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『ぎん千代姫の一生』
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韋駄天はふと考えた
:2008/05/14(水) 05:11:19
そんな三人の猛将と深く関わって、戦国の世に生まれてきたぎん千代姫は筑前国を治める立花山城城主(城主は立花道雪)の姫として生まれた。
生まれながらにして、すでに一国城主の姫君(ひめぎみ)として育てられたぎん千代姫の性格は、父の立花道雪に非常に良く似ていた。
父の立花道雪の性格といえば、主君からの命に対しては実直でありながら、戦場での戦いには死を恐れぬ勇猛果敢(ゆうもうかかん)さで、敵に背を向けて逃げ出す臆病者(おくびょうもの)の兵士に対しては、味方の兵士に銃口が向けられた立花鉄砲隊から、情け容赦のない弾(たま)が飛んで来る事は当たり前であり、敵兵士だけでなく味方の兵士からも恐れられた存在であった。
そんな父の性格を受け継いだぎん千代姫であったがために、女や姫君としての器量(きりょう)よりも武将としての器量が勝っていた(まさっていた)。
立花道雪や高橋紹運以下、大友家臣団らの勇猛なる戦場での活躍により、九州における領地は拡大の一途を遂げる主君の大友宗麟と大友家。
だが、どれだけ大友宗麟や大友家が戦(いくさ)に勝ち続けようとも、武力支配した地域の民衆の心は大友家から離れる一方で、大友家領地内から沸き起こる相次ぐ一揆(いっき)と、大友家臣からの裏切り反乱蜂起(はんらんほうき)の連続で、大友家と大友家臣団は次第に弱体化していった。
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