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文章鍛練企画【三語即興文in鍛練場】3/15〜
41
:
セドナ
:2004/04/07(水) 05:31
RYさん、MSRさん、前作を面白いと言っていただき、ありがとうございます。励みになります。
ほめられたので調子に乗ってまた書いてしまいました。拙い文章ですが、お許しください。
>からすさん
面白かったです。言い訳する男性の姿がありありと想像できました。
オチの「そりゃないワナ」よりも「彼女の眼が液化窒素のように冷たい」という表現の方が私のツボにドンピシャでした。
>ヨナタンさん
成金っぽいお父さんが浮かんできました。私もオチがよくわからなかったんですが、「自分でもよくわからない作品」とおっしゃられているので、たぶんわからないままでもいいんだろう、と勝手に結論づけてしまいました。
>こんさん
4つもお疲れ様です。作品間にあるコメントにこんさんの苦悩が滲みでてておもしろかったです。
どの作品も描写が丁寧で、見習うべき箇所がいくつもありました。粗削りですがどれもいい作品だと思います。
>MSRさん
「幸せな結末」というよりも、「幸せな日常」という感じですね。二人の間に一波乱欲しかったです。
>RYさん
「うに様」がいいですね。「アミノ酸」の部分がすこし唐突な感じがしますが、全体的には雰囲気が出てると思います。自分で出したお題ながら「回転寿司」に行きたくなりました。
お題「三日月」「トロイの木馬」「自衛隊」
追加ルール「主人公は女性」
日が落ちて定刻になると、私は「装置」の黄色いレバーをおろす。機械の駆動音と鳥のさえずりのような電子音がしばらく「装置」から発せられ、やがて聴こえなくなる。窓をあける。空を見ると、鮮やかな三日月が浮かんでいる。私はそれを確認すると、布団にもぐり、静かに眼を閉じる。
布団のなかで私は昨日の話を思い出す。
「君に大事な話があるんだ」
「あの『装置』のことだけど」
「どうやらあの『装置』にウイルスが感染したらしいんだ」
「『トロイの木馬』というウイルスだよ」
「それがあると、外部からあの『装置』をコントロールすることが可能なんだ」
夜が明けないうちに私は目を覚ます。時計をみて時刻をみる。定刻までまだ余裕があることを確認して、コーヒーを入れる。やがて定刻になり、私は「装置」の黄色いレバーをあげる。外を眺め、月が沈んでいることを確認すると、朝食の準備をする。朝食のトーストと目玉焼きが食卓にならぶ頃、窓から朝日が差し込んでくる。
身体に染みついた一連の流れのあと、私の頬を数滴のしずくがつたいおちる。
「もしそうなったら、地球は大変なことになる。だから、そうなる前にあの『装置』を引き取らせてほしい」
「もちろん、君の大事な『装置』だということはわかる。でもこうするしか手はないんだ」
「残念だが、もう地球に月は戻せない……わかってくれ」
朝食を食べ終わる頃に、自衛隊の輸送車が当たり前のように我が家に乗りつけた。そして大人数で「装置」を運び出していった。「装置」を失った私はただ無を表す存在になった。
(了)
実験的な作品です。雰囲気が伝わればありがたいです。
次のお題は「弓矢」「振り袖」「いかりや長介」
追加ルール「現代ものでお願いします」
++2004/03/24(水) 14:10
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