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人物に関する記述スレッド

1言理の妖精語りて曰く、:2006/07/02(日) 20:11:33
歴史上の人物や偉人、著名な芸術家や学者、有名な戦士や魔術師に関する記述を行う場です。

452言理の妖精語りて曰く、:2017/05/12(金) 15:38:07
オールカル・スヴェナ・ガゴー

全世界心技体育大会の金メダリストの一人。競技種別は射的。
ザーティアゴ・ルーゲより新しい時代のアスリート系英雄。
男性の体をもって生まれてきたが精神は女性。生身の時代に性別移行手術をしている。
万傑殿入りし、新たに英雄として召喚された際には、最初から女性の体を生成した。

全世界英雄協会の意向のもとザーティアゴ・ルーゲと組んで「黄金倫理圏」打倒任務に参加する事になる。
「黄金倫理圏」と同じく、彼女も正塔派のルザナイ教徒である。

453言理の妖精語りて曰く、:2017/05/12(金) 17:46:49
Xデー以後、「協会」から離反する英雄はこれからも現れるだろう、と予想された。

そこで戦力を補うために「現代の英雄」の育成の重要性がさけばれた。
その育成には「イメージ」の育成も含まれる。
偶像としての英雄、その威光も補わなければならない。

性的少数者などのマイノリティの英雄たち、その権利を擁護するマジョリティの英雄たち、
彼等を「現代的価値観」、万民友和の勝利の体現者として育て上げる。

原理主義、保守主義が英雄を獲得していくなら、
現代的人権思想も英雄を獲得していかなくてはならない。

454言理の妖精語りて曰く、:2017/05/12(金) 23:44:50
X-デー以後、古式ゆかしい英雄たちが秘めた「生々しい古臭さ」が疎んじられるようになった。

彼等は「アッチ側の存在」なのでは?そのような警戒感がまだ離脱していない英雄にも向けられるようになった。
「現代の英雄」を育て、彼等と組ませる、協力できる存在であることをよりアピールする。
それもまた全世界英雄協会にとっての急務となった。

455言理の妖精語りて曰く、:2017/05/13(土) 02:37:07
「万民友和」という名の価値規範体系が世に現れて百年以上が経過していた。
しかし、世の多くの人々にとっては(まだ)「臭み」のあるものだった。

思考において影響は受けていても、そのものではない。

そのものでない、ということは異質であるということ。

456言理の妖精語りて曰く、:2017/05/13(土) 11:00:28
「万民友和」を掲げる全世界英雄協会の活動といえど、当事者から違和感や批判を受けることもあった。

黄金倫理圏をはじめとする宗教系過激や自分の国を再び得ようとする君主系英雄の勢力、
彼らに対抗するための人員にマイノリティを重点的に配置する。

この采配には、当の英雄たちからも自分達を「キャンペーン」に使っているという違和感を持たれた。
「〇〇であっても分け隔てなく」というより「〇〇であることをステータスとして扱う」というような。
自分から「〇〇であることを誇りに思う」と言うのではなく、他者から「持ち上げ」を貼り付けられる。

しかし少数派系英雄たちはそうした人材運用を黙認した。
自分達が力を持ち、やられるだけの存在でない事を示さなければ、
あちら側はさらに調子に乗り、迫害を進めるだろう、と。

457言理の妖精語りて曰く、:2017/05/14(日) 00:29:29
問題は「現代の英雄」にも「古の英雄」に惹かれて離反するケースがあるということだ。
その中には少数派系英雄すらもいた。

古代や中世の価値観も、部分的には「万民友和」 と共通点がある。
性別違和者の存在を認め、性別移行のための手術や法術を認めるルザナイ教正統派はその代表例といえる。

そのため部分的にそれぞれの少数派を包括し得る古代・中世の価値規範の勢力に渡る者も現れることになった


458言理の妖精語りて曰く、:2017/05/23(火) 05:00:06
宗教系英雄が持つ魅力がある。

彼らはいかなる犯罪者、罪人であろうと、改心すれば、改悛すれば
それを認め、分け隔てなく受け入れる。

これは彼らが生きた時代でも稀な資質であった。
しかし宗教に殉じて生きた彼らは、たとえ自身の眼で見誤ってしまい
裏切られて殺されたとしても後悔の念を持たない。

あくまで罪人の改心を貴び、改心した罪人を受け入れる
という聖典の原理を貫徹する。

459言理の妖精語りて曰く、:2017/05/23(火) 12:30:48
ルザナイ教唯信派過激派集団「審理的真理軍」に拾われたトーマは、
そこで底辺から拾い上げられたファミリーの元構成員と出会った。

その中にはビネンガン・ルチアーノがボスだった時代にカポ(幹部)をつとめた老人もいた。
彼はミハイル・デル・ピエロが主導する護衛班のメンバーであり、
ビネンガンの没後、次のリーダーであるトマス・ルチアーノ・ジュニアのもとでも同じ職務を引き継いだ。
しかしよりにもよってボスの護衛に失敗してしまった。
息子に次期首領の座を譲るほど彼を評価し溺愛していたトマス・ルチアーノはこれに激怒。
自身がリーダーの座につくと彼に死ぬほどの虐待を加えたあと、処刑しようとした。

眼を潰し、耳と鼻を削ぎ、歯を全て抜き、体を切り刻み、縄で全身を縛ったうえで海に生きたまま投棄させた。

しかし人魚族によって助けられ、里でかまわれた。度重なる虐待で人格が崩壊していた彼の身元がはわからないままであった。

460言理の妖精語りて曰く、:2017/05/23(火) 19:47:22
人魚の里をある魔女が訪れた。
彼女がかけた癒しにより、歳を重ね老人となった男は、人格の安定を取り戻した。
魔女はおまけに一つの義眼を彼の眼窩に嵌め込んだ。

身の上を語り始めた男を前に人魚たちは騒然とした。
コルトロフォジーノ一家の元幹部であった男を自分達は養っていた。

男は何が最善かを考えた。せめて里の者に迷惑をかけたくはなかった。

461言理の妖精語りて曰く、:2017/05/25(木) 11:15:03
彼が悲壮な覚悟を固めている時、自治体とつながるために里におかれていた情報端末にニュースが飛び込んだ。

コルトロフォジーノ一家壊滅。

落雷の洞曜日と呼ばれる襲撃事件が契機となって、世界最強にして最後の真正マフィア集団は倒れた。

それでも出頭を決めた。むしろ出頭しやすくなったと言うべきか。
以前なら警察すらもファミリーから賄賂で丸め込まれていた可能性も否定できない。

事件により、幹部が根絶やしにされても、雑魚は残っているだろう。
彼らがめぐりめぐって里の人魚たちに迷惑をかけないためにも、自分は警察に出頭し、
頭に残った情報を、たとえ古すぎるとしても伝える義務があると思った。

462言理の妖精語りて曰く、:2017/05/26(金) 12:22:51
彼は警察署でコルトロフォジーノ一家の情報を語った。その中には自分自身の罪も含まれていた。
人魚の里での介護された経験は彼を感化し、自分から「罪を償いたい」という気持ちにさせていた。

463言理の妖精語りて曰く、:2017/05/29(月) 02:18:18
何日にも渡り、彼は語った。あまりにも素直過ぎて、取り調べる側も戸惑うほどだ。

護衛班出身の屈強な肉体、切り刻まれた全身の傷がさらなる凄味を与えている老人が、
ときに嗚咽しながら語る。コルトロフォジーノ一家の護衛班の現役メンバーを見たことのある者の目にはとくに奇異に映った。

沖合の小島の浅瀬に牙海蛇を放ち、そこに敵対者を放って逃げ惑う姿を楽しむパーティを護衛した若き日の自分、
ボスが部下にもオマケであげたご褒美の美酒。それをあおりながら船の上から彼らも見物を楽しむ。
呪文で生み出された火球と、音を増幅する空気の魔力膜が、哀れな犠牲者の姿を残酷に引き立てる。

若き日の彼はそうして死んだ者の死体の始末をしたこともあった。
その日話していたのはその「処理場」のことだ。
数十年昔のことといえども、霊魂残滓を検出すれば、事の次第は明らかとなるだろう。

464言理の妖精語りて曰く、:2017/05/31(水) 14:49:48
彼は多くの犯罪を証明した。それにより、幹部ではなかったものの、
それなりに力を残していた構成員たちも逮捕された。

恨みは買っただろう。刑務所に行ったあと、そいつらの配下によって殺される、
そんなこともありえる。一家が抱えていた班にもそういう事をする刺客たちのチームがあった。

それでも後悔はない。

465言理の妖精語りて曰く、:2017/07/13(木) 03:24:00
トマス・ルチアーノの私生児の数は、認知されない者を含めれば四桁を超えていただろう。

トーマが無事に育ったとしてトマスに息子として認められ、ルチアーノの姓を与えられていたか、
それは難しいところであろう。彼を引き取り育てた組織の人間も、トーマには平穏に暮らしてほしい、と願っていた。

息子として認知され、他の息子ら娘らに「後継者の座を争う相手」として存在を知られれば
その瞬間から半年生き延びれるかどうかも怪しい。

466言理の妖精語りて曰く、:2017/10/07(土) 21:02:27
レーレンターク仮面とは、プロレスラーであり、謎の篤志家であり、慈善行為に用いられるハンドルネームであり、そしてそもそもは、架空の人物だった。

レーレンターク仮面は、漫画原作の最終回において、敵首領と相討ちになった。
しかし彼は、その首にかけられた懸賞金さえも、世話になった孤児院に寄付しようと考え、リング上から姿を消した。
その後の彼の姿は、漫画で描かれることはなかった。ただ、今でも時折「レーレンターク仮面」を名乗るものが、各所に寄付をおこなうことが見られるのだそうだ。
彼を名乗るものがいる限り、彼のことを覚えているものがいる限り、彼は、いつまでもこの世に生き続けるのかもしれない。

467言理の妖精語りて曰く、:2017/11/08(水) 01:53:54
オルテガのオルテガ

教王庁率いる唯一神教の聖女。「オルテガの」のほうは地名のオルテガで、続くオルテガが彼女個人の名である。
中央大陸の湾岸地域オルテガ、そこでの布教により改宗した人物である。
オルテガ地域を代表する聖者であるため、信仰用、美術用問わず多くの像が作られており、
当初は教王庁信徒が多くを占めていたオルテガ通商連合ギルドの本部にも彼女の像がおかれている。

オルテガとは中央大陸で広く信仰される大地女神「オェル=トェガ」の地方による発音・表記ゆれの一つであり、
他の呼称と同様、人名や地名その他の名称としても用いられた。
「オルテガのオルテガ」という表記はそうした背景で出てきたものである。

オルテガは暦の名でもあり、オルテガのオルテガが生まれたのはオルテガの月であった。
そして彼女が改宗したのもこの月であり、亡くなったのもこの月である。
つまり、オルテガのオルテガはオルテガに生まれ、オルテガに改宗し、オルテガに没した。

468言理の妖精語りて曰く、:2017/11/08(水) 09:52:37
聖者と認定されたあと、オルテガのオルテガは崇敬の対象となった。
しかし、時代を経るにつれ、異様な現象が起こる。

大地女神オルテガ信仰がそこに重なり出したのだ。
実際の聖女オルテガは異教と決別し、聖人と認められるほど唯一神教信仰に邁進した。

しかし、どういうわけか。地母神オルテガに捧げられる祈りが、その文句を一部一神教に適合するよう改変されつつも、
ほぼ原形を保ったまま、聖女オルテガに向けられるようになった。

469言理の妖精語りて曰く、:2017/11/08(水) 17:17:39
やがて、教王庁が看過できない事態が顕れる

「オルテガのオルテガ」が各地に出現し、教王庁の言うものとは異なる教えを説きだしたのだ。
しかし、それも25年ごとの「真理の矢」の到来によって否定されることで小康状態にはなった。

それでも女神化した「オルテガのオルテガ」信仰は定期的に芽吹き、人々を異端に引き込むのであった。

470言理の妖精語りて曰く、:2017/11/11(土) 00:48:11
王制あるところ王制を擁護し、共和制あるところ共和制を擁護し、
男尊女卑あるところ男尊女卑を擁護し、男女平等あるところ男女平等を擁護する。

オルテガのオルテガならざる「オルテガのオルテガ」とはまさに世情の代弁者であり、
そこに民衆の、宗教権威により統制されざる霊的熱情が混ざり込んでいる。

民衆が同性結婚を支持し、彼らを擁する各国が法律でそれを認めたとき、「オルテガのオルテガ」は既に同性婚を祝福していた。

そして多重婚が認められた国では、彼女は多重婚をも祝福する。

471言理の妖精語りて曰く、:2017/11/11(土) 11:12:48
オルテガのオルテガの前には、大地の中心の九十九騎士を名乗る者達が自然と現れ、彼女の力となった。
彼らは別称として、コバンザメやクマノミなどとと呼ばれた。

だが、ただの寄せ集めであるかのように思われた彼らには、意外な強さがあったのだ。
特に、粘着剣NAGAIMOと堕納豆神ナトゥーラ・ラ・ネヴァーツキーの加護を得た騎士が、異界の魔獣である猫を追い返した逸話は、南方大陸においても有名である。

その活躍に、肝心のオルテガ信仰は全く関与してはいないのだが。

472言理の妖精語りて曰く、:2017/11/13(月) 10:39:22
教王エドワード=セイント3世は、近代の幕開けの時代の教王エドワード=セイント1世が残した秘密の記録を見た。

彼は「近代」の到来を防ごうとする悪魔勢力と地上勢力との闘いのため、
オルテガのオルテガの名のもと、大地の中心の九十九騎士を呼び起こした、と。

しかし顕れた彼らの数は九十九、ではなく、あまりにも少なくなっていた。

473言理の妖精語りて曰く、:2017/11/13(月) 15:48:56
「彼は」

これはありえないことだった。唯一神教の聖職者は補佐的な司語を除き、女性しかなることができない。

そして歴史上あらわれた「男教王」とはその名を呼ぶこともはばかれる扱いであった。

正式な教王に男性がいたとなれば、信徒のあいだの混乱は必至。
秘密扱いになるのも当然といえた。

474言理の妖精語りて曰く、:2018/01/30(火) 16:33:49
アイリマイリ・ガットソ

サーシャンサーニ王国出身。兎耳豹足人の魔女。エッリ=ト神官団が運営する魔術学園の優等生。
試験用超級巨大使い魔を消し飛ばす実技パンチで主席の座を勝ち取った。
海老や蟹の外骨格をパリパリになるまで焼いて粉にして団子にまぜた料理が好物。

475言理の妖精語りて曰く、:2018/01/31(水) 14:18:25
彼女は教王庁の歴代教王の一人エドワード=セイント1世が儀式の完遂のため、
卓越した天才的な男性の術者に自分の身体の操作を一時的に委ねたとされる件について調査していた。

即位式において強力な反魔術処理をなされる教王に憑依操作ができたとしたのなら、
それを再現することが出来れば、地獄の悪魔の身体を操作し、いい感じに殺し合いをさせられるかもしれない。

476言理の妖精語りて曰く、:2018/02/02(金) 16:28:06
「魔王に納税する者は魔王と共に我々に挑んでいる。
邪神に献納する者は邪神と共に我々に挑んでいる。
よって、そうした協力者もまた全員、すべからく討伐対象となる」

これがアイリマイリの論理である。

477言理の妖精語りて曰く、:2018/02/02(金) 19:18:19
それゆえに、アイリマイリが活躍した時代は、後に「大汚職時代」とまで呼ばれる有様となった
その時代には、憎み合う二つの大国同士が争う前線でさえ、まず敵軍への贈賄が試みられていたことなどは、その顕著な例である

478言理の妖精語りて曰く、:2018/02/04(日) 18:13:05
地獄の眷属になら不公正であってもいい。
それをやり出したらあれよあれよという間に地上の住人相手にも広まるのは当然の流れ。
「万民友和」がいくら押さえつけようと、互いにとって「悪魔」と認識する相手は居るのだから。

479言理の妖精語りて曰く、:2018/02/05(月) 20:22:02
全世界英雄協会のもと活動していたはずの英雄たちが協会と国際社会に反旗を翻した「Xデー」以後、

世界の秩序は瓦解し、国と国、地域と地域、種族と種族、民族と民族、宗教と宗教、宗派と宗派の闘争が露わとなった。
やがて、
古の価値観を復権させようとする英雄たちと保守主義者による復古勢力、
オルテガ通商連合ギルドの旧プラチナ会員企業による企業連合が、
万民友和に変わり、数多の民と土地を束ねる存在として君臨する時代がやってくる。

アイリマイリ・ガットソは、その過渡期を生きた人物である。

480言理の妖精語りて曰く、:2018/02/09(金) 21:09:59
【魂喰いのランス】
ボロボロのマント、錆が浮いた鎧、古ぼけた鉄仮面
ただ、仮面のアゴだけが大きくて、その口を目立たせていた
彼は、忌まれし者
魂喰い
自殺者たちのなれの果て
終端なりし転生者
その鎧の中には何も無く、ただ後悔と怨念
そして、潰えた夢と欲望と、時折疼くぬくもりの傷跡だけが、仮初めの個我を保たせていた

彼は、英雄では無く、ただの始末人である

481言理の妖精語りて曰く、:2018/02/13(火) 05:58:47
”生温き”アッシュホープは、灰の魔人である
その燃焼は、自己完結しており
白熱というより、しらじらとしらけている

何かに没頭したり熱中することは、彼が思うように幸福なことなのだろうか?

482言理の妖精語りて曰く、:2018/02/21(水) 20:37:50
"コンバット主婦"松永トメ子は、氷結のコルセスカに土を付けた数少ない人物の一人である

483言理の妖精語りて曰く、:2018/02/26(月) 09:35:31
松永トメ子には飛び道具を持てない呪いがかけられている。
銃はもちろん弓矢も吹き矢も使えない。

484言理の妖精語りて曰く、:2018/02/27(火) 06:33:19
だが、トメ子はそれでも戦闘主婦である

永きにわたる嫁姑戦争で鍛えられたその目は、空気中の塵の動きから不可視化迷彩を見抜き、
バーゲンとタイムセールで鍛えられたその直感は、大半の銃撃を回避させる
そして、日々の食卓のために鍛えられたその短剣の腕は、呪いなど無関係に相手の急所を貫くのだ

485言理の妖精語りて曰く、:2018/02/28(水) 04:25:55
生身の業物に銃刀法は無力である

486言理の妖精語りて曰く、:2018/02/28(水) 18:21:35
氷結のコルセスカは氷血のコルセスカとは別人である

487言理の妖精語りて曰く、:2018/03/01(木) 07:21:34
雹穴のコルセスカとは最近まで別人であった

488言理の妖精語りて曰く、:2018/03/02(金) 12:20:52
こうして飛び道具を獲得した氷結のコルセスカはトメ子との再戦に臨むのであった

489言理の妖精語りて曰く、:2018/03/03(土) 06:59:36
評決のコルセスカとも同一人物になろうとしたが、

「呪いのせいで飛び道具を使えない人間相手に、飛び道具パワーを手に入れてから再戦を挑もうとか、恥ずかしくないんですか?」

と言われたのでやめた。彼女と同一人物になってしまったら、トメ子と再戦する気持ちなんて無くしてしまうだろう。
もしかすると友達になってしまったりするかもしれない。それでは本末転倒である。

490言理の妖精語りて曰く、:2018/03/06(火) 01:28:09
松永トメ子は元・魔法少女である。彼女の魔法の性質は「固定」であった。
彼女が放ち得る最強魔法は「ラスボス」をこの宇宙の一点に固定した。
地球の自転と公転、太陽系の天の川銀河の中における移動、天の川銀河の宇宙の中における移動、
これらが重なり、ラスボスは次の瞬間には地球から遙か遠くへと過ぎ去っていった。

491言理の妖精語りて曰く、:2018/03/06(火) 02:11:38
「固定」とはそれ即ち絶対の尺度を世界へ押し付けることである。あらゆるものは本来相対的であり、世界のゆらぎと同期してゆらいでいる。しかしそれを固定することで位置の変化、感情の変化、意味の変化を無くし、ナンセンス化させる。

492言理の妖精語りて曰く、:2018/03/06(火) 02:16:59
位置の変化にのみ焦点を当ててみる。本来「あれからこれは十メートル」「それからこれは五メートル」という形で表され、それ故にそこであることが一つに定まるのが「位置」である。「固定」の魔法はその相対的基準を拒否し「今確かにここにあり、あり続ける」という絶対的基準を押し付けることで「位置」をナンセンス化するのだ。
……この魔法が「感情」や「概念」、そしてこれは恐らくありえないことだが万が一【紀】にすら届いた時…………想像を絶することが起こるだろう。

493言理の妖精語りて曰く、:2018/03/06(火) 14:43:56
世界を救った魔法少女と行動を共にした妖精たちは、その功績を称えられ、妖精の国において異例の大出世を果たした。

しかし大きな力を得た者にとって、他の有力者は目障りとなった。かつての仲間でさえ。
その争いはやがて人類の国に波及し、魔法のステッキを返納し、一般人に戻ったトメ子も否応なくその渦に巻き込まれるのであった。

494言理の妖精語りて曰く、:2018/03/08(木) 19:29:50
トメ子がかつて持っていた魔法はあくまで「固定」であり、これはティリカの「停滞」とは異なっていた
「固定」は「停滞」と異なり、新しい何かを始める起点ともなるのだ

495言理の妖精語りて曰く、:2018/03/09(金) 05:07:36
放棄された「固定」の魔法は、【少女神きゆら】のもたらす「揺らぎ」と今も相殺しあっている

496言理の妖精語りて曰く、:2018/03/28(水) 10:31:19
人物など、なんらかの「物」の記述は未来人による観測によって形成されている。
たとえば、全世界英雄協会の旗のもとで戦った英雄カーズガンは、

シャゼリョー・タンピョソの観測によるならば
神となったカーズガンに残された人間の部分が分離し、独自の活動をはじめたものである。

ロジャンバー・カーデリンの観測によるならば
地獄の勢力に対抗するため、降霊術の亜種である英雄召喚技術で召喚された体裁をとりつつ降臨した紀人カーズガンそのものである。

シン=グロークス・ンクバイカ・ガイの観測によるならば
そもそも新しき神、紀人カーズガンとして知られているのは、生身の人間カーズガンを”ゼオーティアの神々”が”神性”を用いて模倣した一種のコピー、模造品であり、
英雄召喚技術によってヒトガタの心臓部「被召芯」に定着させられた英雄カーズガンのほうが「本人」である。

497言理の妖精語りて曰く、:2018/03/30(金) 06:16:59
【生温き】ランスは、三万人を超える転生者の屍の上に立っている
彼は、それら全ての転生者の心を代行する「仮面」であり、影であった
そして同時に、彼はその誰でも無かったのだ

498言理の妖精語りて曰く、:2018/06/22(金) 08:35:04
ミハエル・イエスマンとアーサー・マクドナルドは旧「ジ・オーダー」組を代表する二人である。

二人は、二人が属する全世界英雄協会が召喚する英雄のように二つの精神性で分かれている。
ミハエルはこの新しい世界に溶け込み、この世界を守り、維持し、一秒でも長く存続させようとする方向に。
アーサーはかつての世界で抱いた願いを捨てきれず、この世界に「転生」した際に受け続けた仕打ちもあり、心の奥底におけるその執着を強めている。
一つの超存在となったホモ・サピエンス総体との合一を果たすという夢、この世界の魔術師が生み出した肉塊の檻に閉じ込められ何年も培養槽の中で浮いていた彼にとって、
何者にもとらわれない存在と一つとなり自由となること、それを完全に諦めることなど出来るはずもなかった。
彼が全世界英雄協会の幹部となって内側から支えているのは、この組織に居ることによる情報収集などでの便利さもあるが、
第一には自分を魔術師の手から救い出してくれた、出身世界に居た時からの旧友でもあるミハエルに対する恩義あってのことである。

499言理の妖精語りて曰く、:2018/06/22(金) 19:07:06
何にも勝る第一の優先事項はあるが、妥協して今のこの世界の平和と秩序のために協力する。
このタイプの英雄は、召喚され運用される英雄として選ばれた者たちの中にも存在し、その数はけして少なくない。

アーサー・マクドナルドはその抱え込んだ業ゆえに彼らの精神性を深く理解できる立場にあった。
彼らがやらかせば結果的に自分の目的の妨げとなる以上、過度に肩入れすることはなく、実際にやらかした者には容赦は無いが。

500言理の妖精語りて曰く、:2018/06/26(火) 09:06:12
アーサー・マクドナルドにとっての地雷は二つある。

一つ目は自身の願望の成就を大きく妨げること。

二つ目は願望の成就のためなら仲間を裏切ると値踏みされること。


【Xデー】のあと、彼と接触を持とうとした者の中には二つ目の地雷を踏み抜き半殺しにされた輩もいたとか。

501言理の妖精語りて曰く、:2018/06/27(水) 05:42:21
世の中には、偉人に由来する商売というものがある。
【健脚のシャーフリート】に由来する「シャーフリート・トラベルショップ」や『大力のサナン・キンドゥ』にちなんだ鍛錬所「サナン・キンドゥ・ジム」などが有名だが、その中には、ごく最近の英雄に由来するものもあるのだ。
そう、それは「ファーストフード」と呼ばれる【猫の国】由来の軽食屋である。

これは、【猫の国】より転生したといわれる【高貴なるアーサー・マクドナルド】に由来するものであり、「セルフサービス」という形式や系列店におけるレシピの統一などを特徴とする店舗群であり、アーサーの故郷である【猫の国】における業態をまねたものであるという。
この商売は、彼が【百目鬼】の大群から助けたある牧場が、彼への感謝の印として始めたものだそうだ。
どこでも同じ味が、安く、そして早く食べられるこの軽食屋は、ガロアンディアンやグスマン=タクナ帝国の都市部を始めとして、世界各地で人気を博しているのだ。

これまたアーサーを模したマスコットキャラクターを持つこの軽食屋、その名を「アーサー・フライドチキン」という。

その業態は、完璧にアーサーの故郷にあるものを模倣しているはずなのだが、その名を聞くたびに、かの英雄はなぜか苦笑いをするのだそうだ。
おそらくそれは、彼があまりに謙虚な英雄であるということの証なのであろう。

502言理の妖精語りて曰く、:2018/07/05(木) 18:53:26
英雄イアーとは、男性に求められる理想を注入された人物であり、いわば一種の改造人間である
かつては、イアーに対して、強引さと冷静という名の無感情さ、そしてなにより筋力と殺人能力の高さが求められた。
しかし現在では、紳士的な行動、超能力的な異性の感情の洞察力、そして優しさと自己犠牲精神が求められているという。

どちらにせよ、英雄イアーが予め指定された特性を強化・刷り込みされた改造人間であるということは、変わりがない

503言理の妖精語りて曰く、:2018/09/23(日) 03:04:43
エベリガ・セェーオ・マリドス

マリドス王国歴代王の一人。「純白鉄壁」を築き、温暖な気候とダナス川に面するという周辺国垂涎の立地であるマリドス王国を防衛した偉人として知られる。
自らも民のための城壁であらんと己を律し、「白亜の王」の異名でも知られる。中央大陸の歴史においても名君の一人として知られる。

のちに【全世界英雄協会】により召喚され、助言者として、また戦士として世界の安定に貢献した。

が、「近代」の先、その時代の者から「現代」と呼ばれる時代において発明された遺伝子検出技術が彼の運命を変える。
彼の遺骨から検出された遺伝子と、現代にまで続くマリドス王家のそれとの間には直接の血縁関係が無かったのである。
死んだままなら知る機会も無かったスキャンダルにより、妻の不貞を知る羽目になったが、何とか自制し、王家の貢献を純粋に評価し、
後の代において貴族との婚姻を経て初代王の血は引いていることもあり「王家としては問題は無い。民のためによく尽くし、その責務は果たせている」とコメントした。
その後、マリドス王家においてなされた同性婚にも肯定的な声明を出す等を経て、【協会】に召喚された英雄の中でも特に尊敬を集める一人となった。

……しかし、【Xデー】後に姿を消す。中央大陸を覆う事変の中、傾いた王国に再び現れ、「助言者」として保守勢力に合流、
その手腕で国を立て直した後、同性婚した王子夫夫を除く全てのマリドス王家を皆殺しにし、恐怖政治を敷くようになる。

そして嘗て世界の共通価値規範であった【万民友和】思想が禁じる【犯罪者の去勢】を法として制定する。去勢対象には重犯罪者のほか、
配偶者がいる身で不倫・浮気した者も含まれた。彼ら彼女らに対しては去勢のうえ、王国を囲む城壁に塗り込む処置を行った。

504言理の妖精語りて曰く、:2018/09/23(日) 17:50:48
歴史上おこなわれてきた政策としての「去勢」にはしばしば障がいを持つ人を対象とした、優生学的発想に立つものも存在する。

エベリガ・セェーオ・マリドス王の第二の治世においてそれは存在せず、むしろ混乱期と【万民友和】否定の嵐が吹き荒れる中においては比較的、
障がい者の権利は守られた方であった(罪を犯したわけでもない障がい者に対しては比較的親切な点は宗教過激派の少なくない勢力にも見られる特徴である)。
障碍を持っていても王に刃向かえば殺されるのは変わらないが、王はバリアフリー化その他の援助については意識的に実践している。

505言理の妖精語りて曰く、:2018/09/27(木) 02:57:55
【Xデー】以後の世界で力を得たのは古くからある宗教、族の保守派や、非宗教、世俗派ばかりではなかった。

混乱の中で生じた新興宗教の多くは【万民友和】思想をある程度内面化しており、
伝統宗教の世界においては、聖典を学問的に相対化したうえで、
自由な解釈で辻褄をつけていた性的少数者の権利などを
開祖達は自分達の言葉で、しばしば神からの啓示として肯定した。

506言理の妖精語りて曰く、:2018/09/27(木) 17:51:22
カーズガン、シャーフリート、ディーク・ノートゥングの三名を総称して英雄三神と呼ぶ。
彼らは死後「新しき神」すなわち紀人となったためである。
地域によってはここにシン・グロークスを加えて英雄四神と呼ぶ。

507言理の妖精語りて曰く、:2018/09/29(土) 05:25:18
シン=グロークスは再召喚されないことでかえって神秘性を得たとも言えるだろう。

彼が再び現れる、としたら、それは英雄召喚技術のようなテクノロジーではなく、
本当の奇蹟によるに違いない。

508言理の妖精語りて曰く、:2018/09/29(土) 15:49:40
混乱の時代、それは記録と観測も前のようにはままならない状況である。
その中でまるで古代や中世のように、「言い伝え」めいた英雄譚が生まれていった。

その中にかつて全世界英雄協会の会長を務めたシン=グロークスが悪人達や怪物を
ばったばったとやっつける一連の物語が存在する。

既存秩序の崩壊と混沌への突入、それは「伝説の時代」の再来となった。

509言理の妖精語りて曰く、:2018/09/30(日) 14:38:17
大英雄時代の到来である

510言理の妖精語りて曰く、:2018/09/30(日) 19:49:33
英雄シャーフリートの妻が誰であったのかは現在までのところはっきりとしておらず、多くの伝説に隠れて実際の歴史が定かならぬ状態である。
しかし、はっきりとしているのはシャーフリートの実の息子であるサーン・アルフリートが北方帝国初代皇帝であるということだ。

511言理の妖精語りて曰く、:2018/09/30(日) 19:52:38
皇帝として即位する際にアルフリートはハーン・バルフリートと名を改めた。
以降「ハーン」は北方帝国の皇帝尊称として度々後代の皇帝にも使用されることになる。

512言理の妖精語りて曰く、:2018/10/01(月) 16:22:50
同意をあらわす感嘆詞に「ははーん」があるが、その語源はこの「ハーン」である。

皇帝に即位し、またその座であり続ける為には同意され、同意され続けなければならない。
実際、即位式について記した儀礼書には「かの者がハーンである事にハーンする」といった言い回しが見られる。

513言理の妖精語りて曰く、:2018/10/01(月) 23:32:31
魔法少女醤妹は、麻婆少女である。マホウとマーボー、大して変わらないだろうということで【委員会】の手によって魔法少女にさせられた。
究極の麻婆豆腐を創る。彼女の麻婆には【紀】が宿り、その麻婆豆腐こそが彼女の魔法である。単純にめちゃくちゃ旨い。味覚ドラッグ。
対きゆら魔法少女隊GOYURAに所属。

514言理の妖精語りて曰く、:2018/10/02(火) 04:31:17
モホウを司る魔法少女にまるっと真似されてしまうのは
ちょっと気にくわないのであった。

515言理の妖精語りて曰く、:2018/10/02(火) 16:45:08
魔法少女偽揺は、模倣少女である。マホウとモホウ、大して変わらないだろうということで【委員会】によって人造人間として産み出された。
あらゆる魔法少女を模倣することが出来るが、模倣するだけなので別に魔法が使えたりはしない。
我が儘三昧のきゆらに化け、魔法少女全体のイメージアップのため善行の限りを尽くした。きゆらを目の敵とする金城ひろしにより撃破される。
対きゆら魔法少女隊GOYURAに所属。

516言理の妖精語りて曰く、:2018/10/02(火) 19:48:51
そしてその後、逃亡してきた指名手配犯ラ=リスキャニアが、偶然に魔法少女偽謡の変身ステッキを拾得。
逃亡のために、偽謡になりすますことで、ここに二代目偽謡が誕生した。

こちらは初代と異なり、多彩な手品とバイト技能によって、模倣先に匹敵する能力を発揮することが出来る。
また、別に善の心や【委員会】への忠誠心を持っているわけではないので、普通に私利私欲のために行動しようとする。

・・・・・・・・しかし、なんだかんだで流されて善行を行ってしまうため、結果として善人として振る舞ってしまうのだった。

517言理の妖精語りて曰く、:2018/11/08(木) 06:41:43
魔王ベルグ=ベアリスは、【忘却】政策によって、国民を統合していたと言われている。

ベアリスが世に出る以前のアヴロノたちは、無数の勢力に分裂し、終わらない争いを続けていた。
彼らは一口に”アヴロノ”と呼称されているが、その実態は多様な文化や身体的特徴を持つ種族群であり、決して容易に統合できる人びとではなかったからだ。
その中には、状況や時季に合わせて生活形態を変更したり身体改造を繰り返す者たちまで存在し、そうした固有の差異はたやすく種族間の対立につながったのだ。

しかし、そこへベアリスが登場した。
ベアリスはその特異な魔力により、アヴロノたちが持っていた文化や身体的特徴を【忘却】させ、一つの種族としてまとめ上げたのだ。
これこそがベルグ=ベアリスは魔王と呼ばれる理由である。

518言理の妖精語りて曰く、:2018/11/10(土) 13:38:49
アーサー・マクドナルドの魔術は自身の肉体を強化することに終始している。
自己完結している、といってもよい。アーサーは堅固をきわめた肉体のオプションとして、
格闘技、各種の武具の扱いを身につけている。

彼が「前世」において属した組織は、言うなれば「世界征服」をなしとげた「正義の秘密結社」であるが、
世界掌握後の世界において理想を完遂するために、「人間をやめる」ことで得られた多大なる寿命を、
アーサーはひたすら武技や魔術の知識の習得に費やしてきた。

生まれ持った才で言えば、彼は「天才」ではない。しかし凡人なら習得に数十年かかる技を、
文字通り数十年ずつかけていくことで、彼は強力なオールラウンダーとなった。

それでもなお「真の天才」にはかなわないことをわきまえ、慢心はしない。

519言理の妖精語りて曰く、:2018/11/15(木) 08:02:04
魔王ベルグ=ベアリスには、一人の宿敵がいた。
それは、彼の最高の腹心であり――――あるいは、唯一無二の親友だったのかもしれない。

魔術師ガルラ・クオール。
ガルラは、その醜さと偏った能力のため都から追われた人間種であり、同時に、その時代最高峰の精神操作に長けた魔術師でもあった。

かの魔術師が最も得意とし、また魔王が頼りにした魔術こそ、その精神操作の極み【家族夢想】であった。
【家族夢想】は、【猫の国】で言うところの『家族的類似』を夢想させる魔術であり、いわば新しいアイデンティティを植え付けるものでもあった。
魔王ベルグが【忘却】によって、既存のアイデンティティへの執着を失わせると共に、ガルラが【家族夢想】で、アブロノたちに”自分たちには似通ったところがあり、それゆえに同じ一つの種族であり仲間である”という親近感を抱かせる。
こうした操作によって、それまで争闘に明け暮れていたアヴロノたちは一つにまとまり、ベルグの統治は盤石なものとなっていたのだ。とな

まだ、精神操作技術が発展途上だった当時において、こうしたガルラの技術は他と隔絶するほどの高度なものであり、その存在は辺境において貴重なものであった。
だが、その力はあまりにも大きすぎた。
権力を持つものは、自分以外の権力者を疎んじるもの。
いつしか、二人は仲違いを始めた。

やがて二人は、アヴロノの支配権を巡って争い合うようになり、そして・・・・・・・・

520言理の妖精語りて曰く、:2018/11/17(土) 01:34:26
【眠り姫ネリドネネ】は【眠りの民】と【睡魔】との大戦争【血の微睡み】における三大英雄の一人であり、茨の夢や蜘蛛の巣の夢を構築し敵を絡め取ることを得意とした。
なお、昼間起きている間の世界では平凡な機織り娘であったようだ。

521言理の妖精語りて曰く、:2018/11/20(火) 22:08:32
【英雄】とはただのパワーの振るい手ではない。人々の願いを受け止める存在でもある。
もし英雄の力を借りるなら、彼や彼女に願いを注ぐ人々の存在を無視することはできない。

だからこそミハエル・イエスマンは「パワー以外でも規格外すぎる英雄」の召喚は避けたかった。
ただ、この懸念は他の同志たちにも共有されていたわけではなかった。初期の、小規模であった頃のヅアート英雄協会においては、
むしろ英雄の威光で援助や人員を集めまくろう、という声すらもあった。

しかし、それだけはいけない。それをすれば、英雄協会内の勢力図は塗り変わる。
英雄の威光に集まる人々、それは種族・民族や宗教・宗派などが同じであることが多い。
下手をすればヅアート英雄協会は特定の思想や勢力のために英雄召喚を行う団体になってしまう。

522言理の妖精語りて曰く、:2018/11/21(水) 08:56:04
召喚した英雄による組織乗っ取り未遂事件が起こったことでヅアート英雄協会内の「威光」利用派メンバーの目は覚めた。

にも関わらず、彼らは戦闘能力以外でも強大すぎる英雄の召喚を余儀なくされた。

草の民の英雄にして、【紀人】、新しき神として信仰の対象ともなるカーズガンである。
民族においても宗教においても大きな旗印となり得る「歴史上の偉人」ビッグネームの召喚。
ミハエルからすれば、まさに動乱巻き込まれリスクの詰め合わせである。

それでも彼の対・【地獄】に特化した力がなければやっていけない事態が来てしまった。

523言理の妖精語りて曰く、:2018/11/23(金) 11:51:30
【近代】の訪れのあとに再び開いた地獄の門。

この地獄解放において「二人のカーズガン」が立つのをイヴニインク・アムズハンは目撃した。

一人は協会が召喚したカーズガン、もう一人は……わからない。
しかしその姿は神話が語る紀人カーズガンの有り様そのままであった。

協会のもとにカーズガンが召喚されたのは、この二人が揃い踏む必要があったためであろうか?

どちらが欠けていても、門を再び閉ざすことは不可能であった。
それだけは、その場に居合わせた者達の総意である。

524言理の妖精語りて曰く、:2018/11/24(土) 11:48:06
サナン・キンドゥ「俺も、【本人】じゃないのかもな。ヌアランダーラのような、残留意識を喰って、元の人格を再現したような怪物かもしれん。
         考えてみれば、【生前の俺ら】に会った事の無いお前らが、俺たちが名前通りに【本人】と思うのもおかしな話だな。
         同じ死者を二人召喚はできないが……それは確証にはならん。俺たちはあやふやだ。あの時それを確信した。
         俺はこちらのカーズガンが【本人】だと思う。お前らもそうだろう。だが、それは【あちらのカーズガン】より「人間らしい」からだろう。
         要するに印象だ。」

525言理の妖精語りて曰く、:2018/11/25(日) 05:24:05
南方からの風を外套のように纏って操り、時にニガヨモギの炎を放つ、威風堂々にして魔性を帯びた男。

もしも彼が【ハルバンデフ】と名乗るのなら実際そうだと思われる。
彼は自分のフリをしてイキる偽物を絶対に赦さないだろうから。

【地獄】での勢力争いに敗れて消えるタマでもない。

526言理の妖精語りて曰く、:2018/12/31(月) 07:54:27
「ブリシュールは敗れたか」

魔王ベルグ=ベアリスが魔術師ガルラ・クオールの居室に踏み込んだとき、まず感じ取ったのは側近の不在であった。
近年力を強めつつあるガルラを先んじて攻め滅ぼすため、ベルグは少数の手勢を率いてガルラの居城へと奇襲をかけた。
ブリシュールはその奇襲の一番槍を任されており、彼より先にその場へ到着しているはずだったのだ。

「あの派手男なら、私の術で己の認識を書き換えられて逃げ去っていったよ。自分自身の容姿が誰よりも醜いと思い込んで、な。どれだけ邪視の多色を誇ったところで、その全てが己の臆病さを覆い隠す迷彩では話にならんよ」
「やはりか。突き詰めれば、邪視とは人に夢を見せる才(ざい)だ。いくら己を夢で覆い隠そうとも、それを他人に魅せ、共有することが出来なければ話にならん。ましてや、心の底でその夢を信じることが出来ていないのならなおさらだな」

魔術師ベルグの嘲るような言葉に、魔王ガルラは、武具の”ホコリ”を払いながら静かに答えた。
ベルグが用意した門番の魔石兵はなかなかに強固だったため、この時のために用意した鋼の大金槌を痛めていないか心配であったのだ。

527言理の妖精語りて曰く、:2019/02/09(土) 10:44:12
”剣義足の騎士”タディーナ=ヴィロガイドフ

528言理の妖精語りて曰く、:2019/02/09(土) 23:24:12
タディーナの功績は義肢の兵器化など、戦士ではなく技師としての物である。
しかし、とある事件によって、彼は騎士と称えられている。

529言理の妖精語りて曰く、:2019/02/12(火) 18:10:18
タディーナは、事故で重傷を負った子どもを助けるため、まだ試作段階にあった機械馬を使用して彼を運んだのだ。
機械馬がもたらす振動のため、結果として彼は義足となった
けれども、子どもの命は助かったのだ。

530言理の妖精語りて曰く、:2019/02/15(金) 18:20:23
リクシャマー帝国皇帝
サザルナン・ヴィバルゲル

531言理の妖精語りて曰く、:2019/02/20(水) 00:40:14
言葉の商人ポエットナー・ハチス

532言理の妖精語りて曰く、:2019/05/22(水) 11:45:24
槍工フィルボールはソルダ・グラムとアルメ・グラムに依頼され、二人の為の槍を鍛えたことがある

533言理の妖精語りて曰く、:2019/06/05(水) 06:14:12
アーサー・P・マクドナルド

レプティリアンに仕えるホモ・サピエンスの「名家」の出。奉仕種族組織イルミナティの下部組織「オーダー・オブ・ホモ・サピエンス」の一員となるが、
被奉仕種族たるレプティリアン根絶を悲願とし、その目的のために「神域荒らし」の職務の傍ら、世界各地の「信仰を失った古い神々」の有力者と約束を交わす。

レプティリアンの母船の深奥にある空間「アング・オル・モア」に鎮座する「十二の頭を持つドラゴン」が地球の全ての命を食い尽くす未来を防ぐために。
種族総体としてのレプティリアンたちと一体であり、レプティリアンを一人でも残せばそこから再生する「ドラゴン」を完全に滅ぼすため、女子供だろうと殺し尽くす決意を込めて行動する。

534言理の妖精語りて曰く、:2019/06/20(木) 19:00:04
【万神祭祀者】は十の指輪を操り、人の心や物体から遺失文化を読み取る者
そして、神々を喚起し、その力を使うモノ

神を狩るものに追われ続けているという彼の名は、未だに不明である

535言理の妖精語りて曰く、:2019/06/22(土) 11:54:32
トラウィス・カール=ガレニス・クロウサー
パンテクウトリ=ガレニス・クロウサーの息子。
槍術と拳術を得意とする高位言語魔術師。
母親はリーナ=ゾラ・クロウサーともモーエン・クロウサーとも言われているが詳細不明。

536言理の妖精語りて曰く、:2019/06/24(月) 22:30:34
殺戮鬼ゼルセーライーランは文明が滅亡した後の廃墟にどこからともなく現れ、誰かの名を呼びながら辺りをふらつきまわる

537言理の妖精語りて曰く、:2019/06/25(火) 20:39:14
ひと の なかみ を しる ため には ね
たまご の わりかた きけば いい

たまご の おうじ が いっていた
たまご の なかには うんめい が
せかい の すべて が つまってる

538言理の妖精語りて曰く、:2019/06/29(土) 10:45:03
トラウィス・クロウサーは神々に対して敵愾心を抱いており、特にアルセスと被来神群を敵視している。

539言理の妖精語りて曰く、:2019/06/29(土) 11:32:56
アージル
地恵のアージル。繭衣のルウテトの子。
両性具有のアヴロノであり、剣士であるとも歌姫であるとも言われる。

540言理の妖精語りて曰く、:2019/06/30(日) 21:30:18
【メカジキおばけ】
なんともいえない色をしたローブをまとい頭部のあるはずの場所からメカジキの頭を前後左右に四つ突き出させた巨躯の何者かが、
「メカジキクロイツ」と名乗り自分はキュトスの魔女の一員だと主張しているが本当かどうかは限りなくあやしい。
世間の人々はこの人物を【メカジキおばけ】と呼んでいる。

541言理の妖精語りて曰く、:2019/07/17(水) 14:29:16
レストロオセの象徴はニガヨモギと蠍である

542言理の妖精語りて曰く、:2019/07/23(火) 22:43:41
女教皇イソリアは、デーディアの加護を使いこなす海の神官戦士でもある
彼女たちは、女性を中心とした海洋の部族の出身であり、人類は海に還るべきであるとする【還海運動】を行う新しい主流宗派の主体なのだ

彼女たちによれば、人類は元々海辺で生活する生物であり、女性はより海での活動に適した存在なのであるとか

543言理の妖精語りて曰く、:2019/07/26(金) 04:42:37
クルハギネ・ボタニという少年が居た
彼は何処にでも居る、いたって平凡な少年であったが
ある日、自らの血液を珠玉化させる術を手に入れた
その紅々と輝く珠玉は、植物淵を生み出す媒体として優れていた
クルハギネの血球と呼ばれる事となる、その珠玉の功績により
後の世に数多の造淵士が現れることとなった

544言理の妖精語りて曰く、:2019/07/27(土) 12:27:41
そしてクルハギネは今も造淵士組合本部の地下施設に囚われ血球を産み出し続けているという

545言理の妖精語りて曰く、:2019/08/19(月) 13:47:39
【日音器使いノテット】
本名、ノテット・コロダント。
日音器と呼ばれる九つの音色と機能を備えた奏具を使いこなす少女。
エレヌールに連なる血族の出ではあるが詩魔法の適正は皆無であった。
オルザウン禁忌集の注釈書『ウェウーレベルン』断片の一部を所有しており
そのために『第三の槍のタングラム事変』に深く関わる事となってしまう。

546言理の妖精語りて曰く、:2019/08/30(金) 04:54:43
『神滅ぼしの武具』を手に神々と戦った1032英雄……彼等彼女等のほとんどは典型的な「武器が強い」「強い武器をつかいこなす」タイプの英雄であり、
この特別な武器なしでは、「素手で強い」、「そこらへんの平凡な武器を使っても強い英雄」にだいぶ水をあけられてしまう。

が、全世界英雄協会は、1032英雄に名を連ねたメンバーを多く擁している。しかも前者のタイプが多い。
「武器が強い」系も少なくない。当時の武器までは召喚したり製造したりはできない全世界英雄協会であるが、
神の権威が相対化されるはるか前に命をかけて神殺しを成すほどの、目的達成のための執着心を高く買っているのだ。
彼等彼女等は自己鍛錬にも抜け目なく、協会関連組織が開発した現代武器を使い、それなりの戦果をなしたりもする。

547言理の妖精語りて曰く、:2019/08/30(金) 17:41:02
彼等を扇動したメクセト同様、彼等がいつの時代の人間かはわからない。

彼等は紀年を知らず、同じ時代の王も知らず、知ったとしてもその記憶は封印されている。
最低でも1332柱の神が死んだ彼等とメクセトの反抗は神話体系規模で神群を根絶するに至った。
いまある神話体系や神々はそれを免れた生き残りか新参であるが、彼等は協定を結び、
「人に殺された神々」の名誉を守ろうと、あらゆる特定の手がかりを塞いでいるのだとも言われる。

548言理の妖精語りて曰く、:2019/08/30(金) 21:44:13
彼等彼女等は大地のかたちにかかわる事柄を思い出すことができない。

水平線の向こうから船や巨獣がやってくるとき、どう見えたか。もやがかかってしまう。

549言理の妖精語りて曰く、:2019/09/08(日) 06:56:45
英雄召喚技術においては、古い時代の人物ほどその出力は大きくなる。
【散らばった大地の時代】における太古より以前の人物であるなら、凡人が腕を適当に振り回した威力が、
【丸まった大地の時代】における現代の最高峰の格闘家の打撃技巧に勝る、と言われるほど。
しかし1332英雄にその原則は当てはまらないようだ。
彼等は少なくとも「古代」以前の人物であるが、
そのパワーは中世末期から近代初頭までの英雄相当である。

英雄召喚技術で召喚される者の力は「あちら側」あるいは「あの世」に居た時間の長さに左右される、と予想されている。
「あの世」において「時間があやふやな領域」におかれていたのか、それとも「あちら側」「あの世」とも違う領域におかれていたのか、
研究者によって見解は分かれている。

550言理の妖精語りて曰く、:2019/09/10(火) 04:33:05
1032英雄を率いるメクセトは超弩級危険人物とみなされており、
協会においても「強力であるのは確実だが召喚するわけにはいかない」とみなす見解が主流である。
が、メクセト召喚が必要、と言う立場の者もいる。
地上の人口増により餌と資源も増えることになった地獄勢力の力は常に増大し続けており、正直なところ、
過去の時代の英雄を召喚してなお人手が足りない。

そしてカーズガンいがいの切り札も手にしておきたい、という欲求も根強かった。

1032英雄の召喚とその運用は全世界英雄協会内の勢力間の妥協の産物でもある。

551言理の妖精語りて曰く、:2019/09/11(水) 00:18:25
バンカー・Cは、流浪の魔法陣画家である
彼女または彼は正体不明だが、誰もが認める凄腕であり、その描いた魔法陣の効果はかなり高い
貧民街の公園で花の魔法陣を補助し、貧民街に観光資源と人々の調和をもたらしたり、台風前に公的扶助を受けられない貧民街に富裕街よりも強力な防御魔法陣をかけたり、金満主義の巨大神殿に対抗して貧しい神殿を魔法陣で繁栄させたりと、そのエピソードは枚挙に暇が無く、その魔法陣の価値は天井知らずである


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