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【6thアルバム】宇多田ヒカル99【震えて待て】

741陽気な名無しさん:2016/09/02(金) 16:26:54 ID:npMYqLJ60
――およそ6年振りの活動再開です。

宇多田:休止を発表した時、いろんなところで『なんで?』と聞かれて、どう説明をしたらいいかよく分からなかったんですけど。要は惰力じゃないけれど、物事って動いていると止めにくいし、止まっていると動かしにくくなるじゃないですか。何だかすごい勢いで周りに後押しされてポンってデビューしちゃって、そこから宇多田ヒカルがぶわーっと大きくなってしまい。大きくなればなるほど、大きなトラックみたいにどんどん舵取り(かじとり)が出来なくなって、自分で方向を選べなくなっていたんです。それで『これはヤバイな』と思って休止を決めました。

――そして約8年半振りのニューアルバムです。なぜ『Fantome』というタイトルに?

宇多田:今回のアルバムは亡くなった母に捧(ささ)げたいと思っていたので、輪廻(りんね)という視点から“気配“という言葉に向かいました。一時期は、何を目にしても母が見えてしまい、息子の笑顔を見ても悲しくなる時がありました。でもこのアルバムを作る過程で、ぐちゃぐちゃだった気持ちがだんだんと整理されていって。「母の存在を気配として感じるのであれば、それでいいんだ。私という存在は母から始まったんだから」と。そうしてタイトルを考えていくうちに、今までのように英語というのはイヤで、かといって日本語で浮かぶ言葉はあまりに重過ぎて、「フランス語が合うね」という話になって。そこからいろいろと模索した末に、“幻“や“気配“を意味する“Fantome“という言葉に突き当たり「これだ!」と思いました。

――今年の4月に配信限定でリリースされた「花束を君に」、「真夏の通り雨」(※『Fantome』に収録)に寄せられたリスナーからのリアクションが、アルバムの仕上がりに大きく作用したと聞いています。

宇多田:あの2曲を聴いて、「もしかしてお母さんのこと?」と気付いたリスナーの方がたくさんいて。しかも同情とかではなく、その前提を踏まえた上で、共感というか感情移入をしてくれたみたいで。これまでは自分の曲に対して、そこまで自分の予想外の反応が上がったこともなかったし、それが良い評価でも悪い評価でも、それが次の作品に響くというようなこともほとんどなかったんですよ。でも、この2曲への反応は、私にとってすごくポジティヴに感じられるもので、今までになくこのアルバムに影響を及ぼしましたね。レコーディングの後半で、残りの歌詞を書くための勇気をもらいました。(この2曲と「桜流し」を除く)アルバムのほとんどの歌詞は、そこからの約3カ月で一気に書き上げました。これまでで最短記録です。まあ「花束を君に」、「真夏の通り雨」は題材がデリケートだった分だけかなり時間もかかったし、ここまでが8年半とか長かったんですけど(笑)。そして、みんなが「お母さんのこと」だと分かっているからこそ、絶対に母の顔に泥を塗らないアルバムにしなければという責任も強く感じていました。

――「花束を君に」はNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌のために書き下ろされた曲でしたね。

宇多田:国民的な番組なので、いつにも増して意識的に間口を広げて作詞をしました。オフコースとかチューリップ、それとエルトン・ジョンの『Tiny Dancer』(※『可愛いダンサー〜マキシンに捧ぐ』。1971年)をイメージして、軽やかな感じの“開いた“曲を目指しました。いろいろなリスナーの、いろいろな状況に当てはまってくれたらいいなあと。




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