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上条さんと美琴のいちゃいちゃSS part29

984■■■■:2017/08/22(火) 17:40:40 ID:sNgvZax.
「そう、アンタにとってはどうでもいい話よね・・」
ダメだ・・この顔を見れば、いくら心を偽っても、あの日の記憶が、雪崩のように
私の脳裏を埋め尽くす。目の前で無残にめった打ちにされた私の分身、その記憶が
私の心を打ちのめす。
「なんで・・殺したの・・」「10031人も・・」「あの子達が何をしたというの・・?」
抑えていた感情が止まらない。

私は、無抵抗の一方通行の胸倉を掴む。相変わらず、このすかした男は何も答えない
「ねえ・・答えなさいよ」
理屈では全部分かっている。1年前とは違う。私は、当麻とともにこの街の闇に触れ
真実に目を向けてきた。あの悲惨な実験すらアレイスターのプランの一環にすぎないこと
くらいわかっている。だけど・・そんな理屈はへ理屈だ。はっきり言って納得できない。
コイツが実験に同意しなければあの実験は開始されなかったはずだ。

なぜ、コイツほどの力の持ち主が、たかがレベル2から3程度の私の分身を捻りつぶしたのか全然理解できない。

その割り切れない感情が、頭の上に超巨大な成層圏に到達するほどの積乱雲の大群を
快晴だった空を埋め尽くすように呼び寄せる。

人工衛星から見ればそれまで太平洋高気圧に覆われほとんど快晴だった関東地方が不自然なほど突然、巨大な雷雲群に覆われたように見えただろう。
その熱帯低気圧に匹敵するほどの巨大な雷雲群の中から無数の稲光が轟音を立てながら
あちこちで空全体を真っ白な光で染めながら貫く

後10分、放置すれば大覇星祭を上回る何かが別の世界から呼び出されるほどの
莫大なエネルギーの奔流が辺りをつつんだだろう。

だが、雷鳴と突然の停電が私の気持ちを正気に戻す。
(別に・・私は一方通行を殺したいわけじゃない)

私は、巨大な雷雲を発散させ、大量の電流を宇宙空間へ放電させる。
その瞬間、真昼を上回る莫大な光が辺りを包む。
しばらくして、耳をつんざく爆音が到達する。
私は、正直ぞっとする。危うく目の前の無抵抗の一方通行を怒りで殺すところだった。

私は目の前の白づくめの男に深々と頭を下げる。
「ごめんなさい」
相変わらず不愛想な男だが、一言だけ返事を聞いた

「殺さなくていいのかァ・・」
私は不愛想な男へ一言返す
「打ち止めによろしくね」

不愛想な男に始めて苦笑いのような表情を確認し、私は手を差し出す
「アンタも加害者よ、そのことを忘れないでね」
呆気にとられた一方通行が、私の手を握り返す
「お互い様だな、オリジナルこれからも宜しくな・・」

「ねえねえ」
「アァ?」

「8月21日、操車場会わない?」

「はっきり言って気休めだけど・・」
「お花を捧げたいの」
「イイ・・?」
一方通行は相変わらず怒っているのかすかしているのかよくわからない表情だが
苦笑いのような表情で返事を返す。
「いいのかァ?俺なんかで」

「ええ・・これはアンタしか適任はいない・・」
「実験の責任者が一生背負っていくものよ」
私は再度深々と頭を下げる。こいつの為に頭を下げるわけではない。
無残に死んだ妹達の為に頭を下げるのだ。
「でどんな花でいいんだァ」

「そんなことぐらい、1位様の頭で考えなさい」

「じゃ・・8月21日20時30分ね・・時間厳守よ」
私は、面倒くさそうに現場を立ち去る一方通行へ深々と頭を下げる。




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