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文章鍛練企画【三語即興文in鍛練場】3/15〜

21:2004/04/07(水) 04:46
>>にゃんこさん
妻や娘への想いを剃り残しで表現するとは……着想がすばらしいと思います
ただ、幽霊を出すというのは……でもピアニストには繊細なところがあるから逆に良いのかも知れません

>>LARK(pq )さん
なんだかドタバタしてましたが、続きが気になりました。(あの後町は!?)
夕食の味噌汁を飲むのが少しためらわれましたw

>>のりのり子さん
人間の本能的なものが垣間見えて、短いながら味わいがあるな、と思いました
なぜか孫の手で失笑してしまった僕はおかしいでしょうか?

感想を書いたので、稚拙ながら僕も初参加させていただきます。

お題:「セドナ」「小唄」「陽炎」
追加ルール:「江戸時代または、それ以前の武家時代にすること」

――遠い星から――
古都の朝、武士は緑溢れる広がる草原に寝そべり、晴れ渡った青空を幸福な面持ちで見ていた。
大政奉還は丁度一月前に行われ、国の形が自分の思ったようになりつつある。もうこの国は、鎖国の国でもなく、攘夷の国でもない。世界に開かれた明るい国なのである。これから日本が近代国家の道を歩んでいくと思うと、楽しくてたまらない
ふと物が落ちる音を聞いたような気がして、武士は上半身を起こした。辺り一面緑で埋め尽くされた草原に、一点の曇りが生じている。
武士が陽炎のゆらめきを抜けて駆け寄ってみると、そこには朝日を浴びて銀色に光る薄い紙切れが落ちていた。
手に取ると、ざらざらとしたさわり心地とともに、全身を抜けていくような冷たさが武士を襲った。
武士が目を凝らしてかすれた文字を見てみると、紙切れにはこう書かれていた。
「下等な星に調査の意味を込めて道しるべをしておく。 今太陽の影から顔を出している星より」
下等とはなんだ。武士は怒りを込めて空を見上げた。確かに太陽の影から霞んだ星が顔を出している。
昼間でも見えることに驚きながら、武士は二枚目を読む。行頭に、“氷の歌〜滅び〜”と書かれた紙は、小唄の師範が書いている楽譜によく似ていた。その上とても難しい旋律であることが武士にも分かった。
武士は口元に笑みを浮かべた。遠い星から小唄で挑発か。面白い。帰って演奏してみるか。武士は鼻歌を口ずさみながら宿屋へと戻っていった。

坂本竜馬が見廻り組の襲撃に遭ったのは、その二日後のことである。


にゃんこさんが行数制限がある旨をおっしゃっていたので、その点を意識した結果、随分と粗い作りになってしまいました。
それでも行数を少しオーバーしてしまったのはお許しください。

次のお題は「犬」「ウィンタースポーツ」「血」
追加ルールは「ホラー物はやめてください」
でお願い致しします。
++2004/03/18(木) 19:55


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