したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

渋谷のキング

955オールナイト名無しさん:2018/06/09(土) 23:52:33
移入個体群の問題
同じ生物種であっても、生息地域が異なるため遺伝子の交流を欠く、あるいは完全に隔離されていなくても一定の障壁が存在するなどの理由で、通常は地理的に異なる個体群(生態型・亜種など)相互の間では遺伝子の構成(遺伝子プール)が微妙に異なっている。これをヒトに置き換えると、黒人や白人等の人種、さらに細分化すれば白人であってもアングロ・サクソン人やゲルマン人等の民族など、異なった人種や民族に例えられる。 また、野生動植物の個体群と、そこから人為的選抜や育種、さらには近年の遺伝子組換技術によって作出された多くの作物・家畜とでは、遺伝子構成が大きく異なっている。このような場合、ある在来個体群の生息域に、別の個体群が人為的に持ち込まれることにより、両者が交雑して純粋な在来個体群の持つ遺伝子プールに変化が生じる。この在来個体群の遺伝子プールの状態の不可逆的消失および、その途中の過程を遺伝子汚染と呼ぶ。遺伝子汚染は、時空間的に不均質なモザイク構造をなすメタ個体群レベルの遺伝的多様性(生物多様性)を不可逆的に破壊するため、近年では環境問題の一種として認識されることが多い。なお、このような遺伝子汚染は英語ではintrogression(遺伝子移入)と中立的に記述される。

日本における遺伝子汚染の例
メダカ
日本在来のメダカでは、生息水域ごとの遺伝的な違いが詳しく研究されてきた。メダカは、キタノメダカとミナミメダカに大別されるが、更に水域ごとに遺伝的な差を持つ個体群に細分される。これらの水域ごとの個体群は、相互に異なる適応構造をもっている。したがって、ある水域のメダカの絶滅が危惧されている場合でも、別の水域のメダカを放流すると遺伝子汚染が起こり、結果として在来個体群は雑種個体群に変容を遂げる。つまり、在来個体群が特異的に持っていた適応性の構造も失われてしまうことになる。コイの放流に関しても、同様の遺伝子汚染が指摘されている。
ニッポンバラタナゴとタイリクバラタナゴ
タイリクバラタナゴは1940年代前半に、中国から他の魚(ハクレン・ソウギョなど)に混じって非意図的に利根川水系に導入されたが、1960年代以降、産卵母貝の二枚貝の移殖や飼育個体の遺棄等が原因で全国各地に分布を広げた。西日本各地で日本固有亜種のニッポンバラタナゴと交雑し、稔性のある雑種個体群として累代を続けた結果、純粋なニッポンバラタナゴの生息地はきわめて局所的に残るのみとなり、ニッポンバラタナゴの絶滅が懸念される状況になった。
ニホンヒキガエルとアズマヒキガエル
主に、東京で問題視されている。
元々東京に生息していたアズマヒキガエルと国内外来生物のニホンヒキガエルとの交雑。 東京では、既に8割もの個体が雑種である。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板