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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part2

240名無しリゾナント:2011/07/29(金) 22:37:13
亀井はかつて光井から言われたことを思い出していた
『うまく風をとらえられれば空を飛ぶことだってできる』
光井の言っていることは難しかったが、亀井は何となく理解していた
―そう感覚的に

(練習してたわけじゃないけど…今のエリなら出来るような気がしたんだ)
驚いているのは亀井自身も含まれていた、できるなんて思っていわけではないから

風に包まれ亀井はさえみに向かって更に向かって飛んで行く

「止めるんや、エリ!一人で行くんじゃない!あっし達を置いて一人で行く気か!」
亀井の作った風の防御壁の中から聴こえる高橋の声にも亀井は振り向きもしない

(・・・愛ちゃん、エリは本当に愛ちゃんに会えて感謝しています
 こんなにたくさんの仲間、いや友達に恵まれて幸せですよ
 みんな体が弱くて可哀そうとかいうけれど、この体のおかげでみんなに出会えたんだから
 幸せだなあってエリは思うんですよ、そうじゃなきゃこんなに光のある世界に生きている価値がないなって
 エリ思うんです、小さい幸せが多すぎて幸せに気付かなさ過ぎているんですよ。
 幸せって気付かないくらいがちょうどいいんですよ、幸せって気付いたらそれまでは幸せじゃないんですから
 ホントのこと言うと愛ちゃんと出会う前からエリは幸せだったけど、もっともっと幸せになれましたよ
 ねえ、だから、いつも愛ちゃんの背中を見ていたけど、最後くらいエリの背中を見ていてください)

さすがにさえみの周囲には破壊の光が蜘蛛の糸のように張っているようだった
風で舞い上がった塵がさえみの周囲で綺麗に消されているのだから
でもさえみに近づくにはそこを突っ切っていくほか道はない

(それにいつさえみさんの光が愛ちゃん達に向けられるか分からないし・・・)
躊躇っている時間はない、亀井の背を押すように強い風が吹いた

ほんの少し動くだけでもさえみの光が亀井に降り注ぐ
風は光を曲げることなんてできないので容赦なく亀井は光を受けるしかない


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