与えたことは申し訳ない」
(2007年7月31日 読売新聞)
768
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 09:32:15
参院選から一夜明け「役割果たせた」加治屋さん安堵の表情 讀賣鹿児島
読売新聞を手に、激戦を振り返る加治屋さん(30日午前8時55分、鹿児島市の後援会事務所で) ▼
参院選比例選に自民党から立候補した鹿児島市出身の尾辻秀久さん(66)も4選を果たした。「当選確実」の知らせは30日午前2時30分ごろ、同市内の事務所に届いた。全国的に自民党が劣勢の中、支持者は「よかった」と胸をなで下ろしていた。
拍手で迎えられた尾辻さん自身は万歳せず、「みなさんのおかげで、悔いのない戦いができました」とあいさつ。焼酎のたるを割り、振る舞い酒で陣営スタッフや支持者らをねぎらった。
加治屋さんは30日、1時間30分の睡眠の後、午前6時ごろ起床。午前8時過ぎから、鹿児島市吉野町の後援会事務所で取材に応じた。加治屋さんは「取りあえず(自民党)公認候補しての役割は果たせたかな」と安堵(あんど)の表情を見せた。
勝因を聞かれると、「本当に勝ったと言えるのかね。2万票じゃなく、2000票差だからね」。全国的に自民党が大敗を喫しただけに、終始笑顔は少なく、民主党が参院第1党となったことで「国会運営が難しくなるのは間違いない。(民主党が)法案にすべて反対していったら、国会は滞ってしまう」と心配していた。
惜敗した皆吉さんは午前9時から、鹿児島市内の推薦団体などを回り、「自分の力不足で追い風を生かせず、済みませんでした」と頭を下げた。お盆前までに県内を一巡し、お礼回りを済ませる予定という。
選対事務局長を務めた川野和幸・連合鹿児島事務局長は、加治屋さんに3万票リードできると見込んだ鹿児島市の得票が予想以上に伸びなかったことを敗因に挙げた。元自民党県議の打越明司氏の入党や前自民党衆院議員・松下忠洋氏の支援、京セラ労組の推薦など県内各地で次々と集票の仕掛けを講じた一方、「振り返ると、鹿児島市ではそうした手を打てなかった。最後の最後で自民党が組織を引き締め、地力を出された」と肩を落としていた。
当402,541 加治屋義人 69 自 民〈谷〉現
□399,877 皆吉 稲生 57 民 主 新
42,657 山口 陽規 54 共 産 新
(選管確定、一部地域既報)
(2007年7月31日 読売新聞)
769
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 10:28:20
民主、自民各県連が参院選を総括 熊日
http://kumanichi.com/news/local/index.cfm?id=20070730200020&cid=main
参院選熊本選挙区の勝利で会見する民主党県連の幹部ら=熊本市
参院選の結果を総括する自民党県連の緊急役員会=熊本市
二十九日投開票された参院選熊本選挙区で党公認候補が当選した民主党県連は三十日、熊本市で幹部らが会見、「自民党批判票を取り込めた」と勝因を語った。一方、十八年ぶりに改選議席を失った自民党県連は同日、緊急役員会を開いた。
民主党県連の会見は同市世安町の総合選対事務所であった。熊本選挙区の選対本部長を務めた松野頼久衆院議員(熊本1区)が「郡部で自民への批判票を取り込めた」と選挙戦を振り返った上で、「参院で与野党逆転を果たし、これから党の真価が問われる」と気を引き締めた。
鎌田聡代表は「衆院の解散は近いと予想している。党の候補者が空白の熊本2、4、5区で選考を急ぎ、早急に態勢を整えたい」と語った。
一方、三選を目指した前職が落選した自民党県連は同市水前寺の県連会館で緊急役員会。終了後会見した古閑三博会長は「敗因は党への逆風だった。組織を挙げて票差を詰めたが、あと一歩努力が足りなかった」と分析した。
役員会では今参院選のため任期を延長していた県連役員の改選を八月中に実施することを確認した。(小多崇、野方信助)
770
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/07/31(火) 10:35:34
大久保氏に無党派の票 出口調査分析 長崎
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20070731/05.shtml
参院選投開票日の二十九日、長崎新聞社とNBC長崎放送は、県内の投票所四十カ所で出口調査を実施。比例代表の投票政党、日ごろの支持政党と、長崎選挙区での選択の相関関係などを探った。初当選した民主新人、大久保潔重氏が自民、公明支持層の二割以上に食い込み、自民新人の小嶺忠敏氏より圧倒的に無党派層の票を得たことなどが分かった。年金問題や閣僚の不祥事を受け、比較的保守地盤が固いとされた本県にも強い「逆風」が吹いた。
出口調査は▽長崎選挙区で投票した候補▽比例代表で投票した政党▽日ごろの支持政党▽投票の判断材料−などを質問。有権者二千六十六人から回答を得た。
大久保氏は、七十歳以上で小嶺氏にリードされたが、それ以下の世代では満遍なく支持を集めた。比例代表で民主に投票した人の84・0%、社民に投票した人の86・9%をまとめ、民主、社民の選挙協力態勢を確立。日ごろの支持政党との関係では、自民支持層の25・4%、公明支持層の21・7%に浸透し、無党派層の61・0%を取り込んだ。
一方、小嶺氏は、比例代表で自民に投票した人の85・5%、公明に投票した人の70・4%をまとめたが、無党派層からの投票は31・4%にとどまり、抜群の知名度を十分に生かせなかった。
投票の判断材料については、年金問題が54・9%でトップ。憲法改正が13・6%で、原爆投下をめぐる久間章生前防衛相の発言は6・9%にとどまった。ただ、年金問題を判断材料にした人の57・0%、久間氏の発言を判断材料にした人の68・5%が大久保氏に一票を託しており、安倍政権への批判の受け皿となった面がうかがえた。
日ごろの支持政党と、比例代表で投票した政党との関係では、自民支持層の23・9%、無党派層の53・0%が比例代表で民主に投票。追い風に乗った民主の一人勝ちを印象づけた。
771
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/02(木) 08:09:45
支持者離反揺らぐ自民・・・参院選 讀賣福岡
1日に開かれた自民党県連の緊急会議。福岡選挙区では、現職の松山政司(48)は再選を果たしたものの、党の歴史的な惨敗に、重苦しい雰囲気が漂い、幹部から「安倍首相や党本部の対応が悪かった」と批判も上がった。県連幹事長の江口吉男は会合後、こう漏らした。「党の説明不足が不満を招いた。(民主党の大量得票は)『お灸(きゅう)票』だ」
◇
公示直後から、県連会長の新宮松比古は、支持者の“異変”をはっきり感じていた。「今度は支援しない」。あいさつ回りの先々で、あからさまに言われた。別の県議は「一体、自民は何をやっているのか」と憤りをぶつけられた。「年金問題だけじゃない。閣僚の失言、政治とカネ……。長年の支持者が怒っていた」
選挙戦終盤、松山の個人演説会。応援弁士として立った県連幹部から「数々の失言は許せない」と身内批判が飛び出した。「これぐらい言わないと、流れを変えられなかった」と幹部。議席死守のため、なりふり構わぬ引き締めが図られた。
だが、離反は止まらなかった。読売新聞社と日本テレビ・同系列局が共同実施した出口調査では、自民党支持層のうち、松山に投票したのは63%にとどまり、30%もの支持者が民主党現職の岩本司(43)に流れた。
「自民党へのきついお仕置きの声が、最後まで収まらなかった」。当選しても新宮の悩みは尽きない。
◇
自民党の足元が揺らぐなか、松山は6年前より約20万票を上積みした。集票力を発揮したのは、連立政権を組む公明党だった。
公明党と松山陣営は「選挙区は松山、比例選は公明党」という選挙協力を結んだ。党県本部幹事長の森下博司は「公明に比例票を投じた人の約8割は松山さんに投票したはず」と、自民党への貢献を強調する。一方で、比例選の県内得票は、3年前の前回より5万票少ない39万票で、目標の47万票に届かなかった。
「問題は自民党にあったのに、うちはあおりを食った。信義を尽くした分、返ってきたかも疑問」と森下。与党の惨敗は県内の自公関係にも微妙なしこりを残した。
◇
民主党にトップ当選の座を奪われたとはいえ、議席確保に、自民党県連内には、一定の安堵(あんど)感が漂う。新宮は「組織を充実させれば、次期衆院選は必ず勝てる」と自信を見せる。
だが、ある県議は警鐘を鳴らす。「2番手になったことで、経済界や役所、首長への影響力は確実に低下する。よほどの覚悟で立て直さないと、同じ憂き目を見ることになる」
(おわり、文中敬称略。この連載は川浪康裕、吉田均、坂本宗之祐が担当しました)
(2007年8月2日 読売新聞)
772
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/02(木) 08:11:35
[07参院選 余震 下] 讀賣熊本
出陣式でトラクターを運転して登場した松野信夫さん(7月12日朝、甲佐町糸田で)▲
参院選が公示された7月12日朝、甲佐町糸田の緑川河川敷のグラウンドゴルフ場で行われた民主党新人・松野信夫(56)の出陣式。緑の山並みと豊かな水の流れを背に、麦わら帽子に長靴姿の松野が自らトラクターを運転して支持者の前に登場した。思わぬパフォーマンスに何台ものテレビカメラが松野の後を追った。
同町は松野の両親の出身地。「山など緑のある場所を探した。どうすれば相手陣営との違いを出し、テレビなどへの露出度を増やせるかを考えた」。選対事務局長の田尻将博は、選挙戦のスタート地点にあえて農村部を選んだ理由をこう説明した。まさに今回の選挙戦での松野陣営の戦術を象徴するシーンだった。
◇
民主党は都市型政党のイメージが強く、自民党支持層の多い農村部は最大の弱点。国政選挙ではこれまで熊本市など都市部では健闘するものの、農村部で自民党に大きく水をあけられ、苦杯をなめてきた。
農村票をどう取り込むか。あらゆる戦略はそこから組み立てられた。
党本部から選挙対策や広報担当のスタッフが陣営に送り込まれ、小沢代表も計5回熊本入りし、陣営幹部に「川上から攻めろ」「動員で集めるのではなく、自ら入り込んでいけ」とげきを飛ばした。
松野は県南の農村地帯から遊説をスタートさせ、公示前にはチラシ部隊が戸別所得補償制度など党の農業政策をPRするチラシを配って回った。
選挙戦中盤の7月21日、南阿蘇村の観光施設で約1000人(県連発表)の聴衆を前に小沢代表がマイクを握った。会場は異様な熱気に包まれ、農業政策を訴える演説は約40分に及んだ。後日、「民主党の看板を家に立てたい」と申し出る人もおり、県連幹部は「農村部でも無党派層化が進んでいる」と感じ取った。
◇
今回、民主党が県内で獲得した比例票は約34万票。初めて自民党を上回ったが、年金記録漏れ問題や政治とカネ、相次ぐ閣僚の失言による与党批判票が流れたことが大きかった面は否めない。
県内の党公認議員は現在、県議2人、市議3人、町議1人のわずか6人。頼みの綱とする労働組合も、正社員の減少や労働者の意識の変化などで県内の組織率(推定)は1975年の26・9%から2005年は14・3%にまで落ち込んでいる。
「(今回の得票は)自民党への批判票であるということを謙虚に受け止めないといけない」。当選から一夜明けた7月30日、松野事務所で開かれた党県連の記者会見で、選対本部長の同党衆院議員・松野頼久は自らに言い聞かせるように言った。県連代表の鎌田聡も「もっと地方議員を増やし、足腰を強くしなければならない。衆院の解散・総選挙もそう遠くなく、これからが踏ん張りどころ」と気を引き締めた。
過去最高の約44万票獲得に手応えをつかんだ県連は、来春の知事選で独自候補の擁立を検討する構えだ。保守王国を揺るがした今回の参院選は、波乱含みの第2ラウンドを予感させる。(文中敬称略。この連載は掃本直行、佐々木道哉が担当しました)
(2007年8月2日 読売新聞)
773
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/02(木) 08:12:52
混沌 07参院選 トップ 讀賣宮崎
<上>「自民におきゅう」無名の新人に期待次々
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/kikaku/075/1.htm
支持者がほとんど集まらず、閑散とした小斉平の事務所(29日午後8時10分)
「今まで宮崎を苦しめたのは、保守王国を築き上げた自民党だった。その反発が、私を当選させたエネルギーを生み出した」
29日午後8時過ぎ。参院選宮崎選挙区史上最年少で当選を果たした外山は、割れんばかりの拍手の中、上気した表情でこう解説してみせた。
外山陣営の戦略は、当初から▽労組など組織票の徹底▽無党派層への浸透▽保守層の切り崩し――の三つ。
労組票は、連合宮崎会長の横山節夫(53)が選対本部長として、陣頭指揮を執ってまとめた。最大の課題は、いかに、自民党を切り崩すかだった。
外山は年金と格差を争点と訴えることで、自民党支持層の不満を吸収した。「しがらみで外山を支援できなかった人、例えば、自民党を支持してきた農家や建設業者が、どっとこっちに流れた」。後援会にあたる「外山いつき応援隊」代表の吉田利正(66)が言うように、陣営には「表立っては支援できないが、自民党政治を変える候補に入れる」「ずさんな年金記録には我慢できない。今回は自民党におきゅうを据える」などと、自民党への怒りの裏返しとして、外山に期待の声が次々と寄せられた。
「無名の新人」として、出馬表明から2か月足らずで20万票近くを集めた。保守王国に風穴を開けたどころか、「保守王国が動いた」と自ら例えたように、自民支持層の離反で根元から崩れた保守王国の票を無党派の風に乗ってさらった。
外山陣営が歓喜にわき上がっていたころ、約10キロ離れた同市島之内の小斉平の事務所に集まった支持者は約20人だけ。閑散とした事務所のテレビで外山当選の速報に目を凝らしていた選対幹部は、腕組みをして黙り込み、別室に消えた。
「やはり年金かな」。報道陣に落選の理由を尋ねられた小斉平は、真っ黒に日焼けした顔で力無くつぶやいた。
小斉平と、現職だった長峯基(66)が公認を争い、同党県連が分裂した6年前の参院選では、小斉平が約19万9000票、長峯が約15万5000票。今回は小斉平約14万6000票、長峯約7万3000票と、大きく票が割れなかったことから、「一枚岩になれた」と自負する県連関係者もいる。
「私たちの責めより、中央(党本部)の責めを問うべきだ」。敗れれば「県連の解体も覚悟」と繰り返していた県連会長の坂元裕一(58)の言葉が寂しく響いた。
(敬称略)
774
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/02(木) 08:14:01
烈風 2007年参院選 トップ 讀賣宮崎
<中>「怨念よりも年金」改革迫られる自民県連
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/kikaku/075/2.htm
互いに労をねぎらう小斉平(右)と04年の参院選で落選した上杉光弘
「人生最後の戦い。相手はあくまで小斉平さんだった」
参院選から一夜明けた30日。引退を決めた長峯基(66)は、自分は当選できなかったが、もう一つの目的を果たし、さばさばとした表情を浮かべた。
6年前の参院選で、現職でありながら自民党公認を小斉平敏文(57)に奪われた「怨念(おんねん)」は、最後まで自民党を苦しめた。公示前、党本部は世論調査の結果で長峯が出遅れていることを挙げて、出馬を断念するよう働きかけたが、長峯は、きっぱり断ったという。
ある県連幹部は、「長峯の支持者は、自分の票が(当選には結びつかない)死票になっても構わないと思っている。『小斉平憎し』だから」と苦笑した。今回、小斉平と長峯の票を合わせれば約22万票で、計算上では外山(約19万7000票)を上回る。
だが、6年前の参院選の小斉平と長峯の票(それぞれ約20万票、約15万5000票)ほど、今回の2人の票(小斉平約14万6000票、長峯約7万3000票)が大きく割れなかった結果から、「県連は一枚岩になれた」と評価する県連や陣営幹部もいる。
今回の敗因はむしろ、自民党を襲った年金という逆風だったという声が圧倒的だ。
「年金記録漏れ問題が、あんな騒ぎになるなんて思わんかった」。小斉平の選対副本部長を務めた県議の星原透(60)は振り返った。
自民党本部が行った県内有権者に対する世論調査で、小斉平は毎回、外山に数ポイント差でリードされていた。
「自民党には、逆風どころか台風が吹き荒れている」。選挙序盤から追う立場だった小斉平は決起大会や集会のあいさつで、こう繰り返した。
選挙中盤、小泉前首相が駆けつけた7月23日に宮崎市内で開かれた総決起大会。立ち見が出るほど盛り上がったように見えたが、集まった支持者たちは冷めていた。「年金問題の言い訳ばかりで嫌になる」。農協職員(54)はため息をついた。
小斉平は今回、保守層が多い郡部で苦戦した。6年前の参院選では、小斉平は35町村中、22町村で最多得票し、民主党、社民党、連合宮崎などが推薦した次点の東治男(62)の2町をはるかに上回った。ところが、今回は21町村(合併で町村数は減少)のうち10町で外山に敗れた。
「自民党の牙城(がじょう)だった農村部でも『小斉平さんには悪いけど、自民党には入れない』と言われた。農家も専業農家が減るなど構造改革が進み、自民支持層を壊している」。党県連会長の坂元裕一(58)は頭を抱える。
坂元は続ける。「各支持団体が(組織選挙は)『もうしない』と言い始めている。大衆政党に脱皮しないといけないのだが……」。支持者が離れ、内部にもしこりが残る自民党県連は今、改革を迫られている。
(敬称略)
775
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/02(木) 08:15:03
烈風 2007年参院選 トップ 讀賣宮崎
<下>民主衆院選に“宿題”…全選挙区で候補者不在
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/kikaku/075/3.htm
外山(中央)を挟み、非自民の結束をアピールする民主党県連代表の井上(左)、社民党県連合代表の鳥飼謙二(右)ら
民主党県連副代表を辞して参院選にくら替えした外山斎(31)が、自民党現職の小斉平敏文(57)に圧勝して当選を決めた7月29日夜。労働福祉会館(宮崎市)で勝利に沸く陣営の中で、民主党県連代表・井上紀代子(60)は、ひときわ感慨深げな表情を浮かべた。「保守の『分裂票』など当てにせず、一から無党派層を掘り起こした」。同党県連や社民党県連合、連合宮崎など非自民勢力でつくる「CNP会議」が初めて自力で自民党現職を倒した記念すべき日だった。
2004年の前回参院選でも、CNPが支援した無所属の松下新平(40)が自民党現職だった上杉光弘(65)を破った。だが、この時は自民党内の「反上杉」勢力が水面下で松下を支援したからこそ実現した結果だった。
今回、事情は違った。自民党が、かつてない危機感から“挙党態勢”で臨み、自民党の“離反者”は期待できなかった。年金記録漏れ問題などで野党へ強烈な追い風が吹いたとはいえ、非自民勢力が、着実に結束を強めていることを印象付けた。
それでも、非自民の中核である民主党に不安材料は多い。
参院選で連勝はしたものの、政権交代に直結する衆院選では、宮崎1区で米沢隆(67)(05年に政界引退)が比例選で復活当選しただけで、県内3小選挙区では結党以来、連敗続き。次の衆院選で3区の公認だったはずの外山が参院議員に転身したことで、全選挙区の候補者が不在となった。
候補一本化ができず、分裂を繰り返した自民党県連の歴史に対し、民主党県連は自前候補の擁立に悩み続けてきた。県議、市町村議員の数が乏しく、人材を発掘するネットワークが不十分だからだ。自民党県連幹部から「民主党に弾がないのは変わらない」と言われる組織の脆弱(ぜいじゃく)さは克服できていない。
今回も、候補者選定は難航した。「手を挙げる人はいるが、勝てるかどうか見極めないと」と言い続けた井上に、周囲から「井上さんの胸に秘められたままだ」と不満がくすぶった。
5月23日。外山が出馬の相談をした相手は、民主党県連幹部ではなく、連合宮崎事務局長(現会長)の横山節夫(53)だった。2人の極秘会談で、外山出馬のレールが敷かれた。
7月1日の県連大会では、こんなちぐはぐな場面もあった。井上が「(参院選候補として)外山さんの名前を聞いた時はびっくりした」とあいさつすると、横山は「外山さんの相談がなければ、候補が発掘できたかは疑問」と返した。
ある民主党県連幹部は「今回は、自民への逆風のおかげ。地域の密着度が高い衆院選に向け、もっと足腰を強くしないと」と上滑りを警戒する。
民主党県連と社民党県連合はこれまで、参院選では協力しても、衆院選では独自の戦いを繰り広げてきた。「政権交代」選挙には、自前候補の当選が不可欠だ。民主党県連は「勝てる公認候補を擁立する」という大きな宿題を背負っている。(敬称略)
776
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 15:31:51
保利氏衆院選へ危機感…自民党参院選ショック 讀賣佐賀
総括責任者として川上さんの敗北をわびる保利衆院議員
参院選の結果が出た7月29日夜。佐賀市にある自民党新人・川上義幸さん(52)の事務所は沈痛な雰囲気に包まれた。
選挙の総括責任者を務めた衆院議員の保利耕輔さん(72)(佐賀3区)は「指揮、監督が足りなかったことについて、おわび申し上げます」と、頭を下げた。初めて目の当たりにする保利さんの謝罪。駆け付けた党唐津支部長の熊本大成・唐津市議長は、責任を痛感した。
やがて、市町別の開票結果も判明。保利さんの地元・唐津市でも民主党新人・川崎稔さん(46)の得票が、川上さんを813票上回ったことを知り、熊本さんは二重のショックを受けた。
年金問題や閣僚の失言、商工共済問題で陣内孝雄参院議員(当時)の責任を認める判決が下るなど、自民党に対する風当たりは感じていた。だが、「唐津で負けるなんて。これほどの逆風は意識できなかった……」。
■
保利さんには、唐津での“不敗神話”がある。郵政民営化に反対し、危機的状況に追い込まれた2005年の衆院選は自民党を離党して、佐賀3区(唐津市、伊万里市など)に立った。だが得票率は50%を超え、党公認で立候補した広津素子さん(54)(比例で復活当選)を圧倒し、10連勝を達成した。
復党した保利さんは、参院選投票日の1か月前に、総括責任者に任命された。
「3区、とくに唐津市で負けるわけにはいかない」と、陣営は背水の陣を敷いた。保利さんは選挙カーに乗って市内で遊説。保守系市議らは企業の朝礼であいさつに立ち、街頭でビラを配布した。
7月23日、安倍首相の佐賀市入りが急きょ決まった。だが、首相の隣に川上さんの姿はなかった。保利さんが、党本部と交渉し、川上さんを予定通り、唐津市一帯で遊説させるためだった。
□
敗因について、自民党鎮西支部長の宮崎卓・唐津市副議長は「市町村合併で日常的に政治活動をしていた町村議員が減ったことも、結果に影響した」とみている。地方議員の減少で、地域と党とのつながりが薄くなったことも感じた。
一方で、保利さんの“刺客”だった広津さんに、集会への招待状を出さない団体もあるなど、前回衆院選のしこりを指摘する声もある。
保利さんは「唐津での負けは、次の衆院選に向けても反省すべき点がたくさんあることがわかった。(民主に)食い込まれた危機感もある」と、唐津で初めての敗北に警戒感を強める。
参院選を終えた衆院佐賀3区の自民党関係者は、吹き荒れた逆風の行方を不安を募らせながら見守っている。
(2007年8月3日 読売新聞)
777
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 15:33:35
激震 07参院選ながさき トップ
<上>誤算 讀賣長崎
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagasaki/kikaku/043/1.htm
募らぬ危機感、知名度にあぐら
谷川会長の進退問題について協議するため集まった自民党県連の三役たち
投開票から一夜明けた30日正午すぎ。長崎市の自民党県連で幹事長室にこもっていた末吉光徳の元へ、総務会長の野本三雄、政調会長の馬込彰がそろって顔を見せた。視線を合わせると、浮かない顔でため息を漏らし、どっかりとソファに腰を沈めた。
結党以来初めて、県内の参院議席をすべて失った自民党。担ぎ出した元県立国見高サッカー部総監督・小嶺忠敏には政治経験が全くなかっただけに、県連主導の「党営選挙」に失敗すれば、責任問題に発展するのは確実だった。緊急招集された三役会議の議題は、党県連会長の谷川弥一が前夜に提出した辞表の取り扱いだった。
敗戦の兆しは、早くから見え始めていた。
「政治とカネ」を巡る問題を巡り、前農相の松岡利勝が自殺したのは5月末。党県議の松田正民はそのころ、自民党の金城湯池とも言われた県北部で、一つの“異変”に気付いた。
熱心な党の支持者の自宅前に、民主党のポスターが堂々と張り出されている。「何かあったんですか」「愛想が尽きた。おきゅうを据える」。翻意の説得は実らなかった。
自民党は6月の県連定期大会を前哨戦の総決起集会と位置付けた。しかし、党の国会議員や県議、市議らの危機感は募らず、小嶺の知名度にあぐらをかいたままだった。4月の県議選の候補者擁立を巡る摩擦も、党内を白けさせていた。
そして、公示を控えた6月末、小嶺の立候補を推した前防衛相の久間章生が原爆投下を「しょうがない」と発言。参院選への影響を理由に大臣を辞めた。
長崎市選出の党県議・佐藤了はあきれ返った。高齢層に強い自民党の支持者には、被爆者も多いと言われる。佐藤も被爆者だ。「あの閃光(せんこう)を思い出せば、自民党議員の自分でさえ、考えるところがあった。県民にとっては、なおさらだ」
県連三役は、谷川の辞表の取り扱いを決めあぐね、県選出の国会議員にげたを預けた。6月の大会以降、三役会議はこれが初めてだった。「せめて選挙中ぐらいは3人で集まって、対策を練るべきだったかもしれない」。末吉はうなだれた。
小嶺にとって、生まれて初めての選挙戦は、思わぬ誤算が続いた。戦いを終えた28日夜、事務所に帰った小嶺はこうぼやいた。
「『自民党じゃなかったら』とよく言われたよ。小嶺党でも県民党でも、そっちの方が良かったかな」
直前まで事務所にいた県議や市議らは、いつの間にか姿を消していた。(敬称略)
778
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 15:35:05
激震 07参院選ながさき トップ
<中>策略 讀賣長崎
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagasaki/kikaku/043/2.htm
組織戦と巧みな駆け引き
当選から一夜明け、運動員と握手を交わす大久保さん(7月30日)
「早く持ってこんかッ」
公示まで1週間を切った7月上旬。雨交じりの強い風が吹き付ける中、民主党新人の前県議・大久保潔重(41)は、長崎市のJR長崎駅にほど近い交差点に立った。
運動員が慌てて差し出したミカン箱をひったくると、上に飛び乗り、国道側に手を振り始めた。その態度に怒った運動員が、持っていた名刺の束を地面に投げ付けた。風に飛ばされた名刺が、塗れた歩道にパラパラと散らばった。
大久保は、焦っていた。
年金記録漏れ問題に加え、相次ぐ閣僚の不祥事。直前には、前防衛相の久間章生が原爆投下を「しょうがない」と発言し、大臣を辞任したばかりだった。
それでも、自民党新人の元県立国見高サッカー部総監督・小嶺忠敏(62)が誇る知名度は、大久保にとって脅威だった。「風は感じる。だが、手応えは感じない」。戦況を測りかねていた。
前後して、陣営を刺激する出来事があった。
長崎市であった小嶺の総決起大会に知事の金子原二郎が出席。過去の選挙で表向き「中立」を保ってきた金子が、今回は小嶺支持を鮮明に打ち出した。「県政運営には政権与党とのパイプが欠かせない」という判断だった。
大久保側は反発した。民主党県連や、民主・社民系の県議会会派などが、金子に対し立て続けに抗議。陣営の選対本部長でもあった連合長崎会長の高石哲夫は、2006年の知事選で金子に出した推薦の取り消しをちらつかせ、小嶺からの“撤退”を迫った。組織の力と、過去の選挙のしがらみを武器に、政治家の動きを封じようという巧みな策略だった。
金子がひるまないと悟ると、高石は佐世保市に向かった。
接触したのは、前市長の光武顕。4月の市長選で、後継候補として元助役を擁立したが、自民党県議だった朝長則男に敗れた。
その朝長が今回、金子と共に小嶺の支援に回った。連合長崎は市長選で元助役を推薦。見返りの協力を求める高石に、光武は「信義則は破らない」と答えた。
長崎市では、陣営の屋台骨となる三菱重工労組長崎造船支部が、終盤の追い込みをかけていた。
投票は7月29日。国会の会期延長で、当初の予定より1週間ずれ込んだ。長崎造船所は26日から夏休みになっていた。「期日前には行ったか」「当日は必ず行けるのか」――。組合員の名簿は一人ひとりチェックされた。
29日夜、長崎市の大久保の事務所に、万歳の声が何度も響いた。
「勝利のポイントはいっぱいあるが、組織のみんなが頑張ってくれた。自民党も組織戦だろうが、それはこちらも同じだよ」。興奮の余韻が残る中、高石はこう振り返った。(文中敬称略)
779
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 15:36:37
激震 07参院選ながさき トップ
<下>波紋 讀賣長崎
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagasaki/kikaku/043/3.htm
当選証書の受け渡し式で、金子知事(左)と握手を交わす大久保さん
1日午後、県庁3階の特別応接室。民主党新人の前県議・大久保潔重(41)に、参院選長崎選挙区の当選証書が手渡された。
「この当選は県民の厚い信任、期待の表れ。県民、国民の代表者として力を尽くしてほしい」
県選管委員長の村木文郎が激励の言葉を述べると、同席した党県議らが、大きな拍手を送った。
民主党は今回、現職の元文相・西岡武夫も比例選で当選。県選出の国会議員数は、これまでの「自民5、民主4」から、「民主5、自民4」に逆転、両党の勢力図は塗り替えられた。
党勢の立て直しを迫られた自民党。衆院議員の谷川弥一は「大久保はもちろんだが、西岡の当選は厄介な問題だ。比例選で県内の8万3000票を抑えたということは、選挙区でもそれだけ、自民支持層を奪われたと見ていいだろう」と頭を抱える。
他の政党もまた、厳しい審判を下された。
選挙区で自民党新人の元県立国見高サッカー部総監督・小嶺忠敏(62)を推薦する一方、比例選に力を入れた公明党。得票は約9万6000票にとどまり、2004年の前回を約1万4000票も割り込んだ。
民主党の“一人勝ち”に埋没したのは、野党勢も同じだった。共産、社民両党にとって、加速する2大政党化に歯止めをかけることはできなかった。
波紋は、政党間の勢力争いにとどまらない可能性もある。
九州新幹線長崎(西九州)ルート建設による経済活性化を訴えた小嶺。建設推進運動の先頭に立ってきた知事の金子原二郎が全面支援したが、敗北に終わった。
佐賀選挙区では、建設に反対する並行在来線沿線自治体の説得に当たった自民党新人の元副知事・川上義幸が落選。与党整備新幹線建設促進プロジェクトチームで座長を務めた前防衛相の久間章生も、原爆投下を巡る発言問題で求心力を失った。
「新幹線は参院選の争点ではなかった。予算を決めるのは政権与党。解散しない限り、その権限は現政権にある」と語る金子。だが、ある自民党県議の目測は違う。「新幹線計画は苦境に立たされた。それだけに限らない。知事にとって、これからの県政運営は決して楽じゃないはずだ」
新幹線建設の必要性は認めつつも、着工に向けた手続きの進め方には疑問を呈する大久保。「おめでとうございます」「ありがとうございます」――。選挙戦でぶつかり合った金子と大久保は、当選証書の受け渡し式で短く言葉を交わし、互いに硬い表情で手を握り合った。
しかし、金子が去った後、大久保は言い切った。
「おかしな事があれば、徹底的にやる。県政にも国政にも、緊張感ある議論が必要だ」(文中敬称略)
(この連載は緒方慎二郎が担当しました)
780
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 20:09:19
自民支持の3割、川崎氏に/参院選出口調査
2007年08月01日 朝日佐賀
http://mytown.asahi.com/saga/news.php?k_id=42000000708010002
民主党の川崎稔氏(46)が無党派層の支持を取り付け、自民支持層を約3割も切り崩した――。参院選佐賀選挙区で朝日新聞社が29日に県内60カ所で実施した出口調査の結果(有効回答2782人)から、そんな「勝敗の構図」が見えてきた。安倍政権に強い逆風が吹きつける中、長年保守王国を支えてきた自民党支持層の一部が離反した様子が、データからも浮かび上がった。
「自民党でなければ、表だって政治活動ができないと言われるようなこの佐賀で、いろんな立場の人が支持を寄せてくれた」。当選の報に沸き返る佐賀市の事務所で29日、川崎氏は興奮気味に語った。
各政党支持層がだれに投票したか、出口調査の結果をみると、幅広い層が川崎氏を選んだことが分かる。
民主党支持層の約9割を固め、県連合レベルで支持に回った社民党支持層の8割もまとめた。さらには、回答者の4割を占める自民支持層のうち3割を切り崩し、自民候補を推薦した公明支持層の2割も引き寄せた。
川崎氏は、県内23市町のうち17市町で得票数がトップだった。特に、唐津市や伊万里市など、従来は自民党の強固な地盤とされた地域で優勢に立ったことが特徴的だ。出口調査と考え合わせれば、県内で広範に自民支持層の離反が進んだといえそうだ。
回答者の約2割を占めた無党派層でも、川崎氏が約7割と、他候補を圧倒した。01年の参院選で民主候補は、無党派の3割強だったが、前回の04年は約6割。無党派層での着実な浸透ぶりが勝利を後押しした。
神埼市の自営業男性(55)は、小泉政権の時は「小泉首相に武士道のようなもの」を感じて、自民党を支持したが、今回は民主党に一票を投じた。「安倍首相は、事務所費問題の対応も、『美しい国』の意味も、何をしたいのかが分からない。ポリシーが見えてこない」
今回の参院選で「消えた年金記録」の問題は、大きな争点の一つとなった。出口調査では、「年金問題が投票に影響を与えたか」との問いに、約半数が「影響した」と答えた。その3分の2が選んだのは川崎氏だった。5月末から「消えた年金、探します」と訴え続けたことが、有権者の支持を広げたようだ。
ずっと自民支持だったという鳥栖市の主婦(64)も「年金のことを考え、今回は川崎さんにした」と明かす。公示日の直前、自分の年金に「空白期間」があったことが判明。「『与党に勝たせたら年金問題は幕引きされる』という民主の街頭演説が頭に残っていた。今回は特別です」
781
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 20:11:06
磯崎氏、逆風跳ね返す
2007年07月30日 朝日大分
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000707300006
参院選は29日、投開票され、大分選挙区(改選数1)では、元総務官僚として地方自治に精通し、「即戦力」であることを強調した自民新顔の礒崎陽輔氏(49)が、公明の支援も受け、安倍政権への逆風も跳ね返して初当選した。野党系の4候補は、民主と社民が共闘する「大分方式」が崩れ、国民新や共産も参戦して入り乱れた「野党分裂」が最後まで影響して、「共倒れ」に終わった。自民は失っていた参院の2議席のうち一つを奪還した。当日有権者数は99万5038人、投票率は63・04%だった。
礒崎氏が午後10時45分ごろ、支持者が集まる大分市田室町のホテルに現れると、会場は拍手と歓声に包まれた。
礒崎氏はまず衛藤征士郎・自民県連会長や竹中万寿夫・公明県本部代表らと握手を交わした後、日焼けした顔に満面の笑みを浮かべながら、支持者らと万歳三唱した。
この後、厳しい戦いを振り返り、「強い逆風だったが、県民の生活のための政策を実行できるのは与党だ、という訴えが届いた」と語った。
礒崎氏は昨年7月、自民県連の公募で立候補予定者に選ばれ、5候補の中で一番早く名乗りを上げた。自民県議らと地域や団体を何度も回り、24年間の官僚経験をもとに、地方の景気回復や行財政の健全化を訴えた。
民主、社民、連合大分の3者が選挙協力する「大分方式」が崩れたことは、礒崎氏に有利に働いた。陣営幹部は「構図だけを見れば、本来なら座っていても勝てるはずだった」と打ち明けた。
だが実際には陣営に余裕は無かった。安倍政権への強い逆風は、「地方ではどうすることも出来ない」(陣営幹部)。さらに、無党派層への浸透不足は顕著だった。大分市出身の衛藤晟一氏の比例区出馬に端を発する自公協力の遅れも心配された。
自民県連は無党派層対策として、若手県議らが、官僚出身の硬いイメージを変えようと、キャッチフレーズづくりや服装などを指導。公示前後には、安倍首相や麻生太郎外相ら党の有力者、佐藤ゆかり氏ら「小泉チルドレン」も応援に駆けつけた。
公明の推薦決定後は、同党県議が個人演説会や街頭演説に参加し、同党支持層にも着実に浸透して混戦を制した。
782
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 20:13:39
私個人の力不足/矢野氏
2007年07月30日 朝日大分
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000707300005
矢野氏の落選が伝えられると、約200人の支持者らが詰めかけた大分市府内町のホテルの会場は静まりかえった。「ひとえに、私個人の力不足。知名度があるという、うぬぼれがあったのかもしれない」。矢野氏はそう話し、支持者らの前で深々と頭を下げた。
民主、社民、連合大分の3者が共闘する「大分方式」が崩れた今回の選挙。矢野氏を支えたのは、民主支持の民間労組に加え、陣営の呼びかけで集まったボランティアたちだった。
得意の落語を生かした軽妙な語り口で地方の魅力を語る観光大使の経験を生かし、各地で集会を重ねて、「矢野ファン」を増やした。だが、社民支持労組を抱える連合大分は一枚岩の支援ができず、連合の支援を受ける一部の民主系県議が積極的な活動を控えるなど、組織の動きは鈍かった。
選挙戦中盤からは、全国的な追い風に乗る民主党色を前面に打ち出し、「政権交代につなげる選挙」と与党の礒崎氏を追い上げたが、野党分裂が最後まで尾を引き、与党の厚い壁を破れなかった。
今後の政治が心配/松本氏
2007年07月30日
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000707300004
松本氏は開票結果の大勢が判明した午後11時前、大分市中央町4丁目の県労働福祉会館「ソレイユ」の7階ホールに姿を見せた。支持者らの前で「私の訴える力が不足していた。大分市内で動き回る時間が、ほかの地域の半分以下だったのが響いた」と自ら敗因を分析したうえで、「今後の政治がどうなるのかが、一番心配だ」と悔しさをにじませた。陣営幹部や社民党の名誉党首の村山富市元首相ら支持者と握手した後、足早に会場を後にした。
松本氏は約30年間、地域医療に取り組む中で感じた医師偏在や、医療保険制度の問題点を正そうと、「いのちが一番」をキーワードに掲げて2月に立候補を表明した。
選挙戦では、年金や教育問題に加え、護憲の立場も強調。官公労などの社民支持労組に加え、地域医療の課題を抱える各地の保守層にも食い込みを図った。
さらに、今も党派を超えて人気の高い村山元首相が全面支援したほか、公示後には、福島瑞穂党首や辻元清美衆院議員も2回ずつ大分入りするなど、「社民の牙城(が・じょう)」を死守しようと懸命の選挙戦を展開したが、「民社共闘」が崩壊した影響が大きかった。
783
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 20:14:31
民主の戦略、誤算続き/参院選を振り返って
2007年07月31日 朝日大分
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000707310002
参院選の投開票日から一夜明けた30日。佐伯市の矢野大和氏の後援会事務所で、吉良州司・民主県連代表は集まった約30人の支持者を前に頭を下げ、こう言って唇をかんだ。「痛恨の敗戦でした」――。
吉良氏は今回、民主、社民、連合大分が共闘する「大分方式」をあえて白紙にして、保守票や広範な無党派層の取り込みを狙った。が、結果は裏目に出る。自民に逆風が吹き、全国で自民の候補が軒並み敗れ、民主が躍進するなかで、矢野氏は自民の礒崎陽輔氏に3万票差をつけられて敗北した。
しかも、吉良氏が選挙協力を拒否した社民推薦の松本文六氏の得票と矢野氏の得票を合わせると、礒崎氏を10万票以上も上回る。松本氏の陣営関係者らはため息交じりにこう言った。「野党が共倒れに終わり、自民が漁夫の利を得た」
■ ■
吉良氏が主導した矢野氏の選挙戦略は、誤算続きだった。
当初は党派色を薄め、矢野氏個人の人柄や「地方の代弁者」というイメージを打ち出し、民主支持層以外にも支持を広げるもくろみだった。礒崎氏が官僚出身であることを逆手に取り、「霞が関対地方」の戦いを演出する狙いがあった。
ところが、口演を聞いたファンをボランティアとして引き込む戦略は、全県的な広がりを持つことはできなかった。年金問題の浮上や閣僚の相次ぐ不祥事、失言で民主党に追い風が吹き始めると、陣営は戦略を転換。選挙ポスターに党のステッカーを張り、選挙カーは「民主の矢野」を連呼したが、すでに時間が足りなかった。
■ ■
二大政党の一極として政権交代を目指す民主にとっては、政権交代の期待層の受け皿になる必要がある。高齢で、学生運動の経験もあり左派色の強い松本氏では、保守層や無党派層は取り込めないと、吉良氏はみた。
だが、「勝てる候補者ではない」と吉良氏が切って捨てた松本氏は、健闘した。社民が今回、比例区で獲得した票は6万8千票。だが、松本氏の得票は、その倍以上の約14万票で、半分以上は社民支持層以外からの得票だったことになる。
朝日新聞の出口調査結果によると、松本氏は社民支持層の8割を固めた上で、無党派の3割近く、民主支持層の2割余りに食い込んだ。一方で、民主の比例区の得票は19万7千票で、矢野氏の得票は約17万票。矢野氏は無党派層の支持は約3分の1と最も多かったが、民主支持層の5割強しか固められなかったとする調査結果とも符合する。
■ ■
「大分方式」で両党の橋渡し役を務めてきた連合大分の嶋崎龍生会長は29日夜、矢野氏の集会にも松本氏の集会にも顔を出さなかった。嶋崎会長は、自主投票という苦渋の決断をせざるを得なかった今回の選挙戦を悔やんだ。そして最も残念に思ったのは、3分の2の票が与党に不信任を表明したにもかかわらず、「死票」になってしまったことだった。
◇
自民の歴史的大敗で終わった参院選だが、大分選挙区では苦戦も予想された自民新顔が競り勝った。激戦を振り返りながら、どんな風が吹いたのかを検証する。
784
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 20:14:59
無党派層の票、野党争奪/本社出口調査
2007年07月31日 朝日大分
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000707310001
分裂した野党が無党派層の票を奪い合い、漁夫の利で自民党が議席を獲得――。29日に投開票された参院選大分選挙区で、朝日新聞社が投票を済ませた有権者を対象に出口調査をしたところ、そんな様子が浮き彫りになった。回答者全体の5割が「安倍首相に代わってほしい」と答えるなど自民党は厳しい評価を受けた。しかし、社民・民主の選挙協力が崩れ、野党系候補が乱立したことが無党派層の投票先の分散を招き、野党側の「共倒れ」につながったようだ。
出口調査は県内60カ所の投票所で実施し、3221人から、有効回答を得た。
大分選挙区の投票者の支持政党は、自民党が37%とトップで、民主党が20%、社民党が10%と続く。「支持政党なし」「わからない」とした無党派層は18%だった。
選挙結果を大きく左右するとされる無党派層の今回の投票行動を分析すると、67%が「安倍首相に交代してほしい」と回答。比例区では46%が民主党に投票し、19%の自民党を大きく引き離した。
無党派層の過去6年間の参院選での動向をみると、「小泉旋風」が吹いた01年の参院選では無党派層の29%が自民の候補に投票したものの、04年参院選では18%、今回は12%と減少傾向が続いている=グラフ。
自民党県連は、この無党派層対策として、「小泉チルドレン」と呼ばれる著名な国会議員を応援に招いたり、好感度を上げるため、広告会社のスタッフらの指南で礒崎陽輔氏の服装や話し方などにも気を配ったが、無党派層には浸透できなかった。
一方、01年は社民、04年は民主の候補を擁立した野党は、それぞれ53%、73%の支持を受けたが、今回は社民・民主の共闘が崩れたうえ、国民新、共産も参戦して野党系候補が4人も立候補したことが、結果的に無党派層の投票先を分散させた。
その結果、比例区では高い支持を得た民主党だが、矢野大和氏に投票した無党派層は35%にのぼったものの、同時に27%が松本文六氏に、17%が後藤博子氏に投票。矢野氏は政権批判票を松本、後藤両氏と分け合う形となり、12%の礒崎氏に競り勝つことができなかった。
785
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 21:04:56
命の訴え、党派超えた/参院選を振り返って
2007年08月01日 朝日大分
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000708010004
「改革って何なんか。弱者をいじめることか」。松本文六氏の陣営で日田地区の後援会長を務めた岩里正生医師は、集会に参加した中年男性が帰り際に言った言葉が忘れられない。「小泉政権以降、与党が進める医療費の負担増や福祉予算の縮小にあえぐ庶民の窮状が、この一言に込められている」。岩里医師はそう感じた。
日田市で聖陵岩里病院を開業して21年。選挙運動に携わったことはなかったが、発展途上国への医療支援を通して知り合った松本氏の出馬を知り、支援を買って出た。地域の有力者の支援を取り付けようと、企業や団体を回ったところ、好意的な反応が返ってきたことに逆に驚いた。これまで自民支持だった人たちがこう言った。「今回は松本さんでいい」
日田商工会議所の小埜澄夫会頭も、松本氏を支援した一人。市内にはリハビリの専門病院がなく、商工会議所は2年前から、市内の病院でのリハビリ病床設置を探ってきた。2月に開いたシンポジウムで講師に招いたのが松本氏だった。
「地域医療を大切にする考えに共感した」と語る小埜会頭は「自分は自民党員だが、地方を切り捨てる今の政権には疑問を感じる」。小埜会頭が疑問に思うのは医療だけではない。日田地区の有効求人倍率(5月現在)は県平均の0・98を大きく下回る0・74で、県内最低だ。安倍首相の「景気は悪くない」との主張を聞くたびに、「鼻白む思いをしてきた」。
大分市の内科医、松山家久さんは2年前、19床あった病棟を閉じた。長期入院の診療報酬が削られ、採算が合わなくなったからだ。
今回の選挙では、仲間数人と、県内の医師や歯科医師ら約1200人に、松本氏支持を呼びかける手紙を送った。「『聖域なき改革』で医療費が削られた。患者や医師を無視した今の政治を変えよう、と呼びかけたら理解してくれる先生が多かった」
■ ■
自民、民主、社民の3党が参院選で激突したのは、98年の選挙以来だった。当時、社民新顔の得票は約13万7千票の3位で、得票率は21・76%だった。一方、松本氏は約14万票の3位で得票率は22・95%。数字だけを比べると、「微増」ともとれる。
しかし、この9年間に社民の党勢は大きく後退している。98年参院選で県内の比例区の得票は約11万1千票だったが、今回は約6万8千票まで落ち込んだ。
足元の組織も盤石ではない。官公労が中心の旧総評系労組でつくる県平和運動センターが一体となって選挙運動を展開してきたが、公示直前の6月下旬、主要単組の大分市職労が、傘下の市平和運動センターからの脱退を表明した。今や選挙運動に参加しない組合員も増えている。かつて村山富市元首相らを支えた集票力も衰えをみせる。
■ ■
足元の組織が揺らぎ、基礎票が大きく落ち込む中で、わずかとはいえ松本氏が98年より得票を伸ばしたのは、無党派層に加え、民主や自民支持層の一部も投票したからだ。朝日新聞の出口調査でも、無党派層の27%、民主支持層の23%、自民支持層の11%が松本氏に投票したと回答している。
松本氏が理事長を務める特定医療法人の職員も、ボランティアとして選挙を支えた。榎本祥文事務部長は選挙戦を振り返ってこう言う。「民主が擁立した矢野大和氏の笑いを交えた口演よりも、きまじめに医療や福祉の充実を訴えた松本の主張が、負担増に怒る有権者の心をつかんでいた」
786
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 21:06:35
31歳外山氏,初当選
2007年07月30日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000707300001
「当確」の報を聞き、支援者から贈られた花束を手に妻の千草さん(右)と喜ぶ外山氏=29日午後8時24分、宮崎市別府町で
全国的な自民党への逆風は、「保守王国」という宮崎の看板も吹き飛ばした。29日投開票された参院選宮崎選挙区(改選数1)は、連合など非自民勢力が統一候補として擁立した無所属新顔の外山斎氏(31)=民主、社民、国民新推薦=が、自民前職の小斉平敏文(57)、無所属元職の長峯基(66)、無所属新顔の東治男(62)ら5氏を破り、初当選した。外山氏は野党に対する追い風に乗り、自民支持層を固め切れなかった小斉平氏を下した。長峯、東の両氏は支持の広がりを欠いた。04年参院選宮崎選挙区では、無所属新顔で立候補した松下新平氏が自民現職だった上杉光弘氏らを破って当選。自民の連敗で、県選出の参院議員は2人とも非自民勢力となった。
初当選を決めた外山氏が29日夜、宮崎市別府町の県労働福祉会館に現れると、待っていた支援者ら約200人は拍手と歓声で迎えた。あいさつした外山氏は「保守王国と言われた宮崎を苦しめていたのは自民党だった。自民党へのアレルギーや反発が、この結果をもたらした」と勝因について語った。
民主党県連副代表だった外山氏が、離党し、連合宮崎が主導する非自民勢力の統一候補に擁立されたのは、6月初旬。選挙まで2カ月を切る中、次期衆院選の党公認候補の座をなげうった形での転身だった。
外山氏陣営は、立候補の遅れを取り戻すため、選対本部長に連合宮崎の横山節夫会長を据えるなど、非自民勢力の結束強化を図った。連合傘下の労組が中心となり県内各地で決起集会を開催し、足場固めを急いだ。
「年金」や「都市と地方との格差問題」などを争点に掲げ、「このままでは、子や孫の世代には取り返しのつかないことになってしまう」と安倍政権を批判。「良識ある判断で、宮崎から日本を変えよう」と訴えた。
31歳は、6人の候補者の中で最年少。選挙中は集会や選挙カーでの街宣に妻の千草さん(26)を連れ添った。順番にマイクを握る若々しいおしどり夫婦姿は、有権者に好印象を広げたようだ。県北、県央地域で特に低かった知名度も、無党派層を中心に急速に浸透していった。
離党し、無所属で立候補した外山氏の手法に対し、古巣の民主党県連幹部の間には当初不満の声もあったが、「年金問題など追い風が強まる中、沈静化していった」(党県連幹部)という。
787
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 21:07:07
初当選から一夜 外山氏会見
2007年07月31日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000707310002
参院選宮崎選挙区で初当選した外山氏は30日、県庁記者室で会見し、「政党に属していないという理由で投票してくれた有権者もいるはず。その思いを裏切りたくない」と述べ、今後も政党には属さず、無所属のまま野党系の会派に入って活動する意向を示した。
初当選から一夜明けての心境を「夢じゃないかと思った。新聞などを見て、じわりと実感がわいてきた」と語った。また次点の小斉平氏との票差が5万票だったことは「予想以上」としながらも、「勝てるという感触はあった。追い風が強く、消去法で自分が残った。若さが魅力となり、受け皿になれた」と勝因を分析。東国原英夫知事にも触れ、「県民一人一人に政治を動かせるという意識を芽生えさせた。参院選にも多大な影響を与えた」と振り返った。
一方、県内の投票率が前回04年参院選よりも下がったことについては、「政治への不信が高まる中、魅力的な候補がいなかったということ。候補者の一人として残念だ」と話した。
788
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/03(金) 21:08:10
5万票の大差 自民衝撃
2007年07月31日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000707310003
小斉平氏(右)は落選をわびた後、自民県連幹部や支持者にあいさつして回った=29日夜、宮崎市島之内の事務所で
自民党が04年参院選に続き、2連敗を喫した今回の参院選宮崎選挙区。自民前職の小斉平敏文氏(57)は、民主などが推す無所属新顔の外山斎氏(31)に約5万票の大差をつけられた。年金問題を巡る自民への逆風があったとはいえ、自民の金城湯池とされる郡部の一部でさえ外山氏に得票率で敗れ、従来の支持基盤が弱体化している実情をさらす結果となった。
県北の郡部で自民党地域支部長を務める男性は29日、投票所で衝撃を受けた。自民支持者だった70代の知人の女性が「とやま」と書いて、一票を投じたと知ったからだ。
郡部はもともと自民の強固な支持基盤だ。
01年参院選では、全35町村(当時)のうち33町村の得票率1位を自民公認だった小斉平氏と元自民の長峯基氏(66)が分け合った。しかし04年参院選では、自民勢力が得票率1位を獲得した町村は25に減少。今回は外山氏が21町村のうちほぼ半数の10町村で1位を獲得。合併で町村が減った事情はあるが、小斉平氏は11町村と低迷した。
自民県連の徳重忠夫幹事長は29日夜、小斉平氏の事務所で「宮崎は保守王国とみられていたが、(04年参院選の)3年ぐらい前から変化している気がする」とこぼした。
無党派層が多い市部で負けても、郡部で大量得票して逃げ切る――。自民の必勝パターンは過去のものになりつつある。
「01年に小斉平氏が初当選した原動力」(元県庁幹部)とされ、自民を長く支えてきた建設業界の動きも鈍かった。
小泉政権が誕生した01年以降、公共事業費は削減の一途だ。ある建設会社の社長は「これだけ公共工事が減らされ、入札が指名競争から一般競争に変わると、自民党を応援するメリットがない。もう号令をかけても末端は動かない」と証言。選挙支援の見返りに、指名業者に入れてもらうように自民議員から役所に働きかけてもらった過去をうかがわせる。
小斉平氏の劣勢が伝えられた最終盤、建設業界幹部らが巻き返しを図ったが、勢いはなかった。
加えて、戦略も迷走した。当初、若年層などの無党派層を見限り、組織戦に徹していたが、苦戦を強いられる中で方針を変更した。
「友人に『小斉平さん支援要請』のメールを携帯で送って下さい」。終盤の夜、20代女性が多く出席した集会で陣営スタッフが呼びかけ、例文まで配布した。「票を掘り起こさないと外山氏に追いつかないと判断した」と陣営幹部は解説する。
しかし効果は限定的だった。朝日新聞が29日に実施した出口調査では、投票した20代のうち39%が外山氏に投じ、小斉平氏は22%にとどまった。
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 15:49:35
8月4日のながさきニュース
長崎新聞
知事「ナガサキ大会」欠席 連合長崎が要請
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20070804/04.shtml
連合長崎(高石哲夫会長)は三日、県に対し、七日に長崎市内で開く「核兵器廃絶2007平和ナガサキ大会」に金子知事が出席しないよう求めた。
大会は、連合長崎と原水爆禁止県民会議(県原水禁)、核兵器禁止平和建設県民会議(核禁会議長崎)との共催。参院選前に金子知事あてに招待状を出し、出席の返事が来ていた。
しかし知事は参院選で、原爆投下について「しょうがない」と発言した久間章生前防衛相が推した自民党公認候補を支援。大会を主催する三団体の協議で、大会に参加する被爆者や選挙活動をした労組員らの感情に考慮し、混乱を避けるため欠席を求めることにした。
高石会長らが県庁で立石副知事らと面会し要請した。県側は「公務のため欠席する」としている。
790
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 18:03:11
「風」と戦った自民県連 参院選を振り返って 記者座談会 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070731000002
与野党が激突した参院選熊本選挙区は、民主新人の松野信夫氏が自民前職の三浦一水氏を破った。参院選で自民党公認候補が改選議席を失うのは一九八九年以来。民主は県内でも二大政党制への橋頭堡(ほ)を築いた格好だ。取材記者の座談会を通じて選挙戦を検証した。
■首相のどぶ板選挙
記者A それにしてもまれに見る激戦だった。
B 公示日以降はほぼ連日、各党幹部が熊本入りする総力戦だった。
C 二回目の来熊で、安倍晋三首相が熊本市下通を歩いた“どぶ板”の選挙スタイルには驚かされたね。
D 世論調査で危機感を抱いた首相本人の意向だったらしい。全国二十九の「一人区」のうち、九州を勝負どころと位置付け、首相は県内企業や団体に直接支援を要請していたらしいよ。
C しかし、首相自らの巻き返し作戦も奏功しなかった。
B それだけ逆風が強かったということだろう。年金という生活に密着した問題が争点になったことに加え、熊本の場合、公示直前に疑惑の渦中で松岡利勝前農相が自殺。任命責任を含め、安倍首相の負のイメージが定着した。
D 政治や行政に対する国民の信頼が揺らぐ中、強気一辺倒の安倍政権に対し、“灸(きゅう)”を据えるという有権者のバランス感覚も働いた感がある。自民党県連幹部は「松野氏ではなく、終始、風と戦っている感じがした」と口をそろえていた。
■自民の体力低下
E ただ、二〇〇五年の郵政解散以降の選挙をみていると、無党派層は大きくぶれる傾向がある。熊本市では、前回自民に流れた無党派層が、今回は民主に返ってきた感がある。
A 改選数二だった九年前まで二議席を持っていた自民党だが、一議席をとれない体力低下は深刻だね。
C 圧倒的な支持議員や団体を持つ三浦氏の選対組織には当初、「負けるはずがない」という緩みがあった。
D そういう例は昔からあった。それよりも、都市部に利益をもたらす半面、地方や中小企業、農家といった弱者に痛みを押しつける小泉構造改革の影響が大きいんじゃないかな。
E 小泉路線を継承する安倍政権は「改革による成長か、混迷による逆行か」と繰り返した。しかし、一次産業が基盤で成長実感の乏しい地方にとって、選択肢として響く訴えではなかった。
■小沢流の選挙
C まさにそこを突いたのが、民主党だった。街頭演説でも、徹底的に年金や増税、格差、農家への戸別所得補償といった実感のある内容に絞り、「安倍か、小沢か」を問う戦術をとった。
B 弱点とされてきた郡部でも、積極的に党の広報カーを回していた。「選挙は川上(農村部)から」という小沢一郎代表の指示があったそうだ。
D 公示後、阿蘇郡南阿蘇村でマイクを握ったのも、小沢流の真骨頂だった。遊説先の阿蘇は自ら選んだそうだよ。
■今後の影響は…
A 自民党県連幹部は「風が吹かなければ勝てる選挙だった」と明言している。今選挙は、県政界にどんな影響をもたらすのだろう。
B 確かに、この逆風下で前回の自民候補を上回る票を出した自民、公明の底力はたいしたものだ。ただ、民主党も自民の牙城だった郡部で確実に票差を縮めており、自民を支える保守地盤に地殻変動が起きている。
D 二大政党制に埋没する形で、共産は二割以上得票を落とした。民主への流出が目立っており、党の存亡を懸けた厳しい戦いが続きそうだね。
C 自民党県連にとって当面の焦点は、八月上旬に動く役員人事だろう。来春の知事選や次期衆院選を見据え、どんな人事で党を立て直すのか。今回の衆院3区補選で勝ち、復党を目指す坂本哲志氏の動向もにらみ、国会議員団の絡み方もポイントになる。
A 民主党県連も近く開く党大会で代表交代の可能性がある。次期衆院選で政権奪取を狙うには、党の顔を選ぶと同時に、熊本2、4、5区の候補者選定を急ぐ必要があるだろうね。
熊本日日新聞2007年7月31日朝
791
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 18:03:41
潮谷知事 「年金や税金使途国民の目厳しく」 と認識示す 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070731000003
潮谷義子知事は三十日、民主党が大躍進した参院選の結果について、「社会保障政策や『政治とカネ』の問題への主張が支持につながったのではないか。公正、公明な年金制度の構築や、税金の使い方などに国民の厳しい目が向けられた」との認識を示した。同日、県庁で答えた。
また、今選挙戦で自らが自民、公明両党の候補者応援に立ったことについて、「(下益城郡美里町の)災害視察で来熊した安倍晋三首相への感謝の気持ちと、水俣病問題の解決などを考慮した。特定の政党に偏らない県民党のスタンスに変わりはない」と強調した。(毛利聖一)
熊本日日新聞2007年7月31日朝刊
792
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 18:04:17
民主・自民、熊本県連が参院選総括 勝・敗因の分析も 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/kiji/index.cfm?id=20070731000006
参院選熊本選挙区の勝利で会見する民主党県連の幹部ら=熊本市
参院選の結果を総括する自民党県連の緊急役員会=熊本市
二十九日投開票された参院選熊本選挙区で党公認候補が当選した民主党県連は三十日、熊本市で幹部らが会見、「自民党批判票を取り込めた」と勝因を語った。一方、十八年ぶりに改選議席を失った自民党県連は同日、緊急役員会を開いた。
民主党県連の会見は同市世安町の総合選対事務所であった。熊本選挙区の選対本部長を務めた松野頼久衆院議員(熊本1区)が「郡部で自民への批判票を取り込めた」と選挙戦を振り返った上で、「参院で与野党逆転を果たし、これから党の真価が問われる」と気を引き締めた。
鎌田聡代表は「衆院の解散は近いと予想している。党の候補者が空白の熊本2、4、5区で選考を急ぎ、早急に態勢を整えたい」と語った。
一方、三選を目指した前職が落選した自民党県連は同市水前寺の県連会館で緊急役員会。終了後会見した古閑三博会長は「敗因は党への逆風だった。組織を挙げて票差を詰めたが、あと一歩努力が足りなかった」と分析した。
役員会では今参院選のため任期を延長していた県連役員の改選を八月中に実施することを確認した。(小多崇、野方信助)
熊本日日新聞2007年7月31日朝刊
793
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 18:06:43
(上)組織力 細る自民、民主なお風頼み 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/gekisen/gekisen01.cfm
熊本選挙区の自民候補の演説会でこぶしを突き上げる参加者たち。安倍晋三・党総裁(首相)が訪れ、組織力を誇示するように支持団体や公明党ののぼりが並んだが、民主党に競り負けた=23日、熊本市の辛島公園(横井誠)
自民党が歴史的大敗を喫した参院選。与野党が勝負どころと位置付けた「一人区」の一つ熊本選挙区はまさに激戦となり、民主新人が自民前職に競り勝った。前農相の自殺を受けて補選となった衆院熊本3区は自民系分裂選挙の末、前農相と過去二回、総選挙で争った元職が返り咲いた。県政界には同日選後の波紋が広がる。(同日選取材班)
◇
二十九日夜、投票が締め切られて間もなく落選の報が入った自民候補・三浦一水の事務所。党所属国会議員や地方議員、二百を超す公認・推薦団体の役員などが居並ぶ事務所は重苦しい空気に包まれた。
結果は約八千票差の惜敗だったが、「大敗と思い込み、“犯人探し”も始まった」と選対幹部。事務所奥の小部屋に入っていた自民県連会長の古閑三博は「結局、今までの自民党の戦い方では勝てなくなったということだ」と漏らした。
■構造改革の影
自民県連内で敗因の一つに挙げられるのが、自民政権下で進められた構造改革だ。市町村合併で首長や市町村議員は激減、JAなどの業界団体も統合できめ細かな運動ができなくなった。
建設業界は、国の三位一体の改革による交付税削減などで公共工事が減少、「選挙応援どころではないのが本音」(県建設業協会幹部)というのが実情だ。古閑は「組織がやせ細ったのは確かだ」と認める。
ただ、参院選の最終盤に入り、自民県連は友好団体や系列議員に大号令をかけ、すさまじい追い込みを駆けた。県連政調会長で三浦選対事務総長の前川收は「党の組織にはまだ地力がある。年金問題などの逆風がなければ勝てた」と強調する。
自民の組織が細る中、選挙の度にそれをカバーしてきたのは、連立与党の公明党の協力により、同党の支持母体・創価学会という強固な組織力を“カンフル剤”として注入することだった。自民の中堅県議は「公明との選挙協力を続け、学会に頼ってばかりでいいのか。自民党組織力の再生にはならない」と危機感を口にした。
■待ったなし
一方の民主党。松野信夫の勝利に沸く事務所で県連代表の鎌田聡は「郡部に積極的に足を運び、自民党への批判票を取り込めたのが勝因」と笑顔をつくった。
民主県連は自民党の金城湯地だった農山村部で積極的に運動。つじ立ちを繰り返し、党代表の小沢一郎が県内農家を視察したり、阿蘇郡南阿蘇村でマイクを握った。しかし、県連幹事長の田尻将博は「自民がその気になれば人海戦術でひっくり返される。民主には地方に組織がない。最後までつじ立ちで訴え、握手するしかなかった。まだまだ風頼みの状態に変わりはない」。
三十日、自民、民主の両県連幹部が会見した。「もっと地方議員を増やし、足腰を強くしなければいけない」と気を引き締める民主。自民は「世の中の雰囲気や政策次第で、民主に動く保守層をきちんとつなぎとめなければ」と語った。
ただ、それぞれに自らの課題を認識しつつも、「有効な手だては、なかなか見つからない」と口をそろえる。しかし、中央の政局は流動化含みで動き、政権選択が問われる次の衆院選が刻々と迫る。(文中敬称略)
熊本日日新聞2007年7月31日朝
794
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 18:07:30
(中)農村票 自民離れで進む無党派化 熊本
http://kumanichi.com/feature/sanin2007/gekisen/gekisen02.cfm
出陣式会場にトラクターで入り、農政重視をアピールして見せた松野信夫氏=12日、甲佐町(植山茂)
参院選終盤の七月二十四日、自民党選対総局長を務める元農相の谷津義男が急きょ熊本市に入った。自民前職・三浦一水の選挙事務所に農業、建設、商工など友好団体のトップらを集めると、徹底した三浦支援を指示。ところが場所をホテルに移した情報交換会では、逆に谷津に対し、団体側から苦言が出された。
■民主を選択
「われわれは懸命に支持を広げている。首長や地方議員は何をやっているのか」。定率減税廃止など自民党の政策への不満も漏れ、「これでは団体の構成員にも支持を訴えにくい」とかみつく団体も。なかなか支持が浸透しないいらだちが垣間見えた瞬間だった。
そして、三浦は落選。投開票から一夜明けた三十日朝、JA熊本中央会の職員らを集めた朝礼で県農政連事務局長の木村幸孝は厳しい表情で語った。「力及ばず、われわれの大切な農政代表を失ってしまった。ことの重大さをかみしめている」
前職の三浦は、当選した過去二回の選挙も県農政連を核に戦った。元参院議員で同中央会長の故三浦八水を父に持ち、農水副大臣も経験。選挙期間中は「松岡(利勝前農相)さんが亡くなり、農政に空いた大きな穴を埋めるのは自分しかいない」と強調。応援で来熊した閣僚らは「当選後は農相のポストが見えてくる」と持ち上げた。
都市部に強い民主党を相手に、三浦三選の頼みの綱は農山村部だった。しかし、球磨郡あさぎり町の男性農家(56)は「農産物は安いし、輸入拡大も迫られている。今のままでは安心して農業を続けられない。一度、民主に任せてみても」と、今回は民主の松野信夫に一票を投じた。
自民農政に対する農家の反発を感じ取っていた民主は党代表の小沢一郎を先頭に、全国の農山村で積極的に運動を展開。松野も出陣式を上益城郡甲佐町に選び、トラクターで登場。農家へ強烈にアピールした。
今回、松野は県内四十八市町村のうち十七市町で勝利。市町村数が八十七だった三年前の前回参院選で民主候補が七市町しか勝ち越せなかったことに比べ、農山村部の民主支持は広がった。
■消えた恩恵
球磨郡多良木町の男性農家(57)は今回も三浦支持を貫いたが、「周囲では、自民を見限る動きが出始めている。特に二十〜三十代は農業の将来展望を描けず、無党派層化している」と話す。
「熊本を含め、自民党が強いといわれた全国の農村部での大敗が、今回の特徴の一つ」。山鹿市(旧鹿本町)出身で地元農協に勤めた経験を持つ東大教授・蒲島郁夫(政治学)は参院選をこう振り返る。そして「従来、自民党は都市部の経済成長の果実を地方に分配するため、農村優遇の政策を進めてきた。公共事業や農産物保護を実施し、その恩恵にこたえる格好で、農村は自民党の選挙を支えてきた」という。
「恩恵がなくなったことで、組織の統制がきかなくなった。農村も、個人で考える選挙に変わった」と蒲島は指摘する。(文中敬称略)
熊本日日新聞2007年8月1日朝
795
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 19:54:28
変化を痛感−県内各界 (07年7月31日) 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1065&mode=0&classId=2&blockId=564250&newsMode=article
政―古川知事「応援届かず残念」
農―中野氏「組織選挙終わった」
商―指山氏「閉塞感 民主に勢い」
激戦の末、民主・川崎稔氏が自民・川上義幸氏を破った参院選佐賀選挙区。投開票から一夜明けた30日、ほぼ半世紀続いた自民の連勝ストップに、県内各界からもさまざまな反応があった。政治風土の変化に戸惑いの声が上がる一方で、自民と民主の2大政党制の流れが一層鮮明になりつつあることに「両党がせめぎ合い、少しでも地方振興になれば」と期待する発言もあった。
全国で自民に吹き荒れた猛烈な逆風。古川康知事は川上氏の落選について「同じ仕事をしてきた一人の人間として応援した。その思いが届かず、残念としか言いようがない」。九州新幹線長崎ルート建設問題については「川崎さんは反対とは言われていない。どういう考えなのか話をよく聞いてみたい」とし、「今回の結果で大きな影響があるわけではないと考える」と述べた。
川上氏を推薦した県農政協議会の中野吉實会長は「県民の考えに幅ができた。組織で対応する選挙は終わったのかもしれない」。民主は自民の支持基盤だった農村部での得票を狙い、全販売農家を対象にした戸別所得補償制度を提唱。「一人区で農家の票が民主に流れたのは確か。農家には今春導入された政策への不安があり、その間隙(かんげき)をつかれた」とし、「民主は一方で農産物の完全自由化も言っており、これから具体的な中身が問われる」とも。
都市と地方との経済格差は拡大するばかり。県建設業協会の川副正康専務理事は「川上さんは出遅れもあったが、あまりにも自民への逆風が強すぎた」。構造改革の名のもと公共工事削減が続くが、「業界がずっと地方経済を下支えしてきたことを忘れないでほしい。急激な改革は地方を疲弊させるだけ」と訴える。
県商工会議所連合会の指山弘養会長は、自民惨敗の原因について「零細企業経営者らの『閉塞(へいそく)感を何とか打開したい』との強い思いが民主に勢いを与えた」と分析。「自民も民主もその意味を理解し、市民の視点で施策を出してほしい。地方が元気にならなければ国の発展はない」と語気を強めた。
796
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 19:58:50
初当選の川崎氏に聞く―「反自民が結集」 (07年7月31日) 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1065&mode=0&classId=2&blockId=564248&newsMode=article
参院選佐賀選挙区で初当選した民主新人の川崎稔氏(46)は30日、佐賀新聞社のインタビューに応じ、「『反自民』が結集し一丸となった」と自民の連勝を阻止した戦いを振り返り、「真摯(しんし)に地道に、政策を論じる政治家に」と国政への意気込みを語った。
選挙戦は年金や税金問題に加え、農業対策で戸別所得補償制度の創設を訴え、自民の金城湯池だった農村部にも浸透。「対立軸を明確に示すことができ、支持のすそ野が広がった」と総括した。
民主が参院第一党になり、「衆参のねじれで対決の構図は強まる」とする一方、解散・総選挙への対応は「どういう形でやっていくか、県連でこれから議論する。小選挙区で勝てる体制をつくらないといけない」と党勢拡大への課題を挙げた。
県政の課題の一つ、新幹線長崎ルート問題では「不安、疑問を持っている人が多い。もっと議論を深めていく必要がある」とした上で、「『一時凍結』という考え方も選択肢の一つ」という見解を示した。
涙をのんだ3年前の前回から3万3,000票余を上積みして国政の舞台へ。「年金、税金、農業など暮らしに関係するテーマを中心に活動していく。有権者の声にしっかりと耳を傾けていきたい」と抱負を述べた。
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インタビュー詳報
参院選佐賀選挙区で自民新人を破り、初当選した民主新人の川崎稔氏(46)。社会保障制度の在り方や新幹線長崎ルート問題など国政、県政の課題、総選挙に向けた体制づくりなどについて考えを聞いた。(聞き手は田中善郎編集局長)
―2万票差で敗れた前回から3年。自民の牙城を突き崩しての勝利だった。
川崎 まだ実感がわかないが、責任の重さを感じる。年金、税金の無駄遣い、農業の三本柱で、対立軸を明確に示すことができ、支持のすそ野が広がった。「反自民」の結集もあり、一丸となって戦えた。
―年金問題で追い風が吹き、世論調査でも優位が伝えられた。
川崎 常に危機感を持っていた。小沢代表からも再三にわたり檄(げき)が飛んだ。自民の底力はすごい。特に佐賀は20連勝しており、風を考える余裕もなかった。3年間、地道な活動が大事だと思い続けてきた。
―最大の争点になった年金記録不備への手だてと、安心できる制度の確立は。
川崎 申請主義ではなく、国が納付者、受給者へ通知をすることが安心を生む。「年金通帳」という形で確認できる仕組みをつくりたい。厚生、国民年金などの一元化は必要。今の制度は複雑で分かりにくく、諸問題の原因となっている。
―大きな争点になり得なかったが、憲法や税制見直しについては。
川崎 平和主義は堅持すべきで、「九条は守る」という立場。時代に対応し、環境権など改正が必要な個所があれば議論をしていく。消費税論議は税率の「引き上げありき」では駄目だ。いかに今の財源の中で無駄遣いをなくすか。そこから始めないといけない。
―新幹線長崎ルート、プルサーマル問題はどう考えるのか。
川崎 新幹線には不安、疑問を持っている人が多い。費用対効果など情報をもっと公開し、県民の間で議論を深めていく必要がある。「一時凍結」という考え方も選択肢の一つ。プルサーマルも情報公開が重要であり、透明性を確保するよう引き続き求めていく。
―安倍首相は「続投」を表明したが、解散・総選挙への対応も迫られる。県連としてどう組織づくりを進めるのか。
川崎 衆参のねじれで対決の構図は強まり、国会では早期の解散・総選挙を求めていくことになる。組織や体制づくりは、県連でこれから議論する課題。いずれにせよ小選挙区で勝てる体制をつくらないといけない。
―金融・経済の専門家。今後、優先して取り組みたいテーマ、政治家としての志は。
川崎 公約である年金、税金、農業をはじめ、暮らしに関係する問題を中心に活動していく。真摯(しんし)に、地道に、政策を十分議論する政治家でありたい。有権者の声にしっかりと耳を傾け、国政の場に届けたい。
【写真】初当選を果たし、国政の舞台での抱負などを話す川崎稔氏=佐賀市天神の佐賀新聞社
797
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 21:46:43
岩本氏全地区で4割超 参院選福岡選挙区4地区得票分析 福岡
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/fukuoka/20070731/20070731_001.shtml
29日投開票された参院選福岡選挙区(改選数2)の得票を県内4地区別にみると、トップで再選された民主の岩本司氏が全地区で4割を超える安定した票を獲得。年金記録不備問題などの自民批判の追い風に乗り、同選挙区で過去最高の100万票を集め、他の5候補を圧倒した。
「守り」の戦いだった自民の松山政司氏は地元の京築、県南地域の一部で岩本氏をしのいだが、おおむね3割台の得票で再選。当選した2人で全体の8割を超える得票を占めた。共産新人の田中美由紀氏、社民新人の金岩秀郎氏らは1割未満の得票率で伸び悩んだ。
× ×
●無党派層100万票の原動力 福岡
4地区で最も有権者数が多く、無党派層も厚い福岡都市圏部。岩本氏は大半の市町村で5割前後の得票を重ねており、民意の後押しを受けてこの地区でも順調に得票したことが、100万票獲得の大きな原動力となった。
特に福岡市では、岩本氏は6年前の自らの得票(約9万9000票)の2.8倍、3年前の民主候補の得票(約21万票)の1.3倍に上る約28万票を得て、松山氏に8万3000票という大差をつけた。2005年の郵政総選挙では、民主党は県内全域で無所属を含めた自民系に惨敗したが、今回は自民党が議席を持つ衆院2−5区でも松山氏を圧倒した。
逆風にさらされた松山氏は、各市町村で軒並み3割台の得票にとどまり、苦戦を強いられた。農村部の糸島郡や東峰村、朝倉市でわずかに岩本氏の得票を上回ったものの、追い風に乗る岩本氏に全体的に抑え込まれた。
田中氏や金岩氏らは、いずれの自治体でも得票率が1割台に届かず、ともに伸び悩んだ。
◇
●松山氏地盤切り崩される 北九州
岩本氏は北九州地区全体で45.4%の得票率。36.3%の松山氏に大きく水をあけた。
有権者数が最多の北九州市で45.8%、行橋市で45.5%など都市部での高さが顕著。北九州市での票数は初挑戦した6年前のほぼ3倍に伸ばし、松山氏(築上町出身)の地盤である京築地区でも互角の戦いに持ち込む強さだった。
北九州地区では2月の北九州市長選、4月の統一地方選と民主系候補の躍進が目立った。「三度目の向かい風」を警戒していた松山氏陣営には、閣僚の失言など中央からの逆風が追い打ちを掛けた形。地盤の豊前市や築上町などでは岩本氏を上回り、北九州市内での得票が5割増となるなど前回より上積みしたが、それ以上に票を伸ばした岩本氏に、北九州地区でのトップの座(前回)を奪われた。
田中氏の北九州市での得票率は、2005年衆院選比例代表での共産党得票率を上回ったが、支持拡大にはつながらず、金岩氏は同選挙の社民党得票率を下回った。馬場能久、秀南高行両氏は知名度不足だった。
◇
798
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 21:48:25
●外相の地元でも民主躍進 筑豊
麻生太郎外相(衆院福岡8区)の地元で、県内では比較的自民支持者が多いとされる筑豊地区(5市9町一村)でも、今回の参院選は、民主の風が吹き荒れた。
岩本氏は今回、筑豊地区全体で6年前の初当選時(約2万7000票)の3倍以上の約9万2000票を獲得した。6年前は松山氏に約4万票差をつけられたが、今回は逆に約1万6000票の差をつけた。得票でトップを譲ったのは4町村にとどまり、高齢化が進む筑豊地域で、年金や地方切り捨ての問題に対する自民批判の受け皿になったようだ。
松山氏は6年前から約9000票伸ばし、過去5回の参院選で自民候補最高の約7万6000票を獲得、一定の地力は見せた。だが、麻生外相が住む飯塚市では、岩本氏に6000票差で敗北。陣営は「終盤でてこ入れした効果はあった」とするが、農村部の自民離れを食い止める対策が必要だろう。
筑豊地区で社民の金岩氏の得票は約1万5000票にとどまった。かつて「革新の牙城」と呼ばれた田川市郡でも4位に低迷し、社民は低落傾向に歯止めがかからない状況だ。
◇
●自民組織選挙に強い逆風 筑後
岩本氏は推薦を受けた連合福岡や、民主党の地元議員などと連携し、久留米、大牟田市などの都市部を中心に集票。16万一1614票を獲得した。「年金問題を中心に訴え続けた。追い風が筑後でも吹いた」と連合関係者。14万9898票の2位松山氏に約1万2000票差をつけた。
松山氏は2001年の参院選では全26市町村で岩本氏を上回ったが、今回トップを奪ったのは大川市と古賀誠・元自民党幹事長の地盤の八女、みやま両市、八女郡4町村の計7市町村にとどまった。
従来は農政連を中心に自民支持層から圧倒的な支持を受けてきたが、古賀誠後援会関係者は「強い逆風にあらがいきれなかった」と、組織選挙が得票につながらなかったことを嘆いた。
社民、共産も苦戦。久留米市在住の金岩氏は社民党の福島瑞穂党首が公示後に同市で街頭演説を行うなど、地元での得票に力を注いだが、支持を広げられなかった。田中氏も全体的に伸び悩んだ。
× ×
●民主再び比例第一党 県内
参院選比例代表の県内得票を政党別(候補者名の得票も含む)にみたところ、民主党が37.7%を獲得し、前回2004年に続いて県内比例第一党となった。
民主の得票は約82万1500票で、前回から約8万票も上乗せした。特に宗像市や筑紫野市など市部で40%を超える高得票が目立ち、郡部でもほぼ3割台後半を維持。八女、築上両郡を除く県内全市郡で自民を上回った。
自民の得票率は25.3%で、前回より1.3ポイント低下。福岡と北九州の両政令市では、各区で20%台前半と苦戦していた。
公明は得票率を前回より約3ポイントも落とし、17.9%と2割を切った。共産は6.8%、社民は4.8%で、やはりそれぞれ1−2ポイント減らした。
=2007/07/31付 西日本新聞朝刊=
799
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 21:50:49
内閣改造見守る 自民県連が総括 福岡
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/fukuoka/20070802/20070802_003.shtml
自民党福岡県連は1日、参院選福岡選挙区の結果を分析する執行部会を開いた。自民党は惨敗し、参院の第一党を民主に奪われたが、新宮松比古会長は会見で「福岡県は6年前より約19万票上積みし、結果が出た」と、肯定的に総括した。
安倍晋三首相の続投については「厳しい意見も出たが、当面は党役員人事、内閣改造人事を見守る」ことで一致。今後、国会の展開次第では衆院選が近まる可能性もあるとして「11小選挙区の地方議員がしっかりと組織の拡大、充実を図る」ことを申し合わせた。
=2007/08/02付 西日本新聞朝刊=
800
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 21:52:58
自民支持の29% 岩本氏へ 参院選福岡選挙区 無党派の64%も 本社出口調査分析
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/fukuoka/20070802/20070802_002.shtml
参院選福岡選挙区(改選数2)が投開票された29日、西日本新聞社が実施した出口調査を分析した結果、自民支持層のほぼ3割が民主の岩本司氏に投票する一方、社民、共産支持層もそれぞれ4割と2割が岩本氏に投票していたことが分かった。過去最多の約100万票を得票した岩本氏に強い追い風が吹いていたことがあらためて裏付けられた。
岩本氏は民主支持層の83%を固めただけでなく、自民支持層の29.2%、公明支持層の9.6%も取り込んでいた。野党でも共産支持層の18.2%、社民支持層の37%から得票。「死に票」を回避したい有権者意識とともに、政治とカネの問題や相次ぐ閣僚不祥事などを受け、政権・与党批判票の多くが民主に集まったといえる。
一方、逆風を受けて防戦を強いられた自民の松山政司氏。6年前の前回を上回る約79万票を獲得したが、自民票は63%にとどまり、公明票でも8割に届かなかった。
今回の選挙を象徴する「民主への追い風」は、無党派層の投票行動に顕著に表れている。全体の17%を占める無党派層のうち、64%が岩本氏に投票。松山氏を選んだのは19%にすぎなかった。
共産の田中美由紀氏は共産支持層の79%を固めたが、無党派層の支持は1割止まり。社民の金岩秀郎氏は社民支持層の46%、無党派層では5%の票しか得られなかった。
=2007/08/02付 西日本新聞朝刊=
801
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 21:56:22
民主、全11区で40%超 「公明票が鍵」浮き彫り 参院選福岡から衆院小選挙区を試算
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/fukuoka/20070803/20070803_001.shtml
参院選福岡選挙区の投票結果を衆院の小選挙区別にみると、全11区で民主の岩本司氏が自民の松山政司氏を上回っていた。ただし、県内の比例代表票を基に試算すると、公明党票がすべて自民に回れば全11区で自民が民主を逆転、6割にとどまれば自民の4勝7敗となる。参院選と衆院選を単純比較はできないが、次期衆院選の勝敗の鍵を公明票が握る実態が、あらためて浮き彫りになった。
今回の参院選で岩本氏の得票率は、都市部の福岡2区で最高の51.4%を獲得。1、3、4、5区でも48%を超え、最も低い11区でも41.2%だった。
松山氏は6、7区で40%をわずかに超えたが、2区と9区では35%を切った。共産の田中美由紀氏は9区、10区で10%を超えたが、あとは7%前後。社民の金岩秀郎氏は11区の7.7%が最高で、残りは5%前後だった。
選挙区、比例代表とも、全11区で岩本氏と民主が松山氏と自民を上回っていた。だが、比例代表の党派別得票率で自民と民主の直接対決した場合を試算すると、公明票がすべて自民に回ったとすれば、全11区で自民が逆転する。
公明票を6割とすれば、6、7、10、11の4選挙区で自民が上回る計算。民主が上回る7選挙区でも、自民との差は4から5ポイント程度で、微妙な勝負となることが分かった。2005年の総選挙で、自民は無所属も含め十勝一敗と民主に圧勝している。
=2007/08/03付 西日本新聞朝刊=
802
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 21:58:53
川上氏 盤石の地盤空回り 商工共済問題も尾を引く 西日本佐賀
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070730/20070730_001.shtml
「自民党の輝かしい伝統がある中、役割を果たせず申し訳ない」。真っ黒に日焼けした自民新人の川上義幸氏(52)が、佐賀市の選挙事務所で声を振り絞った。29日夜、保守王国佐賀で、参院選の自民「不敗神話」が崩れた瞬間だった。
全国で唯一、自民が候補を差し替えた佐賀選挙区(改選数1)。佐賀商工共済協同組合の粉飾決算問題を抱える前職の陣内孝雄氏(73)は、公示まで2カ月足らずで公認を辞退。党本部が名指ししたのは、陣内氏と同じ旧建設省出身で、県副知事に出向中の川上氏だった。
単身赴任中の佐賀で、思いもしなかった国政への挑戦。「どうして国政に立つの。何で佐賀なの」。高校3年の長男が疑問をぶつけてきた。
県土木部長、副知事として取り組んだ九州新幹線西九州(長崎)ルート整備、有明海再生は道半ば。数日間悩み、「これからの人生を佐賀に懸ける」。家族を説得した。
急ごしらえの後援会組織だったが、県内20市町の首長が会長に就くなど、盤石の態勢を組んだ。古川康知事も「佐賀には川上さんが必要」と繰り返し訴えた。
だが、自民支持が多い共済組合員は事務所に姿もみせない。「陣内さんは潔く全責任を負わんば」。陣営の電話に厳しい返答が返ってきたこともあった。「佐賀んもんじゃなか」。民主党の批判にも焦りが募った。
投票日まで残り3日で、本籍を福岡市から佐賀市に移した。「本籍も移し、退路を断ちました」。翌日の決起集会では、涙声で訴えた。
不敗神話の重荷を背負った2カ月余。「私なりに精いっぱいやらせてもらった」。肩を落とす川上氏に、いたわりの拍手がやまなかった。
=2007/07/30付 西日本新聞朝刊=
803
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 21:59:34
川崎氏、郡部も制す 民主、初の全県20万票超 参院選地域別得票分析 自民、戦略見直し必至 佐賀
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070731/20070731_001.shtml
29日に投開票された参院選佐賀選挙区(改選数1)で、初当選した民主新人の川崎稔氏(46)は市部だけでなく、従来は自民党の主要な支持基盤だった郡部(町部)でも自民新人の川上義幸氏(52)を上回った。これまでの民主候補は、市部で自民をリードしながら郡部では伸び悩むという傾向があった。しかし、今回は郡部でも大きく票を伸ばしたことが自民から参院の議席を奪う最大の要因となった。
川崎氏の得票率を市部、郡部それぞれでみると、市部で50.00%、郡部でも48.08%を獲得。一方、川上氏は市部で44.12%、郡部でも45.98%にとどまった。
川崎氏は、10市のうち8市で川上氏を上回り、13町のうち9町を制した。佐賀市で川上氏に約1万2000票差をつけたほか、苦手としていた唐津市でも上回り、民主候補としては全県で初めて20万票を超えた。
川上氏の市町別での得票率は、太良町での56.78%が最高。前回(2004年)は上回っていた小城市(当時は小城郡)や杵島郡などで民主の浸透を許しており、今後、戦略の見直しを迫られるのは必至の状況だ。
共産新人の中尾純子氏(54)は、前回の同党候補と比べて約1万4000票減となった。得票率も前回より3.57ポイント下回る厳しい結果となった。
× ×
●「責任の重さ感じる」 川崎氏
参院選で初当選した民主新人の川崎稔氏(46)は30日、佐賀市の事務所で「責任の重さをあらためて感じています」と喜びを語った。
補選を含め20連勝の自民を振り切り、歴史的な勝利を収めた川崎氏。新聞に目を通しながら「佐賀でも地道に活動していけば、勝利を得ることができると思った。(選挙戦)終盤にかけて手応えは相当あると感じた」と激戦を振り返った。
川崎氏はこの後、事務所近くで朝立ちし、「ありがとうございます」とドライバーに手を振った。
=2007/07/31付 西日本新聞朝刊=
804
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 22:00:48
崩壊「不敗神話」参院選の衝撃<上>自民 逆風は一過性なのか―連載 佐賀
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070731/20070731_002.shtml
選挙戦の最中から、ある程度の覚悟はしていた。「最近の自民党は私たちの方を見とるのか。今回だけは応援するわけにはいかん」。自民党のある県議は投開票日の数日前、長年、支持してもらっていた男性自営業者から厳しい批判を受けた。
党を支えていた有権者に渦巻く不満や不信。「勝てるわけがない」。県議が予想した通り、参院佐賀選挙区での自民党の「不敗神話」は崩れた。
自民党は、年金記録不備問題で始まった逆風を、閣僚の相次ぐ不祥事や失言で加速させた。閣僚の不祥事をかばい続けた安倍晋三首相。集落営農を推し進める政府に農家の反発も強まった。
投票を終えた有権者は、明確に自民党を否定した。「もう、あきれた」と、鳥栖市の男性会社員。「民主党が躍進すれば何かが変わる」。前回参院選で自民党に投票した唐津市の自営業女性は、そんな思いを1票に込めた。最後の追い込みに走り回った県議は「党への不満は説明しても分かってもらえなかった」と振り返る。
■公示目前に亀裂
全国的に吹き荒れた自民党への逆風。さらに佐賀では、佐賀商工共済訴訟が加わった。「被告の前参院議員、陣内孝雄氏が敗訴すれば、選挙は戦えない」。党本部は5月、「商工共済問題隠し」を図ろうと、公認候補を当時副知事だった川上義幸氏に差し替えた。
地元が決めた候補者を、ひっくり返そうとする党本部。当初から川上氏の名前が取りざたされた。「陣内氏が川上氏を指名した」。そんな声がささやかれた。「出来レースじゃないのか」。参院選立候補に意欲を示していた県議もいたため、公示を目前に県連内部に亀裂が生じた。
さらに全面敗訴した陣内氏が、公示6日前に控訴。同じく敗訴した県が判決を受け入れただけに、違いが際立った。陣営は「川上さんは商工共済には全くノータッチ」と強調したが、佐賀市の男性会社員は「商工共済と自民党は一体。いまさら関係ないといわれても納得がいかない」。県民の自民党離れに拍車をかける結果となった。
■「求心力」保てず
48年間、守り続けた参院の議席を民主党に明け渡した自民党。選挙の中核を担う地方議員を市町村合併や定数削減で減らしたほか、実動部隊となる農業団体や建設業者も、距離を置こうとしており「逆風は一過性ではない」とみる国会議員もいる。
ある県連関係者は、こう打ち明ける。「国の補助金が減ってきた中で、地域に金を落とさない自民党の言うことを聞く人は減っている」。まさしく金の切れ目が縁の切れ目。「政権与党」の看板だけで、求心力を保つのは難しくなっている。
29日夜、佐賀市の川上事務所。「これから自民党の新たな船出をお願いしたい」。選挙結果を受けて「自民再生」を強調する川上氏の声が響いた。しかし、一夜明けた30日、県連内部では既にこんな声が漏れていた。「全国的な状況だから、仕方ないな」
◇ ◇
民主党が初の議席を得た参院選佐賀選挙区。その衝撃と影響を追う。
=2007/07/31付 西日本新聞朝刊=
805
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 22:08:15
崩壊「不敗神話」参院選の衝撃<下完>民主 次に生かす特効薬は−連載 佐賀
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070801/20070801_001.shtml
参院選での初白星、歴史的勝利…。大願成就の開票から一夜明けた30日、民主新人の川崎稔氏は早朝から街頭に立ち、有権者に感謝の言葉を伝えた。「ありがとうございました」。その表情には前回落選して以来、3年間の苦労が報われた喜びにあふれていた。
そのころ、選対本部長代行を務めた大串博志衆院議員は、前夜の興奮を思い起こす一方で、ある不安も感じていた。
「このまま風頼みでは、オセロのように白がすぐ黒に変わる」
前回衆院選で大敗を喫し、今回は大勝。有権者の心理は、まるでオセロ風ゲームのように劇的に変わる。失点を重ねた自民のような状況が民主を襲えば、次期衆院選での政権奪取の道は閉ざされる。「身を正し、組織を強くしなければ」。大串氏は口元を引き締めた。
■「破格の応援」に
民主の戦い方は、確かに従来とは違っていた。30日、佐賀市の自治労県本部。民主県連幹部は「破格の応援をいただき、ありがとうございました」と頭を下げた。前回参院選では自主投票に近かった自治労が、今回はフル回転。勝利への後押しとなった。
農業政策も勝敗を分ける要因となった。27日、佐賀市での「農業を語る会」。参加者は予想を大幅に上回り、農家ら約170人であふれ返った。「補助金は本当に農家に行き渡っているのか。もうマインドコントロールを解こうじゃありませんか」。原口一博衆院議員が自民の「小規模農家切り捨て政策」を批判すると、大きな拍手が鳴り響いた。
これまで自民に投票していた同市の農業男性(70)は「自民は、自分たちばかり守って農家を切り捨てている。(販売価格と生産価格の差額を補てんする)民主の戸別所得補償制度じゃないとやっていけない」と語った。
■中間試験に必死
違う見方もある。自民の古参県議は「民主の国会議員にはスター性がある」という。県内ではテレビ出演も多い原口氏と、行動力に定評のある大串氏。若手が多く、「少年探偵団」と揶揄(やゆ)された民主だが、今や働き盛りの年代と重なってきている。この県議は「うちには今、そんな人材が見当たらない」と嘆く。
県内でも、小城市や江北町など交通の便が良くなった地域では、佐賀市に通勤する会社員らが増えた。大串氏は「衆院2区でも無党派層は増えている。兼業農家が多く、従来は自民支持層。それが都市部のように浮動票化している」とみる。
自民の締め付けが効かない彼らが民主への追い風を生みだし、得票を伸ばす一因となった、という分析だ。「自分の選挙を想定した“中間試験”。衆院議員も必死だった」。県連幹部が話すように、23市町のうち17市町で自民を上回った得票は弾みとなる。
しかし、有権者の地殻変動ともいえるこうした現象を「次」も生かせる保証はない。民主は、衆院3区にはいまだ候補予定者はおらず、基盤構築には遠い。「組織力強化は、しっかりした政策をミニ集会など顔が見える形で訴えるのが基本。特効薬はない」(大串氏)
有権者は国会での自・民決戦とともに、地元での地に足の着いた活動に、じっと目を凝らしている。
(佐賀総局・久保田敦、河野潤一郎が担当しました)
=2007/08/01付 西日本新聞朝刊=
806
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 22:12:53
変わる政界図 参院選後の展望<上>崩壊 逆風かわせぬ自民の衰退―連載 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/nagasaki/20070731/20070731_002.shtml
▼短い謝罪の電話
テレビには喜びに沸く相手陣営の光景が映し出されていた。自民新人、小嶺忠敏の選挙事務所。支持者らの最前列で口を真一文字に結び、じっと画面を見つめていた自民県連会長、谷川弥1の携帯電話が突然鳴った。
「本当に申し訳なかった」。短い謝罪。声の主は前防衛相の久間章生だった。
参院選公示前、年金記録不備問題で自民党にかつてない逆風が吹き荒れていた。そこに「天井からバケツをひっくり返した」(自民衆院議員)のが久間だった。
原爆投下をめぐる「しょうがない」発言。被爆地の長崎市民をはじめ、多くの県民が憤り、久間個人の資質を問う一方、政府与党の気の緩み、おごりに対する反発が、加速度的に広がった。
選挙期間中、久間が地元を訪れることは一度もなかった。
「問題発言と、実力者の支援がないこと。二重に痛かった」。支持者が去り、ひっそりとした事務所の中で陣営幹部は唇をかんだ。
▼「威光」が利かず
かつて保守王国と言われた長崎自民の危機。元自民党衆院議員で、県連会長も務めたことがある知事の金子原二郎は、その空気を察知し敏感に反応した。
「県の事業を推進する上で与党との関係は大事」と、これまでの中立の立場から小嶺を全面支援。応援演説はもとより、陣営の指揮、企業・団体への指示、集会の主催など公務の合間をぬって裏に表に顔を出した。
とりわけ金子の地元、佐世保市では個人秘書を陣営に送り、市長の朝長則男とも連携して小嶺を後押し。「負けられない」選挙を展開した。
結果は小嶺5万6111票に対し、相手の民主新人の大久保潔重は5万6330票。圧勝するはずの佐世保市で逆に219票の差をつけられた。
「選挙で負けなしという知事の威光の衰えを感じた。連合長崎などを敵に回しての応援。今後の県政運営が不安だ」と自民県議の1人は言う。
選挙運動最終日の28日夜、長崎市の繁華街であった小嶺の最後の街頭演説を片隅で聞いていた金子。開票結果を待つ小嶺の事務所にその姿はなかった。
▼会長が辞表提出
「民主候補に負けたとは思っていない。しかし(県内の)参院を2つとも落とした。責任の重さを感じるとともに、ぼうぜんとしている」
3年前の前回参院選に続く連敗を受けて谷川は29日、県連会長の辞表を提出した。ただ、県連幹事長の末吉光徳は「立て直しに全力を傾けることが大事ではないか」と、谷川の対応に不満を漏らす。
国会議員4人に県議会議長経験者4人、後援会長で元知事の高田勇と金子。参院選の敗因は逆風の強さもあるが、それ以上に「船頭が多く、戦う態勢になっていなかった」(陣営幹部)ことも大きかった。
小嶺を推薦し選挙協力を組んだ公明党県本部幹事長の江口健も「選挙を総括し協力関係のあり方を根本から見直したい」という。
公共事業削減に伴い、建設業をはじめ企業に広がる自民離れ。市町村合併で運動の中心となる地方議員の数も減った。鉄の結束を誇った自民組織は今や崩壊の一途だ。
「どこから手を付ければいいか分からない状態」。末吉がそう語るように、党勢再建のシナリオは容易ではない。
(文中敬称略)
◇ ◇
自民新人と民主新人が激突した参院選長崎選挙区は民主新人が勝利。同党の県関係国会議員は比例代表で再選した西岡武夫氏を含め5人となり、自民の4人を上回ることになった。与野党逆転という新たな政界図が及ぼす影響は少なくない。今回選挙戦を振り返りながら、県内政界の今後の展望を探る。
=2007/07/31付 西日本新聞朝刊=
807
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/04(土) 22:20:00
変わる政界図 参院選後の展望<下>連勝 圧勝といかなかった−連載 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/nagasaki/20070801/20070801_001.shtml
▼18市町で負けた
当選から一夜明けた7月30日早朝、大久保潔重は妻の貴美とともに地元・諫早市の交差点に立った。充血した目、むくんだ顔、かすれた声。疲労はピークに達していたが、その表情は明るい。
「参院選では大変、大変お世話になりました。皆さんの負託に応えるべく頑張ります」。大久保は通勤途中のドライバーに手を振りながら、小型の拡声機で呼び掛けた。
民主党にとって今回参院選は「これで勝てなければ、二度と勝てない」(大久保陣営幹部)ほど、自民党の敵失に恵まれた。極め付きは久間章生前防衛相の原爆投下「しょうがない」発言。被爆地であり、有権者の3割を占める長崎市を中心に反発が広がった。
3年前の参院選で民主新人の犬塚直史が自民現職を破ったのに続き、民主党にとっては歴史的な2連勝となった。
民主党代表の小沢一郎が設立した政治塾1期生の大久保は昨年12月、小沢の肝いりで立候補を表明後、都市部より地方回りを重視する小沢の手法にならって、離島や過疎地域を中心に回ってきた。しかし、ふたを開けてみると県内23市町のうち、大久保が自民新人の小嶺忠敏の得票を上回ったのは都市部の長崎市と佐世保市、諫早市、長与町、時津町だけ。残り18市町はすべて小嶺の得票を下回った。
開票結果をみると、必ずしも圧勝といえるものではなかった。
▼しこり残る協力
7月25日に長崎市であった大久保の集会であいさつに立った連合前会長の笹森清が内幕話を披露した。
笹森の元に1月7日に1本の電話がかかってきた。声の主は民主党代表の小沢。2人きりで会った笹森に小沢は「今夏の参院選で政治生命を懸ける。連合は乗ってくれるか」と切り出し、笹森は「心中する覚悟でやる」と決めたという。
大久保は、連合、民主、社民両党などでつくる六団体懇話会(六者懇)の支援を受けた。選挙区に独自候補を立てなかった社民党も県連合代表の前田富雄が出陣式や集会でマイクを握り「非自民として団結し、政権交代を目指す」と有権者に向かって大久保支持を呼び掛けた。
だが社民内部には過去に民主との選挙協力が崩れたしこりが残る。7月26日に佐世保市であった大久保の総決起大会に参加した社民市議は「日の丸2つが付いた旗(民主党旗)をおれにも持たせようとするんだから、どうかしてるよ」と吐き捨てた。
▼消極的支持票も
今回、社民県連合は民主公認の大久保に対し「推薦」でも「支持」でもなく、非公式な「支援」にとどめた。六者懇を構成する民主、社民の溝を埋めるように連合長崎がブリッジ役を果たした。
しかし今回参院選で社民の比例票は前回から約1万3500票も減らした。社民県連合幹部は「与野党逆転を第一に考えた選挙協力だったが、内部のねじれは厳しい。六者懇を無視することはないが、今後の協力は分からない」と漏らす。
共産党も埋没感は否めず、同党県委員長の山下満昭は「自公政治に反対する有権者の思いが、民主党へ向かってしまった」と肩を落とす。二大政党化の流れの中で、社民、共産両党の退潮傾向に歯止めはかからない。
ただし、「大久保でも何でもいい。自民には入れない」(平和団体幹部)として1票を投じた有権者は少なくない。大久保の票の中には、反自民というだけの理由で投じられた消極的支持の票も少なからず含まれている。
喜びに沸いた開票日夜の民主党県連事務所。民主県連代表の高木義明は「勝因は現政権への不満と怒り。はしゃいじゃいかん」と気を引き締めるように話した。 (文中敬称略)
=2007/08/01付 西日本新聞朝刊=
808
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/05(日) 08:52:25
自民県連総括会議 現体制維持の見通し 公認差し替え疑問の声も 讀賣佐賀
参院選佐賀選挙区に自民党公認で立候補して落選した川上義幸さん(52)の選挙戦を総括する選対会議が4日、佐賀市内で開かれた。県連幹部の責任を問う質疑はなく、現体制が維持される見通しとなったが、出席者からは「安倍首相で戦えるのか」などと、惨敗にもかかわらず続投する安倍首相への批判が出た。県連は近く、党本部にそうした意見を伝えるという。
この日の会議は、自民党の市町村、職域支部に、川上さんの地域後援会などを加えた合同方式で行われ、約70組織の関係者が出席した。
今村雅弘・県連会長は「自民への逆風に加え、農業政策批判など、いろんな問題に十分に対応できなかったと総括している。しっかりと敗戦の教訓をいかして今後の活動につなげたい」と総括した。
今後について「(参院の過半数を野党が占めたことで)国政全般が混乱する可能性があり、衆院選の対応を考えないといけない。しっかり立て直しを図りたい」と協力を呼びかけた。
総括責任者を務めた保利耕輔・衆院議員も「審判を厳粛に受け止め、自民は十二分に反省すべきは反省し、将来への一歩を踏み出したい。さらに結束を強化しよう」と訴えた。
議事は非公開で行われた。石井秀夫・県連幹事長らによると、出席者からは「陣内孝雄・元法相が(立候補を)やめるのなら、なぜ1年前(の県連総務会で)、選んだのか」などと、党本部主導による5月の公認候補差し替えへの疑問の声が出た。同じ内容の意見は、この会議の前に行われた川上陣営の企画選対会議や、県連代表役員会でも出たという。
県連幹部の責任問題について、今村会長は会議終了後、自らの責任に関する報道陣の取材に明確な考えを示さなかった。
(2007年8月5日 読売新聞)
809
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:39:06
’07参院選ふくおか:自民の票受け民主大躍進 組織力、地盤に変化 /福岡
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukuoka/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk40010255000c.html
◇定着進む2大政党化
29日に投開票された参院選福岡選挙区(改選数2)は、年金記録漏れ問題など自民への猛烈な逆風を味方につけ、民主前職の岩本司さん(43)が参院選では県内過去最多の100万3170票を獲得した。自民の牙城とされる郡部でも自民前職の松山政司さん(48)を超え、民主党の躍進と選挙地盤の変化を象徴する結果になった。【反田昌平、船木敬太】
「自民から票が逃げてきて、ようやく民主が2大政党としてその受け皿になれた」。岩本選対事務局長の大久保勉参院議員は、選挙結果を振り返った。投票率はほぼ01、04年並みだが、岩本さんの得票は初当選した01年の得票から3倍以上に膨れ上がった。
年金問題の風が指摘された選挙だが、民主と自民の組織力や地盤の変化も大きい。民主は福岡、北九州の両市長選や春の統一地方選で躍進。一方、自民は市町村合併で議員数が減り、郡部での影響力低下が指摘されている面もある。
民主は「戸別所得補償制度」など農業政策をアピールして農村に浸透を図り、岩本さんは今回、郡部で01年より約7万6000票増の約14万2000票を獲得し、トップに躍り出た。
一方、松山さんは農政連の推薦を受け、徹底した組織選挙を展開したが、01年の約17万5000票に比べ、今回は約12万6000票に大きく減った。
選対本部長の原田義昭衆院議員は「前回参院選の63万票を考えれば、今回の79万票は伸びている。しかし、民主が100万を超えたことを深刻に受け止めている」と語る。自民への批判という追い風とともに、民主が2大政党として定着しつつある。
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2007年7月31日
810
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:41:00
選挙:参院選 与党過半数割れ 政局の混乱に懸念−−知事会見 /福岡
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukuoka/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk40010504000c.html
◇「分権改革が急務に」
全国知事会長の麻生渡知事は31日の記者会見で、参院選での与党過半数割れについて「今後の日本政治は大変だ。(各政党は)国民にとって大切なことは何か、国際社会とともに発展していくため、何をすべきかを考え、党利党略にならないよう政治運営してもらいたい」と述べ、当面の政局の混乱に懸念を示した。
麻生知事は1人区での「自民大敗」にふれ、「地方側の深い危機感と不満が爆発した地方の反乱だった」との認識を重ねて強調。その上で、(1)地方交付税削減による地方財政の窮乏を直視し、(地方自治体が)社会保障費をまかなえるよう、財政的仕組みをつくる(2)地方分権を徹底させる−−など、分権改革が急務との認識を示した。【中村篤志】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2007年8月1日
811
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:42:13
選挙:参院選 自民党大敗「町村長減少も一因」 会見で山本・全国町村会長 /福岡
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukuoka/archive/news/2007/08/03/20070803ddlk40010477000c.html
全国町村会長に5選された山本文男・添田町長(81)が2日、同町役場で会見した。山本会長は参院選の結果について「自民党大敗の一因は、自民党の選挙を引っ張ってきた地方の町村長が市町村合併で減ったためではないか」との見方を示し、「安倍首相だけに責任があるわけではない。挽(ばん)回のチャンスを与えることも必要だ」と述べた。
山本会長は町村数がこの3年間で約2400から1030へと激減したことを挙げ、「自民党の選挙で一番働いてきたのは地方の町村長。今選挙で自民党が農村部に弱かったのはそれも一因ではないか」と述べた。その上で「首相が今交代しても次期衆院選が控えている。短命となれば影響が大きい」として、首相続投に理解を示した。【林田雅浩】
〔筑豊版〕
毎日新聞 2007年8月3日
812
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:45:39
’07参院選さが:「追い風」川崎さん初当選 民主初議席、自民21連勝阻む /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk41010170000c.html
追い風に乗った民主が、半世紀近くにわたって自民が議席を守ってきた参院佐賀選挙区(改選数1)に風穴を開けた。29日投開票された参院選。民主新人の川崎稔さん(46)=国民新推薦、社民支持=が、自民新人の川上義幸さん(52)=公明推薦=と共産新人の中尾純子さん(54)を破って初当選を決めた。川崎さんは一貫して年金記録漏れ問題などで政府・与党への批判を展開。自民、公明の組織力をフルに使って猛追する川上さんを振り切った。当日有権者数は69万1270人。投票率は62・86%(前回62・03%)だった。【参院選取材班】
佐賀で初の民主党参院議員の誕生に、佐賀市神野東の川崎さんの選挙事務所は沸き返った。川崎さんは「皆さんが支えてくれた結果。ありがとうございます」と深々と頭を下げ、支援者たちと握手や抱擁で喜びを分かち合った。
3年前は約2万票差で自民現職に惜敗。今回は安倍政権批判の追い風に乗り、年金▽税金の無駄遣い▽農業−−を自民党批判の3本柱にして県内を回った。連合佐賀が運動を下支えし、社民も支持の立場で共闘。知名度不足を補うため、地元の原口一博、大串博志両衆院議員も奔走した。
また菅直人代表代行など党幹部や田中真紀子衆院議員らが連日のように来援し、かつてないほどのてこ入れ。選挙戦の出はなをくじかれた大串議員の弔問問題も選挙自体への影響は見られず、組織力で上回る自民候補の追い上げを振り切った。
「自民王国」として全国的に動向が注目された佐賀選挙区。川崎さんの当選で県内の国会議員は8人中3人を民主党が占めることになり、県内の政党勢力図にも大きな影響を与えそうだ。
◇候補差し替え、年金、閣僚失言…川上さん、逆風強く
「今まで支援していただき、ありがとうございました」−−。自民の21連勝を逃した川上さんは、佐賀市内の選挙事務所で悔しさをかみしめた。
川上さんが出馬表明したのは5月。すでに選挙の準備を進めていた自民前職、陣内孝雄元法相(73)を党本部が「勝てない」と差し替えたためだった。副知事や県土木部長を歴任したとはいえ政治経験ゼロ。県議からも「技術者の印象はあるが……」と不安が漏れた。
自民は挙党態勢で安倍晋三首相ら大物を投入。古川康知事も応援に立った。公明との協力もあり、必勝態勢。新幹線や有明海再生など、地元に密着した政策を訴えた。
しかし選挙戦では年金記録漏れ問題や閣僚失言などが逆風となったほか、陣営の運動も上滑り気味。組織力をフルに発揮できないままだった。
◇争点広がり欠き、共産・中尾さん涙
中尾さんは佐賀市神野東の党県委員会内の選挙事務所で、集まった支持者に深々と頭を下げた。
選挙戦では、年金記録漏れ問題や閣僚の相次ぐ不祥事が噴出する安倍政権を厳しく批判、「確かな野党」を掲げ、年金問題の早期解決や憲法改正反対を訴えた。
しかし、自、民の争いの間に沈んだほか、争点の一つに掲げた憲法改正反対も、年金問題など他の争点にかすんだ。このため、無党派層への広がりにも欠けた。
813
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:46:02
■解説
◇組織強化し負託に応えよ
全国の1人区で唯一、半世紀近く自民が議席を確保し続けた参院選佐賀選挙区の“陥落”は、有権者の選択肢が自民だけでないことを顕著に示した。県民の負託を受けた民主は今後、結果を出すことが求められる。
民主の得票率は、独自候補を初めて参院選で立てた01年が23・2%、04年には42・9%まで伸ばした。今回の勝利で国会議員は3人になった。民主が選択肢の一つとして定着したと見るべきだ。
しかし、地方議会に目を転じると、県議会、市町議会での勢力はわずかで、組織力は自民に比べてはるかに劣る。
その意味で民主の勝利は今回も“風頼み”だったといえる。自民の基盤が崩れ始めていたことも勝利の要因だった。
選挙戦中盤、農協組織がてこ入れしているはずの農村部の票が民主に大きく流れていることが判明した。自民陣営は大慌てで締め付けを始めた。自民農政への反発もあってうまくいかなかったという。自民の現在を象徴的に示すエピソードだ。
陣営関係者は「事実上選択肢が自民だけという中で、まともな選挙をしてこなかったからだ」と言う。「不敗」そのものが支援組織を弱めてしまったというわけだ。
民主の勝利が県政界に影響を与えることは必至だ。だがこの1年間で県連代表が2度もスキャンダル絡みで代わるなど、組織の未熟さも目立つ。民主は勝利を機に、改めて県民の負託を重く受け止めるべきだろう。勝利の美酒に酔う暇などない。【上田泰嗣】
==============
◇開票結果
=選管最終発表
当 210,452 川崎稔 46 民新
189,212 川上義幸 52 自新
25,028 中尾純子 54 共新
==============
川崎稔(かわさき・みのる) 46 民新(1)
[元]日本銀行文書局調査役▽党県副代表[歴]日銀業務局副調査役・新潟支店総務課長・大阪支店副調査役・経営企画室調査役▽京大=[国]
毎日新聞 2007年7月30日
814
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:46:26
反転:’07参院選・佐賀/上 川上さん落選 危機感の乏しさ背景に /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk41010003000c.html
◇出馬表明5月、活動ペース鈍く
「この地域にとって一番大事なのは、長崎新幹線。川上さんに参議院で強い発言をしてもらい、大事業を実現したい」
24日夜。武雄市で開かれた自民党公認候補の川上義幸さん(52)の集会で訴える津島雄二衆院議員に、会場から拍手がわき起こった。津島議員は同党内で、九州新幹線長崎(西九州)ルート整備推進の要だった。
副知事時代に新幹線実現に奔走した川上さんは、高速交通網整備が公約。川上さんの当選は、県にとってこそ大きなメリットがあった。川上さんが当選すれば「信任を得られた」と、事業を進めることができるからだ。今年度いっぱいが事業のヤマと言われていた。
古川康知事は30日、川上さんの落選について「新幹線には大きな影響はないと思う」と述べ、「(新幹線沿線になる)武雄や嬉野は川上さんがトップの得票だった」と、いつになく強調した。
◇ ◇ ◇
29日夜、佐賀市の川上さんの選挙事務所。「有権者はおきゅうを据えたつもりだろうが大やけどになってしまった」。同党県連会長で川上陣営の選挙対策本部長の今村雅弘衆院議員はぼやいた。「今回の選挙結果は年金問題とだらしない閣僚(の失言など)で起きた逆風のせいだ」
だが、陣営の別の関係者は敗北の原因は別にあると指摘する。
川上さんは今年5月に出馬表明。陣営幹部は「スタートが遅いのがハンディ」と、最初からトップスピードで活動する覚悟を強調していた。
しかし、なぜか動きが鈍かった。ある陣営関係者は「普通の選挙は1年後ぐらいを目指して準備に入るが、今回もそんなペースだった」。陣営が緩み、危機感が乏しかったというわけだ。
長年、自民党を支持してきた佐賀市内の50代の農家は「今回ほど誰もこない選挙は初めて」と運動量の少なさを驚いた。「回ってきても入れん。農家をつぶすような農業政策に誰が入れる? 民主の戸別所得補償の方がありがたい。年金もいいかげんで、考えることは自分たちの得ばかり。……おきゅうを据えな」
「屋台骨が腐っている。慢心を直さないとどうしようもない」。人けのなくなった選挙事務所で自民関係者がため息をついた。
◇ ◇ ◇
29日投開票された参院選で自民は歴史的敗北を喫し、牙城の佐賀も揺らいだ。何が選挙の明暗を分けたのか検証する。【参院選取材班】
毎日新聞 2007年7月31日
815
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:47:04
選挙:参院選 得票率、川崎さん6.69ポイント上昇 比例は自・民が接戦 /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk41010032000c.html
◇追い風裏付け都市部で順調
29日投開票された参院選佐賀選挙区(改選数1)で、初当選した民主新人、川崎稔さん(46)の得票率は49・55%に上った。初出馬した前回04年参院選の得票率42・86%から、6・69ポイント上昇し、得票数も前回の17万7139票から21万452票へ3万3000票以上の上積み。年金記録漏れ問題などで民主党に強い追い風が吹いたことを裏付けた。
市町別でみても、23市町のうち佐賀市、唐津市など17市町でトップ得票。落としたのは武雄市など6市町にとどまった。前回は、49市町村のうち、勝てたのが佐賀市、鳥栖市周辺の県東部地区の8市町のみで、今回、自民支持基盤とされた西部の郡部でも票を集めた。
一方、自民新人の川上義幸さん(52)がトップになったのは武雄市、嬉野市など6市町。両市は、九州新幹線長崎(西九州)ルートの沿線自治体で、整備推進を主張していた川上さんへの期待票も集まったとみられる。
また、比例代表では選挙区ほど民主に偏った傾向は出ていない。“第一党”の民主は県内の得票数が14万9623票(得票率35・96%)で、自民も14万6446票(35・20%)を獲得した。市町別では民主の得票は佐賀市や鳥栖市など9市町に集中し、自民支持の傾向が強いとされる唐津市や伊万里市など14市町では自民の得票が民主を上回った。【上田泰嗣】
毎日新聞 2007年7月31日
816
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:47:36
反転:’07参院選・佐賀/下 民主が農村部浸透 農家支援で自民に対抗 /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk41010065000c.html
選挙戦終盤の7月27日夜、佐賀市内で民主党が主催した政談演説会「農業を語る会」。農家など農業関係者が対象だった。農家は自民党支持者が多い。同党の大串博志衆院議員は「数十人も来ればと思っていたが、予想以上の集まりだった」と振り返る。参加者は200人近くで、立ち見まで出た。
◇ ◇ ◇
国の調査によると、05年現在、県内の農家(農業就業者)は4万1496人。全就業者数の9・8%だが、家族も含めれば関係者はさらに増える。農家数が減少傾向とはいえ、農村部の票を無視することは出来ないゆえんだ。今回の参院選、民主は農業政策でも自民を揺さぶった。
一定規模以上の農業に支援を集め、国際競争力を高めようという自民に対し、民主は規模にかかわらず、販売農家の所得を補償する政策を前面に打ち出した。「自民農政は小規模農家の切り捨てだ」。語る会の会場では民主党の原口一博、大串両衆院議員が熱弁を振るった。
会場にいたみやき町の50代の農業男性は「自民のやり方では犠牲になる農家が出る。民主の政策はありがたい。所得補償がないと、農家はやっていけないから」と話した後、打ち明けた。「これまでは自民だったが、今回は民主に入れる」
選挙戦終盤。農村部でも劣勢との情報が伝わると、自民は農業票の取りまとめに走った。特に、保守地盤の強い県西部では、保利耕輔衆院議員自らが猛烈に動いた。「あんな姿は見たことがない」と関係者は驚く。
そのころ、第一線で追い上げを図った自民県議が漏らしていた。「農村部で自民批判が多い。(浸透は)難しい」
◇ ◇ ◇
開票日の29日深夜、大串議員は民主新人の川崎稔さん(46)と抱き合って当選を喜んだ。「郡部でも無党派層化が進んでいると思う」。実感を込めて語った。
川崎さんの得票は、自民の牙城とされる唐津市や伊万里市などでも自民候補を上回った。都市政党のイメージが強い民主が、農村部の批判票の受け皿となった。
公明党関係者は言う。「農業や建設業など、自民の従来の支持基盤は液状化している。一方で、民主は支持が膨らんだとはいえ、まだ風頼み。今は過渡期だ」【参院選取材班】
毎日新聞 2007年8月1日
817
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:48:10
反転:’07参院選・佐賀/番外編 農村部の無党派化進む /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/08/02/20070802ddlk41010437000c.html
◇格差社会への批判が表面化
民主圧勝、自民退潮、という結果に終わった参院選。県内では、ほぼ半世紀ぶりの自民の参院選敗北という歴史的な結果となった。担当記者が選挙を振り返った。【参院選取材班】
==============
−−まず、自民の敗因と民主の勝因を。
A 年金記録漏れ問題が致命傷だった。
B 自民の自滅。陣内孝雄前参院議員の差し替えでばたついて川上義幸さんが出馬することになったのが5月。若手の自民県議も「なぜ直前まで候補を差し替えなかったのか」とあきれていた。
C 当選した川崎稔さんは前回選挙の落選後、活発に活動した形跡が見えない。たまたま追い風に乗った勝利だろう。ただ、自民党員の高齢化と組織力低下も否めない。
D 民主にとっては、農業政策で争点を示した点が大きい。弔問問題を抱えたが、衆院2区に大串博志衆院議員が地盤を築いたこともプラスだ。
E 伊万里、武雄市で投票率が下がった。自民支持者の棄権が多かったかも。
−−二大政党の争いに共産はかすんだ印象だ。
B 共産は終盤には、「自民を落としたいので民主に入れる」という人には、積極的に共産に入れるよう求めなくなっていた。
E 民主の街頭演説で会った共産議員も「うちの支持者もずいぶん来ているなあ」と。
−−「民主常勝」という時代が来るだろうか。
B 難しい。まだ組織として発達途中だ。
A 自公は出遅れや逆風が吹いてなお、19万票を集める力がある。一方で民主は風がなくても勝てるほどの力はまだない。地道な活動なくして有権者の支持なし、だ。
D 国民の気持ちをどのようにすくい取るかが、党の浮沈に直結する時代になったように思う。
C 格差を生んだ自民党政治への批判が、職業や年代を問わず広がっていると実感した。
E 生活密着型の問題で有権者が募らせている不信感を民主はうまく取り込んだ。だがその分、成果を上げないと、民主への支持は一気に不信感になるだろう。
A 確かに、民主の所得補償政策に期待した農家は、政策実現の見通しがなければ離れていくかもしれない。
−−組織選挙の終えんとも見えるが。
B 組織に神通力がなくなったとは思う。農協関係者さえ「今は締め付けが効かない」とぼやいていた。
D 農村部の無党派層化が、佐賀でも進んでいるといえる。
E 今までの組織選挙はいい意味で崩れたのでは。年配の男性でも「民主」と書いた人が多いのは、その証左ではないだろうか。
毎日新聞 2007年8月2日
818
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:49:25
選挙:参院選 自民県連幹部が陳謝 責任問題浮上に含みも−−合同選対会議 /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/08/05/20070805ddlk41010294000c.html
自民党県連は4日、佐賀市で県内の支部長らを集めた合同選対会議を開き、7月の参院選の総括を行った。会議の冒頭、約半世紀ぶりの参院選佐賀選挙区(改選数1)での敗北を受け、県連会長の今村雅弘衆院議員や同選挙総括責任者の保利耕輔衆院議員らが「期待に応えられず申し訳ない。責任を感じている」などと陳謝した。会議では県連執行部の責任を問う意見は出なかったという。【上田泰嗣】
会議は非公開で行われた。石井秀夫・県連幹事長によると、まず執行部側が今回の選挙を総括し「政治とカネの問題や農業政策などが逆風になった」と敗因をまとめた。その上で、衆院解散・総選挙がこの1、2年のうちに行われることを前提に、早急な組織の立て直しが必要だと強調した。
支部側からは、前職の陣内孝雄元法相を5月になって差し替えた問題が取り上げられ「直前に替えるぐらいなら、なぜ昨年6月の公認決定の時点で交代させなかったのか」などと党の対応を批判する意見が出た。また、安倍晋三首相の続投についても「衆院選を安倍体制で戦えるのか」と、退陣を求める声が出されたという。
県連幹部の責任について石井幹事長は「今日は選挙の総括の場であり、責任を問う場ではなかった」と述べ、今後、責任問題が浮上する可能性について含みを残した。
毎日新聞 2007年8月5日
819
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:50:36
金子知事:参院選のしこり、平和集会にも影 3団体に不快感、欠席表明 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/news/20070807ddlk42010005000c.html
金子原二郎知事は6日の定例会見で、連合長崎など3団体が長崎市で7日に開く平和集会に欠席することを明らかにした。参院選長崎選挙区で落選した自民新人を知事が支援したことを理由に、3団体から出席を断られていた。知事は「いろいろと混乱を想像されるならやむを得ない」と述べる一方、「市民の(平和を)思う気持ちでやっていた集会だと思っていた。選挙を持ち出していろんなことをやらない方がいいんじゃないか」と不快感を示した。【宮下正己】
知事が同集会に欠席するのは就任以来初めて。政治的な立場の違いが平和運動にも影を落とす結果となった。
会見で知事は「私は平和を願う強い気持ちをもっていたからずっと出席してきた」と主張。出席拒否を求めた3団体の考え方については「平和運動というのは政党とか、特殊な団体がやっているという気持ちではないから、選挙運動と関係ないんじゃないか」と疑問視した。
また、自民新人を支援した自らの行動に関しては「選挙というのはそれぞれの思う気持ち、信念があり、(私は)政治家でもある。自民党を応援したのは私だけではなく、東京都知事だって応援しているし、それぞれの立場で政治家としての行動を取っている」と改めて理解を求めた。
参院選で自民新人を支援した知事に対しては、民主新人を推薦する連合長崎が「知事という公職で特定候補への肩入れは慎重であるべきだ」と抗議。しかし知事は聞き入れず、応援演説に立つなど支援を続けた。連合長崎、原水禁、核禁会議の3団体は、知事に平和集会の案内を出し、出席の回答を受けていたが、選挙後に「抗議を無視したことには厳しい対応で臨まざるを得ない」などとして出席を拒否していた。
◇首相表明を歓迎
また、知事は会見で、安倍晋三首相が原爆症の認定基準見直しを検討すると表明したことについて「大変喜ばしい。かねてから我々も要望していたので、今後も期待を持って見守っていきたい」と歓迎した。
〔長崎版〕
毎日新聞 2007年8月7日
820
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:52:57
’07参院選ながさき:総力戦、民主が議席奪取 世論後押し、大久保さん笑顔 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk42010234000c.html
◇自民に逆風、小嶺さん涙
29日に投開票された参院選長崎選挙区(改選数1)は接戦の末、民主新人の大久保潔重さん(41)が年金記録漏れ問題などの追い風に乗り、初当選した。自民新人の小嶺忠敏さん(62)は逆風のあおりを受け、知名度の高さを生かせず惜敗。共産新人の渕瀬栄子さん(51)も力が及ばなかった。民主は前回の04年参院選に続く連勝で、長崎の参院2議席を独占する形となった。自民は結党以来初めての議席ゼロ。投票率は61・54%(前回04年は60・14%)だった。【宮下正己、横田信行】
大久保さんは05年衆院選に県議から出馬して落選。再び県議に返り咲き、今回の参院選には民主の小沢一郎代表に請われて挑戦した。この4年間で4回の選挙を戦い、2回目の国政選挙で念願を果たしたことになる。
小嶺さんより知名度に劣る大久保さんは昨年末に立候補を表明して以降、離島を含め県内をくまなく回ってきた。経済的な低迷が続く県内の状況を踏まえ、地域間格差の解消を強く訴える選挙戦を展開。年金記録漏れ問題や久間章生前防衛相(衆院長崎2区選出)の原爆投下を巡る「しょうがない」発言をはじめとする閣僚の問題発言なども取り上げ、徹底的な安倍政権批判を繰り返しながら政権交代の必要性を有権者に印象付けた。
社民との協力は支援にとどまったが、連合から推薦を受け、傘下労組の組合票を手堅くまとめた。特に大票田の長崎市では、三菱重工業長崎造船所の労組に支えられるなど県都での民主の底力を見せ付け、地元の諫早市も「地元から国会議員を」と盛り上がりを見せた。また追い風に乗って都市部を中心に無党派層にも浸透したほか、景気低迷からくる自民への批判票も取り込んだ。
小嶺さんは国見高校サッカー部などの監督として全国大会100回出場、優勝17回の功績を掲げ、今年1月に出馬表明。自他ともに認める「選挙と政治に素人」なため、県選出衆院議員を中心とする自民県連が全面支援することを約束に、久間氏が担ぎ出した。
しかし、38年間の教諭生活に基づく「現場からの教育改革」を掲げるものの、選挙演説が不慣れなため当初は街頭での演説を敬遠。資金と人員の両面で支えるはずの県連の動きも鈍く、小嶺さん本人が久間氏に「系列議員に発破をかけてもらいたい」と嘆くほどだった。
また、県内経済は公共事業費の削減などで離島を中心に低迷。建設業、農協、漁協の自民離れが目立っていた。加えて年金記録漏れ問題などの逆風、さらには久間発言への県民の反発というトリプルパンチ。毎日新聞が選挙期間中に実施した郵送での世論調査でも、久間発言によって投票する候補を「変えるつもりだ」と答えた人が約2割に上っており、影響は否定できない。
久間発言以降、金子原二郎知事が危機感を持ち、小嶺さんと自民支持を表明。県北部を中心にてこ入れをはかり、各市町の首長も追随して巻き返しを図ったが、大久保さんに向いた風は止められなかった。
渕瀬さんは昨年2月に名乗りを上げ、ミニ集会や「まちかど演説」をこまめに開いてきた。貧困・格差の解消や憲法改正反対、久間発言批判などを繰り返し、自民、民主両党への対立軸を掲げて独自性をアピール。陣営は自民への反発票をある程度取り込むことに成功したと受け止めている。
◇谷川・自民県連会長が辞意表明−−小嶺氏落選で
自民党県連の谷川弥一会長(衆院3区)は29日、参院選での敗北の責任を取り県連会長を辞任する意向を示した。
谷川氏は6月9日に会長に就任したばかり。谷川氏は選挙事務所での支持者へのあいさつで「(前回含めて)参院で二つ(の議席を)落とし、ぼう然としている。もう辞表も出してきた。本当は議員の辞表も出したいぐらいの気持ちだ。責任は重々感じている」と述べた。【錦織祐一】
821
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:53:20
◇投票率は61・54%−−前回を1・4ポイント上回る
投票率は61・54%(男61・39%、女61・67%)で、前回(04年)の60・14%から1・4ポイント上昇した。今回選挙は、公示前から年金記録漏れや「政治とカネ」の問題を中心に有権者の関心が高かった上、久間章生前防衛相(衆院2区)が原爆投下を「しょうがない」と発言したことで勝敗の行方が注目された選挙区でもあった。選挙戦終盤まで続いた自民と民主の接戦の構図も投票率を押し上げる要因となった。
各市の投票率は、ほとんどの市で合併が行われ、前回結果を計算し直しているため、単純比較はできないものの、長崎58・04%(前回比0・87ポイント増)▽佐世保57・81%(同0・08ポイント減)▽島原63・00%(同6・63ポイント増)▽諫早63・04%(同3・9ポイント増)▽大村62・54%(同1・47ポイント増)▽平戸65・32%(同0・85ポイント減)▽松浦63・24%(同1・69ポイント増)▽対馬69・83%(同1・72ポイント増)▽壱岐67・83%(同1・67ポイント減)▽五島67・83%(同0・16ポイント減)▽西海68・44%(同0・5ポイント増)▽雲仙65・78%(同7・23ポイント増)▽南島原66・72%(同6・31ポイント増)−−だった。
また、すっかり定着した期日前投票は29日午前10時現在、従来の不在者投票を含め15万9766人が利用し、前回比3万6668人増えた。【千代崎聖史】
■解説
◇自民敗北 政策論争置き去り、県民に地域格差など不満
参院選長崎選挙区は民主新人の大久保潔重さん(41)が初当選し、自民党が結党以来初めて長崎での参院議席を失った。年金記録漏れ問題など自民党への猛烈な逆風はもちろんだが、自民敗因の根底には地域間格差に伴う経済不振への県民の強い不満があり、選挙結果に表れたといえる。しかし、選挙戦ではこうした問題への具体的な改善策は示されず、政策論争は置き去りのままだった。
県内の一人当たりの県民所得は全国44位で、九州(沖縄を除く)ではワースト1だ。小泉構造改革によって公共事業費や地方交付税は削減され、農漁業も国際競争の波にのまれて脱落していくケースが相次いでいる。安倍晋三首相もこの改革路線を継承。地方に「自立」を求めている。
しかし、こうした改革路線が都市部と地方の地域間格差を生んだというとらえ方が、特に地方の不満として全国的に表れている。なかでも多くの離島を抱え、農漁業や公共事業費の比重が高い長崎県にとっては切実で、選挙期間中、「自民党にはもう期待できない」という声を何度も聞いた。自民離れは深刻だ。
長崎選挙区でこうした問題は議論されただろうか。自民、民主の二大政党化といわれるが、両党の候補は厳しい県民生活の改善を訴えたものの、大久保さんは政権批判に重心を置き、自民新人の小嶺忠敏さん(62)は現状の認識に触れるだけで、いずれも具体策は示せなかった。政権交代のイメージばかりが先行、県民が求めていることは置き去りにされた。【宮下正己】
==============
◇開票結果
=選管最終発表
当 352,953 大久保潔重 41 民新
331,147 小嶺忠敏 62 自新
35,837 渕瀬栄子 51 共新
==============
大久保潔重(おおくぼ・ゆきしげ) 41 民新(1)
歯科医師▽党県副代表▽NPO日本テンプレート研究会認定医▽県歯科医師会員▽諫早ライオンズクラブ会員[歴]歯科医院勤務▽小沢一郎政治塾1期生▽諫早青年会議所会員▽県議1期▽長崎大=[国]
〔長崎版〕
毎日新聞 2007年7月30日
822
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:53:51
’07参院選ながさき:全年齢層が大久保氏支持 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk42010549000c.html
◇大票田長崎、諫早で貯金−−大久保氏
◇優勢は島原など18市町−−小嶺氏
29日に投開票された参院選長崎選挙区は、民主新人の大久保潔重氏(41)が自民新人の小嶺忠敏氏(62)を2万1806票差で破り、初当選した。民主への追い風が、小嶺氏の知名度の高さをわずかに上回った形だ。激戦を振り返り、選挙結果や出口調査を基に各候補の集票力や有権者の投票行動を分析した。【宮下正己】
◇市町村別結果
市町村別に大久保、小嶺両氏の勝敗を見ると、23市町のうち大久保氏が勝ったのは5市町のみ。その中で目立ったのは約2万7000票差を付けた大票田の長崎市のほか、約1万2000票差で勝利した地元の諫早市。有権者数が県内1、3位の両市での“貯金”で18市町での負け分をカバーした。長崎市とその周辺の強固な労組票、地元の支援者に支えられた側面が強く、県内で幅広く浸透した結果の勝利とはいえないようだ。
小嶺氏は島原半島や郡部を中心に18市町で大久保氏を上回り、知名度の高さを裏付けた。しかし、金子原二郎知事の支援によって陣営が勝利を確信していた佐世保市で、219票の僅差ながら敗れたのは大きな誤算。都市部での民主への追い風が予想以上で、無党派層の流れを止められなかったと見られるが、この誤算が敗因の要素になったともいえる。
◇出口調査
29日の出口調査結果を見ると、大久保氏への支持は男女とも高く、特に男性からの支持が小嶺氏を大きく上回った。年代別でも20代後半から60代までの幅広い層に支持され、小嶺氏への支持が上回ったのは20代前半と70代以上だけだった。
また支持政党別では、自民支持層の25%、公明支持層の21%が大久保氏に投票したと答えており、自公ともに支持者をきちんと固められなかったようだ。無党派層の6割も大久保氏に投票。渕瀬氏は自民への反発票を取り込もうと独自色をアピールしたが、共産支持層でさえ3割が大久保氏に投票したと答えており、大久保氏の勢いを止められなかった。
〔長崎版〕
毎日新聞 2007年7月31日
823
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:55:06
金子知事:「県政運営、影響ない」−−参院選結果受け /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk42010550000c.html
参院選長崎選挙区で自民新人の小嶺忠敏氏を支援した金子原二郎知事は30日、県庁内で記者団に対し、選挙結果について「民主が全国的に圧勝した。長崎県も小嶺さんが負け、非常に残念だ」と述べた。今後の民主党との関係に関しては「私は政治家としての行動を取った。政策的には今まで民主党とそれほど違いはなく、県政運営に支障があるとは思っていない」と県政運営への影響を否定した。
知事はまた、与党が大敗し、小嶺氏が落選したことによる九州新幹線長崎ルートの着工問題への影響について「新幹線は(選挙の)争点になっていない。何も変わらない」と言い、影響はないとの認識を示した。
〔長崎版〕
毎日新聞 2007年7月31日
選挙:参院選 民主、連続の県内第1党 本格的2大政党時代へ /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk42010566000c.html
◇得票率、前回比1・42ポイント上回る
比例代表の投票率は61・53%で、前回(04年)を1・42ポイント上回った。年金未納や自衛隊のイラク派遣問題などが争点だった前回同様、選挙区ともに民主が躍進、2回連続して比例第1党となった。一方で、与党批判票は民主に集中し、公明、共産、社民は得票率を落としており、本格的な2大政党時代となった。【横田信行】
◇比例代表
自民の得票率は30・9%で前回より4・3ポイント減。郵政選挙で小泉人気の追い風を受けた05年の衆院選では36・7%と盛り返していただけに反動を受けた形だ。前回は郡部では第1党だったが、市町村合併の影響や地域間格差も争点となったことから郡部でも第2党に転落した。
民主は過去最高の43・3%。前回より4・5ポイント伸ばし、05年の衆院選の31・4%から盛り返した。県内23自治体では19勝4敗。5勝18敗と大きく負け越した選挙区とは違い候補者個人より政党への全国的な追い風が強かったことが裏付けられた。
公明は13・6%で前回より2・3ポイント減。これまで選挙区で自民を推薦する見返りに比例候補へ投票してもらう自公の選挙協力で着実に票を伸ばしていたが、今回は大苦戦。自民が比例で九州に有力候補を立てたことから両党にあつれきが生じ、長崎でも自民候補の推薦がずれ込み、選挙協力は奏功しなかった。12万票を目標としたが、10万票の大台も割り込み、05年の衆院選と比べ約3万票も減らした。
政党名と個人名で投票でき、得票が多い順に当選する非拘束名簿方式は今回で3回目となり、前回は8党中、個人名での投票が多かったのは公明だけだったが、今回は11党中、公明、国民新党、共生新党の3党だった。政党名での得票は前回比9・2ポイント減の55・3%となった。
与党内に改憲ムードが高まる中、護憲を打ち出して独自色を出そうとした共産、社民の両党は惨敗。共産は目標5万5000票の53・1%、社民も重点候補の山内徳信氏は当選したものの、目標6万票の42・5%と、かつての革新の雄の面影は跡形もなくなった。
個人名での投票が最も多かったのは、県選出の国会議員を長く務めた民主現職の西岡武夫氏の8万2595票。続くのは公明の重点候補の木庭健太郎氏の6万9243票で、党の得票数の95・2%を占めた。
毎日新聞 2007年7月31日
824
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 21:56:06
’07参院選ながさき:大久保氏に当選証書 新幹線巡り知事との溝露呈 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/08/02/20070802ddlk42010002000c.html
参院選長崎選挙区で初当選した民主新人の大久保潔重氏(41)に対する当選証書の付与式が1日、県庁内であった。同選挙区で自民新人候補を支援した金子原二郎知事は、大久保氏と選挙後初の顔合わせとなったが、型通りの祝福と短い握手を2回交わしただけで気まずいムード。式後、大久保氏は知事への不快感を示し、九州新幹線長崎ルート建設の進め方にも疑問を呈すなど両者の溝があらわとなった。【宮下正己】
付与式には民主党県連幹部らも出席した。最後に入室した知事は、「どうも」と言いながら大久保氏と一瞬握手を交わして着席した。県選管の村木文郎委員長の当選証書付与後、あいさつに立った知事は「おめでとうございます」と祝福し、九州新幹線長崎(西九州)ルートの早期着工にも触れながら「県政推進へのご支援をたまわりますようお願い申し上げます」と要請したものの、式が終わると再び一瞬の握手を交わしただけで足早に退室した。
式後、大久保氏は記者団に対し「身の引き締まる思いです」。知事が自民候補を応援したことについては「県政をつかさどる方が国政選挙で片方の候補者に肩入れするのはいかがなものかという思いはある」と不快感を示した。長崎新幹線の建設に関しては「高速交通網の整備で必要なことだと思うが、今進んでいるやり方が本当にいいのかという疑問が県民にもある」と述べ、県民の賛同を得られていないとの認識を示した。
知事は就任以来、国政選挙で中立の立場を保っていたが、今回は自民候補の支援を表明。民主党や連合長崎から抗議されながらも応援演説に立ち、「新幹線は政権与党の力を借りなければいけない」などと説明していた。
だが大久保氏が当選、比例代表を含め県選出国会議員の数は民主党が自民党を5対4で上回り、民主との間にしこりを残しそうだ。知事は「県政運営に支障があるとは思っていない」と述べているが、自民、公明の与党大敗によって新幹線問題を含め影響する可能性はある。
〔長崎版〕
毎日新聞 2007年8月2日
825
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 23:34:36
選挙:参院選振り返って 投票者支持率32% 礒崎さん地固めなどが奏功 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk44010250000c.html
参院選大分選挙区で当選した礒崎陽輔さんの得票数19万9523票は、3年前に足立信也さんに10万票差で敗れた仲道俊哉さんより、4万票以上も少ない。投票者の支持率は32%、有権者全体だと20%に過ぎない。
毎日新聞は期日前と当日、計3376人に出口調査した。比例で自公に投票した人で礒崎さんに入れたのはそれぞれ71%と69%。民主=矢野さんは54%。礒崎さんが保守層を固め、公明との選挙協力が奏功したのに対し矢野さんは「身内」を抑え切れていなかった。
礒崎さんが他候補を圧倒できなかったのは、景気問題などで熱弁を振るった半面、年金問題では他党攻撃に反論する域を出なかったからともいえる。改憲でも積極的に訴えることはなかった。
比例代表で初当選した元衆院議員、衛藤晟一さんと合わせ、県内の自民国会議員は、改選前の8人中3人から、9人中5人に増えた。地域格差、景況感の悪さなど、取り巻く課題は多い。郵政民営化に反対し、実質的に自民を追われた後藤博子さんが、合同個人演説会で礒崎さんに「使い捨てされないでね」と声を掛けた。組織の中で、信ずる道をどう追求するか。「政治家・礒崎」が問われている。【梅山崇】
==============
◇選挙区確定得票
当 199,523 礒崎陽輔 49 自新
170,645 矢野大和 51 無新
140,287 松本文六 64 無新
63,099 後藤博子 59 国前
37,764 山下魁 30 共新
毎日新聞 2007年7月31日
826
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 23:36:28
選挙:参院選 全国唯一野党4分裂選挙、「食い合い」反映−−記者座談会 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk44010347000c.html
1人区では全国唯一の野党4分裂選挙となった大分選挙区では礒崎陽輔さん(49)、比例代表では元衆院議員の衛藤晟一さん(59)の自民2新人が当選した。全国で自民が37議席の大惨敗を喫した中で、県内では比例票も民主より自民の方が多く、違った形に。担当記者が今選挙を振り返る。
●伸び悩んだ民主
A=礒崎さんの陣営幹部は「この野党分裂状況で負けたら、自民が勝つ選挙がない」と言っていた。
B=出口調査では上位3人に差がなく、こんな結果になるとは思わなかった。調査拒否者の多くが自民支持者だったのかも。民主県連支援の矢野大和さんは「地方が主役」と訴えた割に、郡部で伸び悩んだね。
C=矢野さんというより、大分の民主自体が伸び悩んだ。比例でも結局、自民が上回ったからね。
A=礒崎、矢野両陣営とも、衛藤晟一さんが比例代表に立つ効果で、自民票が増えるとみていた。「落とせば政治生命が終わり」という危機感が広がったし、これまで公明に協力していた分が上積みされるからだ。
●計算外の後藤氏参入
D=民主県連は当初「社民と協力せずとも、保守票取り込みを考えれば勝てる」と見ていたようだが。
B=確かに当初は、そういう目算があった。今後の国政選でも主導権を握れるしね。ただ、国民新党の後藤博子さんの選挙区参入が計算外だった。
A=礒崎陣営は、後藤さん参入で減るのは自分たちの票と見ていたが。
B=出口調査の結果を分析すると、選挙区で後藤さんに入れた人の半数は比例で民主に入れていた。最も割を食ったのは、矢野さんだろう。
D=後藤さんの立候補会見時、亀井静香・党代表代行は「民主、社民の分裂状況で、自民に勝つには後藤氏が立つしかない」と話していたが。
B=見立てと違い、逆に反自民票の分散につながり、矢野さんが届かなかった一因になったのは間違いなかろう。
C=矢野さんの敗因は、松本文六さんの推薦を断るなどした民主県連に対する、社民支持者の反発との見方もある。組織内候補でもないのに、労組がこん身の力で松本さんを支え、それなりの結果を残したからね。出口調査では、矢野さんは民主支持者の半数しか固められず、残りは松本さんや後藤さんらへも流出。反対に松本さんは社民支持者の大半を固めた。
●民主、社民の行方
A=民主、社民の関係修復は大変困難になったのではないか。
C=社民支持者からは「もう絶対に民主に協力しない」との声も聞かれる。次回衆院選への影響も必至だろう。
D=公明票の激減をどうみるか?
A=与党全体への逆風もあったろうし、衛藤晟一さんを巡るやり取りで、党にマイナスイメージがついたのかも。選挙協力した自民幹部から「公明に提出する名簿がなかなか集まらない」との声も聞かれた。木庭健太郎さんの当選こそ果たしたものの、全国の比例で伸び悩む一因となった。
D=共産も、山下さんの健闘を、狙いの比例代表につなげられなかった。
A=出口調査でも、比例で自民や公明に入れて、選挙区で山下さんに入れた人が「批判票です」と調査員に説明するケースがあった。自民県連や礒崎さんはこうした層の存在を謙虚に受け止め、政治に取り組んでほしい。
毎日新聞 2007年7月31日
827
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/07(火) 23:40:20
連合大分:参院選、民主・社民の分裂批判 今後の三者協力に注文 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/news/20070807ddlk44010628000c.html
連合大分は6日、参院選後初の執行委員会を開いた。嶋崎龍生会長は「全国的には自民の敵失で民主が伸びたが、大分ではわが方の失策で相手を勝たせてしまった。『票が増えた』『礎や基盤ができた』ではだめ。勝たなくては一票を託した県民の願いを無視したも同然」と述べ、候補者を一本化できなかった民主県連と社民県連合の対応を批判した。
参院選で連合大分は社民推薦の無所属新人、松本文六氏を推薦、民主県連支援の同、矢野大和氏を支持とする苦肉の対応を強いられた。両氏で計31万票を集めながら20万票に届かなかった自民新人の礒崎陽輔氏の当選を許した。嶋崎会長は「参院で民主が第一党となり、遅くても1年以内に総選挙があろう。二度とこういうことがないよう、三者協力に重きを置き、胸襟を正してテーブルについてほしい」と両党に強く注文をつけた。
連合大分は9月の執行委員会で、参院選の正式な総括をする。【梅山崇】
毎日新聞 2007年8月7日
828
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:29:41
激震:’07ダブル選くまもと/上 自民 都市圏の劣勢拡大 /熊本
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kumamoto/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk43010067000c.html
「終盤は非常に手応えがあった……」
29日午後8時過ぎ、熊本市帯山の自民前職、三浦一水さん(53)の選挙事務所。選対最高責任者「選挙長」の木村仁参院議員が、テレビ前の椅子に座って選挙戦をそう振り返り始めてから数分もなかった。一部テレビ局が民主新人、松野信夫さん(56)を「当選確実」と速報。事務所内は一瞬、凍りついた。
屈辱的な速報だった。誰も、こんなに早く「負け」を宣告されるとは思っていなかった。500ほど並べられたパイプ椅子はがら空き。支持者は、開票作業が徐々に盛り上がる午後9時過ぎから集まることになっていた。選対幹部が半信半疑ながら、三浦さんに連絡。午後9時20分に現れた三浦さんは、うろたえる支持者を前に「いやー、立派な戦いができた」と自嘲気味に万歳してみせた。
古閑三博自民県連会長や園田博之衆院議員らは、奥の部屋にこもった。園田氏は「市町村合併の影響もある。これまで自民の政策を訴えてくれた首長や議員の数も減った」と組織の弱体化を指摘した。
一夜明けて、自民県連は役員会を開催。古閑会長は元々、6月の任期満了退任を参院選後に先送りしていた。三浦さんの地元・山鹿市は古閑会長の足元でもあった。しかし三浦さんが落選。役員会では、改めて退任を確認した。古閑会長は「当然、敗戦の責任は感じている」と述べた。
民主候補が健闘した前回04年参院選でも、市町村別で自民候補を上回ったのは7市町。大票田の熊本市では、民主候補が13万7000票で自民候補を約2万票上回った。しかし今回は、松野さんに約4万票の差をつけられたのが勝敗を分けた。松野さんが三浦さんの得票を上回ったのは17市町。その多くは熊本市近郊だった。
選挙戦中、三浦陣営で熊本市の選対本部長を務めた木原稔衆院議員は、市部での逆風をひしひしと感じていた。電話帳で無差別に支持を訴える電話作戦を展開したが「自民に不利なニュースが流れた日は如実に反応が悪かった」と話した。
都市圏での劣勢拡大は、増える無党派層に自民党が依然として対応できていないことを物語っている。
◇ ◇
参院選熊本選挙区は、松野さんが3選を目指した自民前職の三浦さんらをかわし、01年に改選数が「1」になって以降初めて民主党に議席をもたらした。さらに民主党は、比例代表の得票数でも県内第一党に躍り出た。一方、同日実施の衆院熊本3区補選で自民党は特定候補公認を見送る異例の対応を取った。保守王国と呼ばれた熊本に何が起こっているのかを追った。【笠井光俊、山田宏太郎】
毎日新聞 2007年7月31日
829
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:31:56
激震:’07ダブル選くまもと/中 民主 地方組織強化が課題 /熊本
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kumamoto/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk43010004000c.html
参院選終盤の26日、自民前職の三浦一水さん(53)の地元・山鹿市を、民主新人の松野信夫さん(56)の選挙カーが駆け巡った。緑に染まった水田が広がり、その向こうには低い山並み。農作業中の人たちやすれ違うトラクターの男性が手を振っていた。
同市菊鹿町では、70歳の女性がわざわざ玄関先で選挙カーを待ち受けていた。女性は「私たち年金暮らしにとって、住民税や医療費の相次ぐ引き上げがどんなに負担か。地方はさびれるし、良いことは何もない」。松野さんとの握手にも力がこもった。
これまで民主党は、移ろいやすい都市部の無党派層に支えられている側面があった。大都市圏では議席を取れるが、地方では自民党に歯が立たなかった。
しかし今回の参院選では地方での支持拡大に重点を置き、小沢一郎代表も地方行脚を続けた。県内でも、大都市の熊本市では選対事務所などへの激励に回るだけで大衆の前には出ない。逆に農山村部の南阿蘇村ではマイクを握り「現政権の政策では国民の生活が、日本の農家が、崩壊する」とぶち上げた。「生活第一」というスローガンは、先の農作業中の人たちや70歳の女性などの思いに響いた。
そうした戦略を自民党県連の古閑三博会長も「代表が農山村部で演説しても、その現地そのものは人口も少なく、票の上積みに大きな影響はない。それよりも、そうした行動によって決意やメッセージは広く伝わる。立派なものだと思う」と、敵ながら率直に評価する。
松野さんの得票(約44万票)は、選挙前に陣営が立てた目標を数万票も超えた。ただ、三浦さんの陣営も危機感が強まった選挙戦終盤、自民党や系列の地方議員、友好団体、中央で連立を組む公明党が強力な活動を展開して、わずか8000票差まで追い上げた。
地方議員の数では、依然として民主党は圧倒されている。また選挙活動を主に支える連合熊本も、組合員が十分に動けるのは企業や官庁などの勤務を終えた夕方以降か休日が中心だ。都市部での優位に加えて、地方での支持拡大があったにもかかわらず、結果的には辛勝だった。選挙対策本部長を務めた松野頼久衆院議員は「地方組織、マンパワーの強化が大至急に必要」と話す。
衆議院解散・総選挙の可能性が取りざたされ、県内では来春、知事選も控えている。鎌田聡県連代表は「今後、有権者の注目はさらに高まっていく。正念場だ」と顔を引き締める。
毎日新聞 2007年8月1日
830
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:40:29
’07参院選みやざき:公明は事実上自主投票に /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/07/28/20070728ddlk45010133000c.html
公明党県本部は27日、宮崎選挙区(改選数1)について自民現職の小斉平敏文氏から出ている推薦願の可否を判断せず、事実上の自主投票になったと明らかにした。政権与党を組む自民党を支援する方針は変わらないが、関係者によると、小斉平氏のほかに保守系無所属の長峯基、東治男両氏への選挙協力の動きも出ている。
04年参院選と1月の知事選で、公明が推薦した自民党公認・推薦候補が相次いで敗れたため「公明支持者の中に自民への不信感もある」と判断したという。
毎日新聞 2007年7月28日
選挙:参院選 宮崎選挙区分析 外山氏勝因、イメージ戦略で「東風」受け皿に /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk45010383000c.html
非自民勢力の統一候補で無所属新人の外山斎氏(31)=民主、社民、国民新党推薦=が、自民前職の小斉平敏文氏(57)ら5氏を破り、初当選した参院選宮崎選挙区(改選数1)。1月の知事選でタレント出身の東国原英夫知事を誕生させた無党派層の「東風」を取り込んだイメージ戦略が勝因に挙げられる。一方、04年に続いて敗れ、参院2議席を失った自民には、小泉改革で進んだ格差問題への県民の不満が噴出した形だ。【中尾祐児、種市房子】
◇自民敗北、格差問題へ県民の不満噴出
民主県連副代表を辞任した外山氏は選挙中「宮崎から日本の政治を変える」と、東国原知事の「県民総力戦」と同じ趣旨の主張を繰り返した。清新さをイメージさせる青色のシャツを着、若さを押しだす作戦も奏功。高齢者層まで支持を広げ、都市部だけでなく、保守地盤の郡部でも善戦した。
尊敬する政治家は「小沢一郎(民主党代表)」と明言するが、憲法改正問題では民主の「論憲」ではなく、社民の「護憲」の立場を取った。
「各推薦団体が今までにない固い結束だった」と選対本部長を務めた横山節夫・連合宮崎会長。民主色を消し、寄り合い所帯の不安払しょくにも成功。「無所属」を強調することで、事実上の自主投票となった公明支持層にまで食い込んだ。
一方「党営選挙」「保守勢力の一枚岩」を強調した小斉平氏陣営は、逆に年金問題など自民批判をもろに受けた。さらに医療費負担の引き上げ、非正規雇用者の増大などをもたらした小泉改革で「高齢者や自営業者ら伝統的な自民支持層の不満が高まり、組織力が弱まっていた」(坂元裕一・同県連会長)。県では官製談合事件を教訓に入札改革も進み「国会議員に頼んで県の工事が取れる時代は終わった」(建設業者)と支持基盤の底割れも起きていた。
ある自民県議は「選挙中『党員』の皆さんではなく『県民』と呼び掛けるべきだった。意識がずれていた」と敗因を語った。
時代の風を読めたかどうか−−。今回の参院選の明暗を分ける大きな要因となった。
毎日新聞 2007年7月31日
831
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:45:23
自民県連党紀委:「分裂なかった」 参院選を総括 /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/08/06/20070806ddlk45010312000c.html
自民現職が落選した参院選の結果を受けて自民党県連党紀委員会が4日開かれた。対立候補を応援するなど、党紀違反の動きは県連内にはなかった、と結論づけた。植野守委員長は「党員の中に他の候補を応援したような新聞報道があったので確認はする。だが、組織的に分裂する状況はなかった」と述べた。
党紀委は非公開であった。植野委員長によると、委員会から党紀違反の報告はなく、落選の理由では「年金問題や赤城徳彦前農相の問題など、逆風の影響が大きかった」とする意見が出た。一方で「自民は自滅の危機にある」として、農業などの政策を県連から党本部に提言するべきだという意見も出たという。
毎日新聞 2007年8月6日
832
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:46:25
伊藤知事:参院選、自民惨敗で指摘「根底に地方の不安」 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/news/20070807ddlk46010019000c.html
自民党が惨敗した参院選について伊藤祐一郎知事は6日、定例記者会見で「『1人区』を中心にした(地方の)潜在的不安」が根底にあるとの見方を示した。「(政府の進める)グローバリゼーションでは、(地方への波及効果が)起こらないことをみんなが分かってきた」結果、格差など「(安倍晋三)政権の業績評価が『地方』で厳しかった」とした。
安倍政権の現状について、「(小泉純一郎前首相以来の)構造改革と、(従来の)『均衡ある発展』の相対立する路線の調整について、政府は手法を欠きつつあるのが状態」と分析。参院選での厳しい評価を踏まえ、「地方振興、国土の均衡ある発展、古い言葉ではあるが、それ自体が(政策的に)おかしくなっている。きちんと整理し、行政哲学を改めて考え直すべきだ」と述べた。
安倍首相の続投には「最高意思決定者自らの判断」と論評を控えたが「落ち着くまでには、ヒトヤマもフタヤマもあるだろう」と、今後の政局の混乱には懸念を示した。【神崎真一】
毎日新聞 2007年8月7日
833
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:48:48
選挙:参院選 「自民王国」に地殻変動の兆し 皆吉さん、都市部で健闘 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk46010525000c.html
◇民主が躍進した市町
2664票のきん差で自民前職、加治屋義人さん(69)が逃げ切った参院選鹿児島選挙区。自民の「金城湯池」だった町村部でも苦戦したが、昨年末の復党、入党で「厚み」を増した支持層に助けられた形だ。鹿児島市など都市部は皆吉稲生さん(57)が制し、県都で与野党が逆転する「1区現象」が初めて現れ、都市部でも健闘するなど「自民王国」の地殻変動の兆しもあらわになった選挙となった。
今回と同じ、自民、民主、共産の三つどもえだった04年。自民の野村哲郎さんが96市町村(当時)中92を制し、初当選。地方の自民支持層の厚さを示した。だが、今回は一変。加治屋さんは町村部でも、軒並み得票率を減らした。逆に増やしたのは、奄美市と大島郡など。昨年末、元自由連合代表の徳田毅さんが自民に入党し、かつて野党だった「徳田」票が動いたことの影響とみられる。
年金など与党への逆風を背景に、両党、陣営とも、選挙中から鹿児島市での与野党逆転は想定していた。「3万〜4万票差」との予想もあったが、結局、皆吉さんが加治屋さんを上回ったのは、9・15ポイント差の2万4504票。期待ほどには伸びず、“大票田の攻防”が、結果的に勝敗を分けた。
皆吉さんは、鹿児島市のほか、「10万都市」の霧島、薩摩川内両市でも得票率で約9ポイント上回った。このほかは、いちき串木野、指宿市や加治木、姶良町など。今回初めて推薦した京セラ労組の地元や、松下忠洋元衆院議員や打越明司元県議ら自民党からの「くら替え」組の地盤だった。半面、党組織のない町村部では伸び悩み、地方での足腰の弱さが改めて浮き彫りになった。【神崎真一】
毎日新聞 2007年7月31日
834
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:50:24
’07参院選かごしま:惜敗の民主新人・皆吉さん「私の力不足でした」 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk46010528000c.html
参院選で惜敗した民主新人の皆吉稲生さん(57)は30日午前0時半過ぎ、加治屋義人さん(69)の当選確実の報を受けて選挙事務所に入り、「私の力不足でした」と支持者に深々と頭を下げた。2664票差の接戦を演じ、支持者からは「よく頑張った」とねぎらいの声が上がった。
事務所では29日午後11時45分ごろ、KTS鹿児島放送の「皆吉さん当確」の速報に沸き返り、涙を流す選対幹部もいた。しかしその後、誤報と判明。事務所に現れた皆吉さんはうっすらと涙を浮かべ、悔しそうな表情で「鹿児島からも政治が変えられるんだ、という運動をして頂いた。私の力が足りず、申し訳ありませんでした」と敗戦の弁を述べた。「全国的に民主党は躍進し、政治は変わるとの確信を得た。鹿児島での動きも消えることはないでしょう」と次に望みを託した。
選対委員長の川内博史県連代表は「勝てるかも知れないという気の緩みでは」と敗因を分析し、「勝たなければならない選挙だった。今回の得票が(県内での民主党躍進の)基盤となったと思いたい」と唇をかんだ。【福岡静哉】
毎日新聞 2007年7月31日
選挙:参院選 投票率は60.67% かつてない激戦模様を反映 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk46010527000c.html
◇前々回をクリア
統一地方選に次いで実施される12年に一度の「亥(い)年」選挙に、夏休み期間中の投票という悪条件が重なり、投票率低下が懸念された参院選。60・67%と、知事選との同日選だった前回04年の62・87%こそ下回ったが、前々回01年57・44%はクリア。かつてない激戦模様を反映し、有権者の関心はまずまずだったが、与野党逆転のうねりまでにはならなかったようだ。
大票田の鹿児島市は、56・28%。4月の県議選の50・49%は大きく上回り、前回の56・19%をわずかに超えた。しかし大幅アップとはならず「民主が無党派層を掘り起こしきれなかった」「与党にお灸(きゅう)を据えたい自民支持層が棄権した」など関係者の分析もさまざま。【神崎真一】
毎日新聞 2007年7月31日
835
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 07:51:39
激戦だった夏:07参院選かごしま/上 自民 「県都」重視が奏功 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk46010383000c.html
◇運動には「濃淡」も
激戦に決着がついた30日未明、再選を決めた自民前職、加治屋義人さん(69)の第一声は「敗戦の弁しか考えていませんでした」。各マスコミのほか、党が実施した最終盤の世論調査ですら、民主新人、皆吉稲生さん(57)の優勢を伝えていた。元高校球児として野球になぞらえ「9回裏ツーダウン満塁。ショートの後ろにポテンヒットを打った」。紙一重の勝利だった。
◇ ◇
「鹿児島市内の人はもちろん、地方の人も、市内の知人に電話を」
小泉純一郎前首相が来援した23日、鹿児島市内のホテル。小泉節を聞いた直後、党県連が、県議団を集めて出した指示は、最終盤での「県都決戦」だった。
有権者の約3分の1が集中、無党派層が多いとされる鹿児島市。「年金」問題や、閣僚の相次ぐ失言など「逆風」の影響が最も懸念された。市内を選挙区に抱える保岡興治、徳田毅両衆院議員らも市議を集め、運動の徹底を呼びかけていた。
選挙戦最終日の28日には、安倍昭恵夫人と加治屋さんが天文館を練り歩く、無党派層目当てのパフォーマンスも。その一方、水面下では得意の組織戦を徹底した。ある運動員は、友好団体はもちろん、全国企業の支店も巡った。「『逆風』で反応は鈍いが、一つひとつ、地道に手を尽くすしかない」
「3万〜4万票は覚悟した」(関係者)県都での皆吉さんとの差は、2万4504票。手を尽くして得た「歩留まり」が、結果として加治屋さんの「サヨナラ勝ち」の一因となった。
◇ ◇
自慢の組織力だが、フル回転だったわけではない。最終盤の26日、鹿児島市内の小学校体育館。加治屋さんの個人演説会には、空席が目立った。市議が数人も並びながら、動員できない現状に、ある関係者はため息交じりに「みな、誰かが動くと思っている」。
今選挙では、党内で運動への取り組みの「濃淡」が出た。原因の一つに、かつての「しこり」を挙げる向きは多い。党が真っ二つに割れた3年前の知事選。衆院の県内5小選挙区のうち三つの区が分裂した05年の郵政選挙。党県連は大所帯だけに、内部に対決構図も引きずる。4月の県議選後、党県議団40人が行った県議長候補選も「20対19、白票1」で決着した。
比例代表の影響を指摘する声もある。農政連、医師連盟など党の友好団体は、比例での組織内候補の当選に懸命。選挙区の運動との温度差は隠せなかった。
県連重点候補で4選を果たした尾辻秀久元厚生労働相も、公示後の17日間、県内で活動。県議の一部は、主に尾辻陣営で汗を流していた。
◇ ◇
苦戦の最大の原因は、党支持層の「お灸(きゅう)」を据えた有権者の動向。ある関係者は「『逆風』だけではない」という。背景には、小泉構造改革の「負の遺産」がある。地方に格差や痛みをもたらした。この「地殻変動」に、年金、失言など「複合逆風」が重なった−−との見立てだ。
農村が多い鹿児島5区の森山裕衆院議員は言う。「都市で弱い時代でも、地方が基礎になって、自民党は成り立ってきた。新自由主義は地方になじまない。党は原点に立ち返るべきだ」
◇ ◇
全国で自民党が惨敗した第21回参院選で、最終盤まで自民、民主が総力戦を展開した「1人区」の一つ、鹿児島選挙区。加治屋さんが、皆吉さんの猛追を2664票差で振り切った。厚い地盤がありながら苦戦した自民、千載一遇のチャンスを生かせなかった民主。激戦の背景は何か。真夏の戦いを振り返った。【神崎真一】
毎日新聞 2007年8月1日
836
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/08(水) 08:11:32
激戦だった夏:07参院選かごしま/下 民主 「投網」の運動、実感なく /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/08/02/20070802ddlk46010620000c.html
◇風は底力に及ばず
「緩めば負ける。必死で戦え」
民主新人、皆吉稲生さん(57)の選挙事務所。終盤、小沢一郎代表の「檄」が掲げられた。奮起を促すとともに、地力に勝る自民の巻き返しに警戒を呼びかけていた。
「川上」(農村部)から「川下」(都市部)へ。運動には、小沢戦略が色濃く反映された。5度に及んだ自身の鹿児島入りは、4月の故・二階堂進・元自民党副総裁の墓参から。唯一の街頭遊説は7月21日、奄美市の神社。実現しなかったが、大隅半島南部の「限界集落」の郵便局前も計画していた。「川上」重視は一貫していた。
だが、党本部と地元には、ズレもあった。「さくらパパ」こと横峯良郎さん擁立は党本部主導。公示日、「地元」鹿屋での「第一声」は、皆吉、横峯さん2人が、わずかな時間差なのに別々の行動をとった。
地元頭越しで候補を擁立、惨敗した04年の衆院5区補選の苦い思い出から、「現場には、党本部への複雑な感情も残っている」(関係者)という。
相次いだ大物来援も、党本部の判断。終盤のてこ入れは、霧島、薩摩川内市や姶良町など地方都市が目立った。
◇ ◇
陣営が目指したのは、無党派層への浸透だったが、「勝負をかけた」(陣営)19日の民放の討論会も決め手にはならなかった。皆吉さんは鹿児島市職労出身。自民党は、「年金」問題にからみ、自治労攻撃を強めた。
さらに、「天王山」と踏んだ「県都」鹿児島市での最終盤の戦い。期待した党本部のてこ入れは実現せず、最後の手段は、若者に重点を置いた天文館などでの握手戦術や、選挙カーの集中投入だった。中盤以降、かつてない激戦になる中、皆吉さん陣営の運動員らは「実感がない」とこぼした。選挙の中核を担う労組関係者でも、激戦の経験があるのは、1993年までの衆院中選挙区世代ぐらい。最前線の戸惑いを、陣営幹部は「(有権者を)回っていないからだ」と嘆いた。
結局、「川下」の戦いは「風」頼み。自民前職、加治屋義人さん(69)の背中はすぐそこにあったのに、追い上げや逃げ切りの術を、知らなかった。
ベテラン運動員は「こっちは有権者に広く支持を呼びかける。投網を投げるようなもので票が見えない。向こう(自民)は、後援者を中心に一つひとつ票を積み上げていく」。陣営幹部も「それだけ彼らが頑張ったということだ」。風は底力にかなわず、唇をかんだ。
◇ ◇
「逆転の夏」を実現できなかった30日未明。川内博史代表は報道陣に「今回の得票が、(県内での民主党の)『基盤』になったと思いたい」。
松下忠洋元衆院議員(3区)、打越明司元県議ら自民からのくら替え組など保守層を取り込んで実現できた与野党の激戦。だが、自民との組織力の差は縮まっていない。接戦をもたらした民意の実態も、「お灸」を据えた自民支持層や、「風」で動いた無党派層などさまざま。まだ、固い「基盤」ではない。
党は衆院の早期解散を目指し、国会で安倍晋三内閣への攻勢を強める。だが、次期衆院選での候補内定を意味する「支部長」は、県内では川内氏だけ。党県連は、体制立て直しを急ぐことになる。【神崎真一】
毎日新聞 2007年8月2日
837
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/12(日) 07:32:29
自民党県連総務会…今村会長「支持層弱くなった」 讀賣佐賀
自民党県連は11日、佐賀市内で総務会を開き、公認候補が落選し、20連勝でストップした参院選佐賀選挙区を総括した。
今村雅弘会長は「逆風だったが、それ以上に自民支持層が非常に弱くなったことが重大。衆院の解散・総選挙が迫っているという気持ちで、抜本的な対策を取らなければいけない」と、次期衆院選に向けた態勢強化を訴えた。
石井秀夫幹事長は、8日に党本部に赴いた際の、谷津義男・党選挙対策総局長や中川秀直・党幹事長とのやり取りを報告した。
党本部主導で、公示2か月前に公認を差し替えられたことで、県連内部に不平・不満が残った状況を伝え、「選挙をするのは地元。意向を聞くべきだった。(このようなことは)一切やらないでほしい」などと注文。谷津総局長は「反省として受け止める」と答えたという。
(2007年8月12日 読売新聞)
838
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/12(日) 09:58:30
巻き返しへ組織強化 自民県連総務会で参院選総括 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&blockId=581451&newsMode=article
自民党県連(今村雅弘会長)は11日、佐賀市で総務会を開き、議席を失った参院選の結果を総括した。市町村合併に伴う議員数の減少などで自民の支持基盤が弱くなる中、来年ともいわれる次期衆院選に向け、地域、職域支部の組織を早急に強化していくことを確認した。
同党県連は今月4日、合同選対会議で敗戦の要因を検証。その結果を受け、石井秀夫幹事長らが8日、党本部を訪ね、谷津義男選対総局長に「安倍政権のおごり」「党本部主導による候補差し替えへの不満」「農業政策の見直し」などの意見を伝えた。谷津局長は「反省点として、しっかり受け止める」と答えたという。
総務会では、この経過を報告した後、意見を交換。執行部の責任を問う声はなく、巻き返しに向け、組織の再構築や無党派層対策を進めることなどを確認した。
839
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/12(日) 10:52:32
「参院選、分裂していない」
2007年08月06日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000708060001
参院選で非自民勢力の統一候補に敗れた自民党県連の党紀委員会(植野守委員長)は4日、宮崎市で会合を開き、党員らの選挙での行動について、「対立候補を支援するなどの党紀違反はなく、分裂選挙にもならなかった」と結論づけた。
県連の坂元裕一会長らが執行部側の参院選への取り組みを報告し、委員らが非公開で審議した。植野委員長は会合後、「(参院選への取り組みに国会議員ら議員の間に)温度差があったのは事実だが、それが選挙の結果につながった訳ではない。今回は分裂選挙にもならなかった」と審議内容を説明した。
ただ、党籍を持つ一部の議員らが対立候補を支援したとの報道があるため、精査するという。
840
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/13(月) 10:50:34
衝撃の余波’07参院選<1>地崩れ 農家の“反乱”防げず−連載
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070801/20070801_001.shtml
自民37、民主60‐。与党の歴史的敗北に終わった参院選は、保守王国九州にも激震をもたらした。1人区6県の結果は自民の2勝4敗。民主は解散・総選挙へ向けて圧力を強めており、今後の国会は緊迫した展開が予想される。九州の現場で、参院選の余波を追った。
□ □
惨敗から一夜明けた30日。佐賀県内の農業団体に足を運ぶ、自民党衆院議員の姿があった。「敗戦の原因は農家の反乱にある」と直感したからだ。
都市部で民主に敗れる「1区」現象から、地方に多い「1人区」現象へ。自民は全国の1人区で民主に6勝23敗と完敗した。自民が参院選20連勝を誇った佐賀選挙区でも敗北。農家が多い郡部で、民主候補の得票は自民を上回った。地崩れともいえる、初めての事態だった。
議員は団体幹部に党の農業政策を説明し、今後の支持を求めた。だが、「投票の指示を下ろしても農家はまとまらん」。思った通り、反応は芳しくなかった。
□ □
自民党も農家へのアピールを忘れていたわけではない。安倍晋三首相(総裁)は6月16日、佐賀県で田植えのパフォーマンスを披露した。だが、農家が「関税撤廃を求める外国に負けないでほしい」と要望しても、「守るべきところは守る」と応じただけ。「本当に農業を分かっとんさっとかな」。女性の1人は首をかしげた。
民主党が農家の赤字を補う「戸別所得補償制度」を打ち出しても、自民党は「財源を示しておらず絵に描いたもち」と批判するばかり。具体的な将来ビジョンは伝わらなかった。
「初めて民主党に入れた。これからは農家を向いている政党でなければ支持できん」。佐賀県小城市で農業に携わる男性(46)の言葉は、「反乱」ぶりを物語る。
□ □
熊本県山鹿市の農業地帯。トラクターでタバコの葉を収穫していた農業男性(70)は周囲を見渡して言った。「あそこも、ここも減反で田んぼをつぶした。見なっせ、働いているのはみんな年寄りばかりでしょうが…」
同市は参院選熊本選挙区で落選した自民党の三浦一水氏の地盤。自殺した松岡利勝前農相の地盤と重なり、衆院補選の舞台にもなった。三浦氏は過去2回の参院選同様、農政連公認。「松岡先生の遺志を継いで農業を守る」と訴え、戦った。
だが、圧勝が予想された衆院3区でさえ、三浦氏の得票は、民主新人、松野信夫氏を10ポイント上回っただけ。比例票は、国政選挙で初めて全県で民主が自民を上回った。
同県産山村の元村議(70)は自民支持を訴えて回ったが、多くの農家の反応は「参院選は民主でいい」。元村議自身も、投票所に入るまで「自民か民主かで悩んだ」と打ち明ける。
農村部に広がる自民への冷めた目線。自民党熊本県連の西岡勝成幹事長が選挙戦で感じたのは、そんな農村部で強固だったはずの「保守層」の総無党派化だった。
(佐賀総局・久保田敦、熊本総局・山本敦文)
=2007/08/01付 西日本新聞朝刊=
841
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/13(月) 10:51:55
衝撃の余波’07参院選<2>分裂 繰り返す自滅の構図
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_001.shtml
全選挙区最年少、31歳の無所属新人、外山斎氏に完敗し、がっくりと肩を落とす自民公認の小斉平敏文氏。「この選挙をどう後始末するかだ」。参院選宮崎選挙区で敗北が決まった直後、衆院宮崎2区選対本部長を務めた江藤拓衆院議員は、宮崎市の事務所で唇をかんだ。
6年前の参院選で、自民公認の小斉平氏は、公認を外された当時の現職、長峯基氏を破った。今回は同じ2人で保守票を争い、共倒れ。江藤氏は、次期衆院選に今回の保守分裂が与える影響を懸念する。
宮崎県政の保守分裂は、江藤隆美元総務庁長官と上杉光弘元自治相の対立にさかのぼる。3年前の参院選では、上杉氏が保守票を一本化できずに落選。今年1月の出直し知事選でも県連は分裂し、自民推薦候補が東国原英夫知事に敗れた。
「小斉平氏は上杉系、長峯氏は江藤系」(関係者)。対立構図は今回の参院選でも重なる。
□ □
「みんなで協力体制はとれますか」
参院選中盤の7月19日、宮崎市で応援演説を終えた安倍晋三首相は、党県連の坂元裕一会長に念を押した。坂元会長は「表と裏は違います」と答えるしかなかった。
「本当に一枚岩になっているのか」「今度負けたら、次(の衆院選)はやらんぞ」
4日後、宮崎市で開かれた自民党の会合は危機感にあふれていた。自民支持団体幹部は、江藤拓氏と中山成彬氏(衆院宮崎1区)、古川禎久氏(同3区)を厳しく追及。「まるで査問会議だった」と出席者は振り返る。
自滅を恐れた県連は、徹底した「党営選挙」を強化。集会への動員や支持者回り、陣営への人員派遣など、国会議員や県議にノルマを課し、「負けたら県連解体」と檄(げき)を飛ばした。
それでも、結果は5万票の大差で敗退。「全然ダメ。一枚岩も上っ面だけだった」。坂元会長は突き放す。
□ □
2003年の衆院解散まで衆参合わせて7人いた党所属国会議員は、今や3人。内紛を重ねた揚げ句の衰退に、県農民連盟幹部は「国とのパイプは細るばかり」と脱力感に包まれる。
小斉平氏の得票は、05年の衆院選で現在の自民現職たちが各区で獲得した票の5割前後と、大幅に目減りした。保守分裂を嫌い、九州で唯一、公明党が推薦を見送った結果、小斉平氏が公明支持層から得た票はわずか27%。全国の1人区で最低レベルだった。
分裂が敗北を招き、民意との乖離(かいり)を生んだ。それでも、ある県連関係者は言う。
「次の衆院選でも、現職の選挙区に保守系無所属が意欲を示している。世代が1つ変わらないと怨(おん)念(ねん)は消えない」
(地域報道センター・山口英宏)
=2007/08/02付 西日本新聞朝刊=
842
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/13(月) 10:53:47
衝撃の余波’07参院選<3>前哨戦 目線の先には衆院選
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_004.shtml
「敗戦の弁しか用意していなかった」。再選を果たした自民の加治屋義人氏がこう漏らしたほどの紙一重の戦いだった。
当初「無風」とみられていた参院選鹿児島選挙区は、民主新人の皆吉稲生氏が加治屋氏の得票にわずか0.7%差まで迫った。自民が衆院五小選挙区を独占し、県議会も全体の7割超を占める保守王国で起きた「地殻変動」。
民主肉薄の背景には、2人の元自民議員の存在があった。
8月1日午後。鹿児島市にあるプレハブ建ての事務所で、元自民県議団会長の打越明司氏は、盆明けに開く女性集会の準備に追われていた。「敗戦に打ちひしがれているひまはない」
打越氏は2005年の衆院鹿児島2区に無所属で立候補し落選。いったん自民に復党したが、2区の公認をめぐる問題から1月に再度離党、6月に民主党入りした。
参院選期間中、打越氏は懸命に動いた。次期衆院選で、民主公認候補の座を射止めるためには、参院選での働きが「生命線」だったからだ。出身の松下政経塾の人脈などもフル活用し、票の掘り起こしを図った。
□ □
05年衆院選鹿児島3区で「郵政造反組」となって敗れた元自民衆院議員の松下忠洋氏も、民主の強力な「助っ人」となった。松下氏の原動力は、「保守分裂で争った自民現職に対する遺恨だ」と民主県連幹部。
かかわりのある特定郵便局長OBの政治団体「大樹」の票取りまとめなどに奔走し、「自分の選挙のように死に物狂いで回っていた」。民主県連関係者はこう証言する。
2人の「保守」が掘り起こした票に与党批判の追い風が相まって、「自民より一歩抜け出した」と皆吉氏の陣営内は沸き立った。だが、自民を知り尽くした打越、松下両氏にとって、そこに不安があった。松下氏は投票3日前、勝ちを意識し始めた陣営スタッフに「最後の自民の底力はすごい」と警鐘を鳴らした。
だが、最終盤の皆吉陣営は、選挙カーで地域を回る程度。「完全な上滑り。緩みが失速につながった」。陣営幹部の1人は無念そうに振り返る。
□ □
「選挙というものは、選挙の翌日から始まります」。投票日翌日、自民党幹事長まで務めた民主党の小沢一郎代表は、早くも全国の衆院立候補予定者にメールで檄(げき)を飛ばした。
衆院2区での出馬に向け、参院選後から休む間もなく準備を始めた打越氏。民主候補が空白の衆院3区も、松下氏は「白紙」としているが、民主県連幹部は「出てくれれば頼もしい」と期待を隠さない。
惜敗に、いまだ「立ち上がれないくらいのショック」と沈む民主県連。だが、元自民党議員2人の目線は違う。「参院選は自分にとって衆院選の前哨戦。ここからが本当の正念場だ」。打越氏は表情を引き締めた。 (地域報道センター・富田慎志)
=2007/08/03付 西日本新聞朝刊=
843
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/13(月) 10:55:57
衝撃の余波’07参院選<4>離反 つかめぬ修復の糸口
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_003.shtml
民主と社民。両党候補で計31万票以上を獲得しながら、約20万票の自民新人、礒崎陽輔氏に敗れた参院選大分選挙区(改選数1)。「敗戦の将」として語る民主党大分県連代表の吉良州司氏は、むしろ自信にあふれていた。「結果は伴わなかったが、草の根の底力を見ていただけた」
7月31日午後。大分市内の事務所で、吉良氏は選挙結果を振り返った。念頭にあったのは4日の選対会議。民主単独か、社民との共闘か。主な役員で参院選を総括し、今後の活動方針を論議する。
「社民と競合しても、民主の比例票は自民と互角だった」。共倒れしたにもかかわらず、執行部はさらに単独路線を固めつつある。県連内でも、野党共闘支持は多くない。
ソファから身を乗り出して、吉良氏は訴えた。「戦略次第で単独でも戦える」。自身の再選を懸けた衆院選をにらみ、中央突破を図る構えだ。
□ □
「吉良だけは絶対に許さない」。無所属新人の松本文6氏を推薦した社民党大分県連合や、支持団体の官公労幹部の間では、今もなお「吉良憎し」の感情が収まらない。
民主から「勝てない」と支援を断られた松本氏は14万票を獲得。一本化していれば、全国唯一の選挙区議席獲得も夢ではなかった。党県連合の重野安正代表は「今回の選挙をややこしくした責任は民主にある」と不満を隠さない。
だが、社民の現状は強気を貫けるほど強固ではない。県内の比例得票は、松本氏の選挙区得票の半分にも満たない6万8000票。全国的な党勢退潮は「牙城」と言われた大分にも表れ始めた。
「次の総選挙は党の存亡をかけた厳しい戦い」と語る重野代表は、野党共闘への未練を捨て切れない。「軽々に結論を出すべき問題ではないが、野党共闘の崩壊は自公を利するだけだ」
□ □
民主が推す矢野大和氏と松本氏をともに支援した連合大分。「力が拮抗(きっこう)する2人が出たら共倒れする」。恐れていた事態に、嶋崎龍生会長の言葉に怒気が交じった。
連合大分は昨年8月、両党に統一候補擁立を要請。だが、どちらも独自候補擁立を主張して譲らず、連合は仲介役の立場を失った。投開票日、連合事務所にいた嶋崎会長は、500メートル離れた矢野氏の集会にも、同じビル内で行われた松本氏の集会にも顔を出さず「無言の抗議」を貫いた。
過去2回の参院選で「与党に勝つ」ために結束した三者。「これ以上勝たない戦いは繰り返せない」。嶋崎会長は両党の歩み寄りを望む。
しかし、2大政党へのうねりを背景に単独路線を強める民主に対し、社民は退潮への焦りに怒りが重なる。「大変厳しい」(嶋崎会長)調整の着地点は、依然見えない。 (大分総局・佐々木直樹)
=2007/08/04付 西日本新聞朝刊=
844
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/13(月) 10:59:00
衝撃の余波’07参院選<5完>再起 政権交代壁なお厚く
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_002.shtml
「日本で一番、解散・総選挙が待ち遠しい男です」
民主党の元衆院議員、城井崇氏のあいさつに、笑い声が巻き起こった。3日、新日鉄八幡労組などの基幹労連福岡県本部が北九州市小倉北区で開いた納涼会。「いざ鎌倉という折は、ぜひ力をお貸しください」。頭を下げる城井氏に、幹部は「今まで以上に応援する」と請け合った。
北九州市で躍進する党組織も城井氏を後押しする。2月に党推薦の北橋健治市長を初当選させ、4月の県議選では雪辱を目指す福岡10区に民主系議員が3人誕生。参院選福岡選挙区で民主の岩本司氏が100万票を獲得する原動力につながった。
10区現職は自民党の「刺客」だった西川京子氏。2005年の前回衆院選で吹き荒れた郵政改革の追い風は過去になり、候補差し替えのうわさも流れる。「自民支持者も応援してくれるようになってきた」。日焼けした城井氏は、既に臨戦態勢だ。
□ □
前回衆院選の福岡県内小選挙区で1勝10敗と惨敗した民主党。3区で再選を阻まれた県連副代表の藤田一枝氏も再起に燃える。「これからが本格的な戦い。早期解散に追い込みたい」。参院選前から続ける地下鉄駅前の朝立ちに、一層熱がこもる。
ただし、県内では約半数の5選挙区で候補者が未定。前回衆院選の惨敗や市長選への転出が影響し、態勢づくりは遅れ気味だ。「年内にも解散があり得るのに…」。県連幹部は焦る。
統一地方選の党躍進は都市部が中心。郡部にはいまだ県議不在の小選挙区も残る。風頼み、労組頼みからの脱却は容易ではない。対する自民党の顔触れは、麻生太郎外相や古賀誠元幹事長ら大物ばかり。
「参院選は敵失で勝っただけ。衆院選が今あれば、県内で2つか3つしか取れないんじゃないか」。民主党を支援する連合福岡の山口正三会長は、上げ潮ムードを戒める。
□ □
3年前に続いて民主党が「歴史的な」(県連幹部)2連勝を飾った参院選長崎選挙区。開票から一夜明けた7月30日、同県大村市にある同党の山田正彦衆院議員(比例九州)事務所には、厳しい顔が並んでいた。
後援会関係者の手には、参院選の市町別得票結果。長崎市、佐世保市、諫早市−。民主新人、大久保潔重氏の得票は県内四小選挙区のうち3区の主要都市でトップだったのに、山田氏の地元3区だけは、離島、郡部も含め自民新人の小嶺忠敏氏に全敗だった。
山田氏は小選挙区制が導入された1996年以降、3区で一度も自民候補に勝っていない。それが、今年4月にあった県議選では選挙区内の離島で非自民系が自民系に3勝一敗と躍進。山田氏は今回参院選で一気に形勢逆転を狙い、精力的に離島を回った。
しかし、追い風を受けてもなお、自民支持層の厚い壁は打ち破れなかった。「風はまだやんでいない。衆院選で勝つために、もう一度組織づくりを進めたい」。山田氏と後援会幹部は、戦略の練り直しと態勢再構築を図る決意だ。 =おわり
(地域報道センター・野村創、長崎総局・前田絵)
=2007/08/05付 西日本新聞朝刊=
845
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/19(日) 17:59:01
2007記者リポート:自民党県連 会長人事が混迷 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/08/15/20070815ddlk42010210000c.html
自民党県連会長の人事が混迷している。参院選長崎選挙区で自民新人が落選した責任を取り、会長だった谷川弥一衆院議員(長崎3区)が即座に事務局に辞任を届けたまま、異例の「空席」が続いている状態だ。県選出の国会議員から選ばれるのが慣例だが、久間章生前防衛相(同2区)は原爆投下「しょうがない」発言の問題を引きずるなど、谷川氏を除く国会議員3人もそれぞれ事情を抱え、「適任者」が不在となっている。【宮下正己】
◇「適任者」不在で異例の「空席」
谷川氏は6月9日の県連大会で会長に就任したばかり。しかし参院選で、知名度が高く当初は「楽勝」と言われていた新人候補が2万票余の差で民主新人に敗れ、引責辞任した。全国的な自民党への逆風が敗因の大きな要素といえるが、選対本部長を務めた北村誠吾衆院議員(同4区)と谷川氏の摩擦をはじめ県連内の不協和音も足を引っ張ったと指摘されている。
県連事務局は谷川氏の辞任を受け、県選出の国会議員3人に後任人事の調整を要請。だが久間氏は自ら新人候補を担ぎ出しながら、「しょうがない」発言で被爆者団体などの強い反発を招き、逆風を強めた責任が問われている。
また選挙結果を衆院選挙区別に見ると、冨岡勉衆院議員(比例九州)が担当した長崎1区(長崎市)は約2万7000票の大差を付けられ、北村氏の長崎4区も「必勝」が命題とされた佐世保市で民主新人を下回り、「両氏とも反省しなければいけない」(県連幹部)状況に陥っている。
このため県連内では、得票が唯一民主新人を上回った長崎3区の責任者、谷川氏に対し「辞めるのではなく、県連を立て直すことで責任を果たすべきだ」と留任を求める声も浮上。また慣例にこだわらず、県議から会長を選出する案もわずかながら出ている。
ただ月末の内閣改造や党本部役員人事を控え、県連事務局は「中央の人事が決まるまでは誰を会長にするか決められないだろう」と言う。参院選での自民大敗で安倍政権が不安定な中、次期衆院選をにらんで早期の立て直しが必要だが、人選は紆余曲折が予想される。
〔長崎版〕
毎日新聞 2007年8月15日
846
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/19(日) 18:00:42
連合大分:参院選、民主・社民の分裂批判 今後の三者協力に注文 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/archive/news/2007/08/07/20070807ddlk44010628000c.html
連合大分は6日、参院選後初の執行委員会を開いた。嶋崎龍生会長は「全国的には自民の敵失で民主が伸びたが、大分ではわが方の失策で相手を勝たせてしまった。『票が増えた』『礎や基盤ができた』ではだめ。勝たなくては一票を託した県民の願いを無視したも同然」と述べ、候補者を一本化できなかった民主県連と社民県連合の対応を批判した。
参院選で連合大分は社民推薦の無所属新人、松本文六氏を推薦、民主県連支援の同、矢野大和氏を支持とする苦肉の対応を強いられた。両氏で計31万票を集めながら20万票に届かなかった自民新人の礒崎陽輔氏の当選を許した。嶋崎会長は「参院で民主が第一党となり、遅くても1年以内に総選挙があろう。二度とこういうことがないよう、三者協力に重きを置き、胸襟を正してテーブルについてほしい」と両党に強く注文をつけた。
連合大分は9月の執行委員会で、参院選の正式な総括をする。【梅山崇】
毎日新聞 2007年8月7日
847
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/19(日) 18:09:51
現場発:大型選挙で「連敗」の県農民連盟 政治力低下に危機感 /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/08/12/20070812ddlk45010128000c.html
◇運動の原点に立ち返る動きも
先月の参院選宮崎選挙区で推薦した自民党候補が落選した県内最大の政治団体・県農民連盟(盟友約6万人)。3年前の参院選、今年1月の知事選でも推薦候補が敗れ、全県一区の選挙では3連敗となった。かつては同連盟出身の独自候補を擁立し、自民公認を破る時代もあったが、農家数の減少や価値観の多様化などで集票力の低下がささやかれる。一方、後継者不足や、農産物の輸入自由化など課題は山積しており「既存政党とは関係なく、農家の地位向上を目指そう」と農政運動の原点に立ち返る動きも見せている。【中尾祐児】
参院選で現職の小斉平敏文氏の落選が決まった7月29日夜。宮崎市の選挙事務所では小斉平氏が「すべて私の責任」と頭を下げ、県農民連盟の横山勉委員長らとお礼の握手を交わした。04年参院選の上杉光弘氏に続く、農政族の落選。連盟の佐藤博祥事務局長は「農家も価値観が多様化し、意志の結集が難しくなった。『農政推進に政治の力が不可欠だ』との主張も十分に伝わらなかった」と敗因を語った。
県人口に対する農家の割合は6・35%(7万3000人)で全国7位、1人当たりの農業産出額420万円は全国2位と高く、宮崎は全国有数の農業県だ。
農民連盟は自民の友好団体だが、反旗を翻し、独自性を示したこともある。76年の参院選宮崎選挙区(改選数1)では、自民が擁立した元林野庁長官の松形祐堯氏=その後、県知事就任=に「地元に相談なく決めた」と反発。対抗馬として連盟委員長の坂元親男氏を立て、当選させた。坂元氏約20万1000票、松形氏約14万7000票と圧倒的な力を見せつけた。
だが、自民政権の下でも農業低迷は続き、運動も下降線をたどる。「昔は家族全員が農業だったが、今はおじいさんは農業、息子夫婦はサラリーマンなど仕事はバラバラ。支援をお願いをしても、手応えがはっきりしない」と農協職員。
今回の参院選では民主党が農家へ「戸別所得補償制度」を公約。ある農協には「補償制度ってどんなの?」と農家から問い合わせがあったといい、連盟事務局は「自民以外の政策に質問があるなんて前代未聞」と「足元の逆風」に驚きを隠さない。
一方、東国原英夫知事の誕生は予想外の追い風となった。地鶏のPRで鳥インフルエンザ発生の風評被害を防ぎ、マンゴーは全国的人気になった。佐藤事務局長も「(知事選で)『推薦しなかったから』と知事の足を引っ張ったりしませんよ」。県内最大の政治団体も「県民総力戦」の東風に吹かれているようだ。
毎年のように起きる災害の復旧支援や経営基盤強化のための大規模化など直面する課題は多い。「選挙のためじゃなく、農家のための政治運動ですから」(佐藤事務局長)と今後、県に農業基盤整備や後継者対策などを要望していく方針だ。
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■ことば
◇県農民連盟
1955年3月に結成。「農家の政治力の結集」を基本方針に掲げており、政治活動のできない農協とは表裏一体の関係。JA宮崎中央会会長が同連盟委員長を、県内の各JA組合長が支部長を務める。組合員は自主的に盟友になっている。結成当時の盟友は約11万人だった。
毎日新聞 2007年8月12日
848
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/08/19(日) 18:11:17
自民県連:改革路線の陰、痛みに−−参院選総括 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/08/14/20070814ddlk46010444000c.html
自民党県連は11日、選対常任委員会を開き、参院選の結果について衆参国会議員や県議らが意見交換。党が苦戦した背景分析では、小泉純一郎前首相から続く改革路線の陰の部分が地方には「痛み」となった、との指摘が相次いだ。
「1人区」の一つ、鹿児島選挙区(改選数1)では加治屋義人氏(69)が民主新人を破って再選を果たしたが「経験したことのない大激戦」(本坊輝雄幹事長)。2人の得票を衆院5選挙区別にみると、1、4区では民主新人が上回った。
今後、党本部の参院選総括も踏まえ、県連として体制立て直しを急ぐという。【神崎真一】
毎日新聞 2007年8月14日
849
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/10/11(木) 21:20:33
長崎総合科学大:国見高サッカー部の小嶺前総監督、教授にGoal 来月から教べん
http://mainichi.jp/seibu/shakai/news/20071011ddp041040010000c.html
長崎県立国見高(雲仙市)サッカー部の前総監督として知られ、7月の参院選長崎選挙区で落選した小嶺忠敏さん(62)が、長崎総合科学大(長崎市)の教授に就任することが決まり、大学側と10日、長崎市内で記者会見した。就任は11月1日。「子供の教育と長崎の活性化のためにお手伝いしたい」と語った。
大学によると、小嶺さんは人間育成学や組織社会学を受け持つ予定。来年3月までは学長付として特別講義などを行い、来年4月からゼミナール形式の科目を任せることなどを検討する。現段階では同大学でサッカーを直接指導することは考えていないという。
小嶺さんは長崎県を本拠地とするサッカーのクラブチーム「V・ファーレン長崎」の社長も務めており「将来的に(大学と)V・ファーレンとの提携も必要ではないか」と話している。一方、次期衆院選への出馬については「そういうことは一切考えず、現時点のことに全力を注ぎたい」と述べるにとどめた。
小嶺さんは、無名だった国見高サッカー部などの監督として全国大会100回出場、うち17回の優勝を果たした。抜群の知名度を買われ参院選に自民公認の新人として出馬したが、民主新人に敗れた。【宮下正己】
毎日新聞 2007年10月11日 西部朝刊
850
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/10/19(金) 11:38:29
連合大分 候補擁立ルール明文化へ
参院選総括「大分方式」堅守方針 讀賣大分
連合大分は18日、執行委員会を開き、「推薦」「支援」した候補者2人が自民党候補に敗北した7月の参院選を総括した。敗因は民主、社民両党と連合大分が共闘する「大分方式」の不成立にあったとし、今後は候補者擁立に関するルールを明文化するとともに、足並みを乱した政党に対しては毅然(きぜん)とした態度で臨む方針を確認した。
先の参院選では民主、社民両党がそれぞれ候補者を立てたため、反自民票が分散する結果となった。執行委員会では、森迫信夫事務局長が経過と対応を説明。今後、両党と話し合ってルールを明文化する考えを示した。また、連合の方針である「大分方式」とずれる動きがあった場合は毅然とした態度で臨み、「強い影響力を発揮することが重要」と述べた。
嶋崎龍生会長は「次期衆院選は政権交代をかけた戦いになる。連合が一枚岩になれば強い。同じ失敗を繰り返してはならない」と訴えた。
(2007年10月19日 読売新聞)
851
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/10/19(金) 21:17:25
「敗因は一本化不成立」 連合大分が参院選総括
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1192719600=119275432623965=1
参院選総括について協議する構成組織や地域協議会の代表者
連合大分(嶋崎龍生会長)は十八日、執行委員会を開き、七月の参院選を総括した。大分選挙区で社民党推薦の松本文六氏を「推薦」、民主党県連推薦の矢野大和氏を「支援」し、事実上の産別対応とした結果、”共倒れ”に終わった敗因を「連合大分を軸とした両党の選挙協力・候補者一本化の不成立」と分析。次期衆院選での協力成立に向け、両党への影響力を強める必要性を強調した。
総括では、参院選後に構成組織や地域協議会から出た意見について「政党に振り回されず労組が強い指導力を発揮すべきだったという、総じて厳しい批判」と説明。一本化できなかったことを「力不足を率直に反省する」とした。
今年と同様に両党が候補者を擁立した一九九八年以降の参院選結果を基に、自民党候補に対し「選挙協力がなければ勝てない確率が極めて高い」と分析。
次期衆院選以降、選挙区での候補一本化を実現するため(1)政党、労組間の距離はその時々の政党役員の考え方に大きく左右されるため、早期に擁立ルールを明確にしておく(2)政党の主張が連合大分の方針と懸け離れ始めた場合、政党の主体性を尊重しながらも、より強く異議を唱える(3)政党との意思疎通の希薄さも一本化失敗の一因。連合大分推薦国会議員団との日常的な意見交換の場を設ける―などの必要性を挙げた。
嶋崎会長は「(一本化不成立を)三たび繰り返すことは断じて許されない。政権交代に向け、三者が連携して戦わなければならない」と述べた。
執行委員らからは「両党と連携する日ごろの努力が足りない。衆院選に向けて、早く動かなければ」といった意見が出た。
852
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/10/21(日) 15:59:50
選挙:衆院選 民主と社民、協力は微妙 参院選共倒れ、双方しこり残す発言 /大分
http://mainichi.jp/area/oita/news/20071021ddlk44010044000c.html
20日、民主党県連が鳩山由紀夫幹事長講演会を、社民党県連合が定期大会を共に大分市で開催。分裂選挙で共倒れとなった今夏の参院選のしこりを残す発言が両党幹部から聞かれ、次期衆院選へ向けた関係修復の難しさをうかがわせた。
吉良州司・民主県連代表は衆院選での選挙協力について「県民のためになるならあり得るし、ならないなら独自の道を歩む覚悟が必要」と明言。足立信也代表代行も「選挙協力は勝敗を左右する絶対条件ではない。社民との話し合いはやぶさかではないが、反自民勢力の拡大などを勘案し選挙ごとの協議が必要だ」と参院選を総括した。
一方、久原和弘・社民県連合幹事長は「民主県連は吉良代表である限り全選挙区に候補を立てるだろう。全面戦争の可能性は十分」と発言。代議員からは「社民と連合は民主との三者協力崩壊が参院選の敗因とみるが、民主は国民新党の候補が立っていなければ勝てたとみている。今後の協力がうまくいくはずがない」「選挙協力には異論がないが、1区で吉良氏を推すことだけはできない」などの発言が相次ぎ「安易な妥協はすべきでない」との結論で一致した。
両会場では参院選で落選した矢野大和、松本文六の両氏もあいさつ。矢野氏は「(落選は)私の不徳のいたすところ。今はお笑いもお祓(はら)いもしております」と会場の笑いを誘った。逆に松本氏は、大分市での選挙運動が少ないなど運動日程の設定が不合理だったことや「官」を批判した演説に組織内部から批判を受けたことなどを明かし「これでは今後も勝てない」と県連合に苦言を呈した。【梅山崇、小畑英介】
毎日新聞 2007年10月21日
853
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/10/29(月) 00:30:20
国見が敗れ、22年連続出場ならず 全国高校サッカー
2007年10月28日23時09分
http://www.asahi.com/sports/update/1028/SEB200710280003.html
全国高校サッカー選手権長崎県大会で、22年連続で正月の全国大会を目指していた国見が28日、準々決勝で長崎南山にPK戦の末に敗れた。
国見は後半、1―1に追いつき、延長へ。決着がつかず、もつれ込んだPK戦で4―5で敗退した。
1月まで総監督を務めた小嶺忠敏氏は敗退を見届け、「人生と同じで、いい時もあれば悪い時もある。試練になっていいと思う。これをバネに、より強くなってほしい」と語った。
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