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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part2

800名無しリゾナント:2012/08/24(金) 22:24:55
1−3

喫茶リゾナントの近くにある安い賃貸マンションで、飯窪たちの新生活が始まった。
飯窪・佐藤・工藤の家は比較的裕福だったため、毎月多額の仕送りが振り込まれた。
それに対して石田の家庭はごく平均的であり、仕送りは滞りがちだった。
高校生になった石田は、生活費の足しにしようとアルバイトを始めた。
踊るのが大好きな彼女が選んだのは、某球団のチアリーディングチームのメンバー。

その日も石田はチアリーディングの練習に行っていた。
遅くとも夜9時には帰宅するはずなのだが、その日は深夜になっても帰って来ない。
心配した飯窪は、練習場のある野球場に石田を迎えに行った。
屋外にある練習場の鉄の扉を開けると、チアリーダー姿の石田が少女と戦っていた。

石田の動きが止まった。飯窪が慌てて声を掛ける。
「あゆみちゃん!どうしたの?」
「体がマヒして動かない!どうしよう!」
飯窪は慌てて扉の陰から飛び出した。
そして、自分の背後に石田を隠し、少女の前に立ちはだかった。
ただし、飯窪は弱い。
現時点ではリゾナンター最弱である。
華奢な体に穏やかな性格。戦闘には全く向いていない。
一応飯窪にも特殊能力がある。
だがそれは、手のひらから茶色のネバネバした物体を出すというもの。
どのような使い道があるのかも分からない、気味が悪いだけの能力だ。
戦闘になると、飯窪はいつも先輩や同期が戦う姿を物陰から「見学」しているだけで、
全くと言っていいほど戦力になっていなかった。
そんな飯窪の実力を見抜いたのか、少女が余裕の表情で挑発する。
「ねえ、あんた、やるの?」
(どうしよう…、あゆみちゃんがかなわない相手に、私が勝てるわけない)
自分の体が震えているのを、飯窪は感じた。


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