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蝶々夫人

1さーじょん:2004/05/28(金) 09:46
作曲:ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)
台本:ジュセッペ・ジャコーザ、ルイジ・イルリカ
原作:ロングの小説『蝶々夫人』に基づくベラスコの戯曲
初演:1904年、ミラノ

2さーじょん:2004/10/19(火) 23:59
シノーポリ盤
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4235672
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001G9A
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FICW

3さーじょん:2004/10/30(土) 04:58
>>2のCD鑑賞
 ジュセッペ・シノーポリ指揮、フィルハーモニア管弦楽団、アンブロジアン・オペラ・コーラス、1987年4月録音。
 ミレルラ・フレーニ(蝶々夫人)、ホセ・カレーラス(ピンカートン)、テレサ・ベルガンサ(スズキ)、ホアン・ポンス(シャープレス)、アントニー・ラチウラ(ゴロー)、クルト・リドル(僧侶)。
 フレーニが素晴らしい!!!!! これで「実演では歌ったことない」って、信じられません。第1幕の可愛らしさ、第2幕の情熱、第3幕の絶望と気高さ、すべてが完璧とも言える表現です。「いち、にの、さん、ご挨拶……」の場面は、本当に抱きしめたくなるくらいに可愛らしい(録音当時フレーニ女史は御年52歳です)し、「ある晴れた日に」や、第2幕第1場後半のリンカーン号入港を認める場面、涙なくしては聴けませんでした。フレーニの歌とシノーポリの切れ味のよい指揮とが相まって、世紀の名演が繰り広げられています。
 ある人が「エレクトラとバタフライはソプラノ殺し」って言っていたけど、改めて聴くと、その通りですね。近年、「これぞ」と言える「蝶々歌い」がいないように思えるけど、やはり難役なんだろうな。

4さーじょん:2004/10/30(土) 04:58
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1082891750/2に書いたように、最近になってようやくオペラの管弦楽を楽しむことができるようになりました。かつてはこの作品にどうしても馴染めなかったけれど、改めて聴いいて、オーケストラが非常に美しい旋律を奏でていることに気が付きました。なるほど、やはり名作です。
 以前はこの作品、第2幕のシャープレスの台詞にあるように「これほど盲目的だと、哀れになる」という感想しか抱いていなかった。主人公が日本女性であり、それが「哀れなほど盲目的」という点にも嫌悪感があった。改めて対訳をじっくり読みながら聴いてみると、決して盲目的ではないのではないか、と思われてきた。フレーニの歌唱の立派さがそう思わせるのかも知れないが。
 第3幕でバタフライは、スズキやシャープレスの様子と、ケイトの姿を見ただけで、意外にすんなりと、すべてを悟ってしまう。バタフライが決して「盲目的に」ピンカートンの帰還を信じていたわけではないのではないか、と解釈してしまった。本当は、「ひょっとすると捨てられてのでは?」と思ってもいるのだが、そんなことはおくびにも出さずに、3年間過ごしてきたような気がする。何のために? 息子のため、自分自身の名誉のためではないのかな?
 それにしても、プッチーニは美しい旋律を何と贅沢に「浪費」していることか。日本人にとってはかなり意味不明な、第1幕の乾杯の後の「O Kami ! O Kami !」という合唱にも、この上なく美しい管弦楽が付けられています。ちょっと笑っちゃいますけどね。

5さーじょん:2004/10/30(土) 04:59
1990年2月25日、東京文化会館で観た二期会創立40年記念公演。1904年ミラノ初演版に基づく新演出。
 三谷礼二演出、大野和士指揮、花柳滝蔵振付、新星日本交響楽団、川原敦子(蝶々夫人)、青山智英子(スズキ)、伊達英二(ピンカートン)、大島幾雄(シャープレス)、斎藤忠生(ゴロー)。
 慣行版との主な違いは、結婚披露宴の場面、「お母さんがお前を抱いて」のアリア、花の二重唱、ケートの出現、など。
 >>6-7に、当時『朝日新聞』に掲載された林光による公演評。せっかくなので全文掲載。

6さーじょん:2004/10/30(土) 04:59
 二期会公演、プッチーニ作曲『お蝶夫人』の初日を観る(24日・東京文化会館)。三谷礼二(演出)久びさの全力投球で、観る楽しみを小指の先ほどもゆるがせにしてはいけないという、オペラの第一の鉄則を守りぬいた、手ごたえのある舞台だった。
 伝説的となった一九七四年の関西歌劇団公演(七七年に二期会により東京でも公演)の線に沿って、さらに磨きをかけたもの、といっていいだろう。蝶々さんの分身たちでもある女たち(女声合唱)があやつる、日傘や花や紙風車といった象徴的な小道具、歌わない人物たちのパントマイムやシルエット、まるで生きているもののように浮揚する襖の群れ、紗幕の向こう側に幻のように現れる長崎の街の、港の、また蝶々さんの家族の「風景」。台本とスコアのなかから注意ぶかく取り出され、蝶々さんの心象風景の姿をとって、おぼろに、あるいはくっきりと写しだされ、印象づけられ、補足される豊かなイメージに支えられて、甘く悲しい原作の美点はそのままに、「こんにちのオペラ」としてよみがえる。
 原作の、切っても切れない異国趣味を、キワモノすれすれにまで拡大することで、ウソがウソでなくなり、異文化と出会うニホンという、なまなましいテーマのなかに、蝶々さんは生きることとなった。

7さーじょん:2004/10/30(土) 04:59
 印象にのこった役者(歌手)をふたりだけ、領事をやった多田羅迪夫と、お蝶夫人の島崎智子。とくに、幕が進むにつれて人間として成長してゆくという、オペラの世界ではなかなか見られない姿をみせてくれた島崎。
 今回使われた、ミラノ初演版と呼ばれるスコアにあって、現行版でカットされたのは、簡単に言って次の二点、第一幕の「婚礼」で、蝶々さんの親族知人のかなり長いばかさわぎと、それがきっかけで引き出される、ピンカートンの「醜いニホン」への嫌悪・差別感。そして第二幕で「自死」へ向かう蝶々さんの、人間としての誇り高さの強調。現行版『お蝶夫人』へのニホン人の「嫌悪感」をいくらか払拭してくれる初演版上演の意義は大きいし、とりわけ、初演版への意欲をばねに、今回の公演への情熱を注いだ大野和士(指揮)の力が舞台を大きく支えたのであってみれば、記念すべきことだ。
 だが、「内容」的にはともかく、音楽の流れの良さという点では、現行版への「刈り込み」の成功は否定できない。ここらがオペラのむずかしいところだ。管弦楽は新星日本交響楽団。(以上)

8さーじょん:2004/11/22(月) 02:19
セラフィン指揮1958年録音。定盤の一つですね
http://decca.ddd.de/catalogue/detail.php?id=20012562493&ourl=search.php
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000I930
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000041W5
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FL1L

9さーじょん:2005/06/25(土) 12:57:09
6月24日(金)新国立劇場にて公演初日鑑賞。
公演概要
  http://www.nntt.jac.go.jp/season/s263/s263.html
指揮者インタビュー
  http://www.nntt.jac.go.jp/release/r446/r446.html
稽古場風景
  http://www.nntt.jac.go.jp/season/s263/s263tr.html
初日舞台写真
  http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2004%7E2005/butterfly/butterfly.html

10さーじょん:2005/06/25(土) 12:57:40
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074602369/10-14で大村博美にいたく感銘を受けたので、4階席3列目の当日券を買ってしまった。行ってよかった!観てよかった!の素晴らしい公演でした。
 舞台装置は第1幕・第2幕とも共通。クリーム色(というかベージュ色)を基調としたシンプルな舞台。中央に「愛の家」、奥は障子。上手から奥に向けて下方に降りていく道。下手から中央奥に向けてカーブを描いて上方に昇る階段。桜色の花びらが散らばっていて、そこかしこに小山のように積まれていた。第1幕、蝶々さんとともに登場する女声合唱団は、ずいぶん地味な衣装でした。五社監督とまでは言わないが、もう少し色とりどりの着物を期待していたんですけどね。
 それに象徴されるように、とくに艶やかな色づかいをしている舞台ではなかったのですが、照明(とそれによってつくられる影)はかなり効果的に使われていました。とくに自刃の場面なんかは、ほぉーっと声が漏れてしまうような鮮やかさだったと思います。ネット情報によると、カーテンコールで演出家にブーイングがあったらしい(僕は気づかなかった)けど、まったく納得できないなあ。いい演出だと思うんだけどなあ……。
 4階席で観たせいかも知れませんが、オケはかなり「溌剌」とした演奏という印象を受けました。とくに弦の響きの輝きがよかったと思います。なんにせよ、活きがよいのは好きだなあ。

11さーじょん:2005/06/25(土) 12:58:12
 歌手陣では期待通り、大村博美が素晴らしかったです。本当に出ずっぱりで、ある意味「ソプラノ殺し」のこの役を見事に歌いきっていました。本当に感動しました。ただ、初日というせいもあってか「夕闇は迫り」の二重唱とか「ある晴れた日に」は、少しセーブしたかな?という感もあります。
 表題役に次いで、シャープレス、スズキもなかなかの好演でした。楽曲的にはともかく、ストーリー的には、ピンカートンよりもシャープレスのほうが重要なんですよね。このオペラの台本自体、「登場人物の中で誰の目線で書かれているか」と考えると、僕にはシャープレスのそれであるように感じられます。観客と物語をつなぐ役ではないかと思っているんですけど、ちょっと違うかな? でもって、今回のシャープレスは見事にそういう役回りを演じていたと思います。
 残念賞はピンカートン。ある人が僕の言いたいこと、まったくうまく表現しているので、そのまま引用します((c) tsukune☆彡)。
 「声がまるっきり響かなくて、それも声量がなくて聴こえないというよりは声そのものがホールの中でまるっきり共鳴しないような感じで、オケの音に掻き消されるは、1幕の二重唱では蝶々さんの声にも掻き消されるは……というのでは、いくらピンカートンでもマズいんじゃないかと……。」

12さーじょん:2005/06/25(土) 12:58:27
 今回は「新国に行ったことがない」という職場の人と一緒だったのだが、その人は、第2幕1場、シャープレスが「もし、ピンカートンが戻ってこないとしたら……」のセリフの後、蝶々さんがピンカートンとの間に生まれた子どもを見せて切々と訴える場面で、こらえ切れないようにすすり泣いていた。でもって僕自身は、その人がそこですすり泣く理由も何となくわかるので、つられ泣きしそうになった(詳しくは書けませんが、要するに、女手一つで子どもを育ててきたんですね)。人それぞれに感動する箇所は違うようで、僕はというと、第2幕1場、エイブラハム・リンカーン号の入港を告げる号砲が轟いた後、オケが「ある晴れた日に」の旋律を奏でた瞬間にイッてしまいました。そこから先は、いろんな意味でほとんど「壊れた」状態で鑑賞してました。
 この作品、>>5-7を観た頃には、オトコに捨てられたオンナの話だと思ってたけど、最近になってようやく、「あぁ、これはお母さんの話なんだなぁ」と気がついた。そういう観点でみてみると、なかなかに味わい深いものがあります。いろんな意味で日本人には違和感のある作品だけど、世界中で親しまれているにはそれなりの理由があるのですなあ。。。

13さーじょん:2005/06/25(土) 17:36:51
おまけ。
土曜日サロメ、月曜日サロメ、水曜日トロヴァトーレ、金曜日バタフライ
さすがに1週間で4回オペラ観ると疲れるな……

14tsukune☆彡:2005/06/25(土) 22:42:45
>>12
シャープレスに子供を見せて訴える場面は、音楽が一気に劇的に盛り上がるところだけど、この場面での大村さんの切々と訴える歌が素晴らしかったと思います。
それに加えて、この時に舞台の奥から走り出てくる子役が良い演技をしていたし、シャープレスとスズキにもとても人間的で細やかな反応をさせていて、最も印象に残る場面の一つでした。
ピンカートンの乗った艦船が入港する場面も、蝶々さんとスズキが素晴らしい演技を披露していて、めりとーねさまのおっしゃるある晴れた日にの旋律のところでは、私も熱いものが胸に込み上げてきました。

それと...
ハミング・コーラスの場面もとても美しく処理されていて安心しました。私はあの場面はいつも、ホントに障子に穴をあけたらどうしよう...って心配になっちゃうんです ^^;

15さーじょん:2005/06/25(土) 23:03:04
>>14 tsukune様
昨日はお会いできなくて残念!
 ハミング・コーラスの場面、障子に3人の影が映ってから、髪に紅い花を付けた蝶々さんが出てきて、舞台上方でたたずむあたり、本当に美しかったですよね!
 上の方で観ていたせいか、髪に付けた花がとっても目立ってて、そこに蝶々さんの思いが込められているような気がしてしようがなかったです。

16tsukune☆彡:2005/06/25(土) 23:12:11
そうなんです!
あの場面であの大きな赤い花を手にとって、エエエエ〜〜〜ッ、それを髪の毛につけるのかい...って反射的に思ってしまったんですが、まるっきり違和感ないどころか、ホントに美しく見えたのがビックリです。大村さんて、ああいう花を髪につけるのが似合うタイプだとは全然思っていなかったんですが、まずシルエットの場面が美しくて、プッチーニの音楽もまた美しくて、舞台に出てきて静かにたたずむ姿が美しくて、静かに階段を上っていく姿もこれまた美しくて、音楽と演出が絶妙にバランスしていたと思うんです。
昨年のデッシー&アルミリアート夫妻の昆虫バタフライも私には◎だったんですが、やっぱり蝶々さんは昨日のような舞台で聴きたいです。ストーリを考えたら我々日本人には違和感ありまくりなのに、それを感じさせないって凄いことだと思います。

ところで、上の席では演出家に対するブーイング聞こえませんでしたか? なんだか不自然に執拗なブーだったし、私にはどこがブーなのかどうしても理解できないんです。
素晴らしい舞台をありがとうという気持ちです。

17さーじょん:2005/06/26(日) 21:54:56
>>16 tsukune様
 僕じしんは、必死で拍手していた(笑)ので、まったく気づきませんでした。
 でも、同じく4階席で観ていたおせんさんは気がついたと言われていたので、かなり激しいブーだったのでしょうね。どこがブーのなのか、僕もまったく理解できません。多分もう一回観に行こうと思ってます。つくね様は「通えるかぎり、通う」のでしょうか? 次回はお目にかかれるかも知れませんね

18おせん:2005/06/28(火) 12:47:02
4階でも思いっきり激しいブーイングが聞こえましたよ。
どこが納得いかなかったのかしら?
あまりに簡略化した舞台? 地味すぎる衣装?
最後に子供に自害するところを見せたこと?
私が演出に文句付けるなら、タバコのポイ捨てイクナイ!w
慎ましいと言ってるのに、寝っ転がって歌うところ かしら。。。

簡略された舞台ゆえにあの照明が映えたと思うわ。
tsukuneさまが挙げられているハミングコーラスの所なんて絶品。
薄く青い照明と徐々に階段を上っていく白い蝶々さん。
本当に絵になる情景だったと思います。
提灯の配置もとても良かったと思います。

2004−2005シーズン、良い舞台で締めくくれたと思います。
ここの合唱はいつも文句無し。

19おばさま:2005/06/28(火) 18:44:24
今日バックステージツアーで,奈落の底に沈む蝶々さんのセットを見てきたわ.
かなりの八百屋舞台みたいね.

20<font color=#FF0000>さーじょん</font>[TRACKBACK]:2005/06/28(火) 22:58:06
>>19 おばさま!ブログ再開、ありがとうございます
僕もじつは、毎晩読むの楽しみだったんですよ〜

ところで、「八百屋舞台」ってナニ?と思って無知な僕は調べてしまいました。
なるほど、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073887569/11みたいな舞台のことなんですね・・・

>>18 おせん様
> 2004−2005シーズン、良い舞台で締めくくれたと思います。
ホントに。僕はシーズンすべての公演に行ったわけではないのですが、
「どハズレ」はなくて、全部それなりに楽しめました。

21おばさま:2005/06/29(水) 21:18:20
文字化けトラバいったん削除するから,もう一度トラバお願いね.
こっちにもトラバしておきます.

22<font color=#FF0000>さーじょん</font>[TRACKBACK]:2005/07/01(金) 22:54:33
>>21 おばさま
今回はトラックバック、うまく表示されるかな???

ようやくSo-netブログ、復活しましたね。バックステージツアー、行ってみようかなあ
「マイスタージンガー」のセットが乗ってる時にでも見てみたいです

23さーじょん:2005/07/03(日) 22:49:54
 >>9-12の新国立劇場公演、2回目の鑑賞。もともとは今日行くつもりでチケットを事前に買っていたが、初日は急きょ行くことにしたわけです。
 正直言って、「シ戻 月泉 壊れました!!!!!」
 どこで壊れたかというと、第1幕幕切れの二重唱、「Vogliatemi, bene, un bene piccolino, un bene da bammbino quale a me si conviene」っていうくだりです。「愛の家」の床に横臥した蝶々さんは、ピンカートンに手を伸ばします。それに応えるかのように、ピンカートンも蝶々さんに手を伸ばします。何でこんな場面でウルウル来ちゃったのか、自分でもわからんのですが、兎に角ハナミズがでました。
 それ以降は、涙腺が壊れたわけですから、ハナミズ出っ放しです。「ある晴れた日に」にしても、アリアを聴いて感動するのではなく、「Senti」という蝶々さんのセリフで「あぁ、これから『ある晴れた日に』が始まるんだなぁ」と思っただけで泣けてきました。「ウルウル」というレベルではなく、本当に涙の粒が落ちるような状況です。「花の二重唱」でも、上から桜の花びらが降ってきたら「あぁ、花びらが降ってる〜〜〜」と思っただけで泣けてしまう。。。
 あまりにもハナミズ出っ放しで、口で息をしていてちょっと苦しかったので、カーテンコールのとき「あ゛〜〜〜」といううめき声が出てしまいました。まさか他の人には聞こえまいと思っていたのですが、隣のご婦人が「プッ」って吹き出しました。かなり恥ずかしかった……。
 演奏についても一言。ピンカートンが初日ほど悪くなかったのが、特筆すべき点ですね。楽日、どうしようかな〜〜〜。本当に迷う。この調子だと、次回は涙を拭うためのバスタオル持っていかないと、間に合いそうにありません。

24おせん:2005/07/04(月) 08:59:56
>カーテンコールのとき「あ゛〜〜〜」といううめき声が出てしまいました。
読んだだけでも  プッ。。。

25<font color=#FF0000>さーじょん</font>[TRACKBACK]:2005/07/04(月) 23:52:06
僕ほどヒドくはないけど、やっぱり冷静に観られないというお仲間がいるのは、うれしいものですねえ。。。

「そもそもこの演目、特に2幕は涙に曇って冷静な判断は出来ていないだろうと思われるし」
http://blog.livedoor.jp/cypress4560/より引用)

26tsukune☆彡:2005/07/07(木) 23:18:41
会社をズル休みして、昨日またバタフライに行ってきました。^^;
さすがに4回目(@_@;)ともなると、見慣れてきたかな...とも思ったけど、やっぱり
この舞台が大好きなので、最後は感動の嵐でした。
毎回印象に残るシーンが違っていたりして、他の方々ならきっと1回見ただけで
気がつくんだろうな...なんてガッカリしたりもして...
めりと〜ねさまの言及されたシャープレスとの対話の後、いよいよピンカートンの
乗った船が入港するところはこのオペラの一番好きな場面の一つなんですが、
アリアのメロディーに乗って、蝶々さんが「bianca...bianca...」ってつぶやくところからの
大村さんは、演技も歌も何もかも含めて本当にうまい。
昨日は、最後の場面でスズキを下がらせた後、刀を取り出す前に、十字架を
パタリと倒すところが何故か目に焼きつきました。

27さーじょん:2005/07/09(土) 02:49:59
tsukune様は結局、5回ご覧になるのですね。うわぁ、すごい!
十字架を倒す場面、僕も印象に残りました。とくに第2幕の冒頭で、「アメリカの神様は私たちがここにいること、知らないのかしら」っていうやりとりがあったから、なおさらですね。それと、第1幕で蝶々さんがピンカートンに「じつは昨日教会に行って改宗してきました」って告白したときにも、蝶々さんはあの十字架を手にしていましたよね。

28<font color=#FF0000>さーじょん</font>[TRACKBACK]:2005/07/11(月) 22:50:04
今回の新国蝶々夫人、周囲でも大勢の方が観に行かれて、感想をネット上に挙げられています(「トラックバック」も参照して下さい)。
本当にみなさん観察眼が鋭くて「すっげー良かった」くらいの内容しか書いていない自分が非常に恥ずかしいのですが(「備忘録」で「独白」だからカンベンしてくれ)。。。
中でも「目からウロコ」だったのはJさんhttp://blog.goo.ne.jp/jrw-playの劇評でした

29女工ミミ:2005/09/25(日) 18:45:22
>>3
"バタフライはソプラノ殺し"ってのは、この役が15歳の可愛い娘の役なのに、プッチーニの
ソプラノの諸役の中でも1、2を争う位テッシトゥーラが低く、中低音域が余程充実した
歌手じゃないと歌いきれない役であるという事があげられるんじゃないかなと思うんですが
(個人的にはソプラノとはまた別の声質が必要なのではとさえ思ってしまうほどです)、
そういう意味でフレーニの蝶々さんはちょっと…。純粋なリリコの声では2幕以降がどうにも
歌いきれてないなあと、DECCAの有名なカラヤン盤を聴いて感じてしまいました。
シノーポリ盤は未聴なんですが、そういったイメージを覆すだけの歌を聴かせてるなら
買う価値はあるんでしょうけど…実際どうでしょう?
個人的には蝶々さんの理想の声質は、ロス・アンへレスなんです。細くても芯の強い生硬い
高音と、リリコの枠を越えた充実した深みのある中低音のとりあわせがこの役の要求する
条件を満たしているのでは。逆にこれだけ特殊な声の人でないと完全に耳を満足させる
蝶々さんは歌えないのかなあと、何だかもにょってしまいますが…。

30さーじょん:2006/02/08(水) 01:19:44
2月5日(日)、東京文化会館にて、藤原歌劇団公演鑑賞。
 粟國安彦演出、アラン・ギンガル指揮、東京フィルハーモニー管弦楽団、藤原歌劇団合唱部。
 カルロ・マリア・イッツォ(蝶々夫人)、グスターヴォ・ポルタ(ピンカートン)、牧野正人(シャープレス)、森山京子(スズキ)、小宮一浩(ゴロー)、彭康亮(ボンゾ)、清水良一(ヤマドリ)。
 公演プログラムによると、原型は1984年に制作され、84年に改訂されたプロダクションで、東京文化会館での上演は21年ぶりだが、毎年のように日本各地で上演されてきたものだそうです。古臭さ、なんてものは微塵も感じません。それどころか、「最新」であるはずの>>9-23がまったく霞んでしまう、素晴らしい舞台です。この舞台装置、今後どうなるのでしょうか。新国立劇場は、栗山民也演出のセットを廃棄して、即刻このセットを藤原歌劇団から下取りして、定番のレパートリーにすべきです。僕は多分、何十回見ても、飽きないと思うなあ。。。

31さーじょん:2006/02/08(水) 01:21:41
 第1幕、下手に蝶々さんとピンカートンの新居、舞台の中ほどから上手にかけては3段ほど高くなっている。上手にはあずまや、その手前に陶製のようなイスとテーブル。舞台の中心少し上手寄りに、朱色の小さな橋が架かっている。そこかしこに、よく手入れされた鮮やかな緑色の植木。上手と下手に満開の桜の木。歌舞伎の舞台のような「かもい」様の額縁が三層で、額縁の左右には桜が描かれています。背景には、扇面“南蛮絵”、おそらく長崎の港の様子が描かれているのでしょう。緞帳の手前にもいくつかの植え込み。黄色い花が咲いている。同じく緞帳手前、下手寄りには石灯籠と、小さな竹垣。当然ながら、額縁、植木、桜、南蛮絵、手前の植え込みなどのアイテムは、全幕共通です。
 冒頭の場面、ゴローがピンカートンに下男と料理人、スズキを紹介しますが、下男と料理人の羽織の襟に「蝶々亭」と書かれていたのは、なかなかに芸が細かいですね。
 そして、蝶々さんの登場場面、ここは本当に美しかった!!!!! 桜色の着物の女性が8人、朱色の着物が2人(女小姓)、紫・黄緑・水色など、色とりどりの着物の女性が12人。これまで、旋律や歌声、管弦楽の響きの美しさに落涙したことはいくらでもありますが(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073888049/27など)、「美しい色彩」も、やはり感動させられるのですね。これまでに見たあらゆる情景の中で、最も美しいものの一つ、と言っても過言ではありません。ちなみに、上記の桜色の着物の8人は、披露宴の「O, Kami, O, Kami...」の合唱のときに、扇子を持って踊りながら歌っていました。

32さーじょん:2006/02/08(水) 01:22:41
 第2幕は、右半分ほどは蝶々さんの家、右奥の棚に仏壇、ピンカートンの写真。奥のかもいに、日本画が飾られていたが、おそらく「駒鳥の絵」ではないかしら? 左手は庭で、白いイスとテーブルが置かれている。シャープレスはそのテーブルの所で蝶々さんに手紙を読んで聞かせる。左手奥は離れ。シャープレスとの会話の後半、蝶々さんはこの離れから子どもを連れてくる。それと母屋を結ぶように、奥に渡り廊下。離れの手前に、蝶々さんの家の敷地を外との出入口。
 「花の二重唱」では、スズキは舞台手前の植え込みに咲いている黄色い花を摘んで蝶々さんに渡す。蝶々さんはそれを花瓶に生ける。次いでスズキが奥にいったん引っ込んで、ざるに花びらを入れて再登場、二人でそれを部屋に撒く。このときばかりは、1階席で観たのは失敗だったと思いました。
 大詰め、蝶々さんは衝立の向こう側で自刃、苦しむように差し上げられた手が見えて、衝立が倒れます。そのとき、部屋に撒かれた花びらが舞い上がったのが、非常に印象的でした。いったん幕が下りて、まず表題役のカーテンコールでしたが、このとき、カルロ・マリア・イッツォは部屋の真ん中で正座をしてお辞儀。なぜかその瞬間、ウルウル来てしまいました。

33さーじょん:2006/02/08(水) 01:23:45
 演出、歌唱、演奏、どれをとっても大満足の、素晴らしい公演でした。指揮も、十分に覇気が感じられて、それでいて、音の輪郭も明確で、まとまりも良かったと思います。場面によってはかなり鳴らしていましたが、表題役はそれをも飛び越えて良く響く声でした。見た目、声質、ともに、何となくテバルディに近いような気もしました(もちろんテバルディの実演を観たことはないので、想像ですが……)。
 体格が良くて、黙って立っていたら決して「15歳」には見えませんし、第2幕で紫柄の着物を着て登場したときには「浴衣着た関取???」みたいでしたが、演技と歌声がそれを補って、さらにたっぷりとお釣りが来ます。
 次いで印象に残ったのは、スズキを歌った森山京子。流石に主役級の歌手だけのことはありますね。ちなみに、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1083347296/2-4にも書きましたが、今回の公演プログラムでも、同じ写真でした。。。ピンカートンの牧野正人も、昨年の藤原歌劇団の「アドリアーナ・ルクヴルール」日本人キャスト組http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1085705619/34-35でのミショネに続いて好演でした。ていうか、シャープレスって、ミショネと同様、かなり儲け役なのかもしれませんね。ピンカートンは、表題役に比べてしまうと「歌い負け」のところ、なきにしもあらずですが、>>11よりははるかに素晴らしい、美しくて良く響く声だったと思います。ゴローも好演でしたし、蝶々さんの子どもも可愛かった。会場でお会いした知人の方とも、終演後にお話ししましたが、何回目かのカーテンコールで、カルロ・マリア・イッツォが子どもを抱っこして登場したとき、何となくホッとしてしまいました。
 カルロ・マリア・イッツォのプロフィール↓
http://www.stagedoor.it/artist.asp?ArtistsCode=363&amp;Name=Carla+Maria&amp;Surname=Izzo&amp;Nickname=Izzo

34さーじょん:2006/02/08(水) 01:24:30
 ところで、今回、周囲の客層が、ほかのオペラとはちょっと違った印象がありました。僕の周囲は、普段オペラは観ないだろーなーといった趣の人たち。藤原歌劇団はいったい、どこでチケットをばらまいたのでしょうね?

35さーじょん:2006/02/08(水) 01:38:53
>>30
誤「原型は1984年に制作され、84年に改訂された」
              ↓
正「原型は1984年に制作され、86年に改訂された」

ついでに。
このオペラ、CDを聴いてもそれほどではない(ビジュアルソフトにはマトモなものがない)のですが、実演では涙が止まらないなあ……。というわけで、7月の二期会公演(木下美穂子が表題役)も観に行くことにしてしまったが、最安席でも残っているくらいだから、チケット売れてないのかな……。

36さーじょん:2006/07/20(木) 01:57:25
7月17日(月・祝)東京文化会館にて、二期会公演鑑賞。
 栗山昌良演出。東京フィルハーモニー交響楽団、二期会合唱団。
 木下美穂子(蝶々さん)、福井敬(ピンカートン)、直野資(シャープレス)、永井和子(スズキ)、加茂下稔(ゴロー)、島村武男(ボンゾ)、藤山仁志(ヤマドリ)。
 開幕前「公演監督より皆さまにお知らせがあります」のアナウンス。幕前に登場した栗林義信によれば、「指揮者のロベルト・リッツィ・ブリニョーリ氏は、今朝ほど尿道結石の痛みのため、緊急入院しました。回復までの間、本公演の副指揮者の小崎雅弘が指揮を致します」とのこと。第2幕直前に、再び栗林からお知らせ「10分ほど前に、ロベルト・リッツィ・ブリニョーリ氏が病院より駆けつけました。まだ痛みは残っていますが、指揮台に立たれるとのことです」。というわけで、第1幕のみ小崎雅弘指揮、第2幕・第3幕はロベルト・リッツィ・ブリニョーリ指揮となりました。
 演出はきわめてオーソドックス。美的感覚は、>>30-33の藤原歌劇団公演にも似ています。絢爛豪華さに関しては、藤原のほうに軍配が挙がるかもしれませんが。

37さーじょん:2006/07/20(木) 01:58:08
 第1幕、舞台左半分、斜めに蝶々さんの家、手前側が障子戸。右手は「ヘ」の字型に3〜4段程度の階段、その周りの桜の木が5本ほど。舞台手前中央に色鮮やかな盆栽、同じく手前、左手にはテーブル。舞台背景は屏風絵ですが、今回は5階席だったので、全部は見えませんでした。
 >>31ではあまりの美しさに落涙した蝶々さんの登場場面、今回はそれほどではなかったものの、やはりなかなかの美しさでした。蝶々さんに従う女声陣、5人ほどが黒い着物で、5人ほどが色とりどりの着物、みな手に提灯を持っていました。その他、第1幕の演出で印象に残ったのは、婚礼の祝詞のとき、シロフォンの音に合わせて、巫女さんたちが鈴を振っていたことです。なかなかに芸が細かいですね。あと、幕切れ間近になぜかドライアイス。
 第2幕・第3幕は共通で、舞台全体に雛壇のような蝶々さんの家。奥の方が障子戸で、左手前に出入口。室内に飾られている紅い花がとても印象的で、蝶々さんの着ていた桜色の着物もとても綺麗でした。ハミング・コーラスの時、蝶々さん、スズキ、子どもの三人が障子の手前に佇み、障子に波のような照明が映し出されます。この場面も、とても美しかったです。

38さーじょん:2006/07/20(木) 01:58:46
 主役歌手陣は、すべて好演でした。木下美穂子、とてもしっかりと歌い、演じていました。彼女はやはり、プッチーニがいちばん合っているように思います。それにしても、藤原歌劇団公演のカルロ・マリア・イッツォと比べると、やっぱり和服って、日本人に似合うモノなんだなあと、つくづく感じました。ピンカートン、ごくたまにですが、歌い回しが乱暴になるところもあったように思いましたが、まあ、大した問題ではないでしょう。スズキはさすがに、この役の第一人者ですね。第2幕の花の二重唱、とても素晴らしい響きでした。第3幕で急に声が響かなくなっていましたが、どうしたんでしょうね。
 >>36に書いたように、指揮は第1幕のみ急きょ代役でした。第1幕、音を聴いている限り「きちんとしてるじゃん」と思っていたのですが(見た目的にはイッパイイッパイっぽかったけどね)、第2幕以降で本来の指揮者が振り始めると、やはり出てくる音が違う! いや、もしかしたら、もともとこのオペラの第2幕・第3幕っていうのは、緊張度が高いのかも知れませんが、とにかく、急に目が覚めた感じでした。
 それにしても、やはりこの作品、藤原歌劇団や二期会の舞台は、安心して観ていられますね。双方とも、十分「輸出」できる舞台装置ではないかしら。。。

39ランス:2006/07/22(土) 22:28:33
歌手も指揮も演出もみんな良かったー!
木下さんはヴィオレッタより蝶々さんのほうが良いですね。海外でもどんどん活躍してもらいたいです。
HPを見ていたら、御本人はフレーニを意識しているようですよ。あまりドラマティックに行かずに、フレーニのように賢く長く歌ってもらいたいです。
この演出はヨーロッパでも上演出来ると思います。でも細かい所作などは日本人歌手でさえ相当稽古したようですから、日本ならではの完成度なんでしょう。

40さーじょん:2006/07/25(火) 00:21:34
ランス様、書き込みありがとうございます!
確かに、歌手・合唱団の細かい動きにもたいへんな心遣いが感じられる演出でしたねー。木下さんのように、いままさに上り調子!の歌手は、毎回歌を聴くのが楽しみです。本当に、無理のないように役を選んでほしいですね。というわけで木下美穂子ホームページ↓
http://www.mihoko-kinoshita.com/

41さーじょん:2007/02/28(水) 07:11:55
>>36-38ゲネプロ↓
http://www.music.co.jp/classicnews/c-news/2006/0709-0715.html

42さーじょん:2007/03/06(火) 01:04:31
通して聴くのは本当に久しぶりです。永遠の名盤、>>8セラフィン盤。
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=425531
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=452594
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=470577
http://www.hmv.co.jp/product/detail/300986
http://www.hmv.co.jp/product/detail/563777
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1797601
 セラフィンはやはり「お手のもの」といった感じですね。セラフィンの歌い回しとテバルディの歌い回しって、非常に相性が良いように思えます。というより、やはりセラフィンが、歌手に寄り添うことが巧いのでしょうか。テバルディ、言うまでもなく素晴らしいです。

43おせん:2007/03/27(火) 09:55:00
新国の初演の時の様子を久しぶりに読むことが出来、
大変懐かしい思いです。ありがとうございました。

ミミちゃんの挙げているアンヘレスのもぜひ聞いてみてくださいね。

44さーじょん:2007/04/01(日) 09:01:06
おせん様
お役に立って幸いです。そういえば最近は、演出について細かい記録は怠りがちですね。栗山民也演出の初演の頃は、舞台上で起きることすべてを見逃すまいと、かなり集中して見ていた気がするなあ。

45さーじょん:2007/04/01(日) 09:01:57
3月31日(土)、新国立劇場公演鑑賞。>>9-27の再演です。
 栗山民也演出、若杉弘指揮、菅尾友再演演出。東京交響楽団、新国立劇場合唱団。
 岡崎他加子(蝶々夫人)、ジュセッペ・ジャコミーニ(ピンカートン)、クリストファー・ロバートソン(シャープレス)、大林智子(スズキ)、内山信吾(ゴロー)。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000057.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/updata/20000012.html
 この演出自体は、前回見てとても気に入りました。ただし、この初演から今日にいたるまで、藤原歌劇団公演>>30-33も二期会公演>>36-38も観またので僕自身の目が変化したせいか、あるいは再演でいじったところがあるのか、具体的にどこがというわけではないのですが、多少印象が違う感もありました。
 とは言うものの、音楽それ自体、作品それ自体に意識を集中させることができるという意味では、なかなかに良い演出ではないかと思っております。
 さて演奏では、何よりも、やはり若杉弘は立派な指揮者なのだなあと改めて感じ入った次第。プッチーニにしてはちょっと重厚すぎて、もうちっと歌うような感じというか、流麗さがほしいかなとか、などとも思いながら観ていましたが、やはり良くまとめ上げていたことは確かです。二期会の「ダフネ」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1160411102/8-9に引き続いて、かなり好印象でした。

46さーじょん:2007/04/01(日) 09:03:44
 歌手は、とくに印象に残ったのはシャープレスでした。とはいえ、幕間に知人の方ともお話ししていましたが、シャープレスって、ミショネ(アドリアーナ・ルクヴルール)と同じ「儲け役」なのかも知れませんね。ロバートソンは2006年3月の新国立劇場「運命の力」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1079223966/11-19のドン・カルロでしたが、役柄としてはこちらのほうが(見た目にも)似合っていますね。あと第2幕では演技も良かったと思います。
 ジャコミーニ、「道化師」の印象が強いのか、たいへんな人気ですね。アリアの後もカーテンコールもひときわ拍手が大きくなっていました。声力はさすがですが、はたしてピンカートンに似合うのかどうか、僕はちょっと疑問でした。年齢を隠すためのメイクが凄かった。。。
 表題役は、声量はなかなかのものですし、普通に歌っているところではこの役にあった良い声だなあとおもっていましたが、ちょっと強く歌うところでは、叫ぶ一歩手前になってしまうのが惜しいところです。他日公演も観たという知人の方によれば、他の日はもっと素直に響くような声だったようで、もしかしたら不調だったのかも知れません。
 兎にも角にも、「蝶々夫人を観た」という満足感は十分でして、>>35にも書いたように、実演を観るといつもウルウルしてしまいますが、今回もそれは同様でした。

47さーじょん:2007/04/01(日) 10:33:27
今年の11月には>>30-33の粟國演出再演の予定。これは観たいなあ。。。

48さーじょん:2008/06/13(金) 07:22:53
久しぶりに通して聴く、>>2-3シノーポリ盤。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/47149
 やはりシノーポリの緻密な音づくりが印象に残ります。カラヤンのようなあざとさは感じないものの、好みとしては、もう少し「温かみ」があってもよいような気もしますが、シノーポリの劇的表現にも捨てがたい魅力があります。
 あと、僕はよく分からないのは、ピンカートンって、どういう歌手がよいんでしょうね。ていうか、僕的には、シャープレスのほうがはるかに重要な役どころのような気がするんですけど。。。

49さーじょん:2009/01/25(日) 22:57:44
1月21日(水)新国立劇場公演鑑賞。2009年初のオペラ鑑賞です。2005年6月の>>9-27、2007年3月の>>45-46再々演。
 栗山民也演出、カルロ・モンタナーロ指揮。東京交響楽団。
 カリーネ・ババジャニアン(蝶々夫人)、マッシミリアーノ・ピサピア(ピンカートン)、アレス・イェニス(シャープレス)、大林智子(スズキ)。

公演概要
 http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000057_opera.html
初日舞台写真
 http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/updata/20000073.html
特設ホームページ
 http://www.atre.jp/preview/09butterfly/

50さーじょん:2009/01/25(日) 22:59:04
 栗山演出バタフライ、再々演です。指揮はかなり歯切れ良い感じでして、僕が思い描いたより速めのテンポの部分もありました。ただし指揮者、かなり歌う人です。歌いすぎです。ババジャニアンのちょっと暗めの声は、とくに第3幕にはぴったりでした。第1幕は、もう少し可愛らしい声の歌手の方が合いそうですが。。。
 シャープレス、誠実そうな歌いぶり、そして演技がとても印象に残りました。ピンカートンもなかなかの美声でした。
 ただしこの演出、3回も観ると、もうちょっと飽きてきちゃった感はあります。2006年に観た藤原歌劇団公演>>30-35や二期会公演>>36-40のような絢爛豪華な舞台の方が好きだなあ。。。

51大穴:2009/01/29(木) 12:15:30
あら...
私は今回のババジャニアンは初日と最終日に観て、通算すると12回になりましたけど...
毎回毎回感動して大泣きですけど...
ババジャニアンは年末のうちに来日してリハーサルしてたらしいです。素晴らしい蝶々さんでした。

5周年おめでとうございます。(*^_^*)

52さーじょん:2009/02/01(日) 02:15:01
大穴さん、本当にこの演出お好きですね!

演出は「飽きてきちゃった」などと書きましたが、歌手、指揮に関しては、初演、再演よりも確かに今回の方が気に入りました。

53さーじょん:2009/02/11(水) 22:48:43
kァリーネ・ババジャニアンのページ

http://www.karine-babajanyan.com/

54さーじょん:2011/02/19(土) 13:56:24
サンティーニ指揮1959年録音。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/47189
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005GJOJ
ネット上のレビューにかかれているように、ロス・アンヘレスの歌がいいですね。でもこの作品、>>35に書いたように、CDで音だけ聴いても、やはり大いなる感動、というわけにはいかないなあ。

55さーじょん:2011/06/26(日) 07:06:27
6月12日(日)新国立劇場公演鑑賞。2005年6月の>>9-27、2007年3月の>>45-46、2009年1月の>>49-50に続く、4回目の栗山演出です。
 栗山民也演出、イヴ・アベル指揮、東京フィルハーモニー交響楽団。
 オルガ・グリャコヴァ(蝶々夫人)、ゾラン・トドロヴィッチ(ピンカートン)、甲斐栄次郎(シャープレス)、大林智子(スズキ)。
公演概要&初日舞台写真↓
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000346_opera.html
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000159_frecord.html

改めてリンク張り直し。2005年6月初演↓
http://www.nntt.jac.go.jp/season/s263/s263.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2004~2005/butterfly/butterfly.html
2007年3月再演↓
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/10000057_opera.html
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000012_frecord.html
2009年1月再々演↓
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000057_opera.html
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000073_frecord.html

56さーじょん:2011/06/26(日) 07:07:08
 さすがに4回目の鑑賞で、しかも聞き慣れたオペラで、新たな感動を得るのはたいへんにむずかしいところです。オケも、歌手も、好演だったとは思います。特に表題役、和服での身のこなしの素晴らしさは、赤川次郎が『朝日新聞』連載のコラムでも絶賛していました。
 でもやっぱり、(当方の体調も理由ですが)感動が得られなかったのは事実。もしかすると、そろそろオペラ鑑賞の回数自体を減らしたほうが、一回ごとの感動は大きいかもしれないなあ、などということばかり考えていました。

57さーじょん:2021/07/15(木) 21:50:37
2021年6月27日(日)藤原歌劇団公演@日生劇場 鑑賞。
粟國安彦演出(再演演出:久恒秀典)、鈴木恵里奈指揮、テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ。
小林厚子(蝶々夫人)、澤﨑一了(ピンカートン)、牧野正人(シャープレス)、鳥木弥生(スズキ)。
この前に観たのが>>55-56ですから、まるまる10年ぶりですね。普通ならスルーしていたと思いますが、https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/91-97 で出色だった小林厚子さん主演ということで、迷わず観に行ってしまいました。

公演概要↓
https://www.jof.or.jp/performance/nrml/2106_butterfly.html
特設ホームページ↓
https://www.jof.or.jp/performance/2106_butterfly/

58さーじょん:2021/07/15(木) 21:51:49
>>30-35の粟國安彦の名演出です。>>30には「何十回見ても、飽きないと思う」と書きました。>>31には「美しい色彩に感動させられた」とも書きましたが、まさにその通り。やっぱり繰り返し観たいですね〜。
当日の僕の書き込み↓
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/2328624767271120
舞台裏レポート↓
https://jof.or.jp/performance/blog/2106_but/

59さーじょん:2021/12/29(水) 01:55:24
2021年12月7日(火)新国立劇場公演鑑賞。
栗山民也演出、下野竜也指揮、東京フィルハーモニー交響楽団。
中村恵理(蝶々夫人)、村上公太(ピンカートン)、アンドレア・ボルギーニ(シャープレス)、但馬由香(スズキ)。
2005年6月>>9-27、2007年3月>>45-46、2009年1月>>49-50、2011年6月>>55-56に続く、5回目の栗山演出。しかも2021年6月には藤原歌劇団公演>>57-58も観てるので、ふつうならばスルーですが、今回は中村恵理のロールデビュウという訳で、平日夜に出掛けました。
さて中村恵理。じつは三分の二くらいまでは「やっぱりスザンナを歌うような歌手には、蝶々夫人はムズカしいかな〜」などと思っていました。声力にもどかしさを感じながら、この作品のオケが意外と大編成であることに、今更ながら気付いたり。
それが大詰め十数分で印象が一変しました!!! それまでと熱量がぜんっっっっっぜん違うのです。改めて「死を覚悟する」ってそういうことなんだなぁと感じ入った次第。結果として、中村恵理が「ぜんぶ持ってった!!!!!」
あ、他の主役陣もおおむね好演でしたよん♪

60さーじょん:2021/12/29(水) 01:56:09
初日舞台写真
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/4721575194575389
僕が観た日
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/4728943207171921

61さーじょん:2021/12/29(水) 01:56:43
稽古場風景
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/4679008238832085
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/4688557094543866
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/4704066469659595

62さーじょん:2021/12/29(水) 01:57:20
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/4704066469659595
公演概要
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/madamabutterfly/
当日の僕の書き込み
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/2477634142370181
中村恵理には思い入れ
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/832683453531933

63さーじょん:2024/08/04(日) 20:47:23
2024年7月20日(土)東京二期会公演鑑賞 @東京文化会館
演出:宮本亞門、衣裳:髙田賢三、指揮:ダン・エッティンガー、東京フィルハーモニー交響楽団、二期会合唱団。
大村博美(蝶々夫人)、花房英里子(スズキ)、杉山由紀(ケート)、城宏憲(ピンカートン)、今井俊輔(シャープレス)、近藤圭(ゴロー)、Chion(青年)。

当日の僕の書き込み(画像&リンクのみ)
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/pfbid04wymdspAZaJTfY6wxrvvNdiLwGWiEuLiBSY4ajYWisc9yVLF9d4PLTunnGkPdkA1l
公演概要
https://nikikai.jp/lineup/butterfly2024/

64さーじょん:2024/08/04(日) 20:47:53
2019年に東京で初演され、その後ゼンパーオーパー・ドレスデン、サンフランシスコ歌劇場で上演された宮本亜門演出『蝶々夫人』。僕はどうやら宮本亜門の演出とは相性が良いようで、これまで悪い印象を持ったことはない。
冒頭、病床に横たわる(最晩年の)ピンカートンが、蝶々さんとの間の息子(「青年」)に過去の過ちと後悔の念を語るところから始まる。「青年」は黙役として舞台にずっと立ち続けて、聴衆とともに蝶々さんの悲劇を見届ける役どころ。この仕掛けはとっても気に入ったし、とても感動的だった。

65さーじょん:2024/08/04(日) 20:48:30
ピンカートンは蝶々さんの元に戻りたかったが軍務のために帰れなかったとか、蝶々さんの息子がピンカートン夫妻に引き取られて育てられるといった設定は、蝶々夫人を下敷きにしたミュージカル「ミス・サイゴン」に寄せてるかな、という感もある。僕的には、後発作品の良いところを採り入れたようにも思う。
シンプルな舞台セットだが、女声陣の衣裳など舞台の色彩も華やかで見応えありました。指揮・オケも上々。ダン・エッティンガー、何を振ってもいつも生き生きとした響きで好感持てます。歌手は佳演といったところでしょうか。タイトルロールの大村博美、2000年代半ばに新国立劇場で主役を歌っていたころに比べると、衰えは隠せないなあ。表現力とか流石なんだけど・・・。

66さーじょん:2025/06/08(日) 23:29:45
2025年5月24日(土)新国立劇場公演鑑賞。
栗山民也演出(再演演出:澤田康子)、エンリケ・マッツォーラ指揮、東京フィルハーモニー交響楽団。
小林厚子(蝶々夫人)、ホセ・シメリーリャ・ロメロ(ピンカートン)、ブルーノ・タッディア(シャープレス)、山下牧子(スズキ)。

公演概要↓
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/madamabutterfly/
初日舞台写真↓
https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_029683.html
当日の僕の書き込み&リンク集
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/pfbid035FBq5BB5o1224wjMYVKiqCGksfCeNyWT1bviqiL4ZLCvMtwVZtbpiEDx8ywoFUk7l

67さーじょん:2025/06/08(日) 23:31:55
2005年6月>>9-27、2007年3月>>45-46、2009年1月>>49-50、2011年6月>>55-56、2021年12月>>59-62に続いて、僕自身は栗山演出6回目の鑑賞。>>57-58での名唱が記憶に残る小林厚子さんの表題役ということで千穐楽公演へ。
蝶々夫人はもちろん、ちょっとカルロ・ベルゴンツィを思わせるようなピンカートンも、シャープレスもスズキも、そして指揮・オケも、すべて高水準!だったのですが・・・やはり同じ演出で6回目はきびしかったかな。どうにも当方の集中力が途切れてしまう局面が多くて(最大の要因は僕自身の体調ですが・苦笑)。
小林厚子さんもさすがの情感豊かな歌唱でしたが、舞台面が色彩豊かだった>>57-58に比べるとどうにも見劣りがしちゃいまして。ていうか、そろそろ演出入れ替えていいんじゃないの? 僕的第一希望は小川絵梨子演出!!!
https://youtu.be/EMeOE0aDMI0?si=pOjolcfId240sFpo


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