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mist of war2期第7回用バグ報告スレ

3264:2013/12/17(火) 23:04:25
【日誌】

整備済みのパーツ本体を吊り下げたクレーンが、
己の愛機を収めるハンガーへと吸い込まれて消えていく最中、
己の僚機である『彼女』を迎え入れる準備は進められていた。

整備用術導肢のバリエーションの内、
今まであまり使われていなかったものをハンガーより引き出し、
今まで見たことがない彼女の体に対応する準備を進めていく。
チップセット単位でのドライバ適応を行う際、
メイン基板に実装されたチップの型番を表面より読み出す必要がある。
その際、整備用術導肢でも『透過型』と呼ばれる魔術の目を搭載した物が必要だ。
普段細々と使うものではなく、一度調べたらリスト化して自動化プログラムを組む。
なので、毎度毎度使うものではないので片付けていた。

これらを再度動かせるように引き出して、準備は完了。
いざ、己の城へ『彼女』を迎え入れることにする。
……本心を言えば、AIとは言え女性を迎え入れるのは正直緊張する。
そんな自分がどこかに居た。 肩に不自然に力が入る。
グラスタイプの通信機器をかけて、通信回線を開く。
彼女に整備の様子を診てもらうために、カメラの使用権限も空けておこう。
彼女のカメラに、ツナギを着た赤鱗の竜人は写っているのだろうか。
自分がうかがい知ることは、出来ない。
身長は170位あるけれど、竜人の中では小型のほうだ。

「改めまして。イルネス=ネセサリスと申します。
 通信以外でこうやって対面するのは初めてだから、改めて、ね。」

そんな、改めての自己紹介を混ぜながら、軽く手を振る。
相手のカメラを意識はしたが、生身の自分には興味を持っているのだろうか。
AIの嗜好はプログラム次第だ。だから、自分がわかる世界でもなかった。
整備を進めるために、回線を開いてつなげる言葉は。

「――さ、整備を始めるよ。 ガレージの中央へどうぞ。
 機体は、楽にしてていいよ。 ずっとカチカチでも疲れるし。

 あと、こっちのグラス型のカメラ回線、空けてあるから、使っていいよ。
 自分の体だしね。どういじるかは見えたほうがいいと思うし、
 そのほうが不安もないと思うからね。」

そんな、整備開始の宣言と、どこか気遣いの有る言葉。
そう言いながら、整備用術導肢のコクピットへと乗り込んで、
生体結合システムを同じく搭載したコクピットと一体となる。
視覚を共有するために、今回はカメラ回線と回線設定を同一にして、
作業内容を見れるようにもしてあった。

まず、最初に期待を観て驚いたのは、ナノマシンによる自己整備機構。
己の知る技術の中では、この技術は研究所レベルでしかまだ実用化が進んでいない。
軍用機として秘匿されているはずのその技術のすべてが、
今眼の前に有るという事実がメカニックの本能を喚起していた。
興奮とともに鱗が逆立つような感覚を受けるとともに、
ゴクリという音が、喉を支配した。
配管の状態のエコー検査もほぼ新品に等しい値が帰ってくる。
その感想は、思わず突いて出るこの一言に集約されていた。

「……凄い。 自分がしる中では最高峰……。
 ハードウェア側は正常だ。 ほぼ新品に等しいね。」

率直な感想。しかし。そんなことを言いながら、
いざ術導肢で透過によるチップセットの確認を行おうとした時のことだ。
術導肢でパーツ表面に触れた時、微妙な違和感を触覚で感じた。
工学寸法上は間違いなくこのパーツは規格通りだ。
しかし、その規格内の許容誤差を考えた時、ある程度の戦闘用であるがゆえに、
量産を重視して誤差を多めにとって有ることが有る。
その誤差の内容が一定であればそれでもいいのだが、
いびつに誤差が出てくると、全体的に『歪んだ』形となるため、
微妙に問題が出てくるのだ。

「……ナノマシンの限界かな。規格通りで全然問題ないんだけど、
 ちょっと外装の許容誤差の誤差の出方が歪だね。
 後で採寸しなおして、正式なデータ出してあげるから、それを直すといいよ。」

採寸だけなら整備用のデータが有る。
現在の歪み率だけ測定かけるようにプログラムに命じつつも、
さらりと指摘を投げ直して、ソフトウェア面の整備に映る。


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