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【№32】一二兆【確定】

3流血少女GK:2015/07/26(日) 14:32:32
「さて、私がお相手するにゃ」
着地した二兆が二丁拳銃を構える。
「てめえ突然割り込んできてんじゃねえぞ」
「あたいらなめてんのか」
スケ番が木刀を振りかぶった!そしてそれをそのまま振り下ろす!

「遅いにゃ」
バク宙で回避し、二兆が銃を乱射し始める。プラスチック弾による大量の弾幕!木刀で襲い掛かろうとした不良たちがひるんだ。
「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ〜〜〜〜!」
二兆がさらに撃ちつづける。スケ番が持っていた木刀を取り落とした
そこまではよかった。だが、不良だけでなく近くにいる私にも二兆の拳銃撃ちだされた弾が飛んできた。
慌てて私もよける。少し被弾した。痛い。
「お、覚えてろよ!」
あまりの弾幕に耐えかねたのか、不良たちが逃走していく。

「にゃはははは。正義は勝つのだにゃ」
誇らしげな様子で高笑いまで始める二兆。
私は無言でそんな二兆に近づくと彼女のこめかみをぐりぐりした。

「痛い。なにするにゃ」
てっきり感謝の言葉を述べられるものと思っていた二兆が私に抗議をした。
「貴女の弾、私にもあたったんですけど」
それを聞き、二兆が少し考える様子を見せたあと口を開いた。
「正義のためには犠牲はつきものにゃ!仕方なかったにゃ」
一人で頷き納得する二兆。
その言葉を聞いてもう一度こめかみをぐりぐりする。

「助けてくれたことは感謝します。では、私は用事がありますから」
頭を下げ、お礼を言うと私はその場を立ち去ろうとした。
「待つにゃ!」
「なんですか?」
二兆の引き留める声で私は立ち止った。
「一人では危険にゃ。だから、私も一緒に行くにゃ」
「いいですけど」
確かにまた不良に絡まれるのは面倒だ。対抗する手段もない。だから、彼女の提案を受け入れた。
とはいえ、彼女と一緒に行くというのも同じぐらい不安なのだが。

「で、どこへいくのかにゃ」
「サバイバルゲーム部の部室ですけど」
私は中学からサバイバルゲームをたしなんでいた。だから、妃芽園でもサバイバルゲーム部に入部するつもりだ。
「それは奇遇にゃ。私もサバイバルゲーム部に行くんだにゃ」
彼女は見た印象だと私と同じ一年生のように見える。それはつまり。
「貴女もサバイバルゲーム部に入部を?」
「そうだにゃ」
やっぱりそうだった。別に悪い子ではなさそうなのだが、先ほど不良ごと撃たれたことを考えると、少し頭が痛くなる。
「入部する前に知り合いができて、うれしいにゃ」
二兆はこちらの心を知らずか無邪気に喜んでいる。とはいえ、知り合いができるのは確かに悪いことではない。

「そういえば自己紹介をしてなかったにゃ。一二兆にゃ。これからもよろしくにゃ」
「私は&ruby(こがめりおん){小亀凛音}です」
自己紹介を終えると、そのまま二兆が私の手を引っ張ってサバイバルゲーム部の部室に向かって走り出す。

これがこの学校で私の親友になる一二兆との出会いであった。


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