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【6thアルバム】宇多田ヒカル99【震えて待て】

744陽気な名無しさん:2016/09/02(金) 16:28:54 ID:npMYqLJ60
――ではもういくつかの曲についても聞かせてください。「人魚」は、これまでの宇多田さんの曲の中でも珍しい類の、素朴な響きを持ったアコースティックなナンバーですね。

宇多田:母が亡くなった後、「もう音楽を作れないかもしれない」と思っていた頃に、ギターを弾いていたらふとできてしまった曲でした。これも「美しい日本語の曲を作ろう」という高い理想を持って臨んだおかげで、作詞にすごく苦労しました。一年ほど悩んで、理想に届かないとあきらめかけていた時、急にぶわっと言葉が溢(あふ)れてきました。達成感も強くて、いま最も誇らしく思っている曲です。実は「花束を君に」のPV(※切り絵作家の辻恵子さんの作品で制作された)で、人の姿をして町で暮らしていた女性が、突然海へ向かい、そこへ飛び込むと本来の人魚の姿に戻るというシーンがあるんですけど、その絵コンテを見せていただいた時、まるで演出家さんが私を慰めてくれているようで、見透かされ、温かく支えられているような感覚を覚えて、何より「花束を君に」を受け入れてもらえたと思えて、涙が止まりませんでした。そこから人魚のモチーフを引き継いでできた曲です。

――「荒野の狼」では、聴こえてくる吐息に耳を奪われます。

宇多田:アルバム制作の終盤に、もうネタが尽きてどうしようって時に勢いでパッとできました(笑)。知人とお茶をしていて、互いにヘルマン・ヘッセが好きだという話から「荒野のおおかみ」という小説を思い出して、そこから歌詞につながっていきました。メインの歌入れが全て終わった後に取り掛かって、この吐息でアルバム全体のレコーディングを締め括りました(笑)。「花束を君に」の冒頭でも、何か足したくて吐息を入れました。“息“を使った表現は、実はこのアルバムのちょっとした裏テーマでした。




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