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ショートショートの場末の路地裏
388
:
まる
:2004/11/21(日) 12:18
この数カ月の間に揃えたショートショート集は次の通りです−−
尾辻 克彦(赤瀬川源平)「少年とオブジェ」 (角川文庫)
阪田 寛夫 「わが町」 (講談社文庫)
曽野 綾子(曾野 綾子)「賛美する旅人」 (新潮文庫)
高井 信 「ショートショートで日本語をあそぼう」 (筑摩文庫)
高橋三千綱 「花言葉 愛の劇場42章」 (集英社文庫)
山本 文緒 「絶対泣かない」 (角川文庫)
日本民話の会編訳「世界昔ばなし(上)ヨーロッパ」 (講談社文庫)
日本民話の会編訳「世界昔ばなし(下)アジア・アフリカ・アメリカ」(講談社文庫)
−−「世界昔ばなし」は、ヨーロッパ編に限られているものの、「話型番号」が振られ
ているのが興味深いです。
例えば、読んでみますと、大韓民国の「藁縄一本で長者になる」は、日本の「わらしべ
長者」と同じ構造を持ったお話です。
そんな風に、同じ構造を持ったお話に、共通する番号を与えるわけです。
それぞれのお話は、いわば、「数学の公式」みたいなもので、公式の数字を入れ替える
みたいに、その国や、その民族に相応しい登場人物と舞台を「代入」することによって、
たちまち新しいお話になるわけです。
カメルーン版の「兎と亀」なんかもあって、こちらでも亀が勝っていました。
本書によって、「猿の手」の作者として知られるジェイコブス氏は、それよりももっと
知られる「ジャックと豆の木」の作者だったことも知ることができました。
それから、「あとがき」によりますと、担当編集者として、「ショートショートラン
ド」誌(昭和56年〜昭和60年)の元・編集者だった宍戸芳夫氏と根岸勲氏が係わっていた
ことも知ることができました。
この2人は、講談社の中でも短いもの専門の仕事をしているようですね。
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