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11：紅挫羅：2004/05/29(土) 22:30 ID:X1XUw0hA: 一瞬男は怪訝そうなそしてお真剣な表情をみせたが、
ポン
と、そのノートでレイラの頭を軽くこづいた。
「レイラちゃんなら、これからもっと沢山の人に必要とされるんだろうね。」
男は今度は少し困ったようにニッコリ微笑みかけると、そのままどこかへ行ってしまった。

翌朝、隣の家がやけに騒がしかった。
「死んだらしいわよ・・・。」
「自殺だってねぇ・・・。まだ若いのに。」
─おにいちゃんだ。─
パシャパシャとフラッシュが何度も木々の間から漏れた。
「行きましょう。」
─おにいちゃんが死んだんだ─
お母さんがなんとかみせまいと手をひっぱる。
私は胸の奥に何か大切なものがしまってあって、それに足が生えて急になくなってしまったような感じにとられた。
─死んじゃったんだ─
レイラは早足に連れられながら、ふいと空を見上げた。
まだ朝なのに雲が灰色に染まっていた。

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