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上条さんと美琴のいちゃいちゃSS part29

854■■■■:2017/01/05(木) 14:32:25 ID:JCK3Pxh2
そのためには手段は選ばないわ」
「もちろん、あのシスターも、元魔神の妖精も猫もね」

俺は、覚悟を決めた美琴のただならない雰囲気に圧倒される。
あの8月21日の橋の上なんて比べようもないほどの圧力を感じる腹をくくった
本気の御坂美琴

学園都市の闇の木原一族の狂気を知り、それでも折れることなく立ち向かうとても
強い少女。あのデンマークの頃よりもさらに科学を極めた女。

だけど・・その少女が本当は性根の優しいただの少女であることを俺は知っている
そしてその少女を何があっても守ると決めた以上は・・

俺は・・・俺がなすべきことは・・ひとつしかない
俺に取って御坂美琴はただ一つの守るべき存在である事実を今告げる。

「美琴、・・俺は・・御坂美琴のすべてを受け入れる」
「お前一人で戦わせない、俺も一緒に立ち向かう、だから」

俺は美琴の前に進み、華奢な腰に手を回す。美琴を引き寄せ、顔をみつめる
こわばった美琴の顔色が驚愕につつまれ、ほのかに紅く染まる

俺は、美琴の端正な顔に頬を寄せる。
「だから・・もう一人で悩むな、命を捨てるなんて言うな」

美琴が万感の思いに、包まれたのか、目から透明な液体がこぼれ落ちる。
よほど耐えていたのだろうか、常盤台のお嬢様たちの前で決して見せることのない
表情を俺に向ける。
やがて少し落ち着いたのだろうか、涙を拭い、端正な顔を作り直す。

そして美琴は形のよい唇を俺の頬に寄せ、意思の籠った声で語り始める。

「当麻はずるいわ・・私の心のなんて、すべて当麻のものよ。8月21日からね」
「だから・・」
「これは、私からのファースト・キスよ」

美琴の、端正な顔、意思の強そうな瞼、その今まで気がついていなかった異性
としての美琴に俺の鼓動が高まる。

(よく見れば、美琴て本当綺麗な女の子だな・・今更だけどな)

俺は、美琴軽く抱擁し、接吻を促す。
美琴が、俺の口に、軽く口を合わせる。

そして・・・

その瞬間、二人の距離が0になる。
2人の口がひとつになる。熱い何かが通い合い、魂が交わり合う
とても似通った、自分の命よりも周りの世界を大事にする2人がお互いを認め合い
一つになった瞬間、感極まった美琴が、その意思の示す凛とした瞼をつぶり枯れたはず
の液体を滴り落とす。

漆黒の闇の中、数々の試練を乗り越えた2人はしばし、お互いの思いを知った喜びに
身を任せ、時の流れに身を任せていた。

だが、・・歩み寄った2人が本当にひとつになるまでまだ、大きな課題が残っている
事を2人はまだ知らない。

だけど、共に手を取り合った2人なら、どんな艱難辛苦も乗り越えるだろう。
2人はそう信じていた。

続く




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