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文章鍛練企画【三語即興文in鍛練場】3/15〜

12うり:2004/04/07(水) 04:26
>蒼色さん
ちょっと読み辛い所があります。投稿される前に、要推敲ですね。
耳が聞こえない人は、どうやって隣に座った『私』の言葉を理解したのでしょうか?
細かい詰めを忘れずに。

お題:スコップ、タバコ、マンゴー
追加:恋愛もの

「何これ?」
彼女は寝起きの猫の様にベッドの上で伸びをすると、目を見開いて床を見詰めた。
八畳のフローリングを埋め尽くすほど、雑多な物が散らばっている。食べ物、雑貨、雑誌、等など。それぞれが何種類もあるならまだしも、同じ物が何個も転がっているのだ。
「覚えてないの?」 僕はそう言いながら彼女の白くてひんやりとした背中を抱き締め、耳元でささやいた。彼女は振り返って僕を見詰めると、悪戯っ子の様に鳶色の瞳を輝かせ、小さく首を傾げた。
彼女はアルコールに強い質ではないのだが、飲む事が大好きで、しかも毎回の様に記憶をなくすのだ。特に昨日は酷かった。
――「ナニ他のオンナ見てんのよお」
シャーベットブルーで彩られた二重の目をとろんと細めて、僕に向かってぐいと顎を突き出した。
青山のバーを出て、酔い覚ましに骨董通りを歩いている時だった。それは、全くの彼女の誤解で、僕は必死に誤解を解こうとしたが無駄だった。泣く子と地頭は何とやらで、駄々をこね出した彼女は、地上の支配者なのだ。
「マンゴー食べたい!」と、喚きながら僕の身体をぽかぽかと殴り出した。仕方なくタクシーを拾って、終夜営業のスーパーに向かったのだが、彼女の買い物はマンゴーだけでは済まなかった ――。
「……マンゴーは?」と、申し訳なさそうに僕を見上げる彼女に、視線でキッチンの汚れた食器を示す。彼女はタバコを咥え、裸のまま床にしゃがむと、昨晩の戦利品の一つを拾い上げた。
「昨日の事、記憶の底に埋めてくれる?」
銀色に輝くスコップを小さく左右に振りながら、彼女は恥ずかしそうに微笑んだ。

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お題:蛍光燈、水族館、カンガルー
追加:さりげなくホラー
++2004/03/17(水) 20:42


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