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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part2

479名無しリゾナント:2012/02/24(金) 19:42:40
面倒見がいいというか、押しつけがましいというか。
心の中でぼやきながら、さゆみはこの暑い中苦労して持参した釣り用具一式を取り出した。
どれも海の家から引っ張ってきたものだ。
あの店は釣りの道具の貸し出しも行っているらしい。

「やっぱり、道具にこだわったほうが大物が釣れるんですか?」
「ん〜、そりゃあどうかなー?こだわれるならこだわったほうがいいだろうけど、結局最後は自分の腕次第だからなあ」

ちっちゃい釣り師は、さゆみと会話しながらてきぱきと釣りの準備を始めている。
餌の用意、釣り竿のセッティング、踏ん張れる足位置の確認、などなど。

「よしっ!こんなもんだろ!」

言って、釣り竿をさゆみに渡してくれた。
しかしさゆみはそこまでの過程に一切手をつけていない。
さすがに申し訳なくなって、やり方を教わろうともう一度お手本をお願いするが。

「あー、いいのいいの!初心者は小難しいことよりまず釣りの楽しさを覚えないと!」
「でも」
「ほら見て。この餌は組織の科学力に物を言わせ・・・じゃない、えーっと、あれだ、手作りの特製ルアー。
 海水に触れると本物の小魚だと思わせる催眠が、いや、その、とにかく本物っぽく動くんだよ!だからちょっと垂らせば・・・」

ちっちゃい釣り師はさゆみの申し出を却下し、渡した釣り竿を二人で握るようにして海に放った。
すると、一分も経たないうちに。

「わっ!かかった!」
「落ち着いて落ち着いて!ここまで来たらこっちのもんだから!」

釣り師の手ほどきに任せ、リールを巻いていく。
さゆみも苦しいが、魚だって苦しい。
じわじわと体力を奪われていく両者。
果たして先に体力が尽きるのはどちらなのか。


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