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【BTS】 恐怖!百物語スレ【異界への扉】

20ココ:2005/09/07(水) 00:15:10
終戦記念日

私は、どうやら第二次世界大戦に何か関係しているらしい・・
それは、ずっとずっと昔から思って・・と言うか感じていた 事でした。

終戦記念日には、もの心ついてから、毎年「何か」がありました。
兵隊さん他、対戦に関係する方々が現れる事が一番多かったです。
毎年恒例の様になっていまいた。

「今年もまた来る」それは解っていました。
でも、毎年何が起こっても、じっとやり過ごすか、帰って頂くしか
方法を知りませんでした。
戦争と言う、余りにも巨大なモノに対して、自分が出来る事は無い
そう思い込んでいました。
ずっと、ずっと、無念の残る日、それが私の終戦記念日でした。

今年の、その日は家では無いところで迎えました。
思い返せば初めてのことでした。

夜中、5人の兵士が現れました。
特攻隊、隼の方々と言います。
血まみれの特攻服。傷だらけのご本人達。傷だらけと言うより
部分部分の集合と言う位、酷い状態でした。

「また、何もできない・・」無念さが先にたちました。

でも、今年の私は違う。そんな気がして、身体を清め、身形を整え
彼らの正面に正座しました。
小さなテーブルに、冷たい水と温かいお茶を用意して。
酷く、喉が渇いていたのです。

「強烈な怒り」「無念」「慕情」「後悔」色々なモノが伝わって
来ます。身体が地の底に沈みこむのではと思う程の無念。
母親に対しての慕情。それが一番強かったと思います。

後ろ3人、前2人という整列で、前列右側の方とお話ししました。
とても、個人的な事だったので、ここでは割愛させて頂きます。

手を合わせ、言葉にして伝えました。
自分に出来る事・・・

「私は今まで、戦争と言う巨大なモノに対して自分が出来る事は皆無
と思っていました。
でも、一つだけ私にしかできない事を見つけました。
それは、自分の息子に戦争の無意味さ、醜さ、何も生まない事、
決してしてはならぬと言う事を、必ず伝えます。
息子が、私の孫に伝える様、心に刻み込む様に話します。

あなた方のご無念が ”解る”というのは嘘になるでしょう。
でも、私にも出来る事を見つけました。
大河の一滴だと言う事は充分承知しています。
でも、私にはそれしかできません。
私には、それができます。
どうか、それを解ってはいただけませんか?」

そんな事を、嗚咽しながら話しました。
心から、話しました。
次の瞬間、5人の姿が かき消す様に無くなっていました。

あぁ、また帰って頂く事しかできなかった・・・
溜飲の下がらない思いが残りました。

また、次の瞬間です。
5人の姿が、戻って来ました。
それも、キレイな姿になられて。。。。

真っ白のシャツに茶色のベスト、首にはシルクのタイがビシッと
締められています。壮観でした。
手にはヘルメットを抱えていました。
たった今、着替えた様に・・美しい姿でした。

身体もバラバラの感覚は無くなり、本当に、そこにご本人達が
居られる様な気配になりました。

「ありがとう」
「自分の後ろにある、幾つもの命も、あい解ったと言っている」
そう言葉をかけて頂きました。
涙が止まりませんでした。
想いだけ、想いだけで通じたと感じました。

般若心経をあげさせて頂きました。
お経半ばで、吸い上げられる様に消えて行きました。

私の心に残ったのは、戦争に対する新たな憎しみと、何故か例え
ようもない、温かな心でした。
涙が止まりませんでした。

今年の終戦記念日は、私にとって特別な日になりました。


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