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【個】『金のなる木の木陰にて』【ミ】

1『金言部』:2015/03/22(日) 00:17:38
本日の『金言』:

   『金』は『万能』、ただし『全能』とは限らない。

                         ――――銀杏羽明日乃

190『断金の契りの第一歩』:2015/05/01(金) 23:11:35
>>189(ニコラ)
青田は、ここから見る限りでは大丈夫そうだ。
特に後頭部を庇ったり、痛みで顔を強張らせている様子もない。
地面には草があるから、それがクッションになったのかもしれない。
どちらにせよ、危なっかしいということに変わりはないが……。

   シュゥバッ
           グィィィ

  バァン

  振り子の原理と枝のしなりを利用して、アンテナの敷設範囲外に飛び上がった。
  そしてそのまま跳躍して距離をとったニコラは、その光景を目撃する。
  その光景とは――

(*以下の描写はニコラ先生には見えていますわ)

>>184-187(青田、朱鷺宮、小角)
  『FUS』と小角が、同時に動く。
  軍配が上がったのは――『FUS』だった。
  何せ、速度は猛獣並。如何に回り道で、小角がただ落下し転がるだけとはいえ、
  その速度は圧倒的に『FUS』の方が速い。まして、そこは朱鷺宮の射程内だ。

  ゆえに――――

     バシイッ!

  まず最初に、『FUS』が青田の手からタグを奪う。
  だが、此処で朱鷺宮は一つだけミスを犯していた。

  ド ド  ド ド

  朱鷺宮は――――この場で青田のタグをとっても、別に全部のタグを揃えているわけではない!!

  考えてみれば当然だ。ニコラのタグも一枚しか取っていないし、小角のタグには絡んですらいない。
  つまり、青田のタグを奪い取っても、ゲームセットとはならない。
  此処で青田のタグを入手したところで、小角のタグ入手を妨害しなければ――、

             バシッ

『…………宝梦が、普のタグを取りましたわ!』

  タッチの差で、小角がタグを全部揃えてしまうに決まっている。
  これで、小角の所持タグは自分、銀杏羽、朱鷺宮、ニコラに、青田のものが加わる。
  ――――ゲームセット。これでもう、ペナルティも意味をなさなくなった。

191朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/01(金) 23:17:03
>>190(青田さん含む)
「…ええええ!?
 なんで小角さんがもうすでに全部揃えてるんですかぁ!?」
改めてその場の状況を確認して…涙音は絶句した。

自分の考えでは、小角さんのタグを奪いに向かったはず、
なのに今の状況ではまるっきり…逆!

「…あなたは、」
納得行かないとでも言いたげに青田へと近寄っていく
「あなたは!!」
今にも殴りかかりそうな勢いで近寄っていく。

「あなたは!自分が勝つために戦っていたんじゃ…
 ないんですか!?」
必要以上に突っかかっていく。
何か不満がありそうだ。

「私は!あなた達からタグを奪ったあとで!
 部長に確かめようと思ってたんですよ!
 部長のタグが『有効』なのかを…」

192青田『トライブ・コールド・クエスト』:2015/05/01(金) 23:44:51
>>190
最初の握手で設置したアンテナ以外のアンテナを解除する。
そして。

「小角さん」「朱鷺宮さん」
「正直すまんかった」

仰向けのまま二人に謝る。

楽しんでもらう事に失敗した点についても、全力でだまくらかした事も。
何もかかっていないゲームだからこそマジでだましにいったが、
逆に何もかかっていないからこそ楽しんでほしかった。

何故こういう手に出たか、と言う話をすると、初対面想定だろうし緊張感や初見の壁の破壊こそ狙いだ、
と思ったためにそれを満たした上で勝つ、つまり譲渡が正解だ、と考えたわけだ。
で、それをやるには先生に捕まる・朱鷺宮に撃たれるなどして引き剥がされて協力不能になれば詰みとなる。
それでアンテナ譲渡時思いっきり急いだわけだ。もしそうなったら相性は悪い、勝利は無かっただろう。

193小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/05/02(土) 00:34:22
>>190

           バシッ

 「やっ……」

                  「やったっ……」

タグを……取った!
すべてそろった!
                ……勝利、だ!

しかし。


「………」   (あまり・・・・・・勝ったきもちには、なれない。
                          ・・・・・・当然、かもしれないけれど。)

「ふん、謝ることは……ないよ。
 ある意味、きみの知能の勝利だね。」

青田を責める気には、ならない。
責めるとしたなら……なんだろうか? わからない。

194ニコラ・エバーホワイト『プリティ・メイズ』@臨時講師:2015/05/02(土) 01:48:44
>>190
「ふう……」

手を叩きながら、『プリティ・メイズ』を履きなおし──

「????
タグを集めてたのハ、青田サン、じゃなかたデスか?」

>>191-192
「ま、まあまあ、朱鷺宮サン、落ち着いてデス」

未だ若干、状況を把握し切れていないが、とりあえず朱鷺宮を押し止め、青田を助け起こす。

「でも確かに、青田サンもチョと、悪いデスよ。
いえ、朱鷺宮サンにではなくて………もちろん朱鷺宮サンにもデスが、何より……小角サンに。

さあこれから、と意気込んできた人に、何の労苦もない結果だけを与えて、しまうナンて………」

195『断金の契りの第一歩』:2015/05/02(土) 02:20:25
>>191-194(ALL)
     青田に食って掛かる朱鷺宮と、それを窘めつつも反省を促すニコラ。
     青田は仰向けになったまま、素直に謝罪の言葉を口にした。
     青田なりに企画の趣旨を推測しての結果だったのだろう。
     小角も、青田を責める気はないようだ。

『そうですわね……今回の件は事前に
 『誰かにタグを集約する』という戦法を考えなかったわたくしの落ち度ですわ』

  銀杏羽の声が、届いてくる。
  銀杏羽は銀杏羽で、企画運営側として反省があるようだった。

『わたくしが設定していた『必勝法』を考えれば、想定していて然るべきでしたしね……』

  ボソリと、呟くように。

『まあ、何はともあれ一旦戻って来ましょう。
 いつまでもそこで話し続けるわけにもいかないですしね』

  銀杏羽が帰還を促す。
  確かに、一旦戻るべきだろう――。

***

  というわけで、戻って来た。

『みなさん、お疲れ様でしたわ』

  朝礼台のような台の上には銀杏羽が立ち、四人はそれを見上げる形だ。
  なんか閉会式みたいな雰囲気になっているが、
  そういう雰囲気なだけなので談笑とか、言いたいことがあれば全然言って良いだろう。

196青田『トライブ・コールド・クエスト』:2015/05/03(日) 21:42:53
>>195
予想外と言えば予想外に各人の能力の大部分を把握する事に繋がった。
が、やはり熱くなりすぎたな、とそう思う。

元々内緒話と盾くらいにしか使う気が無かったし、乞われれば盾を作って貸す気も有ったのだが、
結局いつも通りの感じになってしまった。

「始め、悪意があってのアンテナじゃないと言ったのに、ああいう使い方をしてすまなかった」
概ね、自分以外をだます事と攻撃にしか使っていなかった覚えがある。

197朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/03(日) 21:49:15
>>195
しばらくは青田と顔を見合わせていたが…
「……はぁ、その…
 次があったら、『勝ちに行く』戦術をしてくれると嬉しいです。
 …熱くなってしまって…その…」
まだ納得していない顔だが、深呼吸して気を落ち着かせているようだ。

「このような勝ち方は…きっと誰も納得しませんよ…
 必勝法じゃなくて…『さっさとゲームを終わらせる方法』です…」
ちょっと悲しそうに呟きながら朝礼台へと向かう。


朝礼台のそばで、ひとまず気を落ち着かせるために周囲の人に声をかけてみる。
「…必勝法の答え合わせでもしませんか?
 せっかくですから。」

198小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/05/03(日) 21:57:43
>>195

「うむ……おつかれ。」

小角から何か言いたいこととかはない。
勝ったには勝った。

(くやしい……けど、それはわたしだけじゃあない。
 朱鷺宮さんは特にそうだろう……)

それより――気になることがある。
つまり。

            「……明日乃部長。
             きっと、みんな気になっているところだと思うのだが。」


つまり……小角には解けなかった謎だ。
誰にでもできるはずで、しかし誰も思いつかなかった謎。

            「『必勝法』……とは?」

199ニコラ・エバーホワイト『プリティ・メイズ』@臨時講師:2015/05/04(月) 17:09:34
>>195-198
一足速く(物理的な意味で)戻る。

「みなサン、お疲れ様デシた」

シュッシュッ

スケッチブックに鉛筆を走らせる。

「……確かに、気になるデスね、『必勝法』。ワタシのは(>>162)、『不完全必勝法』デスし…」

200『断金の契りの第一歩』:2015/05/04(月) 18:56:09
>>196-199(ALL)
「ええ、ええ。『必勝法』、の開陳でしたわね?
 大丈夫、忘れていませんわ。きちんと発表して差し上げます」

  銀杏羽は全員の要請を受けてコホンと咳払いをする。
  ついに、全員が気になる『必勝法』が明かされる。

「わたくしが設定してた『必勝法』……、それは、」

  思えば――――既にヒントは幾つか用意されていた。

>「ただ…………わたくしはそれに気付いてもらえたら、嬉しいですわね」

     ニコラの推測通り、『戦略』でも『能力』でもなく、『心情』によって導き出すもの。

>  必要な材料さえあれば『確実に行うことができる』ので確実性は高い。方向性は、間違っていない。
>『わたくしが設定していた『必勝法』を考えれば、想定していて然るべきでしたしね……』

     銀杏羽が『当然想定していなければならなかった』と言うほど、近しい発想。

>「もちろんそれはダメですわね第一まだ始まってませんし
> 誰が一番最初に全種類揃えたか木々に配置した無数
> のカメラでちゃんと見て判定をくだすので無理ですわね」

     青田の問いに、何故か微妙に、焦るように早口になっていた銀杏羽の態度。

>「さて! これで全てのネームタグを集めたわたくしの優勝ということになりますわね!」」
>「……今のはジョークですわ。わたくしは審判役なのでノーカンですわ」
                         . . . . . . ... . . . . . ...
     審判役なのでノーカン。つまり、作戦自体を否定しているわけではない。

  これらのヒントから導き出される答え。それは――――

「『全員でタグを交換すること』ですわ!!」

            ドオオオ  ―――――z  ン

「いやあ、開始前に普がいきなり答えを言い当ててしまったときは焦りましたわ〜。
 思わず挙動不審っぽい言動になってしまいましたし」

  それに、あの発言にもヒントは隠されていた。
  木々にカメラがあるということは、周囲に木のないセンターフラッグ付近に集まり、
  全員で輪を作ってその中でタグを交換していれば――『正確な判定』は不可能になる。
  カメラが絶対的な精度を誇るわけではないということは、
  ゲーム中何度も銀杏羽がカメラの不調を呟いていたことからも推測できることだ。

「普通、こういうゲームならどうにかしてタグを上手くかすめ取って自分が一位になることを考えますわ。
 ですが、『勝つ』という結果だけを求めるのであれば、同率が何人いたところでルール上問題はない。
 ……ゲームとしてそれで良いのか、というツッコミはともかくとして、『必ず勝つ方法』というのであれば、
 『全員が最も簡単に勝利できる方法』……わたくしの監視を欺いてタグを交換する、というのが一番なのですわ」

  ちなみに、銀杏羽の想定では全員にそれとなく『タグの譲渡』を感づかせ、
  その上で『どうやって監視の目をくぐるか』で全員の知恵を出し合わせることで、
  ゲームとしての面白さも担保するつもり……だったのだが、青田が早々に答えを言い当てたほか、
  その後の方針も『手を組んで有利に状況を進める』と言うモノだったため、言わなくても誰か気付くだろうと
  思っていたらそのまま決着がついてしまった――というのが、今回のイベントの真相である。
  なので、本来であればもうちょっと難易度は緩くなっていたことだろう。
  銀杏羽が『自分の不手際だ』と何度も強調するのも頷ける展開であった。

「『断金の契り』。金も断つほど固く結ばれた友情を喩えた中国の言葉ですわ」
「まあ、今日初めて顔を合わせたわたくし達がいきなり『断金の契り』を結ぶことなど、できるとは思っていません。
 仮に『必勝法』が達成できたからといって、それで『断金の契り』かって言われれば、それも大袈裟すぎると思いますし」

「ですが……このイベントで、皆さんも互いの性格を、長所を、短所を、何となく理解できたのではなくて?
 『仲間のことを知ること』。実はそれこそが、わたくしが今回最も欲しかった『成果』なのですわ」

「この会は、『断金の契りの第一歩』。
 別に急ぐ必要はありません。この会を足掛かりとして、少しずつ固い友情を育んでいきましょう!」

  そう言って、銀杏羽は胸を張った。

「……という感じで、部長からの挨拶を締めくくらせてもらいますわ」

   ぺこり、と一礼。

201<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

202朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/04(月) 21:14:34
>>200
「…意地悪ですよ、部長は」
やっぱり機嫌が収まらないのか、部長に軽く近寄っていく。

「必勝法、なんて言い方をして…
 普通の人は、ましてや、ここで初対面の人に…
 そんなことをしろなんて…」
ちょっと泣きそうになっている。

「い…言ってくださいよ…
 『敗者を出さない方法』って…言ってくれれば…
 私…卑しく勝ちに行こうだなんて…そんなこと…」
自己嫌悪になっているのだろうか。勝ちに行こうとしていたのを後悔するかのようにつぶやく。

「うう…ごめんなさい…」

203小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/05/04(月) 21:46:01
>>201

           「なっ」

                 『へたり』

      「そッ……」

小角は思わずへたり込んだ。

           「そ、そんな……」

 (……ど、どうりで……思いつかないわけだ!
          わたしは……『自分が勝つ』ことを考えていた。
               きっとほかのみんなもそうだ。勝負だと思っていたから。)

小角は――一筋の『納得できなさ』を覚えた。
しかし、同時に、気づいたこともあった。

    「そう……か。
     『適材適所』、みんなで支えあって……みんなで勝つ。
     それが……大切ということか。」

適材適所、という言葉の重みを小角はもう何度も味わってきた。
それをまた、味わうことになった。

               「……おほん。」

「そう、だね。すこしは、三人のことは知ることができた……かもしれない。
 けれど。しかし、だよ?」
            「……それなら部長も、いっしょに参加してほしかったよ。
                 きみのことだって、みんな、知りたいはずだぞ。
                                ……金言部の仲間なんだからね。ふふん。」

確かに審判役は必要だし、審判として参加していた、ともいえるのだが。

204青田『トライブ・コールド・クエスト』:2015/05/04(月) 21:48:45
>>200
「ああ、そうか。……そうか。」
開示された必勝法に感慨深そうにそれだけ呟く。

(……こういっちゃなんだが、これはこれで、それはそれで、といった所か。
俺があの時思いついたのは、ゲームも何もない、『とっとと終わらせる』方法だったしな。
それで済ませるよりか、勝負した方が良かった。熱くなって迷惑はかけたが、それでもきっと)

そして同時に、こうも思う。
(……必勝法にリーチくらいの位置に付けては居たのか、俺)
冗談とはいえ実質看破していたし、途中アンテナが破壊されるまでは全員に声を掛ける事が出来た。
あとは想像力、思考力だったか。

205ニコラ・エバーホワイト『プリティ・メイズ』@臨時講師:2015/05/04(月) 22:29:34
>>200
「なるほど、そうデしたか………」

漠然と思い描いていたように、やはり『誰か一人が勝つ』ようなものではなかったわけだ(>>162)。

>>202-204
「勝とうとすること、それは悪い事ナイ、ワタシはそう思うデスよ?
銀杏羽サンが言っていたのはあくまで『必勝法』……普通の勝ち方を否定するもの、ナイと思うデス」

スケッチブックを閉じると、涙目の朱鷺宮を後ろからハグして宥めた。

「それに、人は人生において、最善手を打てルことの方が、少ないデス。
その度に後で後悔しても、仕方ナイ………その時自分ができル限りの事をできていたなら、そして次こそ、失敗を糧にもっと上手くできれば…。
『その時』では例え間違っていても…イイ、ワタシはそう思うデス。」

206『断金の契りの第一歩』:2015/05/04(月) 23:37:52
>>202>>205(朱鷺宮、ニコラ)
「ニコラ先生の言う通り、ですわね」

  うんうんと頷く。
  ニコラは心情面が重要な『方法』であると見抜くなど、青田とは別のルートで『必勝法』に肉薄していた。
  もう少し展開が遅ければ、気付いていたかもしれない――などと、銀杏羽に思わせるほど。

「今言った通り、別に『必勝法』が分かったからってそれだけでみんな仲良しってことにはなりませんし、
 逆に言えば必勝法が分からないからといってわたくし達全員もう駄目ってことじゃありませんわ」
                                              「この会は『第一歩』なんですし、ね?」

  あと、銀杏羽はけっこうええかっこしいなので大袈裟に言っているが、
  基本的に今のくだりは『主催者が考えてた特別ボーナス』の答え合わせでしかない。
  『分からなかったお前達は駄目だ』なんて意味合いはこれっぽっちもないのだ。

「別にそんな深刻にならなくても、『あ〜そうだったんだ〜』とか
 『そんなの分からないよもうちょい分かりやすくしてよ!』とかで良いんですわよ? ゲームなんですし」

  本気になってもらえたのは、銀杏羽も嬉しいことだが。

>>203(小角)
「……そう言われると、ちょっと痛いですわね」

  銀杏羽は気まずそうな――それでいてちょっと嬉しそうな表情を浮かべて、頬を掻く。
  審判という役回り上、どうしても一歩引いていたところから見ざるを得なかった。
  だから実況とか言って無理やり食いこもうとして、存在感をアピールしていた節もあったのだ。
  その気持ちを小角も持っていてくれたということが、銀杏羽には嬉しい。

「なので――次回はわたくしも参加しましょう。よろしくお願いしますわ、副部長!!」

  堂々と胸を張って、小角の言葉に頷く。
  偉そうな上から目線がデフォルトなこの少女だが、かといって彼女が完璧かと言うと
  断じてそうではない。むしろ、この中で一番幼稚とさえいえるかもしれない。
  だから、小角――副部長が、この色々と足りてない部長を支えていく必要もあるだろう。
  頑張れ副部長。

>>204(青田)
「普は本当に惜しかったですわ〜。最後、完璧に普の考え通りに事が運んでいれば、
 それはそれで『必勝法』ってことにしても良いかなってわたくし思っていましたのよ」
                            「普の創意工夫と発想力には、わたくし本当に驚嘆しましたの……」

  これは本当だ。
  確かに論理的には穴があったかもしれないが、それは銀杏羽の提案するものも同じ。
  たとえば(メリットはないが)誰かが裏切ることを考慮すれば、善意に基づく銀杏羽案は『必ず勝つ方法』ではなくなる。
  だから、青田が己の手腕で以て『必勝法』を成立させたのなら、それはそれで認められるべきだ。
  ……最後の最後に計算が崩れ、必勝法の通り、とはいかなくなってしまったが。

「結果、必勝法とはいきませんでしたが、普のお蔭でゲームが白熱したのは間違いないですわ。
 ゲームを盛り上げるという点においては、誇って良い功績ですわよ、これは!」

207朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/04(月) 23:56:41
>>205(ニコラ)
「ん…はい。」
後ろからニコラ先生にハグされて、頭が冷えてきたようだ。

「失敗してあの時こうすればよかったって泣きそうになって…
 小学生みたいなことして、すいません…。
 真っ先に思いついておくべきことですものね…」
自分もとりあえず反省すべき点は見られた。
考えるということが欠けていたように思えた。

>>206(部長)
「はぁっと…」
少し目をこすってから大きく息を吐きだした。

「醜態をお見せして申し訳ございませんでした…
 確かに私はニコラ先生の優しいところも
 青田さんの用意周到さも、小角さんの真っ直ぐさも垣間見られました」
いい経験になったのだろう。と頷いて答える。

「部長が目立ちたがりなのも、です。
 多分実況なんてするだけじゃぜ〜んぜん物足りなかったんじゃないですかぁ?」
さっきの泣き顔はどこえやら。挑発するような視線を向ける。

「次は、部長も参加していただきます!
 拒否は、一応認めて、あげますが」
やっぱり色々悔しいのだろうか。軽く強気に答えてみている。
(…ちょっと言い過ぎたかな…後で謝っとこう…)

208ニコラ・エバーホワイト『プリティ・メイズ』@臨時講師:2015/05/05(火) 23:24:50
>>206
「むしろ銀杏羽サンの『必勝法』は、現時点では思いつくノは難しいデスし、思いついても実行できルかはさらに難しい、デス。
だからこそ、『特別ボーナス』なのデしょう?

誰も恥じることも後悔することもナイ、デス」

でも確かに、と付け加える。

「次は銀杏羽サンも参加の、レクリエーションにしたいデスね」

209小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/05/05(火) 23:44:02
>>206

「……ああ! まかせておきたまえ、部長。」

小角は大きく頷いた。
副部長。そう小角は副部長なのだ……


(今回はあまりいいところを見せられなかった……だが!
             ……次こそ、このわたしの力を見せてやるぞ。)

(……それに、チームワークもだ!)


内心決意を固めつつ、もう一度頷いた。

210青田『トライブ・コールド・クエスト』:2015/05/06(水) 02:09:45
>>206
「お褒め頂き、有難うございます」

最後の乱戦に至る流れを作ったのは確かに自分だろうが、それも他の参加者の意志の終結のようなものだ。
そして同時に、部長の言う白熱の裏で、不完全燃焼になった人も居た。
次はまぁ、そういう事が無い様に努力しよう。

(取り敢えず、熱くなり過ぎない所から)

211『断金の契りの第一歩』:2015/05/06(水) 04:07:22
>>207-210(ALL)
  次なるレクリエーションに向けて、決意を新たにする『金言部』の面々。

   部長である銀杏羽も含めて、良い所もあれば悪い所もあった。
   だが、今はそれでいいのだ。

   この会は、『断金の契りの第一歩』。

   最初から完璧に相手のことを理解し合える関係なんて、あるはずがない。
   些細な考え方の違いや不和を乗り越え、歩み寄っていけることが重要なのだ。
   その意味において言えば――今回は最高の『第一歩』であったと言えるだろう。

  銀杏羽は、そう思うのだ。

  ――――金言部は、基本的に毎日活動中。


                           『断金の契りの第一歩』 ⇒ 『終了』

212『金言部』:2015/05/17(日) 18:12:21
  部室に備え付けられている伝言板――。
  銀杏羽に『小まめにチェックしてくださいまし』と言われている『それ』に、
  いつの間にやら二つほど『連絡事項』が書かれていた。

***

1.新しい部員を見つけましたわ。
  名前は鈴元涼。わたくしと同じ中等部三年生です。
  スタンド使いかどうかは知りませんが、彼の家の羊羹はおいしかったですわ。
  (顔写真が貼ってある)

2.ミスコンを開くことに決めましたわ。
  詳細はそこの机の上にプリントにしてありますのでチェックお願いします。
  プリントに書いてあるほか、皆さんには、宣伝活動とかしてもらう予定ですわ。
  今は言えませんが、えらい人と提携とかしておりますので
  参加者を一人捕まえるごとに二万円ほどの報酬が出るそうですの。

***

  ……相変わらずの破天荒っぷりだった。

213朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/17(日) 19:17:57
>>212
「サバゲー…ちょっと疲れた…」
ため息を付きながら、とりあえず金言部に顔を出した涙音は…

ちょうど伝言板に新たに記されていた連絡事項に目を通した。

「鈴元…涼さんですか…
 新規部員が増えると楽しくなりそう…」
新規部員の顔写真を眺めながら少し嬉しそうにつぶやく…

が、同時にその下に書かれてる内容に釘付けになった
「ミスコン…フヒヒ…
 相変わらずいきなりすごいことを始めようとしてますね、部長は」
苦笑いしながらも、とりあえず机の上のプリントに目を通す。

「しかも結構大規模なイベントみたい…
 金言部だけに収まらないんじゃないのこれって…」
プリントの内容を確認すると、これまた少し苦笑い。

「んー、参加者か…
 とりあえず、この内容をまとめて、ミスコンの宣伝をしてみるか!」
と、自信満々に呟きながらとりあえずいくつかプリントを手に取ると

「私も、チョーっとだけミスコンに興味ありますけどね。」
早速宣伝に行くようだ。金言部から反転して去っていく

214青田『トライブ・コールド・クエスト』:2015/05/17(日) 21:57:48
>>212
ふと思い立ち金言部の部室にやってきて、その内容を確認する。

「新規部員、スタンド使いかは不明。」
「違っても見えるようには出来るから、まぁそれなりに。」

「それからミスコン開催、参加者1名ごとに2万円」「2万円」
「……自分のポケットの中の小銭は、他人のポケットの中の大金に勝る。
それに、刺青やイルソンにと使い出はある。準備するに越した事は無いな」

数枚プリントを取り、スカウトに向かう。

215鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/17(日) 22:03:41
「ミスコンねぇ。また変なことを……」

掲示板の前、鈴元は一人内容に目を通していた。

「あ、一人二万?ええねぇ。ちょっとやってみよか。」

にこにこと笑い、プリントを手にとって部室を後にする。

(スタンドについて知ってるってことは、皆スタンド使いなんかぁ?)

一つの疑惑を胸に抱きながら……

216小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/05/17(日) 22:39:37
>>212

「む、この顔、それに名前……そうか、彼も仲間か。……ふふん。
 ……ん? もう一個あるのか。」

           「……」

              「み、ミスコンっ? 
               ……ううむ、そうかミスコンかぁ……」


    (わたしの知性をアピールする場には向いていなさそう、だが……
                            なんだか、楽しそうじゃあないかっ。)


「そ……それにしても、二万円かあ。
 うう、やはり散財が趣味なだけはあるということか……」


部室を出た。

217鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/18(月) 23:05:45
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1393171061/913-927

上記にて吹野 優衣『ジャンク・ボックス』がミスコン参加を決意されました。

「いや、もしかして僕一番乗り?」

「部長も喜んでくれるやろ。」

現在 ミスコン参加者『1名』

218朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/22(金) 19:00:46
下記にて石動 玲緒『チア・アクシデント』を勧誘しました。
なお、まだ判断は保留のようです。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1415792635/460-475


「…うーん、勧誘の仕方が強引だったかなぁ…
 まぁ、決めるのはあの人だからいいか。」

219鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/22(金) 23:51:28
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1424962526/235-260

上記にて稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』さんがミスコン参加を決意されました。

「二人目、ですわぁ。」

「そういえば審査員てウチから誰が出るんやろ。」

現在 ミスコン参加者『2名』

220鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/25(月) 01:03:58
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1420040517/243-276

上記にてココロ『RLP』さんがミスコン参加を決意されました。

「三人目。…かいらしい人、ちょっと変わった人、べっぴんさん。エエねぇ。」

「誰が優勝すんねやろぉ?」

現在 ミスコン参加者『3名』

221鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/30(土) 23:21:24
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1424962526/263-287

上記で東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』さんがミスコン参加を決意されました。

「なんか運動好きそうなお人さんやったなぁ。」

「……なんのことやったんかなぁ?」

現在 スカウト成功人数『4人』

222鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/31(日) 23:59:01
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1432052310/31-64

上記にて灰羽『アクエリアス』さんが参加を決意されました。

現在 スカウト成功人数『5人』

223朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/01(月) 22:56:51
ミスコン通知
こちらにて 紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』さんが参加を表明されました。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1424962526/288-300


備考:あのー…可能であれば私も参加したいなーなんて…
    あ、無理だったら諦めます。はい。

「…こんなかんじでいいのかなぁ…」

スカウト『2人目』

224『金言部』:2015/06/02(火) 22:04:07
>>217-223(鈴元、朱鷺宮)
はい、告知スレで全員のエントリーを確認しましたわ。
ミスコン開始の直前に所定の口座(?)に振り込んでおきますわね。

>>223(朱鷺宮)
別に構いませんわよ? むしろ積極的に参加なさいまし。

225『金言部』:2015/06/06(土) 23:07:25
>鈴元、朱鷺宮
スカウト活動お疲れ様でしたわ。
それでは約束の報酬です。

鈴元 ⇒ 『10万』

朱鷺宮 ⇒ 『4万』

226『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/06(土) 23:09:32
    六月某日――晴天。
    その日は朝から梅雨とは思えないくらいの快晴だった。
    気温も高く、真夏日と言って差し支えない陽気である。
    ……まるで、これから始まる『戦い』の熱を象徴するかのように。

  真夏日の砂浜に、黒山の人だかりが生まれていた。
  人だかりの中心には巨大な特設ステージが設置されており、
  そこには一人の少女が佇んでいる。

  少女は、緩くカールした茶色い長髪をポニーテールにしていたが……
  それ以上に目を惹くのは、間違いなくその服装であろう。
  細長く伸びた兎耳を模した金色のヘアバンドに、同じく金色のレオタード。
  蝶ネクタイ付きの付襟、カフス、ストッキング。
  右腕に白いレースの長手袋を備えているところだけが浮いているが、
  総じて――『成金趣味のバニーガール』、と言うべき格好をしている。
  彼女のことを知る者が見れば、呆れと共に納得しそうな感じだった。

     金言部部長、銀杏羽明日乃。
     このミスコンテスト――『黄金小町決定戦』の発案者であり、
     主催であり、そして司会を務めることになっている少女だ。

銀杏羽:
『レディィィ――――――――――――――――ス
 &ジェントルメ――――――――――――――ン!!』
                                 『ですわ!!』

『皆様、ようこそいらっしゃいました!
 わたくし主催であり今回の司会を務める銀杏羽と申します!』
                       『今日はよろしくお願いしますわね!』

  銀杏羽はテンションMAXでそこまで一息に言い切り、

『今回行うのは、簡単なコンテストです!
 これからエントリーしていただいた参加者の方々に
 順番にアピールをしていただきますので、そのアピールを見た
 審査員と観客による評価が一番高かった参加者が優勝! 単純ですわね』

『それでは、まず審査に入る前に審査員の紹介をさせていただきます』

  銀杏羽は手でステージの端を指し示す。
  巨大なステージの横には、四つのパネラー台が並べられ、
  そこには四人の男性――少年もいるが――が座っていた。
  やはりというか、審査員に女性はいないようだ。

227『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/06(土) 23:18:45
銀杏羽:
『「鈴眼」より、鈴元涼さん!
 彼は金言部の部員の一人でもありますわ』

                    ワアアァァァアアアアアア

『「秋映学園吹奏楽部」より、板踏甲賀さん!
 何で部活が協賛団体にいるのかしらね?』

    ワアアァァァアアアアアア

『「骨董店ろいど&えんぺらー」より、瀬良野徹さん!
 このお方はわたくしの個人的な知り合いですわ』

               ワアアァァァアアアアアア

『「門倉不動産」より、門倉良次さん!
 不動産経営というのにお若い方ですわね』

          ワアアァァァアアアアアア

  銀杏羽の紹介に応じて、歓声が沸き起こって行く。
  紹介……というには私情が混じりまくっているが、
  それについては気にしてはいけない。盛り上がってるから良いのだ。

『ではでは――早速審査を開始いたしますわよ』

                      ・
          『エントリーNo.0!』

            ・ ・ ・ ・ ・ ・
        『銀杏羽明日乃さん、お願いします!』

228『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/06(土) 23:21:31
         ガ コッ

  銀杏羽の声と共に、ステージ上に暗幕が降ろされる。
  一時的ではあるが、巨大なステージ上の全てが隠れる。
  そして、機械音が連続した。

             ――――ウィィイイイ ――z ン

        ガシャ   シャキ  ガシッ

             ガキィィ――ン

   その瞬間……ステージの『シルエットそのもの』が変化する――。

229銀杏羽『ザ・カレンシー・クリック』:2015/06/06(土) 23:26:18
>>227(クールさ部門)

                ザザァン ・・・      ザザァン ・・・

  波の音。
  暗幕が取り払われたその先には、海の上を航行する巨大なクルーザーがあった。
  飛沫を上げながら洋上を動くその上に、一人の少女が佇んでいる。

  白い帽子が波風で飛んでしまわないように右手で抑え、
  同じように白いワンピースの裾を左手で抑えながら
  海を眺めていたその少女は、くるりと『あなた』の方を向いた。

          「良い風、ですわね」

  茶色い長髪を緩くカールさせた、高貴な雰囲気の少女。

  銀杏羽明日乃はそう言って、優しげな笑みを見せる。
  普段の破天荒で騒がしい彼女の印象からは乖離しきった、静かな表情だった。

   「まったく、退屈な旅になるかと
    思っていましたが……なかなかどうして」

         ニコ

   「『あなた』と一緒だと、こうした静かな時間も楽しめるものですのね」

  銀杏羽はそう言って、ぎこちなくはにかむ。
  照れくさそうな、それでいてその感覚も好ましいというような、そんな平和な笑み。



   ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・
  そこまでは良かった。

             ド     、o
              ツ  ノ ヽ
                 オ /
                ン ・

  水面から、突如として飛び出す『鮫』!
  もうステージだったんじゃねーのとかどっから鮫出したそういうのは関係ない!
  ネタとしても唐突すぎて置いてけぼりになる観客をさらに置き去りにして、
  ステージ上の暴挙はさらに進行していく!

「出ましたわね、『太平洋のヌシ』!
 さあ行きますわよ、この旅に終止符を打つ為に!!」

    ガコン  ガコン!

  突如、クルーザーの側面が変形し、無数の砲台が顔を出す。
  そう、これはクルーザーではなく、そう偽装した覆面小型巡洋艦だったのだ。

   「一斉掃射ですわ!」

       ドガガガガガガガ
       ザザザギギギギギ!!!!

  銃声が連続する。
  飛び出した巨大な鮫は、そのどてっぱらに無数の風穴を開け、
  そしてそのまま吹っ飛んで行き、太平洋の水面を赤く染める絵具となった。

  銀杏羽はそれを見届け、満足そうに頷く。

             「――――どうです? エキサイティングな経験だったでしょう?」

  太陽に照らされたその笑顔は、
  その一言で綺麗にまとめようとしている意志が見え隠れしていたが、
  どう考えてもそんなんで片付くはずはないのであった――。

230『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/06(土) 23:30:26
  再度暗幕が下りて、機械音が連続する。
  もう一度ステージが見えるようになるころには、
  波飛沫もクルーザーも影も形もなくなっていて、
  銀杏羽は成金趣味のバニー姿に戻っていた。

銀杏羽:
『――――さて!
 まあ今回は観客の皆さんに「大体どんなアピールが来るのか」を
 お伝えする為に、あえてわたくし自ら演技をしてみましたわ!』

『あ、もちろんサンプルなので投票は必要ないですわよ?
 したくなる気持ちは分かりますが、わたくしを審査対象に含めてしまうと
 ブッチギリで優勝してしまいますからね。それではミスコンの意味がありませんし』

   この少女、残念なことにマジで言っている。
   ネタとしても滑っていたが、そもそもアレをネタではなく大真面目に、
   『クールさをアピールする最高の仕掛け』と考えている。
   ……審査がなくて良かった、と言うべきか。

『では、これより参加者のアピールの方に入ってもらいましょう』

『まずはエントリーNo.1!
 吹野優衣さん、お願いします!』

231吹野 優衣『ジャンク・ボックス』:2015/06/06(土) 23:41:38
>>230




            カチンコチン


 吹野は          いま史上最大の窮地に立たされていた。


      そう     『上がって』いる。    そりゃもう究極に


  >ワアアァァァアアアアアア!!!!! 
   ワアアァァァアアアアアア!!
  ワアアァァァアアアアアア!!!!!


熱狂とも言える歓声と熱狂。そのテンション絶頂ボルテージが肌を突き刺すように襲う。

   だが応えねば!!  ここで逃げちゃいけないぞ私っ!


    「はっ」

 縮こまりそうな口を大きく開いて、私は大きく息を吸うとステージの中心一歩前に立つ!!





    「しゃ・・・しゃひめまひて(初めまして)!!!   


          しゅきの ゆうひ(吹野 優位)へすぅっっっ!!!」



                    ・  ・  ・  

  (噛んじゃった―――――zノああああああ!!!??////////)


    ボンッッ!!! と顔を赤らめつつ心の中で絶叫する!!

 それでも何とかミスコンだ、人々を受けさせないと。
さぁ、もう後戻りは出来ない!!  このミスコンの一番手を華々しく打ち立てるんだ 吹野ぉぉぉ!!!

 (※次レスでジャンク・ボックスの投票発現)

232吹野 優衣『ジャンク・ボックス』:2015/06/07(日) 01:03:42
>>230(面白さ部門)
ナパーム・ビーチ能力詳細:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/601
 


   サァァァァ
                 サァァァァ

 季節は真夏!  舞台は『ひまわり畑の中』


     「・・・   あ  あのっ」


  そのひまわり畑の中では一人の『学生服(※k市高校服)』


     「わ、わたし」


   「あ、   貴方の  こ、   ここここここっっここ

          ことが!!!!」

 夏の学生服、ひまわり畑の中。 目前にいるであろう『あの人』へと
吹野は頬を紅潮させて今一大決心の告白をしようとする!!


       「だっっっっ    い!!!」



       
   
            . -‐ニ ̄ニ‐- .
       _/           \_
 =二 ̄ /               ',  ̄二=
     ̄7'' ―― ___ ―― 戈 ̄
――― 从,,i ;         `. 、 .尢r、――――――
      /\じ'jl|此ト=メ i;_,,爻,,i| 刈ゞメ
       ``‐ヾ:;!Iヅ 〃!iメト辷-" ^

233吹野 優衣『ジャンク・ボックス』:2015/06/07(日) 01:08:45



「  …はは  」


  その言葉の続きを言おうとした最中、ひまわり畑に大きな
ピンク色の爆発が起きた。吹野の『興奮爆発』に連動して
『大好きなあの人』に見立てた『ひまわり』達の大爆発……。

  「また・・・   言えなかったなぁ……」


 トボトボと背中を向けて肩を落として消沈を体で表す吹野。

 だが、その吹野の後ろのほうでひまわり畑の爆発。そのピンク色の残りがを
上空で見ると・・・?

      (※ひまわり畑を上から見た図↓)


              ■■ ■■
             ■■■■■■■
             ■■■■■■■
              ■■■■■
               ■■■
               ■

234『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/07(日) 01:16:25
>>231-233(吹野)
銀杏羽:
『はいっ! 吹野さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽がそう言って、吹野が退場していく。
  ステージは瞬く間に変形し、元の形に戻った。

  ちなみに、観客及び審査員には、
  今の光景は空から見た図がオーロラヴィジョン(吹野のアピール特有の設備)
  に表示されていてちゃんと目撃できているのであった。
  (*と、そんな感じで脳内補完してくださって構いませんわ)

『初々しい感じでしたわね。
 告白系アピールはシンプルかつ分かりやすいですわ!』

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

(*審査レスの順番とかはありませんわ)

235板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/07(日) 02:04:01
>>231-233

まず、登場時の発声は悪くなかった。
ただ、もう少し腹から声が出ているとなお良い。あれは喉を傷める発声だぞ。
ポテンシャル自体は悪くないんだが……まずは腹式呼吸からしっかり覚えてほしいところだ。
口の筋肉が大分硬直してたのもマイナスだな。あまり管楽器には向かないかもしれん。
音楽はパフォーマンスだからな……人前に立つ感覚というのは、これを機に覚えておいてほしい。

で、爆発だが……うーん……パワーはあった。
パワーはあったんだが……それだけだな。良くも悪くも『スフォルツァンド』。強すぎる。
そのスフォルツァンドから、一気に強さとテンポを落として『デクレッシェンド』でフェードアウトしたわけだが……
……うーん……やっぱり『爆発』が強すぎたんじゃないか?
コミカルだった、という意味じゃ確かに『面白さ』ってテーマに合っちゃいるんだがな。
あまりにも爆発が強すぎて、他のパートが弱いと感じる。『スフォルツァンド』を持て余した感じだ。

総合して、もう少し強弱の流れとハーモニーを気にするべきだと感じた。
強いところをどこに入れるか、前後の弱いところとのバランスをどうとるか。
そういうところを意識すれば、いいプレイヤーになると思う。これからに期待だな。


『総合評価』 ⇒ 『3点』

236鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/07(日) 02:14:52
>>231-233

「ぷっ…くくく……」       「うふふ。ふふっ…うふふふ。」

和服を着た少年が笑いをこらえる。

「なんやろ。…吹野さんどないな感じやろ思てんけど…」

     「予想外すぎて…しかも……爆発て……」

何度か深呼吸を繰り返し、落ち着こうとする。
ひーひーと呼吸を整えながら審査を開始する。
 
    「失礼。えっと、『かいらしい』です。」    「言いたいけど言えない、甘酸っぱい青春って感じですぅ。」


「吹野さんはのんびりした人やけど、やっぱり女の子らしいトコあるんやなぁって思いましたぁ。」

       「えっと、演出も独特でエエです。
        一番手がこうすると二番以降は工夫せんとと思うかもしへんね。」

「吹野さんのゆったりした感じと激しい爆発っちゅうのはなかなかの組み合わせ。」
 
「自分がされたら思うとぉ…」

ちょっぴり赤くなる。
                     「はずいからぁ、やっぱり、今のナシで。」

「えっと、点数やね。」

鈴元 涼 評価『9点』

「吹野さんが家族やったら楽しいなぁって思うねんけど、後もう一押し欲しかったかなぁ。」

237門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/07(日) 02:34:42
>>231-233(吹野 優衣)

「ふゥむ―――」

  まずは一番手の『少女』について考える。
  『吹野優衣』。見た感じ高校生くらいだろうか。

「初めの自己紹介は初々しかったな。
 緊張が過ぎて上手く語れてはいなかったが、
 それでも『伝えよう』という気持ちは伝わってきた。

そして、本編の『アピール』。
 『伝えられない思いが溢れてしまう様』を『ピンク色の爆発』で表現したという事か
 『思春期』の突き抜けるような『暴力的な衝動』を表現するにはベストな選択かもしれないな。

  そうなると、『ひまわり畑』は彼女の心中の表現か。
  夏の日を一心に浴びてまっすぐ育つ陽の心を持つ少女。
   そんな彼女が『恋』という今まで出会った事のない『爆弾』にその身を焦がしている。
     しかし、いくら焦燥し、焼け野原になっても、
       貴方を思う『ハート』だけは形となって残っている………と。

     なるほど―――
                純真ながらも、実に豊かな『感性』を持つ娘だ。

    彼女とは『公園』のベンチなどといった素朴なところで、
       気付いたら日が暮れるまで語り合ってみたいものだね」

                      『門倉』が、彼女につけた点数は―――『8』

238門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/07(日) 02:36:30

妄想シリーズ エントリーNO1.もし『吹野 優衣』がスタンドだったら?

――――――――――――――――――――――

衣のように『纏う』タイプのスタンド。

能力は『超アドリブ力』。
『爆破』だろうが、『爆破』だろうが、『爆破』だろうが、
本体はどんな『事態』がやって来ようとも、『対処』出来るようになる。
ただし、一度『対処』してしまうと、
24時間経たないと、同種の『事態』には対処出来なくなる。

『フィールド・ブレス・ユー』
破壊力:B スピード:C 射程距離:E
持続力:C 精密動作性:B 成長性:C

239瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/07(日) 02:36:31
>>234
「り○ん、ち○お系統の青春を思い出しますね。年をとってしまうと失われる率直さが眩しいです」

「告白系アピールで好意を隠す事なく、大爆発で表現したのも良いですよ。奥手そうな吹野さんが積極的なアピール手段として爆発を選んだのは最良の選択と言えるでしょう」

悩む素振りを見せながらクイズ番組で使われてそうなフリップボードに審査結果を書き始める。

「しかしです、残念ながら『2点』」

どかっ、とフリップボードを立てる。

「大爆発に吹野さんが負けてしまっている。奥手なのは伝わりましたが、爆発に負けない主張みたいなものが欲しかったと思います」

「お笑いとしてなら良かったかな。最後の演出が良かっただけに惜しいです」

一般人に何を求めているのだろうか…?
自分の中でハードルを高くし過ぎているような気がしてきた。

240『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/07(日) 03:08:17
>>235-239(審査陣)
銀杏羽:
『吹野さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『3』
     『9』
 『8』
        『2』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『吹野さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!


『「25点」です!!』

       ワー  ワー
              ワー

241『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/07(日) 22:27:37
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.1の審査員評価は40点中20点。ちょうど中間といったところです。
 これははからずも今後の審査の『基準点』になったというところかしら』

  金ピカバニーの銀杏羽は顎に手をやりながら、そんなことを呟く。
  もっとも、口元のインカムによって呟きもきちんと拾っているが。

『後続はこの得点を超えられるのか否か! それでは行ってもらいましょう!』

『次はエントリーNo.2!
 稗田恋姫さん、お願いします!』

242稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/06/07(日) 22:43:33

        ここは――水色のカーテンを閉め切った、うす暗い部屋。
        テレビ、最新式ゲーム、グッズの数々。
        もちろん、そういう『セット』だ。相手役の人物も用意してもらった。

そして、舞台に上がる。衣装は――水色で、ふりふりのついたパジャマだ。
絹糸のような長い黒髪はまとめていない。化粧もない。ここは……『自室』だから。

稗田恋姫→アピールは『かわいさ』
     選んだシチュは『部屋デート(自室)』。

  
(…………どんな相手がいても、やることは……ひとつ。
 ……僕は……『夢の与え手』だ。つまらないリアルなんか……今はいらない。)

稗田恋姫は――『アイドル』だ。                          
あいことばは、『みんなのお姫さま』……そして。この舞台では観客すべてが『王子様』だ。

        ・ ・ ・夢の時間を始める。


               『ピコ  ピコ』

                                『ピコピコ』

二人で肩を並べて、テレビに向かって、対戦ゲームをプレイする。
ファミリー向けの、格闘ゲームだ。


「えひひ、お前ほんと弱いのな……
      ……だめだめ、タイムなしだっての……常識的に考えて……」

             『ピコ ピコ  カチ』

                    『ピコ ピコ』          『ピロリ!』

                             「……」

                                 ・ ・ ・ とさ。

恋姫は――『王子様』の肩に、もたれかかる。

軽い、軽い身体。チョコミントの芳香。
柔らかくて、今にも崩れてしまいそうな、白磁のような肌。

               「……えひ。
                ……タイムは、なしだって言っただろ……」

  「コンティニュー、も」
                   「リセットも」
                              「タイム制限もないよ……
                               えひひ、ボーナス、ステージ……かな。」

ふわ、と髪を揺らして、小さく笑った。
そして。

                       『YOU WIN!』

「…………えひ。
 僕の勝ち。…………なんだよ、文句あんの……?」

                             「もっかい……? えひ。いいよ。
                                      だって、僕は……」

                        ぽふ。

                 そのまま倒れこみ、膝に頭を乗せる。
             夢幻の様な桜色の瞳を瞬かせて。顔を見上げて、微笑む。


                 「……お前だけの、お姫さまだから。」


そして幕が、降りる。
これで――恋姫のアピールは終了だ。

243『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/07(日) 23:15:45
>>242(稗田)
銀杏羽:
『はいっ! 稗田さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽がそう言って、稗田が退場していく。
  ステージ上の仕掛けは迅速に取り払われ、元の姿を取り戻す。

『自宅デート。臨場感、親近感については得やすいですが、
 何の変哲もない日常を見せるのは並大抵の自信ではできませんわ。
 もっとも、わたくしのアレは何てことない日常でしたけれども!』

  何故かアイドルに張り合おうとする金ピカバニーである。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

244鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/07(日) 23:21:58
>>242

アピール終了後、鈴元が無意識のうちに顔を覆っていた。

「『かいらしい』…思った以上に……『かいらしい』」

しばらくの沈黙。考えをまとめているようだ。

「えっと、まずは『ありがとうございます』と言いたいです。」

      「まぁ知ってはる人は知ってはる思うんで、細かくは言わんけど
                   稗田さんは他の人とは違うトコにおる思います。」

「それゆえに評価されやすい。」   「それゆえに評価が高くなりがち。」  「この結果で諸問題がつきまとうかもしれん。」

                  「でも、『参加した』。その事実に『感謝』したいです。」

一息入れる。

「えっと、審査の方やね。」
 

     「『自室』っていうんは、ある種神聖なトコ。自分の生活感が一番出る場所ですわ。」

「そこに入れる相手っちゅんはやっぱり信頼してる相手や思うんよ。
                変化球気味やけど根っこは正統派っちゅうんも、稗田さん自身の能力があってこそやろか。」

「一見無気力。でも見えてくる無量のかいらしさは、まるでいちご大福のような味わいを感じます。」

「最後の言葉もエエね。あれだけで多くの男性を魅了できる。稗田さんにはそれだけの力がある。」

「ちゅうわけで、審査の方ですけどぉ。」

鈴元 涼 評価『8点』

「僕もゲーム好きやし、これぐらいでもエエかなって。」  「僕も一緒に遊びたいわぁ。」

245板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/07(日) 23:22:01
>>242

            「…………正直に言うと……かなり、期待していたんだ」

眉根を潜め、苦々しい表情をステージに向ける。

「わかってるさ。
 『こいひめ』は『アイドル』であって『歌手』じゃあない。
 ましてや名義は『こいひめ』ですらない。
 だから俺の期待が的外れだってのはわかってるんだが……」

大きく、ため息を一つ。

   「……やはり、『歌』を聴きたかったというのが正直な感想だ。
    『コミュニケーションツール』として特化した『アイドルソング』ってのは、こういう時に一番輝く。
    本職のアイドルが、好き勝手にやれるこの舞台……ああ、聴きたかったさ。聴きたかったとも」

……そう、実はこの男、こいひめのファンである。
ファンと言っても、厳密にいえば彼女の『歌』のファンであって、一般的な『アイドルのファン』とはかなりタイプが違うのだが。
今回、生かつ至近距離でこいひめの歌を聴けるかもしれないと聞き、結構期待していたのだ。

   「ハァー……まぁいい。審査だが」

 「いかにも『らしい』といえばらしい内容だったな。
  『ドゥルチェメンテ』……甘く、うっとりとするようなアピールだった。
  だが、それは『良くも悪くも』だ。さっきの奴と同じか、あるいは逆。全体として『弱すぎる』」

      「構成としてフワフワしすぎなんじゃないか? もう少しアクセントが欲しいところだ。
       甘さが胸につかえて、喉から出てこない。
       出来の悪い『クラリネットソロ』でも聞いてる気分だぜ。
       もう少し強弱を意識してほしい……『フォルテ』があるから『ピアノ』が際立つんだ。
       雰囲気を損なわないためには、『クレッシェンド』か……あるいはもう少し全体を強めにして『デクレッシェンド』で締めるかだな」

  「ま、元々『ソロ』で活動してるわけじゃあないんだしな……その辺のバランス感覚が無いのも仕方ないと言えば仕方ないんだが。
   『ソロの調和』ってのは、できればこれを機に意識してみてほしい」


『総合評価』 ⇒ 『2点』

246門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/07(日) 23:48:43
>>242-243

「二番手は―――『稗田恋姫』という子か」

パンフレットで名前を確認しつつ、『門倉』はじっと腕組みをする。
『ご当地アイドル』云々については、残念ながら知らない。

「『TVゲーム』―――
  わざわざこのシチュエーションを選ぶという事は彼女は『ゲーム好き』なんだろうな。
  ラフな格好を見るに家で彼氏と戯れているという設定か。

   ゲームで勝つ事で、たとえ彼氏にも負けたくないゲームへのこだわりと勝気な性格を表現。
   しかし、この場は『ボーナスゲーム』であり、『お前だけのお姫様』と言い切る事で、
    そんな自分でも相手に『首ったけ』だ、という事をアピールしているわけだね。
    そのギャップが彼女の魅力として、存分に表現されていると思うよ。

    ただ―――野暮な突っ込みになってしまうけど、
     前半で『コンティニューはない』と言った事と、
      後半で『もっかい』を許している事実が少し齟齬をきたしているように思える。

       『もっかい』を許す流れから『最後の決め台詞』に繋がるわけで、
        その流れを澱ませるような前半が、少し、気になってしまったな。

                   ………ただまあ、それはそれとして、とても可愛かったので」

                            『門倉』が、彼女につけた点数は―――『6』

247門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/07(日) 23:52:38
妄想シリーズ エントリーNO2.もし『稗田 恋姫』がスタンドだったら?

――――――――――――――――――――――

本体の手元に発現する、奇妙なデザインの
宙に浮いた『ゲームコントローラー』のヴィジョン。

能力は『コンピューターゲーム』の『キャラ再現』。
実際の『ソフト』を本体の、顔の側面から押し入れるように
『セット』する事で、『ソフト』は脳内に格納される。
それが、能力施行可能状態であり、
本体はその『ソフト』の『プレイアブルキャラクター』を
実体化スタンドとして発現する事が出来る。

『キャラクター』は『コントローラー』で操作可能だが、
ゲーム中、コントロールできる範囲の動きしか出来ない。

たとえば二次元のアクションゲームなら前と後ろしかいけないし、
敵に触れたら一撃で死ぬならば、それが再現される。

『無敵アイテム』など恐ろしい存在も理論上は再現出来るが、
大抵、その入手条件は現実では極めて困難になっている。
(『無敵アイテム』を入手する為にブロックを壊しまくって
 アタリのものを探すとか、アタリの敵を殺す事でようやく出現するとか)

操作する『キャラクター』は本体を『仕えるべき姫』、
あるいは世界観にあった『大事な存在(アイドル)』だと認識し、精神的にも本体に付き従う。
『ダメージフィードバック』はないが、一度破壊された、
あるいは解除した『キャラクター』は、24時間経たないと、再発現不可能。

持続時間は『一時間』。
ゲームは一日、『一時間』。

『ラブリープリンセス・ミレッタ』
破壊力:なし スピード:なし 射程距離:A
持続力:C 精密動作性:なし 成長性:A

・現時点で出せるのは、『ファミリーのコンピューター』のキャラのみ。
・また、『セーブ』や『パスワード』は使えず、初期状態のキャラが出現する。
・成長において出せるゲーム機種は増えていくが、
 成長過程をこじらせると、マニアックな機種が増えてしまう。

248『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/08(月) 00:52:17
>>242(稗田)

『『骨董品屋ろいど&えんぺらー』さんはちょっと席を外しておりますので、
 今回の審査は代わりにわたくしが行いますわ!』

  そう言って、金ピカバニーの銀杏羽は胸を張って審査を開始する。
  一言評価的なものはやっていたが、本格的な評価は初めてだ。
  浮世離れしたこの少女は果たしてどんな評価をするのか――。

『で――肝心の審査の方ですが』

    『先程も言った通り、自宅デートというシチュエーションは、
     日常感の演出という意味では有用ですが、それは
     『何の変哲もない日常』を大多数にとって魅力的に映せる地力があってこそ』

  『そういう意味で稗田さんのアピールは、それ自体から自分の魅力に対する
   強い自負が感じられ――――そして、その自負に相応しい魅力があった、と断言しますわ!』

『ただ惜しむらくは、今回のステージの特色である『ギミック』をあまり使わなかった点でしょうか。
 これは自分の魅力だけでなるべく勝負したいというプロ意識の表れでしょうが――』

  そこまで言って、銀杏羽は簡潔に稗田の審査を総括する。

       『端的に言って、『一般庶民の日常』って感じでしたわ! 7点!』

249『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/08(月) 03:15:59
>>244-248(審査陣)
銀杏羽:
『稗田さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『8』
     『2』
 『6』
        『7』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『稗田さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(二回目)


『「26点」です!!』

       ワー  ワー
              ワー

250『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/08(月) 22:57:56
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.2の審査員評価は40点中23点。なかなかに僅差ですわね。
 ただ、このあたりが平均値ということになりそうかしら。まだ展開は分かりませんわ』

  金ピカバニーの銀杏羽が得点内容を分析する。

『続く参加者はどう出るか!』

『次はエントリーNo.3! わが金言部よりの刺客!
 涙音、一発見せてやりなさい!!』

  思いっきり司会進行に私情が挟まっているのは気にしてはいけない。

251朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/08(月) 23:05:46
>>250
「…フッ、や、や、やってみせますよ…!
 金言部、だ、だ、代表たる私が!」
(フ…ヒヒヒ…
 こ、ここまでやれば私にだって機会は巡ってくるはず…!)

ちなみに、涙音が選んだのはまさかの『クールさ』部門であった

そして…舞台は場面転換する。



ザザーン…
     ザザーン…

ここは炎天下の砂浜…
夏真っ盛りなだけあって周囲も賑わっている…。
「ごめんなさい!ちょっとおまたせしてしまいましたね。」
そう言って舞台袖のあたりから、涙音の姿が見えてくる。
ちょうど今は夏休み。ちょっと遠出してこんな砂浜に来たのだが…

「…せっかく二人でゆっくりと思ってたのに…
 残念ですね…」
涙音は、傍らにいる『彼』に向けて(グラサンの下から)視線を向ける。
ちなみに涙音の格好は…へそ出しの白で花柄のビキニ姿である。随分と大胆だ。
惜しげも無く自分の『刺青』である『ターゲットスコープ』が見えている。

「あ、この格好は初めてでしたね。ちょっとびっくりさせちゃいましたか?」
そう言って微笑んで見せている。しかし…

(…フヒヒ…お、お母さんの指示通り…水着で出場してやったぞ…
 こ、これが一番いいって、占いでも言ってたし!)
なんか顔が赤いし、ちょっと恥ずかしそうだ。でも演技は続行する。

「あ、これはね…今流行りのタトゥーシールってやつですよ。
 かっこいい…ですよね?」
そう言って『彼』に語りかける。
ある意味観客に「本物じゃありませんよ」アピールをしているつもりのようだ。

「そうだ、せっかくだからビーチバレーやりましょうよ。
 ほら、とっても楽しいですよ。」
少し離れた場所でビーチボールが飛んでいる。他の人が遊んでいるのだろう。

252朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/08(月) 23:09:45
(フヒヒ…私のアピール戦術はこうだ…
 舞台裏で、ボールを飛ばしてもらい、それは彼がトスしたものと設定する…。
 私の能力で、ちょうどボールの接触箇所に『的』を作る…
 そしてそれを利用して華麗で強烈なスマッシュを決めてクールさアピール!
 フヒヒヒヒ…完璧…完璧なクールさだ!)
※脳内音声なので他の人には聞こえませんが、観客にはちょっと口元が釣り上がって見えています。

「さぁ!早速始めましょ…」
と言おうとした所で、どういうわけか涙音には舞台裏が騒がしく聞こえてくる。


バシュウ!!
                   「あっ!やべえ!」 「想定と違う!速すぎるぞ!」
…何やらステージの向こうから小さ〜くやばそうな声が聞こえたかと思うと

「…う?どうしたんで…」


                 ド ヒ ュ ゥ ゥ ゥ ン !!


なんと、ボールが涙音の方へ向けて勢い良く飛んできたのだ!
一見演出に見えるが…
「ええええぇ!?危ないっ!!」
演技にしては迫真すぎる。まるでほんとに想定外のことを見ているかのようである…!

ド ゴ アッ !!!

「ブゲフッ!!」
そのまま鳩尾に直撃!!

「アグア!」
ドザァッ!
ステージに仰向けに涙音は倒れこむ…

253朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/08(月) 23:15:10
……仰向けになって涙音は考える。

(なんでだぁっ!?
    こんなときにっ…
  ひどすぎる…不幸だわ…不幸すぎるわ…やはり私は不幸の極みなんだわ…
て言うか何なの?優勝妨害…?!馬鹿な…なんでだぁ!?)

ひどく混乱していたが…しかし、
(…ダメだ…このままだと失格…!!)
急いで冷静に考え始める…

「うう…!」
またしても苦しそうな声が出た。しかし、涙音の復活は速い…

(……なんて言ってられるか…!

       …これで挫けてなるものか…

                  こうなったら…!)

…だが、涙音は肘をついてゆっくりと立ち上がる…

(こっから先は…

    アドリブで…!


        やってやるよ!!!)



片膝をついて、かろうじて顔を上げた

「う…く…だいじょうぶ…ですか?

 危な…かった…ですね…

    わたしが…たまたま…目の前に居なければ…

     たいへんでした…」
軽く苦しげな声で、『彼』へと語りかける。顔が苦しそうだが、それでも微笑みかける。
そう、涙音は彼のちょうど前に立っていた。そして勢い良く飛んできたボールの盾となり…
見事『彼』を守り切った(という設定に急遽変更した)のだ!!

「フ…ヒヒ…今まで私は、不幸…だと思ってましたけど…
 でも、この『不幸』が…あなたを守れるというのならば…」
そう言って、手を差し伸べる。そして『彼』に近寄って行き

「…もしかしたら、最高に…『幸運』なのかもしれませんね」
そのまま、精一杯の笑顔で『彼』に顔を近づけ、それから手をつなぐ

「さ、続き…やりましょう?
 私全然…平気…ですから…」
そう言ってまた微笑んだ…。

――――――――――――ブツッ

…そこでステージの照明は落ちてしまった!アピールタイム終了だ。

254『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/08(月) 23:23:39
>>251-253(朱鷺宮)
銀杏羽:
『涙音……あなたはよく頑張りましたわ……ゆっくりお休みなさい……』

  銀杏羽がそう言って、朱鷺宮が退場していく。
  暗転したステージが再度明かりを取り戻した後には、もう何も残っていなかった。

『ま、まあ……色々とありましたが、クールで頼りがいのある彼女の
 一面がよく演出できていたのではないでしょうか……。
 むしろあのアクシデントがあったのにクールに徹した実力は称賛されるべきですわ』

  身内なのでフォローする金ピカバニー。

>審査陣
『で、では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

255鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/08(月) 23:52:53
>>251-253

       「……」
                 「………」
                               「…………」

  無言である。難しい表情で腕を組んでいる。
  先ほどまでの審査とは態度が違うようだ。

「…えっと、はじめまして、やんね?
 お腹、大丈夫?あんまり女の子がお腹に物をぽんぽこ当てるもんやないで?」

「その格好は、その、目のやり場に困るっちゅうか……まぁ、ミスコンやし。エエかな…」
                       
                         「後、僕英語は苦手なんやけど『クール』ってそういう意味、なんかな。」

一息いれて。

「審査、せんといかんね。」
                      「『おもろい』けど『かいらしい』かって言われると『疑問符』。」

「ちゅうか、笑ってエエんよね?」   「すんません。心配の方が先行してもうて…」

「全体的には王道から変化球で王道に回帰する流れ。
                      幸運とか不運はあんさんの個性、なんかな。」

「『不運』すら『幸運』、エエんとちゃうやろか。
           敬語は距離を感じる言葉やけど、朱鷺宮さんのは親しみも感じるし……」

「ただなぁ…うーん……家族でおって欲しいかっちゅうたら……」   「いや、おもろかったよ。うん、ホンマ。」

「かいらしい……友達…家族……」

鈴元 涼 評価『5点』

「すんません。僕にはまだ…その世界は早い……かなぁ?」

256板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/08(月) 23:59:23
>>251-253

            ガ
             タ
              ッ


      パチ       パチ         パチ
           パチ                              パチ
 パチ                   パチ
                                 パチ
             パチ


板踏は――――急に立ち上がり、両手を叩いた。
『スタンディングオベーション』。
観客が表現者に送る、最大級の賛辞だ。
しばらくそうして拍手を続け……適当なところで手にマイクを持ち、コメントに入る。

  「……明らかに演技じゃ済まない様子だった。
   きっとナチュラルな『アクシデント』だったんだろう、今のは。
   おそらくは、あそこから『スーパープレイ』でも決めてクールさを演出するつもりだったんだろうな。 
   それだけなら、その後の行動にもよるとはいえ普通。俺も普通に審査するしかなかったが……」

そこで一度言葉を切り、瞠目。
一拍置いてから目を開き、静かに。

        「……急なアクシデント。俺は、これがむしろ『良かった』と思う」

                 「あそこで流れが一度切れた。
                  音は途絶え、曲は止まり、音楽は死んだ。この、大勢の人が見ている舞台の上で、だ」

    「……これは想像を絶する恐怖だぞ。
     会場全体が、死ぬんだ。
     一度音楽が止まってしまえば、もう生き返れない。
     これがトラウマで音楽をやめる奴だっている」


                      「だが」


        「涙音は……『立ち上がった』。
         死んだ流れをものともせず、『アドリブ』でソロをやりきった。十二分の表現力でだ!」

  「俺は立ち上がった涙音から、『エネルジコ』……気高い『強さ』を感じた。
   最高だ。最高だよ、お前は。
   鳩尾、強く打ったようならちゃんと冷やしておけよ」


                      「……以上だ」


『総合評価』 ⇒ 『10点』

257瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/09(火) 00:17:32
>>254
「席を外して申し訳ないです、銀杏羽さん」

「金言部の朱鷺宮さん、お疲れ様です。彼女の持ち味は不幸でしょう。幸薄そうな感じですから青痣が似合いそうです」

今回は少しばかり審査に悩んでいる。
手元のフリップボードに審査結果を書く手が止まっている。

「田舎娘っぽさの抜け切らないところが長所。逆に格好良くしたり、着飾るのには向いていない気がします」

「今回のアピールでは不幸なのが痛いほど伝わりました。傍で見てると楽しそうですが飽きそうなので『3点』です」

がこっ、とフリップボードを立てる。

「友達、それか妹なら面白そうです。面倒を見る甲斐がありますね。どうせなら、泣かせーー」

「いや、笑っている顔も良いと思います。どのような性格か見えてこなかったのが残念だと思います。不幸の方が目立ってしまう」

「不幸な目に遭って泣いている顔が見たいわけじゃないですよ。本当ですよ? 僕は変な性癖なんかありませんからね?」

でも、この手で泣かせてみたい。

258門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/09(火) 00:26:59
>>251-253
「………うぅん」

三番手は『朱鷺宮 涙音』。

「どうも、最初の二人に比べてやりたい事が見えてこないな。
 まずサングラスをしている時点で折角の可愛いであろう顔が確認できない。
 あえて視線を隠し、『クールさ』を演出する、というのなら分かるが、
 後々を見るに、そういう意図でもなさそうだ。

 『ターゲットスコープ』を見るに次の演出、『ビーチボール』が鳩尾に当たる、
  というのは規定路線だと思うが、これも何を表現しているのか―――

  最後の台詞から考えるに、『ビーチボール』は不幸の象徴で、
  それから、彼を守った、という事なのだろうが………
  そもそも『ビーチバレーをやりましょう』って言ったのは彼女だし、
  『ビーチボール』は彼を狙わずに彼女に直進してきたし、
  おあえつらえ向きに『ターゲット』を張っているし、
  なんというか―――すべて『自業自得』なんじゃあないだろうか。

  『空回りしてしまう女性』を表現しているのなら、
   それはそれで興味深くはあるけど、
    むしろこんな娘とつきあう事にした『彼』の方と語り合ってみたいかな。

              あと、とにもかくにも、顔を見せてくれないと………」


初対面の『門倉』には『朱鷺宮』が抱える『鳩尾への因縁』など、
分かるわけもないので余計に『?』マークが並ぶ結果となっている。

                      『門倉』が、彼女につけた点数は―――『4』

259門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/09(火) 00:30:48
妄想シリーズ エントリーNO3.もし『朱鷺宮 涙音』がスタンドだったら?

――――――――――――――――――――――

本体の鳩尾から出現する『朱鷺』と『鳩』を混ぜ合わせたような
鳥のヴィジョン。体長20cmほど。条件により群体型。

能力は『涙の数だけ強くなれるよ』。

『痛み』『悲しみ』『喜び』『興奮』『アクビ』『目にごみが入ったァ!』などなど、
様々な『涙を流す』シチュエーションの時、
『涙』を流す代わりに『スタンドヴィジョン』を放つ事が可能。

鳥は『液体』が固まったような性質であり、
その身体は『涙の効用』を超常的に有する。

『涙』には『沈静作用』や『有害物質の除去作用』がある為、
この鳥に触れた生物の『興奮や狂気』は収まっていき、『菌や毒』は浄化される。
また、『武器』や『今まさに攻撃しようとしてくる存在』なども
『有害物質』であるとみなされる為、この鳥に触れると『溶けて』いく。

ダメージフィードバックは無し。
『涙を流す状況』が持続する限りにおいて、ヴィジョンは無制限に量産可能。
『ヴィジョン』は『鳩時計』のように鳩尾が『扉状』になり、パッカリ開いて出てくる。
涙の量と鳥の体積はダイレクトにイコールではないが、
涙を多く流すような状況の時ほど、鳥の出現頻度は早まる。

本体が操作する事は可能だが、人並み程度のパワーの衝撃を受けると
すぐに四散し、数秒後には『消滅』してしまう儚い存在である。

『涙は女の武器』ではあるが、『真実の涙』には必ず理由が必要。
『演技』での『涙』では、ヴィジョンは出現しない。

『アイビスパレス・ティアドロップス』
破壊力:なし スピード:C 射程距離:C
持続力:涙次第 精密動作性:D 成長性:B

260『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/09(火) 00:39:20
>>254-259(審査陣)
銀杏羽:
『涙音の審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『5』
     『10』
 『3』
        『4』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『涙音の総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(二回目)


『「22点」です!!』

       ワー  ワー
              ワー

『……ちょっとお待ちなさい審査員得点は良い感じだったのに
 この結果ってどういうことなんですの? え? 端数切捨て?
 しったことじゃありませんわ! 観客ちゃんと仕事しなさい!!』

261『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/09(火) 00:48:47
>>260(訂正)
銀杏羽:
『え? 判定ミスだった? 正しくは『23点』?』

     『それ見たことかですわ!!
      やっぱり端数切捨てじゃなかったじゃないですの!』

262『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/09(火) 22:51:00
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.3の審査員評価は40点中22点。本当に僅差ですわね……。
 ちなみに別に僅差になるように審査員同士で示し合せたりはしてませんわよ』

  金ピカバニーの銀杏羽が注釈を入れる。
  まあ、そんな懸念は誰も持っていないだろうが。

『さてさて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.4!
 嵐ノ宮暁利さん、お願いします!』

263嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:53:31
>>262

金言部部長の合図に合わせて、手を振りながらゆっくりと入場してくる女性。

「こんにちは〜〜!どうも、初めまして。
 エントリーナンバー4、『嵐ノ宮 暁利』です」

ステージ上の中心に立ち、優雅に一礼する。
白と黒の調和の取れたドレスを着て、胸も盛って、化粧もきらびやかに施されて。
普段はフレンドリーさでクラスを盛り上げている彼女も、ステージ上では美しさを競い合う女性の一人。
朗らかな笑顔と凛とした仕草は、大勢の注目の前でも動じない気丈さをありありと表現している。
身近にいた意中の相手、離れ離れとなった彼と結ばれるために、これまでの日々を切磋琢磨してきた。
これはそんな人生の『抜き打ちテスト』みたいなものだ。全力で、自らの魅力をアピールする。

「まず、このミスコンに参加させていただいたことに感謝します。
 えっと、私普段演劇部で裏方やってるんですけど、こういうことが好きそうな子……『千夜子』ちゃんっていうんですけどね、
 その子がすごい風邪引いちゃいまして。もう熱は快復したんですが、まだ咳が長引いちゃってて。もう二週間近く経つんですけどね。
 部の中から代打出そうってことでわたしが出ることになったわけなんですが、でも、優勝は狙います。演劇部代表として!」

おー!と片手を挙げて意気込みを示し、いよいよパフォーマンスだ。
ミスコンとはいえ、変人ばっかりの黄金町。ただのアピールじゃ通用しない。
だから彼女はこれを選択した。ミスコンが何をする場所か徹夜で調べて、こういう方向に着地した。
自信はある。度胸もある。勇気もある。チャンスはここにある。

     「それでは行きます。
      演劇部、今年の新演目。『ロミオとジュリエット』をハッピーエンドにアレンジして、
      みんなが幸せになる、笑顔になる舞台を作り上げました。
      今日はその中でも、中盤の重要な場面を演じさせていただきます」


           「『第二幕第二場・バルコニーにて』


そして世界は暗転する。


審査項目:『可愛さ』
指定したシチュエーション→『オペラ劇場』

264嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:54:00
真っ暗の壇上に灯った一筋のスポットライトが、ひとりきりの少女を照らす。
その子は黒と白の入り混じったドレスを着て、茶色で真っ直ぐな髪を後ろへ下ろしていた。
彼女の他には誰も見えず、それは観客席にも同じ。
彼女は手を弱く頭上へ伸ばし、訥々と語り始める。


    「ロミオ、ロミオ。ねぇ、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?
     届くはずの、遠いあなたへ。
     近いからこそ届かない、愛しのあなたへ。

     あなたのお父様と縁を切り、家名をお捨てになって。
     それが嫌でしたら、わたしを愛すると誓って。
     そうすれば、わたしは喜んでキャピュレットの名を捨てましょう」


月へと想いを伝え続けるジュリエット。
きっと伝わることはないと思いながらも、想いを口走らずには居られない。
真に迫った演技だ。本当にそう思っているんじゃないかと誤解してしまいそうなほど。


    「わたくしにとって敵なのは、あなたの名前だけなの。
     モンタギュー……そんなものはどうだっていいわ。
     手でもなければ足でもない。腕でも顔でもどんな部分でもないわ。
     例えバラという花にどんな名前をつけたって、バラの香りは変わらない。
     ロミオだって同じよ、モンタギューでなくたってあなたは凛々しくてカッコいいあなたのままですもの。

     ああ、この場にあなたがいてくれたら!
     わたしはあなたに抱きつきます。一生離れないほどに抱きつきます。
     きっとこの世は思ったほどいいものじゃなくて、
     だってこの世は簡単に私達の間を引き裂くの。

     夜空に星はたくさんあるけれど、太陽と月はずっと離れ離れ。
     あなたが太陽の元で戦っていても、わたしは月の下であなたを待つばかり。
     だってそれが運命の定めた非情な道標。きっとこれは叶わぬ夢。

     ――でもね、それでも」


スポットライトが二つ三つと徐々に増えていき、橙色が演壇を染め上げていく。
それは夜明け。空に太陽と月と星とが相まみえる、僅かな時間。

明るくなって見えてくるものども。彼女の背後で一つのバンドグループがそれぞれの楽器を奏で始めた。
不安定さを持ちながらも一本の芯が通った、ギター主体のイントロメロディ。恋の始まり。感情の自覚。

――この曲自体は彼らのもの。インディーズのピアノ・ロック系バンドで、曲傾向としてはラブソングが多い。
彼らは確かな実力を持ちながらも発表の機会が少なくマイナーのために、残念ながらファンの数は少ない。
演劇部において台本を書く役目の人物がそのバンドに打診して、音源を使用することに正式な許諾を得た。
それだけではない、驚くべきことに今日はそのバンドが駆けつけてきてくれたのだ。そして、音は全て生演奏。
参加メンバーは5人。ギター、ベース、ドラム、ピアノ(楽器は銀杏葉が用意した)。ボーカルは今日はお休みであり、代打は『ジュリエット』。
彼らは暁利の味方だ。きっと無理して来てくれているのだろう。でも、演奏する彼らの表情は一致して笑顔を見せる。

暁利の足元に突然渦巻きが発生し、そこから飛び出てきたマイクスタンドを彼女は掴む。
『スタンド使い』なら、『白と黒の水鳥』が円を描き、渦巻きを発生させたのが見えたはずだ。
数週間前の彼女とは比べ物にならないほどに、今の彼女は活き活きと輝いている。
『一人じゃない』。その確信が、彼女を笑顔にさせた。瞳に光を取り戻させた。
テンポを刻むベースとドラム。感情を暴走させそうなギター。冷静ながらも高揚していくピアノ。
曲はイントロが終わり、Aメロへと移る。恋に悩む少女の、少しだけ辛くとも世界が輝いて見えるような、アップテンポなロックミュージック。
スッと呼吸を挟んで、覚悟を決める。この歌よ、彼に届け。そしてどうか、誰かの励みとなれ。

265嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:54:20

    ♪
      「 他の誰にも譲りたくない あなたの隣
        想えば想うほど この胸張り裂けそう 」

      「 すれ違えば息を止めて
        手を伸ばせばすり抜けて 」

      「 でもねそれでも あなたを想うよ
        ここから始めなくちゃ ずっと弱虫のまま
        また置き去りにされるから そんなのはいやなの! 」
                                          ♪

それはけして上手とは言えないかもしれない。カラオケで平均点が取れるって程度の、人並みの歌唱力。
だからと言って、歌に心が篭もらないわけではない。『心は力』だ。
ひたすらに燃え上がる曲のボルテージはとうとう最高潮に達し、
数瞬の溜めのあと、笑ってしまうほどに真っ直ぐすぎるサビが訪れる。
恋に恋した少女の歌。恋を愛にしたい少女の叫び。
その感情は、女性をもっとも輝かせるもの。ほとんどの人々に宿ってしまう、生まれついての呪い。
彼女の胸の奥に秘め続けていたものを、これ以上ない歌声にして解き放つ。

                      ♪
      「 伝われ この想い
        あなたが好きです

        誇らしく 優しいあなたに
        わたしは恋した 」


      「 さよなら今までのわたし
        あなたを振り向かせる

        もしこの恋が実らないとしても
        立ち向かわなきゃダメなんだ 」
   ♪


彼女がそう歌い切り、曲は『アウトロ』へ向かっていく。
少しずつ楽器たちが静かになっていき……残されたのはピアノのみ。
そうして再度、彼女は語り始める。


    「夜のろうそくはとうとう燃え尽きて、嬉しげにはしゃぐ暁光がもやのかかった山頂で背筋を伸ばし始めた。
     もう、月は見えなくなった。わたしは選択肢を突きつけられる。
     『行って死ぬか』? それとも、『留まって生き延びるか』?」


彼女はマイクを一度離し、天を仰ぐ。
柔らかで可愛らしい、少女の微笑み。立ち向かう意志を思い出した、決意の瞳。
それまで儚げな音色だったピアノが、突如として凛々しく力強く音を響かせ始める。
本来の楽曲に存在しない、生演奏だからこその『アドリブ』。


    「いいえ、『行って生き延びる』の!
     空にいる太陽が牙を剥いたって、わたしの恋心は止められない!
     ずっとあなたのことが大好きだった。一目見た時からずーっと!
     ねぇ、待っていてロミオ!必ずあなたはわたしと結ばれるからねー!」


決心した彼女が力強く言い切ると同時に、バイオリンも美しく曲を結ぶ。
壇上のライトは全て灯っており、彼女の周囲は昼よりも明るい。今この瞬間は、彼女が太陽なのだ。
『嵐ノ宮暁利』のやり切った『笑顔』は、本当に気持ちよさそうだった。

266嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:54:46
再度の暗転のあと、一瞬で片付けられたセットとバンドグループ。明転。
暁利は観客席に近づき、片手を振って歓声を一身に受ける。

「ありがとー!ありがとうございます!
 えと、ヘルプお願いしたら入ってくれたバンド、『オクシモロン』ってグループ名です!曲を作ったのも『オクシモロン』さんです!
 『オクシモロン』ですよ!覚えて帰ってください!『オクシモロン』!」

――『ミス・コンテスト』は、アピールタイムまでに自らが持てる能力……『容姿』『技術』『人脈』『性格』、その他諸々を最大限美味にブレンドして発表するもの。
彼女は平均的な顔立ちでありがらも、演技とは思えないほどの屈託のない笑顔を見せた。
彼女はアイドルや歌手ほど歌は上手くないにも関わらず、その音に心を込めて歌い上げた。
彼女は元々出る予定だった女の子の代打であったが、インディーズバンドのメンバーを招いて生演奏にこぎつけることができた。
そうして、彼女は大多数の観客の中であるにも関わらず、ミス一つなく演じ切った。
点数が何点だっていい。優勝できなくてもいい。この日この場所は、きっと彼女の大切な思い出となる。

「追加で宣伝します!
 今年の七月後半、夏休み入る直前なんですけど!
 中等部演劇部で公演しますので、この続きが気になる人はよかったら是非!
 たぶん私また裏方ですけど、優勝したら初めてのメインかもなので!」

「それでは、ありがとうございました!!」

『永遠のように感じられた一瞬』。暁利に設定されたアピールタイムが終了する。
暁利は最後に深々と一礼し、急いで舞台裏へと駆けていった。

267『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/09(火) 23:12:03
>>263-264(嵐ノ宮)
銀杏羽:
『はいっ! 嵐ノ宮さんアピールありがとうございました!』

  足早に立ち去った嵐ノ宮に、銀杏羽が声をかける。
  誰もいなくなったステージ上は、既に跡形もなく片付いていた。

『演技もさることながら、このミスコンを『宣伝の舞台』として使うしたたかさ。
 アピールとは関係ないですが、わたくしそういうところが気に入りましたわ』

  どこかずれた観点で評価を下す金ピカバニー。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

268板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/09(火) 23:31:34
>>263-266

――――板踏は静かに目を瞑り、腕を組んで黙りこくっていた。
一瞬ではない。随分長く。『嵐ノ宮暁利』のアピールが終わってから、数分はそうしていた。
沈黙。
沈黙。
先ほどまで比較的饒舌に審査していた男が、微動だにせず沈黙を守っている。

       フゥー…

しばらくしてから、ひとつため息。
長く、長く、腹の底にたまっていた物を全て吐き出すようなため息だ。
目はいまだ瞑られたままで。
腕もずっと組まれたままで。
……やがてその表情は、どんどん苦々しく変わっていく。
ギリギリという歯ぎしりすら聞こえてきそうだ。
怒りと失望を感じさせる表情で――――

            ス
             ッ
 
――――マイクを取った。

目を開く。
口を開く。

                ・. ・. ・ ・ ・. ・
               「ふざけるなよ……」

板踏甲賀は――――心の底から憤りを込めて、腹の底から唸るような声で言った。


        「『言葉にできない』……
         俺はこの『感動』を、言葉にできる技術が無い……ッ!」

   「ふざけやがって……クソッ、ダメだ、俺にはこの気持ちを言い表せないッ!」

               「『感動』したッ!
                言えるのはそれだけだ、畜生ッ! 畜生ッ!!」

      「『怒りで溢れた喜び』ッ!」

                              「『満ち足りたがらんどう』ッ!」

                 「『心無い恋心』ッ!」

           「……俺ができるのは、せめて『オクシモロン』で返すことだけだ。
            お前の『音楽』は、響いた。人を感動させる力があった。
            …………だが、すまない。この感動に返すべき『音楽』を、俺はまだ表現できない」

       「だから今は、ただ点数で返そう。最高だったよ」


『総合評価』 ⇒ 『10点』

269鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/09(火) 23:42:53
>>263-266

「うっ……ひぐっ……ふぅぅ……」

泣いていた。なぜ涙が流れるのか鈴元には理解できなかった。
ただ流れる涙を拭うことしか出来なかった。
手拭いを濡らし、嗚咽をもらしている。

「エエ。ホンマにエエですぅ…うっ……」

「僕これを審査すんのぉ……?失礼な事言わん…?」

深呼吸して、いつもの笑顔を作り直す。
若干顔が赤らんでおり、目も赤くなっている。

「審査、よな。」

「『ロミオとジュリエット』は歴史もある演目、今まで何十ではきかん数の演出家や演者
 
                      その他音響さんやら照明さんなんかが挑んできたモンやね。」

「有名な演目を改変して世に出すっちゅうことも少なくはないわ。」

     「悲劇を喜劇に変えるんも、掃いて捨てるほどあるんかもしれん。」

「でも、僕が『泣いてた』っちゅうことは、『そういうこと』なんちゃうかな。」

「なんやろ。『言葉は不要』ただあんさんに、賞賛の意と点を送るわ。」


鈴元 涼 評価『9点』

「限りなく10に近い9やけど…すんません端数切捨てで。あんさんの人生に幸多からん事を…」

270瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/10(水) 00:14:18
>>267
「可愛いとは違う…未知との遭遇だ…」

予期していた方面と違う、新たな角度からの恐ろしく力強いアプローチに戸惑っているのだ。
ただ、ただ、圧倒されてしまってどうしょうもない。

「自分の個性を理解しているようですね。誰か、ここに居られない想い人への執着が嵐ノ宮さんの演技から伝わる気がします」

「その先には不幸しか待っていないとして恋を諦めるぐらいなら構うものかって」

手元のフリップボードに迷いなく、審査結果を書き込む。

「僕の審査結果は『6点』です」

がこっ、とフリップボードを立てる。

「これ以上の点数が付けられない。審査基準の『恋人にしたい』に届いてしまいます。あまりに恐れ多くて点数が付けられない」

「いや、しかし、嵐ノ宮さんの演技は7点に匹敵するものでした。綺麗とか、可愛いとは違う。強い想いに反応して恐ろしさが先に出てしまう」

「おっかない。でも綺麗でした」

顔の冷汗を拭きながら演技を褒め称える。

271門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 00:41:17
>>263-266

「―――なるほど」

 エントリーNO4は『嵐ノ宮 暁利』。

「自己紹介はいいね。簡単にだが人となりがわかる。
 『演劇部』だからか、堂々としたものだ。
 演目は『ロミオとジュリエット』。
   自分の得意分野を用いて精一杯アピールするというのも健気だし、
    演目自体がアピールに向いている。

   ただ、それだけに演出は、留まらない。
     途中から入るのは歌―――
       一途な恋心と葛藤、そしてそれを乗り越えて貴方に会いに行くわロミオ、か。

     一貫して『一途な恋心』をアピールし、自らの好きなものでそれを表現する。
       最後に『バンド』や『演劇』の宣伝をするのもご愛嬌。
        正面対決、全身全霊のド直球だけど、だからこそ、それは、『力強い』。

       『アピール』としてはこれまでで最高級の出来だったんじゃあないかな」

(………とはいえ、今回の審査基準は『アピール』への評価ではなく、
  あくまで『恋人にしたい可愛さかどうか』のみ。

 彼女はすばらしい女の娘だとは思うが、今回は彼女の『光』しか見えず、
   話していて、掘り下げる深みがあるかどうかは確認出来なかった。
    つまるところ、俺には少し、キレイすぎるように感じたな。

  もし、もう少し彼女の『闇』のようなものまでしっかり見せてくれるなら、
   それへの興味から、点数はもっと上げられるんだが。
   さすがにそれは避けたのか、そんなものはないのか、
              はたまたすでに、『克服』出来ているのか)

                            『門倉』が、彼女につけた点数は―――『7』

272門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 00:45:38
妄想シリーズ エントリーNO4.もし『嵐ノ宮 暁利』がスタンドだったら?
――――――――――――――――――――――

何かしらの『光』が灯った瞬間に出現する、完全自立型の巨人のスタンド。

『光源』と共に現われ、『嵐』を纏うのが能力。

スタンドの身体を一回り囲むように『嵐』が常時、発生している。
(球状などではなく、頭、手、足、それぞれに
 巨大なスーツを纏うような要領で『嵐』は起こっている)。

『嵐』のパワーやスピードは超スゴく、触れたものを実に容易に吹っ飛ばす。
 また、『嵐』の内に物品が巻き込まれ、循環し続ける事もあり、
 それが『凶器』となって、近付いたものを深く傷つける事もある。

スタンドに視聴覚自体はあるのだが、
自らを纏う『嵐』のせいで、ろくに目は見えないし、耳も聞こえない。
本体の思いは『テレパシー』のように届く為、
本体がスタンドに指令を出して、誘導する事も出来るのだが、
『精密な指令』ほど近づかないと行う事が出来ない。
スタンドに近付きすぎると、本体ですら『嵐』に巻き込まれてしまう為、
上手く制御するには、リスクと戦う必要がある。

『光源』が消えてしまうと、『巨人』も消える。
後に残るは、夢から醒めたような『本体』だけ。
それでもなお、戦えるかは、『本体次第』。

『デイブレイカー・イン・ストーム』
破壊力:A スピード:C 射程距離:B
持続力:光源次第 精密動作性:D 成長性:A

・閃きのような『初恋』の明かりに照らされて産まれたのは、
 ざわめき立つように纏わりつく『嵐』。
 『初恋の人』の存在が大きくなっていくほど、
 『嵐』は激しさを増していき、その身を苛む。
 だが、彼女は、それでも、前に進まなくてはならないのだ。

273<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

274『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/10(水) 01:00:45
>>268-272(審査陣)
銀杏羽:
『嵐ノ宮さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『10』
     『9』
 『6』
        『7』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『嵐ノ宮さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(四回目)


『『35点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

275『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/10(水) 22:36:26
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.4の審査員評価は40点中32点。一気に群を抜きましたわね……。
 これを超える点数を獲得する猛者は現れるのか! 期待に胸が膨らみますわね』

  既に豊かな胸をこれでもかというくらいに張りながら言う金ピカバニー。
  それはさておき、さらに続けて言う。

『さてさて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.5!
 灰羽あとさん、お願いします!』

276灰羽『アクエリアス』:2015/06/10(水) 22:49:55
舞台は青空。寄せては返す波に、砂浜。

そこに一人の少女がいた。
中学生か、下手をすると小学生かもしれないと思うくらいの女の子である。
彼女は水着であった。
一応はビキニに属するような水着だが、深い青色のそれはなんとなく地味なうえに、
背丈に相応な、あまり女性らしいとはいえない身体つきが水着とミスマッチを起こしていた。
太陽の光を受けて輝く若々しく艶のある黒髪は、どういうセットをしたものか、羽のように広がっている。
他には首につけたチョーカーだけが、その身を飾るものだった。
そこまでは努力の形跡を見て取ることが出来たのだが、問題は足元だ。
黒い靴下とローファーである。
サンダルを用意するのを忘れたのか、それとも家に忘れたのか、持ってきたが履くのを忘れたのか。
なんにせようっかり忘れてしまったのだろう。
だったら裸足の方がマシだろうと思うかもしれないが、彼女にそういった状況判断の応用性はなかった。


    うろ
             うろ…


そして少女は、接客研修中のアルバイトのような曖昧でぎこちない笑みを浮かべ、砂浜を行ったり来たりしはじめた。
ひたすら無言で砂浜をうろつく少女。
一体何をしているのか?
観客、審査員の中に原作スタンド使い並みの洞察力をお持ちの方がいればわかるかもしれない。
そう、彼女はファッションショーとミスコンを混同していた。

他の参加者の演技を見ていなかったのか? 見ていたが、今更何も思いつかず引き返せなかったのか?
砂浜と水着というあまりにもありきたりな題材を選んだゆえに他の参加者と被り、
ファッションもミスり、演技もシュチュエーションも無く、ただひたすら砂浜を歩く。
それでも豊満な女性であればエロスティックな魅力を見出せたかもしれないが、彼女の胸は平坦であった。
そこには同情票を狙えるかもしれないレベルの哀れさがあった。
出場部門が『クール』だったが、記載ミスではないだろうか。

だが、これでもマシなのだ。
観客が知る由もないことだが、敏腕スカウトマンが説得しなければ、
彼女はボサボサな髪のまま普段着で見事な静止芸を披露していただろう。

277『アクエリアス』:2015/06/10(水) 22:54:41
そんなんだったらもう出場するなよ、と言いたいところだが、
そもそもエントリーしたのは彼女ではない。



    『ルルルルッルルルルルルォォォォォォオオオオォオオァァァァ!!!!!』


                                              ギャ――――――ン!


おお、見える人には見えるであろう!
少女のそばに浮かぶ大柄な人外の女性のヴィジョンが!


  『あくえ』 『り』 『あすです』


『アクエリアスデス』……! いや、『アクエリアス』!
この『アクエリアス』こそが、真のミスコン出場者。
そばにいる少女など、射程距離の問題で舞台上に立っているだけのおまけ!
パセリ、ブロッコリー、バラン、格ゲーの背景で一定の動きを繰り返すモブキャラのような添え物的存在に過ぎない!



  『ぐおおおぉごごごごごごご!!!!!』


                ズギャ ―――z______
                                     ン !!


力ある像である『アクエリアス』は、衣装の変更は出来ない。
また恋人を設定しての演技だとか、シュチュエーションの設定だとか、そういった文化も智恵も無いッ!
ただひたすら叫びながらポージングを決めるのみである!
これはこれでミスコンではなく、ボディビル大会と勘違いしているようであるが、本人(本スタンド)は非常に満足気だ!

興が乗ってきたのか、両手に朱色の『盃』を出現させる『アクエリアス』。
何故かそのまま一つを砂浜に捨てると、もう片方を海へ遠投する!
それを見て慌てた様子の少女は、『盃』を拾い上げて挙動不審な動きでフラフラ右往左往する。
『盃』は実体化しており、一般観客には少女がうろついていたらいきなり空から『盃』が現れたように見えただろう。
その上、少女の動きがおかしくなったのだから、意味不明だ。

そうこうしているうちに制限時間が来る。
一般観客は首を傾げるだろうし、『アクエリアス』が見える者も別の意味で首を傾げるかもしれない。
少女自身もどういうシュチュエーションなのか説明はできないし、『アクエリアス』は行動に理由など無いのだろう。
だがそれでも『アクエリアス』は楽しそうだった。
舞台上でポージングしてるだけの何がそんなに楽しいのか不明だが、
楽しんだもの勝ちというのであれば、勝手に勝利宣言をはじめそうなくらいだった。


      『グルァァァァアアア――――!!』

『あ、終わりだって』

        『うう゛?』


幕が降りはじめたのを見て、観客に聞こえない声で、『アクエリアス』に話しかける少女。
『アクエリアス』は最後に大きく別れの手を振って、終了した。

278灰羽『アクエリアス』:2015/06/10(水) 22:56:17
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279『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/10(水) 23:06:04
>>276-278(灰羽)
銀杏羽:
『はいっ! 灰羽さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽の言葉のあとで、灰羽と『アクエリアス』は退場する。
  暗幕に隠された砂浜は、ものの数秒で元のステージに戻った。
                       Cool
『腹の底に響くような『咆哮』。まさしくカッコよさに相応しい演技……、
 ……あ、観客ポカンとしてますわね。スタンドとか分からないですし……』

  思いっきり自身がスタンド使いだとバラしている金ピカバニー。
  多分一般人には何が何やらだ。でもネタ時空だし大丈夫でしょ。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

280鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/10(水) 23:22:05
>>276-278

鈴元は気まずそうな顔をしていた。
なんというか『とんでもないことをしてしまった』そういう顔だ。

「『すんません』……今度ホンマに服屋さん行く?」

(なんや説明不足やったかなぁ……)

思えば彼女をスカウトしていたような気もする。
いや、しているはずだ。

「……」
        「……」

(ちゅうか部長、スタンド知ってんのやね。)

なんだか変なところで衝撃の事実を知ってしまった気もする。
しかし、今集中するべきは審査だ。

   (どないしよ。)
                 (……まぁ、かいらしかったけど。)


「審査、や、やんね。」

「……『あんさんらしい』ってそういうことなんやろね。」
   
                   「でもホンマ、うん。今度エエ櫛渡しとこかな。」

「まぁ、おもろかったし。かいらしいって感じもした、かなぁ。」

鈴元 涼 評価『5点』

「原石も磨かんかったらただの石。」
                            「今度ちゃんと磨こね。」

281門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 23:31:46
>>276-278
「次は―――」

顔を上げた『門倉』の言葉が止まる。
彼の視線は、すでに彼女―――『灰羽あと』を見ていなかった。

「………ええと、なんだっけ。そう、そう――審査。審査をするんだったね。
 彼女はとてもパワフルだ。プリミティブな魅力を感じる。
 『杯(さかずき)』を拾わせるさまは、まるで犬を調教する『名ブリーダー』のようじゃあないか?
 シンプルな動作が彼女の魅力を120%表現しているといっても過言ではないだろうね。
                           エクセレント。すばらしいというほかはない」

 『一般人』にはどうにも意味不明な『門倉』の審査。
  もしかするとその『栗色のモヒカン』で
  何かしらの『電波』を受信してしまったのかもしれない。

 (何か……何かわからないが『血』が騒ぐ。
           なんだろう、この思いは。

                 ―――ね、『姉ちゃん』? 『お姉ちゃん』なのか?)

                      『門倉』が、彼女につけた点数は―――『10』

282門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 23:33:08
妄想シリーズ エントリーNO5.もし『灰羽 あと』がスタンドだったら?
――――――――――――――――――――――
1mほどの血のような『赤い球』に羽根が生えたようなヴィジョン。
単眼であり、『巨大な口』と『2本の牙』を備えている。飛行可能。

このスタンドに噛み付かれたものは、
スタンドの単眼から放たれる『日光』のごとき『光』を浴びると、『灰』となる性質を得る。

『灰』となっても対象の『形状』は失われない。
(対象の形を留める『体形保持のパワー(C)』が働いているという事)。
対象が、自律行動出来るものであれば『行動』も自由に可能。
反面、基礎的な『行動機能』や『対象の維持に必要な機能(生命維持機能など)』以外の
『特殊な性質』については、『灰になっても問題なく機能する』もの以外、消失する。

また、『灰』となってしまっている為、
『暴風』や『他物質との接触』などに弱い、という特性を持つ。
これは『防御面』はもちろん『攻撃面』にも影響を与える。
仮に破滅的なまでの『パワー』を持っているスタンドでも、
『他物質』を殴った途端に『体形保持のパワー(C)』を超えてしまい、
その衝撃で四散するのは『灰の腕』。逆に『他物質』にはほとんどダメージを与えられない。

生物やそれに準じるスタンドの場合は噛み付いた各部位ごとに『灰』となる。
具体的な区分けは、人間ならば、『頭&首』『胸部』『腹・腰部』『左・右腕』『左・右足』。
胸部や腹部などを『灰』化されても、『体形保持のパワー(C)』が働く為、
身体の繋がりがすぐに解けるわけではない。
腕や足はその『灰付近』に接着されており、使用可能。

対象は生物・無生物・スタンドを問わないが、個体に限る。

『牙』は外す事が出来、『短剣』として用いる事が可能。

スタンドの能力施行時の『噛み付き』は、
どんな『硬度』のものでも噛み付く事が可能。
ただし、能力施行の際は『噛み付き』の物理的ダメージは残らない。

『灰』が仮に飛び散っても、かき集め、『対象』に近づければ、
『体形保持のパワー(C)』の影響で、元通りに戻る。

『灰化』は通常、10秒ほどで自動解除されるが、
『単眼の光』を浴び続ける限り、その能力は継続する。

本体に関しては噛まずとも身体部位ごとに自由に『灰化』可能。

『アッシュダウン・スティグマータ』
破壊力:D スピード:B 射程距離:B
持続力:D 精密動作性:B 成長性:B

283瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/10(水) 23:43:06
>>279
「どうしょう。言及する点が無い…」

ゴンッ、と目の前に何の変哲もない岩を置かれて感想を求められているに等しい状況だ。
僕は骨董品にまつわる物語を評価するわけだが予想だにしない物体の買い取りを頼まれるときがある。
今が、まさにその時だった。

「骨董屋的に物語性のないものに値段はつけられないのですが、これは本当にどうしましょう。道端の石を渡されても…」

特に迷いなく、さらさらとフリップボードに審査結果を書く。
がこっ、とフリップボードを立てる。

「0点は無理ですからスタンドでアピールした勇気を評価して『1点』です」

284板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/10(水) 23:45:13
>>276-278

     「……一周回って『クールさ』を感じた」

   「それどころか『クレイジー』ですらある。すごいなお前」

板踏は呆れ顔で、しかしいっそ感心すらしていた。

  (『スタンド』については……まぁコメントできないな。当たり前だが。
    ……随分楽しそうだったし、そういう意味では好感は持てたんだがな……)

 「なんというか、『自由』だ。そのくせ『アドリブ』の風情もない。
  『アンプリアメンテ』……広々とした大らかさを感じる。俺はそんな嫌いじゃないぞ」

   「ただまぁ……うーん……」

       「……自由すぎてコメントに困るなこれ」

      「強弱とか高低とかバランスとかハーモニーとか……
       そういう概念はいっそ無礼ですらあるように思う。これを評するにこれらの要素は必要ないだろう」

                 「だからまぁ……」

  「俺は割と好きだ。うん、それでいこう」


『総合評価』 ⇒ 『6点』

285『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/11(木) 01:49:06
銀杏羽:
『灰羽さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『5』
     『10』
 『1』
        『6』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『灰羽さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(五回目)


『『23点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

286『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/11(木) 22:54:21
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.5の審査員評価は40点中22点。こちらは僅差になりましたわね。さて、そろそろ後半戦に
 差し掛かって来ました。観客による時間差投票もアリなので、まだ勝負は分かりませんわよ!』

  金ピカバニーはそう言ってパンパンと手を鳴らす。
  観客を煽っているつもりらしい。

『さてさて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.6!
 水溜ココロさん、お願いします!』

287ココロ『RLP』:2015/06/11(木) 22:57:34

          ――三日月の夜。

巨大な鏡のように、月を映す湖。
そこにぽつりと浮かぶ白いピアノ。
そこに、月明かりのような、スポットライトが当たる。
……現実味を廃した、幻想的な光景。

秘められた、特別な仕掛けは何もない。
ただ幻想の中で、ピアノを弾くためだけの……そんな、セット。

        コツ   コツ

そして――ココロが、まるで水面を歩くようにして、スポットライトの下に……ピアノの側に、歩み寄る。

(不思議な気分だわ……まあ、と、透明なパネルがあるんだけれど。
 ふ、ふ、踏み外したりしたら……い、いいえ、駄目。クールに……振舞わなきゃ。)

アピールのジャンルは、『クール』。

「水溜 ……ココロ、です。  
 よ よ……よろしく、お願いします。」
                         ペコ ・・・

(お、おお、おっ……落ち着くのよ……
      大丈夫、大丈夫……気をしっかり持つのよ……
          こ、ここにいる人たちは、私たちを見に来ただけで、あ、悪人とかじゃあないわ……)

            (むしろ、堂々としない方がよっぽど失礼だわ……観客にも、他の参加者のみんなにも。)

観客と、審査員に一礼。美貌を飾るのは、演奏会用の黒いドレス。

茶色の髪は、いつも通り、ハーフアップに。
緑の光を灯す吊り気味の双眸は、震えながらも、真っ直ぐに前を向いて。

「今から……演奏するのは。
             ……ベートーヴェンの、ピアノソナタ……第14番、『月光』。」

「私の、一番……得意な、曲。」

(私の――とても、大切な曲。)

                            「……聞いて頂戴。」

                    あの日、あのお屋敷で、響かせたように。
                    自分の『これまで』の、きっととびきりの演奏をいまここに、もう一度。

【参考:ttps://www.youtube.com/watch?v=-uVmGm9yiGg】


          _,.、.-―-.、., ♪
       、-''´       `'-.、,_
―--:‐''^ ´   ♪
                             ♪                 _,.、.-―-.、.,
                                            、-''´       `'-.、,_
                                       ―--:‐''^ ´

――白く、長い指が鍵盤の上を踊る。
一音一音に、精一杯の技術を込めて、静寂の水面を揺らす。

       月光。

           その呼び名に相応しい、物哀しくも美しい音を。
           ココロは奏でる。楽譜のままに。狂いなく、滑らかに。

288ココロ『RLP』:2015/06/11(木) 22:58:15

そして―― 第一楽章を弾き終えて。

                          ス……

立ち上がった。再び、観客たちと、審査員に一礼する。
その所作は、とても……滑らかだった。波ひとつ立たない、水面のように。

      「すぅ――……」

                          「はぁ――……」

改めて――呼吸を整える。そうだ、あの日教わったように。
さあ改めて、晴れ舞台だ。審査員席には、鈴元がいた。彼との約束は果たした。

                       (最後の最後まで……私の。出来ることを……全力で。それが、ミスコン……!)


「わ、私は――   ・ ・ ・私は。
     ……私は、ピアノを弾くくらいしか、胸を張って出来ることが、ないから……」

「今日、ここでも……それを、やらせていただくことにしたわ。
 退屈だったなら、ごめんなさい……けっ、け、けれどっ……聞いてくれて、ありがとう。」


あの日、参加を決めてから。ココロは、この日に向けて考えた。

自分の魅力って、なんだろう? 
何度も何度も考えた。人が自分を褒めてくれるのって、どんな時?


               ……それは、とても簡単なことで。


「…………今までに、私の演奏で……喜んでくれた人が、いた。
 『ピアノを弾く私』――それがきっと、私の中で、一番……綺麗で、すてきな私なんだと、思う。」

             
「……だから、次は。ここにいる皆さんに。
 もっと、もっと聴いて欲しい。喜んで欲しい。だから、水溜ココロの……」

一呼吸。

「――今の、私の全部。そんな演奏を……ここで。
      それが私の出来る、みんなに、喜んでもらえる……」

再び息を吸い込み、吐き出す。

           「最高の……『アピール』だと、思うから。」

高らかに宣言して、一礼。
再び、ピアノに向かう。

「…………だから。
 最後まで、私に付き合ってちょうだい。」

これから弾くのは――名もない音。完全即興演奏。『今』まさに、ここで作り出す自分だけの音。 

一音一音、すべてが……『今』。

    緊張感。
    恐怖心。
    高揚感。

自分だけの心を五線譜に。渦巻く感情を音符にして。ココロは奏でる。

ただ、ひたすら、心のままに。狂おしく。

失敗するかもしれない。
どんな曲になるかもわからない。

それでも。

              ――この心から、指先へ。ピアノへ。音へ。鼓膜へ。
                           ・ ・ ・ そして誰かの心へと、届けたい。

289『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/11(木) 23:17:49
>>287-288(ココロ)
銀杏羽:
『はいっ! 水溜さんアピールありがとうございました!』

  ピアノの音色が鳴り終えた後で、銀杏羽が言う。
  ココロは退場し、ステージから一切の仕掛けがなくなる。

『わたくし音楽については詳しくないのですが、それでも素晴らしい音色でしたわ。
 ……でも、十分可愛らしいのですしそこも自信に思って良いと思うんですけれどねえ?』

  銀杏羽はそんな風に小首を傾げつつ、審査員の方に向き直る。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』


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