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【ミ】『いともたやすく行われる〇〇〇ない行為』その3
1
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/06/06(土) 23:02:01
『自由』に使ってもらって構いませんわよ。
前スレ:
【ミ】『いともたやすく行われる○○○ない行為』その2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1398097285/l50
641
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/17(木) 15:26:43
>>640
20mっちゅうことは、もう、うち、川原あたりまで来とる感じ?
「あんたらが盗ったもんやから、返して恩が売れるとは思えんな……
返さなかったらうちみたいのがまた来るんちゃう?
うちみたいんと遊ぶんが好きなら、まーそっちに悪いことは無いかもやけど」
うちは正直ものなんや。返す方向に説得とか出来ないんや。
ま、まあ、うちが今この場で勝てばそれで解決するんやからOKやな。
「やっぱ天気雨とか狙ってたりするんか?」
こちらもにじりよる……と見せかけてダッシュ!
『ベティ・ブー』で手頃な一体を捕まえるで。
642
:
『赤犬が追う』
:2015/12/17(木) 22:23:45
>>641
(斉賀さん)
斉賀は河原まで着ている。
後少し進めば川に入るだろう。
「ですって。」
「どうするんス?」
「……全部この人のせいにする?」
「無理じゃ無いっスかね。」
「また後で考えましょう。この人で遊んだ後に。」
説得はしない。
この二人が本気でそれに応じるかも分からないし、説得できるような人間が盗みをするのだろうか?
「天気雨?故意には出来無いっスね。」
「お祈りするしかないわね。」
『ベティ・ブー』の急接近。
近くの『ザ・フォックス』を掴む。
すると『ザ・フォックス』達が青い火の玉を生み出した。
斉賀と『ベティ・ブー』の回りに配置された。
「見えない攻撃ってどう対処するのかしら?」
女がほくそ笑む。
643
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/18(金) 00:30:21
>>642
そもそも人間かどうか怪しいわな……
「幻を見せる能力やなくて、幻を出現させる能力やろ?
うちから見えんっちゅうことは、うちのことも見えないんちゃう?」
例えば真っ暗にしたらあっちからも真っ暗にしか見えないんやないかな。
それともあっちからは見えるんやろか?
なんか微妙に馬鹿っぽいから、推理が間違ってたら素直に訂正してくれる気するわ。
まあ、そんなことは関係なく片手に掴んだ『ザ・フォックス』を盾に女に接近や。
『サマンサ・フォックス』以外の攻撃は正直怖ないんでな。女に注意しとったらええ。
掴んだ『ザ・フォックス』が暴れそうやったら、ちょっと握る手に力を込めて脅しとくで。
イメージ的には首掴んでる感じや。掴みにくいなら、片手チョークスリーパーみたいんでもOKや。
ところで結構接近したけど女の顔とかは見えへんかな?
まあ、声に聞き覚えないんで、顔見ても普通に初対面やと思うけど。
644
:
『赤犬が追う』
:2015/12/18(金) 00:54:35
>>643
(斉賀さん)
「葛葉さん。」
「八隅さん、バレていても、読まれていても攻撃できればそれでいいのです。」
しまったという顔の男。
ため息を付く女。
女の顔は辺りが暗いのと角隠しが微妙に目深なため分かりにくいが知った顔ではない。
当然のことともいえる。
斉賀が接近を開始すると辺りに闇が生まれる。
幻の闇だ。先ほどの二人の言を信じるなら向こう側からも見えていないはずだが。
懐中電灯の光があるため、かろうじてではあるが前は確認できる。
アーン
アーン
狐の鳴き声。
斉賀たちの周りから聞こえてくる。
そして斉賀の足にはなにかが触れている感覚。
それは先ほど鈴元邸で味わったものと似ている。
足の間を狐が通ったのと同じ。
斉賀の足の周り、自分の足の周りから狐の鳴き声が聞こえる。
まるで発信機の音のように。
「そこ、ですね。」
「八隅さん、これでダメなら刃物を用意しますから、木の棒拾ってきてもらえます?」
「はいよ。」
「では、まずは一撃。」
空を切る音。懐中電灯の光がその正体を暴く。
先ほどの鉄棒もどきだ。『ベティ・ブー』が『ザ・フォックス』を掴んでいる手に向かって振られている(スB)
645
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/18(金) 01:39:26
>>644
「こうきたかぁ」
しかし、なんやろな。さっきの様子を見てるに、それなりに狐を大切にしとるようなんやけど、
こうやって狐を使いもするか。無駄に犠牲にする気はないけど、戦ってやられるならOKって考えか
もしくは、うちが狐に大怪我させる気は無いって見切られとるんやろか。
そしてうちが『ザ・フォックス』を盾にしとるっちゅうのに、鉄棒もどきの攻撃。
『ザ・フォックス』に当たってもそれはしゃあないと考えているのか、
それとも、『ザ・フォックス』に当たっても問題ない攻撃なんか。
どうやら攻撃を躊躇させる盾にはならんらしい。
しかし投げてきたとかやなくて、振ってきたっちゅうことは、『サマンサ・フォックス』はもう目の前におるってことやな。
掴んでいた『ザ・フォックス』を前方に突き飛ばして、『サマンサ・フォックス』にぶつけて、体勢を崩させ
鉄棒もどきの攻撃の軌道を逸らして回避するつもりや。
どうしても当たってまいそうなら、もう片腕で防御するわ。できれば触れたくないねんけど。
646
:
『赤犬が追う』
:2015/12/18(金) 01:57:46
>>645
(斉賀さん)
「こう行くの。」
「まずは一手っスね。」
狐の発信機。
暗闇の中で視界が潰され、ならばと聴覚で行動する。
狐達の人海戦術だ。
『ザ・フォックス』を突き飛ばす。
暗闇の中の敵であったが、『ザ・フォックス』は前方に突き飛ばされ闇の中に吸い込まれる。
「ちょっと。」
「葛葉さん以上っスか。」
敵の攻撃がブレる。
頭上スレスレで空振り、空を切る音がする。
どうやら『ベティ・ブー』以下のパワーらしい。
「『ザ・フォックス』!」
先ほどのあまりだろうか、『ザ・フォックス』が『ベティ・ブー』の足にまとわりつく。
「次!」
暗闇の中に鉄棒もどきが消える。
次の一撃が来る……!
647
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/19(土) 15:45:15
>>646
「目の前におるんで間違いないようやな」
次は宣言通り刃物が来るんか?
いいや、それなら準備として火の玉が見えるはずや。男の方もまだ戻って来とらん。
次も同じ鉄棒もどきやろ。
どっちにしろ食らう気は無いがな。
「ええい、今度はこっちの番や!
うちの位置はわかっても、この暗闇で飛んで来る散弾を防げるかァ〜!?」
うちのほうがリーチ長いんで、下がろうかと思ったけど、足元の『ザ・フォックス』がちょい邪魔やな。
パワーが無いからホントに邪魔なだけやけど、この場面では確かに有効。
一応後ろに下がりたいけど、転ばんように気つけなあかんし、回避としては心もとないか。
となれば、攻撃させないためには、相手に防御に回らせるしかない。
宣言しつつ、『集合球:ビー玉』を投擲や。
目の前にいる言うても暗闇やからここは『解除』による散弾化で命中力を上げる。
リュックの中から出すから、弧を描くように動いて、ビー玉が上から降り注ぐ感じになるはずや。
相手がすでに振りかぶってて攻撃を選んでたとしても、パワーではうちの方が勝っとるようやし、
この近距離なら腕か鉄棒もどきにビー玉がまったく当たらんいう事もないやろ。軌道を逸らせるはずや。
あと気になるんは白無垢やけど、速度的に鉄棒もどきを振るってるんは『サマンサ・フォックス』やろから、
そっちに当たるはずや。ビー玉が解除して通常物質になるとはいえ、透過して本体がわざわざ食らうってこともないやろ……
648
:
『赤犬が追う』
:2015/12/20(日) 00:01:44
>>647
(斉賀さん)
「さて、どうっスかね。」
少し遠い男の声。
じきに戻ってくるかもしれない。
しかし声から感じる距離的に女と合流できていない可能性がある。
「散弾?」
「え?」
暗闇から鉄棒もどきの先端部分が見えた。
しかし『集合球(ビー玉)』の散弾攻撃がそれを阻む。
無数のビー玉が散弾と化し『サマンサ・フォックス』にそして鉄棒もどきに降り注ぐ。
「いたたたたた!」
「葛葉さん!」
「なにこれ。すごく痛いんだけど。」
どうやらビー玉は敵にぶつかったらしい。
そして攻撃によるダメージか集中力の切れか
軌道のぶれた鉄棒もどきの突きは地面を抉る結果に終わった。
鉄棒もどきは地面に刺ささっている。
これを使っての攻撃はこれを引き抜かない限り不可能そうだ。
649
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/20(日) 00:54:13
>>648
「のんきやな……」
対処するために暗闇を解除してくれるかもと思ったんやけど、フツーに食らったな。
今のうちに、『球』を握って『集合球』を作成や。
対象は、足元にあるいくらでもある石ころや! そのまま『球』をグッと持ち上げて、『集合球』を上に移動。
その『集合球:石』の上に立ってるうちも一緒に上昇っちゅう寸法やな。
暗闇は実は結構範囲狭いんやないかな?
相手からしたら上方向に展開する意味はあんまり無いし、
男の方も暗闇の範囲やったら、棒なんて探せないやろ。あいつら明かりなんて持っとったか? 持っとらんかったはずやろ。
つまり上空に飛び出せば、暗闇からも脱出できるんちゃうかなぁって思うわけや。
650
:
『赤犬が追う』
:2015/12/20(日) 01:22:29
>>649
(斉賀さん)
「人間にのんきって言われたくないわ。」
敵方に半ばあきれる斉賀。
それに対して女は反論した。
フワッ
足元に『集合球(石)』を作り上昇する。
狐たちは斉賀の足元にいることが出来ず、『ザ・フォックス』もまた斉賀に追従し浮き上がる『ベティ・ブー』にしがみつけない。
狐の発信機も拘束具も解除された。
青い火の玉が足元に見えるほどの上空になると暗闇は晴れた。
暗闇は三角洲の一部や川を覆っている。
女と男の姿が見える。二人は上空を見あげている。
男は女から遠い位置におり、手には木の棒を持っている。
「な。」
「叩き落せば終わりっス。」
「さ、『サマンサ・フォックス』!」
「空に逃げ場はないんスよ!」
女が暗闇からなにかを引っ張り出す。
それは鉄棒もどきではなかった。
引っ張ってきたものはおそらく鉄棒もどきになっていたであろう木の棒だ。
『サマンサ・フォックス』は口から火の玉を吐き、木の棒を受け取る。
受け取る時に木の棒が火の玉に触れる。
木の棒は焼けるように燃え上がるように燃え上がり
一本の槍となった。
「もう一度ビー玉でもやってみる?」
651
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/20(日) 02:02:07
>>650
結構、上に移動したんがバレバレやった。まあ、懐中電灯つけとるしな……
「せやな、もう一度や」
ビー玉をやるっていう言い回しがようわからんが、ビー玉みたいに散弾にすると受け取っとこ。
そして、その通り。今度は『集合球:石』を下に振り下ろして、『解除』。石の雨を降らせるで(破スBB)
今度は相手が見えないわけでもないのに、散弾にした理由。
それは即時『集合球』を再度作るためや。
『ベティ・ブー』は離れた場所に『集合球』を作ることが出来る。射程は10m。
……まさか10m以上地上から離れてへんよね? そんなんビルの3階以上やで。怖いわ。
両手は『球』を掴んだまま。材料の石はいくらでもある。いけるはずや。
そして『集合球』をシュート!
つまり上空から振る石の雨に、地面から来る『集合球』の挟み撃ちっちゅうか。
ダブルラリアットみたいな。なんかそんな感じの攻撃なんや。
狙いは『サマンサ・フォックス』やな。
ちなみにうちは乗ってた『集合球:石』を振り下ろす前にジャンプで脱出や。
スタンドがあるとはいえ、足だけで着地するんはきついかな……
いやいや、空中で『集合球』作ってまえば、操るんは片手でいけるから腕一本使えるし、
なんとか着地できると思うわ……多分。
流れとしては、うちジャンプ→『集合球:石』振り下ろし&『解除』
→空中で『握りなおし』で『集合球:石2』作成→『石の雨』+『集合球:石2』のダブルコンボ
→うち、華麗に着地
という計画やな。
問題は『サマンサ・フォックス』が何をしてくるかやな。
速度的には同等やし、うちが動く分、相手も動いてくるはずや。
防御に回ってくれるんやったらいいんやけどな。
槍っぽいのを投げてくるんやったら『石の雨』にぶつかるはずやけど、
相手の台詞的に、散弾は見越してるかもしれんからな……
とりあえず行動してみて想定外のことが起こったらその場で対処するしかないわな。
想定外の出来事は想定できないから想定外なんや!
652
:
『赤犬が追う』
:2015/12/20(日) 02:39:26
>>651
(斉賀さん)
「もっかいですって。」
「盾はないわ。」
『サマンサ・フォックス』が防御体勢に入った。
身を固める『サマンサ・フォックス』に大量の石が降り注ぐ
そして……
ゴォッ
第二の『集合球(石)』が『サマンサ・フォックス』にぶつかる。
二つの攻撃に『サマンサ・フォックス』はただ身を固めて耐えるのみだ。
しかしさすがの攻撃にぐらりとよろめく。
「……人間に負けてたまるか。」
女がそう呟いた。
「葛葉さん。」
「八隅さん。」
『サマンサ・フォックス』が動く。
まっすぐに斉賀に向かってその槍で突きにかかる(スB)
「いくらスタンドが強くても、人間はそのスタンド以下の力と速さでしょう?」
653
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/20(日) 02:57:47
>>652
質問なんやけど、うちってもう着地しとるんかな?
それともまだ空中やろか?
654
:
『赤犬が追う』
:2015/12/20(日) 03:00:22
>>653
(斉賀さん)
着地は完了しています。
655
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/20(日) 15:52:22
>>654
おおきに〜。
>>652
意外にも特に妨害もなく攻撃は通った、が、
「なんやこいつ、硬い?」
さっきのビー玉と合わせて、3連発と言っていいはずや。
よろめきはしたけどその程度……あの棒のように、自分の体を鉄のようにしとるんか?
そうは見えへん。……意思の力やろか? 人間には負けへんっちゅう、凄みか?
まあ、うちもそんなに暴力の経験あるわけやないし、石やらもそこまでの威力やなかったんかもしれんが……
「そらそうやけど、うちは『ベティ・ブー』で、『ベティ・ブー』はうちやろが!
『スタンド』は自分自身や、分けて考える必要あるか!」
『ベティ・ブー』……外見的にはちょっとアレやけど。いや、それでもうちの分身や。
そら、槍が刺さったらあかんのは当然やけど、
なんで『ベティ・ブー』を抜かして、うちが生身で対処する必要があんねん。
別に遠距離型でうちと離れとるわけでもないのに。
「ふっ、もう遅い、あんたは詰みに入ったんや!」
『集合球』は使いきりの武器やない。何度でも操作可能。
それがぶち当たったという意味を分かっていないようやな。
要するに、『集合球』がふところにあるっちゅうんは、『ベティ・ブー』に拳を突きつけられとるも同然!
槍が当たる前に『集合球』をぶち当てて、相手の体勢を崩すくらい楽勝やっちゅうことや!
対抗するには『集合球』を押さえつけるか、破壊する必要があるけど、こいつにはそのパワーは無い。
……いや、うちが手を振るう余裕無くすとかもあるけどな。
あれ、あんまり詰みに入ってないか……?
とにかく、『集合球』で妨害や。足狙ってコケさしたろ(破ス精BBC)
それでも槍が当たりそうならもう片手でガードや。
槍いうことは側面は刃物やないんやろ? 横から叩く感じでガードすれば大丈夫のはずや。
いや、先端に刃物がついた槍かもしれんけど、そうなら出来れば刃の腹を叩いてガードしたいわな。
まあ、そこは本題やない。
うちは空中ジャンプしたとき男……八隅の方へ移動したんや
(
>>651
メール欄にて、男んとこ行く……ってこれ、別に丸見えやし、メール欄にする必要なかったかもしれんな……)
……地面に降りてすぐに女に攻撃されてるあたり、あんまり移動できてへんけど。
それでもこの女よりも男に近いはずや。
男は戦闘力無し、そして狐と違って重要人物や。あれを人質にとれば勝てる!
そんなわけで『集合球』で女を妨害しつつ、男の方へ向かうで。
656
:
『赤犬が追う』
:2015/12/20(日) 23:45:22
>>655
(斉賀さん)
浴びせた攻撃は確かに利いているはずだ。
女も『サマンサ・フォックス』も疲労困憊の様子である。
「『スタンド』は『スタンド』で私は私。」
「私にとってはそうなの。スタンドがなくても、私は私!」
にやりと笑う女は先ほどまでののんきな様子を取り戻そうとしていた。
迫る穂先。振るわれる『集合球』
ぶっ叩かれる足、揺らぐ『サマンサ・フォックス』
倒れる女、倒れる『サマンサ・フォックス』、進む斉賀、進む『ベティ・ブー』
『サマンサ・フォックス』の槍は斉賀に届くことはなかった。
『集合球』による攻撃で体勢を崩し、倒れ攻撃は失敗。
斉賀の男への接近を許してしまう。
「なんスか。」
「俺だって敵なんスけど。」
そう言って男は木の棒を構える。
が、その足は震えている。
戦闘力なし、そんな男は斉賀や『ベティ・ブー』に恐怖でも抱いているのだろうか。
「あなた、八隅さんになにするつもり。」
女の声、その位置は低い。
まだ這っているのだろう。
657
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/21(月) 01:01:04
>>656
『スタンド』は『スタンド』。スタンドがなくても、自分は自分。
……単に思想の違いにも思えるけど、
『ザ・フォックス』みたいに複数の狐が同じスタンドを持っとるとかいう事情と関係あるんやろか?
「敵だから利用できるんやろぉ〜?
戦闘力は無い。それでいて狐達より上の立場。
つまり人質にとるにはうってつけっちゅうことや」
可愛い狐ちゃんと違って、成人男性なら遠慮なくボコれるしな!
しかし……問題がひとつある。こいつは本当に無力な存在なんか?
狐達もスタンド使いなのに、こいつは一般人? なんで一般人がこんなとこに?
自分が人間じゃないような物言いやし、なんかあると違うか?
『ベティ・ブー』で襲い掛かる……と見せかけて、そのまま背後に回りこむで。
うちも一緒に動くから、男にスタンドが見えないなら、単にうちが回り込んだように見えるはず。
スタンドが見えるなら何か反応があるやろ。
うちも一緒に動くのは、立ち止まってると女に攻撃される可能性あるからな。
『サマンサ・フォックス』の速さからすると、動いてても攻撃はされそうやけど、そんときはリュックでも盾にしたろ。
というわけでリュックは半脱ぎや。
658
:
『赤犬が追う』
:2015/12/21(月) 01:24:25
>>657
(斉賀さん)
「人質?ホントっスか?」
「俺、空手有段者っスよ?」
ばっと、構えを取るがその体は震えている。
何も持たぬから空手、そうであったはずなのに男は手に木の棒を持っている。
「八隅さん!」
女が叫ぶ、男は回りこむ斉賀に不思議そうな視線を送る。
男の目の前に槍の穂先が止まる。
もはや立っているのも精一杯なのか、『サマンサ・フォックス』はふらふらと槍を向ける。
女は倒れたままだ。
「あなた、何するつもり?」
「葛葉さん、チャンスっスよ。ほら、俺ごとぐさーって。」
憎らしそうににらみあげる女。
訳が分かっていないのか、無駄口を叩く男。
「でもいいアイディアね。」
「あなた、選びなさい。ここで帰るか、それとも八隅さんごと刺されるか。」
女の目が少し、泳ぐ。
男の体は震えている。
怯えているのだろうか、お互いに。
現状に。
『サマンサ・フォックス』が槍を引く、刺すための準備だ。
突く準備は出来ている。
659
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/21(月) 01:52:26
>>658
やっぱり、男はスタンド使いや無いんか。
でもそこそこ根性はあるようやな。
しっかし、ううん、どうしたもんか。
位置取りからして、『ベティ・ブー』は男をすぐに掴める位置。
一方『サマンサ・フォックス』は槍を突く構え。膠着状態か。
と言いたいとこやけど、正直『サマンサ・フォックス』のパワーじゃ、人間一人貫くんも結構大変やろ。
『ベティ・ブー』やったら普通に槍で攻撃されても防御できる。
やから、実際は膠着状態とはあんまり言えへんわな。
でも都合がいいから、ここで情報収集と和解を目指してみるか。
あの鉄っぽくする能力の詳細が不明やし、油断はできへんけど……
「……なんやて!? ちょっと待ってぇーな。
刺されるのは勘弁やな。
うちは二度とこんなことが起こらんようにしろ言われただけの雇われで、
命まで賭けるほどやないしなぁ」
いや、これは嘘やけどな。
簪だけ取り返してもらってもええんやけど、できれば盗み自体を止めたいしな……
「でもそっちも結婚式の道具とか、そんなんに命賭けるほどの価値あるんか?
結婚のお相手が死んでもうたら意味無いやろ。
……あ、もしかして結婚てあんたら2人がするんとは違うんか?
そんな服着とったからそうなんやなーって思いこんでたけど。
ペットショップの店員やもんなぁ。動物的には……ペットショップってあんまり印象よくなさそうやし?」
多分、今まで見てきた様子から見てこの二人が結婚するんで間違いないとは思うけどな。
狐は狡猾、騙す側。ってイメージあるけど、結構こいつら純朴みたいやし、
こう言っておけば何かしら情報を得られるんやないかな?
そもそも男がペットショップの店員っちゅうのも怪しいしな。
660
:
『赤犬が追う』
:2015/12/21(月) 02:27:42
>>659
(斉賀さん)
情報収集と和解に切り替える斉賀。
それに気付かず男と女は斉賀と話をする。
「人間ってそう、雇われればなんだってするの?」
「別にこんな道具じゃなくてもいいわよ。」
「どうせ結婚できないし。人間の道具を使って私達が幸せになれればいいのよ。」
にらみ付けた女は憎憎しげに吐き捨てる。
「あんた達を困らせて、私達が幸せになって、その方法がこれってだけ。」
うんうん、と男が頷く。
相変わらず震えているが。
「俺だって親の仕事じゃなけりゃペットショップなんてやんないスよ。」
「餌の補給にはことかかねーけど。」
661
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/21(月) 02:46:16
>>660
人間とは違う動物の純粋な愛とかちょっと期待してたけど、
なんや微妙な内実っぽくて嫌やな。
「なんだってはせんわい。泥棒を捕まえるんは正義側やろが。
というかなんや、困らせるのが目的だったんか?
相手を困らせたら、そらそれなりの対処されるわ」
盗んだものをどうする気かって聞いた時、ふざけとる様子やったんは
単にこっちを舐め腐ってるんかと思ってたけど、そもそも困らせるんが目的か……
『相手を困らせたら、そらそれなりの対処される』って、そもそも、
最初に人間側が狐達を追い詰めたとかいう話になりそうやな……
そんな話されてもうち地元の人間やないから困るけど。
「結婚できないんか?
まあ、そら、人間的な意味で役所に届出とかは出せんかもしれんけど……
いや、葛葉サンは知らんけど、八隅サンは戸籍とかあるんちゃうか?
店やっとるくらいやし」
八隅サンはマジでペットショップの店員みたいやな。姿と名前借りてるだけかと思ってたわ。
うーん、どうしても結婚式したいっちゅうんなら、波江さん達に事情を話して、
適当に小さな結婚式でもしたればええかなと思ったけど、
犯行の動機が人間への恨みなんか? そんなん、どうすればええんやろ。
ボコって波江さん達に引き渡して後を任せるしかないんか……?
662
:
『赤犬が追う』
:2015/12/21(月) 03:06:58
>>661
(斉賀さん)
「巣を追われた動物からすれば人間なんて悪でしかないわ。」
「この町はまだそこまでみたいだけど。」
這いつくばっていた女が無理やり立ち上がる。
ふらふらと足元はおぼつかない。
狐達が女の周りに集まる。
「後から来た人間の子孫が偉そうにしてるのは気に食わないわ。」
「狐に化かされたことも忘れてのんきに生活してるのは腹が立つわ。」
「狐の恐さを忘れたなんて、許せないわ。」
何度も倒れそうになる。
やはりダメージは受けていた。
「忘れさせない、化かしを。昔を忘れた人間が上に立つなんて」
「自然に動物に妖に恐れも敬意もない人間に支配されるなんて生きてる甲斐がないの。」
それを聞き届けると、男が口を開いた。
「……俺は人間っスよ。まぁ、もう分かってると思うっスけど、葛葉さんは人間じゃ無いっス。」
「あの人は、俺が拾った人を化かしたくて、昔の化け狐になりたくてたまらない狐なんスから。」
「動物と人間は結婚できないんスよ。」
男は女の方へ木の棒を投げた。
女はそれを杖代わりに立つ。
よろめきながらもしっかりと両の足で立つ。
「あんた、えっと……名前知らなかったスわ。」
「俺らが起こしたこと、馬鹿らしい話って思うっスか。」
663
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/21(月) 15:40:26
>>662
「うちは斉賀や。
ちなみにこんな喋り方やけど、全然関西の出身でもなんでもないからな」
「進化論とか赤の女王仮説とかっちゅうもんがあるわな。
生物は皆、競争してて、走り続けない限り、同じところにとどまることすら出来んっちゅう話。
変化せえへんもんはおらん……ま、確かに人間のここ最近の変化は著しいもんがあるけどなホンマ。
人を化かして物を盗んでも、大して怖がってくれへん時代になってもうたいうことやな」
まあ、まだまだ超能力(妖術?)に対する理解は浅いから、
今回の件は人間側も混乱しとると思うけど、昔みたいに畏れるほどではないわなぁ。
「何に価値を置くかなんて、そいつ次第や。
馬鹿らしいとは思わへんよ。迷惑な話やと思うけど。
相手と手段はもうちっと選んだほうがええな。
でも、ま、別に昔も妖怪の天下だったわけやない。昔から妖怪も騒ぎを起こしては退治されてたやろ。
なんや、今現在の構図と大して変わらへんやん。
うちが退治屋で、あんたが悪さした妖怪。付き合ったるわ」
和解はやめや。
八隅サンから離れて葛葉サンと対峙するわ。
「ところで結婚は内縁の妻とかでええんちゃう?
法的なこととかは置いといて」
結局、八隅サンは葛葉サンに調子を合わせてただけっちゅうことか。
人間の常識もあるなら、自分のやってることの意味もわかるやろ。
それでもそれに付き合うくらい好きなんやないか?
好きっちゅうのが男女の恋愛的な意味かまではわからんけど、恋愛的な意味でなら結婚してもええんちゃう。
664
:
『赤犬が追う』
:2015/12/22(火) 00:14:30
>>663
(斉賀さん)
「はぁ、なるほど。」
「俺、バカだから分かんねーってことは分かったっス。」
「でも、人間が霊的なものを信じなくなってるような気はするんス。」
「なにが赤の女王よ。私たちは山の主になるのよ。」
あっけらかんとして答える男。
歯を食いしばる女。
どこか、温度差を感じる。
見ている方向は同じ、いやそれも同じなのだろうか。
「言うじゃない。斉賀。」
「葛葉さん。」
「いいのよ。この女は人質を捨てたの。覚悟、出来てるんでしょう?」
べぇと赤い舌を出す。
同時に狐達が『ザ・フォックス』を展開し、そして青い火の玉を生む。
火の玉が幻を生み出す。
それは、『サマンサ・フォックス』。槍を持った『サマンサ・フォックス』であった。
「来い!斉賀!化かして茶化して馬鹿にして、話の種にしてあげる!」
「そこから八隅さんと幸せな逆襲が始まるの!」
『サマンサ・フォックス』達がいっせいに槍を突き出す(スB)
本物は一人だけ。他は全て幻だ。
665
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/22(火) 01:17:20
>>664
「種の割れとるもんが怖いわけあるかい!
行くでェェ――!」
複数の『サマンサ・フォックス』。どれが本物かわからんとなると、防御も回避も不可能。
いや、目の前で分身なんて作られても、目を逸らさんかったら本物がどれかわかると思うけど、
同じのがズラーッと並ぶと、やっぱり、ホンマにコレが本物で間違いないんかなぁって不安になるわな。
防御も攻撃もダメとなれば、ワンパでスマンが、こっちも攻撃して相手の攻撃を潰す。迎撃や!
人質とって話を挟んだせいか、ヤツめ、自分の足元に『集合球』があるのを忘れとったな?
それともこの気迫……当たってもあと1撃くらいなら耐えられると踏んだか?
だがそれは無いッ
うちの『集合球』は対象となった同種なら後から追加もできる。
今の『集合球』の材料は石、そしてそれはそこらに無数に転がっとる。
つまり、『集合球』は、すでにッ巨大化(
>>663
)させといたんやでーッ
これを食らってはさすがに耐え切ることは出来へんやろ!
葛葉サン本体も分身してたらちょーっとヤバかったが、幸い、分身は『サマンサ・フォックス』だけや。
こっちから本体に攻撃を当てる分にはなんの問題もあらへん!
そしてすでに懐に入っとる『集合球』の方が早い! 多分早い! 早いんと違うかな!?
ま、ちょっとは覚悟しとこ……!
確実なるトドメを刺す(殺すつもりはないけど)んやから、これで戦闘終了。
となれば相手の攻撃を潰せなかったとしても、一撃くらいなら食らってもなんとかなるやろ。
『集合球』がデカい分、パワーがいるから両手は塞がるし、ガードは難しい。
となれば後ろに下がって威力を殺しつつ、体裁きで受けるしかないか。
こうも分身が多いと体裁きで当たる部分を制御っちゅうんも難儀やけど……
さすがに急所には当たらんようにしたいわな!
666
:
『赤犬が追う』
:2015/12/22(火) 01:31:48
>>665
(斉賀さん)
「来いやァ!うちらは京の山のごんたくれ!人間風情が後入りして偉い顔すんな!」
叫ぶ葛葉。もはや野生そのもののような雰囲気がある。
しかし、しかしすでに斉賀は手を打っている。
『集合球』は膨れるように巨大化している。
熱くなっていたせいか、会話の中で忘れていたのか、葛葉はそれに気付いていなかった。
しかし『サマンサ・フォックス』達の槍が『ベティ・ブー』に迫る。
どんどんと穂先はその距離を詰める。
後15cm……10cm……4……3……2…………
すんでのところで穂先は止まる。
それ以上、近づかない。近づかない。
当然だ。
「がっ」
「あ あああああ」
「あ」
杖代わりの枝は折れ、葛葉は力なくその場に倒れ伏す。
『サマンサ・フォックス』は崩れ、消える。
そして残された『サマンサ・フォックス』の幻も『ザ・フォックス』も消える。
もはや敵側にこれ以上斉賀に反抗しようという気はない。
大将が倒れ、後は戦力としてあまりにも心許ないモノ達が残っただけなのだ。
「終わりっスね。」
「……葛葉さんに代わって降伏を宣言するっス。」
葛葉の姿が揺らめく。
陽炎のように頼りなく揺れるそれはやがて風に飛ばされるように失われ
最後には白無垢に寝転がる一匹の狐がいるのみだ。
667
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/22(火) 01:55:44
>>666
「……」
ホンマに狐やったな。人間に化けとったのは『サマンサ・フォックス』の能力やろか。
そのわりには、石やら木の枝を鉄っぽくするくらいしかしてなかったのが疑問やけど……
形も大きく変わってへんかったし。
「とりあえず、うちの雇い主に連絡するわ。
盗ったモンとか全部揃ってるんかな?」
……あかん。途中から、すっかり忘れて普通に攻撃してたなうち。
もう白無垢とかボロボロちゃう? 簪は無事やろか……
波江さん……いや、円山さんに電話しよ。
668
:
『赤犬が追う』
:2015/12/22(火) 02:03:20
>>667
(斉賀さん)
「葛葉さん。よかった。生きてる。」
狐に駆け寄るとほっとしたような様子の男。
心配だったのだろう。
「全部っスよ。俺がこの服脱いだら完璧っス。」
「ほら、あんた達、欲しいのこれでしょ。」
男は簪を持ってくる。
傷一つ無い。奇跡的な偶然だった。
残念ながら白無垢のほうは攻撃によってボロボロになってしまっている。
「はぁ。俺捕まんのかなぁ。」
ぼやく男を尻目に斉賀は電話をかける。
prrrrrr
prrrrrr
「はい、こちら円山。」
「斉賀さん、どうされました?」
「あ、もしかして終わりました?」
669
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/22(火) 02:20:24
>>668
奇跡的なんかい! つまり超危なかったやってことやないか。
いやいや、葛葉サン、スタンドで防御してたし、本体に当てた攻撃も頭には当ててへんし……な?
……ま、まあ無事だったんならええわ。
「あ、ああうん。犯人は気絶中やで。
えーっと、ひとまずそっちに連れてくんでええかな?」
八隅サンは……
狐は逮捕されへんから、そうなると八隅サンが犯人扱いされそうやけど……
っちゅうか、実際共犯っちゅうか、責任者みたいなもんやし犯人で間違ってないけど。
八隅サンいなくなると『スタンド使い』の狐大勢が野放しやし、葛葉サンも黙ってなさそうやし、
そっちのが面倒くさいって気もするわな……
670
:
『赤犬が追う』
:2015/12/22(火) 02:30:08
>>669
(斉賀さん)
円山:「あー。はいはい。」
「寒いの我慢出来るんでしたらそこで待っていただいて構いませんよ。」
「車で迎えに行きますし。」
円山と会話をしつつ八隅のことなどを考える斉賀。
狐の親玉である葛葉と親密にあるようであったし、いなくなればパニックになる可能性はある。
そもそも人間を快く思っていない葛葉である。
また今回のようなことをしないとも限らないが……?
電話の向こう側で誰かが話している。
どうやら話す相手が代わったようだ。
波江:「斉賀さん、こんばんはぁ。鈴元ですぅ。」
「円山さんから解決したぁって聞いたで。」
波江だ。その声は高く、嬉しそうである。
波江:「で、どないな不届きモンが犯人やったん?」
「悪人面?」
671
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/22(火) 02:51:07
>>670
「いや、狐いっぱいおるから、車には乗せられんかなさすがに。
歩いていくわ」
狐を連れてかんのなら車でもええけど。
狐ぞろぞろ引き連れて移動ってなんか楽しそうやん。
傍目から見たらなんやアレって感じかもしれんけどな。
そんなに遠ないしな。
ところで言われて気づいたけど、浅瀬に入ったせいで靴がグショ濡れで足の寒さがやばいわ。
冬の川やしな……
「うーん、そうやな。
まあ、目は細めかな……鼻が高くて、口がでかい。
あと毛深くて耳が尖ってて毛色が黄色と黒って感じや」
要するに狐や。
「八隅サン、一緒に来てもらってええかな? 狐も一緒に」
と言っても拒否権はないんやけど。
波江さんとは歩きながら話すか。
672
:
『赤犬が追う』
:2015/12/22(火) 23:27:56
>>671
(斉賀さん)
波江:「お狐さん……あぁ、そやね。」
「まぁ、そないに遠ないとこやて聞いてるから、うちらは待っとくわ。」
おおきに、と感謝の言葉を述べる波江。
濡れた靴を履いたまま、斉賀は鈴元家へ向かうこととなった。
波江:「……なにそれ化けモンやん。」
犯人について聞いた波江はただそうとだけ呟いた。
狐だと気付いていないのだろう。
「いいっスよ。どーせ拒否権ねーですし。」
「ほら、俺ら負けたんスから葛葉さん気絶してるし、今は俺がリーダーっスよ。」
八隅がそう言うと狐達は嫌がる様子もなく着いていく。
八隅は白無垢を拾い上げると、先ほどまで葛葉であった狐をそれで包んだ。
波江:「あ、簪無事やったやんね?」
「後、ざっとでエエからなにあったか教えてくれたらありがたいんやけど。」
そうやって話している間に鈴元家が見えてきた。
後ろを振り向けば八隅と狐達はキチンとついてきている。
673
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/22(火) 23:58:13
>>672
「ああ、うん、簪は(奇跡的に)無事でしたわ……
真相は犯人を交えて直接話しますわ」
カッコの中はとても言えんね……。
波江さん結構怒っとったからなぁ。
簪が無事に戻ってきたことで、優しくなってくれるとええんやけど……
八隅サンや葛葉サンにとってもいい終わりになってくれると嬉しいしな。
ボコったうちが言うことやないかもしれんけど。
それにしても賢い狐達やな。
『スタンド使い』やから、そこらの動物より賢いんやろか。
別に人間の『スタンド使い』が、一般人より賢いってことは無いんやけどな。
ヴィジョンも人型やし、精神が人間に近いんかもしれん。
「帰りましたでー」
鈴元家に着いたら、
狐達は外……はさすがに近所に噂されそうやから、庭とかで待機してもらって、
八隅サンと葛葉サンにだけ、一緒に波江さんのとこ来てもらおか。
674
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 00:14:47
>>673
(斉賀さん)
波江:「はいはい。そらどうも。」
「ほな、後は家でねぇ。」
鈴元家に上がる斉賀と八隅。
葛葉は白無垢にくるまれたまま、八隅が抱えている。
他の狐達は庭で待機だ。
斉賀達は事件があった……襲撃を迎え撃った部屋に通される。
襖は開けられ、縁側の向こうには一本の木と狐達が見える。
部屋には波江と円山。
それと火鉢が置いてある。
波江:「じゃあ、話聞こか……の前にや。」
「八隅さん、やんね?スタンドの事件って立件出来んのよねぇ。」
「法で裁けん人間はどう裁くか……ここが課題なんやけど。」
にこり、と笑っている。
簪が手元に戻ってきた嬉しさからなのか晴れやかに笑っている。
ずるり。
火箸だ。波江は火箸を火鉢から取り出した。
そして傍らに『ディープ・パープル』を発現させている。
波江:「あんさんらをどうするか、あんさんらがどうなる、この場ぁで決めんとアカン。」
「どうしよかなぁ?」
「斉賀さん、どないに思わはる?」
675
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/23(水) 00:31:41
>>674
「せやなぁ……」
盗品を八隅サンが持ってた状況証拠だけでも逮捕できへんこともないと思うんやけど、
うちも逮捕は反対やし、余計なことは言わんとこ。
「んーまあ、そら、罪を犯したなら、償いやな。損失補填て言うてもええ。
こんだけ『スタンド使い』の狐がおったら色々やれることあるやろ。
ペットショップだけでこの狐達を養うんも大変やろし、
金儲けのノウハウが学べれば狐達にとってもええことやと思うで」
人間社会では金があれば土地も買える! ってどっかのインディアンも言っとった。
人間の流儀ィィに乗っかることになるんで、それ自体が葛葉サン的には不満かもしれへんけど。
っていうか狐の住処になるほどの土地を買うんはさすがに大金が必要やから難しいやろうけどな。
別に金儲けやなくてもいいけどな。双方納得するなら。
「反省とか、そういう精神的なことに関しては、
そもそも人間やない相手に言うてもしょうがない気するしなぁ。
犯行を繰り返させないためには必要かもしれんけど」
676
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 00:43:55
>>675
(斉賀さん)
波江:「ふむ。」
「まぁ簪は戻ってきたし、うち的にはもうこのお人さんらをどう処分するんか、それだけなんよねぇ。」
ちんちんと火箸で火鉢のふちを叩く。
しばらく斉賀と八隅と交互に見比べ
波江:「八隅さん、監督責任。」
「これからは迷惑欠けたお人さんらに詫びいれて、それから狐の教育でもしっかししてもらおか。」
波江の顔から笑みが消える。
鋭い。まるで手に持った火箸のように鋭く、その奥には冷たい粘ついた炎が宿っていそうでもあった。
波江:「あんさんらに拒否権を与える気ぃはあらへん。」
「今この場ぁで私刑におうても不思議やないんやしね。」
「斉賀さん、それでかまん?」
677
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/23(水) 01:06:06
>>676
「問題ないで。
というか、うちは雇われやし、被害に遭ったわけでもないしな」
それでも納得できへんことになるなら口挟ませてもらうけど。
処分としては軽いくらいやしな。
しかし詫びいれるって、他の被害者にはどう説明するんやろ。
狐が悪戯で持ってったとかか?
火の玉とかはなんも言わなければ見間違えで終わるやろしなぁ。
っていうかうちも詫びっちゅうか、弁償とかしたほうがええんかな……白無垢……
いくらぐらいするんやろアレ……
678
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 01:26:00
>>677
(斉賀さん)
波江:「さて、ほんなら夜も遅いし、そろそろ寝てまわんとねぇ。」
「あんさんらは今晩、うちの人らで監視させてもらうで。」
「逃げられたらかなんかなん。」
ぐっと伸びをする波江。
円山はまたスマホを操作し、仲間と連絡を取り合う。
「あの。」
八隅が口を開いた。
「今回の件、寛容な処分に感謝、するっス。斉賀さん、それと、波江さん?」
「葛葉さん、はその……話し合って分かってもらうんで。その、それについては頑張りますんで。」
「俺、稼ぎ少ないっスけど、弁償とかするんで、あの……ありがとうございます。」
頭を下げる八隅。
「罪も罰も全部おっかぶります。なんで、その虫のいい話なんスけど……忘れないであげてください。」
「こういうのがいたってこと。」
679
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/23(水) 01:48:06
>>678
「……あー、波江さん。
あの白無垢なぁ。あれはまあ、なんというか、その……うちがボロボロにしてまったんよ。
こう、捕まえるときの戦いでな。
で、今回のバイト代、白無垢の弁償の足しにしてもらってええかな。
足りるかどうかわからんけど」
白無垢って何十万とかしそうやん。
足りへんよな正直。
そもそもバイト代いくら貰えるのかとかすら聞いてなかったんやけどね。
「別にえーけど……
なんや、もういなくなるみたいな言い方やなぁ。
これからも妖怪の恐怖を知らしめていけばええやん。
前も言ったけどやり方次第やろ。
悪さすると妖怪がやってきて祟りに遭う、みたいの正義の味方みたいでカッコよくない?
……それやと、なんか妖怪っちゅうより神みたいな感じか!?
まあ、狐は神の使いっちゅうイメージもあるしな……?」
「あ、あと、結婚式には呼んでや。
これうちの連絡先な」
680
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 02:05:24
>>679
(斉賀さん)
波江:「ん。斉賀さんがそないに言いはるんやったら、そないさしてもらおか。」
「まぁ全額弁償やとマイナスになりそうやから色々やるけどねぇ。」
指を空で躍らせる。
計算しているのだろうか。
にへらと笑っているので冗談なのかもしれない。
「あ……あはは。葛葉さんにもそう伝えとくっス。」
「なんか、いいっスね。そーゆー化け物のあり方も。今時で。」
「お稲荷さんの使者って顔しますわ。」
困ったように笑ってみせる八隅。
それはどこにでもいる平凡な青年の表情であった。
「え?あ、あ、え?あぁ……」
波江:「なに照れてはるん。」
赤くなって斉賀の連絡先を受け取る八隅。
それを見て欠伸交じりに声をかける波江。
そこにぴりぴりとした緊張感はなく、被害者と加害者の関係は変わらないが
二人からはそれを感じることはなかった。
波江:「さて、斉賀さん寝よか。」
「明日の朝には円山さんとうちで町までお送りしますわ。」
「会いたい子ぉらもおるしね。」
681
:
斉賀『ベティ・ブー』
:2015/12/23(水) 02:27:08
>>680
なんやっけな。
安倍晴明の母親が葛の葉っちゅう狐やったんやなかったかな。
妖怪と人間が結ばれるとか昔からあるしな?
妖怪っちゅうか、『スタンド使い』の狐やし、実際子供が生まれるかどうかは知らんけど……
意思疎通もできて人間に変身するならそんなに変態って感じでもないしなぁ
「はいはーい」
涼君に会いに行くんかな?
よっしゃ、明日の朝御飯を楽しみにお泊りするとするわ!
682
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 02:35:30
>>681
(斉賀さん)
波江:「斉賀さん、ほんまにおおきに。」
「ありがとうございました。」
二人からの礼。
それkらしばらくして、斉賀は寝室に通された。
長時間動き回ったせいか、ぐっすりと眠ることが出来た。
朗らかな朝の日差しが京の町を照らし出す。
豪華な朝食を出され全ての準備が済むと、斉賀は波江と円山を連れ町へと帰った。
当然と言うべきか、『ハラジュク・ガール』を使って。
この町での日常が斉賀の元へと帰ってくる。
スタンド使いの狐、狐顔のスタンド使い。
なにもかもが過去になる。
しかし、少なくとも今の斉賀の頭にはあの時の事が記憶されている。
683
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 02:46:31
>>681
(斉賀さん)
それからしばらくして、斉賀の下へ二つの荷物がやって来た。
一つは鈴元家からのもの。
中には封筒と小包。
封筒には『報酬』小包には『饅頭』が入っていた。
もう片方は八隅からのものだ。
手紙が入っており、そこにはこうある。
斉賀さんへ。
お疲れ様です。あれから色々頑張ってます。
葛葉さんも気持ちが落ち着いたみたいで、いじめられてる子の力になってあげたりしてるみたいです。
なんでも、いじめられてる子が狐を尊敬して、いじめる子は恐怖に怯えて、一石二鳥だといっています。
鈴元さんには全部償いが終わったら、結婚式をあげてもらえる約束になりました。
いつになるかは分かりませんが、頑張ります。
呼びます。
八隅 駿
そして、手紙の下のほうには慣れていないのかミミズのような下手な文字。
斉賀。今度は負けない。
かずらば そうたん
ただ、それだけであった。
斉賀『ベティ・ブー』→『10万』獲得
『高級饅頭』獲得
野狐『ザ・フォックス』→『更正』
葛葉 宗旦『サマンサ・フォックス』→『全身打撲』
『再起可能』
『更正』
684
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 02:49:32
★氏名―葛葉 宗旦(かずらば そうたん)
★スタンド―『サマンサ・フォックス』
★性別―メス ★年齢―? ★血液型―?
★京都生まれ ★髪の色―一般的な狐の毛色/黒(人間) ★瞳の色―黒
★趣味―化かす 悪口を言う ★身長―?
★好きな映画―平成狸合戦ぽんぽこ ★好きな色―なし
★性格―傲慢。山の狐であり、動物的な感覚で思考をしている可能性がある。
★外見―黒く腰まで届きそうな長髪。
服は基本的に用意がなく、どこかから勝手に盗んでくる。
★備考―人間を嫌い、いつかは人間を脅かす大妖怪になろうと思っている。
685
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 02:50:01
【京の山のごんたくれ】葛葉 宗旦のスタンド。
白面金毛の狐を模した人型ヴィジョン。
その姿は『ザ・フォックス』に似るが、尾は一本しか持たない。
口から生み出す火の玉を物体の中に入れることで別の物体に『変化』させる能力を持つ。
『変化』は生物と不定形物質とスタンドは対象外。
『変化』すると変化した物体の特性を一つ再現し行使することが出来る。
ただし、複雑な機能や物体の変化を伴う動き(爆発など)の再現は不可能。
『変化』後の物体の大きさは対象の大きさに依存する。
一度に『変化』させられる物体は四つまで。
『サマンサ・フォックス』
破壊力:C スピード:B 射程距離:C
持続力:A 精密動作性:B 成長性:C
686
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 02:52:27
【京の山のアパッチ】野狐の持つスタンド。
白面金毛九尾の狐を模した人型ヴィジョン。
尻尾を消費して相手を『化かす』『火の玉』を生み出すことが出来る。
『火の玉』
お狐さんの尻尾を1つ消費して生み出す。
宙に浮かぶ青い光る毛玉。
発光しており、その光によって相手を『化かす』
使用した尻尾は『火の玉』解除後『3日』で復活する。
『火の玉』に触れると『火の玉』は消える。
『化かす』
『火の玉』の光が当たる空間には『幻』が出現する。
『幻』はまるで映写機から映し出される映像のような状態である。
『幻』の規模によって使わなければならない尻尾の量は変わる。
『幻』自体で誰かを傷つけることは出来ない。
出現させられる幻は本体が観察してみたことがあるモノに限る。
『ザ・フォックス』
破壊力:D スピード:B 射程距離:C
持続力:A 精密動作性:B 成長性:C
687
:
『赤犬が追う』
:2015/12/23(水) 02:54:49
筆のスタンド。実体化している。本体はすでに死亡している。
不可能を実現可能にする。
筆で書いた文字が浮かび上がり、対象内に沈み込むと
対象は筆で書いた事柄を不可能なまま実現可能になる。
スタンド自身に意思があるようで機嫌が悪いと筆が載らず能力が使えない。
まだ『成長途中』であり、なんでも可能に出来るわけではない。
『ハラジュク・ガール(通称)』
破壊力:なし スピード:なし 射程距離:A
持続力:A 精密動作性:なし 成長性:D
688
:
『手に汗握る』
:2016/01/17(日) 22:59:07
財産は滅び、身内の者は死に絶え、自分もやがては死ぬ。だが決して滅びぬのが、自らの得た名声だ。
―――――――――――『オーディンの箴言』より
689
:
『手に汗握る』
:2016/01/17(日) 23:12:58
ある日のことである。
キミは……『牡丹』は、とある喫茶店で穏やかな午後を過ごしていた。
個人経営の小さな、しかし良い店だ。
シックな雰囲気、暗めの照明。
主張しすぎない小さめのBGM……
『牡丹』はこの喫茶店でおよそ『1000円ほど』の注文をした(何を頼んだかは、当然キミの自由だ)。
客の数はまばらだ。
『牡丹』を含めても右手で数えられる程度。
特筆するのであれば、カウンター席に座る『牡丹』の隣に『神経質そうな眼鏡の男』が座っているというぐらいか。
とはいえ、さほど広くも無い店内だ。そこまで違和感に感じることでもないだろう…………
(『外見』『所持品』『能力』などの提示とレスの開始をお願いします)
690
:
『手に汗握る』
:2016/02/02(火) 01:08:31
当ミッションは参加PLとの相談の結果、『移行』と相成りました。
長らくの占有失礼しました。以下、ご自由にお使いください。
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