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インストゥルメンタリズム(哲学・思想)

9スズダル中佐:2002/02/02(土) 18:53

◆宗教の類型(typology of religion)〔現代宗教〕

 宗教を分類しようとしたときにまず試みられたのは崇拝対象の神のあり方や数による分類であった。精霊崇拝、デーモン崇拝、多神教、単一神教(古代ギリシャのように多神の中に最高神が存在するもの)、交代神教(古代インドのヴェーダの神々のように最高神が場合によって交代するもの)、唯一神教(キリスト教やイスラム教など)がそれである。このようなキリスト教の神観念を背景にして立てられた分類に対して、神を立てない宗教が存在する。前者を有神的宗教とよぶのに対して、後者を無神的宗教とよぶ。無神的宗教の事例としては、非人格的な不思議な力の作用として把握される原始宗教におけるマナイズム、人間が聖なる法を悟り正しい道の修行を通じて解脱することを述べた仏教などがある。

 無神的宗教の範疇に入れることのできるものにヒューマニズムの宗教がある。プラグマティズムの哲学者J・デューイや新フロイト学派のE・フロムは、人間主義や人類愛など普遍的理想に目覚めて献身的に生きる姿は宗教的であるとする。宗教の類別にはほかにも、民俗宗教と世界宗教の二類型がある。前者には、神道、ユダヤ教、ヒンドゥー教がある。民俗宗教は、特定の民族と結びついて存在し、民族の地縁血縁に基礎を置く共同体の上に成立しており、共同体の現世における繁栄を志す。多くの場合自然に発生し、教団組織や祭祀集団をもたない。

 後者は、特定の民族、言語、社会、性、階層を超越し個人としての人間に救済をもたらす。宗教的価値を世俗的価値に優先させ、その意味で現世拒否的性格をもつ。代表的なものは仏教、キリスト教、イスラム教であり、民俗宗教と異なって教祖が存在し、教団組織を形成している。


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