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【ミ】『彩の箱庭』
1
:
『胎より産まれ棺に朽ちる』
:2015/10/31(土) 22:28:47
「俺は、『密室トリック』より『密室』の方が好きなんかもしれん」
「――こんなミステリはどうかな。
不思議、としか言えん密室状態での殺人事件が起きる。
居合わせた者たちはただ呆然とし、恐怖する。
やがて探偵はみんなの前に進み出、
黙ったままそのドアを板と釘で打ちつけると一同を振り返り、
ひと言だけ告げる。『さぁ、帰りましょう』……」
――――有栖川有栖『孤島パズル』より引用。
50
:
『黄の石窟』
:2015/11/11(水) 01:18:39
>>46-47
(鈴元&久染)
サ ア ア ア ア ア ア ア . . .
キョ―――― ロロロロロロォォ
赤一色の天井に覆われた空間は、さながら異界のようだった。
一陣の風が枝葉をさざめかせ、それに応じるように山鳥が鳴いた。
寄り添うように連れ立つ二人。冗談を交わし、互いに笑い合った。
グィッ
...トン
まるで誘われるようだった。
和服の袖から伸びる白い腕が戯けるように引かれ、
泥濘に足を取られた『鈴元』はその矮躯を投げ出した。
狐目の貌は『久染』の薄い胸板に収まり、彼は背後の樹木へ寄りかかる形となる。
サ ア ア ア ア ア ア ア . . .
>>48
(真理亜)
「ええー、珍しいねえー。
お兄ちゃんお姉ちゃんくらいだと、
空きカンもフーセンもタバコもなんでも捨ててくから、
おねーちゃんはエライなあー。将来、リッパになるよ」
ヒネた表情は相変わらずだが、好奇の目で『真理亜』を見ている。
『黄金町』とは違い、付近には『中高生』の姿は見かけない。
近隣では通学も不便だ。『秋映学園』のような寮制の学校に通っているのだろう。
「ボク、ボクは『金辺よしき』。
だから、マリちゃんも『よっちゃん』って呼んでいいよ」
「旅行って、誰かに教えてもらったの?
ここ、あんまり人来ないからさ、
マリちゃん、誰かに教えてもらったの?」
『よしき』はさっきよりも砕けた声で問いかけている。
>>49
(しづゑ)
湯船の広さは『六畳間』ほどだ。
周囲には洗い場、水風呂、注意書きの彫られた木板が飾られている。
【戸影温泉は東海一の硫黄泉です。
入浴は三〜一○分に留め、
間に水風呂や内風呂の薬草湯を挟むようにしてください】
温泉とはいえ、『硫黄』だ。適度に接さなければ『毒』となる。
『しづゑ』は身を清め、湯船に身を浸からせる。
骨身に染み渡る暖かさ、旅の疲れを癒やすには最適な温度だ。
「へぇー、ムードがあるのね」
バシャァ
バス内にいた白人女性が露天風呂へと現れた。
周囲を一瞥すると身体を清めることなく、そのまま湯船に浸かる。
どうやら、温泉のマナーを知らないようだ。
51
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/11/11(水) 01:57:29
>>50
(GM)
「そやねぇ。汚したらちゃんとしたトコに持ってくんやけどぉ……」
ここで着物を扱えるような店があるとは思えない。
汚したら汚しっぱなしだ。
あまり好ましいものではない。
まぁ、汚れたら汚れたらでしょうがないが。
「ひゃんっ。」
大自然の赤に見惚れているのも束の間、鈴元の体が倒れこむ。
が、久染が居てくれたおかげで転倒は免れたらしい。
「うふふ。すんません。墨彦さん。」
「なんや、気ぃつけなアカンのは僕のほうやったねぇ。」
そのままの体勢で荷物を落としていないか確認。
ついでに周りの様子を伺う。
なにか居ないだろうか。
自分の腕を引いたモノがいるかもしれない。
そうでなければ今回の事はただの不注意だが。
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