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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part5

72名無しリゾナント:2014/08/09(土) 17:21:19
 「ああ、あれね。あれは……じゃあ道島さんにだけ種明かし。
 あれは手のなかで種類を判別して、相手の答えが正解なら
 それをもっともらしく予言していたと言ってやるんです。
 最初の解答が外れてたら次の解答が正解みたいに。
 さらに外れていたらって繰り返すだけの後出しの正解を言うだけ」
 「あ、なるほど。けどそれって手品じゃないよね」
 「手品なんてそんなもんスよ」

道島の微笑みに、工藤も自然と笑った。
薄暗い廊下を何度も左右に曲がり、奥へと向かう。
廊下を右折する合間、道島が唐突に言葉をかける。

 「胸の傷、痛む?」
 「あ、いえ、だいぶマシになりました」 
 「ごめんなさい。掘り起こそうって訳じゃないの。
 私の村も昔、ちょっと似たような事件が起こったから、そう、ちょうど
 キミぐらいの時にね。その時は強盗だったんだけど、とても怖かったわ」
 「そうだったんですか…」
 「…ねえ、狼がキミ達を襲ったって言ったけど、どうして狼が
 人を襲ったのかしら、普通の狼はそんな事をするかな?」
 「分かりません。一瞬のことだったので私には何も…」
 「うん、ごめん。止めようこの話は。傷を抉るだけだもの。
 でも、狼達が意味無く襲うなんてことはしないと思うんだ。
 きっと、人間に対してあまり好印象じゃないのね、恨んでるのかもしれない」
 「…道島さん、その強盗に襲われた時に、何かあったんですね」


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