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天井桟敷(感想専用板)<2>

7にゃんこ:2004/04/17(土) 17:21
>>くろさん
 「信号、満ち潮、後悔」
ひとつの場面のイメージがよく描かれています。
横断歩道が見下ろせる、駅前のビルの喫茶店にいる主人公の世界という感じですね。横断歩道で女の子が走り抜けるときに足下がおぼつかなくてこけるところなんかにドラマを感じます。ただこけるのではなくて、「集団から抜け出て」「大きいバッグを揺らしながら走って」「ヒールのついたサンダルか何かをはいていて足もとがおぼつかず」こけたあとも、「女の子は気にせず走り続けて」。この女の子にどんなドラマがあるのだろうかと思います。
それを描写している作者さんの心情が、あとの喫茶店で描かれています。せっかく書き込んだものを削除する。「なぜつまづいたのか」「なぜ走っていたのか」それらのイメージを膨らますことができなかったのでしょう。
しかし、そのあとで、ウェイトレスが登場します。モーニングタイムで回転を早めるためにお客さんに珈琲のおかわりを何度も勧めに来る女性。主人公はこの女性をさっきの女の子にダブらせて、先ほどの文章を削除したことを後悔します。そして、また明日も、同じ時間帯に来ればよいと考えながら店を出る。
ここで言えることは、横断歩道の女の子はよく描かれているので、ウェイトレスももう少し、観察したほうがいいと思います。ウェイトレスの個性が描写されていません。これでは、その他大勢のウェイトレスになってしまいます。あと、主人公の性格もモーニングタイムに二時間も喫茶店にいるのだから、ふだんどんな生活をしているのかが想像できます。
という具合に、いろいろ想像できる文章でした。

>>安息仮面さん
【無】【貯金箱】【フグ】
「からからに乾いた夏の昼下がり。」この描写がいいですね。なんか極限を感じます。壊れそうな極限を。「防波堤のつり」「小さなフグ」「空のエサ箱」「貯金箱もからっぽ」「心もからっぽ」「父親に痛いほど手を握られていたが、我慢していた」このあと、海に飛び込んで「無」になるわけですね。
「フグ、エサ箱、貯金箱、心、」これらがすべて関連していますね。フグも膨らんだら、中はからっぽですから。ただ、父親の子供に対する愛情と子供の父親に対する愛情は感じられます、手を握るところで。イメージが浮かべやすい文章でした。


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