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生物@オーランド/イライジャ part2

5043:2003/08/22(金) 22:20
















1/10(くらい?)
Diving 2 -Sea of love-

 俺が一度、本当に試してみたかったこと。それは―――

 「なあ、リジ、ゲームをしよう」
 瞳を瞬かせて、リジが見上げる。
 「何のゲーム?」
好奇心一杯の、可愛い俺の恋人。
 「どれだけ目を開けていられるかって比べっこするゲーム」
「―――なに、それ、子供の遊びじゃない」
ちょっと、呆れた顔をして。
 「オーリって、ときどき、ほんと子供みたいなこと、言い出すんだから」
「いいから、つきあえ」
俺は笑って、リジの腰を抱き寄せる。
 「…え?」
「これは大人のゲームなの。ある条件がポイント」
リジは、こうして腰を抱かれるのが弱いってこと、もうわかってるんだよ。
 「…条件って?」
「目を開けているのは、キスしている間のことだから」
 目を丸くするお前が、可愛くて仕方ない。
「えっ、―――目を開けたままキスするの?」
 ―――大人のふりをするお前だけど、こんな所は十分に子供なんだから。
「だいたい、お前はすぐ目をつぶるからな。つまらない」
「オーリは、つぶってないの、いつも?」
可愛い顔して聞くなよ。
 「目を開けたままのキスしてみない?…なかなか楽しいぞ」
「うん」
俺の誘いに素直に頷く。
 こんなに素直だと怖くなる。
 ―――むちゃくちゃになるくらい、愛したくなるよ。
 「じゃあ、スタート。たまには、お前からキスしてくれよ」
「いいよ」
俺の首の後ろに手を回し、唇を重ねて。―――そっと舌をふれあわせると。
 「ほら、駄目だって、目をつぶっちゃ」
 「…え、―――だって」
 潤んだ目。感じやすいお前には、このゲームは辛いかも。
「お前はマイナスワンポイント。じゃ、今度は、俺からするぞ」 「…待って」
「待たない。ゲームは駆け引きも重要なんだから。そうだ、ゲームのトロフィー決めてなかった。俺が勝ったら、お前のCDラジカセとヘッドホンステレオ、一ヶ月取り上げることにしようっと」
リジは目を丸くし、その後、プリプリ怒り出した。
 「まさか、冗談でしょ。―――僕、絶対そんなのイヤだよ」
「そのかわり、お前が勝ったら、お前の好きなことしていいってば。―――やっぱり、勝つ自信ないか?」
 ブツブツ呟きながら、怒っていたリジが、不意に見上げる。
「あのさ、―――このゲームでは、瞬きはありだよね?」
「ああ、それは認めよう」
「なら、がんばる」
急にやる気になったらしい。CD取り上げ宣告が効いたのだろう。 「言っとくけど、今、お前マイナスワンポイントだからな」
「トロフィーを決めないうちのポイントなんて、無効じゃないの?」
「言ったろ、―――駆け引きが重要だって」
「ずるい」
尖らせた唇に軽くキス。
 「わかった。じゃあ、これからが本番だよ」
「うん」
夏の海を閉じこめた瞳をきらめかせるお前。
 ―――ああ、その底まで潜って、お前のすべてを知りたいよ。
 ゲームにかこつけて、俺がしたかったこと。
 それは、この瞳の中に潜っていくこと。


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