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【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part2

129名無しリゾナント:2011/05/22(日) 14:41:22
片付け終えた高橋は一人カウンターに座り軽く咳き込んだ
「れいな、少しは料理に興味持ってくれたかな?楽しさが分かってくれるといいんだけど」
そう言って自分の右手をゆっくりと目の前に持ち上げる

目の前にかざした右手は雪のように白くて華奢で小さい
何年も培ってきた料理スキルに高橋は自信を持っていた
実際にお客様にもメンバーにも好評で「おいしい」って言われることが至福の時だった

今、目の前にあるこの手、そんな手に「光」の力が宿っているなんて信じられないくらいだ

「このお店は私の幸せを生んだ場所。みんなの幸せを生む場所。いつまでも守らなきゃいけない」
掌を自身に向けて高橋は小さくため息をつく
「…何焦っているんだろう、私」
また小さく咳き込む

目の前に広げた掌はいつもよりも白く―透明になっているように感じられた
消えてしまいそうなくらいに白く、薄くなっていると感じるほどに

そしてまた咳き込む

そこにれいなからのメールが届いた
メールの内容はシンプルに「お風呂上がりは紅茶がいいと」とのこと
高橋は笑顔でゲンコツの絵文字をうって、キッチンに入っていった
ケトルに二人分の水を入れて、ガスを点けた

鳴り響くのは換気扇の音だけ
高橋は何も言わずに天を仰いだ


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