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文章鍛練企画【三語即興文in鍛練場】3/24〜

25柿美:2004/04/07(水) 06:32
>おづねさん
・セスナのパパ
 どこか西洋風のご家庭ですね(^^
 パパはもうセスナに乗ってないのか(職業にしてないのか)と色々想像しました。
・ペトロフォグ
 俊文みたいな子中学くらいの時いましたねぇ(笑 ここまでのはあんまりいなかったかな(^^;
 おづねさんの書く学園物(学園?)はいつも爽やかな印象を与えますね。高木ブーなのに

>海猫さん
テンポがいいですね。
俳句とお題だされた時点で私なら見合わせてしまいますが、きちっとお話に練りこまれておられる。敬服です。
4番目の本命のサツキとはゴールインせず腹ボテの子と結婚して更に離婚してサツキとの腐れ縁はつづき……みたいなトレンディドラマのような後日談を想像してしまいました。

>塔子さん
沢村の馬鹿ぶりに笑いました。どうもこういう中学生馬鹿男子の話がすきなのようです、自分(^^;

【 翼 ナマズ 天災 】 追加ルール【 五官をすべて使って書いてください 】

「まず、目を閉じて。椅子に座ったままでいいから。体の力を抜いてリラックスするの」
 和美の指示通りに、私は目を閉じた。肩の力を抜いて椅子の背もたれに体をゆったりと預ける。
 目を閉じていると、人の気配というものがよくわかる。今はもう西日の射す夕刻。教室内には私と和美しかいない。目の前に立つ和美の気配が質感を持った黒い影のようにはっきりとわかる。
「感覚すべてを開放すると、視えてくるから。一気には無理だから順番にね」
 和美はなんでも当ててしまうことで校内では有名だ。体育館の火事、隣のクラスの女子の交通事故、彼女が軽口でも叩くように予言したことはすべて現実に起こった。
 そんな和美を気味悪く思う者も結構いて、実は私もそうだった。だから普段彼女と喋ることはなかったのだけれど、今日思いきって予言をお願いした。和美は「私は船倉の鼠や地震ナマズじゃないよ」と
笑いながら「貴方が視たいものは貴方が視ないと駄目」とよくわからないことを言った。ともかく協力はしてくれるというので、こうして二人で放課後の教室にいる。
「視たいものを念じながら、まずは鼻に意識を集中して。なにが匂う?」
 私は大野君のことを想いながら鼻に意識を凝らす。明日告白するつもりで手紙を大野君の下駄箱にさっき入れた。振られると出ればあとで回収しよう。
「なんだろ? 動物園の匂い?」
「次は、舌ね」
「なにか、鉄の味。ううん。これは……血?」
 正直、大野君のことは見込みがないとわかっている。ハンド部のマネージャーとほぼ公認の仲なんだ。でも諦められない。諦める切っ掛けが欲しい。
「耳」
「ばさばさ。羽音?」
「両手を前にかざして。掴んでみて」
 私は目を閉じたまま、動物園の匂いのする正面のなにかを掴む。羽根の感触。重さも感じる。肢らしきものが手の平のふっくらとした辺りを蹴る。
「さあ、目を開けて」
 目を見開くと、私は一羽の鴉を掴んでいた。鴉は胴体が鴉だけれど、頭は人間の頭だ。それは私の顔を持っていた。
 私の顔の鴉は、ガアと一声鳴いて私の手から飛び立ち、翼をばさばささせながら教室の窓から出て行った。
「ね、私は動物じゃないんだから天災の予知なんてしないのよ」
 鴉が飛び去ったのは大野君の家の方角だ。私の舌に、また血の味がひろがった。

長いです。前回投稿したものが省きすぎでよく伝わらなかったようでしたので
じっくり目に書いたらまたこんな有り様。要精進です。

次は「クレーター・天皇・野麦峠」 追加「ギャグあるいはコメディでお願いします」

++2004/03/31(水) 06:46


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