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日々の事

1KAZUKI:2004/01/06(火) 12:05
日々の事。

49KAZUKI:2004/02/26(木) 16:28
>>46に関して。
その人が嫌っているグループのファンと「崇拝者の自覚を持った崇拝者」(既にレトリックの罠が入ってますが、
ぶっちゃけ言ってしまうと「対象と距離を保つファン」の事です)の違いはどの辺なのか、と考えてみるのも
良いかもしれません。
”時代”に関する定義、”影響”に関する定義も必要ですね。
”次の時代”は誰が判別するのか。売り上げか、音楽雑誌か、自分自身か。ワイドショーに登場する回数で
判別するのもそれはそれで意義があるかもしれません。

何かを”英雄”として持ち上げている以上、”神格化”と冷静に距離を保っているようでいて、実は神格化を
行ってしまっているのです。

どうせならばもう一歩距離をとって、自分のスタンスへの自覚を持ち、他者への屈従としての神格化よりも
自分の中の”熱狂”に火を灯す材料として、その上でそこに訪れる物を待ってみて欲しい…と自分ならば
思うのです。

しかしここまで考えたら、実際にその書き込みの前後も見てみたくなりますね。
音楽関連の板なんでしょうけど、面白いことを書く人がいるものです。
その書き込みを「反論するに足る事」と「それ以外の事」で分けるなら明らかに前者ですし。
でもまぁ、自分との約束を破ってしまうのもアレですし、やっぱり我慢すると致します。

50KAZUKI:2004/02/26(木) 23:29
>>45>>49は某掲示板の書き込みを送って、質問してくださった方へのレスです。
そもそも”どこの板か”どころか、前後の流れすらわからない状態でそこだけ切り取った物を見てるので
相当判りにくいレスになってますです。ご指摘あったので一応そういう事実関係を注釈。

それから最近またポツポツ来る様になったんで見解をきちんとお答えしときますが
「いいじゃないですか、名前変えて書き込むくらい。いろいろ考えるさ、にんげんだもの」
そもそもウチはとっくの昔にモメてないし、ようやく自分の思う形で平和に運営出来て来てる所なので、
焚きつけられても困るのだよなァ(素レス)。
その話はちょっと聞いてはいますが、うちからイジるつもりは全く完全に超クリヤーに無いので無関係、
つー事でバーリヤッ
6ロックの人と4シの人に関する質問は今後一切受付けねーです

51KAZUKI:2004/02/27(金) 01:00
http://www.zakzak.co.jp/geino/n-2004_02/g2004022612.html
"タレントのKAZUKIこと"
やな芸名持ってる犯罪者だな

52KAZUKI:2004/03/05(金) 02:01
もうヘロヘロでござんす。
>>50
 焚きつけた訳ではないんですね。いや、面目ない。
 ”以前モメた(笑”とかのネガティブワードに過剰反応しちゃったですよ。
 「気になる理由」もなんとなく了解しました。ただ、言い分としては正しい所もありますよ。
 過剰供給で質が物凄く下がってるのも確かだし。その辺は身びいき無しで見た方が…と。
 で、とりあえず本件は

 「KAZUKIってばドジっ子!テヘッ☆」

 って事で収めといてください。よし丸く収まった!


 でもまぁどっちにしたって、俺には実際の所は判らんし、判った所で何がある訳でも無いからその件に対する
 スタンス自体は変わらないです。
 推測通りなのかも知れないし、全然違うのかも知れないし。
 「かもしれない」って話は前聞いた事ありますけど、別段掘り下げて聞き返そうとも思わなかったしなァ

 ご質問の欧州非英語圏の個人輸入代行、前使ってた所が潰れてしまったので新しい所を試してます。
 よさそうだったらLINKに加えますので。
 基本的に、個人輸入まで規制されるような事態にはならないだろうと思っています。

 ・弟
 負け犬になって帰って来るぐらいなら野垂れ死んどけ、とは言いました
 東京じゃ駆け出しなんだからシゴかれるのは当たり前です
 全力でやってもフィットしないのはしょうがないけど、力も出し切らない内から”言い訳”や”逃げ道”の
 記憶ばっかり抱えて戻ってくるような真似はするなよ、と
 歌唱力自体は上がっていて、きちんと頑張ってるみたいですよ。

53KAZUKI:2004/03/05(金) 03:06
『島耕作』だったら突然の辞令が来ても大丈夫なので心配無用だ。

どこからともなく彼に言い寄るレディーはみんな本件に関する重要人物の知り合いか上司か部下なので
相手の情報がツツヌケだったりこっちの言いなりになったり「島君はなかなか見所のある若者だワッハッハ」とかなので
全然心配無用だ。むしろビジネスチャンスだ。

言い寄ってくるレディーがいなくても一見ジェントルに見えた相手が実は裏社会に一枚噛んでたりするので
レディー達の人脈や情報網で相手はペシャンコだ。

しかし実際の話、そんな構造の話ばかりだからこそ”島耕作”はずっと第一線でやっていけてる訳だから。
そもそもこの作者、”島耕作”以外の作品だと結構真っ当にストーリーテラーしてて、しかも島耕作よりよっぽど面白いのだ。
傾向として”アクシデントから広がるアドベンチャー系”の話(ビジネス漫画向けの展開)よりは”時間軸を逆に辿って
行く類の因縁話”好きだしね。
そう考えていくと因縁話の構造をチマチマと書き上げるパターンを、ビジネスの舞台に「色恋絡み」という一種露骨とも
言える方法で持ち込んだ”島耕作”シリーズは、ひょっとしたらこの人にとって最大の問題作なのかも知れない。

ああ話それましたが。
俺が書きたかったのはね、”大衆性”と”ポップ”は似て非なるものだけど両立しますよ、とそういう感じの

54KAZUKI:2004/03/05(金) 03:13
全然違うし。
つーか7行目と8行目の間で破綻している。

そんな構造の話こそ大衆性のある話な〜のだ、とかバカボンのパパ口調じゃなくて書きたかったのだ
しかし島耕作だって現れた時は大衆性があるだけでなくポップだったのかも知れず、と

寝ようかな。

55KAZUKI:2004/03/05(金) 12:52
・『風の中のイーリアス』
 結構意図と違った捉えられ方が。でも元々あれはタイトルと中身のバランスが微妙だしナー(汗
 トロイの木馬、を。

56KAZUKI:2004/03/05(金) 12:57
語感にこだわらず『風の中のオデュッセウス』とかにしとけば良かったかなァ、やっぱ
アメリカンハードの乾いた質感と欧州ロックを思わせるウェットな部分のどちらが木馬でどちらがギリシャ軍かはともかく

57KAZUKI:2004/03/05(金) 13:05
解決されないジレンマ、という意味ではやっぱり「トロイの木馬」が出て来る『イーリアス』の方が似合ってるか。
『オデュッセイアー』の物語を連想されたらそれはそれでリンダ困っちゃうし。

60KAZUKI:2004/03/19(金) 00:28
すいません、3月中旬になったら更新どころか倍忙しくなりやした
せっかく移転のお知らせで回ったLINK先の方々にフォローが出来ておりませんです
4月までにはなんとかしたいネ
数多くないメールのお返事もまだ出来ておりません、スマンソン。

北欧系だなスマンソン。押入れの中からメロトロン引っ張り出してきたと思ったら返す刀で教会に放火したりしてるんだな
(北欧に対するかなり偏った理解)。

・自衛隊海外派兵
 う〜ん、無茶苦茶長くなりそうなんで避けてましたがどうしてもと言われれば…
 今回は大雑把に。で、そのうちまた改めて書くかも知れないです。

 ザッと言わせて貰えば、
 有事法制の整備自体は日本が一人前の国家になるためにもいずれやらなければならない事。
 (もちろん基本的に国内の防衛に関する法制に限り、解釈次第で予防戦争が引き起こせるような曖昧さ、自由度は
 文言内に含ませるべきではない)
 そもそも税金を払って養っている自国の防衛力が、イザという時に本当に使えないような軍隊である事の方が
 よほど怖いです。
 がしかし、国防に対する国民の理解がまだまだ得られていない現状での海外派兵、しかも”イラクへの派兵”を
 選んだのは選択肢として最悪…といった所でしょうか。
 戦後日本の”鬼子”扱いされてきた自衛隊にさらなる重荷を負わせる事になってしまったような気がします。
 派兵という行為自体は、危険地帯への治安維持任務など、東アジアの地域平和に寄与できる可能性もあり、一概に
 否定すべきとは思わないけれど(近隣諸国の国民感情、警戒感への配慮等、これもまた微妙な政治問題なのですが)
 仮に肯定するにしても、今回のようなケースを初舞台にして欲しくはなかったです。

 管理人は、戦争の永久放棄を謳った現行の憲法第九条を無価値と考えたり、戦争とそれに伴う自己犠牲を盲目的に
 賛美する意図等を全く持っていない事を最後に申し添えておきます。

 心を空にして音楽を楽しみ、レビューサイトを運営できるのも、日本が平和であればこそ…です。

61KAZUKI:2004/03/20(土) 13:17
ちなみに上記意見、現在猛威を振るいつつあるテロリズムに関する意見は含んでおりませんのでご了承の程を。

イラク戦争にせよ海外派兵にせよ、諸悪の根源は悪しきテロリズム、という点だけは誤解のないように。
テロとの戦い自体は国際社会が協力して推し進めなければならない問題であり、”イラク戦争”はそのための
方法として、国際社会の同意を得ないままのアメリカ軍による武力攻撃、という方法が選ばれた点が問題なのです。

テロリズムとの戦いに関しては、その発生過程を含めてどのように対応していくべきかと言う”方法”こそを
真剣に論議すべき時期なのだと思っていました。
欧州や中東で立て続けに起こる爆弾テロによって必要以上に過激な意見だけが幅を利かす事の無いよう願うばかりです

62KAZUKI:2004/03/20(土) 14:37
9.11のテロ攻撃が無ければイラク戦争は起こらなかったろう
9.11のテロ攻撃はアメリカの中東に対する軍事展開と武力行使に格好の口実を与えたと言える

どちらにせよ悲惨なのは、テロの犠牲になった人々と、戦争によって様々な物を奪われた民衆である事だけは間違いない

63KAZUKI:2004/03/27(土) 23:40
久しぶりに何か書こうかと思ったらいわゆる”身に覚えのない債権の請求”てのが4件も届いていた。
警視庁も最近はちゃんと連絡フォームを準備してあるんだがやっぱりメンドイのだ

ちなみに知らない人のためにLINKしておく
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/anket/mail1.htm

>灰サン
 『夜想/ゴス』のお話、近日中にこちらの方に書くことに致します。

64KAZUKI:2004/03/27(土) 23:42
ありゃ、跳ばないや。
ご使用の際はURLをコピペして使ってくんしゃい。

65KAZUKI:2004/03/27(土) 23:49
あと、ヘッダのコピーも忘れずに。

『薔薇の葬列』がピーターの主演映画のタイトルでもあったという事実を今日DVD売り場で初めて知って驚く俺。
そしてジャケのあまりのインパクトについついレジまで持ってってそのまま買ってしまう俺。

67KAZUKI:2004/03/30(火) 16:53
・ハマス
 季節の魚の話題みたいやな

 まぁ時期が時期だけに勘繰りたくはなりますよね。
 スペインに歩調を合わせる国家が多くならない内に、中東にさらなる緊迫した状態を形成して
 なしくずしにイスラエル&親米西側諸国VSパレスチナ&イスラム諸国という構造に持ち込もう
 とでもしているのか、とか。
 つーかせめてその程度でも何らかの遠謀はあった上で行われた、とでも思わなければ、ハマスが
 テロリズムを容認する危険な集団だという事実を差し引くとしても、タイミング的に訳が判ら
 なさすぎます。

68KAZUKI:2004/04/02(金) 23:04
引越しのお手伝いや新人さんへの研修資料作りとか

そういう訳なのでレスはもちっとお待ちを!

ところで、
・大の大人が
 よく判りませんが、流行ってるんでしょうか。

69KAZUKI:2004/04/03(土) 00:00
りるサン、快音サン、まっつんサンお久しぶりです、こちらこそ大変お世話になりました。
現在この掲示板は管理人以外書き込めない設定になっておりますので、何かありましたらお手数ですが
メールにてご連絡下さい。

>Crefサン
 時事問題を語る時に”凡庸”を懼れるべきでは無いと思います。
 むしろ”他人の耳目を惹き付けさせる為だけの過激、奇矯な意見”の害悪を知るべきです。

 >既成概念
 むしろ既成概念が”何処にあるのか”の方が優先して考えるべき問題だと思います。
 ありもしない物、というか自分の心の中にしかない物に対して、意気盛んに攻撃を加える…といった
 深刻かつユーモラスな光景はインターネット拡大期に時々見かけたものですが。
 少なくとも音楽に関しては、少し大きな街に行けば大概のスタイル、フォーマットが入手可能となった
 恵まれた状況の昨今、”ジャンルの定義にこだわるタイプ”は以前よりも明らかに減少しているのでは
 ないでしょうか。

 >HR3大バンド、プログレ四天王etc...
 もちろん彼らが優れた作品を実際に世に送り出し、それらの作品が入手し易かったから、と言うのは
 大きな理由の一つだと思います。

 それから個人的に考え続けている事ですが。
 現代ほど情報の流れが早くなかった時代、音楽マニアは同好の士を見分ける、”聴き方のスタンスや
 聴き込み具合を判定して自分との相性を判別する”為の共通言語、全国共通のリトマス紙を持つ必要が
 あったのではないでしょうか。

 長い間他者に取って代わられる事の無かった彼らが、インターネットによる情報、距離格差の僅少化が
 進む現代において徐々に神秘の祭壇から降ろされつつあるのは、むしろ良い傾向だと思っています。

 昔のように”聴いていなければコミュニティへの参入が困難になる”等と言う窮屈な存在ではなく、
 純粋に”良い音楽を長い間作り続けてきたミュージシャン達”として評価が進むのであれば(というか、
 昨今は既にそういった再評価自体が一段落した気配すら伺えます)それはインターネットがもたらした
 最も歓迎すべき出来事と言えるのではないでしょうか。

70KAZUKI:2004/04/03(土) 10:16
>>69書き足りてないとこあるんで、その辺はまた折に触れて。
ていうか久々にこんな時間まで寝ちゃったよ。昼から再び仕事場へ

71KAZUKI:2004/04/04(日) 22:12
一時帰宅。ついでに以前の書き込みにちょと追加です。
>Crefサン
 >「罪のない人が死ぬから悪いんだなあ」位しか言えません
 凡庸な意見だと卑下していらっしゃいますが、自分はCrefサンが仰るその立脚点こそが一番大事なのだと
 思っています。
 ”華麗な論理展開”や”諧謔にあふれる語り口”等々も確かに素晴らしいですが、そういった華麗さや
 サービス精神に彩られた論争を繰り返す中で、段々と自分の素朴な軸足の位置を忘れてしまうような人を
 (例えば掲示板やブログ等で)最近しばしば見かける気がしますし、そういった話よりも何よりも、人目を
 惹きやすい奇矯過激な意見が幅を利かすのを防ぐには(そういえばヒトラーも、最初は「子供だましの
 大げさな意見ばかりを言う小物だ」と思われていたそうですよ)日々を生き、生活を守る、権力無き
 一般人としての視点をしっかりと守る事以外に有効な方法は無いのではないだろうか、と思っていますので。

 サイト開設の際はご挨拶に伺わせていただきますので、そちらを選ばれた際はご一報ください。

72KAZUKI:2004/04/04(日) 22:21
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20040323ij21.htm
話がさらに進んでますね。まずは7月の参院選で。

73KAZUKI:2004/04/05(月) 22:13
>りるサン
 中心にある巨大な”がらんどう”には世間の柵からの開放があるのでしょうね。
 そしてそこには当然ジェンダーも含まれると思われます。
 過激さを彩る”グロテスク”は中心から遠ざかるための回転力、肌と血を爪の間にかきむしりながら
 鮮やかな朱の軌跡を描く彗星の尾なのです。

 妬み、震え、激昂し、喰らい、排泄し、本能のままに異性を求める人間と言う生き物の”生”は元々が
 秩序とは無縁なグロテスクなもので、そこには他人の説明や表現によって新しく付け加えられる要素は
 そもそもありません。
 しかし同時に、誰もが持つそのグロテスクな部分こそが”驕慢”という陥穽や”卑屈さ”の檻から人間を
 優しく救いあげているのです。
 誰もが経験するある季節の到来と共にそれが理解できた時、本能的にユニセックスな存在を求める事は
 無くなり、ジェンダーフリーな別世界の象徴としてのこういった種類の音楽(誤解の無いように一応
 書いておくと、管理人はそういったスタンスで彼らに注目している訳ではありませんが、かといって
 そういった要素を全く無視している訳でもありません)や、性差の溶解としての”やおい”の世界から
 離れていくのかもしれませんし、逆に全然そうではなくて、女性はそういう物、世界を一生心の中に
 アルカディアや隠れ里として持ち続けていく物なのかもしれません。

 「誠実である以外殆どとりえのない主人公が自動的に自分の事を好きになってくれる女の子達に囲まれて
 幸せな日々をすごす」フォーマットを持つ一連のマンガ達は、男から見た”男”と言う役割からの解放、
 ユニセックスへの仄かな憧れという要素を含んでいるかもしれない、と考えた事があったのを、この文章を
 打ち込みながら突然思い出したので、まとまりのないこの文章のシメとして最後に書き添えておきます。

76KAZUKI:2004/04/08(木) 12:30
後輩と上司が同時に休んだんでお昼休みがポッカリ空いてしまった。
まぁたまにはこんな日も。

>灰サン
 『夜想/ゴス』
 まず、あの書き込みに関してはあくまで一読した印象での”日本のゴス”の位置づけが面白く、見るべき部分がある、
 というスタンスなので、あの記事を「日本のゴス事情を包括した文章として全肯定」している訳ではない、という点を
 ご了承ください。
 ”夜想”はかなり好きな雑誌ですが、かと言って闇雲に”夜想”を擁護するスタンスは採るつもりはありません。
 (つーか俺もあの書き込みの後何回か読み返したんですが、他の細かい異論については別段急いで書かなくても良いなと
 想ってる内に、随分な時間が経っておりましたとさ。どっとはらい。)

 ただ、細かなあの記事の欠損、短所は別としても今回灰サンに教えていただいたサイト内にあったような、あの雑誌
 ”全体”に対するそういった批判は幾分的外れなのでは無かろうか…とも思うので、そこの点だけ少し。

 まず「夜想」自体、特集に暗黒舞踏やベルメールを採り上げてきたことからも判るように、現代日本における
 暗黒/異端/ゴス文化の一つの源流、揺籃とも言える存在であり、その「夜想」が”これまでのゴス”をそのまま
 復刊特集として取り上げたとしても、それは”新しい皮袋に薄められた古い酒を入れる”にも似た行為になるで
 あろう事は、百戦錬磨の編集者たちにとっては容易に想像できたであろう、という点には留意しておくべきでしょう。
 中身の薄い”広く薄いゴス紹介””これまでのゴス総集編”的な物を作るよりも、現代において進化し続ける先鋭的で
 新しい”ゴス概念”を提示しようと編集者たちが目論んだ結果があの特集内容であり、あれらの文章なのではなかろうか
 と思うのです。

 「夜想/ゴス」そのものを”一読すればゴシック、ゴス文化が一望できる便利なムック本”として読むか、現代日本において
 多種多様な展開を見せつつある”ゴシックという物に対する捉え方”の一つを提示したものとして読むか、で受ける印象も
 随分違ってくるのではないかと思います。

 …と、言うのが自分のスタンスです。
 ご紹介のサイトの記事も、そういった受け取り方の一つとして読むのが良いのではないかと思いますよ。
 また、その他の内容については個人的に首肯することも多く、楽しく読ませて頂きました。
 良いサイトを紹介してくださってありがとうございました。

77KAZUKI:2004/04/08(木) 13:31
ちょっと書き漏れ。

>中身の薄い”広く薄いゴス紹介””これまでのゴス総集編”的な物を作るよりも、現代において進化し続ける先鋭的で
>新しいゴス概念を提示しようと編集者たちが目論んだ結果があの特集内容であり、あれらの文章なのではなかろうか
>と思うのです。

その結果”ゴシック”の根源要素である”冷めた美的感覚”や”世界のロマン主義的解釈”に関しては幾分チープな
部分が現れている、とも思っています。そこの所は紹介していただいた記事と同じ見解です。
(年度末にかけて忙しくならなければ、そういった部分については書こうと思っていました。また、上記根源要素は
あくまで「KAZUKIにとっての条件」である事にはご注意を。)

78KAZUKI:2004/04/09(金) 18:51
ほぼ38時間の職場カンヅメから久々に開放されたと思ったらえらい事になってるなあ
しかしテレビ報道のこの動揺っぷりはなんなんだ
今のテレビマン達はダッカ事件から何も学んでないんだろうか?そんな事は無いと信じたいけれど。
人質となっている人々を無事救出する為にはまずテロリストたちの情報を集めなければ話にならないだろうに

海外ジャーナリストへのインタビュー。彼らはさすがに落ち着いている。
他国から見たこの”人道支援”は始めから”海外派兵”以外の何者でもないのだから

それにしてもほとんどの人々にとって最悪の展開ではある。
こんな馬鹿な派兵に、民間人の人命と日本の国家としての面子が被せられてしまった。
行くも戻るもままならぬとはこの事だ

韓国人牧師らは医療スタッフのふりをして難を逃れたらしい
仮にキリスト教徒と判ればただではすまなかったろうな。

ほとんど寝てないんで一先ず寝。拘束されている方々の無事を祈りつつ。

81KAZUKI:2004/04/10(土) 11:01
ミギの人もヒダリの人も陰謀論で足の引っ張り合い?う〜ん。
”日本経済への影響”は平時なら一つの有効な視点だけど、「テロリストの要求に屈せよ」派に対する説得力を
果たして持ち得るのかな。

拘束されている人たちの命は自分や他の人々と同じ一つの命だ。
しかし、ここで人質をとって要求に従わせるような手段、無差別テロリズムに屈すれば、日本人全てが「テロリストの
要求、(極言すれば暴力)に屈する人々」と世界中のテロリスト、過激派達に認識される事は考えておいた方がいい。
今後は金銭、外交、現地に居る他国軍隊や自衛隊の武力、その他あらゆる手段を使って拘束されている方々の救出を
図るべきだが、自衛隊の撤退だけはやってはいけない。
人質にされている方々の人命も、それ以外の人々の命も同じ一つの命なのだ。

それにしても、「イラク派兵反対・機を見て速やかに撤退」派の自分がこんな意見を書くハメになるとは…。
だからハナっからイラクへの派兵などしなければ良かったのだ。

しかし、”テロリストに対する怒りよりも先に”政府に文句を言う人々は一体なんなんだろう。
確かに海外派兵は戦後史に残る愚行だが、今は他にすべき事があるのでは。
人質になっている方達の不安や恐怖を考えれば非常に書きづらい事だが、そもそも三日以内の自衛隊の完全撤兵など
実質不可能なのだ。
今行うべきは、テロリスト達との交渉による期限の引き伸ばしと人質にされている人々の生命の暫定的な安全確保、
それと並行しての情報収集(イラク国内の勢力を使った交渉→解放の余地は無いか等、つまりテロリスト達に要求を放棄
させる、武力行使を含めたあらゆる選択のための情報を少しでも増やす事)ではなかろうか。

84KAZUKI:2004/04/10(土) 11:18
多分、中東のテロリストからすればダッカ事件の経験から言って日本が一番簡単で弱腰な相手と思われているだろう。
だからこそ日本人は狙われたという側面は無視すべきでない。
テロリストの要求に屈するというのは、弱みを握られた相手に恐喝されて金を払うようなものだ。
相手はしばらくは黙るけれど、金が無くなるとすぐに同じネタで次の要求を出してくる。
そして、”次の要求”でダメージを受けるのは自分の家族や最愛の人かもしれないのだ。

テロリストもイラク派兵も悪い。しかし今は、テロリストの不当な手段による要求に屈せずに、人質にされている方々の
安全を確保するための方法を探さなければいけない。

同じ陰謀論なら、むしろ日本に撤兵させないためのアメリカの陰謀かと疑いたくなる。
トホホ…

それにしても陰謀論は粗雑だ。デモに数千人の動員があったから「そんな人数を急に集められるのはおかしい」だとか…
日本のいわゆる”革新勢力”もひところに比べて随分元気が無くなったけど、まだまだその程度の動員力はあるよ。

85KAZUKI:2004/04/10(土) 12:31
結局今回の事件を複雑にしているのは
「テロリストに拘束されている方々の人命」という”世間的にもどう考えても大事な物”と
「自衛隊のイラクへの派兵」という”世間的にはかなり賛否両論が割れる物”の比較になってしまって
いるからなのか。
本質は「暴力的な手段で自らの要求を通そうとするテロリストへの対処」でしかないと思うのだけれど。

こういう時に留意しなければならないのは「人質の命はどうなってもいいのか」という論法で自分に敵対する人々や
論者の批判をする事に対する自覚の有無である。
実はその論法こそまさに”テロリスト/脅迫者の論法”なのだ。

陰謀論を唱える人々も、今この時期に小泉政権の責任追及に躍起となる人々も、人質の命を利用して敵対勢力の打倒を
図るという意味では立場としてテロリストと大差無いのかも知れない、という懐疑的な視点は忘れてはいけないし、
この問題に関する発言者は自分がそういった”手段”としてこの事件を論じていないかに常に留意する必要がある。

責任論は彼らが無事救出されてからでも遅くないのだ。今は彼らの救出に全力を集中すべき時だと思う。

86KAZUKI:2004/04/11(日) 12:49
一連の報道からピックアップ。
http://www.chunichi.co.jp/00/kok/20040411/mng_____kok_____002.shtml
http://www.sankei.co.jp/news/040411/kok051.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040411-00000003-yom-int

この他に日本赤軍系グループ関与の疑いも報じられており、もしも多少也と赤軍系のグループが関与しているとすれば
日本との連絡が密すぎる事への疑惑や、声明文が日本の国内情勢に詳しすぎる点(文面が日本国内の革新系の主張と
似すぎているとの指摘)に関しては解消されると思う。
自作自演の疑いは決して0%では無いけれど、自分としては現時点ではほとんど問題にしていない。

上の報道から自分が推測するのは、今回の犯行グループの”多数”を占めるのはおそらく衝動的に愛国的行動を図った
まだまだ精神的に未熟な若者たちなのだろう…という事だ。
スニーカーを履いている、室内でロケット砲を持ち歩く(武装を必要以上に誇示する)等の疑問点もそう考えれば
説明可能である。
宗教指導者達の説得で人質の解放を決めたと言う点からも、彼らの世代的地位が伺えるのではないだろうか。

一番上の報道、拘束された人々の内の一人が事前にメンバーと接触していたという件に関しては、接触していた方が
ストリートチルドレン達の社会復帰支援に従事していたと言うことから察すれば、それほど不思議ではないと思う。
そもそも上記報道では単に「接触」とあるだけで、ここからはそれほど多くの推測は引き出せまい。

同じ上記報道からでも、自作自演説を補強する人もあるし、イラク国内のかなりの勢力が関与した陰謀説を推察する
人もいる。情報は見方によって大きく意味が変わると言う良い見本なのではなかろうか。

90KAZUKI:2004/04/11(日) 14:01
>同じ上記報道からでも、自作自演説を補強する人もあるし、イラク国内のかなりの勢力が関与した陰謀説を推察する
>人もいる。情報は見方によって大きく意味が変わると言う良い見本なのではなかろうか。
誤解の無いように書いておくと、自作自演を疑う精神性自体はむしろ健全なことだと思う。
特にイスラム圏のように日本人にまだまだ馴染みの薄い地域での事件に関しては、情報をいちいち鵜呑みにする
事の方がよほど危険だろうとも思うし。
ただ、現時点程度の情報レベルで憶測の話をどんどん進めていってもほとんど意味は無いのではなかろうか。
ブログや一般サイトの日記等を見ていると、かなり多数の場所であらゆる情報の読み方が「自作自演説の補強」に
傾いて行っているのが判って逆に恐ろしさを感じる。疑問点を追及するのは大事だけど、情報の読み方自体に
初めからバイアスがかかっていては逆に害の方が大きいのでは。
現時点ではあらゆる可能性を平等に考慮して情報を吟味する冷静な姿勢が必要なのではなかろうか。

どちらにせよ現在イラクに駐留している海外の軍隊には早く撤退して欲しいと考えるのがイラクの人々の本音だろうし
(ただ、そのためにはイラク人達による自発的な秩序回復の努力ももっと必要だと思うが)その流れを踏まえた意見の
一つとして、今回の犯行グループによる日本に対する「自衛隊撤兵」の要求があるのだと思う。
が、かと言ってその要求を実現させるための手段として今回のような方法が採られた事は絶対に許せる事ではないが。

やはり、イラクを始めとする中東諸国との友好関係を考えれば考えるほど、自衛隊は機を見てなるたけ早めに撤兵を
行うべきだとの考えが新たになる。
もっとも、今回の事件が起こったせいで早期撤兵はタイミング的にかなり難しくなってしまったが…。

91KAZUKI:2004/04/11(日) 14:02
今日は久々に飲み会。夏ごろに兵庫から知り合いが遊びに来るのでそのための打ち合わせを兼ねた、歴史サイト絡みの
ミニオフ会である。うちのサイトを知っている人も来るので、少しは音楽関係の話も出来そうだ。
まだ確認はされていないが、拘束されている方々の解放に関する報道も行われているので昨日よりは随分明るい気分で
外出する事ができる。
帰ってくる頃には拘束された三名の方々が無事解放されている報道に接する事が出来るように願いつつ…。

93KAZUKI:2004/04/11(日) 23:05
実際、”解放”が事実行われるとするなら”小泉政権の責任”と”対米追従せざるを得ない日本の現状”については
きちんと考えていかなければいけない問題ではあるし、拘束されている方達の解放後こそそういった問題を議論する
最良のチャンスでもあるのだ。
(しかし、現状ではやはり「テロリストへの対処」を核にしなければ話の重点が拡散しすぎてしまうだろう。)

最終的には「対米追従しなくて済むようにするにはどうすべきか」という”日本の未来図”まで考えていかなければ
ならないと思う。

あと、忘れられがちだけど覇権国家はアメリカだけではない。アジアなら中国、欧州ならフランス辺りは現状あまり
目立ってないだけで十分に覇権国家としての軍備、能力を持っているし、アフリカなら南ア、アジアならインド、
その他中央アフリカや南米でも数カ国は将来的にそうなり得る。
単にアメリカの傘の下から抜け出しても、他の国の後を追うだけなら意味は無い、という意見についても考え合わせる
必要があるかもしれない。
自分達の世代は”自立した平和国家”としての日本を、型紙だけでも完成させることが出来るだろうか。

94KAZUKI:2004/04/12(月) 08:18
>>92はよっぱらーとは言えちょっと書きすぎなので一端削除です。
芯となる意見自体は変わらないので今後も出るかも。

とりあえず、しばらくの間は職場にカンヅメなのであった。

95KAZUKI:2004/04/13(火) 00:04
茨城からの部品が届かなかったので、超・長時間残業になるはずが簡単な打ち合わせ程度ですんだ。
早く帰れたのはいいが、これはこれで微妙。

イラク問題に関してはとりあえず「現時点で書くべきだと思う」自分の意見はほとんど書いている。
付け加えは状況の変化に応じてぼつぼつと。

今回拘束された人々の内、他の二人については判らないけど、高遠氏について。
今回はこのような事件の渦中の人となり批判を受けているけれど、高遠氏がこれまで行ってきたストリートチルドレンに
対する支援活動自体は、その価値を少しも減じてはいないと思う。国外退去が勧告されている地での活動に対する批判は
甘んじて受けなければならないだろうけれど、高遠氏の活動がイラクの平和の下に再び再開される日の到来を待ちたい。

イラクで人質13人解放の報。早く全ての拘束された人々が解放されるように願いつつ。
イラクがアメリカの占領政策を耐え抜き、一日でも早くフセイン時代とは違う「平和と独立」を獲得する事を願いつつ。
同じく一日でも早く、アメリカが、現在の方法とは違う、本来の意味での”対話”を思い出すことを願いつつ。
そして日本という国家が”対米追従”でもなく”夢想的平和主義”でもない「意志力」を身に付ける日の到来を願いつつ。

96KAZUKI:2004/04/13(火) 00:18
音楽を選ぶ人が音楽を奏でるように、絵画を選ぶ人が絵画を描くように。
ある選択には、それを決意するだけの必然性を持ったそれまでの道のりがあるはずである。

なので、NGO活動を選ぶ人にはおそらくそれだけの必然性を持った人生があったのだろうと思う。
自分の主義としては「組織に属して行われるボランティア」の全肯定など出来ないが、その心情だけはどことなく
理解できそうな気もする…というお話。

97KAZUKI:2004/04/13(火) 14:45
>灰サン
 うちは無関係だと思います(汗。

 う〜ん。『レビューサイト』は、ただの『レビューサイト』ですからね。
 その文章の書き手がどんな理由でそこまで考えたのか判らないけど、ちょっと考えすぎてらっしゃるのかな?と
 いう印象を受けました。
 自分のスタンスとしては”レビューすること自体を楽しむ”というあり方はあっていいと思っています。
 例えば、ウチだってそうですし、ね。
 そのバンド、グループ、ミュージシャンを好きという点では全員同じ。
 しかしその表し方は各々バラバラ、という、それだけの話だと思うのですが。

 そのバンドのレビューやレビュアーのスタンスのどんなところに腹が立ったのかは推測するしかないのですが、
 ひょっとしたらどうも”表す”で構えちゃってるんでしょうか。聴いたままを説明してもいいし、感情の中に
 ガーッとやって来た物をそのまま書いてもいいのだし。
 どのみち、関心の無いものに関しては書けませんし、その人も、レビューを書いた人も、お互い『LUNA SEA』
 なり『X』なりが好きでそういう文章を書いてらっしゃる訳でしょうから。
 言葉を選ばずに言えば、「ファン同士の不毛な争い」には見えます。

 間に挟まれた灰サンは辛いかもしれませんが、もしも長引くようであれば、そういった考え方を二人に対して
 粘り強く話し合っていくしかないんじゃないでしょうか。

 >KAZUKIさんの考え方
 基本スタンス。「書く事が好き」ではあります。
 ”熱狂”は制御されるべきものだと思います。制御されない熱狂はただの無秩序です。
 「書く事」というのは単にその制御の方法だと思っています。
 だからどっちかといえば、そのレビュアーさん寄りになってしまうかなあ。

98KAZUKI:2004/04/13(火) 15:10
その、盛んに文句を言ってる側の友達の”自分の好きな物を楽しみ尽くしたい”というのはまさに自分の考え方とも
合致しているんですが、肝心の「楽しみつくす」というカテゴリーの中に「好きな物について何事か表現する」と
いうのを入れて考えてあげないのが、なんだか不思議といえば不思議な感じはします。

問題の根っこには音楽以外の、例えばその怒ってる相手に対する、素直で無い感情なんかも含まれているのかも
知れませんね。ちょっと厳しめの意見かもしれませんが…。

99KAZUKI:2004/04/15(木) 00:22
夜勤明け。新人を指導しつつの夜勤はこちらも勉強になるが、疲れも溜まる。
明日は新担当業務の打ち合わせ&顔合わせ。資料作りは午前中。

簡単な付け加え。
イスラム教圏に住む全てのイスラム教信者が「イスラム過激原理主義」を信奉している訳ではないのは勿論である。
”普通の”イスラム教徒であるテロリスト達が、むしろ西暦を使用する人々に読ませるために西暦を使用した可能性も
ある。

日本製電化製品は世界に広く輸出されており、ついでに書けば海外からの観光客が土産として求める物の上位でもある。
また、バグダッドにもブロガーがいる事からも判るように、FAXやインターネットの使用は”困難”ではあるにせよ
無理ではない。
イタリア製小銃等は他国の駐留軍隊でも使われており(つまり普通に海外に輸出されている兵器と言う事でもある)
それほど入手しにくい物ではないようだ。
そもそも根底には中東が相当な未開の地であると言う誤解があるのだろう。
そういえば職場では、中国やアフリカにはインターネットが無いと思っている同僚もいた。
中東は反イスラエルの立場からの日本赤軍の影響力が非常に強い場所でもあり、日本人協力者の存在は大いにありうる
と思っているが、しかしそれは巷間かまびすしい”自作自演”とは質の違うものだろう。

雑感。
ビンラディンの脅威を喧伝するときには豊富な資金力とそれを背景にしたハイテクやネットによる情報収集等が
言われていたのに、イラクのテロリスト達が起こした事件に対してはインターネットどころかパソコンの扱いすら
ままならない人々、との先入観が先行する。不思議と言えば不思議かもしれない。

今回の事件を起こした犯人に対してはやはり”テロリスト”と呼ぶしかない。
そうでなければ”犯罪者”だ。現在のイラクにおける人々の苦境や、今回の戦争そのものに対する不満はある程度
までは想像→理解可能だ(と思う)が、それでもその主張を世界に届けるための方法は完全に間違っていると
言わざるを得ない。

100KAZUKI:2004/04/15(木) 00:22
テロとの戦いと言う論理は対米追従だと言う論理を見て驚く。対米追従かどうでないかには関わりなく、
テロリズムには毅然として向き合わなければならない。
また、ただ毅然と向き合うだけでなく、その原因を良く探る事こそが大事でもある。テロリズムとは
”方法”であり、首謀者や構成員を排除すれば”根絶した”と言えるような物ではないのだ。
(アメリカの対テロ戦争論理に含まれる最も大きな欺瞞である。)
イラクの混乱のそもそもの原因がアメリカの行った強引かつ独善的な予防戦争である以上、もっとも単純な
対応処置は米軍を主体とする駐留軍の撤収、およびそれに並行しての国連への移管だろう。

傾向。
自作自演説を信奉する人々の動機に関して言えば。
初期はウヨクVSサヨクと言った非常に白黒のはっきりした単純なベースに基づく憶測の積み重ねが肥大して
いった物であったが、現在ではむしろ事件をネタとして処理する事によって、事件に対する局外者である
と言う立場を積極的に表明するために言及されているケースの方が多いようだ。

拘束されている方々の家族に文句を言うのは幾分筋が違う気もする。
自分も、自分の家族が同じ目に逢えばやはり程度の差はあれ似たような興奮状態にはなると思うし、テレビ等で
激する姿が放映されたためにバッシングを受けているが、その後は会見時の様子も落ち着いてきている。
少なくとも初期の興奮状態から来る言動に関しては、もうこれ以上あげつらう必要は無いんじゃなかろうか。

外務省に迷惑をかけるなと言う論調もあるが、ああいった状況に陥った海外渡航者の親族に対する対応も外務省の
仕事の一部であり、関係者に対する精神的なケア(その中にはもちろん「甘んじて親族や関係者からの文句を
引き受ける、文句の聞き役になる」というオプションも含まれる)も出来なければ困るだろう。
そもそもネットなりテレビを通して事件の経緯を見守る殆どの人間は部外者であって、事件解決や日本の今後の
政治状況に対して”今”可能なアクションはほとんど無いのだ。無用な混乱や手間を呼ぶ行動が誰かの得に
なるとは到底思えない。

すでに政府による(救出のための)情報管制も始まっている現在、我々部外者にとって今大事なのは、軽挙妄動せず
静かに見守る事だろう。

101KAZUKI:2004/04/15(木) 00:26
考えている事を断章としてパラパラ書いているので前後のつながりがわかりづらい事に関してはお詫び。

102KAZUKI:2004/04/15(木) 03:15
仕事で見る機会がなく、友人がビデオに撮っていてくれた高遠氏の母親の謝罪映像と、最近の記者会見の模様を
ビデオで見る。まるで刑事被告人のようだ。
ちょっと衝撃を受けたので友人に尋ね、ネットでも少し調べて大体の状況を掴む。

>少なくとも初期の興奮状態から来る言動に関しては、もうこれ以上あげつらう必要は無いんじゃなかろうか。
恥ずかしながら、上の文章ごときのような呑気な状況ではなくなっていた。

事件発生以来、主にイラク国内の政情をメインで見ていたせいで、そちらにはあまり注目していなかったのだが、
ともかくもどうしてこんな事になってしまったのか。
被害者の背景にどんな政治思想があったにせよ、それに対する糾弾は”今”やらなければいけない事だったのか。

ボランティアを行っていた娘は海外でテロリストに拘束されて生死も定かでなく、他の子供達は有名無名匿名の
様々な人々から”非国民”であるかのようなバッシングを受けている。母親の心労は察するに余りある。

いわゆる70〜80年代の”革新系”的な市民活動に熱心だった以外はごく平凡だったはずのこの家族が突然陥った
悲惨としか言えない現在の状況を、どう解釈したらいいのか。一体何なのか。正気の沙汰か。

背後の団体が気に食わないと言うのなら、自分が参加しなければいいだけの話ではないのか。
経済効果がどうのと言っても、起こってしまった物を、しかも被害者に怒ってもしょうがあるまい。
被害者の軽率さを責めるにしても、限度と言うものがあるはずだ。

104KAZUKI:2004/04/15(木) 04:32
ちょっと落ち着いてきた。俺が激してどうする。

イラク国内への入国の経緯にしても、又聞きの又聞きといった情報がメインで誰が主導した、等と
断定できる段階には無いと思う。
何にしても行動の責任は彼ら、彼女ら自身が「今後の自らの人生」を持って負うはずである。
見るべきはその”負い方”ではないのだろうか。

以前も少し書いたが、自分はその手のNGOだとかNPOだとかピースボートだとか、ともかく、組織に
所属して行われるボランティアや平和活動という物にはいろいろな意味でむしろ不信感を感じて
いる方だ(なので自分からは決して近づかない)。
が、だからと言ってそういった組織に所属する人が不幸な目にあった時に、揚げ足をとるように
人格攻撃や糾弾を行うのが正しい事とは思えない。
そういうのが好きな人たちはそれはそれで誰かの役に立っているのだから、そっとしておけば
いいんじゃなかろうか。

それにしても、国に損害を与えた人間を国賊呼ばわりするほど国家や国体への関心が高い人間が多い
この国で、どうして普通選挙の投票率があんなにも低いのか。
それとも前回の選挙以降、急に愛国者が増えたのか。

106KAZUKI:2004/04/15(木) 16:03
誤解の無いように付け加えておくと、危険地帯と判りながらも強引にイラクに入国した事については彼らが自分で
責任を負うべき事柄なのは間違いないし、第一報を聞いたときの率直な感想も「なぜ今のイラクに邦人が?」だった。

自分の考え方として
>何にしても行動の責任は彼ら、彼女ら自身が「今後の自らの人生」を持って負うはずである。
>見るべきはその”負い方”ではないのだろうか。
というのが根底にあるせいもあるが、それら行動の責任を追及するといっても”限度”と”時期”と言う物があると
思うのだ。
今回の状況では、被害者になったからと言って責任を全く問われるべきでない、等と言う事はありえないし、無事に
帰国したら何らかの方法で日本人に対してメッセージを発して欲しいと思う。
メッセージの内容によってはまたバッシングの種になるかもしれないが、それでもNGOやNPOのあり方や、海外への
自衛隊派遣の是非、日本の国策について深く考えるきっかけにはなるはずである。

それから、気になるのが拘束されている人々に関わるそれぞれの団体の現在の動向である。
彼らはイラク若しくはその近接地域の活動者に退避の連絡を行っているのだろうか。
再度似たような事件が起こったら、海外で真面目に志を持ってボランティアに従事する人々が今以上のダメージを
受けるであろう事を真剣に捉えるべきだと思う。

職場の組合から署名用紙が回ってくる。
”人質3人の命を救うために自衛隊の撤兵を求める署名”(うろ覚え)
自衛隊の撤兵には反対だが人質は救いたい、という人はどう活動すればいいのだろうか。
この用紙に署名したら自分は自衛隊即時撤兵賛成派とみなされてしまう訳か。う〜む。署名せずにスルー。

これは大雑把な観測だけど、アメリカ大統領選が近づけば米兵の死者を押さえる為に、占領政策は多少ソフト化
すると思う。撤兵するとしたらその機を捉えるのがタイミング的に一番良いのではなかろうか。
同時に欧州を始めとする他の国とも連携し、アメリカに粘り強く政策の転換を求めていくのがベストだろう。

個人的には、国連への移管、平和維持部隊の派遣手続きを大至急整えてからアメリカを始めとする他国駐留軍の
撤兵を見計らって撤兵すべきだと思っていたけれど、現在でも米軍と民兵が民間人を巻き込んだ苛烈な戦闘を
繰り広げているファルージャの状況を見るに、現時点ではそれは無理なようだ。

107KAZUKI:2004/04/15(木) 17:09
今回の一件では時間と共に問題の焦点がズレてきている印象が深い。
一番非難されるべきなのは人命を盾に政治的要求を通そうとするテロリズムを選択した武装勢力であって、今回の件を
論ずる人がまず対応すべきなのは、右だとか左だとかいったくだらない政治的区分ではないはずである。

108KAZUKI:2004/04/15(木) 17:49
>>104
 >そういうのが好きな人たちはそれはそれで誰かの役に立っているのだから、そっとしておけば
 >いいんじゃなかろうか。
 ボランティアなる物に関わりたくない人間はただ関わらないだけでよい、と言う程度の意味です。
 ちょっと誤解があったようなので捕捉しておきます。

109KAZUKI:2004/04/15(木) 23:50
とりあえず3人が解放されたが、今度は2人の邦人が行方不明。
所在不明の2人についても一刻でも早い無事の確認を待ちたい。

解放された3人は多少疲れているようにも見えるが予想以上に元気で、彼らに対するゲリラ側の扱いが乱暴な物では
なかったらしき事を物語っている。
そこからの推測だが、解放の決め手は彼らがアメリカに対する協力者ではない、とアピールしたためではなかろうか。
つまり逆に言えば武装勢力が”アマチュア”で助かった、と言う面もあるかもしれない。
今後は解放された3人からも情報を収集し、ゲリラ勢力の割り出しと再発の防止を図って欲しい。

多分この3人が帰国したら毀誉褒貶の嵐が吹き荒れる事だろうが、安易な英雄視は無視するつもりだし、下らない
バッシングにも関係したくない。
とりあえずは彼らが帰国後にどのようなコメントを出すか待とうと思う。

111KAZUKI:2004/04/16(金) 00:10
拘束されていた人々の扱いは丁寧で、客人のようだったらしい。
また、女性が含まれていた事も解放を決めた大きな要件だったとか。

関係者がこんな所見ていないのはよく判っているけれど、それでもとりあえず関係者の皆様に「お疲れ様でした」と
言いたい。
もちろん拘束されていた方々にも。

特に拘束されていた方々は、今後は事件の全容解明のために全力を尽くして欲しい。
それが軽率な行動が原因で様々な人に迷惑をかけてしまった事に対する最大のお詫びだろう。
落ち着き次第事件に関する聴取が行われる事も決定しているようで、解明へのさらなる前進を期待したい。

残る2人の無事、そして他国の拘束された人々の一日も早い解放を願いつつ。

114KAZUKI:2004/04/17(土) 01:52
行方不明の邦人2名の安否は依然不明。犯行声明が無い事等から、テロリストではなく盗賊に誘拐された、との観測も
あるようだ。金目当ての犯行グループがテロリストに引き渡すと言う事も十分ありえるので、状況は予断を許さない。

解放された3人に対して様々なコメントが送られている。心情的に一番近いのは逢沢副大臣のもので、自分も同じように
”その志には賛同するが、せめてイラクが平和になってから再開して欲しい”と思う。

ただ、一つだけ気になるのが一部与党政治家の発言で、解放された彼らに対して「再度イラクに入国して同様な事件に
巻き込まれても面倒は見ない」「今回の救出にかかった金額を実費で請求せよ」等の議論が出ているらしい事だ。
国民感情に配慮した物なのは理解できるし、既に公式に発言してしまった事は止むを得ないとしても、せめて発言だけ
に留めて置いて欲しいものだと心の底から思う。
心情的には理解できるのだけれど、それは「国家を担う立場の人たちは思っていても言ってはいけない」発言である。

与党にすれば”革新系活動家”が”退去勧告、警告の出ていた土地”で”自衛隊”を取引材料とするテロリスト達に
拘束されてしまったと言う事で、頭に血が上るのも非常によく判るし、今回の一件で日本が多大な人的・物的資源と
国費を損耗しているのも確かだが、ここは冷静になって”国家”の役割と、国家の威信を維持する事も一国の政権を
担当する政権党の重要な役割である事を思い出して欲しい。
彼らの行動が非常に軽率であった事を差し引いても、である。

国家とは、たとえ事件発生時点での自国の国策に反する思想を持つ人間であっても、それが自国民であり、その行動が
犯罪行為ではない限りは全力を尽くしてそれを保護しなければならないし、自国民を自力(勿論単純な軍事力だけ
ではなく、外交力等も含む国家の総合力である)で保護できないのならそれはもはや国家ではない。
そしてその際に発生するリスクは国家が自国民のために背負うべき”高貴なる者の債務”なのだ。
我々が払っている税金もそういった機能、権能を含む国家の維持のためにこそ支払われているのである。
国家が税金によって整えた機能を使用して国民の安全を守る事をしなくなれば、我々は個人レベルではどうにも
ならない不意のアクシデントの際に一体どうすればいいのか。
今回の被害者達が現在のイラクの情勢を甘く見ていた事を差し引くとしても、である。
心情的には理解できるが、日本と言う国家がその器の軽重を問われかねない危険な判断であると思う。

今、国が行わなければいけない事は一刻も早いイラク国内の残留邦人の把握と、可能な限りのイラク国外への移出を
進める事ではなかろうか。危険地帯の警告に法的強制力が無い点から困難が伴うとは思うが、それでも大至急これを
行わないとさらに日本人を狙ったテロリストの跳梁跋扈を許す事になると思う。

115KAZUKI:2004/04/17(土) 01:53
万が一被害者への実費請求などが実際に行われたら、”テロに屈して自衛隊の撤兵”並の愚行として扱われる可能性が
ある事は思慮に加えるべきである。
現在の趨勢から言えば国内メディアに非難される事は無いかもしれないが、それでも”後世の目”からの厳しい批判は
覚悟する必要がある。
(自分は上記一連の意見と同じような理由で、首相が自ら被害者達に対して苦言を呈するのも、本当はあまり好ましく
ないと思っている。尤も、未だにイラクに留まる民間人や、入国を志す民間人が実際に存在する以上、警告の意味を
兼ねたある程度厳しい表現を使うのも止むを得ない…とも思う。この辺、微妙な所である)

それにしても今回どれほどの人間が3人の救出のために心血を注いだか判らないし、現在も2名の方の安否確認のために
多くの人々が奔走している。現在のイラクが日本人ボランティアの活動に向かない土地である事は明らかだ。
とりあえず、解放された3人に関しては家族による説得を行ってでも一端日本に帰し、冷静さを取り戻させた方が良い。
特に今井氏と高遠氏に関しては、戦争状態の中で民間人が無理に行って効果が出る類の活動ではないと思う。
彼らの志は壮とすべきだけれど、今無理に活動するよりは、イラクの平和の訪れを待ってから活動を再開して欲しい。

118KAZUKI:2004/04/17(土) 02:10
>国家が税金によって整えた機能を使用して国民の安全を守る事をしなくなれば、
〜守る事をしなくなったり、対価を求めるような事になれば、ですね。

個人レベルでは機能的には勿論、金銭的にも対応できないであろうアクシデントはいくらでも有り得るだろうし、
ネットで個人が発言するならともかく”国家”がそういった発言を行うのはやはり問題があるのではないかと思う。

とはいえ、常識の範囲内である程度の負担(例えば医療費、帰国の際の航空賃等)を求めるのは別に構わないと思うので
被害者への過剰なバッシングを防ぐためにも、そういった雑費はむしろ積極的に請求、公表すべきではなかろうか。

119KAZUKI:2004/04/17(土) 02:18
もちろん、発言者の思考の中に「過剰な発言によるイラク入国希望邦人への注意喚起」の意図はあるかもしれない。
それでもやはり「明言してはいけない事」と言うのはある訳で、首相辺りはその辺、激しい遺憾の意は表明するが、
具体的にどうする、等とは言っていない。
アメリカに追従する形でのイラクへの派兵は愚行だと思うが、こういう点を見るとやはり”ある程度の判断力を持った
政治家ではあるのだな”と思う。

120KAZUKI:2004/04/17(土) 02:44
おおっ、いきなりメール入ってたからビックリしたよ

「理不尽に感じるだろうけど、それをしなければならないのが国家」って事です。
我々税金を払う側も国家のそういう”機能”は心に置いておくべきだと思います。

124KAZUKI:2004/04/18(日) 02:15
>>123はちょっと考える部分が出てきたので一旦削除しときます。

睡眠時間が減りすぎない内に寝るか、今夜は。

126KAZUKI:2004/04/18(日) 10:12
アメリカが「国連主導の暫定政府」構想に方針転換したというニュース。
日本にとってはGoodNewsで、この機を逃さずに撤兵のタイミングを検討すべきだと思う。
そもそもイラク戦争以前からアメリカに対する国際社会の反感は高まっていた訳で、自衛隊を派遣しても日本に対する
国際社会のイメージが悪化する可能性の方が高いと言うのは容易に予想できた事である。
海外紛争地帯に日本の軍事力を展開させる事自体に無条件で反対したりはしないが、国益と国際世論のバランスは
もっと慎重に検討されるべきではなかったろうか。
少なくとも現時点では日米同盟を堅持する以外に日本の道は無いけれど、追従するにも方法という物がある。
こんな馬鹿な戦争に結局派兵させられてしまう辺りが、今の日本の政治力の限界と言う事なのだろう。

『人質にナイフの脅迫映像は演出 政府分析、早期に認識』
http://www.sankei.co.jp/news/040418/sei039.htm
>今井紀明さん(18)らは武装グループに強要され、やむなく従ったとみている。
また”自作自演”だの”違う”だのといった話がやかましくなってくるだろうし、ブログ等には既にその気配がある。
個人的には上に引用した一行が全てだと思う。彼らを拘束していた一団が武装していたのは確かであり、実際別?の
グル−プに拘束されたイタリアの男性は無残にも殺害されてしまった事からも判るとおり、可能性としては解放と
殺害のどちらに転ぶかは判らない状況であったわけで、そういった状況下で、拘束された人々に選択権がほとんど
無かったのは理解する必要がある。身代金目的の誘拐事件等では犯人が被害者を目的のために”使用”するのは
ポピュラーなケースだと思う。
以前海外で起こった類似ケースで言うと、例えば以前フィリピンのマニラで起こった若王子信行氏誘拐事件の際、
人質となった若王子氏は指を切断された”ように見える”写真を撮影され、その写真は身代金要求のための道具に
使用された。

こういった方向を見て個人的に心配なのは「犯人グループに殺意が無かった」として、逆に犯人グループへの同情論が
出てしまう事と、自作自演の是非論議によって、拘束された方々の解放後に少しずつ盛り上がりつつあった、自衛隊の
海外派兵のあり方や海外ボランティアのあり方に関する議論が焦点を失ってしまう事だ。

127KAZUKI:2004/04/18(日) 10:25
”自己責任”について参考になる文章を紹介してもらったのでそのまま貼らせてもらいます。

http://jbbs.shitaraba.com/bbs/link.cgi?url=http://www.pot.co.jp/matsukuro/20040416_687.html
『松沢呉一●黒子の部屋』4/16日分

筆者は以前『Burrn!』に「アナルは負けず嫌い」を連載していた松沢呉一氏。
ちなみにこの連載は「ぐろぐろ」と改題の上、単行本として発売されている。
やはり連載時のコラム名のままでの発表は無理だったのだろうか。

自分とは考え方の違うところも結構あるけれど、ボランティアという行為そのものについて、また「自己責任」についても
大いに考えさせられる文章です。

129KAZUKI:2004/04/18(日) 11:23
>>126中の記事、落ち着いて内容そのものを読めばなんということは無い話なのですが、どうも細かい表現に自作自演に
関する論議を好む人たちが喜びそうな表現がありますね。
例えば”3人も事実関係をおおむね認めた”等はちょっと表現としていやらしいかな。

肯定派にせよ否定派にせよ、”自作自演論議”がやりたい人は飛びついてしまうのだろうなあ。

まぁ自作自演に関しては”どちらとも解釈できる推測の積み重ねによる議論は無益だ”という自分の基本スタンスを
再度踏まえた上で一応意見を書いておくと。

たとえ当座の生命の危険が無かったにせよ、武装グループに生殺与奪の権を握られている状況で、犯人グループに
脅かされて、もしくは迎合してやった事まで(特に高遠氏はイラクの人々と心情的に非常に近かっただろうし)
”自作自演”の列に加えてしまうのは、ちょっと可哀想かな。

自分は銃を持った人々、返答次第では自分を殺すかもしれない人々に取り囲まれた経験は幸いにして無いが、仮に
そんな危険にさらされたとしたら、”積極的に協力する代わりに生命の保証を得ようか”という行動はやはり
選択肢の一つとして真剣に検討してしまうだろうと思う。
この事件を論議する人々も含めた我々の大多数は、どんな思想信条であるかに関係なく、ランボーでも007でもない
普通の人間なのだから、それは止むを得ない事だろう。

130KAZUKI:2004/04/20(火) 00:44
夜勤明け。昼にPCの修理を行ってから友達と焼肉屋。電車と徒歩で帰宅。

ほろ酔いでブログを見て回っていたら面白い発言があって、今回の人質事件に擁した費用を換算すると、国民の一割が
3000円の無駄遣いをして発生した消費税に等しいのだそうだ。
発想としてはなかなかGoodだと思う。何億円、何兆円などと言われても掴みがたい人も、こういう風に言われたら判り
易いんじゃなかろうか。

まぁ今回はいろいろ皆に心配や迷惑もかけたけれど、イラクで日本人の評判をあげる事に貢献してくれた同胞(なんて
言葉を使うと急に民族主義者っぽくなるな)の救出費のたしとして、近々3000円ほど散在してこようと思う。
”散財”と言うからには新譜や新刊の本なんかじゃなくてL’Arcの「Dune」再発盤あたりが妥当なんだろうけども、
あれ多分CCCDだよなぁ。どうしようかな。

そもそも海外で事件事故に巻き込まれた人々は何らかの形で費用を負担しているそうだ。
ならば何の問題も無い。過剰にも過小にも偏らず、法規どおりに粛々と請求を行い、それが他の日本人にも同様に
適用される法である事を発表(というかこの機会を捉えて啓蒙)すべきだ。
それが今回拘束された方々のためにもなるし、今後の外務省のスムーズな活動のためにもなるだろう。

131KAZUKI:2004/04/20(火) 00:46
さて、イラク云々の話もそろそろ終了にしようと思っているのだけれど、先日からずっと気になっている事がある。
今回の一連のネット上の動きを現在省みて一番印象的なのは、匿名掲示板、特に2chに限らず、ある程度以上の規模を
持つ匿名掲示板は、発生当初の「メディアでは発表できない、されない情報の供給地」「メディアリテラシー補完」
という傾向から離れ、その匿名性を利用する事によって容易に特定の思想傾向に誘導する事が可能な場所に変質して
いるのではないか、と言う疑念である。

先日久しぶりに自分が最後に居た匿名掲示板(2chではない)に遊びに行ってみたのだが、不偏不党、独立独歩の
知性と、情報を精査する確かな目で一目置かれていた人が、感情的に今回拘束されていた方々の自作自演論を論じ、
そちらに幻惑されるあまり今後のビジョンに全く見るべきものがなかった事もこの疑念に影響している。
”嘘を嘘と見抜けない人は(以下略)”というのは2ch初期から存在する有名なフレーズだが、このフレーズを
もう一度思い起こす時期に来ているのかもしれない。

一部の人から指摘があったとおり、自分にとって現在の”革新系”の人々はどちらかといえば仇敵と言ってよい。
ここは音楽のサイトなので詳しく書くことは多分無いと思うが、まぁ結構いろんな経緯があるのである。
(それにしても「いわゆる”革新系”」の言い回しだけでよく判りましたね)
それでも、彼らが自分を含めた平凡な市民にとっての「オルタネイティブ(代替案)」、選択肢の一つとして存在
した方がよい、と言うのは理解できる。
そしてそれは「いわゆる”革新系”」の団体そのもののためではなく、成熟した市民社会の成員は自由かつ多彩な
選択肢を許容しうる物で無ければならない、という市民社会観によるものだ。
彼らに反感を感じるなら、その感情は誹謗中傷等によってではなく、”選択しない”という行動そのものによって
表現されなくてはならないのである。

現在の革新系団体の惨状は目を覆うばかりだが(代表的なのが”反対”ばかりを叫び続けて代替案を提示しなかった
結果、選挙民から見切られてしまった社民党)、彼らの拠って立つ思想はまだまだ命脈を失ってはいないし、現在でも
ある側面においては十分市民社会に貢献しうる可能性を持っている物だ、と言う事も書き添えておきたい。

132KAZUKI:2004/04/20(火) 00:48
>それでも、彼らが自分を含めた平凡な市民にとっての「オルタネイティブ(代替案)」、選択肢の一つとして存在
>した方がよい、と言うのは理解できる。
→〜と言う理解はできる

133KAZUKI:2004/04/20(火) 00:55
今回話題となった海外ボランティアにしても、また日本国内のボランティアにしても、そういった革新系の人々の
「弱者保護」「国家行政の手の届かない隙間を埋める」という思想に軸足を持つ地道な支援によって存続し、現実に
日本の海外での評判や、国内での実績に貢献している側面は無視できないのである。
(もちろん革新系に属する人々ばかりがそういったボランティアを支持しているわけでは無い事も書いておきたいが)

木を見て森を見ない議論、毛を吹いて傷を求める類の議論は無益なばかりでなく、再三書いているように、今回の
一連の事件の数々の要点から目をそらす事につながっている点も意識した方が良いのではなかろうか。

134KAZUKI:2004/04/20(火) 01:12
それにしても久々に仕事以外の文章を連日書いたのでかなり疲れました。
何通か質問のメールも来ていますが、判る範囲で書ける物は早めに、そうでない物も遅くならないように、返信なり
この日記上での回答なりを行っていこうと思っていますのでご了承下さい。

(多分)しばらくはイラク絡みの書き込みはお休み、と言う事で、明日からはまたいつものペースで仕事と音楽に
勤しもうと思ってます。

>匿名希望サン
例えば、今回拘束された方々に税金を使う事に反対した人々はそれはそれでOKなので、選挙の時は問い合わせ等を
行い、”そういった場合に税金を使わない”と表明する党派なり、立候補者なりに対して参政権を行使すればいい。
ともかく立場に関わらず、今回の事件で考えた事をきちんと投票に反映して欲しいな、と。そういう事です。

135KAZUKI:2004/04/20(火) 01:23
(補足)

まぁでも自分自身が全面的に賛同し、迷わず投票できる政党って、正直言うと国会にも在野にも無いんですけどね。
各論に対する是々非々を折り合わせて妥当な所にその時その時で投票してる訳です。

自分が音楽に関して書く文章と政治に関する思想は、現在、そしておそらく今後もほぼ関係ありませんので
もし万が一(いやもう本当に万が一ですが)KAZUKIの思想傾向に興味を持つ酔狂な方がおられたとしても、
それはこれまでの書き込みから自由に推測して下さい…という事で。

136KAZUKI:2004/04/20(火) 01:44
>”嘘を嘘と見抜けない人は(以下略)”というのは2ch初期から存在する有名なフレーズだが、
ひろゆきサンがテレビに出演してからだから、初期と言うよりは勃興期と言った方がいいのかな。

オヤスミナサイ

138KAZUKI:2004/04/21(水) 10:51
・右批判/左批判/国家至上主義 等の「政治運動」を土台に持つ言論は、参考にはしても幻惑されてはいけない
 →発言者の「軸足」「重心のかけ方/力配分」をこそ最初に読むこと

・責任を取るべき人/責任を取らせるべき人 はきちんと存在する。そしてそれはせいぜいPCのマウスやテレビの
 リモコンのチャンネルをプッシュしていただけの「我々」ではない。
 →対象に”没入しすぎた”感情的な批判合戦自体が既に今回の問題を考える場合に「外野」である事を表明
  したのと同然である
  →つまり「熱狂」を制御できなかった人々

・税金の使い方や国家の政策に関して興味を持った人々が増えたのは長い目で見て良い事
 →だが、折角現れたその興味を「感情の暴発」によって瞬間的に消費してしまう事の愚
  →パン(目先の利益)とサーカス(感情の暴発)による言論の誘導は果たして本当に無かったか?
  →「自作自演論議」の盛り上がりに比べ、上記のような立場に立ったメディアリテラシーが行われる事は殆ど
   無かった(メディアリテラシーと言うならばこの2つの立場はせめて「等価」であるべき)
   →事件が一段落してからは少しずつそういった論調も目立ち始めている

141KAZUKI:2004/04/21(水) 11:19
・自分の立場、そしてその立場と対立するものをどう位置づけ、処置するか
 自分の場合は
  →「市民の集合としての市民社会」を基礎においており、国家とはその維持/統合機能の総体である
   (べきであると考えている)
   市民社会を具体的に破壊する物こそ非難されるべきである
  →『いわゆる”革新系”』も『国家主義者』も『アナーキズム』も『リベラリズム』も『復古主義者』も『民族派』も
   ともかくあらゆる諸々の思想は
   つまり「雑多な思想を持つ市民の集合体」を具体的に破壊する可能性を持った時、初めて闘争の対象となる
   →しかし、その可能性が無い限りは、あらゆる存在はオルタネイティブの一つとして認容されるべきである
   →具体的な可能性を持つ存在、つまり「テロリズム」
    →「テロリズム」を生み出す物を見極める事
     →アメリカの「カウンターテロリズム」の基幹戦略に根本的な過誤、欺瞞は無いのか 
      →そもそも現状の「対テロ戦争」思想はテロリズムを実行した集団の根拠地、主要人物に武力攻撃を
       加える事で事足れりとする発想であり、その過程において他国の主権を侵す可能性、また、組織に
       属さない個人テロリストに対して全く無配慮でもある。
       →そして何よりも本来の目的であるはずの「テロリズム根絶」に対して全くその効果を発揮しない
        →「カウンターテロリズム」の名の下に新しいテロの芽が次々に作られる可能性
        →その事実に対する判断力、対応力を日本が発揮できていない事こそが「対米追従」の問題点である

・国家の過誤は市民社会がその対価を支払わなければならない。だからこそ「国家」は監視されるべきなのである。
 →国家が「市民社会の統合/維持機能の総体」としての立場を逸脱し、「統治機能の総体」に変質する日

142KAZUKI:2004/04/21(水) 11:50
・拘束された方々に対する「感情的な」批判はその”立場”に対する想像力の欠如に根を持つ
 →政治的な主張に対して「聴かない自由/スルーする自由」の行使
 →「生命の安否が気遣われる被拘束者の親」という立場、「武装勢力に拘束されている」という立場への想像力
  →ボランティアに情熱を燃やす人々の心情に対する想像力の貧困
   (国内か海外かに関わらず。海外に行く人々に「海外に行かざるを得ない必然性」が存在する可能性は?)
   →過誤は誰にでもある。そしてそれに対する非難、批判、責任にはそれにふさわしいレベルという物がある。
   →仮に新事実が明らかになったとしても、その場合は発覚した事実にふさわしい責任を取らせればよいだけ、
    という「立場」
    →動物的な感情に立脚した私刑(リンチ)は断固否定すべき
   →「疑わしきが(事実上、社会的に)罰せられている」という事実とそれに対する政権の迎合
    →政権の迎合自体が「疑わしさを加速する」という致命的なループ
 →自作自演論議、政治的主張に幻惑される事によって無力化された「相手の立場を思いやる想像力」

 →「選択しない自由⇒耳を貸さない自由⇒スルーするという対処」を常々きちんと根拠を持って意識しているか、
  いないか
  (それは本来「選挙制度」の根幹思想である)

143KAZUKI:2004/04/21(水) 12:27
>自作自演論議、政治的主張に幻惑される
結局、今回誰もが感情的になってしまっているのはこのためか。
そして感情によって判断力を大きく左右されてしまっているのも。
「それはそれ、これはこれ」の線をきちんと引いてから「白黒を付ける」に至らないと無意味どころか危険だ。

解放された安田氏と渡辺氏がテレビに出演中。冷静な語り口。
最初に拘束された3名のビデオの中に日本語らしき響き(「言って、言って」)があったとのサンケイ報道。
おそらく”どこまでその分析が信頼できるか”の精査は行われず、妄動の原因となるだろう。
日本赤軍等、海外過激派の関与関係の調査が進んでいる、との報道はもう忘れ去られている。
本来の意味での「メディアリテラシー」「情報判断力」の欠如。

もう一つ、そもそも日本国内のイラク問題に関する認識が甘かったからこそ彼ら5人を含む大量の人々がイラクに
入国している、という「社会そのものの責任」に対する視点、反省が考慮されていない点も気になる。
我々は「その無関心が原因で起こった事件」としての今回の拘束事件の責任も負担しなければならないのである。

昨日書かないと言った舌の根も乾かない内に書いてしまってますがスイマセン。
でもまぁ、これは書いても書いても同じことの繰り返し、堂々巡りであるなぁ

145KAZUKI:2004/04/21(水) 12:47
http://bravo650.exblog.jp/180684
立川談志を引っ張り出してくる辺りの妥当性等はともかく、視点としてちょっと面白くはある

まぁ、拘束された方々が精神的に落ち着いて全貌が明らかになるまではみんな落ち着こう、と。

146KAZUKI:2004/04/21(水) 20:35
>おそらく”どこまでその分析が信頼できるか”の精査は行われず、妄動の原因となるだろう。
>また、日本赤軍等、海外過激派の関与関係の調査が進んでいる、との報道はもう忘れ去られている。

…が、正しいですね。上の行の報道が間違っていると決め付けているわけでは無いので念のため。
日本人の関与の可能性は新事実でもなんでもないのだけれど、多分また騒ぎが…というお話。

147KAZUKI:2004/04/23(金) 02:17
破れた黒い傘の下 誰もが片手で眼を覆う
ほんとは荷物を持ちたいけれど 傘を持つので手一杯

148KAZUKI:2004/04/23(金) 11:58
>まっつんサン
 ご質問の件。
 う〜ん、自分の場合はぶっちゃけて言ってしまうと
 →個人が対応できない非常時には国家(組織)にきちんと仕事をさせろ
  と言う路線での発言なんですね。
 →国家には責任はない
  とは到底思えないです。同じように今回拘束された方々にも。
 ただ、それに対する責任の取らせ方、方法にはそれぞれ適した時期とレベルがあるのです。

 情報を発する側のメディアの責任、と言う話でもあるし、集団の中に個人が埋没する事に対する危機意識の
 有無、といった問題もあるし。

 仮に事件自体が一段落したとしても、そこに留まらず今後もずっと考えなければいけない問題がたくさん
 表れてきたと思いますよ。

 最後の一行ですが、それ、自分も今日読みました。
 あの逃げ道がある限り、現時点以上に伸びる事はないのでは。


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