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『ぎん千代姫の一生』
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韋駄天はふと考えた
:2008/05/14(水) 05:12:44
そんなぎん千代が12歳になったころ、ぎん千代の元に、幼少のころから遊んだ幼馴染み(おさななじみ)の高橋統虎(たかはしむねとら)が、立花家の養子としてやってきた。
家督を唯一の娘であるぎん千代に譲った父の道雪だが、主君大友家の衰退が日に日に強くなり、島津家の筑前国侵入の勢いを食い止めるためには、自分はもはや高齢すぎて駄目な上に、若干12歳の娘のぎん千代では無理だと悟った。
そこで戦場で協力しあった戦友でもあり、同じ筑前国の守備を任された者同士である、高橋紹運の息子を養子にして立花家の家督を譲る決意を固めた。
血気盛んでまだ30代の高橋紹運には二人の若き息子がいた。長男が高橋統虎で次男が高橋統増。
この二人の兄弟のうち長男の高橋統虎の方が、武将のしての器量や才覚(さいかく)に優れているとの評判であった。
こうして立花家の養子となり立花山城で、城主のぎん千代と暮らすことになった高橋統虎は、立花宗茂と改名する。
ぎん千代と立花宗茂の二人の幼馴染みは、若くして義理兄妹の関係となり、後に立花家の家督(かとく)を、自分から奪うことになる立花宗茂と結婚する宿命のぎん千代であった。
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