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上条さんと美琴のいちゃいちゃSS part29

909■■■■:2017/03/16(木) 15:44:23 ID:inah4EXk
11時30分

「本当、観光ガイドみたいだな」
順路に従い、入口でもらった日本語の案内図を見ながら、宮殿の観覧を終える
私は当麻の左腕にしがみつきながら、話始める
「まあなかなかでしょ」
「まあね・・」

「気のない返事ね」
「いや・・いつもなく美琴が甘えるから・・どきどきしてさ・・」
「そう?じゃもっと甘えようかな・・」

「いやそれは・・」
「いいじゃない減るもんじゃないし」
周りに見せつけるように左腕にしがみつきながら私は話を続ける

「そろそろ食事しようか?」
「ああ・・」
当麻が顔を少し赤らめているのに気がよくし、私は宮殿内のカフェに入る

「じゃ・・予約済みだから行きましょう」

昼食はサンドイッチとコーヒーを注文する。健康な男子高校生には少なすぎる気もするので3人分注文する。
当麻は、私の顔を感心したように見つめる。私は当麻のその視線に気が付き、当麻を
見つめる。

「美琴はこうゆうこと慣れているな」
「え?カフェのこと?」
「いや、暗殺未遂を何食わぬ顔でやり過ごす。何一つ発生しなかったように」
私は吐き捨てるように言う。私を殺そうとするのはいい。だがそのために、多くの
人間を使い捨てにする魂胆が気に食わない。

「馬鹿らしいじゃない、せっかくベルサイユに来たのにこんなことで邪魔されるなんて」
「それに・・私は常に狙われ続ける・・」
「それを恐れることも、避けることもできない」
「だから当麻だけは私を甘えさせて」
「いいわよね・・」

たった一言、でも一番聞きたい一言、私だけのヒーローがその一言を放つ
「ああ、最後まで何があってもな」
「ありがとう」

絵画のような雰囲気のカフェーで2人はお互いの存在を確かめ合う
・・・・・・・・・・
ベルサイユを午後2時に出立し、あらかじめ予約したタクシーでルーブルへ向かう
定番すぎるほど定番だが、実質1日の自由時間では回るところは限られる

その途中、車窓から反AI・学園都市のデモがあったようだが今更なので
気にはしない。とはいえ、改めて学園都市が歓迎されているだけではないことを
実感する。元々感じていたが、結局話しても理解できないどころか、話せば話すほど
理解できない気さえする。だがそれを諦めるわけにはいかない。

取り止めない、考えにふけるうちに約30分でパリ市中心部へ戻り、セーヌ河沿いのルーブルへ到着する。他に行きたいところは数あれど、ここは外せない

「さあついたはね」
「美琴少し疲れたか?」
少し目をつぶり、考え考え事をしていたので当麻に気を使わせてしまったようだ
「え?ああ少し考え事をね、コンコルド広場で処刑されたルイ16世はどんな気分で処刑
されたのかね・・」
「え?」

「もともとルイ16世は、わりに人気のある開明的な君主だったそうよ」
「三部会の再開や、税制制度の改革、少なくともフランスと言う国家に改革が必要な
事は理解していた。だけど・・アイスランドのラキ火山や浅間山の大噴火に始まる天候不順による飢饉とアメリカ独立戦争支援による財政悪化には勝てなかった」
「結局は、コンコルド広場で処刑される」
「政治はすべて結果責任、言い訳は許されない」

「私も、その世界を志せば、言い訳が許されないことになる」




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