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【ミ】『The Mission is Your Life』
1
:
『私』
:2015/07/07(火) 20:50:48
・当スレッドでは『貴方』を題材とした『ミッション』を開催致します。
・当スレッドのGMはアクティビティーに溢れる『貴方』を探しております。
・当スレッドのGMは指名した『貴方』の活躍を望んでおります。
・勿論、ミッションの指名を受けるか否かは『貴方』次第です。
・残念ながら、当スレッドでのミッションは『貴方』の『成功』を確約したものではありません。
・また、他のミッションに比べて『貴方』の行動や意見が通りやすいという保証もありません。
・しかし、『貴方』の為に用意されたミッションでの『達成感』は他では味わえないものでしょう。
・ミッション終了後、当スレッドのGMは『貴方』宛に『ファンレター』をお送りします。
・いわゆる『寸評』、『評価文』とは異なる、『貴方』への純粋な『好意』より筆を取らせて頂きます。
・最後になりましたが、『貴方』からの『逆指名』につきましては大いに『歓迎』致します。
―――――『貴方』のGMより
168
:
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』
:2016/01/04(月) 01:07:47
>>167
「・・・・」
ま、ここは随分空気が『淀んでる』。『分かる』だろうってもんだ。
あっしは口の端を吊り上げる。
「あいにく、ここんとこヒマでねェ。
歳初めで『目出度い』気分なのかも知れないが、
あっしにもちょいと、その目出度さを分けて欲しいもんだよ」
「――用があんなら、さっさと案内しな」
飄々と。あくまで飄々と、『小男』にそう囁く。
何か妙なマネをしたら――そのときは確実に仕留める。躊躇は、ない。
169
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/04(月) 01:19:16
>>167
「・・・・・」
(ここも少し落ち着いてしもぉたのぉ)
その原因は、やはり『慧観』の一戦であろう。ただの娯楽闘技場が扱うには、彼が抱えているものは重過ぎる。
自分を含めた『闘士』が、それだけで退くほど安い理由で戦っているわけではないが、『観客』にとってはそうはいかないわけだ。
このまま『アリーナ』が沈静化すれば、それは『慧観』の望むところでもある。
そしてそれは、この『東雲』の望むところではない。
「『慧観』選手へと試合を申し込みにきました」
170
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/04(月) 23:04:41
>>168
(冬樹)
「――――まあ、まぁまぁ、
いやはや、これはズイブンと、
『虫の悪い』時にお声を掛けてしまって」
『冬木』の醸し出す殺気に気後れでもしたのか、
小男は卑屈な笑みを浮かべたままへっぴり腰を引いて、
両手をすり合わせる『ハエ』のような仕草のまま、『冬樹』を見上げる。
「アタシは『曳舟利和』って言いましてねぇ、
下賤な身ですが、『仲介人』ってのを、やっております。
実を言いますと、『ボディーガード』を探しておるのです。
とある『住職』を、どうか『守って』頂きたくごぜぇます。
それだけでしたら、なんといいますかね、
腕利きの『喧嘩屋』や『ファイター』を雇えば良いのですが……」
「どうか、襲い掛かる『スタンド使い』を、
『殺さない』で頂きたい、というのが、
どーにも、『クライアント』の要望でごぜぇまして、
ヘッヘッヘッ、お聞きしておりますよ。
怪しげな『毒』を忍ばせ、心身を自在に『破壊』する、
――――『スタンド』、アタシはそー、呼んでますがねぇ……」
『曳舟』はおもむろに周囲を見回してから、作ったように小さな声で『冬樹』へ囁く。
>>169
(東雲)
「……ああ、なるほどな。
実は、だな。『慧観』はまだ『入院中』だ。
お前も観ていただろう。――――『冷蔵庫』の一撃。
あれが思ったよりヒドかった。『脳』の血管が切れ、緊急手術だ」
「流石に、身体の内部では『吉田』さんでも治せん。
市内の大型病院で『手術中』だと聞いている……」
律儀にも『黒服』は『東雲』に対し、現状の説明をしてくれた。
『黒服』の表情は渋い。やれやれ、とばかりに首を振ってみせる。
「今からではもう、『試合』は見られんだろう。
『慧観』とのマッチングを組みたいのなら、
俺の方から、『吉田』さんに話しておこう」
『黒服』は懐から『無線機』を取り出すと、耳に宛てがう。
171
:
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』
:2016/01/04(月) 23:23:12
>>170
「いやいや、そんなに下手に出なくたって良いんだよ?
あっしはただの『老いぼれ』さ」
そう言いながら、『曳舟』を注意深く観察する。
こいつの『低姿勢』はこちらへの『恐れ』から
来るものじゃあないだろう。そんな人間は、
こんなに堂々と接触はしてこない。
「『仲介人』ねェ。似たような形で、仕事を
受けたこともあったが――『殺すな』か」
齢40を超えて、『初体験』の依頼内容だった。
あっしは小さく、首を傾げる。
ま、こんなところだ、多少聞かれても問題なかろうが、
奴さんの立場もあるだろうし、声を潜めて話を続けようか。
「その『住職』とやらが狙われる理由には、
興味は無いけどねェ、あっしに声をかけるってことはだ。
相手は当然『殺す気』で来るんだろ?」
「それを『殺さず』制圧しろってわけかい。
そんな『面倒』な仕事……当然相応の『値』がつくんだろうね。しかも」
ス ゥ 〜
値踏みするように言い、腕に被らせるように
青灰色の『ビジョン』を発現する。
「『こいつ』絡みと来たってもんだ。
一つ確認したいが、『殺さなければ』良いのかい?」
172
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/05(火) 00:13:26
>>170
「・・・そうだったんですか」
そこまでの大事に至っていたとは。流石は『太田垣』、破れてもタダでは帰さなかったということか。
それでは試合どころではないだろう。手術が無事成功するのを祈るばかりだ。
「お願いします」
頭を下げ、『黒服』に依頼する。
さて、どうしようか。他にも試合が見られないのであれば、もはやここにいる理由はなくなってしまったが…。
173
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/05(火) 23:25:15
>>171
(冬樹)
決して『曳舟』への警戒を解かず、じっくりと観察する『冬樹』。
『曳舟』はコメツキバッタのような姿勢を崩さず、卑屈な笑みを浮かべる。
「ヘッヘッヘッ、何を仰られますか……。
アタシは昔からこーいうサガでごぜぇまして、
お天道さまを避けて、雨と埃を喰って生きて参りました。
これも全て、皆様の『間』に立って、『需要』を満たすため……」
回りくどい言い方ではあるが、『曳舟』自身に似合った『姿勢』だと言いたいのだろう。
依頼内容を吟味する『冬樹』に対しても、細めた目や盛り上がった頬を崩さない。
>「それを『殺さず』制圧しろってわけかい。
>そんな『面倒』な仕事……当然相応の『値』がつくんだろうね。しかも」
「勿論、でごぜぇます。
――――『150万円』、一晩でこれだけでごぜぇます。
……ええ、勿論。
実を言いますと、襲い掛かる『スタンド使い』というのが、
『アリーナ』という『闘技場』に所属する『ファイター』でして、
『護衛人』も『襲撃者』も『依頼人』も全部がぜぇんぶ、
『アリーナ』の関係者、壮大な『内輪もめ』ってやつですなぁ」
『死者』が出てはならない理由を『曳舟』は勿体を付けて語り始める。
「ヘッヘッヘッ、『K-1』しかり、『MMA』しかり、
『拳』で生まれる『絆』なんて、とんでもねぇホラ話でごぜぇます。
いつだって、人と人の間をつなぐのは、“コレ”でしょうなァァ〜〜〜ッッ」
>>172
(東雲)
「ああ、ちょっと待っててくれるか?
……ん? なんだ、反応がないな。
中にいないのか? ……なんだ、おかしいな」
『黒服』は怪訝な顔をして『トランシーバー』を見つめている。
『故障』を疑って色々なボタンを押しているが、通信に応えないようだ。
「おい、どうした?」
「『吉田』さんを知らんか?
トランシーバーに反応がないんだが」
「控室だろ? 毎度毎度足を運んで、あの人も律儀だよ。
――――おお、『東雲』君じゃん。次の対戦、いつ?」
「ちょっと様子を見てくる。
……折角だな、『東雲』。
直接、マッチングを頼んでみるか」
フランクな『黒服』が見張りの交代にやって来たのを見計らい、
門番の『黒服』は『吉田』の様子を探ろうと、『東雲』を誘っている。
174
:
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』
:2016/01/05(火) 23:35:09
>>173
「・・・・ま、そういうことで良いやね。
」
どうにも『食わせ物』の匂いがするが、
当人がこう言うんだ。まあ、『尊重』しとこう。
「『1.5』。まあ、そのくらいは貰わないと
割に合わんだろうね。
しかし『闘技場』?随分とまあ、『変わった』
連中もいるもんだ。『スタンド使い』の戦いに、
『カネ』が動くってのかい」
未知の世界に、未体験の依頼。
いつもなら、我が身最優先、首は突っ込まないんだが――
最近は、どこか『空虚』だ。『受けてもいいや』、そう思った。
「ま、『内ゲバ』だろうが何だろうが、
貰えるモン貰えるなら文句は言わないよ。
しかし、『ファイター』ってんなら、あんまり
『傷物』にしちゃあマズいのかね?」
単純に『殺さなければいい』のなら、『何だって』出来るが、
『損耗を避けてほしい』という話だと、ちょっとこちらも
取れる手が減る。その辺、確認しとこうかね。
175
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/05(火) 23:41:01
>>173
「・・・・・?」
『吉田』さんの仕事に対する姿勢は勤勉実直そのものだ。
その彼が応答しないとは。と思っていたら、どうやら他の『選手』の応対に当たっていたらしい。
「こんにちは」「次の試合は、『慧観』さんが全力を取り戻し次第のつもりです」
新たな『黒服』に礼をしつつ、述べる。
門番の方の心遣い、ありがたく頂戴しよう。どうせならば、伝言よりも直に頼むのが自分としても良い。
「よろしいのですか?それならば、是非とも」
黒服の後について、自分も控え室へと向かおう。
176
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/06(水) 00:11:48
>>174
(冬樹)
「ヘッヘッヘッ、『キズ』なんてのは、ツバ付けて治しましょ。
ですがねぇ、死んじまったらどーしよーも、ねぇですわなぁ。
……またぁ、気を悪くされちまったらすみませんがねぇ、
いえいえ、アタシも『冬樹』の旦那とは、後々も円満なねぇ、
ながぁーい関係でいてぇんですよぉ、気味悪がっちゃあイヤですよぉ?」
長ったらしい前置きを『言い訳』に使いながら、
『曳舟』はスリスリと揉み手を練って腰を屈めていく。
「――――『手足』を切り捨てるくれぇなら、構わねぇと聞いとります。
『治す』手立てがある、そういう意味じゃあねェんですよ。
連中は『手足』を捨てても『戦える』、そう聞いとります」
『曳舟』の眼の奥が妖しく煌めいた。
どうやら、『一筋縄』ではいかないようだ。
>>175
(東雲)
フランクな『黒服』は口笛を吹いて、『東雲』を囃した。
ギギギギギ ・ ・ ・
「そう、固くならなくていいぜ。
俺にしてみれば、アンタらの方がよっぽどヤベェ」
「姿形も見えねぇ『怪物』を好きに暴れさせられる。
この『サングラス』がなきゃあ、俺も信じちゃあいなかった」
押し開けられる鉄扉の『軋み』に隠すように、『黒服』は呟いた。
彼が装着しているのは『実況席』にいた『森田』と同じ『サングラス』だ。
「――――『吉田』さんは?」
「ああ、『山本』と一緒だったぜ」
「なんだ、珍しいな。
二人とも『控室』とは」
「監視は『緒方』さんがいるからな。
アイツもめっきり、『解説席』には
立たなくなったもんだな……」
「『解説』になってないからな」
「あれ、『東雲』君じゃん。
次のマッチング、いつよ?」
『黒服』はその辺をフラフラしていたファイターに話を聞いていた。
20代前半のファイターは『東雲』を知っていたらしく、気軽に話しかけてきた。
177
:
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』
:2016/01/06(水) 00:29:50
>>176
「なるほどねェ」
『手足』くらいなら捨ててもいい、と来た。
これは『筋金入り』の『戦闘者』だ。
「自分の身はもうちょっと労わるモンだろうに。
……ま、そういうことなら良かったよ。あっしも、『やりやすい』」
ニィ
口の端を吊り上げる。
ま、『精神的』なダメージのことは、聞いちゃいないが、
そっちは『気付かれない』だろう。
「『ヤワ』な連中じゃあなさそうで、何よりだ。
さて、それじゃあ……場所はどこなんだい」
ロケーションを尋ねる。
場所次第じゃ、『食糧』の現地調達もままならないからねえ。
178
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/06(水) 00:33:04
>>176
「恐れ入ります」
「ですが、わしは『力』があるからといって威張り散らすような輩にはなりとうないんです」
「年上であるあなた方には、こう話すべきだと親父も言うとったので」
軽く笑いながら、しかし首を振る。
しかしなるほど、あの『サングラス』が一般人にもスタンドを可視化させているのか。
『フィールド』を覆うガラスも、同じようなものだろう。
「こんにちは」「『慧観』さんが復帰次第、わしは彼に勝負を挑むつもりです」
「同じ相手を狙っとったらすいません。先にわしが頂いちまいます」
ぐっ、と握り拳を見せながら、同じ『闘士』である彼にそう返す。
179
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/08(金) 23:12:47
>>177
(冬樹)
「場所は、ちょうどこの『倉庫街』でごぜぇます。
何せ、営業停止になった『100円ショップ』の倉庫がありまして、
そちらに『呼び寄せられる』と、クライアントからは伺っております……」
『100円ショップ』、扱う品は小物が多いだろうが、
『食料』については問題がなさそうだ。『大型』のものは乏しそうだが。
「ヘッヘッヘッ、冬樹の旦那が動きやすければ、何よりでさぁ」
『曳舟』は下手な愛想笑いを浮かべる。
他に何もなければ、仕事に取り掛かれそうだ……。
>>178
(東雲)
「――――やれやれ、『傲慢』だってのなら、
悪態の吐きようだって、あるってのにな……」
「人間らしく振る舞いやがって、やってらんねぇぜ」
『黒服』は皮肉げに吐き捨てるが、その言葉に邪気は感じられない。
お手上げだ、と言わんばかりの苦笑いが、微かに口元へ浮かんでいた。
「いやいやいや、大したものじゃあないか。
『和をもって尊しとなす』、ステキな言葉だと思わないかい?
そうとも! 世の中には『輪』が必要だ。
東雲クゥン、君のように『目上』を敬い、そして『目下』を導く。
コミュニティーってのはそーやって、成り立つものじゃあないか。
いやいや、感心感心。バンカラって外面してるってのに、
中々どーして、『輪』というものを解ってるねぇー。俺も見習わなくっちゃあなぁ。」
挨拶をしてきたファイターが、敬服するかのように軽い拍手を送った。
『皮肉』ではなく、純粋な『感服』って視線が『東雲』に突き刺さる。
「C級ファイターの『長堀カイト』だ。
次は是非、『闘技場』で会おうじゃあないか」
『長堀』は『握手』を求めるように片手を差し出す。
180
:
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』
:2016/01/08(金) 23:36:41
>>179
「ふぅん・・・・ま、いい環境じゃないか」
『100円ショップ』の倉庫となれば、
食糧のみならず、多様な小物の調達が期待できそうだ。
どうやって『誘き寄せるのか』、疑問は残るが、
それは『仲介』の知ることじゃあないだろう。
「存分にやらせてもらう、そう『クライアント』には伝えとくれ。
ところで・・・・さすがに『襲撃側』の『スタンド』のことは、
聞かされちゃあいないと思うが」
「あっしが『護衛』する『住職』とやらも、その口ぶりだと
『スタンド使い』なんだろ?どんな『人となり』、『能力』なのか、
円滑な仕事のために、ちょいと聞いといても良いかね」
181
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/08(金) 23:40:00
>>179
「このアリーナにゃあ、わしより更に『強い』ヤツらがおるんでしょう」
「『傲慢』になっとる余裕などありませんよ」
人間、やはり強くなればなるほど『慢心』しやすくなるものだろう。
だが、ここには更に目指すべき上の人間がいる。だからこそ、傲慢にならずに済むということでもある。
そして、語りかけてきた彼の意見に頷き同意する。自分はまだ一端の学生に過ぎないが、
それでもこういった社会性が人間において重要であることは知っている。
…少し耳が痛い話でもあるが。自分の課題の一つは、『堪え性』だろうか。
「『長堀』サンですね、その時はよろしくお願いします」
爽やかな人だ。こちらも笑いながら、片手を差し出し握手に応じる。
182
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/08(金) 23:51:39
>>180
(冬樹)
>どんな『人となり』、『能力』なのか、
>円滑な仕事のために、ちょいと聞いといても良いかね」
「護衛対象は『白岡慧観』、
国道沿いにごぜぇます、『玉泉寺』の住職でさぁ」
「スタンド使いの闘う『闘技場』とあらば、
中には悲惨な『事故』ってのも起きますなぁ……
『慧観』の息子は、『アリーナ』の事故で死にましてなぁ。
彼は『アリーナ』を憎み、ファイター達を片っ端から『再起不能』にしやしてねぇ。
それが『運営』の逆鱗に触れた、ってところですなぁ。
だが、『運営』ってのも一枚岩じゃあねぇんですわ――――」
『慧観』を始末すべきか、否か。そこで『真っ二つ』に分かれたのだろう。
『曳舟』の語り口調に感情は感じられない。完全に『無関係』のようだ。
「スタンドの名は『エンプティ・エステート』。
『仏具』を生み出す異能ですがねぇ、重要なのは『ヴィジョン』ですわ。
聞けば『三面六手』を持つ、巨躯の『阿修羅像』。
そのパワーを警戒し、今回の『闇討ち』に至ったわけですわなぁ」
>>181
(東雲)
>「『傲慢』になっとる余裕などありませんよ」
「その通り! いやいや、解ってるねぇ」
「このアリーナは一つの『社会』だ。トーゼン、『秩序』ってのがある。
そいつを乱すよーな『傲慢』な行為は、そりゃあ許されざるぜ。」
『長堀』は我が意を得たりとばかりに頷く。
応じた握手は力強く、彼自身の強い『意思』を感じる。
「おっと、そろそろ待ち合わせだ。
それじゃあ、吉田さんによろしくね」
『長堀』は鉄扉の向こう側へと消えていき、
『東雲』は『黒服』に尾いていくように、控室にたどり着いた。
コンコン
コンコンコン
「吉田さん、吉田さん。
――――留守か?」
『黒服』は訝しげに呟きながら、何度も『ノック』をする。
――――ふと、『東雲』は鉄サビのような匂いを感じた。
匂いは『控室』の奥から感じられる。
ィィィン―――
ふと、耳鳴りを覚える。
何かイヤな予感が、脳裏を過った。
183
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/09(土) 00:04:56
>>182
「…気持ちのえぇ人じゃのぉ」
去りゆく『長堀』に礼をした後に、呟く。
『慧観』と戦う前に考えるべきではないだろうが、それでも彼との試合も楽しみである。
そうして『黒服』の案内の元、『控え室』に到着した。
「・・・・・?」
ここでも応答なしか。また別の場所へ移動したのだろうか?それならば、なんとも間の悪い─────。
いや、この臭いは。強烈な一撃を鼻にもらった時と同じような、これは、まさか。
「すんません」
『ザイオン・トレイン』を発現。断ってから控え室のドアを開ける。
もし鍵がかかっていたなら、蹴り飛ばしてでも開ける。
184
:
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』
:2016/01/09(土) 00:05:15
>>182
「ははあ、『怨恨』絡みかい。そりゃあまた、面倒な……
『恨み』で動く人間は、『利』でも『理』でも止まらん。
始末したいのはよく分かるよ」
「ま、あっしには関係ないがね」
むしろ、そんな存在を『守ろう』という者の存在に、違和感を覚える。
「『巨体』のスタンドか……敵になることは無いにしろ、
『共闘』するって視点でも、ちょいと扱いに困りそうだねェ」
「ま……『住職』も『死人』を扱う商売だ、『仲良く』やるさ」
キヒヒ、と引きつったような笑みを浮かべる。
……とりあえず、現状ではこれ以上聞くことは無いだろう。
185
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/09(土) 00:19:17
>>184
(冬樹)
>「ま……『住職』も『死人』を扱う商売だ、『仲良く』やるさ」
「ヘッヘッヘッ、旦那もお上手でいらっしゃるっ」
「『死』に慣れてるという点じゃあ、
『葬儀屋』も『始末屋』も、
似通っちゃあいるんでしょうなぁ……」
これぞ好機とばかりに、『曳舟』は露骨なすり寄りに走る。
犬の尻尾でも生えていれば、千切れんばかりに振っているだろう。
「ヘッヘッヘッ、先回りでお願ェしますぜ。
なにせ、頭数だけはしっかり揃えてると聞いとります。
『冬樹』の旦那ぁ、末永いお付き合いにしてぇですなぁ。
どうぞどうぞ、無事に事を終えてくだせぇよ――――」
>>183
(東雲)
>「すんません」
「――――!?」
l/
ト
バァン!!
事態を把握した『東雲』の行動は早かった。
施錠されたドアを蹴り飛ばし、蝶番をぶち破る。
オ オ オ オオ
オ オ オ オ ォ ォ ォ ―――― ―― ―
破れたドアが廊下へ倒れこむと、室内の様子は把握できた。
『控え室』は『事務室』に近く、八畳の室内にスチール机が並んでいる。
卓上のラジオやウォーターサーバー、マカダミアチョコレートの箱は、
缶詰になってアリーナの裏方仕事をする『吉田』の姿が目に浮かぶようだ。
「ゥ、 ァァ 」
「おま、ぇ、
しの ぉ め――――」
床上には二人の人間が倒れている。
仰向けになって息を荒げているのは、解説席の『山本』だ。
虚ろな双眸で『東雲』を見上げ、血色の悪い貌を真っ青に染め上げている。
ゴ ゴ 「逃げ、ろ」
ゴ ゴ 「敵、襲―――」
ゴ ゴ 「『見えな』、 かった――――」
『山本』に覆いかぶさるように、『吉田』が倒れこんでいる。
傍には彼の愛用していた『セルロイド』のメガネが、無造作に転がっていた。
――――『血』だ。
二人の衣服はズダズダに切り裂かれ、
おびただしい『鮮血』が、殺風景な室内を染めていた。
「お、い」 「どうなってやがるッ!?」
「東雲ェェ――――!!!」
事態を把握できていない『黒服』は、混乱したように叫んだ。
186
:
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』
:2016/01/09(土) 00:28:52
>>185
「……ま、そうだね。あっしもまだまだ『仕事』は続けたい。
そんじゃ、また」
末永い付き合い、とは言うが、お互い『使える間』の付き合いだろう。
その間は良好な関係でいよう、とは思った。
話を切り上げて、件の『倉庫』に向かう。
187
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/09(土) 00:34:26
>>185
「…ッ!!」
「山本サン!吉田サンッ!」
部屋の中の惨状を見て悟る。
間違いない、『敵襲』だ。だが誰が、そしてなんの目的で?
『アリーナ』という、強者たる『スタンド使い』が集まる場所を運営するからには、当然それに対する備えはあったろう。
二人がやられてしまったのは、その備えをも突破したか、あるいは襲撃者への『制裁』はこれから起こるというのか。
だが何にせよ、まずは周囲を警戒しなければ。
内側から『施錠』されていた以上、他に出口がなければここに襲撃者がいるはずだ。
「『襲撃』です!恐らく『スタンド使い』ッ!」
「ここはわしに任せて、事態を他の人に伝えてください!」
袖元からロープを取り出し、両手で半分まで握りつつ残りを振り回す。
同時に『吹塩化』。辺りに『塩』を撒き散らして、空中や床で何かにぶつかる様子をソナー代わりにしたい。
『見えない敵』、そしてこの『切り傷』。…嫌な予想は頭をよぎる。
188
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/09(土) 00:47:39
>>186
(冬樹)
何やら言いたげな『曳舟』であったが、
『冬樹』はサラッと話を切り上げて、仕事の現場へと向かう。
ヒュォォォォ――――z_____
吹き荒れる潮風が冷たい。
この仕事は苛烈を極めると、何処か直感が巡っていた。
春夏秋 冬樹『メメント・モリ』→『受諾』
>>187
(東雲)
>「ここはわしに任せて、事態を他の人に伝えてください!」
「あ、ああ!
――――こちら、『浦部』ッ! コード821発生!
現在、東雲選手と同行中! 被害者は二名!」
「――――山本と吉田さんだッ!
早く来てくれ! あの出血じゃあ、長くねェよ!」
『浦部』と名乗った『黒服』は、悲痛な叫びをトランシーバーに叩き込む。
言葉通り、噴出する『血液』は今も床を濡らしつつある。
ファサァァァァ――――
ソナー代わりの『塩』をバラ撒くが、大した反応は見受けられない。
『山本』はヨロヨロと身体を動かし、『タブレット』を突き出した。
「ゃられ、た……。
『吉田』さんの、手当を……。
『カナディアン・スウィートハーツ』、『樹脂成形』の能力だ。
この人は、俺なんかをかばうために、
自分の身を捨ててまで、『治療』を優先してくれた……」
山本は悔やむような声を絞り出し、『東雲』に話しかけた。
彼の手にしたタブレットは巨大な亀裂が走り、マトモに見られる状態ではない。
「・ ・ …… ァ ナ タ しの ぉ めさん?」
ふと、『東雲』の脳裏に『吉田』の声が響いた。
ノイズが混じるような聞き取り難い声は、彼の『窮地』を如実に示していた。
「たす、けて、下さい……」
「どう、ぁ、 助け、 下さい――――」
か細い声を漏らしながら、必死の声色で『助け』を求めている。
189
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/09(土) 01:17:25
>>188
「ちぃっ!おらんのか?!」
あるいは透明になり壁を抜ける能力、水道管から現れる能力などもあり得るか。
その場合なら、ここから既に逃走している可能性もあるか。
とにかく、ここでいるか分からない敵を警戒している理由はない。
『吉田』サンが生死の境をさまよっているのだ。
「大丈夫です、必ず助けますけぇ!」
とはいえ、自分に大した応急手当の知識などない。
せいぜい切り裂かれた衣服を破り、出血している箇所に巻きつけて抑えるくらいだ。
この出血では動かすのもよろしくないだろう。
190
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/09(土) 01:27:51
>>189
(東雲)
ビリリィ
ググッ
『吉田』の着用している作業着を破り、止血を試みる。
『東雲』の必死な治療も虚しく、血液の喪失は進行している。
>「大丈夫です、必ず助けますけぇ!」
「ぁ す けて 、くださ」
「どうぁ、 たすけ、て――――」
うわ言のような呟きが、『吉田』の口から漏れる。
『東雲』の背後から足音が聞こえてくる。
『負傷』も珍しくないアリーナらしく、救援は迅速のようだ。
「たす、けて」
「『慧観』、選手を」
「たすけて、ください……」
『吉田』は息も絶え絶えになりながら、そっとタブレットを指差した。
亀裂の生じた『タブレット』に電源が入り、半壊した『液晶』に地図が表示される。
『GoogleMAP』に映し出されたのは、『倉庫街』の地図だ。
ある一点において、『マーキング』が施されている。
「おい、何があった!?」
「なんだ、血まみれじゃあねぇか!?」
「場外乱闘ごときで、随分と騒いでくれるじゃあないか。
クックックッ、アリーナもよっぽど、話題不足と見えるが――――
――――おい、吉田ッ!? しっかりしろ!?」
どやどやと押しかける『黒服』、何故か野次馬のように『尾藤』も付いてきている。
彼らは『吉田』と『山本』の負傷に驚きつつも、すぐに用意していた『担架』を広げる。
ゴトッ
『尾藤』の背負っていたギターケースが、驚きのあまり、ズリ落ちた。
191
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/09(土) 02:47:05
>>190
「すぐに医者が来ます!じっとしとって下さい!」
うわ言のように繰り返す『吉田』サン。それほど恐ろしい目にあったのか。
しかし、こんな見よう見まねの応急手当では事態が好転するはずもない。
ただただ早く、救護の人間が駆けつけてくれることを祈るしか───。
> 「たす、けて」
>
>
> 「『慧観』、選手を」
>
>
> 「たすけて、ください……」
「・・・・・『慧観』を?」
それがこの襲撃に関係があるのか?次に狙われるのは『慧観』ということか?
そして板状の電子機器に示された、『倉庫街』と思われるポイント。
こちらに向かえ、そういうことだろうか?
そこへ、アリーナの人間が現れた。
「『襲撃』です」「二人とも、『見えない』敵にやられたっちゅうとりました」
「特に『吉田』サンの方は重大です」「…どうかよろしくお願いします」
『ギリッ』
事情を説明しつつ、立ち上がる。とにかく、示された場所に向かう他はない。
だがその前に、確認しておきたいことが二つある。
「次に狙われるんは『慧観』サンじゃと『吉田』サンは言うとりました」
「『慧観』サンの連絡先、『アリーナ』は知ってますか?」
「それと『尾藤』サン」
「あんた、今『鏡花水月』は持ってますか?」
192
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/09(土) 13:04:07
>>191
(東雲)
『浦部』と共に救護を始める『黒服』達は、
巧みなチームワークで『山本』と『吉田』を担架に乗せる。
「しっかりしてくれ!」
「ファイターの搬送は後回しだ!
『森田』さんにも連絡を頼むッ!」
『浦部』は周囲の黒服達の指揮を取りながら、二人を搬送する。
>「それと『尾藤』サン」
>「あんた、今『鏡花水月』は持ってますか?」
「俺を、誰だと思っている?
――――『常在戦場』、アリーナにおいては必然だ。
『東雲』、背中を守れ。『吉田』と『山本』の弔い合戦だッ」
『東雲』の問い掛けを『応戦』の要請と勘違いした『尾藤』は、
床上に落ちた『ギターケース』を蹴り開け、『日本刀』を取り出した。
それを、すぐさまに抜き放って構えると、見えない敵を探すように周囲を見回す。
. . .
ドロォ . 「おい、てめぇ……」
・ . .
「なんだよ、それッ」
担架を運ばずに控室に残った、数人の『黒服』が表情を一変させた。
水鏡のように磨かれている『鏡花水月』の刀身、
それは今、『鮮血』で真っ赤に染まっている――――
「―――――ッ!?
スゥゥ...
なっ、違ッ! 誤解だッ!」
...
「テメェ、『消えてる』じゃあねェか!」
. .
「『凶器』片手にほざいてんじゃあねぇぞ!」
. . .
「締め出し喰らって逆恨みか、クソ侍ッ!」
『慧観』が狙われてると伝えはした『東雲』だったが、
どうにもそれどころではないと、『黒服』は聞き流してしまったようだ。
ブチキレた『黒服』達は腰元に吊るした『電撃警棒』を抜き放ち、
見えない『尾藤』を捉えようと、ジリジリと間合いを詰めてくる。
「クソッ、話にならん……」
「『東雲』、手を出すなよ。
そこに『慧観』がいるっていうなら、
こっちから出向いて『潔白』を証明する」
いつの間にか『東雲』の背後に回り込んでいた『尾藤』が、
姿を消したまま『東雲』に小声で話しかける。
「それと、なるべく不自然じゃあない形で、
俺について『言及』してくれ。出来れば『持続時間』を伸ばしたい」
『ザ・カレッジ・ドロップアウト』は『言及』によって『姿』を消す能力だ。
それを『東雲』は体感によって理解し、『観客席』でも伝えられている。
ここで『姿』を消させられるなら、『尾藤』の逃走時間を稼げるだろう。
193
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/09(土) 21:15:51
>>192
「お願いします…ッ!」
『黒服』達の手際の良さに、内心感嘆する。流石は荒事専門のアリーナに勤めているだけある。
これならば、あるいは。いや、きっとだ。きっと、二人は助かるはずだ。
「………」
一方、意気揚々と『鏡花水月』を取り出す『尾藤』サン。杞憂だったか、と胸を撫で下ろす。
しかし取り出されたその美しい日本刀は、血の色に染まっていた。
当然、周囲の『黒服』達は『尾藤』サンを警戒している。現場を見る限り、容疑者としては濃厚だ。
だが、だからこそ『尾藤』サンは犯人ではないと思う。『鏡花水月』が凶器として使われたとしても
だ。
「…わしはまだ、『尾藤』サンが犯人と決めつけるんは早いと思います」
「『観客席』におった人間なら、『鏡花水月』の能力は知っとってもおかしくない」
「まぁこの短時間で『尾藤』サンが得物を奪われ、しかもそれに気付いてないまま
返却されるっちゅう展開は、想像し辛いかもしれませんが…」
あり得なくもないのが、この尾藤という男でもある。
とにかく、『言及』はこの辺りでいいだろう。
「わしは『慧観』サンに会うてきます。もしかしたら、『襲撃者』とブツかれるかも知れません」
「今のところは誰が狙われてもおかしくないでしょう!気ィつけて下さいッ!」
そう残すと、『ザイオン・トレイン』を解除してロープをしまいつつ、『倉庫街』へと走る。
『尾藤』サンと共に行くなら、歩調を合わせる必要がある。
194
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/11(月) 22:26:26
>>193
>「…わしはまだ、『尾藤』サンが犯人と決めつけるんは早いと思います」
>「『観客席』におった人間なら、『鏡花水月』の能力は知っとってもおかしくない」
>「まぁこの短時間で『尾藤』サンが得物を奪われ、しかもそれに気付いてないまま
> 返却されるっちゅう展開は、想像し辛いかもしれませんが…」
「バカを言うな!
どー考えてもだなぁ!」
「――――いや、『東雲』の言うことも最もだ。
何にせよ、あの『鏡花水月』が重要な『凶器』なのは明白、
まずは『尾藤』はともかく、『鏡花水月』を……?
おい、あの男、何処に消えた?」
中には冷静な『黒服』もいるようだ。
『尾藤』に対する疑惑はひとまず払拭出来たが、
『黒服』達は『重要参考人』として、『尾藤』を探す方針のようだ。
――――ダダダダダダッッ
廊下を駆ける『東雲』の傍を、『尾藤』が並走している。
『ザイオン・トレイン』を解除した『東雲』の走力が人並みとはいえ、
身体能力の高い『東雲』のトップスピードに追い付き、汗一つ書いていない。
「助かったが、お前は先に行け。
どの道、『黒服』の連中を撒く必要がある」
「どういう『トリック』を使ったかは知らんが、
俺の『鏡花水月』をパクっておいて、
手入れも怠ってこっそり返す『無礼者』には、
俺とて容赦を見せる必要は、ないだろうさ――――」
太い眉を歪め、『尾藤』は怒りを露わにしている。
「いたぞ、『尾藤』だッ!」
「抜刀してるぞ!
逃がすんじゃねェ!」
「左を曲がれば『裏口』だ。
そっちから出て行くんだな――――」
『緊急事態』の発生により、入り口の『鉄扉』の前には数人の『黒服』が警備をしている。
姿を消した『尾藤』は『脱出口』を告げると、何処かへ去っていった。
195
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2016/01/11(月) 22:53:41
>>194
(流石じゃのう)
足腰にはそれなりに自信があったが、並走する隣の侍もそれは同じということだ。
伊達に『尾藤正真流』とかいう剣術を会得しているわけではない。
どこか詰めの甘い所さえなければ、更に隙のない強敵として完成されていただろう。
もっとも、彼が成長するならば自分はより更に成長するだけだが。
「承知しましたけぇ」
侍の言葉に頷く。流石に四六時中『消えている』わけにもいかないか。
しかし『尾藤』サンの言うことが本当ならば、やはり『闘士』の中に犯人がいる可能性はそれなりに高い。
あの『ギターケース』の中から尾藤サンに気付かれず刀を盗み、更にそれを返すことができる。
そして『鏡花水月』の能力を知っているとなると、『観客席』にいた『スタンド使い』が候補に上がる。
まぁこの前の和服の少年のように、『闘士』でないスタンド使いがいてもおかしくはないが。
「ご武運を」
別れを告げ、再度『ザイオン・トレイン』を身に纏う。
彼に告げられた裏口から『倉庫街』へと、余力を残しつつも、なるべく急いで向かおう。
196
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/11(月) 23:30:45
>>195
>「ご武運を」
『尾藤』の無事を祈る言葉に、応えは返って来なかった。
代わりに、あちこちから『尾藤』を探す声が聞こえてくる。
「クソッ、どこに消えたッ!?」
「いや、声を出すな。
『声』で消えるのがヤツの能力だろうが」
『声』を封じられた『黒服』達は連携が取れず、
神出鬼没の『尾藤』を中々捉えられないようだ。
その間に『東雲』は裏口へと駆け、『黒服』の背後を抜けていく。
「――――おい、あれ!」
「バカっ、勝手に出て行くんじゃねェ!」
怪我人を運ぶ為の『搬送車』を移動する為に
警備をしていた『黒服』の隙間を抜けていく『東雲』。
制止を掛けようと大声を張り上げる『黒服』達だが、
彼らの指示に従う道理は、今の『東雲』には存在しない。
ヒュォ ォ ォ ォ ――――
『潮風』を追い抜くほどの速力で、真冬の『倉庫街』を駆けて行く。
『東雲』の推測ならば、犯人は『ファイター』の可能性が高い。
そして、それが『慧観』をも狙うとならば、
決して一筋縄ではいかない『スタンド使い』だろう……。
197
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/11(月) 23:42:46
真っ黒な『外套』と『帽子』を着用した人型スタンド。
触れた『平面』に『どんでん返し』を設置する能力。
(…なのだが、現在、精神的再起不能のため発現不可)
『ザ・サードマン』
破壊力:C スピード:B 射程距離:D
持続力:C 精密動作性:A 成長性:A
-----------------------------------------------
【持ち物】
あったか〜いミルクティーの入った肩掛け1000ml水筒
倉庫街の鳩にあげたり、自分が食べたりするため、パンの耳をビニールに入れてきた
財布はさっき無くした…。
【服 装】
ダウンジャケット、灰色のシャツ、ふわふわ手袋、黒のズボン、
やっすいムートンブーツ(毛皮ではない、でもあったかい)
198
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/13(水) 21:54:18
>>197
「――――異常は、ありませんね。
サッカーでも野球でも、それこそトライアスロンだって、
お好きなスポーツは、なんだって出来るほどに『完治』している」
学校帰りの夕方、『太田垣』は『松前総合病院』ではなく、
市内の『大学病院』へ『負傷』の後遺症がないか、診察を受けた。
特段、理由があるわけではなく、『なんとなく』といったところだ。
「しかし、前の『病院』では『緊急入院』ですか。
失礼ですが、『事故』か何かでしょうか?
――――ああいえ、肉体の『前面』と『背面』、
両方を強く打ち付けられていますので、
『自動車事故』だと思ったのですが、
その割には『負傷』の度合いが浅いですからね」
『太田垣』を診察しているのは四十代前半の医師だ。
醸し出す雰囲気の割には外面は若々しく、
纏った真新しい『白衣』と同じく、清潔感を漂わせている。
199
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/13(水) 22:09:49
>>198
「大仏にブン殴られたって言ったら信じるッスか?」
という訳で病院にいるのだった
「なんか…なんだろう、体のレスポンスがそれとなく悪いというかァ」
「モヤっと …モヤっとするような」
「そのなんか…なんというか…」
壁に張られた謎キャラクターのカレンダーのまちがい探しを眺めながら返事しとく。
最後の7個目がどォ〜しても見つからない。
(よく考えるとそれは外科の領分じゃあ無いな…)
(…この医者、『性別』は?女医だってんなら今後の対応を考えなきゃならない)
200
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/13(水) 22:53:05
>>199
「……どう、でしょうね」
突拍子もない『太田垣』の答えに対し、
医師は曖昧に言葉を濁すと、カルテに視線を戻した。
彼は『男性』だ。理智的な表情をしている。
「モヤッと、ですか。
なんとも、図りかねますね」
精神的に『覇気』がない。
『太田垣』のパフォーマンスを一言で述べるなら、これだ。
そのせいか、自身に起こる『違和感』を言葉に出来ず、
医師の背後に逸れた視線は『間違い探し』に向いてしまった。
「とにかく、肉体的には異常はございません。
退院後は何かと慣れないとは思いますが、
少しずつ、前の生活を取り戻していきましょう」
「では、お帰りの際は、受付によっていって下さい」
事務的な言葉に背中を押され、『太田垣』は診察室から出て行く。
――――結局、七つ目の『間違い』には気づかなかった。
診察券を受け取って会計を済ませる最中、視界の端に『ニット帽』が過った。
「――――おや、貴方は」
その男に見覚えはあった。
巨躯をカジュアルな冬服に包んだ男は、
ずんぐりむっくりした体躯から『だるま』を連想させる。
「『太田垣』、君でしたな。
対戦相手との『入院先』は別になると、
『アリーナ』からは伺っておりましたが」
『慧観』は闘技場で対峙した際と変わらない、柔らかな表情を浮かべる。
その手には『スマートフォン』が握られ、GoogleMAPが表示されている。
201
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/13(水) 23:22:11
>>200
『健康』ってことになったのね、結局。薬の処方も無しなのね。
ヨソ見が多い、いつの間にか迷子になる、なんか突然キレッキレになる、とは昔も言われてたし、
通知簿では『もっと冷静になれ』って感じのことを毎回書かれていた。
まあきっとその類のアレなんだろう…多分、ね。
「……」
「……あッ…『住職』?」
洋服も着るのか、この人。
ニット帽……やっぱ坊主って頭冷えんの?
「えーと、本日はお日柄もよく…
…じゃない、何だ」
「…もう『退院』はしたんスよ」
「今日はちょっと、別のアレで」
「………」
ここで会ってしまうとは…微妙な気分だ。適当に話切りあげて帰っちゃおうかね
202
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/13(水) 23:28:23
>>201
まさにバッドタイミングな『遭遇』だ。
歯切れの悪い『太田垣』に対し、『慧観』は和らいだ表情を崩さない。
「そうですか。ならば、結構なことです。
――――少し、歩きましょうか」
柔和な笑みの裏に、有無を言わさぬ圧しの強さを感じられる。
人目に付かない場所で、行いたい話なのだろう。
203
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/13(水) 23:50:45
>>202
この人と顔を合わせるのは、正直気まずいのだが、いますぐ帰りたいのだが、
「えっと、でも自分用事が…」
「……」
「…ハイ ワカリマシタ」
だがタダで退くつもりなど毛頭ない。
移動しながら、目についた自販機の前で、
あー喉が渇いちゃたァー、と言って奢ってもら…
「……あッ何でもないですごめんなさい」
「さ、さ、行きましょ、ね?」
…自分は何処に連行されるのだろうか。慧観のスマホを目の端に捉える。
204
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/14(木) 00:19:01
>>203
『太田垣』はスマートフォンを視線で追う。
画面に表示されているのは『倉庫街』の周辺地図だ。
「そう、時間は取らせませんから」
『慧観』には押し殺した迫力こそあるが、『悪意』は感じられない。
『太田垣』の視線の意図を組んでか、『自販機』の前で立ち止まり、
がま口から小銭を取り出して装填した。
ガチャッ
ポン
『慧観』は暖かい『缶コーヒー』を『太田垣』へと差し出した。
そして、葉の散った並木道を、二人はゆっくりと歩いて行く。
「――――『吉田』さんから、連絡が来ました。
貴方との試合を見て、『知空』の最期の闘い、
それを映した『ビデオ』を渡してくれると、確約してくれました」
「本来であれば『秘中の秘』です。
特に、試合として成立していない、
『殺害シーン』が映された『ビデオ』など、
運営としては、存在を認めてはならないもの」
原子力発電所のタブーから『堀北真希』の新居まで、
口に戸を立てられないインターネットの発達した昨今では、
『情報流出』の対策に万全を期すのは、必然だろう。
205
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/14(木) 00:58:31
>>204
コーヒーを受けとった。
…ぶっちゃけ、水筒を持ってるので、
飲み物なぞ奢ってもらう必要なぞ無かったのだ。
……自分ってばうっかりさん。えへへ。
>「――――『吉田』さんから、連絡が来ました。
> 貴方との試合を見て、『知空』の最期の闘い、
> それを映した『ビデオ』を渡してくれると、確約してくれました」
>「本来であれば『秘中の秘』です。
> 特に、試合として成立していない、
> 『殺害シーン』が映された『ビデオ』など、
> 運営としては、存在を認めてはならないもの」
「それは…
…『認めてもらえた』って事ッスね?」
(マジか)(思い切ったな吉田氏)
(で、住職の目的地は『例の倉庫街』。この流れは…)
「これから『受け渡し』って所ッスかね」
「伝えてくれてありがとうございます……じゃあ…自分…帰ります…」
…
………。
「まぁ〜さかぁ〜〜〜〜〜ッ 自分これから連れていかれるんスかぁ〜〜〜ッッッッ!!??」
「なんでェ〜〜〜ッ !?」
206
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/14(木) 22:51:21
>>205
>「まぁ〜さかぁ〜〜〜〜〜ッ
> 自分これから連れていかれるんスかぁ〜〜〜〜ッッッッ!!??」
「ハッハッハッ、これは妙なことを仰りますなぁ。
『太田垣』君には、もう関わりのないことでしょう」
『慧観』の大笑いは『太田垣』の予想を裏切る形となった。
その笑みが消え去ると、『慧観』の表情は真剣味を帯びていく。
「偶々の巡り合わせとはいえ、袖触れ合うは他生の縁。
今日を逃せば会う機会もありますまい、『礼』を述べたく思います。
あの闘いを観戦した『吉田さんは、
私の『気概』に応えたいと、自ら『連絡』を取ってくれた。
それは紛れも無く、貴方との闘いが『烈戦』だったからに他ならない」
「――――無論、今でも『闘争』は愚かしい。
しかしながら、そのバカさ加減に救われた、
……そうしたことも、長い人生にはあるものですな」
最後の言葉はため息混じりに流れて、『慧観』は再び、『太田垣』へと目を向ける。
金縁メガネの奥から覗ける双眸は、大海のように底が知れなかった。
「では、息災で。
もう二度と、鉄火場に戻ることもありますまい」
『慧観』の言い残した言葉に従うか否かは、『太田垣』の『闘志』が一番解っていた。
207
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/14(木) 23:34:20
>>206
なんだか思い過ごしだったようだ。ほっと一安心。
「戦わずに済むことは戦わずに済ませたいッスよね」
「自分ももォ〜ッ勘弁。流された結果アリーナに『巻き込まれる』のは勘弁ッスね」
缶コーヒーのプルトップを開く。あったかい湯気。
「…住職……アンタは?」
「『アリーナ』に強く、関わってしまったんッスよ
自分らの意志とか関係なく… 縁を切るなんて簡単にいくモンッスかね
あそこは『強いヤツの流す血』が求められる場所ッスから…きっと 」
缶に口を付けながら、ようやく慧観の顔を見る。
冬の午後の光の具合か、金縁メガネの奥から覗ける双眸は、大海のように底が知れなかった。
「…いや、自分の杞憂でしたかね、失礼。」
誰が何といおうと、無視しとけばいいのだ。
胸に昂る闘志は、適当に誤魔化して、燻らせたままにしとけば良いだろう。
ましてや殴りあって大喜びしてそこに誇りを見出しちゃう、アリーナの連中は加減知らずのバカばっかなんだな。
(…俺の戦う理由なんて、自分は知らんぞ。)
(まさか『殺された息子』なんていないし)
(俺たいして強くないし…心も体も)
(闘志とか……知らん、知らんぞ)
(なんかモヤっとしてるし)
208
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/14(木) 23:54:37
>>207
> 「…住職……アンタは?」
> 「『アリーナ』に強く、関わってしまったんッスよ
> 自分らの意志とか関係なく… 縁を切るなんて簡単にいくモンッスかね
> あそこは『強いヤツの流す血』が求められる場所ッスから…きっと 」
『太田垣』の忠告に対し、『慧観』は口角に笑みを浮かべた。
平時も試合も問わず、今までに何度も見せた柔和な笑顔。
何時もと違って、何処か『憂い』を帯びるように両の目は留められていた。
去って行く『慧観』の背中を眺め、『太田垣』は病院を後にする。
『白亜荘』に直帰する気にもなれず、しばらくはネオンストリートで時間を潰し、
やがて、目的もなくフラフラと歩き続けると、鼻先に潮風が流れてきた。
ブオオオォォォォ――――
大型トラックの出入りする『倉庫街』、紛れも無い『アリーナ』の根城。
いつの間にか『太田垣』の足は因縁の地へと辿り着いていた。
ブブブブブブ――――
ふと、『太田垣』の携帯電話がバイブレーションを起こす。
電話の着信。『吉田松太郎』と登録されている。
209
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/15(金) 00:24:36
>>208
本来なら、駅前かなんかに行って鳩がパンの耳をつっつくのを見ている予定だったのだ。
それが
「…何故ここに…」
ポケットの振動と同時に、鼻に流れこむ腐ったような潮の臭い。海面はゴミまみれに違いない。
眼前を通り過ぎる、トラックの廃棄ガスを浴びる。くっせえ。
ブブブブブブ――――
『デレレレレレレ ドゥルル デレレレレレレレレレレレンッ シ ャアッ ! 』
【着信:吉田松太郎】
「何故…」
求めていたとでも言うのか。運命がそう引き寄せるわけがない。
違う、たぶん偶然に、何も考えず歩いていたからこうなる。
さっきの慧観の様子はアレだったが、あの人ならたいがいの事はなんとか出来るはずだ。心配はないのだ。
ブブブブブブ――――
『デレレレレレレ ドゥルル デレレレレレレレレレレレンッ シ ャアッ ! 』
『デレレレレレレ ドゥルル デレレレレレレレレレレレンッ シ ャアッ ! 』
『デレレレレレレ ドゥルル デレレレレレレレレレレレンッ シ ャアッ ! 』
『デレレレレレレ ドゥルル デレレレレレレレレレレレンッ シ ャアッ ! 』
『デレレレレレレ ドゥルル デレレレレレレレレレレレンッ シ ャアッ ! 』
『デレレレレレレ ドゥルル デレレレレレレレレレレレンッ 「あ〜〜ッ出るよ分かったよッ!」
「もしもしッ!?何かッ!?」
「住職には『自分は行かない』ッてそれとなく伝えたッスよ!?」
210
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/15(金) 22:49:51
>>209
>「住職には『自分は行かない』ッて
>それとなく伝えたッスよ!?」
「――――何の話をしている?
まあいい、……ならば好都合だ」
『吉田』からの番号のはずが、電話口から聞こえたのは『尾藤』の声だ。
『尾藤』は躊躇うように言葉を留めていたが、やがて話し始める。
「聞け、アリーナで『吉田』と『山本』が襲われた。
襲撃者は強奪した『鏡花水月』を凶器にし、
俺を『スケープゴート』へ仕立て上げている」
にわかに信じがたい話ではあるが、真剣味を帯びた『尾藤』の声に混じり、
走り回る足音や、何かを呼びかける怒声が聞こえてくる。
「そして、次に狙われるのは『慧観』だ。
『吉田』と何やら打ち合わせてたらしいが、
……その様子だと、心当たりがあるようだな」
211
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/15(金) 23:46:11
>>210
ドゥ ロロロロロ ロロ ロ ロロロロロ
トラックの轟音が響く中でも、尾藤の言っている事はすんなりと耳に入ってきた。…ああ、やっぱりこうなるのか。
「……」
「…住職いわく『秘中の秘』らしいッスけど…事情をギリ察せる程度のことを教えるッス
…もしあんたが何か企んでようと阻止したかろうと、自分には、どーでもいいんで、」
「吉田氏と住職は、今日、2人で会う予定で、
『とある物品の取引 』があるはずだった。
場所は『倉庫街』…以上。」
「…じゃ、後は『住職』に電話してください…吉田氏の携帯にきっとアドレス残ってるでしょうに」
「あの人なら事態が分かれば、なんとか出来るッスよ、きっと……」
キョ ―――――〜オ
ギャッ ギャッ ギャッ ギャッ ギャッ
近くの空でカモメが啼いている。
「……切ります」
212
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/16(土) 00:03:33
>>211
『太田垣』の告げる言葉を『尾藤』は黙って聞いていた。
多少はボカした事情を語り終えた『太田垣』、『尾藤』は一拍置いた。
「太田垣」
「――――悪かったな」
憮然とした、謝罪の言葉が『尾藤』から発せられた。
カモメの鳴き声に遮られることもなく、ハッキリと耳に届いた。
「『慧観』とのマッチングを紹介したのは、
俺の余計なお世話だったな。
……お前も、巻き込まれるかも判らん。
だから、出来るだけ『人混み』に向かえ。
襲撃者も、そっちの方が狙いにくいからな」
「――――チッ、クソッ!」
ブッ
ツー ツー ・ ・ ・
それだけを言い残し、電話は呆気無く切れた。
電話口からの様子を聞くに、二人が『追い詰められた』のは明らかだ。
『尾藤』も逃走の最中、隙を見て『太田垣』に電話を入れたのだろう。
ブロロロロロロォォォ―――z_____
トラックに混じり、黒塗りのハイエースが『太田垣』の前を徐行する。
信号待ちで停止したハイエースの荷台にはストレッチャーが設置され、
その上には誰かが寝そべっている。
――――メガネを掛けた、血まみれの中年男性だ。
213
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/16(土) 00:37:31
>>212
(『人混み』、…」)
(自分が『倉庫街』にいる事、電話越しにバレてたか…?)
何故尾藤は謝ったのだろう…別に誰か悪かったとかではない。
けっきょく自分は自分でしかなかった、それだけだ。
…それとも俺あの人に何かされたっけ?
> ハイエース(動詞)されてる、見覚えのある、丁度さっき会ったような感じの人
ええ…尾藤に電話…駄目だ、お取込み中だ。
警察に通報でもするか…いや、なんか駄目そうな気がする
いややっぱり、見間違いの可能性も…
近づいて運転席を覗き込んでみる。
「…見間違いじゃないよな…」
「…巻き込まれかけ、所の話じゃねーッスよ自分」
「というワケで ちッス」
運転手の顔を見てご挨拶。
214
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/16(土) 23:23:34
>>213
運転手をしている黒服を纏った青年に話しかける『太田垣』。
彼は『太田垣』を見ると舌打ちをし、クラクションを鳴らした。
プッ
プゥゥ―――!!
事態は『予断』を許さないのだろう。
やがて、信号機が『青』へと変わると、
『ハイエース』は直進していった。
215
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/17(日) 20:57:30
>>214
くろふく:D、みたいな顔と印象の奴…偉かったりファイターだったりではなさそう、つまる所首謀者である可能性は低そう。
こいつは下っ端、リーダーのもとに護送中、って所か。
「まあ何にせよ『関係者:太田垣良』の顔は見せておいたわけで…」
「あの黒服Dが自分の事知らないほどに下っ端で事情に疎くない限り、
……そして自分が過大評価されていたら、『目撃者』『警戒対象』として認識されたかもってわけッスね」
(…ナンバープレートでも見ておくか…隠されてるかもしれないけど)
(あと周囲の確認。ヒッチハイクに応じそうな車は?タクシーは?鍵のかかってなさそうな捨て自転車は?)
最後に、大きく距離が離れていないなら、手元のスマホでも投げてみようか。ガラスに当たれば面白いことになりそう
(まあ全部無駄なあがきだろうけど)
(どこの角で曲がるかまでを見たら … …アリーナに、行こう)
216
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2016/01/17(日) 21:28:17
某PLにボコボコに言われて気づきました
もしかしてこれって『負傷した吉田が移送されてる』状況に立ち会ってるって事ですか
すみません『眼鏡』という点からてっきり『慧観誘拐中』に立ち会ったものかと認識しておりましたが…
217
:
『迫真 -Reality- 』
:2016/01/17(日) 21:29:45
>>216
>もしかしてこれって『負傷した吉田が移送されてる』状況に立ち会ってるって事ですか
そうです。
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