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【ミ】 【護り屋】『ゲートブリッジ』
141
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/09(金) 23:11:26
>>139
『枠』、そして入れ替えられた『車輪』や『四肢』・・・・
『モーター・サイコ』の謎の答えに、ついに辿り着いた伊吹。
しかし、『自分がどうなるか』という謎は、まだ解けない。
伊吹の四肢は根元の関節部分から外されている。
プラモデルのようとは、まさに上手い例えだ。
出血はなく、痛みも感じない・・・・それが逆に『恐ろしい』。
「・・・・操り人形?」
新たな四肢を得た『セージ』が、無機質に伊吹を見た。
「そんな『上等』な使い道は、考えていない」
ガシャシャッン!
ガシィッ!
拘束を解かれ、暗闇に落下する伊吹の髪をその手が掴んだ。
胴体と頭だけの伊吹を易々と宙吊りにしたまま、
『モーター・サイコ』は走り出す――
キュアアァアアア――――ッ
暗い通路の先に、光の『枠』が浮かび上がる・・・・
>>140
(高遠)
壁の向こうに消えたまま、二人は出てこない。
音が消えたことからも、推測は正しそうだった。
障害物傍まで戻り、警戒しながら『踊り』を続ける。
アップテンポな回転の中で、考える――
どの出入りの時間も、およそ長くはない。
どれも『2、30秒』というところだったか。
三度目は会話を挟んでやや長かったが、それでも『1分』足らず。
それも、はっきりと出る瞬間を見たわけではない。
ズギュゥ ウ
ペルソディアの壁西側に『枠』が浮かび、『セージ』が現れた。
障害物の散乱した傍、通路中央に立つ高遠からの距離は『5m』。
だが、それ以上に高遠を驚かせたのは、
『セージ』の左手に吊り下げられた、伊吹の変わり果てた姿だった。
欠落した両手両脚。
残されたのは胴体と、髪を掴まれた頭だけだ・・・・!
「常勝手段で来たな。こりゃ終わったぜ」
高遠の背後で、『ナツメグ』の笑う声がした。
ド ド ド ド ド ド ド
142
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/10(土) 01:33:28
>>141
「ンだとぉぉ?」
そんな『上等』ではない……『始末』か?『廃棄』か?
だとしたら、自身に出来る範疇を考えなければならない。
「がぁぁああ!?」
そして髪を掴まれ元々の戦場へと引き戻された。
「わざわざ『枠』から『ピットガレージ』なんかに引き摺り込んでよぉおっ!
てめぇだけ修復で俺はダルマってかぁ?あぁ!?
プラモデルじゃねーんだぞぉっ!」
訴えるように文句を連ねる。
元々奏龍は騒がしかった、アホの独り言……『そう思わせる』。
(聞いてっか………?
今の俺がどうにかできんのは、情報しかねぇっ)
その実は『高遠』への情報伝達。
大声によって見た物を伝える。
143
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/10(土) 01:45:56
>>141
「……ッ!! グ……ッ!」
言葉が詰まり、そして漏れる。
『常勝手段』、つまりコレが『セージ』の『常套手段』なのだろう。
このような真似をいつもやってきたのか……理解より先に感情が燃え上がる。
だが、一番に考えるべきは伊吹だ。
投げつける? 叩きつける? 人質にとる?
どうにかして奴から浚う手段を考えなければ……
「『何』を、した……っ」
アップテンポの回転から、2人ともターンを付けて停止。
ダンスの終わり際の技法、『静止』。これをした状態で見据える。
……解除されてしまった場合は、再発現の準備を……。
144
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/10(土) 01:56:20
>>142
(伊吹)
特に邪魔されることなく、台詞を高遠に伝えた。
『セージ』は気づいていないのか、それとも・・・・?
>>143
(高遠)
『セージ』:
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
見れば判るだろう、という視線を投げられた。
そして、自ら『停止』する――
予想通り、『クレモンティーヌ』はステップを止めると同時に解除された。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
格好の隙だったが、『セージ』は動かない。
逆に、意外すぎたのかもしれない。
スタンドを再発現せず、対峙する高遠。
二人の間に緊張が高まる。やにわに――
ギュオッ!
『セージ』の足首のローラーが唸りを上げた!
伊吹を左手に持ったまま、滑るように距離を詰めてくる!(スB)
145
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/10(土) 02:20:16
>>144
情報は出した…四肢が無い今他に何が出来る?
可動域は胴体と首の筋肉だけだ……
「ッソがぁぁぁあぁ!」
『暴れる』。
首や動かせる限りの筋肉を動員して体を振り、『セージ』のバランスを崩させる!破B
「ざけんじゃねぇええ!
俺は、俺は『南十字星』だぞ、這い蹲ってられっかよぉ!」
胴体だけとなっても『アレキサンダー・スペンス』は『膂力だけは』強化する。
邪魔せずともその勢いで髪の毛が千切れて落ちるもよし、だ。
ついでに視界を移動させ天井を見る………四肢は無いが『瞬間移動』は可能そうか?
とにかく可能性を追求したい。
146
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/10(土) 02:24:27
>>144
ギッ
歯を食いしばる。
『ピット』……落とし穴……違う、ガレージだから車の整備だ。
つまり、手足をそうやって挿げ替えて来たのか。
伊吹の四肢も……
コイツをどうにかしない限り、伊吹の体は戻ってこない。そう考えて良いんだね
(さぁ……力を、貸して)
準備していたとおり、再発現。アップテンポの加速、動き出す。
右向きに回転しながら、動きに乗って『クレモンティーヌ』で左腕を伸ばし、セージを狙う。 パス精ABB
伊吹をどう使うつもりなのか……それとも使わないでプレッシャーをかけるのか。
『ナツメグ』の言う常勝手段が気になるが、動き出さないことには何も出来ない!
147
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/10(土) 02:51:18
>>145
(伊吹)
首と胴体だけながら、懸命に暴れてみる。
蓑虫のように体が揺れ、髪がブチブチと音をたてるも・・・・
文字通り鋼の指先は、揺るぎもしない。
天井の『十字』を睨みつけても、虚しく過ぎ行くばかりだ――
バ バッ!
高遠の間合いに入った瞬間、振り回される伊吹。
左から右構えへ――目前に迫る、『クレモティーヌ』の左手刀。
伊吹は、自分の役目を今こそ理解した。
何故殺されず、連れて来られたのか。
高遠への――『盾』にするためなのだ・・・・!
ガ ォ
オ オオ ―――――― ン!!
>>146
(高遠)
再発現。『踊り出し』。右回転――
高遠の反応がやや遅れたのは、『5m』という近距離で、
『モーター・サイコ』の反応を確認していたためだ。
ギュ アッ!!
身をすくめ、『ローラー』の回転に載って猛進する『セージ』。
その構えが変化する時間を、高遠は与えてしまった。
前傾姿勢から体の前方で両腕を交差させ、
左手に構えていた伊吹を、『右構え』にする――
つまりは、『クレモンティーヌ』の回転に対して、『盾』とする!
バックブローに等しい『クレモンティーヌ』からはほぼ見えないが、
高遠自身の目には『セージ』の上半身が、
かざされた伊吹の体にすっぽりと隠れて見える――!
ブ オ オ
同時に――気付く。
この速度、この回転で、切り替えしが効くのか?
『クレモンティーヌ』は『踊り子』・・・・
『リズム』に乗って放たれる一撃は、
『強烈無比』であるjほどに、『リズム』を外せない・・・・!
ガ ォ
オ オオ ―――――― ン!!
(TO BE COTINUED)
(次回は10日23時)
148
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/10(土) 03:18:06
>>147
「──────ゥ、ァッ…!」
まるで飛行機に乗って『G』に耐えているかのような引き延ばされた時間感覚。
『セージ』の選んだ手を知る。
「『枠』に連れてかれたらこのザマだぜぇ!
『ピット』には『作業用アーム』と『パーツ』が無数に有った!
簡単なダメージじゃ回復される!気を付けろぉ!」
『十字』による『瞬間移動』も『手が無ければダメ』。
『四肢』が無ければおおよその行動がダメ。
翼がもがれた戦闘機はパイロットごと落ちるしか無いようだ。
付け足しの警告くらいしか後は出来ない。体当たりも噛みつきも無理そうだからな。
(しゃぁねぇなぁ、しくったのは俺の所為だぁ。
後は頼むぜぇ…………それと、汚れ仕事にさせちまってすまねぇ)
抵抗をやめ、全身の筋肉を『弛緩』させる。
赤子が高所から落ちても怪我をしない場合が有るような、弛緩への僅かな望みだ。
149
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/10(土) 03:23:02
>>147
右回転。つまり時計回りに回転して左手を伸ばす算段だった。
そして。盾……人質に取るだろうとは思っていたが……
奴から、浚う手段を考えると、言った。
受止める準備(
>>143
)、かつ『クレモンティーヌ』の手は『掴む』動き。(
>>146
)
掴み取り、腕に抱き込むようにするということだ。
……そのまま、伊吹の服を掴み、腕全体で奪い取る。 パス精ABB
『切り返し』の必要は無い……はずだ
わざわざ反動を受ける『クレモンティーヌ』で手を伸ばしたのはそのためだ。
完全無敵の『高遠』であったら、伊吹がミンチになってしまうかもしれない。
「伊吹を……返して……ッ!」
余力があれば、回転の勢いのままに、
『高遠』本体の脚を伸ばし、回転蹴りをぶち込みたい。
150
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/10(土) 04:30:31
>>148-149
(伊吹・高遠)
高遠を信じ、伊吹は抵抗を捨てる。
口だけは動かすものの、流れに身を委ねる――
ガ ォ
オ オオ ―――――― ン!!
回転から放たれる『クレモンティーヌ』の右腕!
その圧倒的なパワー! 獰猛なるスピード!
しかし、高遠の真意は『攻撃』ではなかった。
手刀は寸前で開かれ、狙うは伊吹の胴体に残る衣服の端。
すなわち、伊吹の奪還が狙い――!
バ
オッ
スタンドの指先がしなり、胴体の重みがかかる。
同時に腕を巻きつけ、力づくで奪い取る!
ズ バ バァッ!
成功・・・・した。
奪還はあっけなく果たされた。
あまりにも手応えなく。この上なく容易に。
あるべきだろう、『セージ』との『綱引き』さえもなく――
ガ シイィ!!
両の足に衝撃を覚えたのは、次の瞬間だった。
低姿勢で突っ込んできた『モーター・サイコ』が、
『クレモンティーヌ』の両足に、『タックル』したのだ。
――それだけではない。
両手で脚を抱え込み、両脚は『ローラー』の推進力をもって、
『クレモンティーヌ』を押し倒しにかかる。
柔道で言うところの、『朽木倒し』のように!
本来、パワーで明らかに劣るものが、
まっこうから相手を倒そうとして、上手く行くはずもない。
だが・・・・今回のケースは、異なる。
『回転』し、『踊る』ということは、『軸足』が揃い、不安定になること。
(遠心力がなければコマは倒れる)
伊吹を取り戻すため、定位置に腕を伸ばし、万全の状態でないこと。
そして何より、伊吹をおとりにしたことで、
『セージ』が躊躇することなく、全パワーを突進に注ぎ込めたこと――!
「・・・・・・・・・・・・・・・地を・・・・『這え』・・・・!」
グ ラァ
爪先が――浮いた。
そう感じた瞬間。
『クレモンティーヌ』と、その影響を受けた高遠は、
脚にしがみついた『セージ』もろとも、床へ倒れこんでいく・・・・!
151
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/10(土) 21:52:48
>>150
今の『クレモンティーヌ』(+伊吹)及び高遠の姿勢はどのような状態だろうか。
また、セージの姿勢についても分かる範囲で感知したい。
152
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/10(土) 23:11:01
>>151
(高遠)
>今の『クレモンティーヌ』(+伊吹)及び高遠の姿勢はどのような状態だろうか。
>また、セージの姿勢についても分かる範囲で感知したい。
『クレモンティーヌ』・・・・
低位置にあった伊吹に手を伸ばして掴み、腕で抱えたため、
上半身が高遠から見て右に開いた状態。
『セージ』の突進によって両脚を封じられ、バランスを崩した状態。
爪先が床から離れた。
高遠・・・・
『セージ』に、足元へ割り込まれた状態。
『クレモンティーヌ』が押し倒されつつあるため、
DFにより、自身も押し倒されかけている。
『セージ』・・・・
高遠とスタンドの間に割り込む形で飛び込み、
横合いから『クレモンティーヌ』の両脚を両手で抱え込み、
突進と『ローラー』の加速によって、『クレモンティーヌ』を転倒させようとしている。
伊吹・・・・
『クレモンティーヌ』の左腕に抱え込まれた状態。
頭は前方(『クイレモンティーヌ』から見て)を向いている。
153
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 00:01:56
>>152
感謝
>>150
「う、……あぁっ!」
迂闊……っ 『盾』にとった後のセージの行動、
それが頭から吹っ飛んでいた……っ
この転倒寸前の状況で出来ることは……
『クレモンティーヌ』の『右手』、そしてそれに触れている高遠の左手を動かし、
セージの抱え込もうとしている『手』に『タッチ』させる。
おそらく、完全に転倒して動きが止まれば強制解除されてしまうのだろう。
それまでのわずかな間だけだが、『パートナー』を『セージ』に切り替える。
コレにより、セージの動きを『ダンス』の動きとして拘束し、『クレモンティーヌ』の脚から離させたい。
あの『ピット』の枠……床にも出せるのだろうか。だとしたら放り込まれると詰みだ。
そうでなくても、脚をやられれば……非常に危険。
嶺はパートナー交代が成功し次第、伊吹をこちらが抱き込むようにして転がりながら離脱したい。
154
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/11(日) 00:09:42
>>150
「死………ンでねぇのか、まだ」
『今は』助かったようだが、その分『高遠』が不利な状況になってしまった。
すっかり足を引っ張っている……『セージ』を止めねば。
とにかく、『高遠』の今の一撃は自分を奪還する為の物だった。
ならば次の行動も『そう』なのではないか?
「地を這う、テメぇがだぁ…!」
おそらく『高遠』が行うであろう回避行動が失敗して、
『セージ』『高遠』『クレモンティーヌ』が完全に倒れた場合には。
這い寄り、唯一動く頭を動員して『セージ』の首に食らい付く。
既に『やむを得ない状況』だ、頸動脈を食い千切って致命させてでも『セージ』を『止める』。
155
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/11(日) 00:29:33
>>153
(高遠)
グ ラァ
ア ―――― ッ
倒れ行く最中、高遠の取った行動・・・・それは。
自身と『クレモンティーヌ』を繋ぐ絆である、
『右手』を動かすことだった。
両脚を抱えこんだ『セージ』の左手を探り当て、その甲に触れる!
リズムの神が微笑んだこともあり、
高遠の狙いは達成された――
――『最終目的』を覗いては。
『クレモンティーヌ』の『パートナー交換』の条件。、
それは、『手を握る』こと。
触れるだけでは成立しない・・・・
その手は、すでに高遠のそれが握られているのだから。
ダ
ダ ァン!
完全にバランスを崩した、『クレモンティーヌ』と高遠が床に激突する。
したたかに背中を打つ少女に対し、『クレモンティーヌは』――
ヴュ オ オ オ ・・・・
呻きつかぬ声をあげ、『解除』された。
胴体のみの伊吹が、床に投げ落とされる・・・・
>>154
(伊吹)
伊吹の視点からは確認できなかったが、
高遠も逆転を狙っていただろうことは想像できた。
そして、それが『失敗』したことも――
ダ
ダ ァン!
スタンドごと床に叩きつけられ、荷物のように転がる伊吹。
隙あらば喉を食い破らんばかりの意思を示したが、
現実はそう都合よくはいかない・・・・
目前に見えるのは、二人の観客だけだった。
「ダハハッ、ほーらな。終わったろ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
156
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 00:41:43
>>155
高遠、伊吹、『セージ』の位置と姿勢を詳しく知りたい。
157
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/11(日) 00:50:57
>>156
(高遠)
高遠・・・・
背中から西側へ倒れた状態。
背後(西側)には障害物が重なっている。
『セージ』・・・・
東側にうつ伏せに倒れた状態。
高遠からの距離は東に『1.5m』。
伊吹・・・・
東側に投げ出された状態。
顔は南向きで、そちら側に『ナツメグ』と浜岡が立っている。
『セージ』からは『2m』、高遠からは『4m』ばかり東に離れた位置。
158
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 01:30:07
>>157
感謝。
>>155
「……ぐ、 ぅ……っ」
私は、どうなった。 そうだ、『失敗』して
耳に入ってくる『ナツメグ』の声……だが、終わるわけには
踊りが出来なくて解除される。それは知っていた、
知らないのは、その先……。手を上げ、発現を試みる。『クレモンティーヌ』は、応えてくれるか?
ダメであれば、自力でうつぶせになり、立ち上がりたい。
昔小学校でやったような、うつぶせからスタートする短距離走のように……。
頭の中で発現を呼びかけながら、セージのところへ走り出したい
159
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/11(日) 01:36:53
>>155
「う………げぇぁッ!!」
と、『遠い』!
四肢が無い状況でこの数メートルが限りなく遠い…ッ
「クソ・・・・クソがぁ…!」
可能な事といえば『高遠』の邪魔にならぬよう、東に転がって『セージ』から距離を取るしかない。
思えば『車椅子』か『自身の肉体』か『触れた壁面』かに『ピット』の能力を出していた。
そして、自分も『ピット』の外では掴まれていた状況だ。
『離れれば』。あるいは能力射程から出て戻る事ができるのでは?
と、最悪『マイナス要素にならぬよう』地を這う……
160
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/11(日) 01:59:24
>>159
(伊吹)
射程距離の存在に身を賭して、芋虫のように蠢く伊吹。
顎を使い進もうとする有様は、さながらシャクトリ虫のようだ。
じわじわと東へ進んでいくも・・・・
現時点では、手足が戻ってくる気配はない。
>>158
(高遠)
したたかに打ち据えた背中が、呼吸の自由を奪う。
咳き込み、自然と浮かんでくる涙をこらえながら、
高遠は身を捻り、何とか立ち上がる。
心で呼ぼうとも、『クレモンティーヌ』は発現しない。
それでも、まだ戦いは終わっていない。
顔を上げ、『セージ』に向かって走り出す――だが。
ギャルオ ン ッ !
『歓喜』に満ちた回転音が、静謐な店内にこだました。
独楽のように回転して立ち上がり、高遠を見る『セージ』。
同性とは思えない――いや同性だからこそか?
嗜虐の表情で、高遠に向かってくる。
「終わりだ・・・・『死ね』」
ドバッ ドバババ!!
腕を振り上げ、拳が弾丸のように降り注ぐ。
今となっては、圧倒的な戦力差――!
ボ ボ ボ ボ
顔に当たった感触は――『柔らかい』・・・・?
161
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 02:19:28
>>160
起き上がったとき、見えたであろう
『セージ』の手はどのような状態だっただろうか
162
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/11(日) 02:21:09
>>161
(高遠)
鋼の指で、拳を固めていた。
163
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 02:44:39
>>162
感謝。
>>160
「――――ぁ」
発現が出来ない。
顔に当たる『柔らかい』感触が気になる。
オイルか何かを……かけている……のか?
体が、動かなくなるまで……せめてもの抵抗として、両手で庇いながら、前に進む。
脚蹴りを、放ちたい。 再発現をなおも試みたい。
164
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 02:49:59
>>163
『訂正』
両腕で庇いながら、前進ではなく自分から後ろ(障害物の元)に吹っ飛ぶ。
再発現の為の時間が稼げるかどうか。だ
発現を試みることはやめない。
165
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/11(日) 02:53:54
>>160
「ぐ………う……………!」
何も出来ない。
その屈辱へ呻きながら、何とか動きを続ける。
それしか、出来る事が無い。
そういえば四肢の離断部の断面はどうなっている?
球体関節が抜けたような窪みにでもなっているのか?真っ平らなのか?
166
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/11(日) 03:16:54
>>165
(伊吹)
四肢の断面は立体的。
肩の関節から球状に抉られている。
>>164
(高遠)
バ バッ
ガシャシャ!
自分から後ろに飛ぶも、倒れたハンガーラックに足を取られ、転倒した。
全身、特に足の筋肉が張り詰めているのがわかる・・・・
『クレモンティーヌ』の『パートナー』を演じると、
この短時間でさえ、これだけ消耗するのか。
尻餅をついた高遠と、『セージ』の目が合った。
二人の間に白いものが落ちている。
――『羽枕』だ。
何故、いつのまに、こんなものがあるのか?
さっきの柔らかな感触はこれだったのか?
「クッ・・・・」
ギャルン!
気を取り直し、高遠を追うべく身構えた『セージ』に、女の声が飛んだ。
「アタシらの負けさね。『パズル』は好きにしな」
浜岡だった。
「よーし。ぶっ壊してさっさと帰んべ。
『セージ』、時間切れの前に車椅子を取って来とけよ」
「ですが、隊長・・・・こいつらはまだ生きています。
特に女の方は、今ここで殺しておくべきです」
「やめとけ」
すでに背を向け、歩き始めた『ナツメグ』が歩を止める。
「普段はともかく、そのババァが『誰か』を守ってる時にゃ、
このオレでも勝てる気がしねぇ。
そもそも、オマエも骨何本かイワせてんだろうが。
残り時間も少ねえ・・・・
【殺し屋】なら、クールに引き上げる時刻だぜ?」
「・・・・わかりました」
167
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 03:32:26
>>166
「『ハネ……枕』……」
肩で息をしながら、つぶやく
『いつの間に』 『筋肉痛』 『負け』
さまざまな単語が動かない体と頭を廻る
『私があそこでああしていれば』 『あれをやらなければ』
そんなことばかり浮かぶが どれもコレも最後は
『出来なかった』、に行き着き、それが重くのしかかる。
「すみま せ … 浜 岡さ……」
口から出る。
168
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/11(日) 03:34:04
>>166
「…………」
目の前で、頭の上で。
話が飛び交い、そして、終わった。
『敗戦』、か。
「……最後まで役にも立たなかったなぁ、俺ぇ。
ッキショォ───」
ミスって四肢を失い、こうして這い蹲っている。
動こうとして込めていた力が抜け、『アレキサンダー・スペンス』も解除され。
「ワリぃ…………」
脚を引っ張った事への罪悪感が、ただ口から漏れた。
169
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/11(日) 03:58:42
>>168
(伊吹)
【殺し屋】二人が通路西に姿を消してほどなく、
伊吹の四肢は復活した。
己の無力に打ちのめされるも、浜岡は朗らかに笑う。
「自分の弱さを知らなけりゃ、人間強くはなれないもんさ。
ま、命あっての物種さね。
生きてりゃ、名誉挽回のチャンスも回ってくるさね」
「ほら、立ちな。
足首は拾っといてあげたから。
今回は特別サービス、『治療費』はアタシが立て替えてあげよう」
>>167
(高遠)
全身疲労や筋肉痛以上に、敗北という現実が肩にのしかかる。
勝つチャンスは何度もあった。惜しい場面もあった。
だが・・・・結果はこうなってしまった。
「あっはっは、なんて顔してるんだい」
だが、浜岡はほがらかに笑う。
「あんたら二人が『セージ』に勝てるなんて、
アタシも半々くらいでしか思ってなかったさ。
大事なのは、『勝負度胸』と『経験稼ぎ』。
そっちは達成できたんだから、別に手ぶらで帰るわけじゃないさ」
「あんた達の戦いぶりは、見せてもらった。
能力は十分だ。
生き残れれば必ず強くなる・・・・あんたたち二人ともね」
「さあ、オフィスに帰ろう。
あったかいお茶を淹れてあげるよ」
170
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/11(日) 04:12:38
>>169
「はい……絶対、なります……っ」
ブッ潰れそうな現実の中、その朗々とした笑いと、
生き残れれば強くなる。という言葉が心に染み入る。
申し訳なさと、ありがたさ。
「紅茶……砂糖とミルクいっぱいで……おねがいします」
ニット帽を目深に被りなおし、力を振り絞って立ち上がろう。
『生き残る』『強くなる』……およそ今までとは無縁の意思だったが
その決意をしっかりと心に秘めて。
171
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/11(日) 04:16:10
>>169
「…………マジにすまねぇ、何から何まで」
戻って来た肉体の感覚に拳を握りしめ、床面を叩く。
そして壁や何かに掴まりながら立ち上がり頭を下げた。
『スタンド』による初めての実戦。
戦術も戦略も自分には足りない物が多すぎた。
爆弾を抱えて対空戦に臨むような、空対空ミサイルを満載して対地対艦攻撃をするような。
「まだ俺もテメェの機体も把握できてねぇひよっこ、かぁ。
やれやれだぜ………エースへの道ってのは」
172
:
【殺し屋】と【護り屋】
:2011/09/11(日) 04:31:45
>>170
「――かしこまりました」
浜岡が見せる、『メイド』の笑顔。
期待に応えることを胸に誓い、高遠は立ち上がった。
>>171
(伊吹)
自分に足りないものを、否応なく突きつける――
それが『実戦』なのだと気付かされた夜。
伊吹もまた、立ち上がる。
次の戦いへと、歩き始める・・・・
【護り屋】
高遠 嶺『クレモンティーヌ』 ⇒ 『軽度の全身疲労』
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』 ⇒ 『右足首欠損』『鼻骨骨折』『全治6ヶ月』
浜岡頼子『ウィンター・ブランケット』 ⇒ 『無傷』
『護衛任務』 ⇒ 『失敗』
『賞金』 ⇒ 『15万』GET!
【殺し屋】
セージ『モーター・サイコ』 ⇒ 『肋骨にヒビ』
ナツメグ『フランキー・アヴァロン』 ⇒ 『無傷』
『殺害任務』 ⇒ 『成功』
【殺し屋】と【護り屋】 END
173
:
【護り屋】の風景
:2011/09/25(日) 22:01:41
【殺し屋】との初戦から数日後・・・・
高遠と伊吹の新人二人は、浜岡に呼び出された。
タン タン
行き先は、古びた『体育館』。
照明設備が機能していないのは一目瞭然だった。
破れ窓から差し込む陽光だけが灯りだ。
壁もあちこち穴が開き、バスケットのゴールポストは傾いている。
床だけは塵一つ落ちていないのが、逆に不自然なくらいだ。
タン タン
そんな体育館の中央に、浜岡は立っていた。
小気味よいリズムを刻みながら、手と床と往復しているのは、
茶色いボール――バスケットボールだ。
「よく来たね」
浜岡がこちらを振り返り、笑った。
174
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/25(日) 22:11:05
>>173
きょろ
きょろ
ニット帽からはみ出る癖毛を撫で付けながら辺りを見回し……
「……あ、はいっ」 しゅきっ
浜岡さんの声に背筋を伸ばそう。
壁とか照明はぼろぼろで……チリ一つ落ちてない床。
『訓練場』。そんな感じの印象があるね。…… 土足でいいのかな。
ボールは何に使うんだろ。
なんとなく、訓練とか鍛錬とかに関係がありそうな気がする。
175
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/25(日) 22:13:30
>>173
「う〜〜〜〜っす」
「しっかし、マジに繋がってるよぉ〜〜」
トントン
治療された足の爪先で何度も足下を突っついて感覚が有る事を確認している。
ダメと言われてるのにかさぶたを触る子供に似たような光景だ。
「呼ばれりゃぁ何時でも何処でも、だぜぇ。
でも、なんだぁ?なんとも切ねぇ場所だけどもよぉ」
176
:
【護り屋】の風景
:2011/09/25(日) 22:21:32
>>174
(高遠)
「いいから、そのままで上がっておいで」
見れば、浜岡も土足のままだ。
タン タン タン ・・・・
ドリブルは続いている。
姿格好に似合わず、かなりの手際だった。
>>175
(伊吹)
何度確かめても、わずかな痛みすらない。
浜岡に教えられた『フープル・マーケッツ』だが、
金さえ出せば『不可能』はないのではないかと思えるほどだ。
「まあそう言うんじゃないよ。
ここはウチが買い取った廃校でね。
団員の訓練に使ってるんだ。
ま、今日やるのは訓練ってほど大げさじゃない。
『ゲーム』・・・・そう、軽い『ゲーム』さ」
タン タン タン タン ・・・・
浜岡が言葉を切ると、コートにボールの音がこだました。
177
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/25(日) 22:32:32
>>176
「いやぁしかし、あの時はマジに助かったぜ、ありがとよぉ隊長ぉ」
足の具合を思うさま確かめて、
浜岡でなければ足が義足になってたと考えると……
「軽い『ゲーム』っつっても俺達…………というか特にオイラだよなぁ。
それを鍛えるっつー事だろぉ?」
「で、まあ、だ。
そのボールの意味は何なんだよぉ」
178
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/25(日) 22:32:58
>>176
「は、い。 わかりました」
言われたとおりそのまま上がろう。
そして、あ、やっぱり訓練場だったんだ。と
伊吹への浜岡さんの発言で納得する。
とすると、『ゲーム』も……
(『アタシが守るこのボールを奪ってみな』……なんて)
【そのババァが『誰か』を守ってる時にゃ、このオレでも勝てる気がしねぇ】
あの時の『ナツメグ』は確かにそういってたし、『セージ』に
サンドバッグにされてた私を『護った』のは多分この人の『能力』。
……身震いを誤魔化すように体をほぐそう。
179
:
【護り屋】の風景
:2011/09/25(日) 22:45:14
>>177
(伊吹)
「気にすることはないよ。
ちゃんと『借金』にしてあるんだから」
軽く流す浜岡だが、言葉には続きがあった。
「その『借金』も、今日の出来次第で『チャラ』にしてもいい」
「・・・・想像はついてるだろ?
このボールを奪えたら新人ペアの勝ち。
出来なければアタシの勝ちってゲームさ」
>>178
(高遠)
体育館に上がり、『ナツメグ』の言葉を思い出す。
「・・・・想像はついてるだろ?
このボールを奪えたら新人ペアの勝ち。
出来なければアタシの勝ちってゲームさ」
伊吹の問いに浜岡が答える。
やはり高遠の想像通りだった。
体をゆっくりとほぐしながら、浜岡の声に耳を傾ける・・・・
「ただし、ハンデはあげよう。
手元にボールがある間、アタシはドリブルを続ける。
ボールを投げたりする時以外は、だ。
実際のバスケットボールと同じようにさね」
「違うのは、トラベリングがないこと。
後は、ファールなんかは一切なし。
あんた達も、アタシも、遠慮なしでいい。
もちろん、お互いのスタンドを使って、だよ?」
180
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/25(日) 23:03:25
>>179
「わぁ……」
ドキドキしてきた。ドリブルのリズムに、
ティーヌさんのリズムを合わせられるか……。
とはいえ、人間である浜岡さんはリズム変調は
好きなように出来るだろうけど、ティーヌさんはそうは行かないよね。
これは私の『弱点』、そして……止まっても、止められるな。
「んっと…………胸をお借りします」
一礼、はしておこう。
初陣で浜岡さんの見せた『能力』の片鱗と、得『ている』情報を想起しなければ。
まずは、距離を図ろう。
181
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/25(日) 23:06:30
>>179
「まぁ、それでも貸してくれた事そのものにもだよぉ」
「っとぉ、戦果ってあげていいのか?やっちゃうぞ、オレ」
コキコキと身体を鳴らしつつ軽く柔軟をする。
さて、柔軟の体操をしつつも目は鷹のように。
ターゲット
この訓練場の『十字』を探そう。
天井の構造物から床の木目に至るまで漏らさぬようにだ。
「……『アレキサンダー・スペンス』」
ギャンッ
そして、『スタンド』の発現。
「っとぉ、試合開始の合図とか制限時間とかはあンのかぁ?」
182
:
【護り屋】の風景
:2011/09/25(日) 23:26:12
>>180
(高遠)
「ああ。ドンと来るといいさね」
満面の笑みを浮かべる浜岡。
まさに頼れるおふくろというところだが、
まさにその貫禄が、二人の前に立ちはだかるのだ・・・・
体育館の様子は、
(ttp://fukujuso.jp/images/gym.jpg)
互いの距離は、『7m』というところ。
二人は地図左の入り口前、浜岡は中央。
タン タン タン タン
>>181
(伊吹)
「アタシから一回ボールを奪うごと、『7万』」チャラにしてあげるよ。
ただし、時間制限がある・・・・『15分』以内だ」
ギャンッ
伊吹の全身を、純白の鎧が覆った。
周囲の十字は――驚くほど少ない。
天井の照明(蛍光灯のカバー)は無数に十字があり、安定して使える。
天井までの高さは、目算で『6m』ばかり。
二階の外周部にはベランダ風の回廊があり、その壁には『3m』間隔で窓がある。
窓枠は『十字』が『4つ』組まれた形で、これも十分使えるだろう。
だが――一階には、壁にも、床にも『十字』はない。
床の木目はぶっちがいで、継ぎ目はあみだ状になっている。
「試合開始の合図は、あんた達がよければ、アタシがするよ。
何か道具が欲しければ、用具室にあるものなら好きに出して使っていい。
片付けは後でしてもらうけど・・・・ね」
タン タン タン タン
183
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/26(月) 00:04:38
>>182
「『15分』ン〜〜〜?
あぁ〜〜ま〜俺の『スタンド』も半時間も出してたらバテっからなぁあ」
ヒ ョ ゥ
ダンッ
軽く手を上げて。
『1F右側入口』の正面に有るであろう『2F窓枠』の『十字』へと『掌による光速移動』。
そうして手すりを乗り越えて1Fへと飛び降りる。『獣の如き膂力』だ、この程度の衝撃なら余裕だろう。
瞬時に『高遠』と『伊吹』とで『浜岡』を挟む姿勢を取りたい。
「道具以前にオイラはオイラの身体で戦う事を覚えにゃぁ、だからよぉ。
んじゃ、テキトーなタイミングで開始して貰って良いぜ?」
グッと力を込めながら『浜岡』へと近づき始める。
184
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/26(月) 00:09:44
>>182
『ゲーム』とはいえ、本気でぶつかって
尚、ゆるがせるかどうか……ってところかな。
まったく、おっかないおふくろだよ。
それに、後片付けという台詞から察するに……
「床とか天井とか……壊したら後が怖そう……」 だなぁ。
片づけできるならやっても良いって言う風に取れなくもないけれど。
ともあれ、2人居るという点は一つの利……そう思いたい。
『護り屋の守護神』の力……暴かせてもらおうか
「宜しく、お願いします」
ティーヌさんをいつでも呼び出せるよう、構えながら小走りに、浜岡に接近。
185
:
【護り屋】の風景
:2011/09/26(月) 00:58:48
>>183
(伊吹)
ヒ ョ ゥ
ダンッ
自らの能力を見せ付けるように、二階回廊へと『光速移動』――
そして一階に降り立ち、浜岡を挟む形を取る。
「いいんだね?
なら・・・・始めようかい」
ダン ダン ダン・・・・ダ!
ダム ダム ダム ダムッ
接近する伊吹を見る様子もなく、
浜岡はドリブルの速度を上げていく――
彼我の距離、『5m』。
>>184
(高遠)
「ああ。全力でかかっておいで」
構えを取り、小走りに距離を詰める高遠に反応してか、
ドリブルの速度が上がる。
ダン ダン ダン・・・・ダ!
ダム ダム ダム ダムッ
「そうそう・・・・
アタシだけが、あんた達の能力を知ってるのはズルいわね」
「先に教えておいてあげようか。
アタシのスタンドの名は、『ウィンター・ブランケット』。
能力は――『寝具』を生み出すこと。
アタシの『寝具』は、アタシにしか『壊せない』」
ズギュン!
浜岡の背後に現れる、大柄な人型の影。
一見、『熊』のように見えるがそうではない・・・・
ド ド ド
熊の毛皮を被った、蛮族の戦士のヴィジョン。
その二の腕に盛り上がる、圧倒的な『筋肉』――!
ド ド ド ド ド ド
「さあ――始めようか」
(TO BE CONTINUED)
(次回は26日24時半)
186
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/27(火) 00:36:06
>>185
「無敵の寝具ってぇ訳かよぉ〜〜
そりぁどんな攻撃も寝せちまいそぉな感じだぁなぁ」
こっちに目を向ける事無くドリブルしている浜岡。
猛烈な余裕を感じるが……
「んでもって外見はベルセルクかウールヴヘジンっつー所かぁ。
あーあー、北の悪魔なんて恐ろしさ満点だぜおい!」
グ……ググ……
ギャン!
まずは一歩、深く飛び込む事で低い姿勢を取りながら距離を詰め。
『浜岡』の軸足をヘシ折らんばかりの強烈な威力を込めた足払いを叩き込む。破スBC
187
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/27(火) 00:41:51
>>185
「……く」
息を呑む。その屈強な外見……。
『破壊力』は非常に高い (――とみて間違いはない)
『寝具』を出すという能力 (――セージの拳に割り込む速さがあった)
更に知らなければならないとしたら『スピード』と、『寝具を出す能力』の詳細だ。
(敵、そして自分を知る……まずは自分、次は相手)
「……行きますっ」
ギ ィ ン
『クレモンティーヌ』発現。小走りに疾走する勢いのままの
リズムで踊り始め、踏み込むステップと同時にティーヌさんの脚で回し蹴りを打つ。
バ ッ
ヒュッ
狙いは浜岡の持つボールを弾く様、横なぎに。延長線上に浜岡さんの胴をのせる形で。
寝具を出してとめてくるのか、真っ向から打ち返しに来るか……
スペック
寝具であれば、その『能力性能』を見たい。
188
:
【護り屋】の風景
:2011/09/27(火) 01:08:37
>>186
(伊吹)
グ……ググ……
ギャン!
板張りの床を鳴らして、伊吹が駆け出した。
低姿勢の突進に、浜岡のスタンド――『ウィンター・ブランケット』の反応は、
ズ ォオ
ただ、掌を翳したのみ。
足元への防御を試みる気配さえない・・・・
バオッ!!
身を床に伏せんばかりの姿勢から放たれた足払いは、
金属バットすらへし折るほどの破壊力を秘め、放たれた! が――
ボ オ ン
ォ
柔らかな感触をつま先に感じた瞬間、
伊吹は突進の速度に数倍する勢いで、弾き飛ばされた!
軸足を中心に、独楽のように回り、そして転倒する・・・・
見れば、目前に浜岡の姿はない。
あるのは白い壁――いや、直立した『マット』だ。
攻撃の瞬間まで、出現の予兆すらなかったというのに・・・・!
ダムッ ダムッ ダムッ ダムッ・・・・
白い壁の向こうから、切れ目一つないドリブルの音が聞こえてくる。
(白壁との距離、『5m』)
>>187
(高遠)
ズギュン!
メロディが脳内に響き始める中、『クレモンティーヌ』と踊りながら、
高遠は考える――まずは敵の能力を探るべきだと。
「うん。いいリズムだ」
片目を閉じてみせる浜岡。
バ ッ
ヒュッ
同時に、『踊り手』が飛び出した。
距離を詰め、回転数を見計らっての、横薙ぎの『回し蹴り』!
バオォオオ!
攪拌された空気が風となり、唸りをあげる中、
『ウィンター・ブランケット』が浜岡の背中から手を伸ばす。
ゆっくりとした動きだが(スD)、熟練の捕手のように『正確』に――
ガシィイ! ズズッ!
「おっと・・・・さすがにたいしたパワーだ」
余裕とはいかず、体がずれるほどの反動はあったものの、
『クレモンティーヌ』の爪先を、右手でキャッチしてのける!
シュオオオオオ・・・・
「でも、『力押し』じゃ、アタシからボールは奪えないよ」
ダムッ ダムッ ダムッ ダムッ・・・・
恐るべきは、その言葉ではない。
『クレモンティーヌ』の迫撃を受け止めながら、
ドリブルのリズムをいささかも崩さない、浜岡の――『胆力』か。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
189
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/27(火) 01:22:15
>>188
『ウィンター・ブランケット』は、『クレモンティーヌ』のつま先を『掴んで』いる?
190
:
【護り屋】の風景
:2011/09/27(火) 01:25:33
>>189
(高遠)
>『ウィンター・ブランケット』は、『クレモンティーヌ』のつま先を『掴んで』いる?
『掴んでいる』が、まだ握り締めてはいない。
191
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/27(火) 01:40:46
>>188
「おぉぉい!?」
な、なんという弾力性だ。
飛び込んで寝たら天井まで弾かれるんじゃないか!?
「破壊不能っつーのはよぉ〜〜衝撃なんかも『弾くなり』するっつーことかぁ!」
転倒。仰向けに床面に転がり……
立ち上がる必要はない。そして『天井』に手を伸ばす。
Southern Cross
「 『南十字星』 」
ビカァア─√\
/
ッ
確かに『無敵のマット』かもしれないが、それは『浜岡』の視界をも塞ぐという事。
『アレキサンダー・スペンス』の星光も向こうのマットが覆い隠してくれる。
天井の照明カバーの『十字』を一つ利用し、壁の向こうの『浜岡』の頭上へ『光速移動』。
自由落下の勢いを利用して静かに、そして力強く『かかと落とし』を叩き込む。破スBC+落下加速
『浜岡』の防御によって攻撃が『高遠』の方に逸らされそうだったり、
カウンターを受けそうな場合は再度『照明カバー』へと『光速移動』して掴まり離脱したい。
192
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/27(火) 01:51:04
>>190
回答感謝。
>>188
「あ…… 流石……っ」
『セージ』が何度も骨とられているというだけある……。
ナイロンザイルの神経とでも言おうか……揺るがない胆力、
そして、『圧倒的』なのは力だけではなかった。『動き』、その『キレ』!
こちらのスピードよりは遅いようだが、難なく受け止めて見せた……。
そして何より
ティーヌ
「踊り子さんを掴むなんて……」
ガード、でなくキャッチするだけの力があるとは……。
だが、関心しているヒマはない。
リズムをそのままに、逆回転の動きに切り替え、
脚を振りぬく。『ウィンター・ブランケット』から離脱し、距離をとりたい
193
:
【護り屋】の風景
:2011/09/27(火) 02:13:17
>>191
(伊吹)
転がされるも、仰向けになったその瞬間――
Southern Cross
「 『南十字星』 」
ビカァア─√\
/
ッ
天井の照明設備、浜岡の真上に『光速移動』した。
音を立てぬよう、自由落下に身を委ね、
『かかと落とし』を叩き込むべく、姿勢を整えた時――
ギュバッ!
伊吹は、眼下に迫る『白い障害物』に気がついた。
真下から打ち上げられたものだとすぐに気がつく。
面積が小さいのは、縦になった『マット』を、
そのまま『発射』したからだろう・・・・
しかし、その位置、その角度。
狙い済ましたように、浜岡の姿を覆い隠しているではないか。
何より、その速度――
上昇してくる『マット』のスピードはそこまで速くはない。(ス:C)
それが、まだ天井からさほど離れていない伊吹に肉薄しているという事実。
マットの陰で『光』を見せずに奇襲するつもりが、
完全に『読まれてしまっている』――!?
グォ オ ン !
『マット』の先端が、伊吹に突っ込まんとする!
>>192
(高遠)
「リズムに乗る攻撃っていうのは、逆を言えば単調ってことさ」
足は、意外に容易く『熊戦士』の手を免れた。
『クレモンティーヌ』は反転し、回転しながら距離を取る――
ギュオ!
同時に、いつのまにか浜岡の背後に出現していたマットが、跳ね上げられた。
大きい動きではない。『ウィンター・ブランケット』は手首を曲げただけだ。
それだけで、ベッドサイズのマットが、座布団を投げるように容易く発射された。
見れば、浜岡の向こうに伊吹の姿がない――
194
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/27(火) 02:29:33
>>193
俺達の所持品は
>>2-3
ので良いのか?
195
:
【護り屋】の風景
:2011/09/27(火) 02:31:02
>>194
(伊吹)
>俺達の所持品は
>>2-3
ので良いのか?
その認識でよい。
196
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/27(火) 03:01:01
>>195
回答感謝って奴だぜぇっ
>>193
「ひゃあ!撃ってきやがッたぁっ」
虚を突いた筈の『光速移動』、それを使う事もお見通しという事か。
流石『護り屋』の隊長だけある....
「つーかコレ、このままだと天井とマットで熱烈なヴェーゼだよなぁおいぃ。
マジ勘弁って奴だよぉお〜〜」
アホみたいなパワーはともかく、辛うじて人間並の速度で済んでいるのが救いだ。
冷却期間が何とか過ぎているようなら『2Fの窓』の『窓枠の十字』へと『光速移動』。
無理そうならば、脚を振り上げた『かかと落とし』の姿勢から。
身体を回転させるように脚を振り下ろして『マット』の側面に蹴りを入れる。
コレの反動で横方向に移動し回避したい。
197
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/27(火) 03:05:55
>>193
「……ぬぅ」
旋律であれば記憶には相応の聞き込みが必要だが
リズム……こちらはは『読みやすい』、ってこと。それが問題。
弱点を読まれて対策されると独りでは手が出せないな。由々しき事態だ。
『いつの間にか』出現していたあのマット…… (――手首の動きと連動するように動いた?)
何の意図もなく上げるわけがない、だとしたら上? (――もしかして伊吹も?)
「…………」
距離を3mぐらいまで開けられたらダンス、及び『クレモンティーヌ』を解除。
寝具の挙動、そして浜岡さんの動きを『見』なければならない。
ドリブルをしながらでもいなせるほどの脅威的な精度なのか、
まさかとは思うが、人格がある『スタンド』なのか……。
198
:
【護り屋】の風景
:2011/09/27(火) 03:28:00
>>196
(伊吹)
メ ギャァ――ンッ!
肉薄する『マット』。
巨大な食パンにも似たそれが衝突する寸前に、『2拍』経過――
――シュオン!
『光』が迸り、伊吹の姿を2F回廊の窓へと移動させる。
(どの方角かを明記すること)
バ リィィン・・・・
若干間抜けな音を、背後に聞いた。
天井と『マット』が、ヴェーゼしたに違いない・・・・
>>197
(高遠)
『3m』――後退したところで、スタンドを解除。
回転しながらでは確認しづらかった、浜岡とスタンドの動き、
そして天井の攻防を観察する・・・・
「・・・・どうして、伊吹の動きがわかったか、不思議かい?
簡単さね。伊吹のスタンドで あそこから音を立てずに
アタシを攻撃できる方法が、それくらいだからさ。
もし動いてなかったとしても、アタシ的には問題ないんだしね」
ドリブルを途切らすことなく、浜岡が種明かしをしてくれる。
その真上、跳ね上げられた『マット』は、
寸前で『光速移動』した伊吹に逃げられ、天井に激突――同時に『消滅』した。
バ リィィン・・・・
照明が壊れ、破片が雨のように降り注ぐと見るや――
「おっとっと」
バ ッ !
天に突き上げた『ウィンター・ブランケット』の指先から、瞬時に広がる『毛布』。
キングサイズのそれが、スタンドの指先で回転し、傘のように広がる。
ギュン ギュン ギュン ギュンッ
まるでピザ職人が生地を広げるかのように――
そして、無数の破片を、受け止めてしまう。
見る限り人格があるようには見えないが、
驚異的な『精密動作性』を持つのは、もはや明らかだ。
「さて・・・・次は、こっちから行こうかね」
浜岡の声が、静かに体育館に響く・・・・
(TO BE CONTINUED)
(次回は27日24時半)
199
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/28(水) 00:59:02
>>198
冷や汗伝う頬が歪む。
言われて納得だ。 流石の洞察力というか……。
……分かったことは『寝具』の出現が『一瞬』って事と、
手から出すだろうってこと。しかも、どうやら念じるだけで
動かしたり、消去できるみたいだ。 (――マットを消したのは用済みだから? それとも……)
布団にはサイズってものがあるけど、今出しているような巨大なものもある。
そんなものを絡められてみれば、それこそどうしようもない。
視界も利かず、踊りが続けられ『ない』。そんな状況で超精密の豪腕に身を砕かれジエンドだ。
……流石に、殺しにはこないだろうけど。ならば、どうするという話だ
浜岡さんがどう来るか。 寝具を飛ばしてくるか、あるいは別の何かか。
見当をつけつつも、体を動かす。『クレモンティーヌ』再発現。
回転ではなく、その場でカツカツとステップを踏みながら、様子を伺う。
寝具が飛来してくるのであれば、すぐに移動に移れるよう。
200
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/28(水) 01:01:19
>>198
「おっしゃ、何とか振り切ったぁ…ッ」
中央上方の『ストーブ』の辺りに移動を終え。
そして体育館の中央へと目を向けた。
「ってぇ、向こうから攻めてくんのかよぉ〜〜
聞いてねぇぜぇぇっ」
オ オ
ヒャ オ オ オ
オ
再度2Fから飛び降りて『浜岡』へと接近しつつ。
『アレキサンダー・スペンス』の『光の拳』を『マット』が命中した『照明』のカバーに何発も何発も叩き込む
無数に十字が有るという事はそれなりに構造も弱い筈。
その無数の『十字』に拳を叩き込み、『マット』の激突でも砕けそこねた部分を粉砕。
第二の『ガラスのシャワー』としてバラ巻き、これに対処させる事で腕の動きを一つ潰したい。
201
:
【護り屋】の風景
:2011/09/28(水) 01:25:55
>>200
(伊吹)
地図北側の回廊で、冷や汗を拭う。
階下で、高遠と対峙している浜岡が、
毛布を頭上で回転させているのが見えた。
オ オ
ヒャ オ オ オ
オ
再び『戦場』に飛び降りると、数歩前進。
同時に、
ヒュカ カカカカ!!
バリリリリリィンッ!
浜岡頭上の照明器具を、『光速』のラッシュで破壊してのけた!
先刻と同様以上の破片が、
『毛布』の傘の上に、バラバラと降り落ちていく――
>>199
(高遠)
(念じるだけで動かせるというのは『誤解』。
『マット』を掴み、手首の動きだけで投げ上げたようだ)
『3m』という近距離で、浜岡と対峙する高遠。
『クレモンティーヌ』を発現し、ステップだけで様子見する。
タン タン タン タン
だが、これが長続きしない。
『クレモンティーヌ』の嗜好的に、『回転』のない踊りは物足りないようだ。
じわりと、『踊り』への欲求が高まるのを感じた。
主導権を奪い、『回転』を始めるのは時間の問題だ・・・・
バリリリリリィンッ!
その時、天井で破壊音がした。
キングサイズ――家族数人で使えるような大型の『毛布』。
浜岡が回転させるその上に、無数の破片が降り注ぐ――
「おやおや・・・・いいのかい?」
浜岡が、ドリブルを続けながらつぶやいた。
スタンドは『毛布』の回転を続けながら、
開いた左手を高遠の方に伸ばす――掌を下に向けて。
202
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/28(水) 02:04:32
>>201
意にも介さず、更に新しい手を向ける『浜岡』……
『左手を動かした』!?寝具は二つ以上発現できるって事か!
「ロックオン」
ただ、何もせずに手をこまねくのは最悪。
出し惜しみは最初っからしないと誓った………!
「『フォックス1』」
『バスケットボール』は8枚のパネルを合わせて作ったボール。
中央には『十字線』が浮かび上がっているのが常だ。
ヒ
ァ
ッ
!
その『十字線』へ『光速移動』。
『光速移動』はビームのような形状へと変化して、そして人型に戻るという特質を持つ、
つまり終了時の体勢は自由自在……『ボールを両手で掴んでいる姿勢』でも良い訳だ。
そして下半身は『蹴りを放つ寸前まで引き絞られた脚』を『浜岡』に押し当てる状態とする。
『光速移動』終了と同時に『ボール』奪取を終えて『獣の膂力』で抱え。
そして『浜岡』を足場にして蹴り飛ばし、行動を邪魔しつつダメージを与え、かつ距離を取りたい。破スBC
『アレキサンダー・スペンス』最大の特徴は『光速』、
人間の神経の反応速度をも遥かに凌駕する秒速30万キロは相手の全てを『隙』に変える……!
『気付いた時にはもう遅い』。
203
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/28(水) 02:05:56
>>201
(え……ちょ、ちょっと……我慢、どうどう)
……といっても、聞いてくれなそうだ。
早いうちに欲求を解消させてしまうしかなさそうだけど、
『ウィンター・ブランケット』の向けてくる手、下に向けた掌……
「『2つ目』……っ!?」
予想はしなかったわけではないが、本当に『1つだけ』ではなかったとは。
先ほどのような巨大マットでも出されて下に敷かれたら。
飛ばしてくるどころか、出すだけでよい距離……!
間に合うか……ひときわ強くステップを踏み、後方に横回転させながら下がる。
Wブランケット
(でも、コレで『浜岡さん』の動きはこちらに向いた……はず。少なくとも一瞬は。だ)
204
:
【護り屋】の風景
:2011/09/28(水) 02:31:39
>>202
(伊吹)
浜岡の持つボールは、バスケットボール。
ならば、ボールの表面には『十字』が必ずある――
バッ!
跳ねるボールに、腕を突き出す伊吹。
だが・・・・意に反して、『光速移動』は発生しない。
「『行動』する前に、『確認』を忘れちゃいけないね。
あんたの能力を知ってるアタシが、
ボールの『十字』を、そのままにしてると思ったのかい?」
ちらりと一瞥し、笑みをこぼす浜岡。
「あんたが来る前に、
ボールの『十字』は全部塗りつぶしておいたよ。
でなけりゃ、勝負にもなりゃしない――そうだろ?
そんだけ、あんたのスタンドは『脅威』ってことさ」
>>203
(高遠)
タ タンッ
浜岡の動きに反応し、後方に下がる。
そこへ――
ギュン ギュンギュン
――シュバァア!!
左手ではない!
右手の『毛布』が、投げつけられた!(ス:C)
足元をすくう様な低軌道――回転の加わった布地は板のようだ。
キングサイズの『毛布』の幅は、約『4m』。
ジャララララ・・・・
加えて、『毛布』の上で巧妙に乗っかっていた破片が、
今とばかりに、周囲に撒き散らされる!
前方へ飛散することはないが、左右の足場を塞ぐかのように、
板間の上に散開する――
205
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/29(木) 00:32:30
>>204
「う……っ!」
『対策済み』! コレでは瞬間をとっても意味がない!
であれば、真っ向勝負にでるしか……
しかし、恐ろしい剛力だ。
巨大芝刈りのように迫り来る毛布……。
跳ぶか、或いは『自分』を盾にするか……
しかし、どちらの行動も浜岡さんは読んでいるかもしれない。
飛び散るガラス片も厄介だ。此処は……
『クレモンティーヌ』に背後に移動させ、自らは姿勢を低く回る。
毛布の回転と向きを逆に合わせておきたい。
ティーヌさんの嗜好……自分が回りたいのか、パートナーを回らせたいのか、
どちらでも良いのかどちらも、でないといけないのかが気になるところだが
迫る毛布を、姿勢を低くした高遠自身の手で掴み、振り回して、
『毛布』を、飛び散った破片を掃きとれる位置まで下げながら自分の斜め後方へ投げ飛ばしたい。
出来れば、成功させて飛び散った破片を掃きとりたいところだが、
つかめないのであればそのまま回転する自分を盾にして、毛布を受け止めることになる……。
206
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/29(木) 00:35:51
>>204
「………………はぃイ?」
「ふぉ、『フォックス1』!」
「と、飛ばねぇぇぇええ!?アリかよ、ンなのぉっ!」
冗談だと思ってもう一度『光速移動』を試し。
不発に終わった現実を理解して混乱の極地、といった様子だ。
「あぁ〜〜〜〜〜!ンナローッ!」
ダン!
文句を言いながらも力強い踏み込み。
そこまで対策している以上『寝具』にも『飾り糸』や『模様』に『十字』は無いだろう……
だから
「ミサイルが使えなくたってよぉぉ、機銃でドッグファイトする位はやらねぇとなぁ!」
『毛布』を投げつけて姿勢が乱れているであろう『ウィンター・ブランケット』 の隙を縫い、『浜岡』本体をブン殴る……!
これを『羽枕』辺りでガードされるのは既に最初から想定している……ならば連続で、続いて足払いを叩き込むだけだ。破ス精BCC
もしかしたら『寝具』を発現できる数の限界を把握できるかもしれない。
207
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/29(木) 00:45:52
駄目で元々…………そこまで期待はしないが。
それでも『アレキサンダー・スペンス』使いならば、だ。
『浜岡』の衣服や『ウィンター・ブランケット』のヴィジョン、
あるいは今投擲している『毛布』に『十字」の模様が無いかザッと確認しておきたい。
208
:
【護り屋】の風景
:2011/09/30(金) 01:01:14
>>205
(高遠)
ギュ オオオオオォ――――ッ
高速回転する『毛布』を前にタイミングを合わせ、
低姿勢の『パートナー』の手で掬い取る・・・・
これは、かつて対セージ戦でのカウンターに近い行動と言える。
だが、前回と異なる不利な点が、は幾つかある。
『毛布』のスピードの遅さは、高遠に『有利』。
彼我の距離の近さは『不利』。
足元に手を伸ばす位置の不利、逆回転のタイムラグ、これらも『不利』。
しかし・・・・それら全てを上回る、圧倒的な『不利』を、
高遠は痛感する。
『リズム』が、完全に外されている・・・・!
到達地点、到達時間を狙い澄ましたかのように、
『毛布』の当たるリズムは、『クレモンティーヌ』の許容範囲を超えていた。
逆回転をかけ、無敵の『高遠』が前に出る。
低姿勢を取ろうとする――そこで、『毛布』が到達した。
『リズム』を狂わされたことで、細かな対応を封じられた格好だ。
バ シ! ィィン
ギャンギャン・・・・
高遠の脛に命中した『毛布』は、
音だけは派手なものの、回転のままに弾き飛ばされた。
ダメージは、当然ながら『皆無』。
とっさの『逆回転』が効を奏したようだ・・・・
とはいえ、左右に撒き散らされた破片は残されたままだ。
「・・・・おっと。読みを外されたね」
見れば、浜岡は背後を振り返っている。
こちらを見切り、伊吹を相手にするつもりなのか――?
浜岡までの距離、『6m』。
>>206
(伊吹)
あまりの事実に一瞬茫然とするも、
闘志をむき出しに浜岡に襲い掛かる伊吹。
あまりに予想通りだが、
浜岡の衣服や持ち物に『十字』はなかった。
ダ ダ ダ ッ
浜岡まで『5m』――そのうち、『3m』近い距離を走破する。
浜岡とスタンドは、確かに高遠の方を向いている。
しかし、あれは隙と言えるのだろうか。
『毛布』を投げた腕は、まるで『全力投球』ではない・・・・ただの『手投げ』だ。
あと『2m』。
浜岡がこちらを振り向いた。
だが、スタンドは間に合っていない。
拳を握り締め、最後の一歩を踏み込むと同時に殴りかかる――!
ボ オ ン
ォ
柔らかな感触を拳に感じた瞬間、
伊吹は突進の速度に数倍する勢いで、弾き飛ばされる。
この展開は・・・・前回と同じものだ・・・・
二の矢を放つ余裕すら、ない。
209
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/09/30(金) 05:19:57
>>208
「……ま ずっ」
対応の遅れ、弾かれ、そして残されたままの破片に臍を噛む。
『リズム』を外されていてはテンポが乗れない。
私自身はティーヌさんしか知らないけど、やっぱり
私のスタンドは……タイミングのズレが伊吹のスタンド以上に『深刻』だ。
しかもそれを絶妙にずらしてのけるとは、やはり一筋縄ではいかない
そして、『防御特性』も見せてしまったことになる。
『もう一つのパートナー特性』を、知っているのでなければ
奇襲が使えそうだが……
とりあえずは、動かなければならない。
浜岡さんが向こうを向いて居るのであれば……4mほどの距離まで軽く駆け、力をこめる。
それまでより加速したリズムをとれるよう、変調に余裕を持って。
しかし……さっきから同じものを一度に2つだしては居ないが……
同じものは1個しか出せなかったりするのだろうか? 頭の片隅をよぎる。
210
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/30(金) 05:22:56
>>208
「徹底してるぜ、ったっくっよぉぉっ」
ズ ザ ザザッ
今度は何とか受け身を取り、すっ転ぶ事なく。
しかし見るのは、手を伸ばすのは『上』。
『浜岡』が攻撃に移っても『二呼吸』以上挟める距離の『照明のガード』へと『光速移動』。
ここまでは先の焼き直しだが…………
バ ギ ィ!
『照明のガード』を掴んで獣の膂力でもぎ取り、手に入れる…
素での肉弾戦と行こうとしていたが、やはり瞬時に発現される『無敵の寝具』はマズい。
腕白相撲が横綱相手に挑んで遊ばれている感覚に近い。
どうにか出来る可能性が見えない以上、こねくり回すしか無いようだ。
211
:
【護り屋】の風景
:2011/09/30(金) 23:09:44
>>209
(高遠)
タ タン ッ
二人手を取り、前方に距離を詰めようとする。
そこへ――
ズギュン!
『ウィンター・ブランケット』の突き出した左手。
浜岡と高遠の間を塞ぐように出現したのは、『パイプベッド』だ。
同時に・・・・ゴ!
ガラララララ――――ッ
左手の一押しで、『ベッド』が滑り出した。
キャスターがついているのか、
軽快な加速を見せながら、高遠と『クレモンティーヌ』に向かってくる!
彼我の距離は『5m』。
>>210
(伊吹)
二度目ということもあり、かろうじて受身を取れた。
シュカ ァ ァ!
そして、地図上方の『照明器具』へ移動。
この位置からは『マット』が邪魔し、浜岡の姿は見えないが、
バ ギ ィ!
『照明のガード』を掴んで獣の膂力でもぎ取り、手に入れた。
プラスティック製のカバーだ。
思ったより『柔らかい』・・・・物が古いせいだろうか?
「そうそう、何だってやってみるものさ」
浜岡の声が飛んだ。
視線は通っていないはずだが・・・・
彼我の距離、『11m』(高度差含む)。
212
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/09/30(金) 23:33:25
>>211
・
>>198
では『浜岡』の『マット』によって『カバー』ごと照明が砕かれたという認識で良いか?
・
>>204
で撒き散らされた『破片』は最も『浜岡』に近い物でどの辺りから散らばっている?
・『破片』の中には『カバー』の物も混じっていると考えて良いか?
213
:
【護り屋】の風景
:2011/09/30(金) 23:39:22
>>212
(伊吹)
>・
>>198
では『浜岡』の『マット』によって『カバー』ごと照明が砕かれたという認識で良いか?
その通り。
>・
>>204
で撒き散らされた『破片』は最も『浜岡』に近い物でどの辺りから散らばっている?
『毛布』に載せた上で投げつけたため、
南方向へ扇状に散らされている(ただし真南は空白ゾーン)。
一番近いと思われる破片でも、『2m』離れている。
>・『破片』の中には『カバー』の物も混じっていると考えて良いか?
そのはずだが、少なくともざっと見回す限り、
『十字』の原型を留めた破片は、『ない』。
214
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/01(土) 00:11:03
>>211
『パイプベッド』に何かが乗っていたり、
骨組みがイカレているように見えるなど、普通のベッドと比べて変わっているところはある?
215
:
【護り屋】の風景
:2011/10/01(土) 00:21:08
>>214
(高遠)
>『パイプベッド』に何かが乗っていたり、
骨組みがイカレているように見えるなど、普通のベッドと比べて変わっているところはある?
ない。
いたって普通のベッド。
敷布団、かけ布団、シーツ、枕が載っている。
枕元と足元には、腰の高さほどのパイプの柵がついているが、
とりたてて凶悪なデザインでもない。
216
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/01(土) 00:41:26
>>215
回答感謝っ
>>211
「ベッドに……キャスターっ」
跳躍を……まて。
先ほどからこちらに大きなものを飛ばしてくるが、何が狙いだろうか。
もちろん、接近を許さないという狙いもあるのだろうが
そういえば、初仕事の際、『セージ』によって強制解除させられた結果、
発現不能になったことを、浜岡さんは見ていたはずだ。
もし同じようなことを狙っているとしたら。……着地の際が、一番危ないのでは。
そして、リズムもおそらく外されているはずだ。
激突地点を後方、あるいは前方にずらして、
『リズムと共に脚が動き出すタイミングにベッドが激突する』位置へ移動……
ダンスでよくある、高遠自身の脚を前に高く上げる動きで、『ベッド』を斜め上にけり返す。パス精ABB
後々筋肉痛がきつそうだが、致し方ない。
上に載ってくるものが飛んでこないよう、注意して。
217
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/01(土) 00:41:36
>>213
回答感謝ッ
>>211
「もっと頑張らないと駄目そうだなぁ。
くそっ、まったくトンだ地獄耳だぜ、おぃ」
とりあえず『十字』が幾つも有るカバーだ、『伊吹』にとっては何よりも稀少な燃料………!
まずは『カバー』からポケットに入る程度の大きさに割って分けておきたい。
ドッスゥ!
そして着地。
『マット』に隠れた『浜岡』の様子を視認するために、東側方向に回り込むように接近したい。
ポキポキポキ……
途中、『カバー』から『十字の格子』を次々に一個ずつ折り取りながらだ。
218
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/01(土) 00:42:53
>>216
書き損じ追記
更に余裕があれば、こちらから見て
浜岡さんを中心に右の方向、東側めがけて移動を開始したい。
219
:
【護り屋】の風景
:2011/10/01(土) 01:17:04
>>216
>>218
(高遠)
目前に迫る『パイプベッド』。
しかし、高遠は見逃さない――
足元を狙う攻撃が続く、『不自然さ』を。
ダン! ギュルン!
前進しかけていた二人は、その勢いのまま、さらに一歩踏み込む!
そして――『回転』!
ベッド激突時を想定していた『リズム』の崩れを、
自らの移動によって調整する――!
オ
ォ
ドゴォ!
高遠の蹴りが跳ね上がり、力強く『ベッド』を蹴り飛ばした。
軌道は正面斜め上。浜岡の頭上を掠めていく――
「うん・・・・『上出来』だ」
ガ イィン!
声と同時に、
『熊戦士』が、空中の『パイプベッド』を殴り上げた。
軌道を上に修正された『寝具』が、
浜岡を越え、斜め上に打ち放たれる。
その先にあるのは――天井に捕まった、『伊吹』!
グン!
同時に、スタンドが『マット』を持ち上げるのが見えた。
>>217
(伊吹)
バキ バキバキッ
手の中で砕けるほどに劣化したカバーだが、
とりあえず『3つ』――『十字』をポケットにしまった。
と、その時――
オ
ォ
ドゴォ!
『クレモンティーヌ』の弾いた『パイプベッド』が、
浜岡を飛び越えて、こっちに向かって来るのが見えた!
片手で作業をやっていた隙が災いし、
接近まで気付けずにいた――またしても、命中は『目前』だ。
220
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/01(土) 01:37:00
>>219
浜岡と『ウィンター・ブランケット』の体の向きは今どこを向いている?
マットを持ち上げたのは片手? 両手?
片手であればもう片方の手はどうなっている?
221
:
【護り屋】の風景
:2011/10/01(土) 01:43:06
>>220
(高遠)
>浜岡と『ウィンター・ブランケット』の体の向きは今どこを向いている?
マットを持ち上げたのは片手? 両手?
片手であればもう片方の手はどうなっている?
スタンド・浜岡ともに足を開いた横構えになった。
高遠を見つつ、伊吹を振り返れる角度を保っている。
『ウィンター・ブランケット』は、
右手で『ベッド』を打ち上げ、左手で『マット』を掴んだ状態。
右手は現時点では跳ね上がったまま。
222
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/01(土) 02:21:13
>>221
感謝っ
>>219
「……っ、伊吹がまだ……っ」
自分の振るった矛先をそらされる。
伊吹には……対処、してもらうしかないな。頭の中で謝罪しながら動き出す。
左手でマットを掴んだ……伊吹にぶつけるか、そう見せかけて
焦って接近するこちらをなぎ払うつもりか…………
もし、私があの人だったら………近くに寄ってくる奴を迎撃するだろう。
そして、一度強制解除させれば暫くでくの坊に出来るのは、格好のねらい目のはず。
……だからおそらく後者。そして、私の踊りを止めに来る。
他にも考えられる『IF』はなくはないが、この方向で考える。
そうでなくても、こちらを無視できなくしてしまえば、伊吹への追撃は避けられる……
先ほどまでで、リズムの加速変調も終わっているだろう、
高遠を浜岡さんの右手側(高遠から見て)へすれ違うような向きで、『クレモンティーヌ』はその右手を握り、外側へ。
フィギュアスケート・ペア併走の動きだ。
……心もち高遠が先行するようにし、ティーヌさんと
浜岡さんの間に高遠が来るように。マットの動きを警戒しつつ距離をつめる。
223
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/01(土) 02:28:04
>>219
「おぉ、こりゃぁ気分が良いなどうにもぉ……ぉお!?」
予想の範疇を超えた現状に驚愕する。
………『十字』を手に入れた事で空砲に実包が込められたという扱いなのだろう。
下からアッパー気味に来るであろう『パイプベッド』!
命中したら痛いとか痛くないというレベルでは済まないだろう!
「マジで洒落にならない攻撃着弾コンマ5前ってかぁあ!」
ブンッ
『十字』を切り出していた『カバー』を持つ手を振り上げて『左側入口』の真上の『2Fの窓の十字』へ『光速移動』。
天井に張り付いている『伊吹』なら、視界を塞がれる事なく行動ができると思うが……
224
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/01(土) 02:30:06
記述漏れ追記
『掌』による『光速移動』のため『カバー』は一旦手放して諦めなければならないが、
『パイプベッド』の直撃を喰らうのに比べれば後で別口ででも採取できる物に執着はできない。
225
:
【護り屋】の風景
:2011/10/01(土) 03:02:05
>>222
(高遠)
すでに『加速変調』は完了している。
アップテンポなメロディに合わせて、氷上を奔るスケーターのように、
『クレモンティーヌ』と高遠は、浜岡に接近する。
高遠は盾になるべく浜岡寄りの左側に。
距離はすり抜ける程度に離れて――
タ タ タッ
たまに足がホップするのは、破片が散らされているからだ。
スタンドに害がないとはいえ、踏めば『踊り』が崩れると、
『クレモンティーヌ』は考えているのだろう・・・・
理想の軌道を描きながらも、それ故に理想の速度ではない。
「それもいい判断だよ。
伊吹に追撃するつもりだったけど、ちょっとムリだ。
予定通り――先に、あんたから止めておこうかね」
高遠の顔を見ることなく、視線を下げたまま浜岡が言った、刹那。
グ ルゥン!
『熊戦士』の掴んだ『マット』が、恐るべき膂力で、空中に踊った。
まるで『ハエ叩き』でも振り回すかの気軽さで!
バオ ォ オ ン !
身長を凌駕する白い柔壁が、クレモンティーヌと高遠に振り下ろされる!
角度は前方、斜め上方から――
『クレモンティーヌ』の進路を阻みつつ、上から『叩き潰す』かのように!!(ス:C)
>>223-224
(伊吹)
『カバー』を捨て、素早く『光速移動』する伊吹。
どれだけ肉薄しようと、『光速』に勝る回避はない。
それは浜岡もわかっているはず、だが・・・・
バオ ォ オ ン !
ほぼ同時に階下から聞こえたのは、
空気が破裂したような、爆音。
巨大な『マット』が振り下ろされる音だと、誰が思うだろうか。
柔らかな素材とは言え、あのパワーで振り下ろされれば、
十分に『凶器』たりえる――!
226
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/01(土) 04:11:17
>>225
(スタンドであれば、害がないとは思っていたけれど、
無視は出来なかったか……。速さが足りない……っ)
だが、伊吹への追撃を逸らさせることができたのならそれはそれで良い。
……やることは……
『クレモンティーヌ』が、高遠の手を支えに、高遠を持ち上げる。
そして、高遠自身は持ち上げられたまま、片手を支えに、空中で両手を開き、開脚。
自らを使って、真っ向から受け止める盾……いや、弾き返す。
「確か……『ペアリフト』。そんな感じの名前」
『完全防御』された肉体にぶつかったマットは、
互いの超破壊力を、一方的にかつ真っ向から受け止めることになる。
『寝具』は破壊されない特性により、高遠との接触面で
破かれることはないだろうが……その勢いのまま弾き返せるはずだ。
今まで揺るがせなかった『浜岡』という牙城を揺るがす隙を作りたい。
そして接近……『クレモンティーヌ』の足元には注意しておく。
227
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/01(土) 04:18:16
>>225
「っぶねぇ、っぶねぇ……
隊長も随分ロックンロールなやりかただぁよぉ!」
実に長い一周だったが、戻って来た。
後は2拍置いて…!!
「ンだとぉぉ!?」
『模擬戦』という雰囲気で日和っていたのかもしれないが、
想定外の殺せるレベルの強烈な一撃の『音』!
「っチぃ、待ってろよ嶺ぇっ!」
辿り着いた『窓の十字』から手を『浜岡』に向けて伸ばす。
『十字』は無い…………それは理解しているが。
『来る』
振り上げた腕、単に『光速移動』のために上げただけではなかった。
勢いを利用して『カバー』を『浜岡』の頭上へと放るためだった(
>>223
メ欄)、
そのために『光速移動』先が『浜岡』を挟んで反対側だった事の理由でもある……
今、『高遠』を攻撃している『浜岡』。
その一撃が回避されるにしろ防御されるにしろ『隙』を産む筈だ。『隙』を待って。
ピ
カ
ァ
放り投げておいた『ガードの十字』が『浜岡』のすぐ傍にまで落ちてくるだろう。
そこへと『光速移動』し、瞬時に『バスケットボール』を奪い取る!
228
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/01(土) 04:32:06
>>226
追記、
リズムのズレによって、体を持ち上げる前にマットが激突して来そうな場合、
リズムの拍の2倍、3倍の速さでドラムを叩くような、所謂『裏打ち』を使って、
タイミングを早め、間に合わせたい。
229
:
【護り屋】の風景
:2011/10/02(日) 02:55:57
>>227
(伊吹)
ジャキィ ィ
窓枠から腕を伸ばし、『拍』を数える。
『光速移動』の寸前、カバーの『十字』を投げていた!
狙い通りならば、浜岡がドリブルする
バスケットボールを奪える位置に落ちていく算段だ――!
『1拍』、『2拍』――時間経過を確かめながら、
落下する『十字』を目で追う――
――ない。
『十字』がどこにもない。
いや、正しくは、粉々になった『カバー』の破片だけが、
パラパラと舞い散りながら、窓から差し込む陽光の中で輝いている・・・・
これでは、奇襲はおろか、接近することさえ出来ない!
バシュッ!
『ウィンター・ブランケット』の振り下ろした『マット』が
瞬時に消え去るのを、伊吹は見た。
『ペアリフト』で自身を持ち上げた高遠の姿が露になる。
『マット』の攻撃は『おとり』だったのだ!
そして――
>>226
(高遠)
大きく振り回したためか、今度の『マット』の一撃は、
さして『リズム』を崩していない。
バ バッ !
『クレモンティーヌ』が、高遠の手を支えに、高遠を持ち上げた。
高遠自身は持ち上げられたまま、片手を支えに、空中で両手を開き、開脚。
フィギュアスケートの大技、『ペアリフト』――
『不滅』の肉体と力をもって、マットを弾き返そうとする!
しかし――
バシュッ!
開脚した両脚にも体にも、衝撃は来なかった。
解除したのだ、と知った、その瞬間――
「・・・・やっと、捕まえたさね」
床を見つめたまま、つぶやく浜岡。
リフトの高みから見下ろして、高遠は初めて気がついた。
浜岡から高遠に至る床の上に、『シーツ』が敷かれているではないか。
『シーツ』は木目模様で、ちょっと見には板間にしか見えない。
そして、続いている――
『クレモンティーヌ』の足の下から、
振り下ろした状態で床に触れた、『ウィンター・ブランケット』の左手まで。
「半径『5m』以内――
あたしは、視認した空間にも『寝具』を発現できる。
あんたとスタンドの足が、床を離れる一瞬を狙うのは骨だったけどね」
ならば、それを狙って、『破片』は撒き散らされたのか。
「とりあえず――『一本』、先にもらっておこうか」
『VOOOOOOO――ッ!!』
『クレモンティーヌ』が体勢を立て直す隙を与えず、
『ウィンター・ブランケット』が吼えた。
ギュア アアアアア―――――――z_________ !!
その豪腕で、『シーツ』が引き抜かれる!
『ペアリフト』という不安定な状態を狙われては、
流石の『クレモンティーヌ』もバランスを崩すしかない――
ドザァ ア
投げ出される高遠。
その傍らで、『踊り』を奪われた『クレモンティーヌ』が、慟哭しながら解除される・・・・
シュオオオオオオ・・・・
「ふうう〜〜〜。ジャスト『5分』だね。
ちょいと、休憩入れようかい?」
230
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/03(月) 20:52:19
>>229
「くあっ………!」
『砕かれた』、のか。
文字通り攻撃手段が潰された状況。
3個の『十字』を利用するとしても、最速で投げる速度程度にしかなるまい。
「って、おいおいおいっっ」
自分はともかく『高遠』が強制解除を喰らった状況。
近接で、一人で再起動までの時間続けられるのか………?
いや、続けられるか、ではなく続ける訳だが。
「────はぁ?
休憩だぁあああ!?」
飛び降りて着地し、駆け寄ろうとしていたが、
虚を突かれた言葉に一瞬強めた意識がすっぽ抜けた。
231
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/03(月) 20:58:38
>>229
マットはオトリかも、とは思っていたが……解除を認識した直後
「…………っ!」
『シーツ』!
手からではなく見ている空間に出せるという事実。
そして、ステップの隙を狙われていた事。
見落としていた『迂闊』。
ドザァ ア
「うぐ っ!!」
シュオオオオオオ・・・・
落下し、地面にしたたかに叩きつけられる。
ティーヌさん
またも、奪われた『自分のスタンド』に悔いながら、地を這う。
「……」
仰向けの状態で、手だけ上げる。 承諾、だ。
どのみちこうなったら『5分間』、こちらの戦力は大幅にそがれてしまう。
休憩を受け入れる以外の選択肢は、勝ち目が薄そうだ。
232
:
【護り屋】の風景
:2011/10/03(月) 22:09:31
>>230
(伊吹)
いつのまにか『十字』を砕かれた伊吹。
足を取られ、スタンドを解除された高遠。
それでも、単身戦いを続けようとする伊吹だったが、
浜岡の思わぬ呼びかけに、気が抜けた。
「『殺し合い』じゃないんだ、休憩くらい入れるさね。
だいたい、アタシの年くらい考えておくれ。
あんたより年食った『子供』がいるってのにさ」
ドリブルの音が止み、浜岡の声が響いた。
「お茶入れたげるから、降りといで」
>>231
(高遠)
「・・・・いいコだ」
浜岡の手が、高遠の差し上げた手を握り、引き上げてくれた。
「思ったより粘られたよ。
最後辺りは、ちょっとドリブルが適当だったくらいさ。
『十字』を上手くやられてたら、危なかった」
「ま、そこら辺の話も含めて、お茶にするとしよう」
伊吹に降りるように呼びかけると、
浜岡は、スタスタと、準備室の方へ消えて行き――
ほどなく、ワゴンにティーセットを載せて戻ってきた。
「ポットのお湯で悪いですけどね」
・・・・口調が『メイド』になっている。
233
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/03(月) 22:52:20
>>232
「ったく、何が年だってんだ……
殺す気でやっても、こーしてあしらわれそぉだぜ〜〜〜
どー考えてもよぉ」
「ハぁ〜〜〜〜〜…………あいよぉ」
サッ
ズダンッ!
着地し、『高遠』の居る辺りまで移動して『アレキサンダー・スペンス』を解除。
幾ら長時間発現できるとはいえ、力を抜けるタイミングでは抜いておきたい。
「しかしまあ、存外飛び回れるもンだなぁオイラぁ。
あーあーあーあー、前の仕事思い出して憂鬱になんよぉぉ〜〜〜」
床にドッカと座り込み、手慰みに砕かれて散っているカバーの破片なんかを弄っている。
234
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/03(月) 23:09:20
>>232
「ぁ……すみません」
引き上げられる。
『ナツメグ』の話、そして本人の『力』を目の当たりにし、思った。
―――私じゃ骨の『一本』や『二本』じゃ済まなそうだ。
とはいえ、勝利条件は『撃破』ではなくボールを奪うことだ。
『そこら辺の話』をよーく聞いて、生かせる様にしないと。
「〜……」
……浜岡さんが『使用人』口調だと、なんか落ち着かなくなってしまった。
何でだろう。さっきまでの攻防がやっぱり相当にインパクトがあったからかな
「えっと、まぁ……イタダキマス」
とりあえず、破片やら何やらを少し除けて、足をそろえて座り込もう。
テンポの早い動きを続けていたため、筋肉が心配だ。
235
:
【護り屋】の風景
:2011/10/04(火) 23:43:29
>>233
(伊吹)
スタンドを解除し、高遠とともに床に座る。
ほどなく、浜岡のお茶が振舞われた。
「そういえば、あんたはパイロット候補生だったね。
空中であれだけ動けるのは、経験の賜物かもしれないね」
散らばったカバーの破片を弄るが、
劣化が極まっているせいか、どれもひどく脆い。
形を留めているものがほとんどない、という状態だった。
>>234
(高遠)
周囲を軽く清掃し、床に座る。
筋肉痛はあるが、『セージ』と戦った時ほどではない。
しばらく休めば、まだ動くことが出来そうだ。
ほどなく、浜岡のお茶が振舞われた。
「さて・・・・ここまでの『採点』をしようか。
まずは、伊吹から」
自分にもお茶を淹れた後、おもむろに浜岡が言った。
236
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/04(火) 23:57:27
>>235
「まー、欠席も多い不良児だけどなぁ〜〜
………正規軍は見る目がねーんだよ、オイラを叱責ばっかしやがって。
ちょい前までPMCで陸と空をのーんびりしてたぜぇ」
ズズズ──
手渡された茶を啜る。
そしてどうやら、マジにボロボロのようだな………再利用は難しそうか。
「『アレキサンダー・スペンス』は手と視線さえ動きゃぁ何とかなる。
アレだ、鷹の目ってぇ奴だ。注意だけは払っとかにゃーならねぇー」
「っとぉ……あいよ」
『採点』と言われた事で背筋が伸びる。
若干身構えているかのような感じだ。
237
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/04(火) 23:59:20
>>235
「ふ〜〜……」
お茶が美味しい。 筋肉痛の具合も割かし軽いみたいで何より。
先ほどまでの緊迫した空気が、少し和らいだ気がする。
ティータイムッ。 こうも落ち着けるものだったの……
>「さて・・・・ここまでの『採点』をしようか」
ぴくっ
いや気のせいだった。和らげない。お茶の味も一発で分からなくなった。
口元にカップを当てた姿勢のまま硬直し、伊吹への『採点』に耳を傾ける。
そういえば私、このまま踊ってたら筋肉質になっちゃうのかな。
やだなぁ……なんて、現実逃避気味に関係のないことを考えてしまう。
238
:
【護り屋】の風景
:2011/10/05(水) 00:09:31
>>236
(伊吹)
「前半戦の評価は・・・・『50点』」
「減点内容は、
『十字』を事前に用意しなかったこと。
同じ行動を繰り返したこと。
用心深さが足りないこと。
意表をつく発想が足りないこと」
「最後に『十字』を投げたのは惜しかったね。
あれは加点してあげよう。『55点』」
お茶をすすり、にっこりと微笑む。
「伊吹。
あの『十字』が、何故、あたしに至らなかったか、わかるかい?」
>>237
(高遠)
気を引き締めながら、二人のやりとりを聞く・・・・
239
:
伊吹奏龍『アレキサンダー・スペンス』
:2011/10/05(水) 00:21:58
>>238
「Dammit!」
バシー!
カチャン!
手厳しい点数に片手で自分の膝を叩き、カップが音を立てて茶を揺らす。
「ひええ、大学とかだと不可が出る赤点じゃねぇかよぉっ
……ん〜〜〜ま〜〜〜取れもしなかったし組み付きもしなかったから当然かもだがぁ」
一頻りリアクションを取った後で自分でも考え直す。
ダメージを受けていないが、与えていないのも事実だ。
「緊急時だったからデカいのを投げたってのが、デカいよなぁ。
『クレモンティーヌ』の速度じゃぁなくて『ウィンター・ブランケット』の速度なら細かく砕いて投げれたぜ。
そーだったら視認性も低下して通せたンじゃぁねぇのぉ?」
「っと、それと、次は『十字』を仕入れておく方向にするぜぇ〜〜。アテはちょいと有るよぉ。
他のは………努力しよーたぁ思うが、厄介だぜぇ…それこそトップエースになるような物だなぁ」
240
:
高遠 嶺『クレモンティーヌ』
:2011/10/05(水) 00:26:08
>>238
「……」
恐る恐る、カップを床に置いて話を訊く。
……手厳しい。
十 字
投げたのが『能力に関係があるもの』って分かっている様子だ。
つまり、それを察知されてしまったからだろうか。
(だから、うまく『隠す』……って言うのは簡単だけど……)
理論が頭にあるのと、それを現実で活かせるかどうかは
また別の問題なんだよね……
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