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生物@オーランド/イライジャ part2

5143:2003/08/22(金) 22:22
















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 「じゃあ、始めるぞ」
 クスクス笑って答えるリジ。
 「どうぞ」
 軽く戯れるフレンチキス。
 ―――浅瀬の海。きらめく色。
 しばらくその海を楽しむ。浅瀬のきらめきも愛しいから。
 リジは首を竦めて。
 「ねえ、なんだか、くすぐったいよ。オーリのそういうキス」
「いいから、俺の好きにさせろよ」
「だって、いまさら…こんな、可愛いキス…して」
そんなことを言いながら、赤くなるお前。
 「なんだ、照れてるのか」
「照れくさくならないオーリが変」
「照れるお前の方がおかしいよ。―――だって俺たちは愛しあってるんだろう?お前をこうやってゆっくり可愛がってさ、なんで、照れなきゃならないんだよ?」
 リジは一瞬、目を見開いて、その後、なぜか泣きそうな顔をする。
「―――オーリ…僕、ほんとに嬉しい」
そう言うと俺の首に、しがみつく。
 しがみつかれてるので、顔を見ることはできないけれど。
 「リジ、―――目をつぶってんじゃないだろうな」
「え、まだゲーム続けるの」
びっくりしたように手を離す。
 「当然」
リジは拗ねた顔をした。
 「もう、オーリってば」
「ほら続きするぞ」
また唇を重ねて。今度は優しく口の中を探るキス。
 リジの、瞳の色が微妙に揺れる。
 そう、水の中から見上げた水面の色。
 いよいよ俺は彼の瞳に潜り始めたところ。
 「…」
 舌を甘く絡める。何度も何度も優しく。
 次第に焦点を失っていく瞳。
 瞳孔が広がって。
 深みを増す青。
 震えるまぶたが、ゆっくり、それを閉ざした。
 「リジ。マイナスワンポイント」
ハッとしたように目を見開いて。
 「違うよ―――今のは瞬きだよ」
「いいや、あんなに長い瞬きはない」
「じゃあ、決めようよ。五秒以下は瞬きってことにしよう」
「五秒?甘すぎる」
「じゃ、三秒は?」
もう、なんて可愛い奴なんだろう。
 「わかったから続きをさせろよ」
「今のは、だからノーポイントだよ?」
「―――いいから、ほら」
再びキス―――ダイビングを再開。
 甘い甘いキスを重ねて。
 ほら、また深みを増した瞳。
火照り始めるピンク色の頬と対をなすように。
 唇の色も綺麗な珊瑚のように色づく。
 やっぱりお前は、俺の大好きな夏の海そのものだ。
 さらに深く、お前を探りたい。
 腰を強く抱き寄せて。
 すり寄せると。
 「―――…ぅん」
声が漏れる。
「気持ちいいか?」
 「―――ぅ」
 感じ入って、言葉が出ないらしい。ただ、こくんと頷く。
「ちゃんと目を開けてて偉いぞ。もう少しがんばれ」
力が入らないリジを抱き上げてベッドに向かう。
このゲーム、かなり効くらしい。
 いつもより感度が上がってる。
 ―――俺自身も。
 優しいキス。全身に。
 リジの珊瑚色した胸の飾りをいじめると。
焦点の合っていない瞳から、真珠の涙がこぼれ落ちる。
俺を甘く誘惑する―――深海の神秘。
 何て、官能的。
 そして、リジの中へダイビング。
 海は俺を迎え入れて、大きく震え、嵐のように乱れ。
俺も巻き込まれて嵐の中。もみくちゃにされ。
 そして、岸壁に砕け散る大波とともに、一緒に天国へ―――。


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