[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
【ミ】『フリー・ミッションスレッド その2』
1
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2013/09/02(月) 22:32:56
ミッション用の汎用スレッド。
どなたでもご自由にお使いください。
899
:
『Concavenator -JURASSIC HOUR3-』
:2015/07/20(月) 01:05:27
『ソイ・ウン・ガトー』
Soy un gato
『名前はまだ無い』。
『コンカベナトール』は『群れ』で狩りを行う。群れは血族で構成される。
『ソイ・ウン・ガトー』は『群れのリーダー』に『継承』される。
本体が認識した固形の物質(地面やスタンド物質を含む)に足裏で触れることで『跳ねる足場』にする能力。
『本体が全力でジャンプするのと同程度』に『跳ねる』ことができる。
『足場』は『安全』かつ『確実』に本体の体重を支え、また歩行・走行の負荷に充分耐えることができる。
『安全』『確実』=『足場』が『どのような状態であれ』、能力は発揮される(慣性・破壊途中等の事情は無視する)。
『足場』になった物質そのものには、本体の重量は掛からない(地面に刺した爪楊枝に乗ることが出来る)。
能力発揮は『一瞬』のみ。
『同時』に二つ以上を『足場』にしたり、『連続使用』は出来ない。(まちまちだが数秒のタイムラグがある)
破壊力:なし スピード:なし 射程距離:視界
持続力:E 精密動作性:なし 成長性:完成
900
:
『盗まれた一瞬』
:2015/08/18(火) 22:33:56
from:依頼主
to:依頼を受けて頂いた正義の『超能力者様』
title:『コスプレ撮影会』に参加する際の心得、など
こんばんは、はじめまして。
『依頼主』、です。
『カメラマン』として参加していただくということで、
いくつか『知っていただくべき事』がございます。
・参加する際には身分証明書が必須です。
(偽造したい場合はGM側が用意します(報酬マイナス1万円))
(自分で調達した偽造物を持ち込む場合は、『判定』が発生します)
・撮影するカメラは良いモノが好まれます。電話のカメラは嫌がられます。
(必要であれば一眼レフ貸し出します(無料ですが、壊すと報酬マイナスが発生します))
・撮影する側にはコミュニケーション能力が必須です。勝手に撮ると怒られます。
名刺など、あるといいかもしれません。
ハンドルネームの様な物は必要だと思います。
以上です。それでは、会場でお待ちしております。
あと、すいません。『犯人』に関する情報なのですが、
一つ、『仲介人』に伝え忘れている情報がありました。
『盗撮写真』は、どうやら一つのカメラで撮られている物ではないようです。
様々な種類のカメラで、さらには様々な『技法』で撮られているようです。
犯人は複数なの、『かも』、しれないんですよね……
それも大人数の……
と、ともかくよろしくお願いします!
901
:
『盗まれた一瞬』
:2015/08/18(火) 22:57:28
黄金町の郊外にある、とある古い教会。
今日、この場所には朝から老若男女、様々な人が集まっていた。
そんな彼らの共通点は一つ
大きな荷物──キャリーバッグであったり、ショルダバッグであったり──を持っていること。
そこらじゅうから漏れ出す、小さめの話声。
メイクオトシカッテクルノワスレテキチャッタ
コンキノハケンハサー ギソウツクッテキタ?
ヤッパリレームガナンバーワン!
……トトト
バ ンッ
勢い良く開かれる教会の正面扉。
そこから現れたのは、『サングラスとドレスを着けたロボット』
──の恰好をした若い女性だ。
そのやや豊満な胸の谷間には『STAFF』と書かれた名札がぶら下がっている。
「はーいッ!おはようございますッ」
「これより受け付けを始めます。『着る人』も『着ない人』も、一律千円ですよーッ!」
扉の前に列が形成され始める──。
(参加者は持ち物、能力詳細、外見の提示をお願いします)
(当日より前の描写、アクションを書居ても大丈夫です)
902
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/08/19(水) 00:11:47
>>900-901
前日。
「ふむ」
空調の効いた学校の図書室で、メールに目を通します。
正義の超能力者、とはまた大層な。私、一介の女子高生記者なんですが。
(身分証明書… この場合は学生証で問題ないでしょう。
カメラは… ウチの部(報道部)にあるのを持って行くことになりそうですね。
名刺… になるかは分かりませんが、『秋映学園報道部』の腕章を付けておきますか。
『学生である』ということは、とかく便利なものです。
黄金町で行われるイベントについての記事、ちょうどネタがなかったとこなんですよねー。
まさに『渡りに船』! ついでに盗撮犯も抑えて記事を書けば一石二鳥、報酬が出れば三鳥ですウヒョー!)
そういうわけで。
特に緊張感もないまま、というかテンション高めに、当日の列に並ぶわけです。
可能なら、STAFFさんの写真も取り、お話も聞きたいところですが…
まあ、今はご迷惑でしょうね。おとなしくしています。
【氏名】八夜 菖蒲(はちや あやめ)
【外見】二つ結びのお下げ。ややたれ目。華奢。地味め。
学校指定のシャツとスカート、先端に嘴状のブレードの付いた赤いネクタイ。
左腕には『翼の生えたカメラ』の腕章。秋映学園報道部のもの。
【持ち物】秋映学園の学生証、デジカメ(報道部の物品、首から下げるためのストラップ付き)、財布
取材用の手帳と万年筆、スマートフォン、携帯の化粧道具、制汗スプレー、報道部の腕章
―――をしまっている『ショルダーバッグ』。
【スタンド】:『ザ・ファントム』
猛禽類の頭部を持つ、人型のスタンド。
発達した拳大の眼球は、動体視力や夜目に優れる。
能力は『千里眼』、過去や遠方を見通す力。
破壊力:B スピード:B 射程距離:D(3m)
持続力:B 精密動作性:B(視力:A) 成長性:B
能力詳細:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/l50/438
903
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/08/19(水) 23:46:43
>>902
「──あら?あららららら?」
『STAFF』の名札を胸につけた
『サングラスとドレスを着けたロボット』の恰好をした女性は列の整理を始めていたが、
八夜の姿を視認すれば、そのまま真っ直ぐに歩いて近づいてくる。
「あなた、その格好『コスプレ』じゃないわよね?」
「『秋映学園報道部』って……あらー」
「……本物、かぁ」
周囲に気をやれば、何となく好奇の目で見られているように感じる。
八夜と同じ様な年齢の女性は他にも何人もいるが、
彼女の様に『制服』で来ている人間はいない。
また、八夜が『一眼レフ』も『衣装』も持っていないことから、
『コスプレイベント』にあまり参加した事がないであろうことまで、周囲の人間はなんとなく察したようだ。
結果として、八夜は『少し目立つ存在』になってしまったらしい。
「ま、まあいいわ。歓迎するわよ、『報道部』さん」
『STAFF』の女性はにこりと笑いながらそう告げ、
その後に彼女にだけ聞こえるように小さな声で言葉を続ける。
「ただ、最近『盗撮』の被害が多いの」
「スカートの中身とか、そう言う類のものね」
「もし、興味本位で来ただけなら、被害に遭う前に変える事をお勧めするけど、どうする?」
彼女が八夜に問いかける。
904
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/08/20(木) 00:03:43
>>903
「……」
あれ、浮いてます…?
……、…デスヨネ。
い、いや、けっしてやましい目的で来たわけじゃあないのですから!
とりあえずは正直に事情を話しましょう。
「は、はい。秋映学園報道部新聞班、八夜菖蒲です。
黄金町で開催されるイベントの記事を書きたくて、取材に来たのですが…」
「撮影は、…問題ないでしょうか?」
と、早口に、どもりつつ学生証を見せ、少し緊張している――素振りを見せます。
まあ、初心に見られて損なことはないでしょうからね。
この人から、情報を聞き出せれば良いのですが。
>「ま、まあいいわ。歓迎するわよ、『報道部』さん」
「! ありがとうございますッ」 ペコォー
そして深々と礼。
こういう場じゃあ、第一印象って大事でしょうしね。
…そして、小声には小声で返します。
「…ええ、異常な『盗撮』被害。伺っています。
ですので、記事の中ではイベント紹介を扱いつつ、事件への注意喚起も促そうかと。
もし運営に差し障りなければ、被害の詳細などをお教えいただけませんか?」
「あ、もちろん全部記事にするわけじゃないので、オフレコがあれば配慮いたします」
と、いう体でいきましょう。
けっして興味本位だけではなく、イベントのことを大切に考えている、と装います。
本音そのまま「盗撮の件も記事ネタにします!」なんて言ったら失礼ですしね。
そんでもってスカートを巻くし上げ――― 中に履いている『半ジャージ』をアピール!
盗撮対策はばっちりです!というか私『撮る側』ですし、まさかこんな野暮ったい女子を盗撮なんてしないでしょう…
ふっ… 勝った…
905
:
『盗まれた一瞬』
:2015/08/21(金) 00:47:55
>>904
「ん、そうね」
「わかったわ。撮影を許可しましょう」
「但し、撮る相手には許可を得る事。写真を公開したい場合にも、ちゃんと許可を取る事」
「これだけは絶対に守って、楽しい撮影会にしましょう」
少しの間、口をへの字にまげて考え込んでいた『STAFF』の女性だが
八夜の言動から嘘ややましいことはないと判断したようだ。
>「…ええ、異常な『盗撮』被害。伺っています。
ですので、記事の中ではイベント紹介を扱いつつ、事件への注意喚起も促そうかと。
もし運営に差し障りなければ、被害の詳細などをお教えいただけませんか?」
「あ、もちろん全部記事にするわけじゃないので、オフレコがあれば配慮いたします」
「じゃあ、順番に受け付けをするからしばらく待って──って」
女性の顔が瞬時に険しくなり、グイッと八夜に近づく。
「『盗撮』の単語を出すことは推奨しないわ」
「他の参加者が不安がったり、あわただしくなってしまうのは出来るだけ避けたいのよ」
「そして、その事を『記事』にする事も推奨しない」
「『その件』は私たちの方で手は打ってあるから、『報道部』さんは首を突っ込まないで頂戴ッ」
小さな声のまま早口でまくしたてる『STAFF』の女性。
顔を近づけてきたおかげで解ったが、歳は八夜と同じくらいの様だ。
「良いわね?──ってコラッ!女の子がそんなはしたない真似するんじゃないのッ」
グ ワ ァッ
巻くし上げられたスカートの中の『半ジャージ』を見れば、
少し大きな声でそう言いながら八夜のスカートを閉じさせようとする。
906
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/08/21(金) 19:37:33
>>905
> グ ワ ァッ
「むっ! 大丈夫です、『はしたない』ことになっても良いように履いてきたんですから!」
まともな廉恥心なんてあっちゃあ、取材敢行などできませんし!
関係ないですが、この方。なんというか、長女っぽい印象ですね… 面倒見良いというか…
「……ですが、分かりました。『報道部として』首を突っ込むのは自重します」
デリケートな問題でしょうしね。
本来の報道部的には、そういうのお構いなしで取材敢行するんですけど…。
こういう人数の集まるイベントで、運営さんの不興を買うのはよろしくないですから。
実際に記事にするかどうかはともかく、大っぴらな干渉は控えましょう。
「…ところで。その『手は打ってある』って、これのことですか?」
ぴん、と来たので、ショルダーバッグからケータイを取り出し、
>>900
のメールを見せます。
あ、小声続行で。
犯人が近くにいるなら聞かれるとまずい、というのもあるんですけど…
『超能力者』とか書かれてますし。スタンド知らない人から見たら、ちょっとイタイ子になっちゃいますからね。
「こういう依頼を受けて来たんです、ケド…」
907
:
『盗まれた一瞬』
:2015/08/25(火) 00:31:40
>>906
「学校の外の事まで『報道部』が首を突っ込むのは推奨しない、わ」
「そう、このメール──って」
>>900
のメールを見れば『STAFF』の女性は驚いたように一歩後ずさる。
真剣な表情で数秒の間、八夜の顔や恰好をじっと見ていた。
「そういう事、ね。いいわ、とりあえず参加受け付けをして頂戴」
「その後で、色々と『説明』するわ。受付の近くに居るから、受け付けが終わったら来てね」
「それでは、またね」
「はーいッ!皆さん、列に並んでしばらくお待ちくださいッ!」
「あらかじめ身分証明書と、参加費を用意していただけると助かりますッ!」
『STAFF』の女性はくるりと方向転換して八夜に背を向けると、
並んでいる参加者に声をかけながら教会の中へと戻っていこうとしている。
並んでいる参加者は八夜の前に30人、後ろに60人ほどだろうか。
今から並び始めている人間もたくさんいるようだ。
908
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/08/25(火) 18:45:37
>>907
「ええ、そういう事です」
…通じてよかったですよ。ええ。
とにかく、これで彼女が依頼主、あるいはそれに順ずる立ち位置ということで確定でしょう。
さて。
参加受付ですが… 待ち人数を見ると、すぐに済む、って感じでもなさそうですね。
この場でスタンドを露にするのは、ともすればここに犯人がいる場合、
警戒心を抱かれてしまう可能性が高いのですが…
ズ
ギュン!
と、『ザ・ファントム』を私の身体に重ねるように発現。
それよりも避けられたはずの罠にかかるのが一番悔しいですからね。転ばぬ先のなんとやらで。
『千里眼』を発動させ、『遠隔視』により会場内部に『視点』を設置。
そこから『過去視』、つまり会場の『過去の映像』を漁りたいところです。
直近に犯人が何か仕込みを行っているのであれば、それを探れますし…
そうではなくてももし会場内部に違和感があれば、今のうちに対策しておきたいところ。
とはいえ、最大でも遡れるのは『五十分前』まで。
とりあえずは『十分前』『二十分前』『三十分前』『四十分前』『五十分前』の過去を、それぞれ見ておきましょう。
列を止めてもいけないですし、それぞれの過去視の間にちょくちょく列を進みつつ、って感じで。
909
:
『盗まれた一瞬』
:2015/08/25(火) 23:43:28
>>908
教会の中へと戻っていく『STAFF』の女性。
並んでいる参加者たちはこのようなイベントになれている者が多いらしく、
手際良く受け付けを済ませている為、列の進みは思ったよりも早い。
だが、充分な時間はある。
転ばぬ先のなんとやら、を得るだけの時間は。
ズ
ギュン!
八夜は『ザ・ファントム』を己の身体に重ねるように発現。
『遠隔視』及び『過去視』を行う。
扉の中は『聖堂』になっている。無数の木製の長椅子が並んでいるのが見えた。
奥に祭壇やオルガンらしきものも見える。
中に入ってすぐ左手に『運営本部』。
ここは『受け付け』と『荷物の置き場』の役割を示しているようだ。
また、聖堂の左奥には教会には不似合いなパーテーションで区切られた区域があるのが見えた。
パーテーションには『更衣室』と書かれた紙が貼ってある。
『過去視』で得た映像は以下の通り。
『十分前』5人のスタッフらしき男女(女性4名、男性1名)が『運営本部』を設営している。全員『コスプレ』をしている。
『二十分前』『コスプレ済み』の男性スタッフが一人で『一眼レフカメラ』を弄っている。女性スタッフは見当たらない。
『三十分前』『コスプレ済み』の男性スタッフが一人で『一眼レフカメラ』を弄っている。女性スタッフは見当たらない。
『四十分前』男性スタッフが『コスプレ衣装』を着た状態でメイクをしている。女性スタッフは見当たらない。
『五十分前』女性スタッフたちがキャリーバッグを引きながらパーテーションの中に入っていく。男性スタッフは入り口前で荷物を開けている。
そうこうしている内に列は進み、間もなく八夜も教会の中へと入る事になるだろう。
910
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/08/26(水) 18:38:40
>>909
「ふむ」
『過去視』の結果にひとりごちます。
女性STAFF陣が準備に時間かかってますね。
まあ化粧から始まり、コスチュームだって手間暇かかっているものなら装着にも一苦労。
しまいにゃ世間話が始まって、女はとかく時間のかかるものです。
問題は、もう一方。
私はデジカメ派なので、本格的なカメラの取り扱いには疎いのですが。
一眼レフカメラって、『そんなに調整に時間かかる』ものなんでしょうか。
ていうか、女性陣に混ざって男一人ってのが怪しすぎますって!
…いや、コスプレ人口の男女比率ってそんなものなのかも?
ともかく、当てつけもイイトコですが、ちょっと男性スタッフに注意しましょうか。
受付を済ませ、会場に入ったら、『STAFF』さんたちを探します。
さりげなく、男性STAFFの挙動も見ておきたいですね。
後は、できれば『建物の外へ逃げられそうな扉・窓』の数と位置を把握しておきたいです。
それにしても、教会ってこうやってイベント施設として貸し出しとか出来るんですね。ちょっと意外。
911
:
『盗まれた一瞬』
:2015/08/27(木) 00:00:54
>>910
「こんにちは、『撮影のみ』の参加でしょうか」
「身分証明書はお持ちでしょうか」
受け付けをするのは先程『過去視』で姿を確認した『男性スタッフ』だ。
年齢はちょうど二十歳ぐらいだろうか。
彼のコスプレ衣装はいわゆる一般的なイメージの『執事』のようだ。
人当たりの良い笑顔と態度で八夜を迎えれば、手際良く受け付けを終わらせる。
「それでは、ごゆっくり」
人当たりの良い笑顔と態度で八夜を迎えれば、手際良く受け付けを終わらせようとする。
「あ、来たわね『報道部』さん」
受付の近くで他の参加者の誘導や案内をしていた先程の女性スタッフが八夜の方へ近づいてくる。
「ちょっと、端の方へ行きましょうか」
「まだしばらくは、着替えている人の方が多いだろうし、相談するなら今の方がいいわ」
「ついてきて、ね」
長椅子の間を抜けて、聖堂の右奥の方へ向かって歩いていこうとする。
912
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/08/27(木) 00:30:01
>>911
「はいはい、えーと… 学生証でいいです?」
提示します。
ダメな場合は、まあ、さっきのお姉さんに『知り合い』ということで通してもらうつもりでしたが。
「『執事』、王道ながらカッコイイですね」
最後にそう付け加え、スタッフさんに付いていきますよ。
それと。
彼が『一眼レフカメラ』を身につけているか、いなくとも見える場所にあるか、確認だけしておきたいです。
913
:
『盗まれた一瞬』
:2015/08/28(金) 01:18:43
>>911
身分は証明書は『学生証』でも大丈夫だったようだ。
>「『執事』、王道ながらカッコイイですね」
「ありがとうございます」
丁寧なお辞儀と共にそう返す男性スタッフだった。
……『一眼レフカメラ』は彼は持っていない。
受付で使っている机の下に大きめの荷物があるのが見え、
先程『過去視』で見た映像から、その中に入っているであろうことが予想出来た。
「それで、と」
聖堂の端までこれば、扇動していた女性スタッフが口を開く。
参加者はまだ受け付けと好意室内での着替えにかかりきりで、近くにはいない。
「私が『依頼主』よ。『アサギ』って呼んで頂戴」
「アナタが、『正義の超能力者』という事で良いのよね」
「来てくれて、本当にありがとう」
「私がメールに書いた内容が、私の知っている情報の全てのつもりだったけれど」
「他に何か訊きたい事があったら聞いて頂戴」
914
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/08/30(日) 19:00:13
>>913
……あのカメラをチェックできれば白黒一発で判断付くんですが。
まあ、最初から決めてかかるのもよくないですね。
「八夜あやめです。秋映学園二年、報道部新聞班」
自己紹介と共に、『ザ・ファントム』を発現。
ズ ギュン!
肩に下げていたショルダーバッグを、『ザ・ファントム』に持たせます。
相手の方が一般人でも、これで証左になるでしょう。
「『正義』かどうかは分かりませんが、問題の解決には尽力します」
「よろしくお願いします、『アサギ』さん」
「早速なんですが。今回、私が依頼を受けさせていただいたのって、
『秋映学園壁新聞』の『取材』も兼ねているんですよ。
調査を始める前に、写真を撮らせていただいても構いませんか?」
と、『アサギ』さんに向けてカメラを取り出します。
先ほどのお姉さん然り、このイベントは『STAFF』さんもコスプレしてるみたいですしね。
「で、聞きたいことなんですけど。
メールには『様々な種類のカメラ、様々な技法』で撮られていると書かれていました。
私、実は撮影技術に関してはてんで素人なんですけど…
その『種類』と『技法』ってのについて、ちょっと詳しく教えてもらえませんか?」
「次に、そうですね。過去の『盗撮写真』なんかがあれば、見せてもらいたいです」
「それと、最後に。会場設営のときに、何か不審なものを見かけたりはしませんでしたか?
設営って、力仕事ですよね。男性STAFFさんが一番働くと思うんですけど。彼の話も聞いたり出来ます?」
とりあえずは、この3つを聞いておきましょう。
915
:
[]
:2015/09/01(火) 00:36:01
>>914
「それが『超能力』──いえ、『スタンド』というのだったっけ」
「とにかく、『見える人にしか見えない』っていうのは、知っているわ」
ショルダーバッグを『ザ・ファントム』が持てば、
コスプレ衣装のサングラスを右手で持ち上げながら、頷く。
「そうね、私の写真は撮ってもいいけど、その前に質問に答えるわね」
周囲を確認しながら、話を続ける『アサギ』。
参加者の多くはまだ準備中のようで、周囲にはごく少数の人間しかい居なければ
こちらに特に注意を向けているようなものも居ない。
「『種類』、はそうね」
「例えば明らかに『別々のカメラ』で撮った写真は、直ぐに解るの」
「画素数だったり、レンズが違ったりしてね」
「『技法』は、何というかカメラマンの得意技やこだわりみたいなもの」
「『シャッタースピード』や『しぼり』をいじったり」
「被写体を、より良い角度や大きさで撮ったり、ね」
「盗撮写真の割に、高い技術を駆使して撮られている物もあるわ」
「以上の事から、やっぱり犯人は複数人の様な気もするのよね。うーん」
「あ、過去の盗撮写真は今日は持ってきていないわ。ごめんなさい」
「盗撮写真を持ち歩くというのにも気が引けてしまってね」
「設営の時、ねえ」
「特に今まで何か不審な物があった事は無いわ」
「勿論隠しカメラみたいな物には気をつけて探しているけど、ね」
「ああ、彼には今日はずっと本部で受け付けをやってもらうことになっているから──そうね」
「入場受け付けがもう少し落ち着いたら、話を聞いてみましょうか」
『運営本部』を見れば、まだ受け付け手続きは絶え間なく続いているのが見える。
「他に何かあるかしら。無ければ、私を一枚撮っていく?」
916
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/01(火) 00:36:59
>>915
名前欄ミス
917
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/01(火) 23:35:07
>>915-916
「ふむ、なるほど」
いずれも納得です。
確かに、『スタンド』を念頭に入れなければ複数犯っぽい印象を受けますね…
「あ、すみません。細かいことですが、もう一点だけ。
『盗撮』ということはやはり、こう… 『更衣室』や『トイレ』の中がメインになりますか?
それとも、いわゆる『ローアングル』だったり、被写体の意図しないセクシーショットがメインですか?」
これは重要なことです。
どこに注目するかが、それで決まりますからね。
それを聞いたら、アサギさんの写真を撮らせていただきましょう。
918
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/09/02(水) 00:07:48
>>917
「……あ、そう言えばそうね」
「トイレとか、更衣室内で撮られた写真は、全く無かったわ」
「アナタが言う、『ローアングル』とか『意図しないセクシーショット』だけよ」
「じゃあ、撮ってもらおうかな」
サングラスをかけ直して、前髪を払い、
「えい、と」
「撮る時には合図してくれると嬉しいな」
「ちょっと恥ずかしいけど、この写真は公開しても大丈夫よ」
『アサギ』が壁を背にしてポーズをとる。
身体の向き、力の入れ方、表情などが綺麗にまとまって──
──その瞬間だけ『コスプレイヤー』は現実世界から乖離する。
「じゃあ、よろしくお願いしますね」
本職のモデルには及ばないが、綺麗な『笑顔』を見せる。
トッ
『何か』が動いた、気配。
919
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/02(水) 00:09:35
>>918
名前欄ミス
920
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/02(水) 22:04:42
>>918-919
「ええ、失礼しますよ」
と、ポージング。
慣れてる方ほど、やはり撮られ方にも『コツ』のようなものがあるのですね…
たとえば一流の芸能人は、撮られる角度にこだわりがあると聞きますが…
(これは、確かに…… 『デジタルカメラ』では、釣り合いませんね)
とりあえずパシャリ。
そして、
(『ザ・ファントム』)
ズギャ!
『何か』の方角―― のみではなく。
『ザ・ファントム』の持つ二つの眼球で、全方位を視認します。
『気配』の方角ももちろん注意しますが、それ以外も。一つの違和感すら逃さない。
あくまで―― 目の前の『アサギ』さんには気取られないように。
『何か』は、『アサギ』さんを目的として現れた可能性が高い。
私自身は写真を撮り続けます。彼女には申し訳ないですが、そういうことです、ええ。
921
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/03(木) 00:34:08
>>920
──ググッ!
パシャリ
『写真を撮ろう』とした時、八夜は妙な『違和感』を感じた。
ほんの少しだけ『身体』が勝手に動いた様な感覚。
具体的に言えば、『ローアングルで写真を撮ろうとさせられた』様な感じだ。
「撮れた?」
特に何もなかったかのように問いかける『アサギ』。
シャッター後に発現した『ザ・ファントム』が見る事が出来たのは
八夜から『猛スピード』で飛び去る小動物ほどの大きさの『スタンドビジョン』。
数メートルほどジャンプした後に床に着地し、そのまま猛スピードでどこかへ走り去ってしまった。
ガヤガヤ ザワザワ
そして、このタイミングで聖堂に人が満ち始める。
『コスプレイヤー』も『カメラマン』も準備をし終え、撮影を介していくだろう。
922
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/04(金) 00:34:00
>>921
「……、…いま」
撮ったばかりの写真を確認しつつ、『アサギ』さんに尋ねます。
「なにか、見えました? 不思議なことが起きたようなんですが」
彼女はポーズを撮って、笑顔を向けていた。つまり、『カメラ目線』です。
彼女自身が、何かを。『スタンド』そのものは不可能でも、不自然に動いた私の身体や、それ以外のものを見ているかもしれない。
そして彼女の返事の如何に関わらず、撮った写真を見せるため、彼女にデジカメを預けます。
「念のために伝えておきますが、私は犯人ではありませんし、同性愛の気もありませんからね」
(遠隔操作系の『スタンド』… 能力の輪郭も見えてきましたが、いずれにせよ)
「どこまで逃げても、私の『ザ・ファントム』の視界にいる限りは」
『千里眼』を発動。
大事なのは、その小動物の『スタンド』を視認したというその一点のみ。
「『天網恢恢疎にして漏らさず』、逃げ切れるということはないんです」
『過去視』により、数秒前―――すなわち、私自身が何かされたその瞬間を、『コマ送り』にして確認します。
その後、そのスタンドの『過去』を追跡…
すなわち、過去を遡ることで、その『スタンド』がどこから来たのか。
そして、誰が発現したのか。それを確認します。
923
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/08(火) 00:08:11
>922
「いいえ?」
「何も起こらなかったと思うわ」
「強いて言えば、アナタの写真を撮る角度が、ちょっとした過ぎるかなーとか」
「……思ったぐらい、だけど?」
首をかしげながら答える『アサギ』。
「で、撮ってくれてありがと。見せて見せて」
八夜からカメラを受け取る『アサギ』。
しかし、八夜の『デジタルカメラ』を弄る『アサギ』の顔が曇る。
「同性愛者じゃない、犯人じゃないって、今更ね」
「そんなこと解りきって──って」
「あら、駄目じゃない──
ゴ ゴ ゴ
『撮れて無い』 わ」
閲覧モードのデジカメのモニターが八夜に向けられる。
そこに、先程『撮った』筈の『写真』は『無い』。
「駄目じゃない、『報道部』さんなのに」
「じゃ、もう一回撮る?」
特に深く気にした様子も無く、デジカメを八夜に返す。
924
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/08(火) 00:20:19
>>922
>「どこまで逃げても、私の『ザ・ファントム』の視界にいる限りは」
> 『千里眼』を発動。
> 大事なのは、その小動物の『スタンド』を視認したというその一点のみ。
> 「『天網恢恢疎にして漏らさず』、逃げ切れるということはないんです」
> 『過去視』により、数秒前―――すなわち、私自身が何かされたその瞬間を、『コマ送り』にして確認します。
『何かされた』瞬間、八夜の頭の上に『四肢が機械化された猫』の姿をしたスタンドが居る。
しかし、乗っていたのはほんの『一瞬』。写真を撮る『瞬間』だけだ。
コマ送りして解る、このスタンドのスピードは『凄まじい』。
肉眼ではとても追えないだろう。
故に、たとえ『スタンド使い』であっても、このスタンドの姿を見ることは大変困難だっただろう。
『ザ・ファントム』の『八夜 菖蒲』 以外ではッ!
『機械化された猫』のスタンドの出発点は──運営本部の長机の下。
言いかえれば、
『受け付けをしている』
『執事のコスプレをした』
『男性スタッフの』
『足元』──である。
925
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/08(火) 00:51:29
>>923-924
>「あら、駄目じゃない──
> ゴ ゴ ゴ
> 『撮れて無い』 わ」
「―――はい?」
落ち着いて『千里眼』を解除し、肉眼で写真を確認。
『アサギ』さんの言いぶりからするに、本当に写真が『無い』のでしょう。
まるで、私が撮影に失敗したかのように。
「……あ、いいえ。ちょっとこのデジカメ、調子悪いみたいで…
すみません。チェックしてから、後でまた来るので。その時に、ぜひとも撮らせてください」
「改めて、本日はよろしくお願いしますね」
そう言って一礼し、踵を返します。
向かうのは、当然、受付の机。
執事コスプレの男性スタッフの元へ。
(『盗撮』、なるほど。言い得て妙ですね)
向かいながら、『ザ・ファントム』の視力で、現在その『機械化された猫』を追います。
行方を追うだけです。何もしません。
あ、あと一応、今私がいる場所が、男性スタッフから視認できるかどうかだけ確認したいですね。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(写真を『盗られた』。十中八九、そういう能力でしょう。
ほぼ確実に遠隔操作型、戦闘能力は高くないのでしょうが
問題は、その証拠をどうやって引っぱり出すか、ですね……)
推理モノで、犯人が確定してからトリックをでっち上げるようなもんです。
あるいは、無理やりカメラを確認するのも手でしょうか…?
926
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/08(火) 23:31:49
>>925
「ええ、解ったわ」
「でも、『カメラ』が直らなかったら、私たちのカメラを貸してあげる事も出来るから言ってね」
「壊さないように大事に扱ってもらうことが条件だけど、ね」
八夜に返されたデジカメには、確かに先程撮ったはずの写真が『無い』。
「じゃ、またね」
軽く手を振って更衣室の方へ歩き出す『アサギ』。
ワイワイ
ガヤガヤ
そして、少しずつ聖堂の中に溢れていく『コスプレイヤー』と『カメラマン』。
例外はあれど、『コスプレイヤー』は女性が多く、『カメラマン』は男性が多い。
参加者の間を抜けながら、受付の机──執事のコスプレをした男性スタッフの元へと向かう八夜。
八夜たちのいた場所は男性スタッフから遠目ではあったが見える位置だ。
受付業務をしながら、ちらりちらりとこちらの様子を伺っているようにも見えた。
『四肢が機械化された猫』は──会場中を猛スピードで駆けまわっている。
撮影会が本格的に始まってきたからだろうか。
そして時折、『カメラマンが写真を撮る一瞬』に合わせてその人物の頭上に泊っているようだ。
927
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/09(水) 00:18:57
>>926
>受付業務をしながら、ちらりちらりとこちらの様子を伺っているようにも見えた。
「…………」
ぴたり、と足を止めます。
ま、アレだけ堂々と『ザ・ファントム』を見せてましたし。
『警戒』は当然のことでしょう。
逆に言うと、『警戒』程度しかされていないっぽいですね。
私が『千里眼』によって、おそらく彼が発現主であることに気付いたということは、知られようはずもない。
もしもそれを知られたのなら、とっくに逃げ出すか、そうでなくとも何かしら別の反応があったでしょう。
けれども、こちらの様子をちらちら見ているだけ。
この状況で、一直線に彼の方に向かえば、『あなたを疑っています』と直で言うようなものですね。
方針変更。
クルッ
スタ スタ スタ
さりげなく、方向を変え。
『コスプレイヤー』と『カメラマン』とで、既に撮影が始まっている場所に向かいます。
出来るだけ人が多い場所が良いですね。
928
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/10(木) 23:42:47
>>927
ピタリと足を止め、進行方向を変更する八夜。
その様子をほんの一瞬だけ『男性スタッフ』も見ていたようだが、特に大きな反応は無かった。
ワイワイ
「すいませーん、撮らせていたいでも良いですかー?」
「目線こっちにクダサーイ」
ガヤガヤ
「つけまつげ取れそう」「手鏡貸そうか?」
気がつけば、教会の中は人で溢れていた。
特に人気の多い場所、『人気スポット』は
壁際に立ち並ぶ『ステンドグラス』と
最奥にある『オルガン』の辺りだろうか。
周囲には機材や人があふれ、注意して歩かないとぶつかってしまいそうだ。
トトッ
そんな中、あの『スタンド』の気配だけは何となく感じられる。
しかし『猛スピード』で動きまわられているせいで、位置も姿もはっきりとらえることはできない。
929
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/11(金) 00:27:05
>>928
それではとりあえず、『オルガン』に向かいましょうか。
適当な『コスプレイヤー』を探します。
女性で、角度によってはセクシーショットを狙えそうな衣装を着ている人が良いですね。
で、先ずは挨拶でしたっけ。
「すみませーん。秋映学園報道部なのですが、
お写真を記事に使わせていただいてもいいでしょうか?」
許可をいただけたら、カメラを構えます。……デジカメですけど。
さて。
『ザ・ファントム』の視力でも追い切れないとなると、かなり難儀ですね。
本体からそれなりに離れているにもかかわらず、とてつもない速度です。
そして、正確にカメラのシャッターの瞬間だけを狙う技巧。
すなわち射程距離、スピード、精密動作性。
本体が操作するタイプの『スタンド』では、その三つの両立は難しいでしょう。
おそらく『自動操縦』、或いは『半自立』と予測します。
つまり、本体(推定)である男性スタッフが、私を警戒していたとしても。
この『スタンド』は、それを意に介さない可能性が高い。
条件を満たした者に対し、機械的に能力を発動させる。
コスプレイヤーさんのポージングを待って、シャッターを切ります。
これによって再び、『スタンド』に強制的にアングルを変更させられたとしても。
シャッターを切るタイミングは、私が自分で決定できる。
いかに素早くても、来る場所と、そのタイミングを予期していれば。
「じゃあ、撮りまーす。 3、2、1……」
パワー・スピード・精密動作!
そして、猛禽の『動体視力』!
それらを兼ね備える『ザ・ファントム』なら、捕まえられる……はず!
930
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/12(土) 16:59:37
>>929
「では、オルガンをバックにお願いします」
八夜に声をかけられた『コスプレイヤー』は笑顔で応答すると
アンティークな雰囲気のオルガンを背に、背筋を伸ばしてモデルガンを構える。
その衣装はスタイリッシュにアレンジされた『メイド』だ。
「はーい、お願いしまーす」
準備完了の合図を出す、『コスプレイヤー』
>「じゃあ、撮りまーす。 3、2、1……」
トッ
八夜の読みは、おおよそ『的中』したのだろう。
八夜の『ザ・ファントム』の姿を見たであろうにもかかわらず、
八夜がシャッターを切る寸前、『四肢が機械化された猫』のスタンドが八夜の頭上に止まる。
しかし、いくら『ドンピシャ』のタイミングを得られたとはいえ
『スピード』が上回る相手を、『本体と同時行動』する『スタンド』で捕らえるのは難しい。
もし『危機』を感じた『猫のスタンド』がとっさに逃れようとするとしたら
そのタイミングは、『ザ・ファントム』に比べてワンテンポ遅い。
しかし、その差を圧倒的な『スピード』と安定した『精密動作性』で埋める。
だが
『敵』は『ザ・ファントム』の『動体視力』及び『能力』を一切感知していない。
931
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/12(土) 20:16:27
>>930
(……! ……速っや、)
レンズ(この場合はデジカメなので画面ですが)を覗き、撮影ボタンを押す。
その手間すら、割けないほどですか……。
…………。
「す、すみません。慣れないもので、ピントがブレてしまって…
もう一枚、もう一枚だけ撮らせてもらってもいいでしょうか?」
『メイドのコスプレイヤー』さんに、許可を取ります。
しかし、教会のオルガンを背にメイド服、これ以上にないくらい絵になるでしょうね。
小道具も用意するこだわりっぷり。私は、けっしてサブカルへの造詣は深い方じゃあないですが……
ピッ ピピッ
デジカメを操作し、『自動撮影モード』にします。
タイマーを設定しておけば、ボタンを押さなくても勝手に撮影してくれるアレですね。
……いや、悪あがきなんですが。
おそらく、あの『機械猫』の能力と発動条件は、私の想定しているもので凡そ合っているのでしょう。
けれども彼我の速度差は、『動体視力』だけじゃあけっして埋まらない。
向こうが『自動操作(推定)』で、こちらが『本体による操作(=『同時行動』が起きる)』である分、差はもっと大きなものになっている。
では、撮影の瞬間、私が完全に『ザ・ファントム』の操作に集中できれば。
その差は幾分か縮まるのではないだろうか。そういう試みです。
(……もう一つだけ。
『撮影の瞬間、私がフリーになれる』策が、ないことはないんですが…
出来れば、こっちは使いたくないですね… 私も一応は、『女子』ですし)
先ほどと同様、『ザ・ファントム』を発現しながらデジカメを構えます。
今度は『自動撮影』なので、自分でシャッターを切る必要がありません。
撮影の瞬間、私は『ザ・ファントム』の操作にのみ集中していれば良い。
問題は… 『自動撮影』にも、あの『スタンド』が反応してくれるかどうか、ですね……。
932
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/14(月) 23:11:46
>>931
八夜が思案している間にも、『カメラマン』の頭上を飛び回り
写真を『盗む』行為を続ける『機械猫』。
しかし、それは完全な無作為、或いは『自動』で移動しているわけではないであろう事が
『ザ・ファントム』の視力のせいで察する事が出来る。
「はい、撮るよー」
「ありがとうございますぅ〜」
パシャ
『機械猫』は『美人なコスプレイヤーの写真』と
『プロの様な機材を持ったカメラマンが撮る写真』を優先的に『盗んでいる』
……様な気がする。
ともかく、八夜は『自動撮影モード』を使用して撮影する事を決めた。
ピッ ピピッ
『自動撮影モード』をセットした『瞬間』は『機械猫』は来なかったようだ。
そして、八夜は再度撮影を試みる。
トトッ
──来た。
八夜はまた『ローアングル』で撮影させられそうに──ならなかった。
身体に妙な力がかかったり、違和感を感じたりすることはない。
『ギニャァッ!?』
『機械猫』が見せたのは『驚き』と『戸惑い』。
何かが『予想外』で、『思い通りに行かなかった』ようだ。
そして、今度こそ『完璧』だ。
今なら『ザ・ファントム』の万全な『精密動作』と『スピード』で
『機械猫』のスタンドを捉える事が出来るッ!
933
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/15(火) 00:13:05
>>932
>『機械猫』は『美人なコスプレイヤーの写真』と
>『プロの様な機材を持ったカメラマンが撮る写真』を優先的に『盗んでいる』
> ……様な気がする。
い、色ボケスタンド……!!
いや、まあ、スタンドの目的としてはそれで正しいのかもしれませんけど…!
オートじゃあなく、ある程度対象を選別しているのなら、結構高性能?
> 『ギニャァッ!?』
ともあれ、無事確保ですね。
「ふむ。『カメラの元へ跳ぶ』のと『撮影のアングルを変える』のに必要なのは、
ともすると、同一の条件ではないのかもしれませんね。
撮影する瞬間に『跳ぶ』けれど、私の意志が介在しないと『アングル変更』は出来ないとか?」
「ま、いずれにせよ。猫相手に皮肉なものですが、『袋のネズミ』ってやつですか」
執事の方に、振り返ってみます。
『ザ・ファントム』は、決して猫を逃さぬように首根っこと胴体を捉えたまま。
934
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/16(水) 22:11:18
>>933
「い」
「いいいいてええええよォォォ〜ッ!」
ガシャンッ!
『機械猫』を捕らえた八夜の耳に届く声と音。
それは、受付に居た男性スタッフの悲鳴と、長机の倒れる音。
シィィィーン
「……ちょっと、大丈夫?」
静まり返る会場。
注目を一手に集める、『執事服の男性スタッフ』に『アサギ』が駆け寄る。
顔を上げる『男性スタッフ』。
しかし、その視線を向けた先は──『八夜』と『ザ・ファントム』だ。
「それぞれ、必要な役割なんだよォ……」
「技術的に、性別的に、資産的に、倫理的に」
「『出来ない』事はやってもらっていくんだよォ……」
先程見せた『執事的』な顔とは一変、相手を見下すようないらつきの表情を見せれば
ダダッ!
自分の『カメラ』だけを掴んだまま会場の外へ向かって走り出す。
突然の事に、八夜以外の人間はあっけにとられているような状態だ。
『……』
捕らえた『機械猫』は特に体を動かさないまま、じっとしている。
観念して大人しくなったと見るべきか、それとも──
──チャンスをうかがっていると見るべきか。
935
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/17(木) 00:39:40
>>934
>「い」
>「いいいいてええええよォォォ〜ッ!」
捉えるのが『ザ・ファントム』では、力が強すぎましたかね…?
ともあれ、これで九割九分、彼が犯人と見て間違いないでしょう。
しかし、いくら逃げたところで、『スタンド』はこちらが捕まえています。
この状態じゃあ解除は不可能なはずでしょうし、『ザ・ファントム』の能力は追跡向き。
そもそも、自分から『射程距離』の外に出るようなこと、……
(……あ、違う! そもそも『機械猫』の能力は……!)
カメラのシャッターの元へ跳ぶ能力ならば。
いくら『ザ・ファントム』が押さえつけていようと、無意味……?
カメラを持って逃げたのは、証拠の露見を防ぐためではなく、逃走の手段……!
急いで、『執事』の男性を追いかけますが、その前に。
ショルダーバッグ。走るのには邪魔ですね。
『ザ・ファントム』。『機械猫』を片手に持ち替え、もう片方の手にショルダーバッグを預け。
バッグを、中身ごと『投擲(パス精BBB)』します。
目的は、『追撃』ではなく『障害物の散布』。
執事の背中めがけて、ではなく、放物線を描くように、執事の向かう先の、出入り口辺りに落ちるように。
制汗スプレーの缶なんて特に転びやすいですし、ビックリして足を止める人もいるでしょう。
全速力じゃ、抜けられないはず。
―――そして、唯一取り出していた『デジカメ』だけを手に、私(と、『ザ・ファントム』)も走って追いかけます。
936
:
読み飛ばし可能(『盗まれた一瞬』)
:2015/09/17(木) 23:40:16
『コスプレイベント』に初めて参加したのは、
当時付き合っていたオタク趣味の元彼女が誘ったからだ。
可愛い人、カッコいい人、美しい人。
とにかく魅力的な人間の写真を撮ることに夢中になっていった。
そして、彼女や他の写真のコスプレイヤーの写真を撮る内に、
いつの間にか元彼女よりも『コスプレイベント』の方が好きになっていた。
しかしそれは、元彼女も似たような物だったらしい。
初めて『コスプレ』をしてから約一年後、すっかり二人が『コスプレ』にはまり込んだ頃
元彼女は僕よりも腕の良くてお金のある(ついでに歳もいっている)カメラマンと付き合い始めた。
元彼女と別れた時に感じたのは何よりも『悔しさ』だ。
『カメラマン』として、見限られた『悔しさ』。
自分にとても撮れないような、凄く魅力的な写真が、
その後の彼女のブログにアップされていたのを見た時には
随分と悔しくて、涙が出た。
それは、その彼女に自分が二度とシャッターを向ける事が無いだろうと頭をよぎったのとは
何の関連性も無かったはずだ。
惰性で『カメラマン』を続け、何となくスタッフにまでなってしまっていた僕が、
この『スタンド』を手に入れたのは、結構最近の事だ。
初めは、上手い『カメラマン』の傑作写真を少しいただければ良いと思って使っていたが、
気がつけば、自分で撮るよりも何倍も良い写真が手軽に手に入る事に酔いしれて
すっかり、自分の手で写真を撮る事をしなくなっていた。
どうせ自分には『出来ない』んだから、やってもらった方が良い。
自分には、『本当に撮りたい写真』は撮れないんだから。
でも。
それでも。
自分がバイト代をかき集めて買った『カメラ』は未練がましく持ち歩いている。
937
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/17(木) 23:41:31
>>935
八夜の操る『ザ・ファントム』がショルダーバッグを『投擲』する。
ガッシャアアァァン!
荷物の入ったバッグが逃走する男性スタッフの前に着地し、中の荷物が溢れる。
「あ……あ……」
男性スタッフは足を止めてそれを数瞬の間眺めて──その場に崩れる様に両膝を突いた。
そして、八夜は一つの事に気が付く。
投げたはずの『ショルダーバッグ』が『ザ・ファントム』の手から離れていないッ!
そう、男性スタッフの持っていた『カメラ入りのバッグ』こそが、彼の目の前に『投げられた』物であり
目の前に広がる『障害物』は彼の高額なカメラやレンズの破片や残骸だ。
「う……うわばばばばばばっばばばっばっばっばっ」
頭を抱え、泣き笑いのような声を響かせて、その場にうずくまる男性スタッフ。
『機械猫』は、『ザ・ファントム』の『荷物を投擲する』という行動の『結果』を『盗んだ』。
その結果、男性スタッフは『荷物を投擲した結果』を得た。それだけの事だ。
完全なる、自業自得。
『ザ・ファントム』の手に捕らえられている『機械猫』は完全に力を無くし、
呆けた様子のまま霧散していく。
938
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/18(金) 01:03:19
>>936-937
> ガッシャアアァァン!
「……!?」
想定外の音に、まず足を止め。
自分の手を離れていないバッグに気付き。
走る足を緩め、うずくまる男性スタッフに歩み寄ります。
(想定していた結果と違う… 能力の根本を、勘違いしていたのかも……?)
「…………」
狼狽する男性。様子は、尋常じゃあありませんね。
たぶん、『金額』だけの話じゃあないのでしょう。
事件自体は、これで一件落着でしょうか。……、……。
「………」
『ザ・ファントム』の視野で、カメラの『フィルム』を探します。
レンズや本体は壊れやすいですが、『フィルム』なら残っているかもしれません。
重要な証拠ですから。
そして、周囲の様子を見渡します。
何が起こったのか理解している人はいないと思いますけど、一応。
彼が『盗撮犯』であることは、周りには知られていないはず……それを、確認します。
「……『覆水盆に返らず』、って」
「言わなくても、あなたには身に染みてると思いますけど」
「……あの、もしもし?」
と、そののち軽ぅーく話しかけて、様子を見たいです。
939
:
『盗まれた一瞬』
:2015/09/22(火) 14:32:11
>>938
「…………」
男性スタッフに近づいても、彼は八夜に反応を示さなかった。
醜く喚くのも止め、ただそこでずっとうずくまっているだけだった。
カランッ
『ザ・ファントム』の視覚が残骸の中の『SDカード』を発見する。
どうやら、このカメラは一眼レフの性能を持ったデジカメ、いわゆる『デジタル一眼』だったようだ。
カツ カツ
「そう、『彼』が、犯人ってことで良いのよね」
「何が起きていたのかは良く解らないけど」
「『あれの中身』を見れば、全部解決するのよね?」
同じように残骸の中から『SDカード』を見つけた『アサギ』が近づいてくる。
その表情を先程までの明るいモノとは打って変わり、険しいモノとなっている。
他の人物は特に何も解っていないようだ。
>「……『覆水盆に返らず』、って」
「言わなくても、あなたには身に染みてると思いますけど」
「……あの、もしもし?」
「……解ってる……よぉ……」
うずくまったままそう言葉を返す男性スタッフ。
ともかく、事件はこれで解決だろう。
940
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/24(木) 00:36:49
>>939
……私が。
……私がジャーナリストを目指しているのは、別に『正義の味方』になりたいからじゃあなく。
>「そう、『彼』が、犯人ってことで良いのよね」
>「何が起きていたのかは良く解らないけど」
>「『あれの中身』を見れば、全部解決するのよね?」
「『いいえ』」
「断定はできません」
「ただ、このカメラが盗撮の『媒介』となっていたことは間違いなさそうです」
「だからやむを得ず、破壊しましたが…」
「もしかしたら、彼はただの『被害者の一人』って可能性もあります」
「この手の事件って、冤罪多いんですよね。疑わしきは罰せず、で…いけません?」
否定し、けれどもけっして嘘は言わず、拾ったSDカードを手元に寄せます。
それを観察するようにして、私自身の手に取り寄せて……
一方で『ザ・ファントム』の手で、『アサギ』さんからは見えないように、
死角に隠した私のデジカメから、SDカードを抜きます。
『……あなた、取引しませんか?』
そして、スタンド会話にて男性スタッフに尋ねます。
『このSDカード。
条件次第じゃ、あなたにお返しできるように取り計らいますよ』
『応じる気、あります?』
『ザ・ファントム』で、その瞳を覗き込みながら。
別に、庇いたいわけじゃあないんですケド。
ただあの狼狽っぷりは、尋常じゃあなかったから。
ちょっと気になっただけ、ええ、それだけです。それだけですとも。
941
:
『盗まれた一瞬:EXTRA TURN』
:2015/09/25(金) 00:31:46
>>940
「……ふーん、そうなんだ」
八夜の言葉に渋々頷く『アサギ』。
「とりあえず箒とチリトリ持ってくるけど……」
一応は八夜の言葉を受け入れてくれた様子だが
何となく彼女が『少し疑っている』のが感じ取れる。
「まあ、良いわ」
「とりあえず『再発』しないようにして頂戴」
踵を返し、掃除用具を探しにいく『アサギ』。
シュッ
その隙を使って己のカメラのSDカードを
『ザ・ファントム』の素早さと精密さを生かして抜き取る。
その『名』のごとく、周囲の誰にもその姿や存在を気取らせぬままに。
> 『このSDカード。
条件次第じゃ、あなたにお返しできるように取り計らいますよ』
『応じる気、あります?』
「……いや、いいよぉ……」
「……『本当に欲しいモノ』は、とっくの昔に、解らなくなっていて」
「眼先の『くだらないモノ』ばかり『盗んでいた』……」
『ザ・ファントム』から顔を背けるようにして、視線をカメラの残骸に向ける。に向ける。
「『覆水は盆に返らない』」
「もう、何を得ても、失っても変わらないからぁ……」
「これで『終わって』、良かったんだと思う」
「『終わらせる』ことすら、『やってもらった』けどぉ……ねぇ……」
呆然としながら、その場に座り込み、ただ事が進んでいくのを待っているつもりのようだ。
942
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/25(金) 23:45:08
>>941
「ええ、『きっと』、そうしますよ」
あー、これはひょっとして、バレてますかね…?
報酬には期待できなさそうかも……
ただ、それよりも。
それよりも気になるものを見つけてしまったので、しょうがないですね。
『…水は零れましたが』
砕け散った破片。
その傍らに座り込む彼に、スタンド会話で語り続けます。
アサギさんが去ったことを確認して、それから。
私のSDカードを、破片の中にそっと捨てます。
…彼女がSDカードを細部まで観察していたら、この程度じゃ誤魔化せないかもですけど。
『盆が残っていれば、また注げます』
拾ったSDカードを、見せ付けるように翳します。
あの砕けた、もう元には戻らないカメラの、唯一『無事』だった部分。
これを持ち去ってしまえば、少なくとも今回の件で即発覚、ということは免れるでしょう。
『一度やってしまったことは、二度と元には戻らない。
けど、やり直すことは出来ます。あなたがその気なら、何度だって』
『ちょっとばかし、正規の方法からは外れちゃいますけど』
盗撮とか、正直私自身が被害者ってワケじゃあないですし。
取材のついで、解決にこそ携わりましたが…
個人的な恨みがあるわけでも、義憤に駆られたワケでもないんです。
943
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/25(金) 23:48:23
>>941
『……というか、ぶっちゃけるとですね。
スタンドが絡んだ事件って、立件難しいみたいなんですよ。
何せ、証拠が出にくい。ここであなたを吊るし上げても、時間の無駄ってゆーか…
あなたにしてみたって、何の得もないと思うんですよ。もう、悔い改めたんですよね?』
罰なら、きっともう十分に受けたと思うのです。
あのカメラにはそれだけの価値があったのだと、私は思ったんです。
『だから、私的にはどっちでもいいんです。
問題は、あなたはそれで、流されるままで満足なのか、ってことで』
『事情はまったく知らないし、ノスタルジックも結構ですけど。
自分の間違いに気づいて、誰かの手で終わらせてもらって、それで諦めるんですか。
心を改めて、次はもう一度、自分の手で何かを成してみようと思わないんですか。
それが善行でも、犯罪でも、そんなもったいないってことってないですよ、いいですかッ!?』
「取り返しのつかない『過去』なんて、絶対にない……!」
「『やり直せます』ッッ!!」
支離滅裂な感情を、そのまま口から吐き出して、叩きつける。
『説得』とは呼べない、稚拙な言葉を並べただけかもしれませんが。
犯行が発覚して、証拠も見つかって、意気消沈。一件落着。
…ま、実際はそんなに単純なものじゃあなかったですけど。
私が携わった事件を、カメラが壊れたときの彼の悲痛な声を、
そんな新聞の小窓で数行語られて忘れ去られるような、小さな話で終わらせたくはない。
ジャーナリストとして、私には、この事件の顛末を面白く『でっち上げる』義務がある!
『…SDカード、買い取ってもらえませんか?
私は別に、あなた個人をどうこうするつもりはないですから』
944
:
『盗まれた一瞬:EXTRA TURN』
:2015/09/26(土) 01:37:55
>>942-943
ただ黙って八夜の言う事を聞き続けていた『犯人』。
大きな反応も見せぬままで、
八夜の言葉はまるで彼に届いていないようにも見えた。
「……何だろう、なぁ」
口を開く『犯人』。
言葉と共に、溢れる涙。
『ザ・ファントム』の眼前に現れるボロボロの『機械猫』。
『悪い事を、そしてくだらない事をしている自覚はあった、ギニャ』
『スタンド』の口から紡がれる言葉。
『それでも続けていたのは『やり直す』つもりが、まったく無かったからだと思うギニャ……』
『全部全部、『諦めていた』ギニャ。自分には何も『出来ない』ギニャ』
『でも、急に現れた貴女がそうやって、力強く『やり直せる』って言ってくれたら』
がくり、とその場に伏せる『機械猫のスタンド』。
力尽きてその役目を完全に終えたかのように消えていく……。
──ここから先は、全て『自分』でやらなければならない。
「……不思議と、『やり直したい』と思えるように、なったよ」
「自分勝手で卑怯な決断かもしれないけど……『買い取りたい』」
「また、写真を、撮りたいよ……」
掲げられたSDカードを見ながらそう告げた。
945
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/27(日) 00:20:41
>>944
『…では、交渉成立ということで』
SDカードを渡し、受け取ってもらえたなら、『ザ・ファントム』を解除。
金額は、そうですね…
成功報酬と同額程度を要求しておきましょうか。
「いいじゃないですか、自分勝手で卑怯でも。
いつだって、正義が正しいとは限らないんですし」
「ちょっとくらいの『ズル』、誰だってやってますよ」
そうやって、『盗撮犯』を慰めます。
まっ、褒められたことじゃあないでしょうけど。
さて、あとはそうですね…
撮影は出来そうにないですし、適当にスタッフさんの話を伺いつつ、記事のネタでも稼ぎましょうか。
946
:
『盗まれた一瞬:RESULT』
:2015/09/29(火) 00:53:45
>>945
『犯人:『本名:橘川 了』』は…… この『撮影会』で醜態を晒した事を最後に『コスプレ』界隈から身を引く。
『依頼人:『HN:アサギ』』は…… 犯人を捕まえられなかった事を気にしつつも、特に八夜にそれ以上言及はしなかった。
もちろん成功報酬は払わなかったが、これ以降盗撮写真のアップロードが無くなった事に関しては喜んでいるようだ。
……
…………
後日。八夜の元に小包が届いた。
中には美しい風景の写真が数枚と、5万円の現金、そして『ちょっとゴツイ『デジカメ』』。
それと、短い文章の書かれた紙。
『ありがとうございました』
『またデジタル一眼買いましたので、こちらのカメラはお譲りします』
『自分が撮りたい写真を、お互い撮りたいですね』
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』→『10万』+『5万』+『高性能デジカメ』GET、『無傷』
『高性能デジカメ』:シャッタースピードやしぼりの調節、連続撮影機能等を持つ優れモノの『デジカメ』。超高画質。
ただし、やや大きいうえに見た目が少し『ゴツイ』ので、普通の場に持ち歩くとちょっと目立つかもしれない。
買うと『8万円』ぐらいする。
(後日談ロール等があればどうぞ)
947
:
八夜 菖蒲『ザ・ファントム』
:2015/09/29(火) 21:25:55
>>946
┌────────────────────────────────┐
│ │
│ 第○回目の黄金町『コスプレ撮影会』が、×△教会にて開催。参加者は │
│ 各々手作りのコスチューム衣装やカメラを持ち寄り、撮影会を…… │
│ │
│ │
│ │
│ │
└────────────────────────────────┘
「……しまった… 写真、全部SDカードの中に……!」
変わり映えのない、秋映学園報道部の部室。
「今からでも盗撮写真を貰う…?
いやいや、あんな偉そうなこと言って、どの面下げて……!」
半分以上がまっさらなままの、今月号の原稿と、
先日届いた風景写真を交互に見比べ、半泣きでひとりごちるのでした。
『美しい風景写真』⇒殺風景な部室の壁に、唯一の彩りとして飾られることに。
.
948
:
『盗まれた一瞬:能力開示』
:2015/09/30(水) 00:16:43
『機械猫』のヴィジョンが触れている人間の『行動の結果を盗む』能力。
・基本的には『盗むモノ』を指定して『自動操縦』。きちんと集中している時のみ『遠隔操作』が可能。
・盗む際に、少しだけその『行動』に『結果』が変化する『注文』に限り付ける事が出来る。
(例:『全力で』、『低姿勢で』、『丁寧に』etc)
・『結果』につながる『行動』を大きく分割されている場合、『盗めない』。
・ダメージフィードバック有り。『機械猫』はとても脆い。
『ノーション・シーフ』
破壊力:なし スピード:A 射程距離:A
持続力:C 精密動作性:A 成長性:E
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板