したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

【場】『私立秋映学園』 三学期

856イザベル『アーキペラゴ』【大三】:2015/10/08(木) 04:07:42
>>855

    「つっても、こいつはおまえじゃやれねェだろ?
     『適材適所』って奴だよ」「アタシが適材とも思わねーが」

苦笑気味にはにかむ。
答えは最初から決まっていた。

      「手、貸してやるっつったろ。
       アタシはおまえみたいな奴、好きだしよ」

         アミーガ
   「それに『ダチ』見捨たとあっちゃあ、いよいよ女が廃らァ!」


含みの無い、性根から出た言葉だった。
もっといい知恵を出してやれる奴もいるだろう。
もっと具体的に力になってやれる奴もいるだろう。
だが、今穂風に力を貸してやりたいと思っているイザベル・ドレーク・ノルダーノという女は、他にいるわけじゃないのだ。
手を貸したいから、貸す。それだけのシンプルな考え。

        「ヒヒヒ。ま、精々恩に着といてくれや。
         そのうち貸し分は返してもらうからよ」

そう言って、イザベルは悪戯っぽくウィンクを飛ばした。

     「おう、そっちも頑張れよな。
      アタシも色々アプローチかけてみっけど、手筋は多いに越したことはねェ」

          「んでおまえ、携帯……は持って無さそうだよなァ」

……バイトはしているにせよ、家賃やら食費やらでカツカツだろうし。
というわけで紙ナプキンを一つ手に取り、ポケットからペンを取り出してスラスラと走らせる。

             「はいこれ、アタシの電話番号。
              人から電話借りるなり、公衆電話使うなり。なんかあったら連絡してくれってことで」

ついと机の上を滑る紙ナプキンには、11桁の電話番号が意外と丁寧な字で書かれていた。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板