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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part6

611名無しリゾナント:2016/07/08(金) 22:55:32
『氷の魔女』。
盟友とも言うべき『赤の粛清』を高橋愛に殺されてから、魂が抜けたようになっていた彼女は。
「金鴉」「煙鏡」がリゾナンターに戦闘を仕掛けた後も不気味な沈黙を保ったままである。その静けさが逆に、彼女の心の中の嵐を表
現しているような気さえ「永遠殺し」には感じられていた。

「次の幹部会議で、話は大きく動くことでしょう。『黒翼の悪魔』さんも戻って来られますしね」
「やっぱり…戻って来るのね」

「鋼脚」から事前に聞かされてはいたものの、改めて紺野の口から聞かされるとその衝撃は決して小さくない。
彼女は何のために姿を消し、そして何のために戻って来るのか。仔細については「鋼脚」からは聞かされてはいなかったが、紺野がら
みの案件だったことは容易に想像できる。おそらくこのことすら「首領」は了承済みであろう。
組織の右腕だったはずの自分が、計画の中心部からはるか遠方へと遠ざけられている。憎しみは全て、目の前の科学者へと注がれた。

「いずれにせよ我々の見る夢は、同じはず。違いますか?」
「…楽しみにしているわ。幹部会議」

それだけ言い残して、「永遠殺し」は紺野の私室を出てゆく。
紺野が見かけ上にしろまっとうな動きをしている限り、自分のほうから行動に移すわけにはいかない。それを紺野はよく知っていた。

「ふう。相変わらずおっかねえなあ、保田さんは」

入れ替わるように、おどけたような声がする。

「ただ、あの凄まじい気の中で平然としてられるお前もお前だけどさ」
「…いらっしゃったなら話に加わってくださいよ、『鋼脚』さん」
「よせよ、疑われるのはお前の日頃の行いが故ってやつだ。それにそんな義理もねえしな」

闇をかき分けるように紺野に近づく、金髪のライダースーツ。
「鋼脚」は、紺野の座る回転椅子に肘をかけ、既にブラックアウトされたモニターに顔を近づける。


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