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文章鍛練企画【三語即興文in鍛練場】3/24〜

27セドナ:2004/04/07(水) 06:36
では作品に、
調子に乗ってお題のダブル消化にチャレンジしてみごと撃沈しました。(苦笑

「クレーター・天皇・野麦峠」 追加「ギャグあるいはコメディでお願いします」
+「翼・ナマズ・天災」 追加「五官をすべて使って書いてください」 


『←ナマズ釣り、一回500円。竿、エサ付き』
 水族館をひととおり見物し終わったあと、努がそんな看板を見つけた。努はしばらく看板を見つめたあと、何か言いたげな表情で私の方に近づいてきた。私はとても嫌な予感がした。
「沙希さん、沙希さん。ワタクシ萩原努19歳は、ナマズ釣りがしたいであります!」
 ……やっぱり。
「いやよ、ナマズなんて。さわりたくないもの」
 あの泥臭くてヌルヌルとした物体が私の手に触れるかと思うとぞっとする。
「沙希先生、ナマズを否定することは、天皇を否定することであります」
「右翼ネタはもう聞き飽きたわ、耳タコよ」
「野麦峠の少女たちは、来る日も来る日もナマズを釣り続けました」
「野麦峠はナマズじゃなくて、生糸! ……まったく、そんなことばっかり言ってるから頭にクレーターができるのよ」
「それは言わない約束なのにぃ……」
 努の頭には近くで見るとわかるぐらいに大きな凹みがある。生まれつきのものらしいが、本人はそれをとても気にしている。ひとり嘆いている努を尻目で眺めていると、「ナマズ釣り」の看板の下すみに書かれている文字が私の目に飛びこんできた。
『見事ナマズを釣り上げた方には、レストランのディナー券を差し上げます』
 レストランのディナー券を……。レストランのディナー券を……。私の頭の中でそのフレーズがこだまする。白いテーブルクロスの上に丁寧に並べられたナイフとフォーク。そして気品あふれるウェイターが運んでくる数々の料理。「こちら子羊のグリル、香草仕立てになります」次の瞬間、私の口には香ばしい子羊の味わいが……。
「あの〜、沙希さん? 沙希さ〜ん?」
「努、早く竿もらってきて!」
「へっ? あ、ハイハイ。もう、天災と沙希さんの気まぐれにはかなわないや」
「何か言った?」「いやいや何も」
 しかし結局、ナマズは釣れず、ディナー代を努の財布から支払わせたのは言うまでもないことだけど。
(了)

行数かなりオーバーですね。お許しを。
文章はわかりやすいでしょうか?

次のお題は「鳥人間」「サイコロ」「バベルの塔」 追加ルール「感動する話でおねがいします」

++2004/03/31(水) 19:04


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