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【場】『私立秋映学園』 三学期
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>>507
「ふふん、お安いご用だ」
ヤーコの手を取り、歩き出す暁利。
足の向く先は、用がなければ立ち入ることもないだろう方向。
職員室から階段を上がっていき、屋上への階段の踊り場で立ち止まる。
「これからヤヤちゃんが体験する『場所』は、深く考えても仕方ない『場所』。
何を言ってもよくわかんないと思う。だから、ちゃちゃっとお話済ませちゃおう」
暁利はヤーコの方へ振り向き、先ほどとは全く違ってシリアスに言葉を発する。
ヤーコがこの言葉に反応するよりも早く、
ザザザザ
ザザ ザザ
ザ ザ
二人の立つリノリウムの床が『弧』を描くように『波』打ち始め、
それは二人を囲むように徐々に『円』を形成していく。
「だいじょうぶ、ちゃんと帰れるから。安心して、わたしを信じてて」
そして、『波』が『円』を完成させ――『渦巻き』となり、二人を飲み込もうと牙を剥く。
『渦巻き』の引きずり込む力は強く、ヤーコは逆らうにしても骨が折れそうだということがわかる。
『渦巻き』の終端には、『暗闇』がぽっかりとそこにあるのみ――。
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