したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

文章鍛練企画【三語即興文in鍛練場】3/15〜

5霧湖:2004/04/07(水) 04:10
回転速すぎっすよ!

>のりのり子さま
作品はうまくまとまっているし、きちんとオチてると思いますよ。
>膝をそろえて腰を下ろし
あたり、女らしくしようと努めている主人公のけなげさがつたわりました。
お題の「仕事の上司」は頭痛が痛い、のたぐいだと思うのですがどうでしょう。

>蒼色さま
主人公は妻を思っているわけですが、一緒に来てくれなかったということで思うほど思われてないのかも? 亭主元気で留守がいいを決め込んでるのかなー、とか想像してしまって…かわいそうです。うう。

>瀬山さま
登場人物は死んでるんでしょうか?最後の
>「死後の世界なんて行ったことない」
>「まぁ、それはそうです」
で分からなくなりました。でも、雰囲気はよかったです。


【お題:「仕事の上司」「納豆」「地平線」】
【追加ルール:「天気の描写を入れる」】
 木漏れ日は宝玉の色に散って目を眇めさせる。梢の合い間からのぞく空は染みいる青さ。熱気を孕んだ風が時折頬を撫でていく。木立が途切れる先を見透かせば、どこまでも平らな草原の向こうに地平線が横たわっている。こんな景色は日本ではとうていお目にかかることは出来まい。国際的に展開されている部署に配属されて良かった。各国を点々とする生活もオツなものだ。たまに、日本、というより日本食が恋しくなることはあるけれど。ああ、白い雲がおにぎりの形だ。あつあつのごはんに塩辛、納豆、くさや……。うっとり空想に耽っていると、こつり、とこめかみをノックされた。我に返って首をすくめる。今度の仕事の上司は厳しい人だと聞いている。職務中にぼうっとしていては、ただでは済むまい。おっかなびっくり様子を伺うと、彼女は理知的な細い眉を片方だけ持ち上げた。感情の欠片も過ぎらない瞳は頭上の空より淡い色あいだ。
「説教は後でする。そろそろ来るぞ、油断するな」
 草原を貫く道路に砂埃が立つ。標的を乗せたジープがその姿を表す。私は気を引き締めて銃を構え、スコープを覗き込んだ。


【「タバコ」「ケーブル」「CD-ROM」追加ルールは「爽やかな話」】
【「ぬいぐるみ」「休日」「殺人」追加は「主人公が男の子」】
 山頂に向かうケーブルカーは、小雨がちの天気のせいだろうか、休日だというのに人気がなかった。由美は貸し切り状態にご満悦で、薄霧のかかる渓谷に向かってデジカメのシャッターをきっている。俺は手持ち無沙汰な時の癖で、ついタバコをくわえた。
「敬ちゃん、だめだよ、こんなとこで。っていうか、この前見つかって停学くらったばっかじゃない」
 たちまち由美に取り上げられた。肩をすくめて、そのふくれっつらを見やる。つぶらな瞳にへの字口、ちょっと大きめの鼻はよくあるクマのぬいぐるみに似ていて、愛嬌たっぷりだ。
「んもう。あ、でも今度の作品にタバコ吸う描写入れたいんだ。どんな味なのか、ちょっと聞かせてよ」
 彗星のごとくデビューした高校生作家はそう言って手帳を開く。熱心なことだ。今日だって、ケーブルカーのシーンを書くから乗ってみたい、という理由でデートコースが決定された。
「今度書くのは推理ものだっけ?」
「そうだよ、『湯の国殺人事件』。トリックはなかなか自信があるんだ、あのネ……」
 二時間ドラマのタイトルかよ、と突っ込みかけてやめる。うきうきと話す由美の顔を見ているのは楽しい。こっぱずかしいから言ってないけど、メールで送ってもらっていたデビュー前の作品も、ちゃんとCD-ROMにおとして保存してある。いつまで俺が一番の読者でいられるだろうか、
わからないけれど。叶うなら、ずっと――
 雲が切れた。由美の笑顔が淡い光に映えた。

あんまり爽やかじゃないかも…。

更新ボタン押して、力尽きました。
御題はにゃんこさんの
「天才」「塩」「株式」追加は「ミミズが主人公」で、お願いします。

++2004/03/16(火) 21:18


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板