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トリスタンとイゾルデ

1さーじょん:2004/01/10(土) 23:21
台本/作曲:リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)
初演:1865年、ミュンヘン

2さーじょん:2004/01/10(土) 23:28
ポネル演出、バレンボイム指揮、83年バイロイト収録のDVDを観る。
兎に角、トリスタン演じるルネ・コロがいい。「コロはヘルデンテノールじゃない、
リリックテノールだ」という批判が常につきまとっていたらしいが、僕にとって
最高のワーグナー歌手であることは疑いがない。
最近、ワーグナーものをDVDで見始めてから、強くそう思うようになった。
タンホイザーでも、ジークフリートでもそうだったが、何よりも表情がイイ。

3さーじょん:2004/01/10(土) 23:34
ゲッツ・フリードリヒ演出、93年のベルリン・ドイツ・オペラ東京公演の
DVDでも、コロのトリスタンが見聞きできるが、この2つのソフトは、本当に
甲乙付けがたい。というか、両方とも素晴らしいと思う。
残念なのは、約4時間のこの楽劇のDVDを通して観るには、時間的、精神的に
余裕がなければならないこと。できることなら毎日、日替わりでしばらくは
この2つのソフトを見続けていたいほど、2つとも気に入った。

4さーじょん:2004/01/10(土) 23:55
ポネルは、第3幕を「瀕死のトリスタンが見た幻想」として描いていた。
このこと自体は、いろいろなところですでに書かれているから、いちおう
知識として頭に入っていたのだが、実際に、クルヴェナールの腕の中で
トリスタンが息を引き取るシーンに来たときには、涙がおさえられなかった。

3割くらいは、約4時間のこの楽劇を通して観た自分自身に対する
感動もあったのだが・・・

5さーじょん:2004/03/23(火) 20:05
朝からずーっと、「前奏曲とイゾルデの愛の死」の旋律がアタマから離れない
いまから全曲聴く元気はないから、カラヤンのワーグナー管弦楽曲集でも
聴いてお茶を濁そう

6さーじょん:2004/04/16(金) 19:30
教育テレビの放送をエアチェックしたビデオ
エアハルト・フィッシャー演出、ハインツ・フリッケ指揮、ベルリン国立歌劇場合唱団・管弦楽団
ジークフリート・フォーゲル(マルケ王)、ハイッキ・シウコラ(トリスタン)、エヴァ・マリア・ブントシュー(イゾルデ)
エッケハルト・ウラシハ(クルヴェナール)、カールシュテン・メーヴェス(メロート)、ローズマリー・ラング(ブランゲーネ)
ペール・リンツコーク(牧童)、ローランド・オッツ(舵手)、ラルフ・エッシリッヒ(水夫)
1990年11月1日、NHKホール
幕間に三宅幸夫の解説付き

7さーじょん:2004/04/16(金) 19:30
 幕間の解説で、「ベルリン国立歌劇場は国際的スター歌手を主役に据えるのではなく、自前の歌手を中心にしたアンサンブル・オペラをつくる」とあったが、その言葉通り。
 ひと言で言えば、非常にバランスの良い公演。誰か1人の歌手だけがとりわけ目立つというわけでもなく、演出だけが目を引くのでもなく、管弦楽がやたらと前に出るでもなく、それでいて、この楽劇の魅力を余すところなく引き出していると思う。
 こういうビデオは、多分、何回観ても「飽きが来ない」だろう。
 印象に残ったのはトリスタン歌うシウコラ。http://1876.netで検索かけても出てこないから、ワーグナー作品のCD録音はないみたい。でも、立派な歌手だと思う。ちょっと聴くとJ・キングを思わせる、硬質で陰影があって、悲劇的な役柄に似合う声。トリスタンは結構はまってるんじゃないかしら。

8さーじょん:2004/04/16(金) 19:31
 クラシックでもないし、アマチュアだけど、僕自身が演奏家のはしくれで、キャリアも20年以上だから、ビジュアルソフトを観れば、「肩に力の入った演奏」と「演奏者が心の底から昂揚している熱演」との見分けは付く。このイゾルデは、十分後者に入れていいものだと思う。
 フォーゲルのマルケ王は、今まで観たものの中でいちばんそれらしく歌っていると思った。「黒いアルベリヒ」で名高いウラシハが、トリスタンの忠実な家来を歌っている。これが意外とよい。思うに、ウラシハみたいに、表情が豊かな声を持っている歌手は、忠臣でも悪役でも似合うのだな。他の役にも言える事だが、この公演ではどの歌い手も、それぞれの役柄に相応しい歌唱をしているのが、好感が持てる所以だろう。

9さーじょん:2004/07/23(金) 23:40
追悼の意味もあって、クライバー指揮のCDを聴く。
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4133152
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FJCI
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001G51
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FI6U
 オケの響きはクリアで美しいですね。歌手は全般に、客前の実演である>>3なんかに比べると、ずいぶん優しく歌っている印象があります。でもこの作品、やっぱり第2幕はダラダラしてるよなあ。第1幕と第3幕は大好きなんだけどね。
 ところで、Amazonのレビューが他のCDのと混乱してるんだけど……。

10さーじょん:2004/08/25(水) 21:25
ベーム盤
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4497722
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FIIQ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001GXS
五輪中継、音消して見ながら流し聴き。なるほど改めて聴くと、たしかにヴィントガッセン、ニルソンに歌い負けてるようにも聞こえるね。
ていうか、僕にはルネ・コロの印象強すぎです。

11さーじょん:2004/10/03(日) 11:10
フルトヴェングラー盤……しかし・・・何回再発されてるんだろ???
http://www.angelrecords.com/detail.asp?ContributorID=4674&UPCCode=724356762626
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005NW0D
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0001E8C14
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000002RXM
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005MIZN
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HN21

12さーじょん:2004/10/28(木) 06:51
>>11のCD、1幕ずつ3日間に分けて鑑賞。配役等詳細は↓
http://1876.net/wagner/tristan/furtwangler52.htm
 一にフラグスタート、二にフルトヴェングラー、そして三にF=ディースカウを聴くためのCDです。トリスタンは? う〜ん、たとえば第三幕のモノローグにしても、どうしても後ろの管弦楽に耳がいってしまいます。
 フルトヴェングラーの指揮、やはり前奏曲の出だしから、「あ、名演!」とわかる気迫がありますね。モノラルとはいえ音質も歌とオケのバランスも良好です。

13さーじょん:2005/01/21(金) 03:13
>>11-12のCD、4日間かけて鑑賞。しかし、本当に名盤だなあ。フルトヴェングラーって、すげぇよ! いくつかの場面では、本当に嵐のような激しさがあって、いくつかの場面では、息を呑むような緊張感もあって。。。>>12には「トリスタンは???」なんて書いたものの、今回聴いた限りでは、ズートハウスが見事にフルトヴェングラーの意思通りに歌っているような感じもした。あとやっぱり「愛の死」は、このCDが最高だねー

14ラダスタン:2005/03/24(木) 20:22:53
未だにこの作品の良さが判らないぃ・・・
半音階、不協和音の多様・・・とくればミュージカルでお馴染みアンドリュー・ロイド=ウェバー
と同じではないかぁ!と思ってチャレンジするのだけどヤパーリしっくりこないのでつ。
そもそも「愛」というものにすっかり冷めてしまっているボクにはこの作品は不向き
ということなのかぁぁぁ?モウ ダメポ・・・

15さーじょん:2005/03/25(金) 01:45:03
>>14 ラダスタンちゃま
僕も、初めて聴いたときは、ダレる場面が多いなあと思ったのは確かです。
「前奏曲と愛の死」を聴いて、???だったら、無理して全曲聴く必要ないのでは?

暖かい季節になったら、究極の手段として、下半身丸出しでおち○○んを1/3立ち(半立ちよりさらにヌルい)にさせて弄びながら(但し決して身寸米青しない)ビジュアルソフトを観ると、第2幕はかなり楽しめます。「なるほど、こういう気分で聴く作品なのか・・・」と納得できます。。。

16ラダスタン:2005/03/25(金) 17:56:52
>>15さーじょんタソ
なんだよぉぉぉ!「身寸米青」って、四字熟語かと思って調べてしまったじゃないでつかぁー!
ちょっと想像してみたけどカナーリ危ない構図がぁ・・・パパはそうやって克服したのかあ。あっちに
書こうっと!
でも、女性だったらどうすの?栗と栗鼠を・・・(ry
冗談はこれくらいにして、2幕のオケはそれなりに聴き応えはあると思うのね、だけどそこに
歌が重なると脳ミソがうにゃうにゃになってきてしまうのでつーァァァ3幕あたりになると気絶してしまいまつ。

17さーじょん:2005/05/14(土) 02:31:48
 通勤電車の往復やら、都内にクルマで出かけた行き帰りやら、2日間かけて、しかも途中にhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073887666/15の「アンドレア・シェニエ」やらはさんで聴いた、>>10ベーム盤。
 場面転換少ないから、ぶつ切りにして聴くには向かない作品だね。今度はちゃんと本腰入れて、一日で聴くようにしようっと。。。
 とはいうものの、かなりの部分をヘッドフォンで聴いたおかげで、このCDがいかに名盤であるかはよくわかった。やはりベームはいいねえ。ダイナミックかつ緻密、豪快かつ繊細、骨太かつ柔軟って感じです。第1幕のイゾルデの怒りの場面とか、第2幕の二人の再会、第3幕クルヴェナールの詠唱とか、こんなに聴き所だったんだなあと初めて知りました。
 歌手陣、すべて特筆すべきだけど、ヴェヒターについて。ヴェヒターって、1929年生まれで、カプッチルリ、プライと同い年なんだけど、かなり若くして名を挙げたんですね。このクルヴェナールも素晴らしいです。でも、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1082892116/3-4(72年、86年)あたりだとかなり声に艶がなくなっている。やはり若いころから大活躍した分、早く衰えてしまったんでしょうかね。

18さーじょん:2005/05/14(土) 02:38:56
ベーム盤の詳細
http://1876.net/wagner/tristan/bohm66.htm
ここにも情報あり
http://1876.net/wagner/essay/favoritedisc1.htm
演奏時間の比較が面白い
http://www.asahi-net.or.jp/~eh6k-ymgs/op/tristan.htm

19さーじょん:2005/07/09(土) 02:50:38
>>17に「ぶつ切りで聴くには向かない」なんて書いたんだけど、月曜朝の通勤電車で、ipodでフルトヴェングラー盤聴き始めちゃったら、どうしても最後まで聴きたくなって、結局5日間かけて聴いてしまいました。途中居眠りしちゃった箇所は、意識のあったところまで戻って聴き直したりしたから、やっぱり時間かかりました。
 やっぱりイイですねえ。フラグスタートも、フルトヴェングラーも、F=ディースカウも、ついでにズートハウスも。。。。
 ところで、最新デジタル録音のCDだと、CD→ipodの音質劣化ってそれほど気にならないけど、これくらい古い録音になると、やっぱりCDに比べて劣化する感は否めませんね。音質そのものがどうこうというより、ヒスノイズが増える感じです。ipodはあくまで「簡易再生装置」と考えた方がよいのでしょう。どっちにしたって、電車の騒音の中で聴いてるわけだしね……。

20さーじょん:2005/07/09(土) 02:51:01
 でもって、ぶつ切りで聴いただけじゃ満足できなくなって、一気に観てしまった>>3でも挙げたベルリン・ドイツ・オペラ東京公演のDVD。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006JL7H
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FXFW
 フルトヴェングラーほどの緊張感もない(ついでに言うと、このジリ・コートという指揮者のソフトは、これ以外には持っていない。ベルリン・ドイツ・オペラの首席指揮者だったらしい。僕的には誰この人?なんですけど……)、ポネル演出のような綺麗な舞台でもない、G・ジョーンズはシェロー/ブーレーズ指環のブリュンヒルデの頃に比べれば、全盛期を過ぎている感は否めない、ベーム指揮フィデリオの息を呑むような美しさもない(ていうかもう、おばあちゃん)、にもかかわらず、一気に観てしまうほどに引きつけられるのは、客前の舞台実況中継ということが大きいと思う(ポネル演出は客無し、らしい)。
 1・2幕はハンナ・シュヴァルツが素晴らしい。シノーポリ盤の「影のない女」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1085704860/6の乳母役聴いたときにも感じたけど、兎に角うまいなあ。ところでこの人、ベーム指揮サロメの小姓役とか、シェロー/ブーレーズ指環のフリッカ役のときには、もっと両目が離れていたような気がしたんだけど、もしかして顔いじったのかしら???このDVDでは、めっちゃきれいになってるなあ。。。。
 3幕はルネ・コロが素晴らしいですね。とくにイゾルデが乗った船が来たことを知らせるラッパの音が鳴ってから事切れるまで。「鬼気迫る」ってのは、こういうことを言うのではないでしょうか。

21女工ミミ:2005/09/25(日) 18:13:55
>>10
その分声の微妙な陰翳の色合いのつけ方がとても巧みで、声の力じゃニルソンには到底
かなわんからわしゃ演技面で頑張るよ…と言ってるようなカンジがしないでもない。
いっぺんクラウスの指揮の下、バイロイトでジークフリート歌ってた時の状態で
ニルソンのイゾルデと競演させたらどうなったかなあと想像したりもするんですけど。

>>12
あえてズートハウスのトリスタンに合わせるなら、メードルの方がよかったかなあと…。
指揮者の音楽の力場に対抗するには歌手の方からもある種の重力場を作り出す必要性も
あるのかなあと考えたりして。フラグスタートはあんな波長の長い声の歌手なのに、
意外にフレキシブルな歌い口の歌手との方がマッチするんですよね。メルヒオール然り
スヴァンホルム然り。

22さーじょん:2005/11/27(日) 18:34:05
パッパーノ指揮2004-05年録音
http://www.emiclassics.de/xml/6/850080/5580062.html
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000A2ES88
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1483970
 「最新録音」です。家で仕事をしながらBGMがわりに流す。なのであまりきちんと聴いているわけではないが、やはり録音、演奏、歌唱、あらゆる意味で現代的で、完成度は高いですね。ドミンゴもシュテンメも立派な歌だし、オケはダイナミックに演奏(録音?)しているし、個々の楽器の音もよく聞こえるし……。
 でもやはり、ライブリーな感の強いフルトヴェングラー盤や、実際にライブで録音されたベーム盤にくらべると、どうしても「つくりすぎ」に聞こえてしまい、何となく鼻白む思いがするというのは、贅沢な悩みなのでしょうか。。。

23さーじょん:2005/11/27(日) 18:39:45
追加。付録のDVD、CD入れ替える手間がないのは便利だなー。あと、ブックレットがやたら分厚い。枕にも……できませんね

24さーじょん:2006/02/04(土) 00:19:55
何となく、久しぶりにこの作品が聴きたくなり、通勤電車の往復でぶつ切りにして聴いた、>>11-12フルトヴェングラー盤。
 第1幕のフラグスタート、本当に凄まじいですね。フラグスタート1人が、「フルトヴェングラー率いるオケも含めたフラグスタート以外のすべての出演者」を相手にがっぷり四つに組んでいるように聞こえます。ズートハウスの声、オケ、特に弦楽と溶け合っています。>>13にも書いたように、指揮者の意思を体現する楽器の一つといってよいでしょう。
 第3幕、短い場面ですが、マルケ王の一行がなだれ込んで来たときのF=ディースカウが素晴らしい。そして「愛の死」。何も言うことはありません。Mild und leise...と始まった瞬間に鳥肌が立ちました。

25さーじょん:2006/02/05(日) 02:47:16
>>24に続いて、>>9のクライバー盤を聴く。これといった理由もないんだけれど、何となく、今月は「トリスタンとイゾルデ強化月間」にしようかな、なんて気がしています。
 イゾルデが中心となる第1幕、やはり>>11のフルトヴェングラー盤に比べると、重厚さや暴力的なエネルギーという点では、物足りない気がします。一方、第2幕、トリスタンが登場してからは、色彩が本当に豊かです。ステレオ、デジタル録音だからなのかも知れませんが。第3幕はやはりコロが素晴らしいですね。F=ディースカウのクルヴェナール、フルトヴェングラー盤とは趣は違いますが、これはこれで非常に魅力的で、甲乙付けがたいですね。

26さーじょん:2006/05/15(月) 01:43:37
>>25に、「2月はトリスタンとイゾルデ強化月間にしようか」なんて書いたものの、結局果たせず。まあ、結構時間かかるので他のオペラ聴く時間をかなり削らなければならなくなるから、しょうがないと言えばしょうがない訳で……。
でもって、>>22のパッパーノ盤を聴く。
http://ecards.emiclassics.co.uk/tristan/index.html
 シュテンメのイゾルデ、僕の好みから言うと、何とも微妙だなあ。フラグスタートやヴァルナイ、ニルソンのようなスタイルって、もう過去のものなのかねえ。クライバー盤のイゾルデも伝統的ワグネリアン・ソプラノじゃないしね。。。
 ドミンゴ、熱さは十分だと思いますが、やはりコロに比べると、第3幕で船が見えてからとか、弾ける度合いが低くて、お行儀良く聞こえてしまいます。これはおそらく、実演でトリスタンを歌ったことがあるか、ドイツ語を母語としているか否か、の違いが大きいような気がします。
 余談ですが、上記のサイトに、第2幕大詰めの、逢い引きの場に国王の一段が踏み込んでくる直前の場面の、録音の様子を動画で見ることができます。なぜかオラフ・ベーアの声が入っていない。別録りだったってことかいな???

Nina Stemme  http://www.artistsman.com/Artistpages/nina_stemme_E.htm

27さーじょん:2006/07/01(土) 01:17:30
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/63-66で、生ドミンゴと生パーペを観たら、二人が共演している>>22>>26のパッパーノ盤が聴きたくなりました。このCD、僕が持っているオペラのソフトの中でも、最新の部類に入ります。当然、現役の歌手ばかりです。「旬の歌手」(ドミンゴはそうでもないけど)の声を聴くのは、それだけで心躍るものですね。
 思えば、かつては、オペラの実演はもちろん、CDを聴くときでさえ、もっとワクワクしていたような気がするなあ。上記のワルキューレは、久しぶりにその感覚を味わえた気がする。第1幕が終わった休憩のとき、「次はどうなるのかな、早く幕が開かないかな……」。その感覚が、何となく身体に残っていたので、パッパーノ盤も結構テンション上げながら聴くことができました。

28さーじょん:2006/07/03(月) 23:20:08
>>27で何となく火がついて、>>6-8のビデオを観てしまいました。やっぱり、映像ソフトとしてはいちばんのお気に入りです。
 おそらく、僕が持っているこの作品のソフトの中で、最も非力なイゾルデでしょう。シウコラも、声自体は本当にこの役にぴったりですが、表現の平板さは否定しようもありません。クルヴェナール、ブランゲーネは好演ですが、それとて歴史的名盤を押し退けるほどではありません。にもかかわらず、飽きずに見通してしまうのは、なぜでしょうね。
 オケの、輪郭がはっきりとした端正な響きは特筆すべきでしょう。じつは同じベルリン国立歌劇場公演の魔笛http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073888049/4は見たので、公演プログラムが手許にあります。指揮者のハインツ・フリッケは、当時の同歌劇場音楽監督です。やはり、並の演奏家ではないということでしょう。
 同じ公演プログラムには、おそらく当時20歳代半ばだったルネ・パーペの顔もあります。この来日公演では魔笛の弁者を歌っていますが、残念ながら僕は聴いていません(たとえ聴いていても、覚えてないでしょうけどね……)。

29ウィンザーの陽気な名無しさん:2006/07/08(土) 08:31:01
結果として、「トリスタンとイゾルデ強化週間」になっています。>>9>>25のクライバー盤鑑賞。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=497756
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1756158
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=80068
クライバーの切れ味は流石です。M・プライスの透明な声とコロの豊麗な声との組合せが、とても心地よいですね。コロのトリスタン、正規ソフトだけでも三つありますが、どれも素晴らしい。僕的にはこの役はコロで決まり、です。

30さーじょん:2006/07/08(土) 08:31:43
>>29 名無しになっちゃった……

31さーじょん:2006/10/21(土) 03:48:36
 またしても、結果としての「トリスタンとイゾルデ強化期間」に入りました。「次に何が起こるか」が、ほぼわかるようになってきたので、通勤電車で聴いていても結構楽しいモノです。というわけで、1週間で2種のCDを聴いてしまいました。
まずは、>>11-13>>19>>24のフルトヴェングラー盤。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=618148
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1887795
 http://classic.music.coocan.jp/op/tristan.htmには、「深い」と書かれています。まさにその通りとしか言いようがありません。正直言うと、これと他の「トリスタンとイゾルデ」のCDとでは、演奏している曲それ自体が違うのではないか?とさえ思えてきます。

32さーじょん:2006/10/21(土) 03:49:32
引き続いて、>>10>>17-18のベーム盤鑑賞。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=464379
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=687040
 不思議なモノです。フルトヴェングラー盤にくらべれば、「アナがない」という意味でははるかに充実したキャストだし、ベームの指揮は、僕は決して嫌いではない。にもかかわらず、圧倒的なインパクトに欠けています。いやもちろん、イゾルデが圧倒的なフルトヴェングラー盤にくらべれば、という意味ですけどね。
 歌で意外だったのが、とくに第1幕で、クリスタ・ルードヴィヒが上ずり気味の歌唱が散見されたこと。客前でテンション上がっていたのか、ブランゲーネがそれだけ難役ということなのか……。

33さーじょん:2006/10/24(火) 23:46:34
 >>31-32と立て続けに聴いたものだから、何となく「もういっちょ、聴いてみよっか!」って気になって、ついつい>>9>>25>>29のクライバー盤を聴いてしまいました。
 やはりこれも、名盤と呼ばれるに値する、一つの「世界」を持っている演奏ですね。特にフルトヴェングラー盤と比べると、>>31にも書いたように、もはや違う作品とさえ思えてきます。
 あと、改めて落ち着いて聴くと、やっぱりF=ディースカウの衰えは否めないですね。とくにこういう短期間にフルトヴェングラー盤との聞き比べをすると、よけいに目立ってしまいます。

34さーじょん:2006/10/28(土) 06:02:28
>>31-33に、さらに引き続いて、>>22>>26-27のパッパーノ盤鑑賞です。
 やはり完成度は高いですね。こうして短期間に比べ聴きすると、録音技術の向上がよくわかります。かなり細かい音まで拾っています。スタジオ録音なので、演奏に瑕疵はないのは当然としても、>>22に書いたように、ここまでくると、ちょっとやりすぎかな。。。
 ドミンゴの声、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1102526901とかhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/63-66で、割と最近ナマで聴いていますが、その印象からくらべると、やはり「つくってる」感が強いですね。ミキシングの段階でかなりいじっているのではないかしら。

35さーじょん:2006/10/28(土) 06:03:05
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1077978608/75の(23)で挙げたベルリン国立歌劇場来日公演、チラシでは、バレンボイム指揮、フランツ(トリスタン)、マイヤー(イゾルデ)、トレーケル(クルヴェナル)、デ・ヤング(ブランゲーネ)、パーペ(マルケ王)となっています。2回くらい観ようかなあ。。。

36さーじょん:2006/10/31(火) 02:13:50
 >>31-34で手持ちのこのオペラのCDを全部聴いたことになるわけですが、一通り聴くと、やはり初めに戻りたくなって、>>11-13>>19>>24>>31のフルトヴェングラー盤、再び鑑賞です。じつはhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081169662/31-33の会場までクルマで行ったので、往復で2幕まで聴き終えてしまい、家に帰ってから3幕を聴きました。
 こうして短期間にいろいろと聴いて、初めて思ったのですが、意外にもズートハウスって、他のトリスタンに比べて決して聴き劣りするものではないのですね。

37おばさま:2006/10/31(火) 23:27:21
今度映画でやりますよね.トリスタン.
先日おハワイの新婚旅行帰りに,飛行機の中で見ました.
おもしろくねーーーーーーーー

38さーじょん:2006/11/02(木) 07:56:43
>>37 おばさま、カキコどうもです!
少しは気になったので、予告編↓見ちゃいました
http://movies.foxjapan.com/tristanandisolde/

確かにつまんなそー。もともとワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」も、決してあらすじ自体が面白いわけではありませんからね〜〜

39ウィンザーの陽気な名無しさん:2006/11/07(火) 00:31:12
 一つのオペラが「掴めそう」だという予感が、ずーっと続くことがあります。再三にわたって書いているように、所有するオペラのソフトそのものが少なかった10代の頃は、しょっちゅうそんな思いをしていました。最近では、「影のない女」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1085704860/11-19でそれを経験しました。
 この作品も、まさにいま現在そういう状況です。というわけで、>>10>>17-18>>32のベーム盤を聴く。
 フルトヴェングラー盤を聴いてすぐだったせいか、ニルソンであるにもかかわらず、ちょっと物足りなさを感じました。つまりはフラグスタートがそれほど凄まじい歌だ、ということなのでしょうね。

40さーじょん:2006/11/07(火) 00:31:57
>>39
名無しになっちゃった・・・

41さーじょん:2006/12/18(月) 02:03:46
 最近僕の中では、この作品と言えばフルトヴェングラー盤、というのが定着しつつあるようです。しつこくも、>>11-13>>19>>24>>31>>36に引き続いての鑑賞です。
 >>31でも書いたように「深い」。とくに今回は、第3幕の前奏曲で、それを強く感じました。いやホントに、スゴイ音出してますねぇ。

42さーじょん:2007/01/21(日) 13:22:43
>>9>>25>>29>>33のクライバー盤鑑賞。
 本当に(いろいろな意味で)「綺麗」です。「愛の死」なんかは、かくしてイゾルデは天に昇って、お星さまになったのだなぁ、なんて思ってしまうくらい、美しくて清らかな音ですね。
ただ、>>25にも書いたように、暴力的なエネルギーの欠如に不満をおぼえるカ所もあります。とくに第1幕、イゾルデがトリスタンとの出会いを語っているうちに錯乱して「あんな奴!!! 殺してやればよかったのよ!!!!!」と絶叫するあたり、M・プライスでは物足りないなあ。。。

43ウィンザーの陽気な名無しさん:2007/01/21(日) 13:24:39
>>42のクライバー盤、やはりコロがいいなあと思ったので、久しぶりにポネル演出、バレンボイム指揮、1983年バイロイト収録のDVDを観る。
http://www.unitel.de/unitel_homepage/unitel/ucatalog/opera/tristan1.htm
http://1876.net/wagner/video/vdtristan.htm
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B0000E6FTE
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B0000677H5
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B00005FECA
 長らく廃盤で、再発される兆しもありません。購入当時は買おうかどうしようかかなり迷った(当時はあまりこの作品が好きではなかった)のですが、結果として持っておいて良かったと思います。
 言い尽くされていることですが、やはりこの演出、とくに第2幕は「ナマで観たら照明がとても美しかっただろうなあ」と思います、が、バイエルンの「タンホイザー」でも感じたことですがhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073745535/19、「照明の美しさ」は映像では再現できないのだろうなあ、と思います。
 歌手ではやはりコロが凄まじいですね。イゾルデは……う〜ん、悪い歌手じゃないんだけどなあ。。。試みにhttp://1876.net/wagner/tristan/top.htmを見たら、80年代ってこの作品の録音、ほとんどないのですね。ということは、「イゾルデ歌い」が払底していたといういことなのかしら?

44さーじょん:2007/01/21(日) 13:25:12
>>43 名無しになっちゃった・・・

45さーじょん:2007/03/01(木) 00:42:27
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558116/51-52でカラヤンのワーグナーを聴いてみたくなった、というわけでもないのですが、カラヤン指揮1952年バイロイト実況録音CDを聴く。
http://1876.net/wagner/tristan/karajan52.htm
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1943041
>>31のサイトにも情報あり。
 やはりライブらしい熱気が最大の魅力でしょう。何だかんだ言って、「帝王」と呼ばれるようになる前のカラヤンって、悪くないのだなあ。。。音質は……う〜ん、HMVのレビューの感想に近くて、「この年代の放送用録音なら、こんなものでしょうね」というくらいです。歌手では、やはりメードルが独特で、かなり印象的です。

46さーじょん:2007/04/08(日) 23:11:27
>>22>>26-27>>34のパッパーノ盤を聴く。やはりドミンゴ、巧いなあ。あと、クライバーに比べると意外と骨太の演奏ですね。これ、結構好きかも知れない。

47さーじょん:2007/07/31(火) 06:21:50
ビーチャム指揮1937年コヴェント・ガーデン実況録音
http://www.amazon.co.jp/dp/B000002S2V
http://www.amazon.com/dp/B000002S2V
http://www.allmusic.com/cg/amg.dll?p=amg&token=&sql=43:5563
http://1876.net/wagner/tristan/reiner36.htm
 CDジャケ本体では「トマス・ビーチャム指揮、1937年録音」となっていますが、中に入っている解説では、「フリッツ・ライナー指揮、1936年コヴェント・ガーデン実況録音と混ぜ合わされている」と書いてある、不思議なCDです。第1幕、具体的には、「前奏曲を含む大半がライナー指揮、第2幕はすべてビーチャム指揮、第3幕の3分の1はビーチャム、残り3分の2はライナー」だそうです。
 フラグスタートのイゾルデを聴くのであれば、フルヴェン盤のほうが良いわけでして、このCDを聴く意義はやはり、メルヒオールにあります。が、う〜ん、この音質ではやはり「史料」という意味合いになってしまいますね。。。さらに言うと、やっぱりトリスタンに関しては、コロのほうが好きですね。
 でもやっぱり、フラグスタートの「愛の死」は素晴らしいわけでして、声の若々しさ+実況ならではの熱気があって、それがいちばんの聴きモノでしょうね。

48さーじょん:2007/10/11(木) 07:02:12
>>35に書いたように、ベルリン国立歌劇場公演を観に行く前に、予習ということもあって、>>11-13>>19>>24>>31>>36>>41のフルトヴェングラー盤を通勤電車内でipodで鑑賞。ようやくこの作品も、ところどころ「口ずさめる」ようにもなりました。以前よりはるかに聴きやすい作品になった気がします。

49さーじょん:2007/10/11(木) 07:02:58
>>35>>48に予告したように、10月14日(日)、神奈川県民ホールにて、ベルリン国立歌劇場来日公演鑑賞。
 ハリー・クプファー演出、ダニエル・バレンボイム指揮、ベルリン・シュターツカペレ、ベルリン国立歌劇場合唱団。
 ワルトラウト・マイヤー(イゾルデ)、クリスチャン・フランツ(トリスタン)、ミシェル・デ・ヤング(ブランゲーネ)、ロマン・トレーケル(クルヴェナール)、ルネ・パペ(マルケ王)。
公演情報(NBS)
http://www.nbs.or.jp/berlin2007/
http://www.nbs.or.jp/berlin2007/intro.html
http://www.nbs.or.jp/berlin2007/detail02_top.html
http://www.nbs.or.jp/berlin2007/detail02_story.html
http://www.nbs.or.jp/berlin2007/detail02_cast.html
http://www.nbs.or.jp/berlin2007/detail02_point.html
公演情報(日経)
http://www.nikkei-events.jp/opera/berlin/
http://www.nikkei-events.jp/opera/berlin/tristan.html
公演情報(イープラス)
http://eplus.jp/sys/web/s/berlin07/index.html
http://mv-classic.eplus2.jp/article/46914007.html
バレンボイム記者会見
http://www.theaterguide.co.jp/pressnews/2007/10/01.html
ベルリン国立歌劇場
http://www.staatsoper-berlin.de/start/index.php
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E6%AD%8C%E5%8A%87%E5%A0%B4

50さーじょん:2007/10/11(木) 07:03:53
 本当に素晴らしい公演でした。会場でお会いした知人の方が「空前絶後のスケール感」と書かれていましたが、まさにその通りです。まず指揮とオケが凄まじかったですね。集中力、統率力、緊張感、響きの美しさ、爆発的なエネルギー……もう怒濤のように過ぎた6時間でした。鑑賞する前は「居眠りしちゃうかなぁ……」と心配していましたが、始まってしまえば、ずーっと入り込んで聴き入ってしまいました。これほどのオペラ公演、この先、一生に何回見られることでしょうね。
 前奏曲の出だしから「あ、すげー」と思わせる響き。テンションの高いまま、第1幕の幕切れとなり、観客はみな、まさに「熱狂」と言ってよい勢いで拍手していました。もちろん僕もでした。その後、第2幕・第3幕も凄い演奏が続いて、終演後のカーテンコール、本当にいつまでも拍手を続けていたい気持ちでした。
 上にも書いたように、まず特筆すべきは指揮とオケです。やはりバレンボイムはこの作品が得意なのですね。バレンボイムがこの歌劇場の芸術監督兼音楽総監督に就任したのが1992年ですが、歌劇場と指揮者の協力関係という点では、現在が「いちばん良い時期」なのかもしれないなと思いました。
 歌手陣は、ほぼ穴はナシと言ってよいでしょう。歌も演技も、全員高水準でした。
 マイヤー、もう60歳を超えていますから、おそらく日本でイゾルデの全曲を聴けるのは、これが最後でしょうね。2005年のバイエルン来日公演「タンホイザー」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073745535/18-22のヴェヌスより格段に良いなあと思いましたが、会場でお会いした知人の方が、「ヴェヌス歌うのとイゾルデ歌うのとでは、気合いの入り方は全然違うでしょうね」と言われました。ほんとうに、その通りでしたね。

51さーじょん:2007/10/11(木) 07:04:44
 2006年新国立劇場「道化師」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1083078490/6を歌っていたクリスチャン・フランツ、さすがにトリスタンのほうが遙かにしっくりきますね。歴史的な「ヘルデン・テノールの系譜」から見ると、おそらくはかなりリリックな方なのでしょうが、第3幕での演技力とか、最後まで歌いきる底力とか、素晴らしいところを挙げたらキリがないくらいです。そして、昨年のメト来日公演「ワルキューレ」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/63-66でのフンディングが印象的だったルネ・パペ、今回も凛とした声でした。>>22>>26-27>>34>>46のパッパーノ盤でもパペのマルケ王が聴けますが、このやくはもう、第一人者と言ってよいでしょう。繰り返しになりますが、一日も早く、ルネ・パペのヴォータンやハンス・ザックスを聴いてみたいものです。
 今年の「東京のオペラの森」の「タンホイザー」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073745535/27-28でヴェヌスを歌っていたデ・ヤング、美しく力強い声でした。あ、今にしてみれば、イゾルデとブランゲーネは「新旧ヴェヌスの共演」だったのですね。
 演出は非常に「静的」でした。上で挙げたサイトの舞台写真にも、力尽きて倒れ込んだかのような天使の銅像(の残骸のようなもの)が写っていますが、舞台装置はこれだけ。この回転舞台の上に置かれた天使像が、第1幕ではアタマ側が客席に向くように置かれて、第2幕・第3幕ではゆっくりと回転していきます。
 あとは、舞台奥にこの天使像を半円形に囲むように墓碑が10柱ほど。第1幕幕切れと、第2幕恋人たちの逢瀬に踏み込まれた場面には、後方に19世紀末(おそらくワーグナーの時代でしょう)の衣装の紳士・淑女たちが登場し、ストップモーションのようにじっと立っていましたが、これが何を意味するかはよくわかりませんでした。
 「抽象化された舞台」とも言えますが、この作品であまり写実的な舞台というのも考えにくいので、この作品としては「オーソドックス」」な演出だと思います。

52さーじょん:2007/10/11(木) 07:05:59
 今回のベルリン国立歌劇場の来日は、僕は他のオペラはパスして、トリスタンとイゾルデのみ2回観に行く予定でしたが、これは2回分チケット買って大正解でした。次回は20日(土)にNHKホールにて鑑賞予定。あの感動と興奮をもう一度体験できると思うと……。
出演者のサイト↓
http://www.waltraud-meier.com/
http://www.michelledeyoung.com/
http://www.romantrekel.de/
http://www.renepape.com/

53さーじょん:2007/10/11(木) 07:07:58
げっ、日付間違えました。神奈川県民ホールで観たのは、10月8日(月・祝)、次回の鑑賞が14日(日)ですた。。。

54さーじょん:2007/10/14(日) 03:09:56
バレンボイムのおかげですっかりこの作品に開眼した感があります。印象が心にのこっているうちに、CDを聴こうと思い立ち、>>10>>17-18>>32>>39のベーム盤を聴く。しばらくは「トリスタンとイゾルデ祭り」が続きそうな予感がしています。やはり僕は、ベームの指揮が好きだなあと実感しました。

55さーじょん:2007/10/16(火) 22:53:19
>>53に書いたとおり、10月14日(日)、NHKホールにて、ベルリン国立歌劇場来日公演、2回目の鑑賞。概要は>>49-52参照。
 前回は「空前絶後」と書きましたが、今回はさすがに、そこまでは行きませんでした。とはいうものの、たいへんな高水準の公演でした。前回、ちょっと籠もり気味に聞こえたフランツが、今回はたいへん好調でして、第3幕はとても聴き応えがありました。前回は第1幕でものすごい迫力だったマイヤー、今回は少々お疲れ気味かと思いきや、さすがに「愛の死」では、やってくれました!!! やはりマイヤーはすごい歌手でしたねー。
 パペは今回も素晴らしい歌唱。まあ、観客がちょっと退屈しかけているところに登場して、印象的な低音を聞かせるわけですから、ある意味「儲け役」かもしれませんが。
 指揮・オケの出来は、おそらくは前回と変わらなかったのではないかと推測しますが、ホールの違いがそのまま印象の違いに反映されたように思います。神奈川県民ホールではやはり凝集力のある音に聞こえていましたが、NHKホールではどうしても音が発散してしまいますね。

56さーじょん:2007/10/16(火) 22:54:57
 もう一点、大きな違いがありました。横浜公演の幕切れ、緞帳が下がり切ったとき、マイヤーは緞帳の手前に立っていました。照明は完全に落ちていましたが、それでもオケピの灯りに照らされて、ほのかにマイヤーの姿見えていました。おそらく観客は(もちろん僕自身も)「あれ、終わりだろうか? このあと何か仕掛けがあるのだろうか?」と迷っていたと思います。バレンボイムも、余韻をたっぷりと取るかのように、最後の一音の指揮棒を挙げたままで、いつまでも降ろさずにいました。そのおかげで、最後の一音が消えてから拍手が始まるまで、たっぷりと間があきました。バレンボイムが指揮棒を降ろし、ようやく観客が拍手を始めましたが、それから緞帳の前に立っていたマイヤーは、薄暗い中、足早に上手舞台袖へ引っ込んでいきました。
 この余韻があまりに心地よかったので、マイヤーが緞帳の前に立っていたのは、余韻を残すためにわざとそういう演出をしたのだと思い込んでいました。
 ところが、14日に観たNHKホールの公演の幕切れでは、マイヤーは天使像にかなり近づいて、というか天使像に背中を付けて立つ形となり、しっかり緞帳の向こう側にいました。これを観て、横浜公演は単なる立ち位置の見当違いだったと判明した次第です。マイヤーほどの大歌手でも、立ち位置を間違えることがあるんですねー。

57さーじょん:2007/10/20(土) 22:50:02
ベルリン国立歌劇場来日公演で、すっかりこの作品に取り憑かれてしまったようです。というわけで、>>45のカラヤン指揮1952年バイロイト実況録音CDを聴く。
最近、歌舞伎を観るようになったせいかしら、「世話物」と「時代物」っていう区分けがとっても気になるようになってきて、オペラでも無意識に分けてみようとするようになっています。何が言いたいかというと、クルヴェナールのホッターと、マルケ王のL・ヴェーバーをくらべると、ヴェーバーのほうが「世話物歌手」で、ホッターは「時代物歌手」だなあと思ってしまう次第です。う〜ん、やっぱりホッターがマルケ王歌ったほうが、よかったんでないかい?

58さーじょん:2007/10/28(日) 02:41:57
せっかくの機会なので、この作品に「慣れて」しまいたいので、とりあえず持っているCDは一通り聴こうかと思っています。>>9>>25>>29>>33>>42のクライバー盤を聴く。
バレンボイムの印象が未だに強烈に残っているわけですが、実演とCDという違いもあるのでしょうが、良くも悪くも、クライバー盤のほうが「うねり」のない演奏に聞こえてしまいます。おそらく指揮者自身、そういう方向性を意図しているのではないかともおもいますが。

59さーじょん:2007/11/03(土) 22:16:48
>>54に書いたように、この作品に「開眼」しはじめています。というわけで、>>22>>26-27>>34>>46のパッパーノ盤です。完成度は高いなあ。やはりパーペが素晴らしいですね。昨年から今年にかけて、このCDの主役陣の歌手は(ベーアを除いて)すべて実演に接する機会がありました。だからどうだということもないのですが。。。

60さーじょん:2008/03/07(金) 22:42:24
セーゲルスタム指揮2004年録音(NAXOS盤)を聴く。
http://www.amazon.co.jp/dp/B0009OUAZC
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1486605
ネット上でも「隠れた名盤」、「コストパフォーマンスのよい良盤」といった評価のある一方で、酷評もされているCDです。実際に聴いてみると、うん、悪くないですね。とくにイゾルデの声質は、僕好みです。指揮も、オケを非常によくまとめていると思います。
 ただ、クルヴェナール、ブランゲーネ、マルケ王といったキャストが、ちょっと弱いかなという気もしますが、このCD、割と「オールスターキャスト」の録音、映像が多いからでなのでしょうね。
 余談ですが、トリスタンを歌うミルグラムは、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073745535/30-32のタンホイザーで「表題役を歌う予定だった歌手」です。

61さーじょん:2008/07/28(月) 00:29:31
7月27日(日)オーチャードホールにてパリ国立オペラ来日公演鑑賞。
 演出:ピーター・セラーズ、映像:ビル・ヴィオラ、指揮:セミヨン・ビシュコフ、パリ国立オペラ管弦楽団・合唱団。
 クリフトン・フォービス(トリスタン)、フランツ・ヨーゼフ・セリグ(マルケ王)、ヴィオレッタ・ウルマーナ(イゾルデ)、ボアズ・ダニエル(クルヴェナール)、エカテリーナ・グバノヴァ(ブランゲーネ)。

公演情報(主催者・関西テレビ)
http://www.ktv.co.jp/opera/index.html
http://www.ktv.co.jp/opera/program/01.html
公演情報(ぴあ)
http://t.pia.jp/feature/classic/operaparis/operaparis.html
公演情報(イープラス)
http://classical.eplus2.jp/article/88233174.html
http://mv-classic.eplus2.jp/article/88404770.html
パリ国立オペラのサイト
http://www.operadeparis.fr/Saison-2008-2009/Spectacle.asp?IdS=536

62さーじょん:2008/07/28(月) 00:30:57
 舞台装置はほぼ「何も無し」です。膝くらいの高さ、ダブルベッドくらいの大きさの台が一つ。第1幕では上手に置かれ、第2幕では下手に置かれ、第3幕では中央に置かれます。あと特徴的なことと言えば、水夫、合唱、牧童、シャルマイなどが客席で歌ったり演奏したりしていたこと。とくに今回、1階の後方の席だったのですが、第1幕の幕切れの合唱が、1階席の最後方で歌っていたので、たいへんな迫力でした(しばらく耳鳴りしそうだったくらい)。
 舞台装置や歌手の演技はそれほど特徴的ではなかったのですが、やはり最も印象に残ったのは「映像」です。配られた解説でビル・ヴィオラは、「ありのままのストーリーを描写したり表現したりするような映像イメージを創りたいとは思いませんでした。そうではなく……ステージ上で行われる演技と並行して存在する映像の世界を創り上げたかった」と書いています。
 この言葉通り、ストーリーを説明するような映像ではなく、強いて言えばバック・グラウンド・ビデオのように、流れていた感じです。でも言葉では言い尽くせない、何とも心地よい映像であったことは確かです。

63さーじょん:2008/07/28(月) 00:31:55
 余談ですが、先週、歌舞伎座の夜の部で、玉三郎が手がける泉鏡花シリーズ「夜叉が池」と「高野聖」を見てきました。双方とも「水」が非常に重要な役割を演じています。「トリスタンとイゾルデ」も、じつは「水」に関係していると言えなくもない。第1幕はまさに船上ですし、第2幕は(多分もともとのト書きでは)噴水だか泉だかのほとりではなかったかしら?(「小川のせせらぎが聞こえる」っていうせりふもあるし……)。第3幕は、やはり海辺が舞台ですね。
 今回のビル・ヴィオラの映像も「水」が非常に重要な役割を演じていました。う〜ん、こういう作品を続けて観るとは、偶然とはいえ、ちょっと神秘的なものを感じてしまいましたね。
 映像ばかりが印象に残っただけではなく、じつは、歌唱・演奏もとっても素晴らしかったのです。>>49-56のベルリン国立歌劇場公演は、歌手に関してはちょっと「横綱相撲」的な感もありました。こちらは比較的「初々しさ」というか勢いを感じました。歌手は主役陣5人とも素晴らしかったです。とくに第3幕ではクルヴェナールの朗々と響く声が印象的でしたねー。
 オケに関してはやはり「おフランスのワーグナー」といった感があって、質実剛健・骨太というより、色彩豊かだったと思います。あと凝集力という点ではやはりバレンボイムに軍配が上がりましたが。。。

64さーじょん:2008/07/28(月) 00:52:08
とりあえず貼り付け
http://lisaoshima.exblog.jp/

65さーじょん:2008/09/28(日) 11:58:28
9月23日(火)ティアラこうとう大ホールにて、東京シティ・フィル オーケストラル・オペラⅦ鑑賞。
 飯守泰次郎指揮、小栗哲家構成、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京オペラ・シンガーズ。
 成田勝美(トリスタン)、小鉄和広(マルケ王)、緑川まり(イゾルデ)、島村武男(クルヴェナール)、福原寿美枝(ブランゲーネ)。
http://www.cityphil.jp/concert/c2008/o20080921.html
http://classicnews.jp/c-news/2008/0907-0913.html
 2005年11月のパルジファルhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1082733675/14-16以来となる、飯守&シティ・フィルのワーグナー・シリーズです。今年は、1月の新国立劇場・関西二期会招聘公演)「ナクソス島のアリアドネ」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1083258395/27-28や、二期会公演「ワルキューレ」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/78-81と、飯守さんの指揮を聴く機会が多かったです。オケの技量それ自体はイマイチだった「アリアドネ」も含めて、飯守さんの名手ぶりを堪能できました。

66さーじょん:2008/09/28(日) 12:02:19
 今回の公演も、やはり最も印象に残ったのは、飯守さんの指揮とシティ・フィル、とくに弦楽器の美しさでした。前奏曲から、いきなり衝撃を受けた感じでした。後日、シティ・フィルをよく聴いている知人の方にお会いしたら「あれを聴いて、『シティ・フィルって良いオケだね』と勘違いして、定期会員になっちゃったりしたら……(笑)」と仰ってました。要するに「普段はこれほど素晴らしくはない」のだそうです。
 これまた知人の方にご紹介いただいたブログですが、オケに関しては、http://concertdiary.blog118.fc2.com/blog-entry-294.htmlが僕の言いたいことをすべて表現しています。
 「演奏会形式」となっていましたが、「パルジファル」同様、簡単な演技が付けられています。ただし、演技はきわめて簡素です。オケの後ろ、人の身長の高さくらいの舞台。装置といえば、ベンチになったり寝台になったりする黒い箱が5つほど。演技の付け方に関しても、とくに奇をてらったモノはありませんでした。これなら、純粋な演奏会形式でも良かったのでは?と思えました。
 ただ一点、いただけないところもありました。場面ごとに背景に画像を写し出していました。もう何を映し出していたのかも忘れてしまったのですが、中にはうっとうしいと思うようなものもあったことは憶えています。

67さーじょん:2008/09/28(日) 12:03:32
 歌手陣は、全体としてはかなり高水準だったと思います。ブランゲーネ、クルヴェナールがとても立派な歌でした。とくにブランゲーネは出色です。上記の関西二期会「アリアドネ」では作曲家を歌っていました。大きな会場で聴いても、本当に声量のある歌手なんですね。島村武男って、これまで何回か聴いたことあったはずですが、あまり印象に残っていませんでした。今回のクルヴェナールは声も響いて、一本調子にもならず、良かったと思いました。
 トリスタン、イゾルデは、う〜ん、ちょっと力及ばずだったかな。まず「歌いきった」というだけでも十分に素晴らしいのですが、トリスタンはちょっと「衰え」がありましたし、イゾルデは、張り上げ気味になってしまったり、第一幕では最高音が出なくて、ごまかしてしまった場面があったり……。マルケ王も、8割方はしっかりとした歌でしたが、出だしなどで不安定なところがあって、どうしても減点してしまいますねー。
 兎にも角にも、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/81に書いたように、とても楽しみだった公演でして、期待に違わず、飯守の指揮の素晴らしさを堪能できました。

68さーじょん:2009/05/23(土) 22:21:02
 フィデリオばかりhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081007485/40-47聴いていたので、何か他のモノも聴きたくなり、この掲示板でもたびたび言及している津山恵さんが、2010年4月の「あらかわバイロイト」の公演でイゾルデを歌うなんて情報が入ってきたりで、久しぶりにこの作品を聴いてみました。
 でもって、最近はトリスタンとイゾルデのCDというと、>>11-13>>19>>24>>31>>36>>41>>48のフルトヴェングラー盤が定盤となりつつあります。というわけで聴きましたが、やはり、えーのう、としか言葉が出てきません。えーのう……。
 ところで津山さんのイゾルデ、楽しみである反面、ちょっと驚きではありました。これまでの津山さんのレパートリーというと、アリアドネとかアルマヴィーヴァ伯爵夫人とかアガーテとか、あとはコンスタンツェとかですから、ちょっとイゾルデには距離があるかな、という感じがしていました。どうなるのでしょうか。兎にも角にも、聴いてみたいですねー。

69さーじょん:2011/01/01(土) 13:24:31
>>11-13>>19>>24>>31>>36>>41>>48のフルトヴェングラー盤を聴く。やはりこの作品の定盤ですね。

70さーじょん:2011/02/06(日) 20:52:29
2011年1月10日(月)新国立劇場公演鑑賞。
デイヴィッド・マクヴィガー演出、大野和士指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立劇場合唱団。
ステファン・グールド(トリスタン)、ギド・イェンティンス(マルケ王)、イレーネ・テオリン(イゾルデ)、ユッカ・ラジライネン(クルヴェナール)、エレナ・ツィトコーワ(ブランゲーネ)。
公演概要
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000340_opera.html
初日舞台記録
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000141_frecord.html

71さーじょん:2011/02/06(日) 20:53:22
 満を持しての「新国のトリスタン」です。すでに観た知人から「舞台がとても綺麗」と聞いていましたが、その言葉どおり。とくに第3幕、イゾルデの深紅の長いドレスの裾が、ある場面ではトリスタンの血のようにも見えたり、ラスト、イゾルデが入水する場面でもとても美しく映えていました。
 演出については、知人の方は「能のごとき幽玄の世界」と評していましたが、まさにそのとおり。動きを極力少なくしたおかげで、かなり音楽に集中できたと思います。ただ一つ、マルケ王の手下が「海賊」ごとき連中だったことだけは、まったくいただけませんでした。
 主役陣はすべて高水準でした。指揮、オケも言うことなし。新年一つ目のオペラとしては、上々と言ってよいでしょう。

72さーじょん:2011/07/23(土) 00:46:57
7月18日(月)新日本フィル定期演奏会鑑賞。演奏会形式。
クリスティアン・アルミンク指揮、田尾下哲演出、新日本フィルハーモニー交響楽団、栗友会合唱団。
リチャード・デッカー(トリスタン)、ビャーニ・トール・クリスティンソン(マルケ王)、エヴァ・ヨハンソン(イゾルデ)、石野繁生(クルヴェナール)、藤村実穂子(ブランゲーネ)。
公演概要↓
http://www.njp.or.jp/archives/219
 アルミンクは、4月の新国立劇場「ばらの騎士」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081170028/52-53で、新日本フィルを指揮する予定でしたが、放射能が危険だからと来日をキャンセル。それで、これまで培ってきた新日本フィルとの信頼関係が危うい状態にあることが、新聞記事にも書かれていた。報道されるくらいだから、よほどなのかなと思っていたが、どうやら杞憂だったようです。

73さーじょん:2011/07/23(土) 00:47:27
 割とチンタラとチケット取ったにもかかわらず、1列目ゲット。そのおかげもあってか、これまで観た実演の中ではいちばん集中できました。やはりアルミンクは大した指揮者だなあと思います。バレンボイムのようなスケール感とか、パリ国立オペラのような透明感もありませんが、指揮とオケはじつに丁寧に音づくりをしていたという印象があって、たいへん好感を持てましたし、感動もしました。
 歌手では、やはり二人の忠臣が素晴らしかったですね。藤村実穂子は、当代のブランゲーネの第一人者と言ってもよいでしょう。石野繁生もとても立派な歌唱でした。その二人に次いで、新日本フィルの「ばらの騎士」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081170028/47-50でオックス男爵を歌っていたクリスティンソンも、良かったですね。

74さーじょん:2011/07/23(土) 00:48:15
 さて主役二人。ヨハンソンは、2004年3月新国立劇場「サロメ」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073782739/10-14、2005年11月二期会「さまよえるオランダ人」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1082113013/5-10、2006年新国立劇場「フィデリオ」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081007485/22-25と、割とよく観ている歌手ですが、以前にも書いたようにやはりこの人は「もののけ」系だと思います。絶叫一歩手前の(ていうか絶叫と言ってよい場面もあった)ヒステリックな歌い方は、第1幕ではとても効果的だったと思います。じつは僕は、第1幕でイゾルデが「あんな男、殺してやればよかったのよーーー!!!」と思いのたけを吐き出す場面が大好きなんですが、ここはさすがに良かったですねー。 ちょっと残念だったのは、「愛の死」でしょうか。ここはさすがに、もっと叙情的な歌のほうが好きです。
 トリスタンは、ちょっと「受け身」感が強かったかな。ていうか、あまり印象に残ってなくて・・・。
 演出はきわめてシンプル。でもこの作品の場合、もともと語りばかりで動きが多いとは言い難いので、演奏会形式だからもの足りないなんてことはまったくなくて、むしろ、音楽に集中できて良かったと思えたくらい。たびたび書いていることですが、作品それ自体の魅力を十分に堪能できた公演だったと思います。 それにしても、本当にいろいろな感情があふれてくる作品ですね。

75さーじょん:2011/08/06(土) 13:12:56
新日本フィルの演奏を聴いて、この作品をもっと聞きたくなって、>>10>>17-18>>32>>39>>54のベーム盤を聴く。>>17では、クルヴェナールが素晴らしいと書きましたが、改めて聴くと、ちょっと荒っぽいかなという面もあります。やはりF-Dのほうが好き、かな・・・。

76さーじょん:2016/09/19(月) 10:08:31
2016年9月18日(日)東京文化会館にて、東京二期会公演鑑賞。意外にも、二期会がこの作品取り上げるのは初めてなんだそうな。
ウィリー・デッカー演出、ヘスス・ロペス=コボス指揮、読売日本交響楽団、二期会合唱団。
ブライアン・レジスター(トリスタン)、清水那由太(マルケ王)、横山恵子(イゾルデ)、大沼徹(クルヴェナール)、加納悦子(ブランゲーネ)。

当日の僕の書き込み
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/897203587079919

77さーじょん:2016/09/19(月) 10:16:28
公演サイト
http://www.nikikai.net/lineup/tristan2016/index.html
二期会「オペラを楽しむ」
http://www.nikikai.net/enjoy/vol305.html
http://www.nikikai.net/enjoy/vol305_02.html

78さーじょん:2016/09/19(月) 10:17:00
二期会ブログ「オペラの散歩道」
http://www.nikikai21.net/blog/2016/08/post_625.html
http://www.nikikai21.net/blog/2016/09/post_628.html
http://www.nikikai21.net/blog/2016/09/_you_should_be_crazy.html
http://www.nikikai21.net/blog/2016/09/post_630.html
http://www.nikikai21.net/blog/2016/09/9918.html

79さーじょん:2016/09/19(月) 10:17:41
ぶらあぼ・GPレポート
http://ebravo.jp/archives/28590
GP動画
https://www.youtube.com/watch?v=y9OzcxOKtY8
大和悠河ブログ
http://ameblo.jp/yugayamato0804/entry-12198488041.html

80さーじょん:2019/10/14(月) 07:52:55
神戸出張、行き帰りの新幹線で、>>22>>26-27>>34>>46>>59のパッパーノ盤を聴く。「最新録音」と思ってたんだけど、いつの間にか15年も経ってたんですね〜。「いかにも現代的」なんて感想も書きにくいにゃ〜。

81さーじょん:2020/10/22(木) 23:41:16
9月末、日生劇場にてMISHIMA2020『真夏の死』『班女』鑑賞。お目当ては麻実れい出演の『班女』だったんだけど、むしろ『真夏の死』とくに途中、風俗店でのやり取りの独り芝居が妙にツボでした。
https://www.umegei.com/mishima2020/
『班女』のほうは、芝居のテンポがどうにも・・・と思ったら、三島由紀夫の近代能楽集、以前にも観たけど「能楽」と銘打ってるだけあって、あんな感じだったなあ、なんてことを思い出しました。
ただ『班女』で、ピアノ演奏(テープ)の「前奏曲と愛の死」が流れてたのが、とっても印象的でして・・・前置き長かったけど、それで久しぶりに、この作品が聴きたくなったというワケ。でもって、>>9>>25>>29>>33>>42>>58のクライバー盤、かなりブツ切りで、間を空けながらですが、一通り鑑賞。うむ。良い。

82さーじょん:2024/03/24(日) 20:45:36
2024年3月17日(日)新国立劇場公演鑑賞。>>70-71の再演。
デイヴィッド・マクヴィカー演出(再演演出:三浦安浩)、大野和士指揮、新国立劇場合唱団、東京都交響楽団。
ゾルターン・ニャリ(トリスタン)、ヴィルヘルム・シュヴィングハマー(マルケ王)、リエネ・キンチャ(イゾルデ)、エギルス・シリンス(クルヴェナール)、藤村実穂子(ブランゲーネ)。

当日の僕の書き込み(画像&リンクのみ)
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/pfbid02MXVsBRv7TiSk4XoWVThBkNak1N2Z6n5mA49sg9ZspExqjQVzEkD9HnCG6x71tXhWl
公演概要
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/tristan-und-isolde/
初日舞台写真
https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_027412.html
https://www.instagram.com/p/C4frvQzphxk/
https://www.instagram.com/p/C4sHqCjOhzr/

83さーじょん:2024/03/24(日) 20:47:02
メディア掲載情報
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/news/detail/6_026378.html
現代人のための『トリスタンとイゾルデ』入門
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/news/detail/6_027373.html

イゾルデ役 出演者変更
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/news/detail/6_026672.html
トリスタン役 出演者変更
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/news/detail/6_027309.html

新国トリスタン、>>70-71の13年ぶりの再演。僕的には二期会公演>>76-79以来、8年ぶりの「生トリスタン」。昨年11月にイゾルデ役が変更、公演1カ月前にトリスタン役が変更・・・開幕前は大いに不安でしたが初日ネット評は上々。果たして、期待以上の名演でした。

84さーじょん:2024/03/24(日) 20:47:44
とくに素晴しかったのは大野和士&都響!!! 繊細さ・豪快さ、透明感・深み、ともにたっぷり。荒れ狂う場面も静かに聞かせる場面も十分に聴き応えありました。とくに「愛の死」のクライマックスは本当に圧巻!
歌手陣も好演。トリスタンはややリリックに過ぎたかと思いますが(カーテンコールでブーもあった)声は十分に届いていたし、その他の歌手、イゾルデ、クルヴェナール、マルケ王、そして第一人者と言うべき藤村実穂子のブランゲーネ、みな立派な歌唱でした。
初演鑑賞の際に気になった「マルケ王の手下が海賊」も、それほど気にはならず。当方の「心の準備」が出来ていた所為か・・・。
じつは今回、もう一回鑑賞しようとチケットを取っていたのですが、残念ながら体調不良で断念。当日は一日中寝床に伏せってました。3月は予定を詰め込みすぎて疲れが溜まったようです。寄る年波には勝てぬ、ということか。
https://youtu.be/n6mAWV0uMJU?si=AbrCJ7C0q0uLTNYL


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