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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part3

896名無しリゾナント:2013/06/10(月) 16:26:31



まるで忍者漫画に出てくる忍者のようだ。
人攫いは民家の屋根を飛び、電信柱を足場にして、さらにマンションの屋上へと飛び上がる。
しかし、追いかける里保もまた、「水軍流」によって鍛えられていた。故郷の切り立った崖や谷に比べれば、
都会のコンクリートジャングルなど比ではない。

追跡していた赤いスカーフが、大きな建物に入る。
建物の玄関に降り立った里保はそこが、テレビ撮影に使用されているスタジオらしき場所であることに気づく。

誰か人がいるかもしれない。

しかし、躊躇している時間はない。
里保は息を大きく吸い込み、それから意を決してスタジオの中に乗り込んでいった。

実に奇妙だった。
受付、建物の中。まるで人の気配がしない。そもそも、こういった類の場所の玄関ににいそうな警備員すら見当
たらなかった。
既に敵の手がこの建物に伸びている、と考えるのが自然。とすればこれから先どんな罠が張られているかわから
ない。
里保は自戒の念を込め、ゆっくりと探るように建物の内部に入ってゆく。

「こっちだよ」

不意に、声が聞こえてくる。
第五スタジオ、と書かれたスタジオの入口が開放されていた。
周囲に最大限の注意を払いつつ中に入ると、声の主が大鎌を立てかけて待っていた。

「あたしの足について来れるなんて。なかなかやるじゃん」

頭上の照明に照らされているその顔に、里保は見覚えがあった。あのTVによく出ているアイドルか。ただ、今
はそんなことはどうでもいいことだ。


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