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文章鍛練企画【三語即興文in鍛練場】3/15〜

16のりのり子:2004/04/07(水) 04:35
一日一度なら構わないとのことなので、三度目の参加です。

>和音さん
なるほど、そういう消化の仕方もあるんですね。
勉強になりました。

>RYさん
怖いですね、さりげなくどころかど真ん中ホラーですよ!(笑)
オチはわかりやすかったです。

>柿美さん
彼は彼女に監禁されているのでしょうか・・・?
雰囲気は怖かったです。後に引きずる怖さですね。


「目・手・足」追加ルール「お題を身体描写に使わない」

 宙を舞った鍋からカレーの塊が飛び出した。
 床の上に落ちたそれを、彼女はこれでもかとばかりに荒荒しく踏みにじる。大きめのじゃがいもが粉々に砕けていくのを、僕はただ部屋の隅に座って眺めていた。
 乱れた髪の毛を直して彼女は僕に言った。
「本当のことを言ってよ」
「だからそのカレーは自分で作ったんだよ」
 ちゃぶ台の上に置いてあった孫の手を掴み、しずしずとこちらへつめよって、彼女は僕の顔に孫の手の先をすべらせた。
「本当のことを言わないと鼻につっこむわよ」 
 こちらを威圧しているつもりなのだろうが、やられる方にとってはくすぐったいだけだ。笑いをこらえるのに僕は必死になった。
 それを見た彼女は腹を立てたらしく、孫の手を乱暴に放り投げた。
「もういいわ。全部わかった。目は口ほどにものを言うって本当ね」
 額に衝撃が走った。痛みをこらえながら側にあった部屋の立ち鏡に映してみると、そこにはカレーの色をした彼女の足の跡があった。
 玄関のドアが勢い良く閉まる音がした。じゃいものカスがぽろりと落ちて、呆然とする僕の鼻の上に乗っかった。鼻腔に入ってくるカレーのいい匂いに、恋人を失ったにも関わらず若い僕の腹は空腹をうったえるのだった。


少しオーバーしてしまいました。
お題は和音さんの出したもので続けてください。

++2004/03/18(木) 01:53


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