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【小説部】ショートショート

13YOHO:2005/03/24(木) 04:15:28
断らない女

この話は僕の知っている人のお話です。
この話の主人公はヨシコ。
彼女は絶対に断るということをシナイ女。

彼女と僕は話したことはないが一緒の会社の同じ階で働いている。
いつも笑っている。
みんなから嫌われている・・・・・というかいじめられてたが、
僕は彼女のことがとても気になっていた。
「ヨシコさん!なんなの!さっきお茶持って来いっていったでしょ!!」
「えっ?はっ・・・はい。わかりました。」
僕は知っている。あのお茶を要求した人はお茶なんてヨシコさんになんか頼んでいない。
それなのに何故彼女は・・・。
このほかにも彼女は5人と付き合っていていたり、
上司のセクハラにも黙っていたりと絶対に拒否をしない。
彼女はあんなんでいいのだろうか・・・・。
「ヨシコ君!ちょっと来てくれ!!」
「はい」
ヨシコさんは上司に突然呼ばれた。
「ヨシコ君!君は明日からここに来なくていい!」
少しだけヨシコさんが動いた。
「はい・・・・・」
何で自分がやめなきゃならないの!とか普通言うだろ!?!?
なんで何も言わないんだよ!!
上司が彼女の肩を叩き消えていくと、
ヨシコさんはみんなの馬鹿にする笑い声と少しの拍手の中帰ってしまった。
彼女は次の日から本当に会社に来なかった。

数ヶ月後僕はヨシコさんを見た。
彼女は夜の都会の街を歩いてた。
「ねぇねぇ!彼女!これから俺たちと遊ばない〜〜??」
ヨシコさんは3人の男達に囲まれた。
僕はそんなヨシコさんを見て固まってしまっていたが、
彼女はちっとも笑わずに闇の中へと消えていってしまった。

あれから何年たったのだろう。
僕はある日信じられないニュースを見た。
自宅のテレビからアナウンサーの声が聞こえてくる。
「遺体で発見されたのは○○に住むヨシコさん25歳。心臓に刺された跡があるそうです。
犯人は彼女を刺した直後に現場を目撃していた警察官に現行犯で逮捕されましたが、
犯人は現行犯で逮捕されたにもかかわらず殺していないと言っています。」
僕はまたヨシコさんを見ることになった。
そしてもう見ることはない。
彼女はきっと最後まで断らなかったのだろう・・・・・。
でもなぜ、彼女は断らなかったのかは僕にとって最大の謎である。


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