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文章鍛練企画【三語即興文】4/4〜

8のりのり子:2004/04/07(水) 23:10
推敲不足のものを投稿してしまい、一度は削除していただいたのですが、改めてまた投稿させていただきます。
今度は間違いはないと思うのですが(汗

>風杜さん
お題の消化の仕方といい、いつもお上手ですね。
時代劇の描写は私には逆立ちしても書けないので、とてもうらやましいです。
すっとこどっこいとか、会話のテンポがすごく良かったです。
 
>柿美さん
面白いです。思わずこの美女の姿を想像して笑ってしまいました。
きっとものすごく色っぽいんでしょうねえ。
六ページほど書かれたとのことですが、ぜひ全部見てみたいと思いました。

>海猫さん
おいしそうでした。お腹が空くくらい。
お茶漬けを猫に出すとはチャレンジャーな料理人ですよね(笑
ゲスト出演のようにして出た柿美さんの作品の美女がまた面白かったです。

>森羅万象さん
鍛錬場に投稿されていた作品もそうですが、どうしてそんなに女心を書くのが上手いのですかと聞きたいです。
登場人物が全て大人の、表に出ることのない内面的なものを見事に書けていると思いました。

>にゃんこさん
皮肉ですねえ、他人に見る滑稽さが自分の中にもある。
でも人間みんなそうなんでしょうね。
愛人からのメールの内容を見た瞬間に、おいおいオカマと同レベルじゃないかと突っ込んでしまいました。

では。
お題「新入社員・株・再会」
追加ルール「ドラマチックにする」

 春とはいえ夜はまだ肌寒い。公園の芝生の上にダンボールを組み立てて、青いビニールシートをかけただけの安っぽい部屋の中には、たえずどこからか隙間風が吹きこんでいる。十数年前に株で大失敗して以来、会社を辞めてホームレスとして暮らしている幸三は、ゴミ捨て場から拾ってきたせんべい布団をかぶって、手に握り締めた社員証をランプの火にかざしていた。
 今日の夕方、アルミ缶を積み重ねたリヤカーを動かしながら角を曲がったところで、幸三は前方からやってきた女性とぶつかってしまった。幸いなことに女性は無事だったが、女性の持っていたバッグは、中に入っていた財布や携帯電話を撒き散らしてアスファルトの上に転がった。幸三はリヤカーから離れてバッグの中身を拾ってやろうと手を差し出した。だが女性はそれを払いのけるようにして自分の持ち物をかき集め、幸三を冷たく一瞥して足早にその場を去った。何もそこまでホームレスを敬遠しなくても、と苦々しい思いをかみ締めた後に、幸三は道の端に忘れられている社員証を見つけた。
 運命とはなんと奇妙なものだろう、と思う。長いこと風呂にも入っていない泥だらけの手の平に握り締めた社員証には、恐らく短大を卒業したばかりの新入社員である女性の生年月日と顔写真と名前が載っていた。幸三はその社員証を直視することができない。別れた女房の性を名乗る娘との再会を、家族を捨ててホームレスになった自分に喜ぶ資格などないのだ。
 この社員証を交番に届けた際には、警官は必ず幸三の名前も聞くだろう。いったいどんな偽名を使ってその場を乗り切ればいいのか、頬に当たる隙間風に身を縮めながら幸三はしわだらけの顔を歪めた。

ドラマチックと偶然を同じ意味としてとらえてみましたがどうでしょう。
そういえば犯罪者が知らず知らずのうちに実の娘の車を盗んでいたという実話もあるそうですね。

次のお題は【爪切り】【公園】【サラダ】
追加ルールは【ファンタジーで】


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