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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part5

1名無しリゾナント:2014/07/26(土) 02:32:26
アク禁食らって作品を上げられない人のためのスレ第5弾です。

ここに作品を上げる →本スレに代理投稿可能な人が立候補する
って感じでお願いします。

(例)
① >>1-3に作品を投稿
② >>4で作者がアンカーで範囲を指定した上で代理投稿を依頼する
③ >>5で代理投稿可能な住人が名乗りを上げる
④ 本スレで代理投稿を行なう
その際本スレのレス番に対応したアンカーを付与しとくと後々便利かも
⑤ 無事終了したら>>6で完了通知
なお何らかの理由で代理投稿を中断せざるを得ない場合も出来るだけ報告 

ただ上記の手順は異なる作品の投稿ががっちあったり代理投稿可能な住人が同時に現れたりした頃に考えられたものなので③あたりは別に省略してもおk
なんなら⑤もw
本スレに対応した安価の付与も無くても支障はない
むずかしく考えずこっちに作品が上がっていたらコピペして本スレにうpうp

640名無しリゾナント:2015/02/16(月) 01:33:15
>>612-622 の続きです



奇しくも、刺客を打ち倒したリゾナンターたちが一所に顔を合わせたのは、ほぼ同時。

「あれ、亜佑美ちゃん何やってると!?」
「生田さんこそ!って言うか小田も!!」
「いや、あの譜久村さんが急にいなくなって」

互いが互いの状況を把握できていない。
我先にと口を開くものだから、収拾がつかなくなりつつあるところを。

「ちょっとみんな落ち着いて。まずはそれぞれの身に起きたことから話そう?」

さすがは最年長の貫禄と言ったところか。
春菜の言葉に従い、一人ずつ話し始める。能力者に襲われた、もしくは一緒にいた人間とはぐ
れてしまった。など。
互いに情報を交換してようやく、自分達が置かれている状況を理解するのだった。

「くそ!またあいつらかよ、しつけーな!!」
「まさが出会ったらぐしゃぐしゃって丸めて、ぽいってしてあげたのにね」

自分たちが敵方に放置してもいいだろうと判断されていたことも知らず、遥と優樹がそんなこと
を言う。
そんな中、さくらが聖と里保の不在に気づいた。

「あの、鞘師さんと譜久村さんは…」
「里保ちゃんなら大丈夫。後で駆けつけるって」

香音は敢えて、例の施設管理人のことは話さなかった。
ここで全員でそちらのほうへ向かおうものなら、里保の気遣いが無駄になってしまう。

641名無しリゾナント:2015/02/16(月) 01:34:07
「じゃあ、聖は」

衣梨奈も、まるで見当がつかないわけではなかった。
先ほどから、痛いくらいに響き渡る悲鳴のような、心の声。全員が、それを頼りにしてこの地点へと集まっていた。
それを受けて、言おうかどうか迷っていた亜佑美が。

「…もしかして譜久村さん、あのお城のほうにいるんじゃ」

その場にいた誰もが、はるか向こうに聳え立つ瀟洒な城を仰ぎ見る。
リヒトラウムのシンボルであるあの城のほうから、心の声が聞こえる。悲痛な、何かを耐えているような、そんな声が。
最早疑いようもない。疑念が、確信に変わる。

「急がないと!譜久村さんが!!」

遥の叫びをきっかけに、優樹が、亜佑美が、春菜が。走り出す。
そしてさくら、衣梨奈、香音も。
彼女たちが聞いた心の声は、助けを求めるものではなかった。けれど、心が引き裂かれるような、悲しみと痛みが入り混じったような。

少女たちは、仲間の窮地を救うために、走り続ける。

642名無しリゾナント:2015/02/16(月) 01:35:54


ほぼ同時刻。
リゾナンターのリーダーであるさゆみもまた、後輩たちがいるであろうリヒトラウムに向かって
いた。きっかけは、一本の電話。

「道重さん、大変や!あいつらが…あいつらが!!」

要領を得ない、後輩・光井愛佳からの突然の電話。
だが、彼女が落ち着いて話せるようになると、その内容の緊急性がさゆみに伝わる。

愛佳の予知能力が、血まみれで倒れている9人の少女の姿を映し出した。
そしてその9人の少女は。紛れも無く先ほどリゾナントを出発した後輩たちであると。

なぜ。どうして「失われていた」はずの愛佳の予知能力が復活したかはわからない。
ただ、これだけは言える。彼女の予知は、意図的に誰かが変えようとしない限り、必ず現実の
ものになる。
それはかつて行動をともにしていたさゆみが、嫌と言うほど見せられてきたことだった。

こんな時に、高速移動能力や瞬間移動の力が自分にあれば。

そう思わざるを得ないほど、状況は逼迫している。
里沙や愛にその手の能力者を紹介してもらおうとしても、連絡すら取れない。

頼れるのは、自分だけ。
自分の足で走るしかないのだ。

とは言え、能力者であること以外は一般の女性とあまりスペックの変わらないさゆみ。
いや、体力などはひょっとしたらそれ以下かもしれない。最近は鍛えているとは言えその効果
も雀の涙。そんなことも無視しひたすら走っていたが、ついに悲劇が。

643名無しリゾナント:2015/02/16(月) 01:36:59
「あうっ!!」

足が、攣ってしまう。
走る勢いがそのまま体に加わり、転倒。周りに人がいないのがせめてもの救いだ。
まさか、駅に着く前にこんなことになるとは。
情けなさで泣きたくなるが、そんな暇は無い。一刻も早くリヒトラウムに到着しなければならな
いのだから。

「あのー、大丈夫ですか?」

倒れているさゆみに、声を掛ける女性がいた。
流れるような長い黒髪に、小麦色の肌。彫りの深い顔も相まって、エキゾチックな印象のある美
しい人。端的に言えば、さゆみの好みだった。

「え、はい、ちょっと転んだだけですから」
「道重…さゆみさん、ですよね?」

初対面なのに自分のことを知っている人間は、大抵。
身構えてしまうさゆみだが、相手の女性からは微塵の敵意も感じられない。

「向かってるんですよね、リヒトラウム」
「どうしてそれを」
「彩も、いるんです。迎えに行かなきゃいけない子たちがそこに」

それだけ言うと、すぐ側にあったコンビニの入口に敷いてあったマットを引き剥がし、持って来
る。こんなもので、一体何をしようと言うのか。

「一緒に行きましょ。急いでるんですよね?」

八重歯を覗かせ、にこっと笑う女性。
マットが魔法を掛けられたように、空に翻った。


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