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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part2

938名無しリゾナント:2012/09/21(金) 17:47:05
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れいなが公園の横を通ると、さゆみが一人でベンチに座っているのが見えた。
薄暗い外灯に照らされたその表情は、今まで見たことがないほど、苦悩に満ちていた。
(さゆが、また何か悩みよう…。最近、毒舌も出んし、ほとんど笑わんくなった。
リーダーになったからって、そんなに一人で背負い込まんでいいのに…)
れいなは苛立っていた。
どうしてさゆみは自分に相談してきてくれないのか。
自分の頭が悪いからか。
いやいや、さゆみだって似たようなもんだ。
さゆみ、絵里、自分の三人は、タイプは違えど間違いなく全員「あほ」に分類される。
(…絵里…か…)
亀井絵里を思い出したことによって、れいなの苛立ちが別の感情に変わった。
(…れいなじゃあ、絵里のかわりは、つとまらんか…)
鉛色の無力感が、れいなの胸の底に重くのしかかった。

だが、れいなは前向きな人間である。
れいなは、これからは自分が全力でさゆみを支えていこうと決意した。
誰かを支えたいなどと思ったのは、れいなにとって、生まれて初めてのことだった。

れいなの不器用な努力の日々が始まる。
れいなはまず、日ごろ思っていることをどんどん口に出すことにした
「さゆ、二人でがんばろう!」
「さゆ、何か悩みがあるなら、れいなに言い!」
「さゆがいてくれて、本当に良かったっちゃ」
れいなは、照れ臭さに耐え、さゆみに声をかけ続けた。
これまで、れいながそんなことを口に出して言うことは、まずなかった。
さゆみは、れいなのそのような変化に驚き、怯え、訝しんだ。
しかし、徐々に、それらがれいなの自分に対する気遣いの表れだと分かってきた。
さゆみは、涙が出そうなほど嬉しかった。


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