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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part2

207名無しリゾナント:2011/07/25(月) 22:31:57
「おそらくはあの誘拐事件がきっかけだと思うけど、そのときさえみさんの強い自我が出た、と思うんだ
 『私が守らなきゃいけない』その思いだけでさえみさんは動いていた
 だからさゆみという精神はきっとあの体の中で眠っていたと思うの」
「本で読んだことがあります、一つの人間の中に多くの人格があるっていう報告を
 そういう人は一つの人格が表に出ている時はその人格を後ろから見ている感覚があるって」
マルシェがおそらくわかっていないであろうジュンジュンに教えるように知識を披露した

「それが私達と戦うことで変化が起きた」
「どういうコトですカ?新垣サン」
リンリンが大声で尋ねてきた
「田中っちや吉澤、それから愛ちゃんの光の攻撃で肉体のダメージはなかった
 でも、あたしたちの必死な姿を見ているうちにさゆみんが目覚めた
 さえみさんは必死にさゆみんを引き離そうとしたけど、さゆみんの気持ちは違う
 あたしたちを敵対視しているさえみさんはさゆみん自身に『戻りたい』と言われて動揺していた
 全てをさゆみんのために動いていたのにそれを全て否定される
 それはさえみさんにとっては存在を否定されるにほぼ同じこと…なのだと思う」
未だに新垣達の耳にはさえみの雄叫びが届いている

「ここからは私の想像になるけどさゆみんは何かさえみさんを傷つけることを言ってしまったんだと思う
それは『お姉ちゃんなんて大嫌い』それくらいの言葉だけなのかもしれない
でも、自身の優しさを拒否されてしまったさえみさんはどうしていいのかわからなくなってしまっていた」
「そこに吉澤さんの不意打ちが入ったってわけね」

マルシェが腕の転送装置のスイッチを押しながら話に加わる
「混乱していた時に、自分を倒そうとする吉澤さんの存在
咄嗟の判断で力を解放したが、そのことがさゆとの距離を生んだのでしょう
それが決定打になってさえみさんの心が崩壊して、力が暴走しつつある、ってところですかね
 …ああ、もう、転送装置動かないです」
先程から稼働スイッチを押しているが機械はうんともすんとも反応しない


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