ANIE ROSS SINGS A SONG WITH MULLIGAN
手持ちのL/Pの劣化やスクラッチ.ノイズのが酷く聴く気になれないもので、
私的感覚で名盤と思しき名盤をCDで復刻されたものを買い始めた。その多くは
L/Pの方が音が良いのだが、中にはL/Pをしのぐものがある。今日はそんな1枚を
紹介しよう。"ANIE ROSS SINGS A SONG WITH MULLIGAN"の意味から解説しましょう。
邦題は"アニー.ロスは歌う"だが、英語圏の人々ならもう少し掘り下げた意味
を取るであろう。カギはwith Mulliganである。これは寄り添って歌うと
云う意味がこめられている。聴いてみると分るが、アニーの歌に沿ってマリガン
がバリトン.サックスを吹いているのが随所にでている。楽器ではなく、
ヴォーカルがご機嫌にスイングしながら、マリガンのカルテットをぐいぐい
引っ張っていく。一瞬アニーがバンマスではないかと錯覚させられる。どの曲も
良く知られたスタンダードばかりである。しかし歌い方は通常とは一味違って、
ヴォーカルのパートをチャーリー.パーカーがアレンジしたかのようにアクセント
の位置がパーカーみたいにきこえる。実に新鮮にだ。ジャケは管理人さんの
もう一つの掲示板に揚げておきます。